JP2001163007A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001163007A
JP2001163007A JP35199099A JP35199099A JP2001163007A JP 2001163007 A JP2001163007 A JP 2001163007A JP 35199099 A JP35199099 A JP 35199099A JP 35199099 A JP35199099 A JP 35199099A JP 2001163007 A JP2001163007 A JP 2001163007A
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buttress reinforcing
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/02Carcasses
    • B60C9/12Carcasses built-up with rubberised layers of discrete fibres or filaments
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/20Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
    • B60C2009/2041Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel with an interrupted belt ply, e.g. using two or more portions of the same ply

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速耐久性を向上する。 【解決手段】 トロイド状のカーカス6と、このカーカ
スの外側に配されたベルト層7と、バットレス補強層9
とを具える。バットレス補強層9は、外ベルトプライ7
Bのタイヤ軸方向外端7eからタイヤ軸方向内外に10
mm以内の領域Kを始点9aとしてサイドウォール部側の
終端点9bまで延在する。バットレス補強層9は、タイ
ヤ周方向に対して10〜80゜で傾けた有機繊維コード
を有するコードプライ10からなる。前記終端点9b
は、タイヤの断面最大巾位置Mよりもタイヤ半径方向外
側に位置させるとともに、タイヤ子午線断面において、
バットレス補強層9のカーカス外面に沿った長さLを1
5mm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速耐久性を向上
しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年の
車両の高性能化、高速道路網の発展に伴い、空気入りタ
イヤにおいても高速耐久性の向上が強く望まれている。
従来、ラジアルタイヤの高速耐久性を阻害するものとし
て、スタンディングウエーブが知られている。スタンデ
ィングウエーブは、タイヤが高速走行した際に、接地部
で生じたトレッド部の変形が接地を終えても復元するこ
となく回転方向後方に振動の波として残る現象をいう。
このようなスタンディングウエーブは、トレッド部の急
激な温度上昇を招き、タイヤの熱破壊や、構成部材の接
着破壊などを招く。
【0003】従来、このようなスタンディングウエーブ
発生速度を抑制、或いは高速域側に移行させるために
は、トロイド状カーカスをタガ締めするベルト層のタイ
ヤ半径方向外側に、有機繊維コードをタイヤ周方向に巻
き付けるいわゆるバンドを設けることが知られている。
しかしながら、前記のバンドを設ける方法では、トレッ
ド部の重量増加を伴なう他、ベルト層の端部付近に歪が
集中しやすく、その耐久性に悪影響が生じる場合があ
る。
【0004】発明者らは、種々の実験を行ったところ、
タイヤのトレッド部とサイドウォール部の接続部分であ
るバットレス部に補強層を設け、前記バットレス部の剛
性を高めた場合、トレッド部の接地時の変形を接地後に
元に戻す復元力が増大し、前記スタンディングウエーブ
の発生速度が高速側に移行するとの知見を得た。特に、
バットレス部を補強するバットレス補強層の配設位置
や、コード材料、さらには形状等を限定することによ
り、より高い高速耐久性が得られるとともに、他の性能
を劣化、例えば転がり抵抗や乗り心地を損ねることがな
いことを知見した。
【0005】以上のように、本発明は、高速耐久性を向
上しうる例えば乗用車用ラジアルタイヤとして好適な空
気入りタイヤを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビ
ード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスの
タイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されしか
もタイヤ半径方向最外側に配された外ベルトプライを含
む少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、
バットレス補強層とを具え、前記バットレス補強層は、
前記外ベルトプライのタイヤ軸方向外端からタイヤ軸方
向内外に10mm以内の領域を始点としてサイドウォール
部側の終端点まで延在し、しかも該バットレス補強層
は、タイヤ周方向に対して10〜80゜で傾けた有機繊
維コードを有するコードプライからなり、かつ前記終端
点をタイヤの断面最大巾位置よりもタイヤ半径方向外側
に位置させるとともに、タイヤ子午線断面において、バ
ットレス補強層のカーカス外面に沿った長さを15mm以
上としたことを特徴としている。
【0007】このようなバットレス補強層を具えた空気
入りタイヤでは、カーカスのバットレス部を効果的に補
強することができ、スタンディングウエーブを抑制ない
しその発生速度を高速側に移行させることができ、高速
耐久性が向上される。またバットレス補強層の配設位
置、コードプライ材料、コード角度などを限定したこと
により、タイヤ重量の大幅な増加を抑制ししかも転がり
抵抗が悪化するのを防ぐことができる。
【0008】また前記バットレス補強層は、損失正接
(tanδ)が0.1よりも小のトッピングゴムにより
被覆される有機繊維コードからなるコードプライにより
構成することができる。この場合、トッピングゴムが、
エネルギロスの少ないゴム材料で構成される結果、バッ
トレス部の発熱を抑制し、例えば高速走行に基づく発熱
による損傷を防止できる。また、前記サイドウォール部
は、サイドウォール部表面かつ前記バットレス補強層が
配されたバットレス領域内の少なくとも一部に、サイド
ウォール部のゴム厚さを減じることにより形成された凹
部を設けることもできる。この場合には、ゴム厚さを減
じた前記凹部によりバットレス部の放熱が促進され、発
熱を減じて耐久性を向上しうる。
【0009】さらに、前記コードプライは、前記タイヤ
子午線断面において、振幅の中心線が前記カーカスの外
面とほぼ同間隔でのびる屈曲を繰り返す波状部を有して
形成することができる。これにより、バットレス補強層
のタイヤ半径方向の剛性を相対的に減じることができる
ため、高速耐久性と転がり抵抗とを特にバランス良く改
善しうる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1は本実施形態の空気入りタイヤ
の一実施形態を示す右半分断面図、図2はその内部構造
を略示する内部構造図である。図において、空気入りタ
イヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経て
ビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカ
ーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部
に配されしかもタイヤ半径方向最外側に配された外ベル
トプライ7Bを含む少なくとも2枚のベルトプライから
なるベルト層7と、バットレス部Bを補強するバットレ
ス補強層9とを具えており、本例では乗用車用のものが
例示されている。
【0011】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道Cに対して75゜〜90゜の角度で配列したラジ
アル構造の1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6
Aから構成されている。前記カーカスコードは、本例で
はポリエステルコードが採用されるが、これ以外にもナ
イロン、レーヨンなどの有機繊維コード、さらにはアラ
ミドコードやスチールコードをも採用しうる。また前記
カーカス6は、トレッド部2からサイドウォール部3を
経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、こ
の本体部6aからのびて前記ビードコア5の廻りで折り
返される折返し部6bとを有する。
【0012】そしてこれらの本体部6aと折返し部6b
との間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側
にのびかつ硬質ゴムからなるビードエーペックス8が配
され、ビード部4を効果的に補強している。また折返し
部6bは、本例ではその端部をタイヤ軸を含むタイヤ子
午線断面のタイヤ最大巾位置Mよりもタイヤ半径方向外
側に位置させたいわゆるハイターンアップ構造としてタ
イヤの横剛性を高めたものが例示される。ただし、特に
この構造に限定されるわけではない。
【0013】またベルト層7は、コードをタイヤ赤道に
対して例えば10〜45°の小角度で傾けて配列した少
なくとも2枚、本例ではタイヤ半径方向の内側の内ベル
トプライ7Aと、その外側にありタイヤ半径方向最外側
に配された外ベルトプライ7Bの2枚のベルトプライか
らなり、前記コードを互いに交差する向きに重ね合わせ
て構成されている。なお外ベルトプライ7Bのタイヤ軸
方向の巾BW2は、本例では内ベルトプライ7Aのタイ
ヤ軸方向の巾BW1に比して小で形成される。前記巾B
W2は、例えば、トレッド接地巾TWの80〜100
%、より好ましくは90〜100%程度に設定される。
また前記ベルトプライ7A、7Bに配列されるコード
は、本例ではスチールコードを採用しているが、アラミ
ド、レーヨン等の高弾性の有機繊維コードも必要に応じ
て用いることができる。
【0014】前記トレッド接地巾とは、タイヤを規格で
定まる正規リムにリム組みし、かつ正規内圧と正規荷重
とを作用させた状態の最大の接地巾をいう。また「正規
リム」とは、例えばJATMAであれば標準リム、また
「正規内圧」とは、JATMAであれば最高空気圧であ
るが乗用車用タイヤの場合には180kPa、さらに
「正規荷重」とはJATMAであれば最大負荷能力であ
る。
【0015】前記バットレス補強層9は、本例では前記
カーカス6の外側に設けられており、外ベルトプライ7
Bのタイヤ軸方向外端7eからタイヤ軸方向内外に10
mm以内の領域Kに始点9aを具え、かつこの始点9aか
らサイドウォール部3側の終端点9bまで延在してい
る。発明者らの種々の実験によると、バットレス補強層
9の前記始点9aが外ベルトプライ7Bのタイヤ軸方向
外端7eから10mmを超えてタイヤ軸方向内側にあって
も、高速耐久性の向上効果が頭打ちとなり、むしろタイ
ヤ重量の増加において不利となることが分かった。
【0016】また前記外ベルトプライ7Bの外端7eで
は、ベルト層7に剛性段差が生じ、この外端7eからタ
イヤ軸方向外側に向かうにつれてタイヤの剛性が低くな
る。そして、発明者らの実験によると、バットレス補強
層9の前記始点9aが外ベルトプライ7Bのタイヤ軸方
向外端7eから10mmを超えてタイヤ軸方向外側にある
と、この始点9aと前記外ベルトプライ7Bの外端7e
との間に、局部的に剛性が低い部分が作り出されるこ
と、また高速走行時に生じる歪がこの剛性の低い部分に
集中して内ベルトプライ7Aの端部などでセパレーショ
ン損傷を生じ、バットレス補強層9を設けてもむしろ高
速耐久性が悪化することが分かった。このような観点よ
り、前記バットレス補強層9の始点9aは、外ベルトプ
ライ7Bのタイヤ軸方向外端7eからタイヤ軸方向内、
外に10mm以内に設ける必要がある。なお始点9aは、
外ベルトプライ7Bの外端7eよりも内側にある場合、
ベルト層7のタイヤ半径方向内側に設定される。
【0017】また前記バットレス補強層9は、タイヤ周
方向に対して10〜80゜の角度θで傾けた例えばナイ
ロン、ポリエステル、レーヨン、アラミドといった有機
繊維コードを有するコードプライ10から形成すること
が必要である。バットレス補強層9は、複数枚の本例で
は1枚のコードプライ10により形成したものを例示し
ている。例えば、バットレス補強層9を有機繊維コード
を具えていない単なるゴムシートにて形成すると、高速
耐久性の向上は全く期待できない。またバットレス補強
層9に、スチールコードを具えたコードプライ10を用
いた場合、高速走行時の遠心力により、ゴムとの接着力
の低いスチールコードの切断端面において容易にゴム剥
離が生じるため高速耐久性の向上は期待できない。
【0018】また前記有機繊維コードをタイヤ周方向に
対して10゜未満で傾けた場合、バットレス部Bのタイ
ヤ周方向の剛性は増すが、タイヤ半径方向の剛性を向上
する効果が小さくなる。特にスタンディングウエーブの
改善には、バットレス部のタイヤ周方向の剛性よりもむ
しろタイヤ半径方向のカーカス剛性の増大が必要となる
ため、有機繊維コードは前記10゜以上の角度θに設定
される。逆に、前記有機繊維コードがタイヤ周方向に対
して80゜を超えても、ラジアル構造のカーカスコード
との角度差が小さくなり、同様にバットレス部Bにおけ
るタイヤ半径方向のカーカス剛性の増大が期待できな
い。このような観点より、前記角度θは、12〜78
゜、より好ましくは20〜70゜に設定し、また最外側
のカーカスプライ6Aのカーカスコードとの交差角度を
20〜70゜に設定することが望ましい。
【0019】またバットレス補強層9を形成するコード
プライ10は、例えば有機繊維コードを小厚さのトッピ
ングゴムにて被覆して形成される。この場合、トッピン
グゴムを、例えば、損失正接(tanδ)が0.1より
も小、例えば0.06〜0.08のエネルギーロスの少
ないゴム材料にて構成することが望ましい。このような
損失正接の小さいトッピングゴムで有機繊維コードを被
覆することにより、タイヤ走行時に生じるバットレス部
Bの歪によって生じる発熱を抑えることができ、発熱耐
久性を向上しうる。なお損失正接tanδは、短冊状試
料を切り取って、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクト
ロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、動歪
±2%の条件で特定する。
【0020】また種々の実験の結果、バットレス補強層
9は、前記終端点9bをタイヤの断面最大巾位置Mより
もタイヤ半径方向外側に位置させるとともに、タイヤ子
午線断面において、バットレス補強層9のカーカス外面
に沿った長さL(図2に示す)を15mm以上とすること
が必要であることが分かった。前記終端点9bをタイヤ
の断面最大巾位置Mよりもタイヤ半径方向内側に位置さ
せると、バットレス補強層9の長さが大となってタイヤ
重量が増大するほか、転がり抵抗が悪化する。またバッ
トレス補強層9のカーカス外面に沿った長さLが15mm
未満になると、効果的な範囲でバットレス部Bを補強し
得ず、高速耐久性の向上が期待できない。より好ましく
は、バットレス補強層9の前記長さLは20〜60mm、
さらに好ましくは30〜50mmとするのが望ましい。
【0021】以上のようなバットレス補強層9を具えた
空気入りタイヤ1では、カーカス6のバットレス部Bを
効果的に補強することができ、スタンディングウエーブ
を抑制ないしその発生速度を高速側に移行させることが
でき、高速耐久性が向上される。またバットレス補強層
9の配設位置、コードプライ10材料、コード角度など
を限定したことにより、タイヤ重量の大幅な増加を抑制
ししかも転がり抵抗が悪化するのを防ぐことができる。
さらに、バットレス部は、タイヤ加硫工程について、タ
イヤ内腔面に配されたインナーライナーゴムがカーカス
側に移行するインナーライナーの吸い上げが生じタイヤ
内腔面が波打つ「チーズカット」と称される成形不良が
生じ易いが、このようなバットレス補強層9を配するこ
とにより、かかる不良が防止される。
【0022】図3(A)、(B)には本発明の他の実施
形態を示している。前記実施形態では、カーカス6の外
側にバットレス補強層9を設けたものを例示したが、図
3(A)ではバットレス補強層9をカーカス6のタイヤ
半径方向内側に配したものを示している。この態様で
も、図1の態様と同様の補強効果が得られ、高速耐久性
を向上しうる。
【0023】また図3(B)ではカーカス6を2枚のカ
ーカスプライ6A、6Bから構成し、前記バットレス補
強層9をこれらの間に介在させたものを示している。こ
の態様では、バットレス補強層9がカーカスプライ6
A、6Bによって内外を被覆される結果、バットレス補
強層9をカーカス6の外側に配した場合に比べ、より高
い補強効果が得られるため高速耐久性が大巾に向上しう
る。
【0024】図4には、さらに本発明の他の実施形態を
示している。本例では、前記サイドウォール部3は、サ
イドウォール部3の表面かつ前記バットレス補強層9が
配されたバットレス領域内の少なくとも一部に、サイド
ウォール部3のゴム厚さを減じることにより形成された
凹部12を設けたものを例示している。この場合には、
ゴム厚さを減じた前記凹部12によりバットレス部Bの
放熱が促進され、発熱を減じて耐久性を向上しうる。前
記凹部12は、サイドウォール部3の表面を滑らかに延
長した仮想表面Vから例えばタイヤ内側に1.0〜1.
5mmの厚さXでゴム厚さを減じることが望ましい、特に
前記凹部12におけるバットレス補強層9からタイヤ外
面までの最小ゴム厚さtを、例えば1.5〜3.0mmに
設定することが望ましい。
【0025】図5には、さらに本発明の他の実施形態を
示している。本実施形態では、バットレス補強層9をな
すコードプライ10が、タイヤ子午線断面において、振
幅の中心線CLが前記カーカス6の外面とほぼ同間隔で
のびる屈曲を繰り返す波状部13を有して形成されたも
のを例示している。この実施形態によれば、バットレス
補強層9のタイヤ半径方向の剛性を相対的に減じること
ができるため、高速耐久性と転がり抵抗とを特にバラン
ス良く両立しうるものである。
【0026】前記振幅は、例えば0.5〜1.5mm、よ
り好ましくは0.7〜1.2mmであって、屈曲のピッチ
は例えば2.0〜10.0mm、より好ましくは2.5〜
5.0mmとすることが望ましい。なお図示の例では、波
状をなすものを示したが、例えばジグザグ状に折れ曲が
るものでも良い。
【0027】
【実施例】次に本発明のより具体的な実施例について説
明する。タイヤサイズが225/60R16でありかつ
表1に示す仕様にて乗用車用空気入りラジアルタイヤを
試作するとともに、高速耐久性、転がり抵抗、乗り心地
についてテストを行い、性能を比較した。なおタイヤは
の共通仕様として、カーカスは、ポリエステルコードを
タイヤ赤道に対して88゜で傾けてなり、実施例5を除
いて1枚で構成するとともに、その外側にスチールコー
ドをタイヤ赤道に対して15゜で傾けた2層のベルトプ
ライを用いた。また外ベルトプライの巾はトレッド接地
巾の約90%とした。また実施例6では図4に示す凹部
12(X:1.4mm、t:2.5mm、タイヤ半径方向の
巾20mm)を有し、実施例7では図5の如く波状(振巾
1.0mm、ピッチ3.0mm)でコードプライを形成して
いる。
【0028】そして高速耐久性として、ドラム試験機を
用いて、リム(16×7−JJ)に装着し、ECE高速
耐久テスト法に基づき台上ドラム耐久テストを行った。
なお台上ドラム試験機において荷重5010N、内圧3
20kPaとして0から時速200kmまでを10分間、
同200kmで10分、同210kmで10分間、同220
kmで10分間、同230kmで20分間走行させるもので
あるが、本試験においては、さらに時速10kmごとに増
速各20分間テストを続行しタイヤが破壊するまでステ
ップアップさせた。そして、タイヤが破壊したときの速
度と時間を測定した。
【0029】また転がり抵抗については、転がり抵抗試
験機を用い、前記リム組みしたタイヤを内圧200kP
a、速度80km/h、荷重4413Nで転がり抵抗を測
定し、バットレス補強層を具えていない比較タイヤ(比
較例1)の転がり抵抗を100とする指数で表示した。
数値が小さいほど転がり抵抗が小さく良好である。
【0030】また乗り心地については、前記リム組みタ
イヤを排気量2000ccの国産FF乗用車に装着し、
ドライアスファルト路面の段差路、ベルジャソ路(石畳
の路面)、ビッツマン路(小石を敷き詰めた路面)等に
おいて、ゴツゴツ感、突き上げ、ダンピングに関して官
能評価を行い、比較例1を6とする10点法により評価
した。数値が大きい方が良好である。テストの結果を表
1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】テストの結果、実施例のものは、比較例に
比べて高速耐久性を向上していることが確認された。ま
た、バットレス補強層を具えるが、その始点、終端点を
適切に配置していない比較例のタイヤでは、高速耐久性
の向上が期待できないことも確認できた。
【0033】
【発明の効果】上述したように、請求項1記載の発明で
は、始点、終端点を適切に規制した所定のバットレス補
強層を具えることにより、カーカスのバットレス部を効
果的に補強することができ、スタンディングウエーブを
抑制ないしその発生速度を高速側に移行させて高速耐久
性が向上される。またバットレス補強層の配設位置、コ
ードプライ材料、コード角度などを限定したことによ
り、タイヤ重量の大幅な増加を抑制ししかも転がり抵抗
が悪化するのを防ぐことができる。
【0034】また、請求項2記載の発明では、バットレ
ス補強層を、損失正接(tanδ)が0.1よりも小の
トッピングゴムにより被覆される有機繊維コードからな
るコードプライにより構成することにより、バットレス
部の発熱を減じ、発熱損傷などを防止しうる。
【0035】また請求項3記載の発明では、サイドウォ
ール部は、サイドウォール部表面かつ前記バットレス補
強層が配されたバットレス領域内の少なくとも一部に、
サイドウォール部のゴム厚さを減じることにより形成さ
れた凹部を具えることにより、ゴム厚さを減じた前記凹
部によりバットレス部の放熱が促進され、発熱を減じて
耐久性を向上しうる。
【0036】また請求項4記載の発明では、バットレス
補強層をなすコードプライは、前記タイヤ子午線断面に
おいて、振幅の中心線が前記カーカスの外面とほぼ同間
隔でのびる屈曲を繰り返す波状部を有して形成すること
により、バットレス補強層のタイヤ半径方向の剛性を相
対的に減じることができるため、高速耐久性と転がり抵
抗とを特にバランス良く改善しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す空気入りタイヤの右半
分断面図である。
【図2】その内部構造を示す略図である。
【図3】(A)、(B)は、本発明の他の実施形態を示
すバットレス部を拡大した部分拡大断面図である
【図4】本発明のさらに他の実施形態を示すバットレス
部を拡大した部分拡大断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態を示すバットレス
部を拡大した部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 空気入りタイヤ 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト層 7A 内ベルトプライ 7B 外ベルトプライ 7e 外ベルトプライの外端 9 バットレス補強層 9a バットレス補強層の始点 9b バットレス補強層の終端点 10 コードプライ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
    ード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスの
    タイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されしか
    もタイヤ半径方向最外側に配された外ベルトプライを含
    む少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、
    バットレス補強層とを具え、 前記バットレス補強層は、前記外ベルトプライのタイヤ
    軸方向外端からタイヤ軸方向内外に10mm以内の領域を
    始点としてサイドウォール部側の終端点まで延在し、 しかも該バットレス補強層は、タイヤ周方向に対して1
    0〜80゜で傾けた有機繊維コードを有するコードプラ
    イからなり、 かつ前記終端点をタイヤの断面最大巾位置よりもタイヤ
    半径方向外側に位置させるとともに、タイヤ子午線断面
    において、バットレス補強層のカーカス外面に沿った長
    さを15mm以上としたことを特徴とする空気入りタイ
    ヤ。
  2. 【請求項2】前記バットレス補強層は、損失正接(ta
    nδ)が0.1よりも小のトッピングゴムにより被覆さ
    れる有機繊維コードからなるコードプライを具えること
    を特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記サイドウォール部は、サイドウォール
    部表面かつ前記バットレス補強層が配されたバットレス
    領域内の少なくとも一部に、サイドウォール部のゴム厚
    さを減じることにより形成された凹部を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】前記コードプライは、前記タイヤ子午線断
    面において、振幅の中心線が前記カーカスの外面とほぼ
    同間隔でのびる屈曲を繰り返す波状部を有することを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の空気入りタ
    イヤ。
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