JP2001159163A - 湯水混合栓の配管接続機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 樹脂パイプ接続に用いる継手の数を低減でき
る湯水混合栓の配管接続機構を提供する。 【解決手段】 水の主管と水栓との間に、上流側から供
給管、止水栓９および導入管１４をこの順序で設け、供
給管を、蛇腹状の鞘管と、樹脂パイプとで構成する一
方、止水栓を、一端に導入管に連通する出口１５を、他
端に供給管に連通する入口２０を有する止水栓本体１０
と、流量調整用ハンドル２２で構成した湯水混合栓Ａの
配管接続機構において、導入管と止水栓本体を接続する
接続部材２３を設け、止水栓本体を固定する固定部材４
１を設け、更に、止水栓本体に、外周面にねじ部５１を
有する外管５２と供給管による供給流路ｉを入口に連通
させる流路ｊを形成する内管５３とで構成された接続用
筒状部５０を連設する一方、前記外管の前記ねじ部に螺
着される袋ナット５４を設け、樹脂パの一端を内管に強
固に固定しうる金属製の割りリング５６を樹脂パイプの
一端と袋ナット５４との間に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、湯水混合栓の配
管接続機構に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】給水
と給湯の配管工事に際して、給水主管と、給湯設備から
の給湯主管とを屋内に引き込んで、これら給水主管およ
び給湯主管を給水用の配管用ヘッダーおよび給湯用の配
管用ヘッダーにそれぞれ接続し、これら各ヘッダーと、
例えば洗面所の湯水混合栓の上流に位置する各止水栓と
を接続する水供給管、湯供給管として、架橋ポリエチレ
ンまたは架橋ポリブテンなどの樹脂パイプを蛇腹状の鞘
管に挿通して成るものが使用されており、それによっ
て、水漏れ等の場合に鞘管はそのままにして前記樹脂パ
イプの両端の接続を解除するだけで鞘管内から前記樹脂
パイプを取り出し、入れ替えできる点で利便性があるけ
れども、前記樹脂パイプの上流端を継手を用いてヘッダ
ーに接続する以外に、樹脂パイプの下流端を前記各止水
栓に接続するのに別途専用の継手を用いる必要があっ
た。

【０００３】本発明は上述の事柄に留意してなされたも
ので、その目的は、樹脂パイプ接続に用いる継手の数を
低減できる湯水混合栓の配管接続機構を提供することで
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、水の主管および／または湯の主管と水
栓との間に、上流側から供給管、止水栓および導入管を
この順序で設け、少なくとも前記供給管を、蛇腹状の鞘
管と、この鞘管によって配管経路上にガイドされるとと
もに保護されている樹脂パイプとで構成する一方、前記
止水栓を、一端に前記導入管に連通する出口を、他端に
前記供給管に連通する入口を有する止水栓本体と、この
止水栓本体に設けた流量調整用ハンドルで構成した水栓
の配管接続機構において、前記導入管と前記止水栓本体
を接続する接続部材を設け、前記止水栓本体を固定する
固定部材を設け、更に、前記止水栓本体に、外周面にね
じ部を有する外管と前記供給管による供給流路を前記入
口に連通させる流路を形成する内管とで構成された接続
用筒状部を連設する一方、前記外管の前記ねじ部に螺着
される袋ナットを設け、前記樹脂パイプの一端を前記内
管に外嵌させた後前記袋ナットの締め込みによって前記
樹脂パイプの一端を前記内管に強固に固定しうる金属製
の縮径可能な割りリングを前記樹脂パイプの一端と前記
袋ナットとの間に設けている。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。図１〜図３は、この発明の第１の実施形
態を示す。図１〜図３において、１は湯供給管、２は水
供給管であり、前記湯供給管１は、屋内に引き込まれた
給湯主管３の下流側に設けた給湯用配管ヘッダー４と例
えば洗面所の湯水混合栓Ａの上流に位置する湯用止水栓
５の止水栓本体６とを接続する。また、前記水供給管２
は、屋内に引き込まれた給水主管７の下流側に設けた給
水用配管ヘッダー８と水用止水栓９の止水栓本体（後述
する）１０とを接続する。１１は給湯設備である。な
お、水用止水栓９と湯用止水栓５とは同じ構造である。

【０００６】前記湯供給管１および水供給管２は、たと
えば水道用架橋ポリブテン管または水道用架橋ポリエチ
レン管の樹脂パイプ１８を鞘管１９によって配管経路上
にガイドされるとともに保護されているもので、両者
１，２とも、バンド等の固定手段１２によって適宜の位
置に固定されている。水用の樹脂パイプ１８の上流端１
８ｂは接続部材７０ａでヘッダー８に接続されている。
同じく、湯用の樹脂パイプ１８の上流端１８ｂは接続部
材７０ｂでヘッダー４に接続されている。

【０００７】１３は、可撓性の湯導入管で、前記湯水混
合栓Ａおよび止水栓５を接続する。１４は、可撓性の水
導入管で、前記湯水混合栓Ａおよび止水栓９を接続す
る。

【０００８】次に、水供給管２と水導入管１４との接続
について説明する。なお、湯供給管１と湯導入管１３と
の接続については、同じ構成であるので、その説明を省
略する。

【０００９】前記水用止水栓（以下、単に止水栓とい
う）９は、上端に前記導入管１４に連通する出口１５
を、下端に前記供給管２に連通する入口２０をそれぞれ
有する止水栓本体１０と、この止水栓本体１０に設けた
流量調整用ハンドル２２とで主として構成されている。

【００１０】４１は、止水栓９を洗面所の壁４６に固定
する金属製の固定部材で、止水栓本体１０の側壁Ｗの流
量調整用ハンドル２２とは反対側の位置に溶接等の固定
手段で取付けられている。この固定部材４１は、ビス穴
４２を有する円板部４３と円板部４３の中心から突出し
た棒状の取付部４４で構成される。４５はビスである。
また、６５は床板で、水供給管２を挿通させるための開
口６６を有する。

【００１１】５０は、止水栓本体１０の前記入口２０か
ら下方に連設された筒状部で、止水栓本体１０と水供給
管２を接続する。この筒状部５０は、外周面に雄ねじ５
１を有する外管５２と、前記供給管２による供給流路ｉ
を前記入口２０に連通させる流路ｊを形成する内管５３
とで構成されている。

【００１２】この内管５３は、外管５２よりも下方に長
さｄだけ突出している。前記外管５２の下端（先端）は
内側に外向きテーパ面ｍを有する。そして、止水栓本体
１０と水供給管２の接続時において、前記樹脂パイプ１
８の下流端１８ａを前記内管５３に外嵌させる。

【００１３】５４は、外管５２の外周面に形成された前
記雄ねじ５１に螺着される袋ナットで、雌ねじ５５の下
に内向きテーパ面ｎが形成されている。

【００１４】５６は金属製の縮径可能な割りリングで、
樹脂パイプ１８の下流端１８ａの位置における外周面ａ
に嵌め込まれ、樹脂パイプ１８の一端１８ａを前記内管
５３に外嵌させた後外管５２の前記外向きテーパ面ｍに
よって下流側への移動を阻止される。すなわち、割りリ
ング５６は、一端に前記テーパ面ｍに当接するテーパ面
ｂを有する。また、割りリング５６は、他端に袋ナット
５４の前記内向きテーパ面ｎが当接するテーパ面ｃを有
する一方、内周面に複数の環状突起８０を有し、これに
より、袋ナット５４の締め込みによって樹脂パイプ１８
の一端１８ａを内管５３に強固に固定することができ
る。

【００１５】２３は、前記導入管１４と止水栓本体１０
とを接続する接続部材（例えば、特願平９−６２４１６
号参照）で、以下の構成を有する。

【００１６】すなわち、２４は水導入管１４の上流端に
連通連結された中継管である。２５はこの中継管２４に
連通連結される接続部本体で、止水栓本体１０の出口１
５に取付けられている。

【００１７】前記水導入管１４の外側面を例えばステン
レス製の網体によって耐圧保護している。２６はこの水
導入管１４の上流端に嵌合される金属からなるリングで
あり、中継管２４の下流端に水導入管１４を挿入した状
態でこのリング２６をかしめることにより、中継管２４
と水導入管１４との接続を強固にしている。

【００１８】前記中継管２４は例えば真鍮からなるパイ
プ材を例えばプレス加工することにより形成されてい
る。すなわち、中継管２４の下流側の外周には水導入管
１４の抜け止め用の波状部分２４ａを形成し、上流側の
端部にはフランジ２７と内径拡大部分２８とを形成して
いる。

【００１９】一方、接続部本体２５は例えば真鍮からな
る棒材を旋盤加工などにより切削して形成しており、そ
の内部には例えば逆止弁本体（図示せず）を挿入するた
めの弁室２９を形成し、上流端側には止水栓９に接続す
る雌ねじ３０を形成している。接続部本体２５の下流端
側の接続部分３１は前記内径拡大部分２８の内側に挿入
できる外径であり、この接続部分３１の外周には二つの
Ｏリング３３，３３を埋設している。そして、これらの
Ｏリング３３，３３より上流側の管にはフランジ３４を
形成している。

【００２０】３５はクリップで、一枚の帯状の金属部材
を折曲形成してなり、図示はしないが、挿通部と、開口
部と、一対の長孔を有している。そして、全体として弾
性を有している。

【００２１】一方、３６は、前記クリップ３５の脱落防
止カバーで、クリップ３５の前記開口部を形成する一対
の開口端（図示せず）に跨がって前記開口部を被覆する
カバー本体３７と、このカバー本体３７から連設され、
クリップ３５の前記開口端のそれぞれ外周面側から当接
する一対の開き防止片（図示せず）とから構成され、前
記カバー本体３７によって、外部力によるクリップ３５
の脱落を防止できるとともに、前記開き防止片によっ
て、クリップ３５の前記開口端同士が外側へ開くのを防
止できる。

【００２２】更に、カバー本体３７には、接続部本体２
５の二つのＯリング３３，３３を梱包・出荷時等に保護
するための保護口４０を有するキャップ部を内側に設け
て、当該Ｏリング３３，３３の保護カバーを兼用するよ
うに構成してある。

【００２３】一方、止水栓本体９は、内部に隔壁６０を
有し、この隔壁６０に弁座６１および流入口６２を有し
ている。そして、流量調整用ハンドル２２の回動操作に
より弁体６３が開閉作用を行う。

【００２４】而して、水供給管２の樹脂パイプ１８に水
漏れ等が生じた場合、上流側の接続部材７０ａを取り外
すとともに、樹脂パイプ１８の下流端１８ａを締め込ん
でいる袋ナット５４を弛め、引き抜くだけで樹脂パイプ
１８を鞘管１９から取り出すことができる。また、取り
付け時には、樹脂パイプ１８の上流端１８ｂを接続部材
７０ａを用いてヘッダー８に接続するとともに、割りリ
ング５６を樹脂パイプ１８の下流端１８ａの位置におけ
る外周面ａに嵌め込んだ状態で、樹脂パイプ１８の下流
端１８ａを内管５３に外嵌させた後、袋ナット５４を締
め込むことによって樹脂パイプ１８の下流端１８ａを内
管５３に強固に固定できる。

【００２５】図４は、止水栓本体を壁４６に固定する固
定部材を止水栓本体２１に対して着脱自在に取付けたこ
の発明の第２の実施形態を示す。なお、図４において、
図１〜図３に示した符号と同一のものは、同一または相
当物である。

【００２６】９０は、固定部材としてのクリップであ
る。このクリップ９０は、合成樹脂製で、止水栓本体１
０の側壁Ｗの一部周面を覆う筒部９１と、筒部９１の周
面から接線方向に延設された一対の取付け部９２，９２
と、取付け部９２，９２を引っ張ることで側壁Ｗを筒部
９１内に位置させるために筒部９１に設けた切欠部９３
とよりなる。９４はビス穴、９５はビスである。

【００２７】この場合、クリップ９０は、溶接等の固定
手段が必要ではなく、止水栓本体１０に対して着脱自在
に取付けできる上、合成樹脂製であるので、上記第１の
実施形態で用いた金属製の固定部材４１に比してきわめ
てコスト安である。

【００２８】なお、上記各実施形態では、導入管１４と
止水栓本体１０を接続する接続部材として、クイックフ
ァスナー式の接続部材２３を示したが、この発明はこれ
に限るものではなく、図５〜図７に示すタイプの接続部
材も適用できる。なお、図５〜図７において、図１〜図
４に示した符号と同一のものは、同一または相当物であ
る。

【００２９】すなわち、図５には、導入管１４と止水栓
本体１０を接続する接続部材として、外周面に雄ねじ１
００が形成された接続部材１０１が示されている。

【００３０】図６には、導入管１４と止水栓本体１０を
接続する接続部材として、内周面に雌ねじ１０２が形成
された接続部材１０３が示されている。

【００３１】図７には、導入管１４と止水栓本体１０を
接続する接続部材として、袋ナット１０４が示されてい
る。

【００３２】

【発明の効果】この発明では、止水栓本体と供給管を接
続する接続部材を、止水栓本体の上流側に連設して樹脂
パイプ接続に用いる継手の数を低減したので、その分樹
脂パイプの取り外し、取り付け作業を軽減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施形態を示す全体斜視図で
ある。

【図２】上記実施形態において、樹脂パイプ接続動作を
示す構成説明図である。

【図３】上記実施形態を示す要部構成説明図である。

【図４】この発明の第２の実施形態を示す構成説明図で
ある。

【図５】この発明で用いる、導入管と止水栓本体を接続
する接続部材の第１の変形例を示す構成説明図である。

【図６】この発明で用いる、導入管と止水栓本体を接続
する接続部材の第２の変形例を示す構成説明図である。

【図７】この発明で用いる、導入管と止水栓本体を接続
する接続部材の第３の変形例を示す構成説明図である。

【符号の説明】

２…水供給管、７…給水主管、９…止水栓、１０…止水
栓本体、１４…可撓性の水導入管、１５…出口、１８…
樹脂パイプ、１９…鞘管、２０…入口、２２…流量調整
用ハンドル、２３…接続部材、４１…固定部材、５０…
筒状部、５１…雄ねじ、５２…外管、５３…内管、５４
…袋ナット、５６…割りリング、Ａ…湯水混合栓、ｉ…
供給流路、ｊ…連通流路。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水の主管および／または湯の主管と水栓
   との間に、上流側から供給管、止水栓および導入管をこ
   の順序で設け、少なくとも前記供給管を、蛇腹状の鞘管
   と、この鞘管によって配管経路上にガイドされるととも
   に保護されている樹脂パイプとで構成する一方、前記止
   水栓を、一端に前記導入管に連通する出口を、他端に前
   記供給管に連通する入口を有する止水栓本体と、この止
   水栓本体に設けた流量調整用ハンドルで構成した湯水混
   合栓の配管接続機構において、前記導入管と前記止水栓
   本体を接続する接続部材を設け、前記止水栓本体を固定
   する固定部材を設け、更に、前記止水栓本体に、外周面
   にねじ部を有する外管と前記供給管による供給流路を前
   記入口に連通させる流路を形成する内管とで構成された
   接続用筒状部を連設する一方、前記外管の前記ねじ部に
   螺着される袋ナットを設け、前記樹脂パイプの一端を前
   記内管に外嵌させた後前記袋ナットの締め込みによって
   前記樹脂パイプの一端を前記内管に強固に固定しうる金
   属製の縮径可能な割りリングを前記樹脂パイプの一端と
   前記袋ナットとの間に設けたことを特徴とする湯水混合
   栓の配管接続機構。
2. 【請求項２】 前記固定部材は金属製で、前記固定部材
   を前記止水栓本体に一体に取付けた請求項１に記載の湯
   水混合栓の配管接続機構。
3. 【請求項３】 前記固定部材は合成樹脂製で、前記固定
   部材を前記止水栓本体に対して着脱自在に取付けた請求
   項１に記載の湯水混合栓の配管接続機構。
4. 【請求項４】 前記導入管を可撓管で構成した請求項１
   ないし請求項３のいずれかに記載の湯水混合栓の配管接
   続機構。