JP2001158674A - 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル - Google Patents

多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル

Info

Publication number
JP2001158674A
JP2001158674A JP34040899A JP34040899A JP2001158674A JP 2001158674 A JP2001158674 A JP 2001158674A JP 34040899 A JP34040899 A JP 34040899A JP 34040899 A JP34040899 A JP 34040899A JP 2001158674 A JP2001158674 A JP 2001158674A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon carbide
sintered body
particle size
average particle
wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34040899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Majima
一隆 馬嶋
Hiroyuki Yasuda
裕之 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP34040899A priority Critical patent/JP2001158674A/ja
Priority to EP00977905A priority patent/EP1174400A4/en
Priority to PCT/JP2000/008284 priority patent/WO2001040138A1/ja
Priority to KR10-2004-7017499A priority patent/KR100507046B1/ko
Priority to KR10-2001-7009596A priority patent/KR100507049B1/ko
Publication of JP2001158674A publication Critical patent/JP2001158674A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 均熱性、熱応答性及び形状安定性に極めて優
れた多孔質炭化珪素焼結体を提供すること。 【解決手段】 このテーブル2はウェハ研磨装置1に用
いられるものであって、多孔質炭化珪素焼結体製の基材
11A,11Bからなる。この多孔質炭化珪素焼結体で
は、炭化珪素結晶21,22によって構成される組織中
に開放気孔23が存在している。炭化珪素結晶21,2
2の平均粒径は20μm以上、気孔率は40%以下、熱
伝導率は80W/m・K以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質炭化珪素焼
結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及
びウェハ研磨装置用テーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、非酸化物セラミックの一種として
炭化珪素(SiC)が知られている。炭化珪素焼結体
は、熱伝導性、耐熱性、耐熱衝撃性、耐摩耗性、硬度、
耐酸化性、耐食性等に優れるという好適な特性を有す
る。
【0003】ゆえに、炭化珪素焼結体は、メカニカルシ
ールや軸受等の耐磨耗材料をはじめとして、高温炉用の
耐火材、熱交換器、燃焼管等の耐熱構造材料、酸やアル
カリに晒されやすいポンプ部品等の耐腐食材料など、広
く利用可能な材料であるといえる。また、近年では上記
の諸特性、特に高い熱伝導性に着目し、炭化珪素焼結体
を半導体製造装置(例えばウェハ研磨装置等)の構成材
料として利用しようとする動きがある。
【0004】ウェハ研磨装置とは、半導体ウェハのデバ
イス形成面を研磨するためのラッピングマシンやポリッ
シングマシンのことを指す。この装置は、ウェハトップ
プレート及び多孔質炭化珪素焼結体製のテーブル等を備
えている。テーブル内に設けられた流路には冷却水が循
環される。ウェハトッププレートの保持面には、半導体
ウェハが熱可塑性ワックスを用いて貼付けられる。回転
するプッシャプレートに保持された半導体ウェハは、テ
ーブルの研磨面に対して上方から押し付けられる。その
結果、研磨面に半導体ウェハが摺接し、ウェハの片側面
が均一に研磨される。そして、このときウェハに発生し
た熱は、テーブル内を伝導した後、流路を循環する冷却
水により装置の外部に持ち去られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、炭化珪素焼
結体には、熱を効率よく伝導するという性質があるた
め、焼結体内部に温度バラツキが生じにくいという利点
がある。従って、焼結体には高い均熱性・熱応答性が付
与される。また、熱応力の発生が回避されて基材が反り
にくくなる結果、形状安定性が高くなる。
【0006】ところで、炭化珪素焼結体は他のセラミッ
クス焼結体に比較して熱伝導率が高いとはいうものの、
多孔質体における熱伝導率の値は10W/m・K〜70
W/m・K程度にすぎなかった。従って、よりいっそう
均熱性、熱応答性、形状安定性に優れた多孔質炭化珪素
焼結体を実現するためには、さらなる熱伝導性の向上が
必須と考えられていた。また、この焼結体を前記テーブ
ルに利用した場合についても同様に、大口径・高品質ウ
ェハの実現のためには熱伝導性の向上が必須と考えられ
ていた。
【0007】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、均熱性、熱応答性及び形状
安定性に極めて優れた多孔質炭化珪素焼結体を提供する
ことにある。第2の目的は、このような好適な焼結体を
確実に製造できる方法を提供することにある。さらに、
第3の目的は、大口径・高品質ウェハの製造に好適なウ
ェハ研磨装置用部材、ウェハ研磨装置用テーブルを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、炭化珪素結晶によっ
て構成される組織中に開放気孔が存在している多孔質焼
結体において、前記炭化珪素結晶の平均粒径が20μm
以上、気孔率が40%以下、熱伝導率が80W/m・K
以上である多孔質炭化珪素焼結体をその要旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明では、炭化珪素結晶
によって構成される組織中に開放気孔が存在している多
孔質焼結体において、前記炭化珪素結晶の平均粒径が2
0μm〜100μm、気孔率が5%〜30%、熱伝導率
が80W/m・K以上である多孔質炭化珪素焼結体をそ
の要旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2において、平均粒径が0.1μm〜1.0μmの細か
い炭化珪素結晶を10体積%〜50体積%含み、かつ、
平均粒径が25μm〜150μmの粗い炭化珪素結晶を
50体積%〜90体積%含むこととした。
【0011】請求項4に記載の発明では、炭化珪素結晶
によって構成される組織中に開放気孔が存在しており、
前記炭化珪素結晶の平均粒径が20μm以上、気孔率が
40%以下、熱伝導率が80W/m・K以上である多孔
質炭化珪素焼結体を製造する方法であって、平均粒径5
μm〜100μmのα型炭化珪素の粗粉末100重量部
に対して、平均粒径0.1μm〜1.0μmのα型炭化
珪素の微粉末を10重量部〜100重量部を配合し、こ
れを均一に混合する工程、前記工程により得られた混合
物を所定形状に成形して成形体を得る工程、及び前記成
形体を1700℃〜2400℃の温度範囲で焼成して焼
結体を得る工程を含むことを特徴とする多孔質炭化珪素
焼結体の製造方法をその要旨とする。
【0012】請求項5に記載の発明は、ウェハ研磨装置
に用いられる部材であって、請求項1乃至3のいずれか
1項に記載の多孔質炭化珪素焼結体から構成されるウェ
ハ研磨装置用部材をその要旨とする。
【0013】請求項6に記載の発明は、ウェハ研磨装置
を構成しているウェハ保持プレートの保持面に保持され
ている半導体ウェハが摺接される研磨面を有するテーブ
ルにおいて、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多
孔質炭化珪素焼結体からなる基材を複数枚積層した状態
で各基材同士が接合されるとともに、前記基材の接合界
面に流体流路が配設されているウェハ研磨装置用テーブ
ルをその要旨とする。
【0014】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1〜3に記載の発明によると、多孔質組織を
構成する炭化珪素結晶の平均粒径が、20μm以上とい
う比較的大きな値に設定されている。熱が結晶の内部を
伝導する効率は、熱が結晶間を伝導する効率に比べて一
般に高いため、平均粒径が大きいほど熱伝導率が高くな
る。また、気孔率が40%以下という小さい値に設定さ
れていることも、熱伝導性の向上に寄与している。即
ち、気孔率が小さくなると焼結体内における空隙が減る
結果、熱が伝導しやすくなるからである。
【0015】このため、熱伝導率が80W/m・Kより
もかなり低い値である従来の多孔質体に比べて、焼結体
内部に温度バラツキが生じにくくなる。その結果、焼結
体に極めて高い均熱性及び熱応答性が付与される。ま
た、熱応力の発生が確実に回避されて基材が反りにくく
なる結果、焼結体に極めて高い形状安定性が付与され
る。
【0016】この場合、炭化珪素結晶の平均粒径が20
μm未満であったり、気孔率が30%を超えるものであ
ると、熱伝導率を80W/m・K以上の高い値にするこ
とが困難になる。従って、均熱性、熱応答性及び形状安
定性の向上を十分に達成することができなくなる。な
お、熱伝導率の値は80W/m・K以上であることが必
要であり、さらには100W/m以上であることが好ま
しく、100W/m・K〜180W/m・Kであること
が特に好ましい。
【0017】炭化珪素結晶の平均粒径は、20μm〜1
00μmに設定されることが好ましく、30μm〜90
μmに設定されることより好ましく、40μm〜70μ
mに設定されることが最も好ましい。平均粒径が大きく
なりすぎると、空隙部分が多くなり、焼結体の密度が低
下してしまうおそれがある。
【0018】開放気孔の気孔率は、5%〜30%に設定
されることが好ましく、10%〜25%に設定されるこ
とより好ましく、10%〜20%に設定されることが最
も好ましい。
【0019】また、焼結体は、平均粒径が0.1μm〜
1.0μmの細かい炭化珪素結晶(以下、細結晶とい
う)を10体積%〜50体積%含み、かつ、平均粒径が
25μm〜65μmの粗い炭化珪素結晶(以下、粗結晶
という)を50体積%〜90体積%含むものであること
が好ましい。
【0020】上記のように、細結晶と粗結晶とが適宜の
比率で含まれる焼結体の場合、粗結晶間に形成される空
隙が細結晶で埋まった状態となりやすく、実質的な空隙
の比率が小さくなる。その結果、焼結体の熱抵抗がより
いっそう小さくなり、このことが熱伝導性の向上に大き
く貢献しているものと考えられる。
【0021】細結晶の平均粒径は、0.1μm〜1.0
μmに設定されることがよく、0.1μm〜0.9μm
に設定されることがより好ましく、0.1μm〜0.7
μmに設定されることが最も好ましい。細結晶の平均粒
径を極めて小さくしようとすると、高価な微粉末の使用
が必要となるため、材料コストの高騰につながるおそれ
がある。逆に、細結晶の平均粒径が大きくなりすぎる
と、粗結晶間に形成される空隙を十分に埋めることがで
きなくなり、焼結体の熱抵抗を十分に低減できなくなる
おそれがある。
【0022】焼結体において細結晶は、10体積%〜5
0体積%含まれることがよく、15体積%〜40体積%
含まれることがより好ましく、20体積%〜40体積%
含まれることが最も好ましい。細結晶の含有比率が小さ
くなりすぎると、粗結晶間に形成される空隙を埋めるの
に十分な量の細結晶が確保されにくくなり、焼結体の熱
抵抗を確実に低減できなくなるおそれがある。逆に、細
結晶の含有比率が大きくなりすぎると、前記空隙を埋め
る細結晶がむしろ余剰となり、本来熱伝導性の向上に必
要な程度の粗結晶が確保されなくなる。従って、かえっ
て焼結体の熱抵抗が大きくなるおそれがある。
【0023】さらに、焼結体において粗結晶の平均粒径
は、25μm〜150μmに設定されることがよく、4
0μm〜100μmに設定されることがより好ましく、
60μm〜80μmに設定されることが最も好ましい。
粗結晶の平均粒径を極めて小さくしようとすると、前記
細粒子との粒径差が小さくなる結果、細結晶と粗結晶と
の混合による熱抵抗低減効果を期待できなくなるおそれ
がある。逆に、粗結晶の平均粒径が大きくなりすぎる
と、粗結晶間に形成される個々の空隙が大きくなること
から、たとえ十分な量の細結晶があったとしても当該空
隙を十分に埋めることは困難になる。よって、焼結体の
熱抵抗を十分に低減できなくなるおそれがある。
【0024】焼結体において粗結晶は、50体積%〜9
0体積%含まれることがよく、60体積%〜85体積%
含まれることがより好ましく、60体積%〜80体積%
含まれることが最も好ましい。粗結晶の含有比率が小さ
くなりすぎると、本来熱伝導率の向上に必要な程度の粗
結晶が確保されなくなり、かえって焼結体の熱抵抗が大
きくなるおそれがある。逆に、粗結晶の含有比率が大き
くなりすぎると、相対的に細結晶の含有比率が小さくな
ってしまい、粗結晶間に形成される空隙を十分に埋める
ことができなくなる。よって、焼結体の熱抵抗を確実に
低減できなくなるおそれがある。
【0025】請求項4に記載の発明によると、本発明の
多孔質炭化珪素焼結体は、上記のごとく、粗粉末に微粉
末を所定割合で配合して混合する材料調製工程、成形工
程及び焼成工程を経て製造される。
【0026】前記材料調製工程においては、平均粒径5
μm〜100μmのα型炭化珪素の粗粉末100重量部
に対して、平均粒径0.1μm〜1.0μmのα型炭化
珪素の微粉末を10重量部〜100重量部を配合し、こ
れを均一に混合することを行う。
【0027】α型炭化珪素の粗粉末の平均粒径は、5μ
m〜100μmに設定されることがよく、15μm〜7
5μmに設定されることがより好ましく、25μm〜6
0μmに設定されることが最も好ましい。α型炭化珪素
の粗粉末の平均粒径が5μm未満になると、異常粒成長
を抑制する効果が低くなるおそれがある。逆に、α型炭
化珪素の粗粉末の平均粒径が60μmを超えると、成形
性が悪化することに加え、得られる多孔質体の強度が低
くなるおそれがある。
【0028】α型炭化珪素の微粉末の平均粒径は、0.
1μm〜1.0μmに設定されることがよく、0.1μ
m〜0.8μmに設定されることがより好ましく、0.
2μm〜0.5μmに設定されることが最も好ましい。
α型炭化珪素の微粉末の平均粒径が0.1μm未満にな
ると、粒成長の制御が困難になることに加え、材料コス
トの高騰が避けられなくなる。逆に、α型炭化珪素の微
粉末の平均粒径が1.0μmを超えると、粗結晶間に形
成される空隙が埋まりにくくなるおそれがある。なお、
微粉末としてα型を選択した理由は、β型に比べて結晶
の配向性が向上するため、熱伝導率がいくぶん高くなる
傾向があるからである。
【0029】前記微粉末の配合量は、10重量部〜10
0重量部であることがよく、15重量部〜65重量部で
あることがより好ましく、20重量部〜60重量部であ
ることが最も好ましい。微粉末の配合量が少なすぎる
と、粗結晶間に形成される空隙を埋めるのに十分な量の
細結晶が確保されにくくなり、焼結体の熱抵抗を十分に
低減できなくなるおそれがある。また、20μm以上と
いう所望の気孔径を得るために焼成温度を極めて高温に
設定する必要が生じ、コスト的に不利となる。逆に、微
粉末の配合量が多すぎると、熱伝導性の向上に必要な程
度の粗結晶が確保されなくなる結果、焼結体の熱抵抗が
大きくなるおそれがある。また、強度に優れた焼結体を
得ることも困難になる。
【0030】上記の材料調製工程においては、前記2種
の粉末とともに、成形用バインダや分散溶媒が必要に応
じて配合される。そして、これを均一に混合・混練して
粘度を適宜調製することにより、まず原料スラリーが得
られる。なお、原料スラリーを混合する手段としては、
振動ミル、アトライター、ボールミル、コロイドミル、
高速ミキサー等がある。混合された原料スラリーを混練
する手段としては、例えばニーダー等がある。
【0031】成形用バインダとしては、ポリビニルアル
コール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等
がある。成形用バインダの配合割合は、一般に炭化珪素
粉末の合計100重量部に対し、1重量部〜10重量部
の範囲であることが好適である。この比率が1重量部未
満であると、得られる成形体の強度が不十分となり、取
扱性が悪くなる。逆に、この比率が10重量部を超える
ものであると、乾燥等によって成形用バインダを除去す
る際に成形体にクラックが生じやすくなり、歩留まりが
悪化してしまう。
【0032】分散溶媒としては、ベンゼン、シクロヘキ
サン等の有機溶剤、メタノール等のアルコール、水等が
使用可能である。次いで、前記原料スラリーを用いて炭
化珪素の顆粒が形成される。炭化珪素粉末を顆粒化する
方法としては、噴霧乾燥による顆粒化法(いわゆるスプ
レードライ法)のように、従来からある汎用技術を用い
ることができる。即ち、原料スラリーを高温状態に維持
した容器内へ噴霧し、急速に乾燥を行なう方法などが適
用可能である。
【0033】ここで、顆粒水分率は0.1重量%〜2.
0重量%であることがよく、0.2重量%〜1.0重量
%であることがさらによい。その理由は、顆粒水分率が
上記範囲内であると、成形体密度及び焼結体密度が高く
なる結果、熱伝導率が高くなるからである。顆粒水分率
が0.1重量%未満であると、成形体密度及び焼結体密
度が十分に高くならず、熱伝導率が高くなりにくくな
る。逆に、顆粒水分率が2.0重量%を超えると、乾燥
時に成形体にクラックが入りやすくなるおそれがあり、
歩留まりの悪化につながってしまう。
【0034】続く成形工程においては、材料調製工程に
より得られた混合物からなる顆粒を所定形状に成形して
成形体を作製する。その際の成形圧力は、1.0t/c
2〜1.5t/cm2であることがよく、1.1t/c
2〜1.4t/cm2であることがさらによい。その理
由は、成形体溝及び焼結体密度が高くなる結果、熱伝導
率が高くなるからである。成形圧力が1.0t/cm2
未満であると、成形体密度及び焼結体密度が十分に高く
ならず、熱伝導率が高くなりにくくなる。逆に、1.5
t/cm2よりも大きな圧力で成形を行った場合、成形
体密度等を十分に高くすることができる反面、専用のプ
レス装置が必要となり、設備コストの高騰や製造の困難
化を招く結果となる。
【0035】また、成形体の密度は、2.0g/cm3
以上に設定されることがよく、特には2.2g/cm3
〜2.7g/cm3に設定されることが好ましい。その
理由は、成形体の密度が小さすぎると、炭化珪素粒子相
互の結合箇所が少なくなるからである。よって、得られ
る多孔質体の強度が低くなり、取扱性が悪くなる。逆
に、成形体の密度を大きくしようとすると、上記のごと
く専用のプレス装置が必要となり、設備コストの高騰や
製造の困難化を招く結果となる。
【0036】続く焼成工程においては、成形工程によっ
て得られた成形体を1700℃〜2400℃の温度範囲
で、好ましくは2000℃〜2300℃の温度範囲で、
特に好ましくは2000℃〜2300℃の温度範囲で焼
成して焼結体を作製する。
【0037】焼成温度が低すぎると、炭化珪素粒子同士
を結合するネック部を十分に発達させることが困難にな
り、高熱伝導率及び高強度を達成できなくなる場合があ
る。逆に、焼成温度が高すぎると、炭化珪素の熱分解が
始まる結果、焼結体の強度低下を来してしまう。しか
も、焼成炉に投じる熱エネルギー量が増大する結果、コ
スト的に不利となる。
【0038】また、焼成時において焼成炉の内部は、例
えばアルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素、水素及び一酸
化炭素の中から選択される少なくとも一種からなるガス
雰囲気(即ち非酸化性雰囲気、不活性雰囲気)に保たれ
るべきである。なお、このとき焼成炉内を真空状態にし
てもよい。
【0039】さらに焼成時においては、ネック部の成長
を促進させるために、成形体からの炭化珪素の揮散を抑
制することが有利である。成形体からの炭化珪素の揮散
を抑制する方法としては、外気の侵入を遮断可能な耐熱
性の容器内に成形体を装入することが有効である。前記
耐熱性の容器の形成材料としては、黒鉛または炭化珪素
が好適である。
【0040】そして、以上の各工程を実施すれば、均熱
性、熱応答性及び形状安定性に極めて優れた多孔質炭化
珪素焼結体を確実に製造することができる。請求項5に
記載の発明によると、均熱性、熱応答性及び形状安定性
に極めて優れた多孔質炭化珪素焼結体からなる部材であ
るため、大口径・高品質ウェハの製造に好適なものとな
る。
【0041】請求項6に記載の発明によると、研磨面に
対して半導体ウェハが回転しながら摺接する結果、半導
体ウェハの片側面が前記研磨面によって均一に研磨され
る。上記のテーブルは、均熱性、熱応答性及び形状安定
性に極めて優れた多孔質炭化珪素焼結体からなるため、
研磨時に半導体ウェハに与える熱等の影響が最小限に抑
えられる。よって、本発明のテーブルによれば、大口径
・高品質ウェハを確実に製造することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態のウェハ研磨装置1を図1〜図4に基づき詳細に説
明する。
【0043】図1には、本実施形態のウェハ研磨装置1
が概略的に示されている。同ウェハ研磨装置1を構成し
ているテーブル2は円盤状である。テーブル2の上面
は、半導体ウェハ5を研磨するための研磨面2aになっ
ている。この研磨面2aには図示しない研磨クロスが貼
り付けられている。本実施形態のテーブル2は、冷却ジ
ャケットを用いることなく、円柱状をした回転軸4の上
端面に対して水平にかつ直接的に固定されている。従っ
て、回転軸4を回転駆動させると、その回転軸4ととも
にテーブル2が一体的に回転する。
【0044】図1に示されるように、このウェハ研磨装
置1は、複数(図1では図示の便宜上2つ)のウェハ保
持プレート6を備えている。プレート6の形成材料とし
ては、例えばガラスや、アルミナ等のセラミックス材料
や、ステンレス等の金属材料などが採用される。各ウェ
ハ保持プレート6の片側面(非保持面6b)の中心部に
は、プッシャ棒7が固定されている。各プッシャ棒7は
テーブル2の上方に位置するとともに、図示しない駆動
手段に連結されている。各プッシャ棒7は各ウェハ保持
プレート6を水平に支持している。このとき、保持面6
aはテーブル2の研磨面2aに対向した状態となる。ま
た、各プッシャ棒7はウェハ保持プレート6とともに回
転することができるばかりでなく、所定範囲だけ上下動
することができる。プレート6側を上下動させる方式に
代え、テーブル2側を上下動させる構造を採用しても構
わない。ウェハ保持プレート6の保持面6aには、半導
体ウェハ5が例えば熱可塑性ワックス等を用いて貼着さ
れる。半導体ウェハ5は、保持面6aに対して真空引き
によりまたは静電的に吸着されてもよい。このとき、半
導体ウェハ5における被研磨面5aは、テーブル2の研
磨面2a側を向いている必要がある。
【0045】次に、テーブル2の構成について詳細に説
明する。図1,図2に示されるように、本実施形態のテ
ーブル2は、2枚の多孔質炭化珪素焼結体製の基材11
A,11Bからなる積層セラミックス構造体である。上
側基材11Aの裏面には、流体流路である冷却用水路1
2の一部を構成する溝13が所定パターン状に形成され
ている。2枚の基材11A,11B同士は、銀ロウ材層
14を介して互いに接合されることにより、一体化され
ている。その結果、基材11A,11Bの接合界面に前
記水路12が形成される。下側基材11Bの略中心部に
は、貫通孔15が形成されている。これらの貫通孔15
は、回転軸4内に設けられた流路4aと、前記水路12
とを連通させている。
【0046】水路12の一部を構成する溝13は、上側
基材11Aの裏面を生加工後かつ焼成前に研削加工する
ことにより形成された研削溝である。溝13の深さは3
mm〜10mm程度に、幅は5mm〜20mm程度にそれぞれ設
定されることがよい。
【0047】以下、本実施形態をより具体化したいくつ
かの実施例を紹介する。 [実施例1]実施例1の作製においては、出発材料とし
て,平均粒径30μmのα型炭化珪素の粗粉末(#40
0)と、平均粒径0.3μmのα型炭化珪素の微粉末
(GMF−15H2)とを準備した。そして、前記粗粉
末100重量部に対して、前記微粉末を30重量部を配
合し、これを均一に混合した。
【0048】この混合物100重量部に対し、ポリビニ
ルアルコール5重量部、水50重量部を配合した後、ボ
ールミル中にて5時間混合することにより、均一な混合
物を得た。この混合物を所定時間乾燥して水分をある程
度除去した後、その乾燥混合物を適量採取しかつ顆粒化
した。このとき、顆粒の水分率を約0.8重量%になる
ように調節した。次いで、前記混合物の顆粒を、金属製
押し型を用いて1.3t/cm2のプレス圧力で成形し
た。得られた円盤状の生成形体(50mmφ、5mm
t)の密度は2.6g/cm3であった。
【0049】続いて、後に上側基材11Aとなるべき成
形体の底面を研削加工することにより、深さ5mmかつ
幅10mmの溝13を底面のほぼ全域に形成した。次い
で、ルツボに前記生成形体を装入し、タンマン型焼成炉
を使用してその焼成を行なった。焼成は1気圧のアルゴ
ンガス雰囲気中において実施した。また、焼成時におい
ては10℃/分の昇温速度で最高温度である2200℃
まで加熱し、その後はその温度で4時間保持することと
した。
【0050】得られた多孔質炭化珪素焼結体製の基材1
1A,11Bの開放気孔の気孔率は20%、熱伝導率は
130W/m・K、密度は2.5g/cm3 であった。
また、炭化珪素結晶の平均粒径は30μmであった。具
体的には、平均粒径が1.0μmの細結晶を20体積%
含み、かつ、平均粒径が40μmの粗結晶を80体積%
含んでいた。なお、参考のため、図4(c)に実施例1の
焼結体における粒度分布のグラフを示す。
【0051】続いて、従来公知の手法による面出し加工
を行った後、銀ロウ材を用いて2枚の基材11A,11
Bを接合して一体化した。さらに、上側基材11Aの表
面に研磨加工を施すことにより、最終的に、半導体ウェ
ハ5の研磨に適した面粗度の研磨面2aを有するテーブ
ル2を完成した。
【0052】このようにして得られた実施例1のテーブ
ル2を上記各種の研磨装置1にセットし、水路12内に
冷却水Wを常時循環させつつ、各種サイズの半導体ウェ
ハ5の研磨を行なった。そして、各種の研磨装置1によ
る研磨を経て得られた半導体ウェハ5を観察したとこ
ろ、ウェハサイズの如何を問わず、ウェハ5には傷が付
いていなかった。また、ウェハ5に大きな反りが生じる
ようなこともなかった。つまり、本実施例のテーブル2
を用いた場合、極めて大口径・高品質な半導体ウェハ5
が得られることがわかった。
【0053】なお、図3は実施例1のテーブル2を拡大
して概念的に示した断面図である。このテーブル2を構
成する多孔質炭化珪素焼結体は、細結晶21と粗結晶2
2とを含んでいる。粗結晶22間に形成される空隙は、
細結晶21でほぼ埋まった状態となっている。従って、
実質的な空隙の比率、つまり開放気孔23の気孔率はか
なり小さいものとなっていることが把握できる。 [実施例2]実施例2の作製においては、平均粒径35
μmのα型炭化珪素の粗粉末(#360)を用いるとと
もに、前記粗粉末100重量部に対して、前記微粉末を
30重量部を配合し、これを均一に混合した。それ以外
の条件については、基本的に実施例1と同様にした。
【0054】その結果、得られた多孔質炭化珪素焼結体
製の基材11A,11Bの開放気孔の気孔率は17%、
熱伝導率は145W/m・K、密度は2.55g/cm
3 であった。また、炭化珪素結晶の平均粒径は36μm
であった。具体的には、平均粒径が1.0μmの細結晶
を20体積%含み、かつ、平均粒径が45μmの粗結晶
を80体積%含んでいた。なお、参考のため、図4(b)
に実施例2の焼結体における粒度分布のグラフを示す。
【0055】実施例1と同じ手順でテーブル2を完成さ
せた後、それを上記各種の研磨装置1にセットし、各種
サイズの半導体ウェハ5の研磨を行なったところ、前記
実施例1とほぼ同様の優れた結果が得られた。 [実施例3]実施例3の作製においては、平均粒径57
μmのα型炭化珪素の粗粉末(#240)を用いるとと
もに、前記粗粉末100重量部に対して、前記微粉末を
30重量部を配合し、これを均一に混合した。それ以外
の条件については、基本的に実施例1と同様にした。
【0056】その結果、得られた多孔質炭化珪素焼結体
製の基材11A,11Bの開放気孔の気孔率は15%、
熱伝導率は150W/m・K、密度は2.6g/cm3
であった。また、炭化珪素結晶の平均粒径は65μmで
あった。具体的には、平均粒径が1.0μmの細結晶を
20体積%含み、かつ、平均粒径が80μmの粗結晶を
80体積%含んでいた。なお、参考のため、図4(a)に
実施例3の焼結体における粒度分布のグラフを示す。
【0057】実施例1と同じ手順でテーブル2を完成さ
せた後、それを上記各種の研磨装置1にセットし、各種
サイズの半導体ウェハ5の研磨を行なったところ、前記
実施例1とほぼ同様の優れた結果が得られた。 [比較例]比較例の作製においては、平均粒径10μm
のα型炭化珪素の粗粉末を用いるとともに、前記粗粉末
100重量部に対して、平均粒径0.7μmのα型炭化
珪素の微粉末を45重量部を配合し、これを均一に混合
した。それ以外の条件については、基本的に実施例1と
同様にした。
【0058】この混合物100重量部に対し、ポリビニ
ルアルコール5重量部、水50重量部を配合した後、ボ
ールミル中にて5時間混合することにより、均一な混合
物を得た。この混合物を所定時間乾燥して水分をある程
度除去した後、その乾燥混合物を適量採取しかつ顆粒化
した。次いで、前記混合物の顆粒を、金属製押し型を用
いて0.6t/cm2のプレス圧力で成形した。得られ
た円盤状の生成形体の密度は2.0g/cm3であっ
た。
【0059】続いて、後に上側基材11Aとなるべき成
形体の底面を研削加工することにより、深さ5mmかつ
幅10mmの溝13を底面のほぼ全域に形成した。次い
で、外気を遮断することができる黒鉛製ルツボに前記生
成形体を装入し、タンマン型焼成炉を使用してその焼成
を行なった。焼成は1気圧のアルゴンガス雰囲気中にお
いて実施した。また、焼成時においては10℃/分の昇
温速度で最高温度である1700℃まで加熱し、その後
はその温度で4時間保持することとした。
【0060】その結果、得られた多孔質炭化珪素焼結体
製の基材11A,11Bの開放気孔の気孔率は38%、
熱伝導率は50W/m・K、密度は2.0g/cm3
あった。また、炭化珪素結晶の平均粒径は10μmであ
った。
【0061】従って、本実施形態の前記各実施例によれ
ば以下のような効果を得ることができる。 (1)各実施例のテーブル2を構成する多孔質炭化珪素
焼結体では、いずれも炭化珪素結晶の平均粒径が20μ
m〜100μm、気孔率が5%〜30%、熱伝導率が8
0W/m・K以上になっている。
【0062】また、これらの焼結体は、いずれも平均粒
径が0.1μm〜1.0μmの細結晶を10体積%〜5
0体積%含み、かつ、平均粒径が25μm〜65μmの
粗結晶を50体積%〜90体積%含んでいる。
【0063】ゆえに、熱伝導率の値が100W/m・K
を超えるものとなり、テーブル2に極めて高い熱伝導性
が付与される。このため、従来品に比べて焼結体内部に
温度バラツキが生じにくくなる。その結果、焼結体に極
めて高い均熱性及び熱応答性が付与される。また、熱応
力の発生が確実に回避されて基材11A,11Bが反り
にくくなる結果、焼結体に極めて高い形状安定性が付与
される。そして、これによりウェハ5の大口径化・高品
質化を確実に達成することができるようになる。
【0064】(2)このテーブル2の場合、基材11
A,11Bの接合界面に存在する水路12に冷却水Wを
流すことができる。そのため、半導体ウェハ5の研磨時
に発生した熱をテーブル2から直接かつ効率よく逃がす
ことができ、しかも温度制御を細かく行うことができ
る。よって、冷却ジャケットにテーブル2を載せて間接
的に冷却を行う従来装置に比べ、テーブル2内の温度バ
ラツキが極めて小さくなり、均熱性及び熱応答性も格段
に向上する。ゆえに、この装置1によれば、ウェハ5が
熱による悪影響を受けにくくなり、ウェハ5の大口径化
に対応することができるようになる。しかも、ウェハ5
を高い精度で研磨することが可能となるため、高品質化
にも対応することができるようになる。
【0065】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 基材11A,11B同士は、ロウ材に代表される金
属系接合材を用いて接合されてもよいほか、樹脂からな
る接着剤(例えばエポキシ樹脂等)を用いて接合されて
もよい。
【0066】・ 基材11A,11B同士は、必ずしも
ロウ材層14を介して接合されていなくてもよく、例え
ばロウ材層14を省略する代わりに、基材11A,11
B同士をボルトとナットとの締結によって一体化しても
構わない。
【0067】・ 2層構造をなす実施形態のテーブル2
に代えて、3層構造をなすテーブルに具体化してもよ
い。勿論、4層以上の積層構造にしても構わない。 ・ 溝13は上側基材11Aのみに形成されていてもよ
いほか、下側基材11Bのみに形成されていてもよく、
あるいは両方の基材11A,11Bに形成されていても
よい。
【0068】・ 本実施形態のテーブル2の使用にあた
って、水路12内に水以外の液体を循環させてもよく、
さらには気体を循環させてもよい。 ・ 本発明の多孔質炭化珪素焼結体は、ウェハ研磨装置
におけるテーブル2に利用されてもよいほか、テーブル
以外の部材(ウェハトッププレート等)に利用されても
よい。勿論、本発明は、ウェハ研磨装置用テーブル2等
に代表される半導体製造装置の構成材料に利用されるの
みにとどまらない。例えば、同焼結体を電子部品搭載用
基板の放熱体に利用してもよい。また、同焼結体を、メ
カニカルシールや軸受等の耐磨耗材料、高温炉用の耐火
材、熱交換器、燃焼管等の耐熱構造材料、ポンプ部品等
の耐腐食材料などに利用することも勿論可能である。
【0069】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項4において、前記混合物を所定形状に成
形して成形体を得る工程を実施するとき、成形圧力を
1.0t/cm2〜1.5t/cm2に設定すること。従
って、この技術的思想1に記載の発明によれば、設備コ
ストの高騰や製造の困難化を回避しつつ、十分に熱伝導
性を向上させることができる。
【0070】(2) 請求項4、技術的思想1におい
て、前記混合物から顆粒を作製し、それを所定形状に成
形して前記成形体を得るにあたり、前記顆粒の水分率を
0.1重量%〜2.0重量%に設定すること。従って、
この技術的思想2に記載の発明によれば、歩留まりの悪
化を回避しつつ、十分に熱伝導性を向上させることがで
きる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、均熱性、熱応答性及び形状安定性に
極めて優れた多孔質炭化珪素焼結体を提供することがで
きる。
【0072】請求項4に記載の発明によれば、このよう
な好適な焼結体を確実に製造できる方法を提供すること
ができる。請求項5に記載の発明によれば、大口径・高
品質ウェハの製造に好適なウェハ研磨装置用部材を提供
することができる。
【0073】請求項6に記載の発明によれば、大口径・
高品質ウェハの製造に好適なウェハ研磨装置用テーブル
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態におけるウェハ
研磨装置を示す概略図。
【図2】ウェハ研磨装置に用いられるテーブルの要部拡
大断面図。
【図3】前記テーブルをさらに拡大して概念的に示した
断面図。
【図4】(a),(b),(c)は前記テーブルを構成する多
孔質炭化珪素焼結体における粒度分布を示すグラフ。
【符号の説明】
1…ウェハ研磨装置、2…セラミックス構造体の一種で
あるウェハ研磨装置用テーブル、2a…研磨面、5…半
導体ウェハ、6…ウェハ保持プレート、6a…保持面、
11A,11B…基材、12…流体流路としての冷却用
水路、21…細かい炭化珪素結晶、22…粗い炭化珪素
結晶、23…開放気孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 622 C04B 35/56 101P Fターム(参考) 3C058 AA09 CB01 CB10 4G001 BA22 BB22 BC13 BC52 BD03 BD12 BE02 BE22 BE33 4G019 FA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化珪素結晶によって構成される組織中に
    開放気孔が存在している多孔質焼結体において、前記炭
    化珪素結晶の平均粒径が20μm以上、気孔率が40%
    以下、熱伝導率が80W/m・K以上である多孔質炭化
    珪素焼結体。
  2. 【請求項2】炭化珪素結晶によって構成される組織中に
    開放気孔が存在している多孔質焼結体において、前記炭
    化珪素結晶の平均粒径が20μm〜100μm、気孔率
    が5%〜30%、熱伝導率が80W/m・K以上である
    多孔質炭化珪素焼結体。
  3. 【請求項3】平均粒径が0.1μm〜1.0μmの細か
    い炭化珪素結晶を10体積%〜50体積%含み、かつ、
    平均粒径が25μm〜150μmの粗い炭化珪素結晶を
    50体積%〜90体積%含むことを特徴とする請求項1
    または2に記載の多孔質炭化珪素焼結体。
  4. 【請求項4】炭化珪素結晶によって構成される組織中に
    開放気孔が存在しており、前記炭化珪素結晶の平均粒径
    が20μm以上、気孔率が30%以下、熱伝導率が80
    W/m・K以上である多孔質炭化珪素焼結体を製造する
    方法であって、 平均粒径5μm〜100μmのα型炭化珪素の粗粉末1
    00重量部に対して、平均粒径0.1μm〜1.0μm
    のα型炭化珪素の微粉末を10重量部〜100重量部を
    配合し、これを均一に混合する工程、前記工程により得
    られた混合物を所定形状に成形して成形体を得る工程、
    及び前記成形体を1700℃〜2400℃の温度範囲で
    焼成して焼結体を得る工程を含むことを特徴とする多孔
    質炭化珪素焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】ウェハ研磨装置に用いられる部材であっ
    て、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多孔質炭化
    珪素焼結体から構成されるウェハ研磨装置用部材。
  6. 【請求項6】ウェハ研磨装置を構成しているウェハ保持
    プレートの保持面に保持されている半導体ウェハが摺接
    される研磨面を有するテーブルにおいて、 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多孔質炭化珪素
    焼結体からなる基材を複数枚積層した状態で各基材同士
    が接合されるとともに、前記基材の接合界面に流体流路
    が配設されているウェハ研磨装置用テーブル。
JP34040899A 1999-11-30 1999-11-30 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル Pending JP2001158674A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34040899A JP2001158674A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル
EP00977905A EP1174400A4 (en) 1999-11-30 2000-11-24 FRESH POROUS SILICON CARBIDE TABLET AND SILICON CARBIDE AND METAL COMPOSITE SUITABLE FOR USE IN A PLATELET POLISHING MACHINE TABLE
PCT/JP2000/008284 WO2001040138A1 (fr) 1999-11-30 2000-11-24 Comprime en carbure de silicium poreux fritte et composite de carbure de silicium et de metal adapte a une utilisation dans une table de machine de polissage de plaquettes
KR10-2004-7017499A KR100507046B1 (ko) 1999-11-30 2000-11-24 웨이퍼 연마장치용 테이블에 적합한 탄화규소·금속 복합체
KR10-2001-7009596A KR100507049B1 (ko) 1999-11-30 2000-11-24 웨이퍼 연마장치용 테이블에 적합한 다공질 탄화규소 소결체

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34040899A JP2001158674A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001158674A true JP2001158674A (ja) 2001-06-12

Family

ID=18336668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34040899A Pending JP2001158674A (ja) 1999-11-30 1999-11-30 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001158674A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007005762A (ja) * 2005-05-24 2007-01-11 Kyocera Corp 珪素−炭化珪素複合部材とその製造方法並びにこれを用いた半導体ウエハの吸着部材及び真空吸着装置
JP2008119819A (ja) * 2006-10-20 2008-05-29 Jtekt Corp 凹部入り砥石の製造方法
WO2012102378A1 (ja) * 2011-01-28 2012-08-02 京セラ株式会社 炭化珪素質接合体およびこれからなる伝熱管ならびにこの伝熱管を備える熱交換器
JP2013513772A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 エスゲーエル カーボン ソシエタス ヨーロピア 樹脂含浸された炭化ケイ素からなる成形品
JP2014130905A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Taiheiyo Cement Corp 真空吸着装置およびその製造方法
JP2016113334A (ja) * 2014-12-16 2016-06-23 三井金属鉱業株式会社 炭化珪素焼結体、炭化珪素焼結体の製造方法、焼成治具、焼成炉および金属溶湯保持炉
JP2017160314A (ja) * 2016-03-09 2017-09-14 信濃電気製錬株式会社 複合粒子及びこれを用いた研磨材と複合粒子の製造方法
JP2018016530A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 京セラ株式会社 多孔質セラミックスおよび吸着用部材ならびに研磨用部材

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007005762A (ja) * 2005-05-24 2007-01-11 Kyocera Corp 珪素−炭化珪素複合部材とその製造方法並びにこれを用いた半導体ウエハの吸着部材及び真空吸着装置
JP2008119819A (ja) * 2006-10-20 2008-05-29 Jtekt Corp 凹部入り砥石の製造方法
US8444726B2 (en) 2006-10-20 2013-05-21 Jtekt Corporation Method for manufacturing grinding wheel having depressions on grinding surface thereof
JP2013513772A (ja) * 2009-12-11 2013-04-22 エスゲーエル カーボン ソシエタス ヨーロピア 樹脂含浸された炭化ケイ素からなる成形品
WO2012102378A1 (ja) * 2011-01-28 2012-08-02 京セラ株式会社 炭化珪素質接合体およびこれからなる伝熱管ならびにこの伝熱管を備える熱交換器
JP2013216500A (ja) * 2011-01-28 2013-10-24 Kyocera Corp 炭化珪素質接合体およびこれからなる伝熱管ならびにこの伝熱管を備える熱交換器
JP2014130905A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Taiheiyo Cement Corp 真空吸着装置およびその製造方法
JP2016113334A (ja) * 2014-12-16 2016-06-23 三井金属鉱業株式会社 炭化珪素焼結体、炭化珪素焼結体の製造方法、焼成治具、焼成炉および金属溶湯保持炉
JP2017160314A (ja) * 2016-03-09 2017-09-14 信濃電気製錬株式会社 複合粒子及びこれを用いた研磨材と複合粒子の製造方法
JP2018016530A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 京セラ株式会社 多孔質セラミックスおよび吸着用部材ならびに研磨用部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7654887B2 (en) Vacuum chuck and suction board
CN100580900C (zh) 基板载放台
JP2000058631A5 (ja)
JP3880977B2 (ja) 真空チャック
TWI830990B (zh) 積層構造體及半導體製造裝置構件
JP2001158680A (ja) 炭化珪素・金属複合体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル
JP2001158674A (ja) 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法、並びにウェハ研磨装置用部材及びウェハ研磨装置用テーブル
RU2402507C2 (ru) Керамический материал и способ его изготовления
KR102124766B1 (ko) 플라즈마 처리 장치 및 그 제조방법
JP3472585B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体
JP2002036102A (ja) ウエハ保持治具
KR100507046B1 (ko) 웨이퍼 연마장치용 테이블에 적합한 탄화규소·금속 복합체
JP3778544B2 (ja) セラミック部材及びその製造方法、ウェハ研磨装置用テーブル
JP2002103213A (ja) ウエハ保持治具
JP2006188428A (ja) セラミック部材及びウェハ研磨装置用テーブル
JP2005279789A (ja) 研削・研磨用真空チャック
JP2005072039A (ja) 真空チャック
JP3746948B2 (ja) ウェハ研磨装置用テーブル
JP2007283435A (ja) 炭化珪素系研磨プレート、製造方法、半導体ウェーハの研磨方法
JP2012071995A (ja) アルミナセラミックス接合体及びその製造方法
JP2002104884A (ja) セラミック部材の製造方法、ウェハ研磨装置用テーブルの製造方法
KR20210052250A (ko) 복합 소결체 및 복합 소결체의 제조 방법
JP2001096454A (ja) ウェハ研磨装置用テーブル、セラミックス構造体
JP4421015B2 (ja) ウェハ研磨装置用テーブル
JP2001062708A (ja) ウェハ研磨装置用テーブル

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080722