JP2001157433A - 流体による振動発電装置 - Google Patents

流体による振動発電装置

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JP2001157433A
JP2001157433A JP33606999A JP33606999A JP2001157433A JP 2001157433 A JP2001157433 A JP 2001157433A JP 33606999 A JP33606999 A JP 33606999A JP 33606999 A JP33606999 A JP 33606999A JP 2001157433 A JP2001157433 A JP 2001157433A
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Masao Hiyane
正雄 比屋根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全でコストがかからず、かつ保守負担が少
ない発電装置を提供するとともに、流速の変動に対応し
てロックイン範囲を広げられるようにすることでエネル
ギ受容効率を向上させる。 【解決手段】 振動体である円柱201に流体200に
よって励起される振動をもとに、コイル205および永
久磁石206を用いた電磁誘導により直接発電を行うよ
うにすることにより、風力発電のような回転プロペラや
その他の複雑な機構を不要とする。また、円柱201を
バネ202,203で支持し、流体200の力によって
バネ202,203を伸縮させ、その作用点を変化させ
ることによって、等価剛性を流体200の流速に対応し
て変化させることにより、円柱201の機械共振周波数
を流速に応じて可変とすることにより、流体の流速が変
化しても、カルマン渦周波数と振動体自身が持つ機械共
振周波数とが一致する範囲を拡大させることができるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体による振動発電
装置に関し、特に、風力あるいは水力等の自然エネルギ
を電気エネルギに変換するための装置に用いて好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】身近にある自然エネルギを利用した発電
の中で、風力を利用した風車発電は、特に大型風車の分
野で性能、価格共に進展が著しく、火力発電に競合でき
ると評価されるまでになった。最近では、小型風車に関
しても効率の良いものが実現されつつあり、発電装置と
しての期待が高まっている。また、風車発電と並んで歴
史のある水力を利用した水車発電は、エネルギ密度では
風車発電を越えるものも存在する。
【0003】ところで、風や水などの流体が物に当たる
と、その物の後ろにはカルマン渦と呼ばれる渦が生じ
る。そして、このカルマン渦や負性抵抗による自励振動
の空力ギャロッピング等の不安定が顕著な要因となっ
て、物が振動する。すなわち、図14に示すように、流
体1504に曝される円柱1501の後ろには、両端か
ら交互に生成剥離する渦1502,1503,…が発生
する。これらはカルマン渦列として知られている。
【0004】このように円柱1501の後ろにカルマン
渦1502,1503,…が交互に発生すると、円柱1
501の両側面では交互に圧力が変動し、流体1504
の流れの方向に対して直交方向に振動が起こる。例えば
凧糸や電線の唸りも、カルマン渦により励起される振動
によるものである。
【0005】図15は、その振動の様子を示した図であ
る。図15において、円柱1601に流体1602が当
たると、円柱1601の後ろにはカルマン渦列160
3,1604,1605…が生じる。そして、これらカ
ルマン渦列のバランスによって、円柱1601の後ろ側
に生じる負の圧力1606,1607が左右非対称にな
り、一方の負圧が他方の負圧に対して大きくなる。
【0006】これにより、円柱1601に対して一方に
力Fが働き、円柱1601がその方向に振れる。円柱1
601が振れると、カルマン渦列が変化して先程とは異
なる他方の負圧が大きくなって力Fが逆方向に働き、円
柱1601がその方向に振れる。この繰り返しにより、
円柱1601は流体1602の流れの方向に対して直交
方向に振動するようになる。
【0007】このカルマン渦により円柱に励起される振
動の周波数(以下ではこれを「カルマン渦周波数」と呼
ぶ)が、柱自身が持つ機械共振周波数に合致すると、ロ
ッキングと呼ばれる大きな振動に成長する。そして、一
旦ロッキング状態に引き込まれると、カルマン渦周波数
が多少変動しても同期を維持する。
【0008】この同期を維持する様子を示したのが、図
16である。図16において、fは柱の実際の振動周波
数、fn は柱の機械共振周波数、fs はカルマン渦周波
数である。機械共振周波数fn とカルマン渦周波数fs
とが一致するとき(fs /f n =1のとき)にロッキン
グが生じ、f/fn =1となるが、カルマン渦周波数f
s が多少変動してfs /fn ≠1となっても、f/fn
=1のロッキング状態が維持されていることが分かる。
【0009】流体機械では、一般に振動は好ましからぬ
事象であり、例えば煙突、熱交換器の管群、吊り橋ワイ
ヤ等の振動現象については、従来は主に振動防止対策の
観点から解析されてきた。これは、流体のエネルギが機
械振動に変換される事例の多いことを物語っている。そ
の長年の研究成果は、評価の定まったものだけでも多岐
に渡り、単純断面については励振器を設計できるほどの
データが“機械工学便覧 日本機械学会編”に載せられ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した風車発電、水
車発電の何れも小エネルギ源としては貴重であり、より
経済的な装置の開発が望まれる。しかしながら、総合的
経済性に着目すると、これらの発電にかかる費用は、そ
の装置価格と共に付帯設備の価格、保守費用の比率が非
常に高く、多大のコストがかかるという問題があった。
【0011】例えば、風車発電で言えば、高効率の風車
の設計例をみると、高速3枚翼の場合では翼先端の周速
と風速との比率が6:1付近で最高効率になるとされ
る。これにより、15m/sの風速の下では翼先端の周
速は90m/sとなり、非常に高速となっている。その
ため、危険を避ける意味でプロペラは高い塔に設置され
る。よって、プロペラそのものよりも付帯設備である塔
が価格の相当部分を占め、また保守のために広大な設置
面積も要している。
【0012】さらに、暴風時にはプロペラのピッチ角を
退避位置にしたり、軸を立ててプロペラを水平にしたり
して破損を避ける必要があり、風車発電には複雑な機構
やベアリング等の寿命有限の要素が多く含まれる。これ
により、風車発電装置には定期点検を前提とするものが
多く、そのためのメンテナンスコストが非常に大きなも
のとなっている。
【0013】また、水車発電においては、落差を確保す
るダムや水路を専用に設ける形式では、工事費が莫大に
かかる。また、それらダムや水路による水害が発生した
場合の責任もあって適地が少なく、水車発電の実現が困
難な場合が多い。
【0014】一方、風や水などの流体が柱などに当たる
とカルマン渦により柱が振動し、流体エネルギが振動エ
ネルギに変換されることが知られている。ところが従来
は、柱の破壊を防止する観点からこの振動エネルギを極
力抑える傾向にあり、振動エネルギを吸収するために油
圧シリンダや防振ゴムなどを使用する例が多かった。こ
のため、流体により発生した振動エネルギは、利用可能
なエネルギに変換されることなく、熱エネルギとして消
散されてしまう場合がほとんどであった。
【0015】なお、振動エネルギをもとに発電しようと
する振動発電の発明として、特開平8−177710号
公報では、振動を一旦回転運動に変換し、回転発電機に
よって発電している。よって、回転プロペラを要する風
車発電や水車発電の場合と同様に、多くのコストと保守
労力を要するものである。
【0016】また、振動吸収により直接発電する装置と
して、米国には Aeolian windmillUSP4,024,409 Payne;
Peter R.1975 がある。わが国では、例えば特開平5−
64418号公報や特開平8−321642号公報に記
載の発明も提案されている。前者は、風によって生じる
樹木等の揺れを発電に用いるものであり、原理的に Pay
neに共通するところがある後者は、車両の振動を発電に
用いるものである。これらの発明では何れも、振動エネ
ルギから発電するための要素として、圧電素子を用いて
いる。
【0017】振動エネルギから電気エネルギを効率的に
取り出すためには、振動体が壊れない範囲で振動の振幅
を大きくとることが重要になる。ここで、振動エネルギ
の吸収はダイナミックダンパと共通するところがあり、
流体のカルマン渦により円柱などの振動体に引き起こさ
れた振動の周波数(カルマン渦周波数)と、対象とする
振動体の機械共振周波数とが一致するとき、すなわち、
ロッキング状態のときに最も効果的にエネルギを吸収す
る。
【0018】ところが、風などの流体によるカルマン渦
発生の条件は、レイノルズ数Re=U・D/ν(ν:動
粘度)が数十から数万となる広い範囲に渡るが、その一
方で振動体の機械共振はQ値が高く鋭いピークを持つこ
とが特徴であるので、両周波数が一致してロッキングを
維持する範囲は、風速の脈動に比べると極めて狭いと言
える。
【0019】また、流体の速度は常に一定とは限らず、
時間と共に変動するため、この流体によって引き起こさ
れるカルマン渦周波数も常に変動しているのが通例であ
る。つまり、カルマン渦周波数fs は、 ストローハル数St=fs ・D/U ……(1) (D:円柱の直径等の代表長さ、U:流速)がほぼ一定
(St≒0.21)であるという実験データから、流速
Uに比例して変化する。これに対し、振動体の機械共振
周波数は固定であり、その共振範囲は極めて狭い。
【0020】したがって、従来の振動発電装置では、カ
ルマン渦周波数と機械共振周波数とが常に一致するとは
限らず、振動エネルギから電気エネルギを効率的に取り
出すことができないという問題があった。すなわち、Pa
yne が概括的に述べているように、振動型の発電装置は
風車型と帆掛け舟型に続く第3の方式として優れた特徴
を有するが、カルマン渦共振を条件としているので、風
速が脈動する環境では効率が維持できない。
【0021】このための対策として、特開平8−321
642号公報に記載の発明では、厚みの異なる複数の圧
電素子を積層し、各々の機械共振周波数が異なるように
しているが、各々の圧電素子の機械共振周波数はその厚
みで決定付けられ、それぞれ固定である。したがって、
カルマン渦周波数が各圧電素子の厚みで決定される機械
共振周波数以外の周波数となったときは、カルマン渦周
波数と機械共振周波数とが一致せず、やはり電気エネル
ギを効率的に取り出すことはできなかった。
【0022】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたものであり、流体の運動エネルギを電気エネ
ルギに変換する自然エネルギの活用において、風力発電
および水力発電の多くが回転プロペラを流体エネルギの
受容器とするのに対し、振幅を制限された振動体を流体
エネルギの受容器とすることにより、安全でコストがか
からず、かつ保守負担が少ない発電装置を提供すること
を目的とする。
【0023】また、本発明は、上述の振動体を流体エネ
ルギの受容器とした場合に、流速が変動しても、その流
速の変動に対応して、カルマン渦によって振動体に励起
される振動の周波数と振動体自身が持つ機械共振周波数
とが一致するロックイン範囲を広げられるようにするこ
とで、エネルギ受容効率を上げることができるようにす
ることをも目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の流体による振動
発電装置は、流体によって振動体に励起される振動をも
とに電磁誘導あるいは圧電現象を用いて発電を行う流体
による振動発電装置であって、上記振動体を弾性体で支
持し、上記振動体に当たる上記流体の力による変位によ
って上記弾性体の復元剛性を等価的に可変とすることに
より、上記振動体の機械共振周波数を上記流体の流速に
対応して変化させるようにしたことを特徴とする。
【0025】また、流体によって振動体に励起される振
動をもとに電磁誘導あるいは圧電現象を用いて発電を行
う流体による振動発電装置であって、上記振動体を二重
の殻で構成するとともに、この二重殻の一部に少なくと
も2つの穴を設けてそれぞれを水流および大気中に配置
し、一方の穴から上記二重殻の内部に入る上記流体の量
を上記流体の流速に応じて変化させ、これによって上記
振動体の質量を可変とすることにより、上記振動体の機
械共振周波数を上記流体の流速に対応して変化させるよ
うにしても良い。
【0026】また、流体によって振動体に励起される振
動をもとに電磁誘導あるいは圧電現象を用いて発電を行
う流体による振動発電装置であって、複数の振動体を備
えた第1の振動体群と、複数の振動体を備えた第2の振
動体群とを連結部材で連結し、上記第1の振動体群と上
記第2の振動体群とを軸を中心として平行を維持しなが
ら回転可能なように構成し、上記振動体に当たる上記流
体の力によって上記第1の振動体群と上記第2の振動体
群とを軸を中心として平行を維持しながら回転させるこ
とでストローハル数を可変とし、これによって上記振動
体のカルマン渦周波数を上記流体の流速に対応して変化
させるようにしても良い。
【0027】上記のように構成した本発明によれば、流
体によって振動体に引き起こされる振動に基づいて、電
磁誘導あるいは圧電現象により直接発電が行われる。こ
のとき、振動体を支持する弾性体の等価復元剛性、ある
いは振動体の慣性質量が流体の流速に対応して変化する
ことにより、振動体の機械共振周波数が変化してカルマ
ン渦周波数に一致するようになる。また、別の態様で
は、流速に対応して振動体自身の配置が変化することで
ストローハル数が変化し、これによってカルマン渦周波
数が適当に変化して振動体の機械共振周波数に一致する
範囲を広げることができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。現状の発電装置ではそのほとんど
が回転型発電機を必須としているが、本実施形態では、
流体の運動エネルギを機械的な振動エネルギに転換し、
その振動エネルギから直接発電する方式を対象としてい
る。すなわち、軸方向を流体の流れに直交させる柱など
の振動体に振動を励起し、振動体に取り付けた磁気ある
いは圧電のエネルギ変換器によって振動から直接発電を
行う。
【0029】さらに、本実施形態では、その振動体の機
械共振周波数とカルマン渦周波数との同期範囲(ロック
イン状態の範囲)を広げるために、振動体あるいはそれ
を支持する弾性体の剛性、または振動体の慣性質量を流
体の流速に対応して変化させることにより、振動体の機
械共振周波数を可変としてカルマン渦周波数に一致させ
る。また、別の態様では、流体の流速に対応して振動体
自身の配置を変化させることにより、カルマン渦周波数
を可変として振動体の機械共振周波数に一致させる。
【0030】まず最初に、図1を用いて、電磁誘導を用
いた振動発電の原理を説明する。図1(a)のように、
本実施形態の振動発電装置は、直立する煙突状の中空の
柱101の内部に剛性の高い固定の柱106を内蔵さ
せ、風の力により中空柱101をその下部を支点として
振動可能なように構成している。107は当該中空柱1
01が振動した一状態を示している。中空柱101の振
動は、風の流れにほぼ直交する方向109に強く発生
し、流れ方向の振動成分は定常的な変位成分に比べて小
さいことが多い。本実施形態では、この振動する中空柱
101と固定柱106との相対位置の変化を利用して、
振動エネルギから電気エネルギを取り出す構成としてい
る。
【0031】図1(b)は、上記図1(a)に示した構
成の部分拡大図である。この図1(b)に示すように、
固定柱106の頭部には、永久磁石102と、そのN極
から発せられる磁束のS極への帰路となる盆状のヨーク
103とが固定されている。一方、中空柱101の天井
105の下部には、上記永久磁石102に対向してコイ
ル104が取り付けられている。上記永久磁石102の
N極から発せられた磁束は、コイル104の内部を通
り、更にヨーク103を介して永久磁石102のS極へ
と帰還する。
【0032】このような状態で、中空柱101が風の力
によって矢印109の方向に振動すると、当該中空柱1
01に取り付けられたコイル104と、固定柱106に
取り付けられた永久磁石102との相対位置が変化し、
これによってコイル104の内部を通る磁束の量も変化
する。これにより、このような中空柱101の振動に基
づく磁気空隙の変化によって電磁誘導が発生し、コイル
104を通じて電流が流れるようになる。
【0033】なお、電磁誘導では、空間を通過する磁束
の変化を利用して発電するので、空隙は必須であり、そ
こには磁気塵埃が付着しやすい。図1のような構成にお
いても、永久磁石102から発する磁束の一部が中空柱
101の天井105の外まで漏れ、風に乗ってくる磁気
塵埃が中空柱101に捕捉されてしまうことがある。そ
こで、本実施形態では、このような不都合を防止するた
めに、中空柱101の天井105に十分な厚みを持た
せ、その表面から外部への磁束漏洩を少なくできるよう
にする。
【0034】また、流体の比重に対して中空柱101の
等価比重があまりにも重いと、中空柱101に流体が当
たってもあまり振動せず、振動による発電にとって不利
となる。そのため、中空柱101の殻厚は薄く設計され
る。ただし、過大な振幅の振動は、振動体自身が持つ機
械共振周波数とカルマン渦周波数とを一致させるために
当該振動体に設ける弾性体(図2以降で説明する)に無
理な応力を加えることになるので、振幅制約のために突
起状のストッパ108を設けている。
【0035】中空柱101の殻厚を薄く設計すると、そ
の薄い殻自身に波打つ振動が励起されてしまい、それが
疲労破壊につながる場合もある。また、このような振動
によって騒音が懸念される場合もある。本実施形態で
は、このための対策として、中空柱101の殻を二重化
し、その殻間の空間に高圧の気体を封入することによっ
て、中空柱101の殻の波打ちを防止する。図1(a)
に示す110は高圧気体の封入口であり、ここには逆流
防止弁が設けられている。
【0036】この図1のように構成した流体による振動
発電装置は、風などの流体が発生しやすい場所、例えば
煙突、高層ビル、橋などに取り付けられる。このとき、
中空柱101と固定柱106とから成る円柱を、1つの
固定台に対して複数取り付けて水平配置すると、テレビ
アンテナ型と類似の構成とすることができる。したがっ
て、1つの固定台に対して1つの風車しか取り付けられ
ない風力発電等と比べて、固定台のコストを削減するこ
とができる。
【0037】このように、本実施形態では、回転プロペ
ラを流体エネルギの受容器とする風力発電や水力発電と
異なり、振動体を流体エネルギの受容器とすることによ
り、安全でコストがかからず、かつ保守負担が少ない発
電装置を提供することができる。すなわち、振動体の振
動速度は流速を越えることはなく、振動の振幅を制限す
るストッパも備えているので、風車や水車に比べて危険
は少ない。また、危険を避けるための付帯設備や、暴風
時などにプロペラの破損を避けるための複雑な機構、あ
るいはベアリング等のような寿命有限の要素が不要なの
で、設置コストやメンテナンスコストを大幅に削減する
ことができる。
【0038】上述したように、流体により生じる振動エ
ネルギからより効率的に電気エネルギを得ることができ
るのは、当該流体によって振動体に励起される振動のカ
ルマン渦周波数と、振動体自身が持つ機械共振周波数と
が一致するロックイン状態のときである。ところが、流
体の流速変動幅(カルマン渦周波数の変動幅)に対して
機械共振周波数の共振範囲は極めて狭い。
【0039】そこで、本実施形態では、流速が変動して
もロックイン状態を維持できるようにするために、流速
の変動に応じて振動体の機械共振周波数を変化させる
か、流速の変動に応じてカルマン渦周波数を変化させる
ようにしている。ここで、振動体の機械共振周波数ω
は、 ω=(K/m)1/2 ……(2) (K:振動体の剛性、m:振動体の質量)で表されるの
で、流速の変動に応じて振動体の機械共振周波数ωを変
化させるには、振動体の剛性Kあるいは質量mを流速の
変動に応じて変化させれば良いことになる。以下に、こ
れらの各実施形態を説明する。
【0040】(第1の実施形態)図2は、振動体を支持
する弾性体の剛性を風速に対応して変化させることによ
って振動体の機械共振周波数を可変とし、これによって
ロックインの範囲を広げるようにした一構成例を示す図
である。
【0041】図2(a)に示すように、円柱201の両
端はコイルバネ202,203等の弾性体で支持され、
これらのコイルバネ202,203が支持体207の上
下部分に固定される。この支持体207は、風などの流
体200中に置かれ、円柱201が流体200に曝され
るようになっている。この円柱201に流体200が当
たると、それによって生じるカルマン渦により、円柱2
01は流体200の流れにほぼ直交する方向に振動す
る。
【0042】円柱201に当たる流体200の流速が増
えると、円柱201の正面圧力が増して、円柱201は
その流れに押されて矢印209の方向に移動する。図2
(b)は、円柱201の上部とコイルバネ202の部分
を拡大して示した図であり、円柱201が流体200の
流れに押されて移動したときの様子を示している。
【0043】図2(b)に示すように、円柱201が流
体200に押されて平行移動すると、移動前に210の
位置にあったバネ支点は、y方向に後退して211の位
置に移る。これにより、コイルバネ202は伸びて、そ
の伸びによりコイルバネ202には平均張力(戻り力)
が増す。また、円柱201が横振動してバネ支点が21
3の位置に移るとき、そのときの変位xに対する復元力
は、平均張力の振動方向のx成分であり、平均張力に比
例する。したがって、円柱201が流体200に押され
て移動すると、コイルバネ202,203の復元剛性が
増えたのと等価となる。
【0044】一方、円柱201に対する正面圧力は、ベ
ルヌイの定理が示すように流速の二乗に比例する。ま
た、円柱201への正面圧力とその力によって移動する
円柱201の復元剛性とは比例関係にあるから、円柱2
01の復元剛性の平方根は、流体200の流速に比例す
ると言える。さらに、上述の式(1) から明らかなよう
に、カルマン渦周波数は流速に比例することから、カル
マン渦周波数は円柱201の復元剛性の平方根に比例す
ると言える。また、上述の式(2) から明らかなように、
円柱201の機械共振周波数も、復元剛性の平方根に比
例して高くなる。したがって、コイルバネ202,20
3の剛性を適切に選べば、流速に比例して変化するカル
マン渦周波数に対応して、円柱201の機械共振周波数
の変化を一致させることが可能となる。
【0045】円柱201の上部を支持するコイルバネ2
02が取り付けられる支持体207の天井側の支持部
は、厚みの薄い板状の軟磁性体204により構成されて
いる。この軟磁性体204は、コイルバネ202の力に
よって垂直方向には弾性的に変形可能だが、水平方向の
剛性は高く形成され、容易に変形しないように構成され
ている。この軟磁性体204の内側にはコイル205と
永久磁石206とが配置され、永久磁石206のN極か
ら発せられる磁束がコイル205および軟磁性体204
を通ってS極へと循環する磁気回路が構成されている。
【0046】このような状態で、コイルバネ202の力
が円柱201の振動により変動すると、軟磁性体204
は垂直方向に振動し、これにより軟磁性体204と永久
磁石206との間の磁気空隙長も変化する。そのため、
永久磁石206の周辺に巻回されたコイル205の内部
を通る磁束の量が変化し、磁気誘導電圧が発生すること
により、コイル205を通じて電流が流れるようにな
る。このような構造においては、磁気空隙は密閉された
状態となっているので、風に乗ってくる磁気塵埃が付着
してしまうという問題を回避することができ、メンテナ
ンスの負荷を軽減することができる。
【0047】以上のように、第1の実施形態によれば、
振動体である円柱201の両端をコイルバネ202,2
03で支持し、このコイルバネ202,203の剛性を
流速に対応して変化させることによって円柱201の機
械共振周波数を可変とするようにしたので、流体200
の流速に応じて励起されるカルマン渦周波数に円柱20
1の機械共振周波数を常に一致させることができ、流速
が変動してもロックイン状態を維持することができるよ
うになる。このとき、剛性変化の動力は、流体200に
よる円柱201への正面圧力であり、受動素子のみを用
いて実現することができる。
【0048】(第2の実施形態)図3は、振動体の質量
を流速に対応して変化させることによって振動体の機械
共振周波数を可変とし、これによってロックインの範囲
を広げるようにした一構成例を示す図である。本実施形
態は、流体が特に水などの液体である場合に適用して好
適なものである。
【0049】図3に示すように、本実施形態による振動
発電装置は、図1に示したものと略同様の構造を有して
おり、二重殻で成る中空の円柱401を水の流れの中に
立てるように構成している。例えば、円柱401は、そ
の底部が川底409などに固定され、頭部は水面よりも
上に出るように立てられる。
【0050】この円柱401は、矢印408の方向に流
れる水流410が当たることによって振動する。これに
より、この円柱401の天井側に取り付けられたコイル
406と、円柱401の内側に設けた固定柱402に取
り付けられた永久磁石404および図1のヨーク103
に相当する盆状の軟磁性体405との相対位置が変動
し、この相対位置の変動に基づく電磁誘導によって発電
を行う。
【0051】上記円柱401を構成する二重殻の水面下
の部分には1つの穴403が設けられており、これが水
流の下流側に配置される。この穴403によって二重殻
の間隙は水流とつながり、穴403から二重殻内に水が
入っている。また、上記円柱401を構成する二重殻の
天井部にも穴407が設けられており、これが大気中に
配置される。これにより、二重殻内に入った水の水面
は、穴407を介して大気圧に開放されている。
【0052】水面下の穴403が流れの下流側に配置さ
れることにより、この穴403にかかる水流の圧力は負
圧となる。そのため、円柱401の二重殻内の水面の高
さは、水流が強くなるほど低くなり、水流が弱くなるほ
ど高くなる。これにより、水流が強くなったときには、
円柱401の慣性質量は小さくなり、式(2) から分かる
ように円柱401の機械共振周波数は高くなる。逆に、
水流が弱くなったときには、円柱401の慣性質量は大
きくなり、円柱401の機械共振周波数は低くなる。
【0053】このように、第2の実施形態によれば、水
の流れの中に立てる円柱401の二重殻の水面下となる
部分に穴403を設けるとともに、水面より上の部分に
穴407を設け、水面下の穴403を流れの下流側に配
置している。これにより、水流の強さに応じて円柱40
1の慣性質量を変化させ、これによって円柱401の機
械共振周波数を可変とすることができる。したがって、
流速に比例して変化するカルマン渦周波数に対応して、
円柱401の機械共振周波数の変化を一致させることが
可能となり、ロックイン範囲の幅を広げることができる
ようになる。
【0054】なお、上記図3では、円柱401は川底4
09に固定されるが、図4に示すように、円柱を水面の
上から吊るすように構成しても良い。この図4の例で
は、1つの支持体510に2つの円柱501-1,501
-2を取り付けた構成を示している。この支持体510は
水面より上に配置され、この支持体510によって吊る
された2つの円柱501-1,501-2の下部が水面下に
曝されるようになっている。
【0055】この例の場合、2つの円柱501-1,50
-2の構成は、それぞれ図3に示したものと同様である
が、図3に示した永久磁石404、軟磁性体405およ
びコイル406に相当する構成は、円柱501-1,50
-2の底部の内側に設けられる。また、図3に示した穴
403に相当する構成は、図3と同様に水面下の下流側
に設けられ、穴407に相当する構成も図3と同様に大
気中に設けられる。このように構成した場合には、川底
に工事を施すことなく振動発電装置を設置することがで
き、建設コストを削減することができる。
【0056】また、この図4の例では、支持体510は
ピン503で支持され、これを軸として回動可能なよう
に構成されている。通常の状態では、この支持体510
の端部509は、固定された永久磁石508に吸着し
て、実線で示したように支持体510が水平の状態、す
なわち、この支持体510に垂直に取り付けられた各円
柱501-1,501-2が水流506の方向に対して垂直
の状態になっている。
【0057】ところが、このような状態では、水中を流
れるゴミ505等が円柱501-1,501-2に絡み付い
て取れなくなることがある。このようにゴミ505が円
柱501-1,501-2に付着すると、円柱501-1,5
01-2の慣性質量が大きくなってしまい、円柱自身が振
動しにくくなってしまうだけでなく、流速に比例して変
化するカルマン渦周波数と円柱401の機械共振周波数
とが一致しなくなってしまうことがある。
【0058】絡み付いたゴミ505が少ない間は、支持
体510は水平姿勢を保つ。ところが、絡み付いたゴミ
505の量が限界を越えると、そのゴミ505に加わる
流体力が増えることによって支持体510の端部509
が永久磁石508から離れ、支持体510がピン503
を軸として大きく回動する。これにより、点線で示した
ように各円柱501-1,501-2が水流506の方向に
対して斜めの状態となり、水流506によってゴミ50
5が払い落とされる。ゴミ505が払い落とされると、
水流506の抵抗が多少あっても、支持体510は自身
の重量によって確実に元の水平姿勢に復帰する。
【0059】(第3の実施形態)図5は、振動体自体の
張力を風速の変動に対応して変化させることによって振
動体の機械共振周波数を可変とし、これによってロック
インの範囲を広げるようにした一構成例を示す図であ
る。
【0060】上記第1、第2の実施形態では、振動体で
ある円柱は、ある程度の太さを持ったものであった。こ
れに対して、第3の実施形態では、振動体である円柱6
01は細く、弾性を持って撓るように構成された弦型の
円柱を用いる。例えば、斜長橋の吊りワイヤや高圧電線
などが互いにショートするほどに揺れる最初の起振力
は、カルマン渦によるものとされており、本実施形態で
はこのような吊りワイヤや高圧電線などを円柱601と
することが可能である。
【0061】図5において、円柱601の上部は支持体
607に固定されている。一方、円柱601の下部には
永久磁石602が取り付けられている。上記支持体60
7の永久磁石602付近にはカバー605が設けられ、
このカバー605には、上記円柱601に取り付けられ
た永久磁石602に対向して、固定磁石603が設けら
れている。これらの永久磁石602と固定磁石603
は、互いのN極が対向するように配置されており、これ
によって生じる反発力により、円柱601に張力が与え
られている。
【0062】円柱601に取り付けられた永久磁石60
2は、希土類磁石と呼ばれるエネルギ積の大きい材料で
ある。また、支持体607のカバー605に取り付けら
れた固定磁石603は、フィライト磁石であり、抗磁力
は大きいが磁束密度の低い磁石である。両磁石602,
603共に抗磁力は大きく、近接して反磁界が大きくな
っても減磁させない設計が可能である。永久磁石602
の周辺にはコイル606が巻回されており、永久磁石6
02のN極から発せられた磁束がコイル606を通って
S極へと循環する磁気回路が構成されている。
【0063】円柱601に当たる流体の流速が増える
と、円柱601は点線で示すように等分布荷重の変形を
する。これにより、円柱601の軸端面間の距離は小さ
くなり、永久磁石602と固定磁石603との間の距離
も小さくなる。そのため、磁石間の反発力は強くなり、
これによってコイル606を通る磁束の量が変化する。
軸端面間距離の変化はわずかではあるが、磁束の変化は
大きく、電磁誘導によってコイル606には起電圧が発
生する。したがって、この起電圧の出力を外部インピー
ダンスに接続すれば発電機となる。
【0064】また、上述のように磁石間の反発力が強く
なると、その反発力により円柱601に与えられている
張力も大きくなる。これは、第1の実施形態にて説明し
たバネの復元張力、つまり円柱の剛性が増すことに相当
する。したがって、本実施形態においても、第1の実施
形態と同様の作用により、円柱601に当たる流体の流
速の変動に応じて当該円柱601の機械共振周波数を可
変とすることができる。磁気反発力は磁石間の距離に対
して線形ではないが、限定された範囲内では、流速に比
例するカルマン渦周波数と円柱601の機械共振周波数
とを一致させる設計が可能である。
【0065】以上のように、第3の実施形態によれば、
振動体である弦型の円柱601の一端を固定するととも
に他端に永久磁石602を取り付け、この永久磁石60
2の対向する位置にN極が向かい合うように固定磁石6
03を設けている。そして、この磁石間の反発力によっ
て円柱601に与えられる張力(円柱601の剛性)を
流速に対応して変化させることによって円柱601の機
械共振周波数を可変とするようにしたので、流体の流速
に応じて励起されるカルマン渦周波数に円柱601の機
械共振周波数を常に一致させることができ、流速が変動
してもロックイン状態を維持することができるようにな
る。
【0066】また、本実施形態では、永久磁石602、
固定磁石603およびコイル606により構成される磁
気回路は、ベローズ604およびカバー605で密閉し
ているので、磁性塵埃の侵入を防止することができる。
磁性塵埃が侵入しないことにより、狭い磁気空隙とする
設計が可能となるとともに、メンテナンスの負荷を軽減
することができる。さらに、本実施形態によれば、第1
の実施形態のように機械的なコイルバネを設けなくても
良いので、制御性を向上させることができる。
【0067】(第4の実施形態)図6は、振動体自体の
張力を風速の変動に対応して変化させることによって振
動体の機械共振周波数を可変とし、これによってロック
インの範囲を広げるようにした他の構成例を示す図であ
る。この図6に示す円柱701も、図5に示した円柱6
01と同様に、斜長橋の吊りワイヤや高圧電線などのよ
うに細く、弾性を持って撓るように構成された弦型の円
柱である。
【0068】図6(a)において、円柱701の上部は
支持体707に固定され、下部は薄い板状の軟磁性体7
03により支持されている。この軟磁性体703は、そ
の大部分が永久磁石706に吸着されており、永久磁石
706の周囲にはコイル705が巻回されている。永久
磁石706のN極から発せられた磁束は、軟磁性体70
3の内部を通ってコイル705を通過し、永久磁石70
6のS極へと循環するようになっており、これによって
磁気回路が構成されている。
【0069】また、本実施形態では、円柱701として
弦型の細い柱を用いているので、流体による正面圧力が
不足することも考えられる。そこで、円柱701の略中
央部分に球702を取り付ける。このようにすることに
より、図6(a)中に一点鎖線で示すように球702を
節として円柱701の振動は二分され、倍周波数の振動
成分が多くなり、エネルギ密度を高くすることができ
る。
【0070】上記円柱701に当たる流体の流速が増え
て円柱701への正面圧力が大きくなると、円柱701
は一点鎖線で示すように、球702の両側で等分布荷重
の変形をする。これにより、円柱701の軸端面間の距
離は小さくなり、軟磁性体703は円柱701より上方
向の力を受けて、704で示すように上方に撓む。その
ため、軟磁性体703の永久磁石706への吸着が一部
解離していく。図6(b)は、この状態を拡大して詳し
く示した図である。
【0071】この状態で円柱701がカルマン渦による
振動を受けると、磁極空隙の変化が起こり、コイル70
5を通る磁束の量が変化する。これにより、電磁誘導に
よってコイル705に起電圧が発生して発電する。この
とき、カルマン渦が発生する最低の流速までは永久磁石
706と軟磁性体703とが完全に吸着するように設計
すれば、弾性は高い状態を維持し、制御性を良好にする
ことができる。
【0072】また、上述のように弦型の円柱701に当
たる流体の流速が増えると、円柱701は一点鎖線で示
すように撓んで張力が増加する。この張力の増加は、第
3の実施形態にて説明したように円柱701の剛性が増
すことに相当する。ここで、弦の振動の固有周波数は弦
に与えた張力の平方根に比例するから、本実施形態にお
いても、第1の実施形態と同様の作用により、円柱70
1に当たる流体の流速の増加に応じて当該円柱701の
機械共振周波数を高くすることができる。
【0073】すなわち、円柱701に当たる流体の流速
が大きくなればなるほど、ストローハル数一定の条件下
ではカルマン渦周波数は増加するが、これと同時に円柱
701の張力も増加し、円柱701の機械共振周波数が
高くなる。上述したように、流体の流速と円柱701の
機械共振周波数とは比例関係にあるので、カルマン渦周
波数と円柱701の機械共振周波数とが一致するロック
インの状態を流速が変わっても維持することができる。
【0074】以上のように、第4の実施形態によれば、
振動体である弦型の円柱701の一端を固定するととも
に、他端を磁気回路の一部を構成する軟磁性体703で
支持し、この軟磁性体703の永久磁石706への吸着
状態を円柱701の振動に応じて変えるようにしてい
る。そして、円柱701に与えられる張力(円柱701
の剛性)を流速に対応して変化させることによって円柱
701の機械共振周波数を可変とするようにしたので、
流体の流速に応じて励起されるカルマン渦周波数に円柱
701の機械共振周波数を常に一致させることができ、
流速が変動してもロックイン状態を維持することができ
るようになる。
【0075】なお、上記図6の例では、球702を境界
として一方にのみ磁気回路を設けているが、球702の
部分を固定端としてその両側に磁気回路を設けても良
い。このようにすれば、1つの磁気回路だけで発電する
場合に比べて発電効率を向上させることができる。ま
た、球702を複数個設けることにより、円柱701の
振動をより多くの振動に分割するようにしても良い。
【0076】(第5の実施形態)図7は、第1の実施形
態のように振動体を支持する弾性体の剛性を風速に対応
して変化させることに加えて、回転振動する振動体の慣
性モーメントを風速に対応して変化させることによって
振動体の機械共振周波数を可変とし、これによってロッ
クインの範囲を広げるようにした一構成例を示す図であ
る。
【0077】図7に示すように、円柱801の上下端は
コイルバネ804,805で支持され、これらのコイル
バネ804,805が支持体810,811に固定され
る。この円柱801は風などの流体812中に置かれ、
円柱801が流体812に曝される。この円柱801に
流体812が当たると、それによって生じるカルマン渦
により、円柱801は流体812の流れにほぼ直交する
方向に振動する。このようなカルマン渦による振動は、
円柱801に回転を与えることもある。
【0078】上記円柱801の上下端面は薄い板80
2,803で覆われている。これらの薄い板802,8
03は、水平方向には剛性が高く形成されて容易に変形
しないが、垂直方向にはコイルバネ804,805の力
によって変形可能な弾性体により構成されている。ま
た、この円柱801の上下端面の薄板802,803の
内面には、所定の屈曲を持った部材806,807が取
り付けられ、その中央の屈曲点付近には錘808,80
9が設けられている。
【0079】また、図2に示した第1の実施形態と同様
に、円柱801の上部を支持するコイルバネ804が取
り付けられる支持体810の支持部は、厚みの薄い板状
の軟磁性体813により構成されている。この軟磁性体
813は、コイルバネ804の力によって垂直方向には
弾性的に変形可能だが、水平方向の剛性は高く形成さ
れ、容易に変形しないように構成されている。この軟磁
性体813の内側には永久磁石814とコイル815と
が配置され、永久磁石814のN極から発せられる磁束
がコイル815および軟磁性体813を通ってS極へと
循環する磁気回路が構成されている。
【0080】このような状態で、コイルバネ804の力
が円柱801の振動により変動すると、軟磁性体813
は垂直方向に振動し、これにより軟磁性体813と永久
磁石814との間の磁気空隙長も変化する。そのため、
永久磁石814の周辺に巻回されたコイル815の内部
を通る磁束の量が変化し、磁気誘導電圧が発生すること
により、コイル815を通じて電流が流れるようにな
る。
【0081】また、円柱801に当たる流体812の流
速が増えると、円柱801の正面圧力が増して、円柱8
01はその流れに押されて点線で示すように平行移動す
る。このとき、コイルバネ804,805に働く平均張
力(復元力)が大きくなり、コイルバネ804,805
の復元剛性が増えたのと等価となる。これにより、第1
の実施形態で述べたように、流速の増加に対応して大き
くなるコイルバネ804,805の平均張力に比例し
て、円柱801の機械共振周波数を高くすることができ
る。
【0082】さらに、上述のようにコイルバネ804,
805に働く平均張力(復元力)が大きくなると、円柱
801の両端面の薄板802,803は、当該コイルバ
ネ804,805に引かれて変形し、両端面間の軸方向
の距離が増す。このように薄板802,803間の距離
が増すと、その間に繋がれた屈曲部材806,807が
伸びてその屈曲の度合いが小さくなり、その中央部に設
けられた錘808,809が円柱801の断面方向の中
心寄りに移動する。これにより、円柱801の軸回りの
慣性モーメントは減少する。これは、円柱801の回転
剛性が増加することに相当する。
【0083】ここで、円柱801の回転振動の機械共振
周波数は、円柱801に与えられる回転剛性の平方根に
比例して変化するから、回転振動の機械共振周波数は、
円柱801に当たる流体の流速の増加に応じて高くな
る。上述したように、流体の流速と円柱801の機械共
振周波数とは比例関係にあるので、カルマン渦周波数と
円柱801の機械共振周波数とが一致するロックインの
状態を流速が変わっても維持することができる。
【0084】以上のように、第5の実施形態によれば、
振動体である円柱801の両端をコイルバネ804,8
05で支持し、このコイルバネ804,805の剛性を
流体の流速に対応して変化させる。さらに、コイルバネ
804,805が取り付けられる円柱801の上下端面
を弾性的な薄板802,803で構成するとともに、そ
の両端面間に、所定の屈曲を有し中央部に錘808,8
09を備えた屈曲部材806,807を取り付ける。そ
して、その屈曲度合いを流速に対応して変化させること
によって回転振動の回転モーメントを可変とし、これに
よって円柱801の機械共振周波数を変化させるように
している。これにより、流体の流速に応じて励起される
カルマン渦周波数に円柱801の機械共振周波数を常に
一致させることができ、流速が変動してもロックイン状
態を維持することができる。
【0085】(第6の実施形態)図8は、発電の原理と
して電磁誘導と圧電現象との両方を用い、振動体を支持
する弾性体の振動長を風速に対応して変化させることに
よって振動体の機械共振周波数を可変とし、これによっ
てロックインの範囲を広げるようにした一構成例を示す
図である。
【0086】図8(a)に示すように、本実施形態にお
いては、円柱901の上下を板バネ902,903で支
持し、当該板バネ902,903の固定部分には櫛歯状
の圧電素子907,908を接合させる。すなわち、圧
電変換器は振動体の微小変形部分に接合して出力を取り
出すのに適しているので、これらの圧電素子907,9
08は板バネ902,903の固定部分に取り付けられ
る。
【0087】また、上記円柱901は永久磁石を内蔵し
ており、その上方および下方にはコイル905,906
が所定の空隙を介して配置されている。これにより、円
柱901の永久磁石のN極から発せられた磁束がコイル
905および906を通ってS極へと循環する磁気回路
が構成されている。
【0088】円柱901に流体910が当たってカルマ
ン渦が生じ、それによって円柱901に振動が生じる
と、コイル905,906と鎖交する磁束の量が変化
し、電磁誘導により起電圧が発生する。これにより、コ
イル905,906を通じて電流が流れるようになる。
また、円柱901に振動が生じると、それを支持する板
バネ902,903も振動し、その表皮伸縮応力によっ
て圧電素子907,908の櫛歯がせん断変形する。こ
のせん断変形により、櫛歯表面の電極には電圧が生じ、
電流を取り出すことができる。
【0089】なお、この図8に示す板バネ902,90
3の支持構造では、流体910の流れが板バネ902,
903の垂直方向から多少変動しても板バネ902,9
03は追従するが、エネルギ変換効率を高く維持するた
めには、装置全体を常に風上に向けるように姿勢を変化
させる付属装置が必要となる。
【0090】図8(b)は、一方の圧電素子907の部
分を拡大して詳細に示す図であり、図8(a)に示した
振動発電装置を上方から見た状態を示している。この図
8(b)に示すように、本実施形態では、圧電素子90
7の櫛歯のそれぞれの長さを異ならせて、円柱901の
側に位置が近づくほど櫛歯の長さが短くなるように構成
している。他方の圧電素子908についても同様に構成
する。
【0091】円柱901に当たる流体910の流速が小
さいときは、板バネ902,903は流体910に押さ
れて曲がることなく、図8(b)の実線で示す状態とな
っている。このとき、板バネ902,903は、圧電素
子907,908の最も長い櫛歯の部分で接触してい
る。そのため、板バネ902,903が振動可能な長さ
は、その接触点から円柱901までの長さL1 となって
いる。
【0092】一方、円柱901に当たる流体910の流
速が増えると、円柱901の正面圧力が増して、円柱9
01はその流れに押されて点線で示す円柱904のよう
に移動する。これにより、板バネ902,903と圧電
素子907,908との接触点は円柱901側に移動
し、板バネ902,903が振動可能な長さはL2 と短
くなる。そのため、板バネ902,903により支持さ
れている円柱901の機械共振周波数は高くなる。
【0093】したがって、圧電素子907,908の各
櫛歯の長さと間隔を適切に選べば、流速に比例して変化
するカルマン渦周波数に対応して、円柱901の機械共
振周波数の変化を一致させることが可能となり、流速が
変動してもロックイン状態を維持することができるよう
になる。
【0094】なお、発電の原理として電磁誘導と圧電現
象との両方を用いる例として、ここでは図8のような構
成を示したが、例えば図1のような構成において、スト
ッパ108の部分に圧電素子を接合するようにしても良
い。
【0095】(第7の実施形態)図9は、発電の原理と
して圧電現象を用い、振動体自体の振動長を風速に対応
して変化させることによって振動体の機械共振周波数を
可変とし、これによってロックインの範囲を広げるよう
にした一構成例を示す図である。
【0096】図9に示すように、本実施形態において
は、円柱1001の下部を台1004に固定し、その固
定部に圧電素子1005を接合している。また、円柱1
001の上部には、V字型の溝を持った支持体1003
が設けられ、流体1009の影響を受けない通常の状態
では、円柱1001はその頭部がこの支持体1003に
接触して支持されている。この状態では、円柱1001
が振動可能な長さは、円柱1001の底部から頭部まで
の長さに相当する。
【0097】円柱1001に流体1009が当たるとカ
ルマン渦が生じ、それによって円柱1001は、流体1
009の流れに直交する方向1010に振動する。円柱
1001に振動が生じると、その伸縮応力によって圧電
素子1005の櫛歯がせん断変形する。このせん断変形
により、櫛歯表面の電極には電圧が生じ、電流を取り出
すことができる。
【0098】図10は、円柱1001の下部を台100
4に固定し、その固定部に圧電素子1005を接合した
状態を詳細に示す拡大図である。図10(a)は、円柱
1001が振動していない定常状態を示しており、圧電
素子1005には変形が加えられていない。一方、図1
0(b)は円柱1001が点線のように振動している状
態を示している。この場合は、円柱1001の曲げモー
メントが表皮応力で圧電素子1005に伝達され、圧電
素子1005はせん断応力により変形する。これによっ
て起電圧が生じ、そこから電流を取り出すことができ
る。
【0099】また、本実施形態の円柱1001は、それ
自体が弾性を持ち、流体1001の力を受けて図9の点
線1002で示すように変形可能なように構成されてい
る。これにより、上記円柱1001に当たる流体100
9の流速が増えると、円柱1001の正面圧力が増し
て、円柱1001はその流れに押されて点線で示す円柱
1002のように変形する。
【0100】上記支持体1003のV字型の溝は、流体
1009の流速が増して円柱1001が点線1002の
ように変形したときに、円柱1001の支持体1003
への接触点が下に下がるようなV溝の形にしておく。こ
れにより、円柱1001が点線1002のように変形す
ると、当該接触点と円柱1001の固定端との距離が短
くなり、円柱1001の振動可能な長さが短くなる。そ
のため、円柱1001の機械共振周波数は高くなる。
【0101】したがって、支持体1003のV字型の溝
の大きさや角度など適切に選べば、流速に比例して変化
するカルマン渦周波数に対応して、円柱1001の機械
共振周波数の変化を一致させることが可能となり、流速
が変動してもロックイン状態を維持することができるよ
うになる。
【0102】なお、上述のように、カルマン渦によって
円柱1001に励起される振動の方向は、流体1009
の流れに直交する方向1010である。そのため、円柱
1001の振動によって、円柱1001と支持体100
3との接触点が摺動し、V字溝が磨耗してしまうことが
ある。そこで、この摺動によるV字溝の磨耗を抑制する
ために、V字溝の後ろにゴムを介在させることにより、
接触点の摺動を緩和することができる。
【0103】(第8の実施形態)以上の第1〜第7の実
施形態は何れも、流速の変動に応じて振動体の機械共振
周波数を変化させることでこれをカルマン渦周波数に一
致させ、これによってロックインの範囲を広げるように
する例について説明してきた。第8の実施形態では、こ
れとは逆に、流速の変動に応じてカルマン渦周波数を適
当に変化させることによってロックインの範囲を広げる
ようにしている。図11は、この第8の実施形態による
振動発電装置の構成例を示す図である。
【0104】図11に示すように、本実施形態の振動発
電装置では、複数の円柱を備えた第1の柱群1201を
第1の支持板1202に搭載し、複数の円柱を備えた第
2の柱群1203を第2の支持板1204に搭載する。
そして、これら2つの支持板1202,1204をリン
ク1207で連結し、支持板1202,1204をその
端部に設けたピン1205,1206を軸として平行を
維持しながら回転可能なように構成する。それぞれの円
柱は、例えば図1に示したように構成する。
【0105】流体1210の力が弱いときには、図12
(a)に示すように、第1の柱群1201および第2柱
群1203は、各円柱の配置が千鳥型で柱間の間隔W1
が狭くなるような角度にバネ1209により引かれてい
る。一方、流体1210が矢印で示す方向に流れ、その
流速が大きくなると、各円柱に生じる正面圧力がバネ1
209の力に勝り、第1の柱群1201および第2柱群
1203は、図12(b)に示すような正方格子位置に
移行し、柱間の間隔W2 が広くなる。
【0106】上述したように、カルマン渦によって励起
される振動は、柱が1本でその太さが一定ならば流速に
比例して周波数が高くなるが、複数の柱を設けた場合に
は、柱間の間隔と位置関係によって変化するストローハ
ル数にも比例する。柱間の間隔が広いときには流速とス
トローハル数との比率は約0.2であり、千鳥型配列の
ように複数の柱が密集すると上記比率は約0.7になる
ことが機械工学便覧に示されている。
【0107】したがって、本実施形態によれば、風が弱
いときにはストローハル数は大きくなり、風が強いとき
にはストローハル数は小さくなるようにすることができ
る。これにより、流速の変動に応じてカルマン渦周波数
を適切に変化させ、円柱の機械共振周波数と近似するカ
ルマン渦周波数を得ることができるようになる。なお、
風が非常に強いときにはカルマン渦によらなくても振動
は強くなるので、広い範囲で振動を励起することができ
る。
【0108】なお、上記図11の構成では、各柱の断面
が円形で、これらを2列に配置した場合について説明し
たが、これに限られるものではない。例えば、図13
は、各柱の断面が正方形で、これらを3列に配置した場
合の例を示している。この場合にも同様に、流速の変動
に応じて、円柱の機械共振周波数と近似するカルマン渦
周波数を得ることができ、流速が変動してもロックイン
状態を維持することができるようになる。
【0109】なお、上記各実施形態において示した各部
の形状および構造は、何れも本発明を実施するにあたっ
ての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これら
によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはな
らないものである。すなわち、本発明はその精神、また
はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実
施することができる。
【0110】
【発明の効果】本発明は上述したように、回転プロペラ
を流体エネルギの受容器とする風力発電や水力発電と異
なり、振動体を流体エネルギの受容器とすることによ
り、安全でコストがかからず、かつ保守負担が少ない発
電装置を提供することができる。また、本発明は、上述
の振動体を流体エネルギの受容器とした場合に、流体の
流速が変化しても、それに合わせてカルマン渦周波数と
振動体自身が持つ機械共振周波数とを一致させる範囲を
広くすることにより、流速の変動に対応してロックイン
範囲を広げることができ、エネルギ受容効率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁誘導を用いた振動発電の原理を説明するた
めの図である。
【図2】第1の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図3】第2の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図4】第2の実施形態による振動発電装置の変形例を
示す図である。
【図5】第3の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図6】第4の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図7】第5の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図8】第6の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図9】第7の実施形態による振動発電装置の構成例を
示す図である。
【図10】圧電現象を用いた振動発電の原理を説明する
ための図である。
【図11】第8の実施形態による振動発電装置の構成例
を示す図である。
【図12】第8の実施形態による柱の配置変化の例を示
す図である。
【図13】第8の実施形態による柱の配置変化の他の例
を示す図である。
【図14】カルマン渦の説明図である。
【図15】カルマン渦によって振動が励起される原理の
説明図である。
【図16】カルマン渦周波数が多少変動してもロッキン
グの同期を維持する様子を説明する特性図である。
【符号の説明】
201 円柱(振動体) 202,203 コイルバネ(弾性体) 204 軟磁性体 205 コイル 206 永久磁石 401 中空柱 402 固定柱 403 穴 404 永久磁石 405 軟磁性体 406 コイル 407 穴 601 円柱 602 永久磁石(可動磁石) 603 固定磁石 606 コイル 701 円柱 702 球 703 軟磁性体 705 コイル 706 永久磁石 801 円柱 802,803 薄板 804,805 コイルバネ 806,807 屈曲部材 808,809 錘 813 軟磁性体 814 コイル 815 永久磁石 901 円柱 902,903 板バネ 905,906 コイル 907,908 圧電素子 1001 円柱 1003 V字型溝を有する支持体 1005 圧電素子 1201 第1の円柱群 1203 第2の円柱群 1205,1206 ピン 1207 リンク(連結部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体によって振動体に励起される振動を
    もとに電磁誘導あるいは圧電現象を用いて発電を行う流
    体による振動発電装置であって、 上記振動体を弾性体で支持し、上記振動体に当たる上記
    流体の力による変位によって上記弾性体の復元剛性を等
    価的に可変とすることにより、上記振動体の機械共振周
    波数を上記流体の流速に対応して変化させるようにした
    ことを特徴とする流体による振動発電装置。
  2. 【請求項2】 上記振動体は、比較的比重の軽い二重の
    殻構造を有し、この二重殻内の空間の少なくとも一部に
    高圧気体を封入したことを特徴とする請求項1に記載の
    流体による振動発電装置。
  3. 【請求項3】 流体によって振動体に励起される振動を
    もとに電磁誘導あるいは圧電現象を用いて発電を行う流
    体による振動発電装置であって、 上記振動体を、弾性を持って撓るように成された弦型の
    部材で構成し、上記振動体の一端を固定するとともに他
    端に可動磁石を設け、更に上記可動磁石の対向する位置
    に同極が向かい合うように配置した固定磁石を設け、 上記振動体に当たる上記流体の力によって上記振動体を
    撓ませることで上記可動磁石と上記固定磁石との距離を
    変動させ、これによって上記可動磁石と上記固定磁石と
    の反発力により上記振動体に与えられる張力を可変とす
    ることにより、上記振動体の機械共振周波数を上記流体
    の流速に対応して変化させるようにしたことを特徴とす
    る流体による振動発電装置。
  4. 【請求項4】 流体によって振動体に励起される振動を
    もとに電磁誘導あるいは圧電現象を用いて発電を行う流
    体による振動発電装置であって、 上記振動体を弾性体で支持し、上記弾性体が取り付けら
    れる上記振動体の両端面を弾性的な薄板で構成するとと
    もに、その両端面間に、所定の屈曲を有し中央部に錘を
    備えた屈曲部材を設け、 上記振動体に当たる上記流体の力によって上記弾性体を
    伸縮させることで上記振動体の両端面間の距離を変化さ
    せ、これによって上記屈曲部材の屈曲度合いを変化させ
    ることで上記振動体の回転振動の回転モーメントを可変
    とし、これによって上記振動体の機械共振周波数を上記
    流体の流速に対応して変化させるようにしたことを特徴
    とする流体による振動発電装置。
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