JP2001155843A - 加熱装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、定着装置及び画像形成装置

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JP2001155843A
JP2001155843A JP33278599A JP33278599A JP2001155843A JP 2001155843 A JP2001155843 A JP 2001155843A JP 33278599 A JP33278599 A JP 33278599A JP 33278599 A JP33278599 A JP 33278599A JP 2001155843 A JP2001155843 A JP 2001155843A
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heating
image
fixing
sheet
heated
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Kazuto Kishi
和人 岸
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転される加熱部材と、この加熱部材に圧接し
てニップ部を形成し前記加熱部材と同期して回転する加
圧部材と、前記ニップ部を加熱する第1の加熱手段と、
前記加熱部材を前記ニップ部の上流位置で加熱する第2
の加熱手段を有する加熱装置などにおいて、シート状の
被加熱媒体を加熱するための無駄なエネルギーの消費を
低減し、加熱部材の非通紙領域が過度に昇温することを
防止する。 【解決手段】第2の加熱手段(360)を中央加熱部
(360M)と左右加熱部(360L、360R)に分
割し、加熱部材(30)の回転軸方向(A)での温度分
布を調節可能とし、シート状被加熱媒体のサイズに合わ
せて必要箇所のみ個別に加熱可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱装置、定着装
置及び画像形成装置に関する。加熱装置は複写機、プリ
ンター、ファクシミリなどの画像形成装置における定着
装置に用いることができるほか、紙幣のシワ除去装置や
ラミネート装置、紙の含水分を蒸発させる装置など、シ
ート状媒体を加熱する加熱手段として用いることができ
る。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンター、ファクシミリなど
の画像形成装置では画像記録方式として、高速性、画像
品質、コスト面などで有利な電子写真方式が採用されて
いる。
【0003】電子写真方式では、紙やOHP等のシート
状媒体上に未定着トナー像を形成し、この未定着トナー
像を熱と圧力でシート状媒体上に固定する定着工程を必
要とし、この定着方式として安全性等の面からヒートロ
ーラ方式が現在最も多く採用されている。
【0004】ヒートローラ方式では、金属製の定着ロー
ラに加圧ローラを対向圧接配置し、これら両ローラの相
互圧接部であるニップ部を構成し、定着ローラ中心部に
ハロゲンヒータなどニップ部を加熱する第1の加熱手段
を設け、この第1の加熱手段によって加熱される両ロー
ラ間にシート状媒体を通過させて加熱、加圧して定着を
行なう。
【0005】従来、定着ローラとしては、鉄やアルミニ
ウムなどの金属ローラを主に使用しているが、これらの
材料を用いたものでは、熱容量が大きいため約180°
C前後の使用可能温度にまで昇温させるには数分から十
数分など長い加熱時間を必要とし、所謂立ち上がり時間
がかかる。
【0006】そこで、上記機器では画像形成を待つ待機
時には、定着ローラの温度を定着可能な所定の定着温度
よりやや低いレベルの一定の温度に保つことで立ち上が
り時間を短縮していた。しかし、待機時においても一定
レベルの温度を維持するため、常時エネルギーの消費を
余儀なくされる。
【0007】近年に至り、環境保護意識の高まりから各
国で省エネルギー既定などが制定され、省電力化のため
上記したような待機時の消費エネルギーを削減する要請
から、画像形成装置が未使用のときには電力供給をゼロ
にすることが求められるようになった。
【0008】しかし、従来の熱容量の大きい材料による
定着装置の構成で待機時にエネルギー消費をゼロにする
と、定着ローラを所定の定着温度に立ち上げるまでに時
間を費やし、待ち時間が長いため使用者の使い勝手が悪
化してしまう。
【0009】このため、待機時におけるエネルギー消費
をゼロにできるとともに、画像形成時には定着ローラ温
度を即座に所定の定着温度に上昇させることのできる定
着装置の提供が望まれる。
【0010】上記の課題を解決する手段として、特開
平8−314323号公報、特開平9−204110
号公報に開示の技術がある。の技術は、定着ローラの
外部であってニップ部の上流に第2の加熱手段を設け、
定着ローラを外側から加熱することでシート状媒体と接
触する定着ローラ最外層の温度を迅速に上昇させるもの
である。
【0011】の技術も同様に、ニップ部の上流に外部
加熱手段である第2の加熱手段を設けてベルト定着装置
の昇温時間を短縮するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記、の技術は何
れも、シート状媒体の進行方向と垂直な方向(以下長手
方向)の全域を均一に加熱するようにローラ、ベルトな
どの第2の加熱手段を構成している。
【0013】このため、これらの技術をそのまま大小異
なるサイズのシート状媒体を切り換え使用する加熱装
置、例えば画像形成装置の定着装置に適用した場合に
は、小サイズのシート状媒体を加熱する際に実際に加熱
する必要のない領域をも加熱するため、エネルギーの無
駄使いとなる。
【0014】また、上記無駄に加熱されたシート状媒体
の非通過領域では、定着時において熱エネルギーが当該
小サイズのシート状媒体に奪われずに加熱部材に蓄積さ
れていくため、非通過領域が異常に加熱されてしまい熱
損傷や、シート状媒体上のトナーが加熱部材へ逆転移し
て所謂ホットオフセットを生じてしまい、画像品質を劣
化させるおそれがある。これらの問題は、ニップ部の上
流に加熱効率の高い第2の外部加熱手段を設けた装置で
顕著となっている。
【0015】本発明は、第2の加熱手段を備えた加熱装
置に関し、シート状媒体を加熱するための無駄なエネル
ギーの消費を低減することができる加熱装置、定着装置
及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、以下の構成とした。 (1).回転体からなり一定方向に回転される加熱部材
と、この加熱部材に圧接してニップ部を形成し前記加熱
部材と同期して回転する回転体からなる加圧部材と、前
記ニップ部を加熱する第1の加熱手段と、前記加熱部材
を前記ニップ部の上流位置で加熱する第2の加熱手段を
有する加熱装置において、前記第2の加熱手段により加
熱される前記加熱部材の回転軸方向での温度分布を調節
可能とした(請求項1)。 (2).(1)記載の加熱装置において、前記第2の加
熱手段の前記回転軸方向での加熱領域を可変とした(請
求項2)。 (3).(1)又は(2)記載の加熱装置において、前
記加熱部材はベルト又はローラとした(請求項3)。 (4).(1)、(2)又は(3)記載の加熱装置にお
いて、前記加熱部材は少なくとも前記ニップ部において
弾性層を介して前記加圧部材に圧接されることとした
(請求項4)。 (5).未定着画像が担持されたサイズの異なるシート
状媒体の送給を受けて、これらの異なるサイズのシート
状媒体上の未定着画像を加熱定着する定着装置におい
て、(1)、(2)、(3)又は(4)記載の加熱装置
を具備することとした(請求項5)。 (6).像担持体上に潜像を形成し、この潜像を可視像
化し、この可視像をシート状媒体上に転写することによ
り該シート状媒体上に得た未定着画像を加熱定着して該
シート状媒体上に記録像を得る画像形成装置において、
(1)、(2)、(3)又は(4)記載の加熱装置を具
備することとした(請求項6)。
【0017】
【発明の実施の形態】[1]画像形成装置への適用例 [1−1]画像形成装置 本発明の実施に適するデジタル式の画像形成装置の主要
部断面を示した図1において、符号1は回転体からなる
像担持体の一例であってドラム状をした感光体を示して
いる。この感光体1のまわりには、矢印で示す時計回り
の向きの回転方向順に、帯電ローラからなる帯電装置
2、露光手段の一部を構成するミラー3、現像ローラ4
aを具備した現像装置4、シート状媒体としての転写紙
Sを保持して搬送する転写搬送ベルト5、感光体1の周
面に摺接するブレード6aを具備したクリーニング装置
6などが配置されている。
【0018】感光体1上であって帯電装置2と現像ロー
ラ4aとの間の位置はミラー3を介して露光光Lbによ
り走査されるようになっている。この露光光Lbの照射
位置を露光部15と称する。
【0019】転写搬送ベルト5は無端状のベルトであっ
て、2つの支持ローラ5a、5bに支持されている。こ
れら支持ローラ5a,5bにより支持された転写搬送ベ
ルト5の中間の位置には感光体1の下面が接している。
この接している部位が転写部7であり、この転写部7に
おける転写搬送ベルト5の裏側には転写バイアスを印加
する転写手段としての転写ローラ8が設けられている。
【0020】転写搬送ベルト5は矢印で示すように反時
計回りの向きに回転駆動されるようになっている。該転
写搬送ベルト5の上側部の上流端よりさらに上流側の位
置には一対のレジストローラ9が設けられている。
【0021】このレジストローラ9に向けて、上の給紙
トレイ21に収納された大サイズの転写紙S1が給紙コ
ロ11から送り出され、或いは下の給紙トレイ22に収
納された小サイズの転写紙S2が給紙コロ12から送り
出されるようになっている。
【0022】転写搬送ベルト5の上側ベルト部の上流端
部において該転写搬送ベルト5を支持している支持ロー
ラ5aの上方には、該転写搬送ベルト5に当接するよう
にして吸着手段としてのブラシローラ20が矢印で示す
時計回りの向きに回転駆動されるようにして設けられて
いる。
【0023】ブラシローラ20の回転によりブラシは転
写搬送ベルト5に摺接する。ブラシローラ20には図示
しないバイアス印加手段により、転写紙S1、S2を転
写搬送ベルト5に吸着する極性のバイアス電位が与えら
れるようになっている。
【0024】この画像形成装置において、画像形成は次
のようにして行われる。大サイズの画像を得る場合、感
光体1が回転を始め、この回転中に感光体1が帯電装置
2により均一に帯電され、露光光Lbが露光部15に照
射、走査されて作成すべき大サイズの画像に対応した潜
像が形成される。この潜像は感光体1の回転により現像
装置4に至り、ここでトナーにより可視像化されてトナ
ー像が形成される。
【0025】一方、給紙コロ11により給紙トレイ21
上の転写紙S1の送給が開始され、破線で示す搬送経路
を経て一対のレジストローラ9の位置で一旦停止し、感
光体1上のトナー像と転写部7で合致するように送り出
しのタイミングを待つ。かかる好適なタイミングが到来
するとレジストローラ9に停止していた転写紙S1はレ
ジストローラ9から送り出される。
【0026】レジストローラ9から送り出された大サイ
ズの転写紙S1は転写搬送ベルト5とブラシローラ20
との間にくわえられ、バイアスによる静電気力およびブ
ラシの弾性力により押されて転写搬送ベルト5に吸着さ
れ、転写搬送ベルト5の移動と共に転写部7に向けて搬
送される。
【0027】感光体1上のトナー像と転写紙S1とは、
転写部7で合致し、転写ローラ8により転写搬送ベルト
5に印加されたバイアスと感光体1との電位差から形成
される電界により、トナー像は大サイズの転写紙S1上
に転写される。
【0028】未定着のトナー像23を担持した大サイズ
の転写紙S1は転写搬送ベルト5と共に搬送され、やが
て該転写搬送ベルト5の上側部の下流端部で転写搬送ベ
ルト5から分離されて本発明にかかる定着装置24に向
けて送り出される。大サイズの転写紙S1上の未定着ト
ナー像23は定着装置24を通過する間に当該大サイズ
の転写紙S1に定着されて図示省略の排紙部に排紙され
る。
【0029】一方、転写部7で転写されずに感光体1上
に残った残留トナーは感光体1の回転と共にクリーニン
グ装置6に至り、該クリーニング装置6を通過する間に
清掃されて次の画像形成に備えられる。
【0030】なお、小サイズの画像を得る場合にも上記
大サイズの画像を得る場合に準じて小サイズのトナー像
が感光体1上に形成され、給紙トレイ22から小サイズ
の転写紙S2が送り出されて、転写部7で転写され、定
着装置24を通過する間に定着されて図示省略の排紙部
に排紙される。
【0031】形成される画像の大小は、オペレーターが
操作パネルから当該画像形成装置の制御手段に指示を出
すことにより、或いは、当該画像形成装置に接続された
ホストコンピューターから入力指示により自動的に切り
換えられる。 [1−1]定着装置(例1) 図1に示した定着装置24を、図2、図3により説明す
る。図2、3において、符号30は加熱部材を示し、こ
の例では定着ベルトからなり、支持ローラ31、32お
よび第1の加熱手段33の3点で支持されて矢印で示す
一定方向に回転駆動される回転体として構成されてい
る。
【0032】加熱部材30を支持するこれら支持ローラ
31、32および加熱手段33は、頂点を下にした逆三
角形の各頂点に相当する位置に配置され、特に、加熱手
段33は下の頂点に相当する位置に配置されている。
【0033】加熱手段33の下方には、加熱部材33を
介して、加圧部材34が圧接されている。加圧部材34
はローラからなり、軸部34aを図示しない付勢手段、
本例ではばねを用いて上向きに加熱手段33に押し当て
られている。このように付勢されることにより相互圧接
部、所謂ニップ部35を形成している。加圧部材34は
加熱部材30と同期してニップ部35において同じ向き
に同じ線速度で移動するように回転されるようになって
いる。
【0034】第1の加熱手段33のニップ部35に相当
する部位は定着部を構成する。この定着部は、アルミナ
などの高熱伝導度の材料からなる基盤33a上に設けら
れ加熱部材30と摺接される抵抗発熱層33bを有す
る。
【0035】抵抗発熱層33bは、被加熱体としてのシ
ート状媒体の進行方向と直交する方向、つまり、加熱部
材30や加圧手段34の回転軸方向Aに長さを有するA
g/Pd、Pu02、Ta2Nなどからなり、外部から
供給される電力の供給を受けて発熱し、ニップ部35を
加熱する。
【0036】加熱部材30は耐熱性の基層の外面に離型
層を積層したものであり、基層としては、例えばポリイ
ミド、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテル
イミド(PEI)、ポリエーテルテーテルケトン(PE
EK)、ポリパラバン酸(PPA)などの高耐熱性樹脂
ベルトや、Ni、SUS、Alなどの金属ベルトなど強
度や耐熱性に優れたものから選択して使用する。
【0037】離型層としては、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)やPFA等のフッ素樹脂などから選択
して使用し、フィラーや充填材などを配合することで強
度処理や表面抵抗値の調整を行なってもよい。
【0038】上記基層と上記離型層との間には、必要に
応じて弾性層が設けられる。弾性層は、ニップ部35に
おける加熱対象であるシート状媒体に凸凹があるとき
に、変形して加熱部材30を該シート状媒体ひいては未
定着トナー像23に十分に密着させる働きをする。
【0039】弾性層を設けるか否かの一般的な指針は、
カラー画像を定着する場合には、弾性層を設けることに
よりこの弾性層がシート状媒体の凸凹に追従して変形
し、シート状媒体の凹部に落ち込んだカラートナーにつ
いても十分加熱することで、各色のトナーが溶融混合さ
れて、よりなめらかな画像光沢と広い色再現性を得るこ
とができるから弾性層を設け、白黒画像の場合は、光沢
が求められることがなく、カラー画像ほどにはトナー溶
融のばらつきが問題とならないので弾性層を設けない。
弾性層としては、耐熱性などの点からシリコンゴムなど
が用いられる。
【0040】このように定着装置24は、ニップ部35
において加熱部材30としての薄肉のベルトを介して、
トナーなどの未定着画像を担持された転写紙やオーバー
ヘッドプロジェクター用紙などのシート状媒体を加熱し
未定着画像を加圧加熱溶融することで、定着を行なう機
能を有する。
【0041】その上で、加熱部材30の回転方向上、ニ
ップ部35よりも上流の加熱部材30の外周に近接した
位置には、加熱部材30を加熱する第2の加熱手段36
が設けられている。
【0042】第2の加熱手段36は第1の加熱手段33
による加熱機能を補助する補助ヒータとして機能するも
ので、第1の加熱手段33と同様、基盤33a、抵抗発
熱層33bなどで構成されており、図示しない付勢手段
により抵抗発熱層33bが加熱部材30に圧接されつ
つ、回動する加熱部材に摺接されるようになっている。
この第2の加熱手段36によりニップ部は極めて短時間
に所定の定着温度に立ち上がる。
【0043】第2の加熱手段36は図3に示すように、
回転軸方向Aについて中央加熱部36M、右加熱部36
R、左加熱部36Lのように3分割した構成となってい
て、これらのそれぞれが独立して個別に発熱の制御する
ことが可能になっている。
【0044】従って、中央加熱部36M、右加熱部36
R、左加熱部36Lのいくつかを選択して加熱すること
により、加熱部材30の温度分布を調節することが可能
である。
【0045】本例における画像形成装置では、定着装置
24に対しては所謂センター基準でシート状媒体を送る
タイプのものである。図3において、中央加熱部36M
は回転軸方向Aの中央に位置し、回転軸方向Aでの幅L
1は小サイズの転写紙S2として使用頻度の高いA4サ
イズを選定し、その短手方向の寸法(=210mm)に
してある。
【0046】また、中央加熱部36Mと、右加熱部36
Rおよび左加熱部36Lを含む回転軸方向Aでの幅L2
は最大通紙サイズとして大サイズの転写紙S1として、
A3サイズを選定し、その短手方向の寸法(≒300m
m)にしてある。
【0047】定着装置24に送られてくる転写紙のサイ
ズに応じて第2の加熱手段36の発熱分布を制御する。
例えば、A4サイズの小サイズ転写紙S2がその短手方
向を幅L1に揃えた態様で送られてくるときには、第2
の加熱手段36のうち中央加熱部36Mのみを加熱し
て、幅L1に対応する加熱部材30だけ定着可能温度に
加熱する。
【0048】このように、A4サイズの小サイズ転写紙
S2がその短手方向を幅L1に揃えた態様で送られてく
るとき、小サイズ転写紙S2の通過領域外である右加熱
部36Rおよび左加熱部36Lには電力供給をしない。
よって、加熱状態にないので、必要な領域のみが加熱さ
れることとなり無駄なエネルギーの消費を低減すること
ができる。
【0049】また、A4サイズの小サイズ転写紙S2が
その長手方向あるいはA3サイズの大サイズ転写紙S1
がその短手方向を幅L2に揃えた態様で送られてくると
きには、中央加熱部36Mと、右加熱部36Rおよび左
加熱部36Lを全て加熱して幅L2の全域にわたって定
着可能温度に加熱する。
【0050】このように、A4サイズの小サイズ転写紙
S2がその長手方向あるいはA3サイズの大サイズ転写
紙S1がその短手方向を幅L2に揃えた態様で送られて
くるとき、これら転写紙の通過領域についての右加熱部
36Rおよび左加熱部36Lが加熱状態になり、必要な
領域のみを加熱する。
【0051】本例にかかる定着装置24では、従来のヒ
ートローラ方式と異なり、ニップ部35を直接加熱する
ため加熱すべき対象が小さくて済み、かつ、第2の加熱
手段36によりニップ部上流位置で加熱に必要な領域の
みを選択的に加熱するようにしたので、定着可能な温度
に達するまでの時間が早く、予熱のための待ち時間が必
要ないという利点を有しつつ、加熱部材30について所
要の温度分布を容易に得て、大小各サイズの転写紙の未
定着画像を定着することができる。
【0052】また、通紙部について昇温時間が短縮され
るし、非通紙部であった部位が通紙部になるときに第2
の加熱手段により加熱されることになるので、短い時間
で昇温され、通紙部と非通紙部との温度差に起因する定
着時の画像不良は解消される。
【0053】弾性層を設けた場合には、被加熱体の凸凹
に対応して均一に十分な加熱効果が及ぶが、反面、弾性
層は一般に熱伝導性が悪いため、通紙部と非通紙部との
温度差に起因する定着時の画像不良が懸念される。この
点についても、通紙部について昇温時間が短縮される
し、非通紙部であった部位が通紙部になるときに第2の
加熱手段により加熱されることになるので問題ない。な
お、第1の加熱手段33についても、上記第2の加熱手
段36に準じて3分割する構成とすることもできる。 [1−2]定着装置(例2) 図4に示すように、本例における定着装置25は転写搬
送ベルト5の下流位置に設けられていて、図1に示した
画像形成装置における定着装置24と代替使用されるも
のである。
【0054】図4に示した定着装置25を、図5、図6
により説明する。図5、6において、符号300は加熱
部材を示し、この例では定着ローラからなり、矢印で示
す一定方向に回転駆動される回転体として構成されてい
る。加熱部材300の下方には加圧部材340が圧接さ
れている。加圧部材はローラからなり、軸部340aを
図示しない付勢手段、本例ではばねを用いて上向きに加
熱部材300に押し当てられている。このように付勢さ
れることにより相互圧接部、所謂ニップ部350を形成
している。
【0055】加熱部材300は、アルミニウムのローラ
であり、内部にはハロゲンランプによる第1の加熱手段
300aが配置されており、図示しない電源から供給さ
れる電力によりハロゲンランプ3が発熱して、加熱部材
300全体の温度が上昇するようになっている。
【0056】加圧部材340は加熱部材300と同期し
てニップ部350において同じ向きに同じ線速度で移動
するように回転されるようになっている。ニップ部35
0は定着部を構成する。
【0057】加熱部材300は円筒状の芯金310の外
側に弾性層320を設けた構成としている。芯金310
は円筒形状であり、熱容量が小さいことなどからアルミ
ニウムを用いることが望ましいが鉄などの他部材を使用
してもよく、セラミックなどの非金属部材を基体として
もよい。
【0058】弾性層320は設けた構成とすることがで
きるし、或いは、設けない構成とすることもできる。弾
性層320としては、シリコンゴムなどが用いられる。
弾性層320は、ニップ部350における加熱対象であ
るシート状媒体に凸凹があるときに、変形して加熱部材
300を該シート状媒体ひいては未定着トナー像23に
十分に密着させる機能を有する。
【0059】弾性層320を設けるか否かの一般的な指
針を示す。カラー画像を定着する場合には、弾性層がシ
ート状媒体の凸凹に追従して変形し、シート状媒体の凹
部に落ち込んだカラートナーについても十分加熱するこ
とで、各色のトナーが溶融混合されて、よりなめらかな
画像光沢と広い色再現性を得ることができ、白黒画像の
場合は、光沢が求められることがないため、カラー画像
ほどにはトナー溶融のばらつきが問題とならない。よっ
て、カラー画像用の定着装置の場合には弾性層を設け、
白黒画像用の定着装置の場合には弾性層を設けない。
【0060】このように定着装置25は、ニップ部35
0にトナーなどの未定着画像を担持された転写紙やオー
バーヘッドプロジェクター用紙などのシート状媒体を通
して加熱溶融することで定着を行なう機能を備えてい
る。
【0061】その上で、加熱部材300の回転方向上、
ニップ部350よりも上流の加熱部材300の外周に近
接した位置には、加熱部材300をニップ部の上流で加
熱する第2の加熱手段360が設けられている。第2の
加熱手段により極めて短時間に所定の定着温度に立ち上
げることができる。
【0062】第2の加熱手段360は加熱部材300の
内部にあってもよいが、芯金320の肉厚及び弾性層3
10の肉厚に余り影響されずに転写紙と接触する当該加
熱部材300の外周面と接触する面を直接加熱できるの
で、図示するように加熱部材300の外部から加熱する
ようにするのがよい。
【0063】第2の加熱手段360は図6に示すよう
に、回転軸方向Aについて中央加熱部360M、右加熱
部360R、左加熱部360Lのように3分割した構成
となっていて、これらそれぞれが独立して発熱させて、
加熱量を調節して温度を制御することができる。
【0064】加熱手段360としては、ここでは、ハロ
ゲンヒータを2本用いており、一本は中央加熱部360
Mを構成し、他の一本は右加熱部36Rと左加熱部36
Lとを構成している。これら2本のハロゲンヒータのオ
ン・オフを切り換え制御することにより、各外部ヒータ
の発熱量の分布を変えることができ、加熱部材300の
温度分布を調節することができる。
【0065】本例における定着装置25は所謂センター
基準でシート状媒体を送るタイプのものである。図6に
おいて、中央加熱部360Mは回転軸方向Aの中央に位
置し、回転軸方向Aでの幅L1は小サイズ転写紙S2と
して使用頻度の高いA4サイズ短手方向の寸法(=21
0mm)にしてある。
【0066】また、中央加熱部360Mと、右加熱部3
60Rおよび左加熱部360Lを含む回転軸方向Aでの
幅L2は最大通紙サイズとして大サイズ転写紙S1、例
えば、A3サイズ短手方向の寸法(≒300mm)にし
てある。
【0067】定着装置25に送られてくる転写紙のサイ
ズに応じて第2の加熱手段360の発熱分布を制御す
る。例えば、A4サイズの転写紙S2がその短手方向を
幅L1に揃えた態様で送られてくるときには、第2の加
熱手段36のうち中央加熱部360Mのみを加熱状態に
して左加熱部360Lおよび右加熱部360R、左加熱
部360Lは加熱状態にしない。こうして、加熱部材3
00上で幅L1に対応する領域だけ定着可能温度に加熱
する。
【0068】このように、A4サイズの転写紙S2がそ
の短手方向を幅L1に揃えた態様で送られてくるとき、
転写紙S2の通過領域外である右加熱部360Rおよび
左加熱部360Lは加熱状態にないので、必要な領域の
みを加熱することとなり無駄なエネルギーの消費を低減
することができる。
【0069】さらに、画像形成装置特有の課題として非
通紙部の無用な昇温の回避があるが、A4サイズの小サ
イズの転写紙S2を通す際には右加熱部360R、左加
熱部360Lを加熱しないようにしたので、従来のよう
に全領域を一律に加熱昇温するのに比べて非通紙部の過
度な温度上昇を回避することができる。
【0070】一方、A4サイズの転写紙S2がその長手
方向あるいはA3サイズの転写紙S1がその短手方向を
幅L2に揃えた態様で送られてくるときには、中央加熱
部360Mと、右加熱部360Rおよび左加熱部360
Lを全て加熱して幅L2の全域にわたって定着可能温度
に加熱する。
【0071】このように、A4サイズの転写紙S2がそ
の長手方向あるいはA3サイズの転写紙S1がその短手
方向を幅L2に揃えた態様で送られてくるとき、これら
転写紙の通過領域についての中央加熱部360Mと、右
加熱部360Rおよび左加熱部360Lの全部を加熱状
態にする。
【0072】加熱部材をローラ形状とした場合、機構上
高速搬送に適合する形状であるため、高速の画像形成装
置にできる利点があるが、従来技術では小サイズ紙を通
紙する際に、非通紙部の昇温を防止しなければならない
という重要な課題を生じていた。本例のように非通紙部
の加熱は行なわないという構成にすれば、全領域を一律
に加熱する場合に比べて高速機の非通紙部昇温を解決で
き、かつ、必要な箇所のみ第2の加熱手段により補助的
に加熱することから高速機に対応できる昇温時間の短い
画像形成装置を提供することが可能となる。
【0073】弾性層を設けた場合には、被加熱体の凸凹
に対応して均一に十分な加熱効果が及ぶが、反面、弾性
層は一般に熱伝導性が悪いため、通紙部と非通紙部との
温度差に起因する定着時の画像不良が懸念されるが、こ
の点についても、通紙部について昇温時間が短縮される
し、非通紙部であった部位が通紙部になるときに第2の
加熱手段により加熱されることになるので問題ない。
【0074】本例のようにローラタイプの定着装置2
4、25では、被加熱体としてのシート状媒体がフィル
ム状の所謂フィルム定着に特有のフィルム寄りなどの問
題がないため高速機に適用できる利点がある。高速機で
は、紙などの被加熱体を多量に処理できる一方で、全領
域を一律に加熱する従来機では、通紙部の熱が多量に奪
われ通紙部と非通紙部での温度差が拡大しやすい。その
点、本例では、非通紙部については、加熱しないので、
フィルム定着においても、通紙部と非通紙部との温度差
に起因する定着時の画像不良は解消される。 [2]加熱装置 本発明の加熱装置は、紙幣のシワ除去装置やラミネート
装置、紙の含水分を蒸発させる装置など、シート状媒体
を加熱する加熱手段として用いることができる。
【0075】本例における加熱装置の構成は、図2、図
3に示したベルトタイプのものと、図5、図6に示した
対向ローラタイプのものに準じて構成することができ
る。これらの例において、被加熱用シートのサイズに合
わせて、幅L1、L2の大きさを適宜定める。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、加熱部材
について必要な領域だけを必要な高さの温度分布にする
のであるから、余分なエネルギー消費を回避することが
できる。
【0077】請求項2記載の発明によれば、加熱部材に
ついて加熱が必要な領域を加熱し、不要な領域は加熱し
ないという所要の温度分布を容易に得ることができる。
【0078】請求項3記載の発明によれば、高速処理に
適するベルト或いはローラタイプの加熱装置についても
被加熱体の通過部と非通過部との温度差を低減すること
ができる。
【0079】請求項4記載の発明によれば、被加熱体に
対する弾性層による変形を通じて加熱部材の密着性を高
めて均一かつ十分な加熱効果を得ることができる。
【0080】請求項5記載の発明によれば、余分なエネ
ルギー消費を回避しつつ、サイズの異なるシート状媒体
上の未定着像を定着処理することができる。
【0081】請求項6記載の発明によれば、定着に要す
る消費電力を低減し、かつ、通紙部と非通紙部との温度
差に起因する定着画像品質の劣化を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置および定着装置の概略構成図であ
る。
【図2】定着装置の正面図である。
【図3】定着装置の側面図である。
【図4】画像形成装置の一部および定着装置の概略構成
図である。
【図5】定着装置の正面図である。
【図6】定着装置の側面図である。
【符号の説明】
30、300 加熱部材 33、300a 第1の加熱手段 34、340 加圧部材 35、350 ニップ部 36、360 第2の加熱手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体からなり一定方向に回転される加熱
    部材と、この加熱部材に圧接してニップ部を形成し前記
    加熱部材と同期して回転する回転体からなる加圧部材
    と、前記ニップ部を加熱する第1の加熱手段と、前記加
    熱部材を前記ニップ部の上流位置で加熱する第2の加熱
    手段を有する加熱装置において、 前記第2の加熱手段により加熱される前記加熱部材の回
    転軸方向での温度分布が調節可能であることを特徴とす
    る加熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の加熱装置において、前記第
    2の加熱手段の前記回転軸方向での加熱領域が可変であ
    ることを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の加熱装置において、
    前記加熱部材はベルト又はローラであることを特徴とす
    る加熱装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の加熱装置におい
    て、前記加熱部材は少なくとも前記ニップ部において弾
    性層を介して前記加圧部材に圧接されることを特徴とす
    る加熱装置。
  5. 【請求項5】未定着画像が担持されたサイズの異なるシ
    ート状媒体の送給を受けて、これらの異なるサイズのシ
    ート状媒体上の未定着画像を加熱定着する定着装置にお
    いて、請求項1、2、3又は4記載の加熱装置を具備し
    たことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】像担持体上に潜像を形成し、この潜像を可
    視像化し、この可視像をシート状媒体上に転写すること
    により該シート状媒体上に得た未定着画像を加熱定着し
    て該シート状媒体上に記録像を得る画像形成装置におい
    て、請求項1、2、3又は4記載の加熱装置を具備した
    ことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256316A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2014041172A (ja) * 2012-08-21 2014-03-06 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007256316A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
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