JP2001160994A - 浴室における音響再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な音質と音場感が得られると共に、使用す
るスピーカ寸法の制限を軽減させ得る浴室における音響
再生装置を提供する。 【解決手段】スピーカと音響アンプを有し天井パネルと
複数の壁パネルで形成される浴室に設置される音響再生
装置であって、スピーカが、天井パネルと壁パネルの接
合部もしくは壁パネル同士の接合部で、かつ天井パネル
か壁パネルの少なくとも一方に一体的に形成された傾斜
面からなる一対のスピーカ取付部に取り付けられている
ことを特徴とする。前記スピーカ取付部は、例えばドー
ム形状の天井パネルの曲線方向と直交する両側に傾斜す
る状態で一体成形された側壁にそれぞれ形成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば天井パネル
や複数の壁パネルによってユニット化されたユニットバ
スルーム等の浴室における音響再生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ユニットバスルーム等の浴室にお
ける音響再生装置としては、例えば実開平６−５８０５
７号公報に開示されている。この音響再生装置は、浴室
用スピーカを浴室天井または壁面部に設置し、これに接
続する音響アンプを浴室の天井裏に配設すると共に、こ
の音響アンプを浴室用照明器具のスイッチと連動させて
オン・オフするように構成したものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この音
響再生装置においては、スピーカが浴室の水平な天井や
垂直な壁面に密着状態で取り付けられているため、この
スピーカによって浴室内で音楽を鑑賞する際に、直接音
と間接音の比率が聞き手にとって最適な状態とならず、
良好な音質及び音場感を得ることが難しいという問題点
があった。また、一般的にスピーカを天井や壁面に取り
付ける際に、その寸法関係からマグネットを含むスピー
カ後部を設置するスペースが必要となり、特にリフォー
ム等の場合には、使用するスピーカの寸法が制限され易
いという問題点があった。

【０００４】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、請求項１記載の発明の目的は、良好な音質と
音場感が得られると共に、使用するスピーカ寸法の制限
を軽減させ得る浴室における音響再生装置を提供するこ
とにある。また、請求項２記載の発明の目的は、請求項
１記載の発明の目的に加え、ドーム型天井の側壁を有効
利用することにより、スピーカ取付部の構成を簡略化し
得る浴室における音響再生装置を提供し、請求項３記載
の発明の目的は、請求項１記載の発明の目的に加え、ス
ピーカの寸法に応じたスピーカ取付部が容易に得られて
より良好な音質と音場感が得られる浴室における音響再
生装置を提供することにある。また、請求項４記載の発
明の目的は、請求項１ないし３記載の発明の目的に加
え、中高音が明瞭に再生され、より一層良好な音質と音
場感が得られる浴室における音響再生装置を提供するこ
とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明のうち請求項１記載の発明は、スピーカと音
響アンプを有し天井パネルと複数の壁パネルで形成され
る浴室に設置される音響再生装置であって、スピーカ
が、天井パネルと壁パネルの接合部もしくは壁パネル同
士の接合部で、かつ天井パネルか壁パネルの少なくとも
一方に一体的に形成された傾斜面からなる一対のスピー
カ取付部に取り付けられていることを特徴とする。

【０００６】このように構成することにより、スピーカ
は、例えば正面側の壁パネルと天井パネルが接合される
接合部（角部）で、壁パネルの天井パネル側の端部に一
体的に形成されたスピーカ取付部に取り付けられる。こ
の時、スピーカ取付部が壁パネルに対して傾斜している
ことから、スピーカを浴室内の浴槽方向に向けて取り付
けることができ、浴室内において良好な音質と音場感が
得られると共に、スピーカ取付部後方の空間をスピーカ
の取付空間として利用できることから、リフォーム時等
において使用するスピーカの寸法制限が軽減される。

【０００７】また、請求項２記載の発明は、スピーカ取
付部が、ドーム形状の天井パネルの曲線方向と直交する
両側に傾斜する状態で一体成形された側壁にそれぞれ形
成されていることを特徴とする。このように構成するこ
とにより、浴室左右の壁パネルの上方角部に位置するド
ーム形状の天井パネルの傾斜した側壁にスピーカ取付部
がそれぞれ一体成形されていることから、天井パネル自
体の一部をスピーカ取付部として利用できて、スピーカ
取付部（天井パネル）の構成が簡略化される。

【０００８】また、請求項３記載の発明は、スピーカ取
付部が、浴槽正面の接合される一対の壁パネルと天井パ
ネルとの角部にそれぞれ形成されていることを特徴とす
る。このように構成することにより、浴槽の正面側の壁
パネルと左右の壁パネル及び天井パネルの３つのパネル
の左右の角部に形成されたスピーカ取付部に、スピーカ
がそれぞれ取り付けられることから、スピーカの寸法に
応じた比較的狭い面積のスピーカ取付部が容易に得られ
ると共に、スピーカ取付部後方の空間をスピーカの大き
さに応じた音響空間として機能させることができ、浴室
内においてより良好な音質と音場感が得られる。

【０００９】また、請求項４記載の発明は、スピーカ
が、中高音再生用のスピーカであることを特徴とする。
このように構成することにより、例えば浴室角部に形成
されるスピーカ取付部に中高音再生用のスピーカを取り
付け、浴槽以外の浴室内部材に低音再生用のアクチュエ
ータ等を取り付けることができることから、中高音の明
瞭な再生と重量感ある低音の再生ができて、浴室内にお
いてより一層良好な音質と音場感が得られる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて詳細に説明する。図１〜図４は、本発
明に係わる音響再生装置を使用した浴室の一実施例を示
し、図１がその概略内部斜視図、図２が天井パネルの概
略斜視図、図３が図１のＡ部を拡大した断面図、図４が
図１のＢ部を拡大した断面図である。

【００１１】図１において、浴室１は、防水パン２と、
４枚の壁パネル３ａ〜３ｄ（壁パネル３ｄは図２参照）
と、ドーム形状の天井パネル４によって箱状に形成され
ている。防水パン上２には、左側の壁パネル３ｂ側に浴
槽５が配置されると共に、右側の壁パネル３ｃ側に洗い
場６が設けられている。また、浴槽５の長手方向イの正
面側となる壁パネル３ａ側には蛇口７や水栓８が設けら
れ、洗い場６の壁パネル３ａ側には洗面器置き用のカウ
ンター９が配置されると共に、このカウンター９の上方
の壁パネル３ａにはミラー１０及び図示しないビルトイ
ン水栓や収納棚等が設けられている。

【００１２】前記天井パネル４は、図１及び図２に示す
ように、中央部分が高くなるように略円弧形状に形成さ
れてその曲線方向ロが浴槽５の長手方向イに沿うと共
に、左右両側に上端部側が下端部に対してやや幅狭とな
る如く傾斜した側壁４ａがそれぞれ一体成形されてい
る。そして、壁パネル３ａと天井パネル４の接合部とし
ての角部Ｋ１の側壁４ａの後方側（壁パネル３ａ側）に
は、スピーカ取付部１２がそれぞれ設けられ、このスピ
ーカ取付部１２には、中高音再生用の防水スピーカ１３
が左右対称状態で取り付けられている。

【００１３】すなわち、図３に示すように、角部Ｋ１に
位置する側壁４ａのスピーカ取付部１２に取付孔１４が
穿設され、この取付孔１４に防水スピーカ１３の前部が
嵌入されると共に、例えばその前面板１３ａを側壁４ａ
の内面にネジ１５等で固定することによって、防水スピ
ーカ１３のマグネットを含む後部１３ｂが、側壁４ａの
外側に所定寸法突出した状態で取り付けられている。

【００１４】なお、この例では、側壁４ａを略平坦な傾
斜面で形成し、その一部をスピーカ取付部１２として使
用したが、例えば側壁４ａの一部に内側方向（浴室１内
方向）に窪んだスピーカ取付部としての凹部（図示せ
ず）を形成し、この凹部内に防水スピーカ１３を収納状
態で取り付けることもできる。また、防水スピーカ１３
の側壁４ａへの取付構造も、この例に限定されるもので
もなく、例えば前面板１３ａを側壁４ａの外面にネジ固
定したりあるいは接着剤によって固定する等、防水機能
を有する適宜の取付構造を採用することができる。

【００１５】一方、図１に示すように、バスタブ５の洗
い場６側の側面５ａには、エプロン１１が着脱可能に配
置され、このエプロン１１の裏面には低音再生用のアク
チュエータ１６が例えば接着固定されている。このアク
チュエータ１６は、図４に示すように、カバー２３内に
センターポール２４、マグネット２５等を有し、浴室１
外の適宜位置に設置された音響アンプ１７（図１参照）
から、図示しないボイスコイルユニットに交流信号が供
給されることにより、マグネット２５等を介してアクチ
ュエータ１６のフレーム２６が振動する。この振動が浴
槽５のエプロン１１に伝達されてエプロン１１自体が振
動板として機能し、低音が再生されることになる。

【００１６】そして、このアクチュエータ１６は図１に
示すように、その接続コード１８が防水パン２の下部や
壁パネル３ｃ等の外側を引き回されて、前記音響アンプ
１７の低音用の出力端子に接続され、また、前記天井パ
ネル４に取り付けられた防水スピーカ１３は、その接続
コード１９が天井パネル４の上部や壁パネル３ｃ等の外
側を引き回されて音響アンプ１７の左右の中高音用の出
力端子にそれぞれ接続されている。この音響アンプ１
７、防水スピーカ１３及びアクチュエータ１６等によっ
て音響再生装置２０が形成されている。

【００１７】この浴室１の音響再生装置２０によれば、
音響アンプ１７に設けられた図示しない電源スイッチや
操作釦（もしくは音響アンプ１７に接続された操作パネ
ルやリモコンの電源スイッチや操作釦）を操作すること
によって、ＣＤプレーヤやカセットデッキ等（図示せ
ず）の音楽を、防水スピーカ１３とアクチュエータ１６
によって浴室１内で視聴することができる。この時、音
楽の中高音領域は、天井パネル４の左右の傾斜した側壁
４ａにそれぞれ取り付けられた一対の防水スピーカ１３
でステレオ再生され、音楽の低音領域は、アクチェエー
タ１６の振動により、比較的大きな面積でかつ所定の硬
度を有する合成樹脂製のエプロン１１の振動で重量感の
ある音として再生される。

【００１８】なお、以上の説明においては、天井パネル
４に設置される防水スピーカ１３を中高音再生用とした
が、例えばアクチュエータ１６を省略し、防水スピーカ
１３自体を全周波数帯域用とすることも勿論可能である
し、アクチュエータ１６の取付位置も、エプロン１１に
限らず浴槽５近傍の壁パネル３ａ〜３ｄの適宜位置、あ
るいはカウンター９や天井パネル４等のアクチュエータ
１６の振動が直接浴槽５に伝達されない浴槽５以外の浴
室内部材に取り付けることもできる。

【００１９】このように、上記実施例の音響再生装置２
０にあっては、中高音再生用の防水スピーカ１３を、壁
パネル３ａと天井パネル４の角部Ｋ１を形成するドーム
形状の天井パネル４の傾斜した側壁４ａに取り付けてい
るため、左右の防水スピーカ１３を壁パネル３ｂ、３ｃ
の上方から斜め下方である浴槽５方向に向けて中高音を
再生することができると共に、低音再生用のアクチュエ
ータ１６をエプロン１１の裏面に取り付けているため、
エプロン１１を振動板として低音を再生することがで
き、浴室内において良好な音質と音場感を得ることがで
きる。

【００２０】特に、中高音用の防水スピーカ１３を入浴
中の聞き手にとって理想的な設置状態に近づけることが
できると共に、低音再生用のアクチュエータ１６を、比
較的大きな面積を有しかつ入浴中の聞き手に極めて近い
位置に設けられるエプロン１１を振動板として使用する
ことから、音楽を再生する上で、単に天井パネル４や壁
パネル３ａに設置される全周波数帯域用のスピーカでは
再生することのできない重量感のある低音を再生するこ
とができる等、より良好な音質や音場感を得ることがで
きる。

【００２１】また、防水スピーカ１３をドーム形状の天
井パネル４の角部Ｋ１である傾斜した側壁４ａに取り付
ける構造であるため、側壁４ａの外側に形成される比較
的広い空間を利用でき、防水スピーカ１３の側壁４ａか
らはみ出す後部１３ｂが、他の部材と干渉することがほ
とんどなくなって、例えばリフォーム時においても所定
の大きさの防水スピーカ１３を使用することができる
等、使用する防水スピーカ１３の寸法制限を大幅に軽減
させることができる。その結果、例えば防水スピーカ１
３として全周波数帯域の防水スピーカ１３を使用する場
合であっても、該スピーカ１３を良好な音質と音場感が
得られる状態で天井パネル４に容易に設置することが可
能になる。

【００２２】さらに、天井パネル４に一体成形される側
壁４ａの一部をスピーカ取付部１２として使用するた
め、天井パネル４の形状自体を大きく変更することなく
対応できる等、防水スピーカ１３の取付部分の構成を簡
略化することができると共に、天井パネル４への防水ス
ピーカ１３の取付作業自体が容易になる等、設置作業の
簡略化を図ることもできる。

【００２３】図５及び図６は、本発明に係わる浴室の他
の実施例を示す概略内部斜視図及びその要部を示す平面
図と断面図である。以下、上記実施例と同一部位には同
一符号を付して説明する。以下の各実施例においても同
様である。この実施例の特徴は、一対の壁パネル３ａ、
３ｂと天井パネル４の左端部との接合部である左側の角
部Ｋ２と、一対の壁パネル３ａ、３ｃと天井パネル４の
右端部との接合部である右側の角部Ｋ３に、中高音再生
用（もしくは全周波数帯域用）の防水スピーカ１３を取
り付けた点にある。

【００２４】すなわち、図６に示すように、例えば正面
の壁パネル３ａの左右の両側にスピーカ取付部としての
スピーカ取付板２２を一体成形し、このスピーカ取付板
２２に防水スピーカ１３をそれぞれ取り付ける。このス
ピーカ取付板２２は、図６（ａ）で示すように、平面視
で略三角形状に形成されると共に、図６（ｂ）で示すよ
うに、取り付けられる防水スピーカ１３が浴室１内を向
くように所定角度に設定されている。

【００２５】この実施例によれば、スピーカ取付板２２
と壁パネル３ａ〜３ｃや天井パネル４の角部Ｋ２、Ｋ３
の空間２７内に防水スピーカ１３を収納状態で取り付け
ることができるため、防水スピーカ１３を聞き手にとっ
てより最適位置に設定して良好な音質と音感が得られる
と共に、防水スピーカ１３の後部１３ｂが壁パネル３
ａ、３ｂや天井パネル４の外側にほとんどはみ出さない
ため、使用する防水スピーカ１３の大きさに制限を受け
ることがなくなる等、上記実施例と略同様の作用効果を
得ることができる他に、次のような作用効果が得られ
る。

【００２６】すなわち、スピーカ取付板２２が壁パネル
３ａに一体形成され、かつ該スピーカ取付板２２で角部
Ｋ２、Ｋ３に、防水スピーカ１３の大きさに応じた所定
容積の空間２７が形成されるため、この空間２７を一種
のスピーカボックス（音響空間）として機能させること
ができる。その結果、防水スピーカ１３の振動板の振動
を該空間２７で効率的に共鳴させつつ前方に発すること
ができ、より良好な音質や音場感が得られる。なおこの
実施例において、スピーカ取付板２２は壁パネル３ａに
限らず、例えば左右の壁パネル３ｂ、３ｃの上端部ある
いは天井パネル４の壁パネル３ａ側の両端部に一体成形
しても良い。

【００２７】図７及び図８は、本発明に係わる浴室のさ
らに他の実施例を示す概略内部斜視図及びその要部の断
面図である。この実施例の特徴は、正面の壁パネル３ａ
の上端部と天井パネル４の端部との横方向の接合部であ
る角部Ｋ４の全域に亘ってスピーカ取付板２２を設ける
ようにした点にある。すなわち、スピーカ取付板２２
は、壁パネル３ａの上端部（もしくは天井パネル４の端
部）に、壁パネル３ａの幅方向（横方向）に沿ってその
幅と同一長さに一体成形され、その長手方向の両端部に
防水スピーカ１３がそれぞれ取り付けられる。この実施
例においても、スピーカ取付板２２と角部Ｋ４間の空間
２７を利用して防水スピーカ１３を取り付けることがで
きて、上記実施例と同様の作用効果を得ることができ
る。

【００２８】図９及び図１０は、本発明に係わる浴室の
さらに他の実施例を示す概略内部斜視図及びその要部の
断面図である。この実施例の特徴は、左右の壁パネル３
ｂ、３ｃの端部と正面の壁パネル３ａの端部との縦方向
の接合部である角部Ｋ５にスピーカ取付板２２を設ける
ようにした点にある。すなわち、スピーカ取付板２２
は、正面の壁パネル３ａの左端部と右端部（もしくは左
右の壁パネル３ｂ、３ｃの端部）に、壁パネル３ａの高
さ方向（縦方向）に沿いかつその下端が浴槽５やカウン
ター９の上端面に当接し得る所定長さに一体成形され、
両スピーカ取付板２２の上部に防水スピーカ１３がそれ
ぞれ取り付けられる。この実施例においても、スピーカ
取付板２２と角部Ｋ５間の空間２７を利用して防水スピ
ーカ１３を取り付けることができて、上記実施例と同様
の作用効果を得ることができる。

【００２９】なお、上記各実施例における、左右の防水
スピーカ１３のスピーカ取付部１２やスピーカ取付板２
２に対する取付角度は、同一に設定しても良いし、左右
で異ならせて両防水スピーカ１３をできるだけ浴槽５方
向に向けて取り付けることもできる。また、上記各実施
例においては、スピーカ取付板２２を壁パネル３ａ〜３
ｃや天井パネル４に一体成形によって一体的に形成した
が、本発明はこれに何等限定されず、例えば予め工場に
おける製造段階でスピーカ取付板２２を接着等によって
固着することによって一体的に形成することもできる。

【００３０】さらに、本発明は上記した各実施例に限定
されるものでもなく、例えば他の実施例の浴室１におい
て図１に示すドーム型の天井パネル４を使用する等、各
実施例を適宜に組み合わせることもできる。また、上記
各実施例においては、各スピーカ取付部１２やスピーカ
取付板２２に一つの防水スピーカ１３を取り付けたが、
例えば防水スピーカ１３を高音専用の防水スピーカと中
音専用の防水スピーカ等で形成し、これらを各スピーカ
取付部１２やスピーカ取付板２２に取り付けることもで
きる。またさらに、上記各実施例におけるスピーカ取付
板２２の形状も一例であって、例えば傾斜面を平面では
なく凹凸状の曲面に形成することもできるし、防水スピ
ーカ１３自体の形状（防水形態）等も一例であって、本
発明の各発明に係わる要旨を逸脱しない範囲において種
々変更することができる。

【００３１】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１記載の発
明によれば、浴室の浴槽の正面側上方で天井パネルや壁
パネルの接合部に傾斜面を有するスピーカ取付部が一体
的に形成され、このスピーカ取付部にスピーカが取り付
けられるため、スピーカを浴室内の浴槽方向に向けて取
り付けることができて、浴室内において良好な音質と音
場感を得ることができると共に、スピーカ後部に所定の
空間を形成することができて、特にリフォーム時等にお
いて浴室に使用されるスピーカの寸法制限を軽減させる
ことができる。

【００３２】また、請求項２記載の発明によれば、請求
項１記載の発明の効果に加え、浴室の左右の壁パネルの
上方に位置するドーム形状の傾斜した側壁にスピーカ取
付部がそれぞれ一体成形されているため、天井パネル自
体の一部をスピーカ取付部として利用でき、スピーカ取
付部の構成を簡略化することができると共に、スピーカ
の取付作業等の設置を容易に行うことができる。

【００３３】また、請求項３記載の発明によれば、請求
項１記載の発明の効果に加え、浴槽の斜め上方位置とな
る正面の壁パネルと左右上部の角部に形成された一対の
スピーカ取付部に、スピーカがそれぞれ取り付けられる
ため、スピーカの寸法に応じたスピーカ取付部を容易に
得ることができると共に、スピーカ取付部後方の空間を
スピーカの大きさに応じた音響空間として機能させるこ
とができて、浴室内においてより良好な音質と音場感を
得ることができる。

【００３４】また、請求項４記載の発明によれば、例え
ば浴室角部のスピーカ取付部に中高音再生用のスピーカ
を取り付け、浴槽以外の浴室内部材に該部材を振動させ
る低音再生用のアクチュエータ等を取り付けることがで
きるため、中高音を明瞭に再生できると共に重量感のあ
る低音が得られて、浴室内においてより一層良好な音質
と音場感を得ることができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる音響再生装置を使用した浴室の
概略内部斜視図

【図２】同天井パネルの概略斜視図

【図３】同図１のＡ部を拡大した断面図

【図４】同図１のＢ部を拡大した断面図

【図５】本発明に係わる浴室の他の実施例を示す概略内
部斜視図

【図６】同その要部を示す（ａ）が平面図、（ｂ）が断
面図

【図７】本発明に係わる浴室のさらに他の実施例を示す
概略内部斜視図

【図８】同その要部の断面図

【図９】本発明に係わる浴室のさらに他の実施例を示す
概略内部斜視図

【図１０】同その一部破断した要部の断面図

【符号の説明】

１・・・・・・・・浴室 ３ａ〜３ｄ・・・・壁パネル ４・・・・・・・・天井パネル ４ａ・・・・・・・側壁 ５・・・・・・・・バスタブ １１・・・・・・・エプロン １２・・・・・・・スピーカ取付部 １３・・・・・・・防水スピーカ １６・・・・・・・アクチュエータ １７・・・・・・・音響アンプ ２０・・・・・・・音響再生装置 ２２・・・・・・・スピーカ取付板 ２７・・・・・・・空間 Ｋ１〜Ｋ５・・・・角部（接合部）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】スピーカと音響アンプを有し天井パネルと
   複数の壁パネルで形成される浴室に設置される音響再生
   装置であって、前記スピーカが、天井パネルと壁パネル
   の接合部もしくは壁パネル同士の接合部で、かつ天井パ
   ネルか壁パネルの少なくとも一方に一体的に形成された
   傾斜面からなる一対のスピーカ取付部に取り付けられて
   いることを特徴とする浴室における音響再生装置。
2. 【請求項２】前記スピーカ取付部は、ドーム形状の天井
   パネルの曲線方向と直交する両側に傾斜する状態で一体
   成形された側壁にそれぞれ形成されていることを特徴と
   する請求項１記載の浴室における音響再生装置。
3. 【請求項３】前記スピーカ取付部は、浴槽正面側の接合
   される一対の壁パネルと天井パネルとの角部にそれぞれ
   形成されていることを特徴とする請求項１記載の浴室に
   おける音響再生装置。
4. 【請求項４】前記スピーカは、中高音再生用のスピーカ
   であることを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに
   記載の浴室における音響再生装置。