JP2001154149A - 光モジュールおよび光サーキュレータ - Google Patents

光モジュールおよび光サーキュレータ

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JP2001154149A
JP2001154149A JP33882399A JP33882399A JP2001154149A JP 2001154149 A JP2001154149 A JP 2001154149A JP 33882399 A JP33882399 A JP 33882399A JP 33882399 A JP33882399 A JP 33882399A JP 2001154149 A JP2001154149 A JP 2001154149A
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optical
light
lens
crystal
birefringent crystal
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English (en)
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Yukiko Furukata
由紀子 古堅
Kaichiro Nakajima
嘉一郎 中島
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズ間に複屈折結晶を配置した光モジュール
の小型化、コストダウン、挿入損失の低減化に貢献する
光モジュール、および光サーキュレータを提供する。 【解決手段】1以上の複屈折結晶とレンズが、対向する
少なくとも2以上の光ファイバの間に配置された光モジ
ュールにおいて、前記レンズとファイバからなる光結合
系のスポット直径が15μm以上であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光計測等
に使用する光モジュール、および偏光無依存型の光サー
キュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】光サーキュレータは光信号を一方向にの
み通過させるような非相反機能をもつ光部品であり、光
ファイバ増幅器の入出力部や双方向通信システムの分岐
部に使用されてきた。
【0003】図10は従来の光サーキュレータの構成を
示す図である(特許第2539563号)。第1の複屈
折結晶31、第1の半波長板33,第1の半波長板3
4、第2の磁気光学結晶37、第2の複屈折結晶39、
第2の磁気光学結晶38、第2の半波長板35、第2の
半波長板36 、第3の複屈折結晶32の順に配置さ
れ、その両側にレンズ44と光線入出射ポート40、4
1、42が配置される。
【0004】まず光線入出射ポート40から入射した光
が、光線入出射ポート42に出射する光路について説明
する。
【0005】光線入出射ポート40から入射した光は第
1のレンズ44によりコリメート光となり、第1の複屈
折結晶31により常光と異常光に分離される。常光は半
波長板33により偏波方向が時計回りに45度回転し、
また異常光は半波長板34により偏波方向が反時計回り
に−45度回転し、常光と異常光の偏波方向は平行とさ
れる。第1の磁気光学結晶22を通過することによりさ
らに両者の偏波方向は反時計周りに−45度回転され第
2の複屈折結晶39に入射する。複屈折結晶39に入射
した2本のビームは複屈折結晶39で異常光となりシフ
トされる。その後第2の磁気光学結晶38で両者の偏波
方向は時計回りに45度回転され、常光は半波長板35
により偏波方向が時計回りに45度回転され、また異常
光は半波長板36により偏波方向が反時計回りに−45
度回転され、常光と異常光の偏波方向は直交となる。そ
の後、常光と異常光は第3の複屈折結晶32によって合
波され、この合波された光が第2のレンズ44により集
光され光線入出射ポート42から出射する。
【0006】次に光線入出射ポート42から入射した光
が光線入出射ポート41から出射されるまでの光路につ
いて説明する。
【0007】光線入出射ポート42から入射した光は第
2のレンズ44によりコリメート光となり、第3の複屈
折結晶32により常光と異常光に分離される。常光は半
波長板35により偏波方向が時計回り45度回転し、ま
た異常光は半波長板36により偏波方向が反時計回り−
45度回転し、常光と異常光の偏波方向は平行となる。
第2の磁気光学結晶38を通過することにより、さらに
両者の偏波方向は時計回り45度回転され第2の複屈折
結晶板39に入射する。複屈折結晶板39に入射した2
本のビームは複屈折結晶板39では常光となりシフトし
ない。その後第1の磁気光学結晶37で両者の偏波方向
は反時計回り−45度回転され、常光は半波長板34に
より偏波方向が時計回り45度回転され、また異常光は
半波長板33により偏波方向が反時計回り−45度回転
され、常光と異常光の偏波方向は直交となる。その後、
常光と異常光は第1の複屈折結晶31によって合波さ
れ、この合波された光が第3のレンズ44により集光さ
れ光線入出射ポート41から出射する。
【0008】以上のようなことにより光線入出射ポート
39から入射した光は、その偏波状態に関係なく光線入
出射ポート42から出射され、光線入出射ポート42か
ら入射した光は、その偏波状態に関係なく光線入出射ポ
ート40からは出射せずに、光線入出射ポート41から
出射するという光サーキュレータの機能をもつことがで
きる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の光サーキュレータでは各ポートにそれぞれレンズ
44が必要であり、装置が大型化する問題点があった。
また隣り合った入出力ポート40と41の間隔はレンズ
の直径以上の間隔が必要となり、従って複屈折結晶39
でのビームシフト量もレンズ直径以上のシフト量が必要
となり、そのために複屈折結晶の厚みが厚型化するため
にコストが増大し、さらに装置が大型化する問題があっ
た。また、複屈折結晶の厚型化により挿入損失が増大す
る問題があった。
【0010】しかもコリメート光を完全分離合成するた
めに複屈折結晶31、32の厚みは、コリメート光の直
径以上の分離幅を持つように設定する必要があり、さら
に厚型化が必要となる。例えばレンズ直径は一般的に2
mm以上であり、複屈折結晶39にルチルを用いた場合
の厚みは20mm以上が必要である。またコリメート光
の直径は一般的に0.5mm以上であり、複屈折結晶3
1、32の厚みはそれぞれ5mm以上が必要である。
【0011】さらに複屈折結晶の薄型化の為、コリメー
ト光ではなく集光ビームとする場合は、複屈折結晶3
1、32、39におけるビームの分離幅やシフト量、複
屈折結晶の厚み、レンズ44のレンズ倍率等が明確でな
く、現実的には複屈折結晶の厚みとレンズの倍率によっ
ては、ビームに収差が発生し挿入損失が増大し、十分な
結合効率が得られないという問題点があった。
【0012】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、外形を小型化し、挿
入損失の低減された光モジュールおよび光サーキュレー
タを提供することにある。また、本発明は、ファイバコ
リメータを不要とした小型で光学結合が簡易化された光
サーキュレータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解決するためのものであり、1以上の複屈折性結晶とレ
ンズが、少なくとも2以上のファイバの間に配置された
光モジュールにおいて、前記レンズとファイバからなる
光結合系のスポット直径が15μm以上であることを特
徴とする。
【0014】また、入射光線中の直交する2つの偏波成
分を分離し、かつ異なる光路で入射される2つの偏波成
分を同一光路に合成する少なくとも2以上の光線分離合
成手段と、前記光線分離合成手段の間に配設され、入射
光線をその偏波方向に応じて異なる方向へ進行させる光
路決定手段と、光線分離合成手段と前記光路決定手段と
の間に配設された偏光回転手段とを備えた非相反部が、
少なくとも1本の光ファイバと1つのレンズからなる光
結合系と、少なくとも2本の光ファイバと少なくとも1
つのレンズからなる光結合系との間に配置された光サー
キュレータであって、前記2つの光結合系のスポット直
径が15μm以上であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に実施例として、本発明によ
る光モジュールについて説明する。
【0016】図1は本発明の光モジュールの実施形態を
示す構成図である。光ファイバ1から出射した光線5は
レンズ3により集光され、複屈折結晶4を透過して光フ
ァイバ2に入射する。複屈折結晶4に示される矢印は結
晶軸の方向を表し、本実施例においては図中に示すY軸
方向に設定されている。複屈折結晶に入射する光線5の
うち、結晶軸に平行な偏波光線は異常光線、結晶軸に垂
直な偏波光線は常光線として動作する。ここで通常の屈
折の法則に従う光線は常光線、従わないものは異常光線
と呼ばれ、異常光線に対しては、複屈折結晶を進む方向
によって屈折率が異なる。従って異常光線は複屈折結晶
4を透過した後1点に集光せずに非点収差が発生し、こ
れが光ファイバ2との結合効率を低下させることとな
る。
【0017】そこで本発明では光ファイバ1とレンズ3
からなる光結合系6のスポット直径を15μm以上にす
ることにより、この非点収差を低減し、高い結合効率を
得ることが実現した。ここでスポット直径とは、レンズ
3を透過した光線5の焦点位置において、光強度1/e
2のスポット直径である。図1においては複屈折結晶4
を取り除いた場合の、光結合系6の焦点位置スポット直
径である。焦点位置のスポット直径の測定は、赤外線カ
メラでスポットの画像を取り込み、画像処理によって測
定する方法が一般的である。
【0018】次に異常光線で発生する非点収差につい
て、図2、図3を用いて詳しく説明する。
【0019】図2は複屈折結晶を透過した異常光線で発
生する非点収差についての説明図である。Z軸方向に沿
って複屈折結晶4を透過した異常光線7を赤外線カメラ
8で観察した。異常光線7の屈折率は複屈折結晶の光学
軸と光線の進行方向によって変わるため、異常光線7は
その入射角度によって屈折率が異なるため屈折方向も異
なり、そのため異常光線7は1点には集光せず、Z軸方
向に不均一な焦点を結ぶこととなる。
【0020】図3はZ軸上におけるY断面のスポット形
状を示す図である。図2におけるZ軸上の位置−L、
0、+Lのスポット形状を赤外線カメラ8で観察した。
Z=−Lの位置でスポットはX軸方向に長軸を持つ楕円
形状に、Z=0の位置でスポットは完全な点像ではなく
円形の最小錯乱円に、Z=+Lの位置でスポットはY軸
方向に長軸を持つ楕円形状となる。
【0021】図3に示すように、光結合系6に複屈折結
晶を挿入すると異常光線が一点に集光しなくなり、焦点
位置をずれたスポット形状の楕円化が発生し、光ファイ
バ1および2の結合効率の低下を引き起こす。さらに光
結合系のスポット直径が小さいほど、スポットの楕円化
は大きくなり、結合効率はさらに低下する。スポット直
径が小さくなると複屈折結晶に入射する光線の入射角度
が大きくなり、従って各異常光線における屈折率の差も
大きくなるためである。
【0022】そこで本発明は光合系のスポット直径D≧
15μmとすることによって、対向する少なくとも2つ
のファイバの間に、1以上の複屈折結晶とレンズが配置
された光モジュールにおいて、スポットの楕円化の低
減、すなわち結合効率の高効率化に効果があることを実
験により確認した。
【0023】またこの場合、光結合系6のスポット径D
と光ファイバ2のモードフィールド径は同じ径となるよ
うに光モジュールを設計することが、結合効率の向上の
点で有効であることは言うまでもない。
【0024】図6は本発明の第2の実施例による光サー
キュレータの構成図である。図6を用いて本発明の光サ
ーキュレータ10について説明する。
【0025】2本の光ファイバ16、17を保持した光
ファイバ部品12と1本の光ファイバ18を保持した光
ファイバ部品13の間に集光レンズ14、15が配置さ
れており、さらに集光レンズ14、15の間に複屈折結
晶と磁気光学結晶からなる非相反部11が挿入されてい
る。非相反部11は図6に示す矢印のようにビームをシ
フトさせる機能をもっているため、光ファイバ16に入
力した光は光ファイバ18から出力され、光ファイバ1
8に入力した光は光ファイバ16には戻ることなく光フ
ァイバ17から出力されることから、3ポート光サーキ
ュレータの機能を得ることができる。また光ファイバ1
6、17と集光レンズ14からなる光結合系19と、光
ファイバ18と集光レンズ15からなる光結合系20の
スポット直径Dは、光結合系のレンズ倍率をmとする
と、第1の実施例に示したようにD=mD’≧15μm
に設定することにより挿入損失の低減が実現する。
【0026】またこの場合、第一の実施例と同じく、光
結合系19と光結合系20のスポット径Dは同じ径とな
るように光モジュールを設計することが、結合効率の向
上の点で有効であることは言うまでもない。
【0027】ここで複屈折結晶の厚みtについて説明す
る。光ファイバ16と17の間隔をB、非相反部11に
よるビームシフト量をB’とすると、光結合系の倍率m
とBとB’の間には、B’=mBの関係が成り立つ。こ
こで非相反部のビームシフト量B’は非相反部に使用す
る複屈折結晶の厚みtに依存し、複屈折結晶の厚みtが
大きいほど非相反部のビームシフト量B’が大きくな
る。しかし現実的には複屈折結晶の厚みtが厚くなる
と、製品のコストは高くなり、サイズも大型化する欠点
があるため、できるだけ複屈折結晶の厚みtは薄くする
ことが望ましい。従って光サーキュレータの構成上、非
相反部のビームシフト量B’は小さい方が望ましく、そ
のためにはレンズ倍率mおよび光ファイバ16と17の
間隔Bができるだけ小さい方がコストダウン、小型化に
有効である。例えば光ファイバ16と17が一般的なシ
ングルモード光ファイバの場合、その間隔Bは光ファイ
バのクラッド外径125ミクロンが最小間隔となるので
これを基準にレンズ倍率mを挿入損失が十分小さくなる
倍率に設定すればよい。
【0028】図7は本発明の光サーキュレータに用いる
非相反部の構成図である。以下、光サーキュレータ10
に挿入する非相反部11の構成、動作について図7を用
いて詳しく説明する。
【0029】非相反部11は第1〜3の複屈折結晶2
1、24、26と、2枚の複屈折結晶を張り合わせた合
成複屈折結晶23と、第1〜2の磁気光学結晶22、2
5からなる。第1、第3の複屈折結晶21、26は入射
光線を常光線と異常光線に分離、合成する機能を持ち、
光線分離合成手段として機能する。合成複屈折結晶23
は異常光として入射した光線をシフトさせる機能を持
ち、光路決定手段として機能する。複屈折結晶21と複
屈折結晶板26は結晶軸を相反する方向にして配置し、
また合成複屈折結晶23は2枚の複屈折結晶の結晶軸を
相反する方向でかつ張り合わせ面と結晶軸が水平になる
ように配置している。
【0030】合成複屈折結晶23のZ軸方向の厚みは複
屈折結晶21、26の厚みtに対して√2倍の厚みにな
っている。複屈折結晶21及び26の間には、常光と異
常光の光路長差を補償する機能を有する第2の複屈折結
晶24と、偏光回転方向がZ軸に対して時計回りに45
度回転する厚みの磁気光学結晶22と、偏光回転方向が
Z軸に対して反時計回りに−45度回転する厚みの磁気
光学結晶25を配置している。
【0031】次に各結晶の前後の位置を図7に示すよう
にA〜Gと定義し、非相反部11の動作について説明す
る。なおここでは光ファイバ16から光ファイバ18へ
向かう光路を順方向、光ファイバ18から光ファイバ1
7へ向かう光路を逆方向と定義する。
【0032】図8は順方向に進む光線の偏光状態と位置
を示す図である。図9は逆方向に進む光線の偏光状態と
位置を示す図である。なおいずれの偏波方向と位置も光
ファイバ16側から観察したものである。
【0033】まず図8を用いて順方向へ向かう光線の動
作について説明する。第1の複屈折結晶21により入射
光線は常光線と異常光線に分離され、それぞれの偏波方
向は、Y軸方向に対し45度傾斜し、互いに直交状態と
なっている(B)。互いに直交している偏波は、第1の
磁気光学結晶22を透過することで時計回りに45度回
転される(C)。そして合成複屈折結晶23に入射した
光は、第1の複屈折結晶21において常光であった光が
異常光となるため光路がシフトされ(D)、その後第2
の複屈折結晶24では光の偏波方向、位置は変わらず光
路長が補償され、第2の磁気光学結晶25に入射する
(E)。第2の磁気光学結晶25を透過することでそれ
ぞれの偏波方向は反時計回りに−45度回転され
(F)、第3の複屈折結晶26に入射した光はその偏波
方向により合成され出射される(G)。
【0034】次に、図9を用いて逆方向へ向かう光線の
動作について説明する。第3の複屈折結晶26を通過し
た光は常光と異常光に分離される。それぞれの偏波方向
は、Y軸方向に対し45度傾斜し、互いに直交状態とな
っている(F)。互いに直交している偏波方向は、第2
の磁気光学結晶25を透過することで反時計回りに−4
5度回転される(E)。第2の複屈折結晶24では光の
偏波方向、位置は変わらず光路長が補償され、合成複屈
折結晶23に入射する(D)。合成複屈折結晶23に入
射した光は、第3の複屈折結晶26において常光であっ
た光が異常光となるため光路がシフトされ、第1の磁気
光学結晶22に入射する(C)。第1の磁気光学結晶2
2を透過することでそれぞれの偏波方向は時計回りに4
5度回転され(B)、第1の複屈折結晶21に入射した
光はその偏波方向により合成され出射される(A)。
【0035】以上のことから、図7に示す実施例の結晶
群は、順方向及び逆方向の光はどちらもその偏光状態に
関係なく結晶群を通過することが可能であり、さらに順
方向の入射位置と逆方向の出射位置が異なる非相反機能
を有していることが分かる。
【0036】以上本実施例に示した光サーキュレータに
よれば、2個のレンズ14、15の間に非相反部11を
配置した構成であり、従来の光サーキュレータに比べて
レンズ1個分の外径を小さくすることが可能である。さ
らに光ファイバ16と17の間隔を数百μm程度に小さ
くできるため、複屈折結晶板21、23、26の厚みも
薄くなりさらに小型化、および部材のコストダウンが可
能である。
【0037】また光ファイバとレンズからなる光結合系
19、20の集光スポット直径D≧15μmとすること
により、挿入損失も低減される。
【0038】なお、本発明の光サーキュレータにおいて
は非相反部の構成は本実施例に限ることなく、少なくと
も光線分離合成手段と光路決定手段と偏光回転手段とを
備える非相反部であれば同様の効果を得ることができ
る。
【0039】
【実施例】スポット直径Dとスポット楕円率、結合効率
の関係を図4、図5の実験データを用いて以下に説明す
る。
【0040】図4はスポットの楕円率と光結合系のスポ
ット直径の関係を示すグラフである。本データは赤外線
カメラで観測したスポット形状の実測値であり、図の縦
軸はスポットの長軸aと短軸bの比(楕円率a/b)、
横軸はZ軸上の位置、各直線は光ファイバとレンズから
なる光結合系6のスポット直径Dをパラメータとした。
ここで通常光通信に用いられるシングルモード光ファイ
バのスポット直径D’は約10μmであるため、光結合
系6のスポット直径Dが10μmの場合は倍率1倍の光
結合系、20μmの場合は2倍の結合系を組むことによ
り光結合系6のスポット直径Dを変えることができる。
また、シングルモード光ファイバのスポット径D’を拡
大したコア拡大ファイバを用いることによっても、光結
合系6のスポット直径Dを変えることが可能である。つ
まり光結合系6のレンズ倍率をmとすると、D=mD’
の関係があり、スポット直径Dはm、D’を変数として
自由に設定することができる。
【0041】図4においては、スポット直径D=10μ
m、15μm、20μm、30μmの光結合系6に複屈
折結晶、具体的には厚み1.2mmのルチル結晶を挿入
した場合の異常光線スポット楕円率a/bの実測値を示
す。図4よりD=10μmの場合はZ=±Lの位置での
スポットの楕円率が約1.7と大きく、D≧15μmで
はZ=±Lの位置でのスポットの楕円率が約1.2以下
と非常に小さくなることがわかる。
【0042】図5はスポット直径と結合効率の関係を示
すグラフである。本データは実測値であり、結合効率の
測定は図2に示す光ファイバ1とレンズ3からなる光結
合系6をZ=0の位置で対向させ、対向したレンズ3の
間に複屈折結晶4、具体的には厚み1.2mmのルチル
結晶を挿入した場合の最小の結合効率を測定した。その
結果、結合効率は光結合系のスポット径Dが大きいほど
低減の効果があり、D=10μmでは0.65dBと結
合効率は大きく、D≧15μmでは0.3dB以下と非
常に小さくなることがわかった。
【0043】以上をまとめると、光結合系6に複屈折結
晶を挿入すると異常光線が一点に集光しなくなり、焦点
位置をずれたスポット形状の楕円化が発生するが、光結
合系のスポット直径Dを15μm以上とすることにより
楕円化低減の効果があることが実験により確認できた。
この現象は結合効率に大きく影響するが、同様にレンズ
と光ファイバからなる光結合系のスポット直径Dを15
μm以上とすることにより、対向する少なくとも2つの
ファイバの間に、1以上の複屈折結晶とレンズが配置さ
れた光モジュールにおいて、結合効率の改善の効果があ
ることが確認できた。
【0044】さらに本発明の光モジュールの実施例とし
て図6、図7に示した3ポート光サーキュレータの試作
を行った。それぞれの部品に使用した製品、構成につい
て説明する。
【0045】光ファイバ16、17、18はスポット径
D’=10μmのシングルモード光ファイバを用い、光
ファイバ部品12は125μmピッチの2芯フェルール
に光ファイバ16、17を固定し光入出射端面に研磨加
工を施したものを用いた。集光レンズ14、15には倍
率mが2倍の非球面レンズを、光ファイバ部品18には
1芯フェルールに光ファイバ18を固定し光入出射端面
に研磨加工を施したものを使用した。この光結合系1
9、20のスポット径D=mD’=20μmであり、本
発明のD≧15μmの範囲とした。
【0046】非相反部11は図7に示す構成の非相反部
を使用し、複屈折結晶21、23、24、26にはルチ
ル結晶を、磁気光学結晶22、25にはビスマス置換ガ
ーネット結晶を使用した。具体的な設計値としては、光
ファイバ16と17の間隔B=125μm、光結合系1
9、20の倍率m=2とし、非相反部11によるビーム
シフト量をB’=mB=250μmで設計した。一般に
ルチル結晶のビーム分離幅はその厚みtの1/10であ
るので、ビームシフト量B’=250μmを実現するた
めに、ルチル結晶21、26の厚みは1.8mm、合成
ルチル結晶23の厚みは2.5mmと設計した。
【0047】次に2芯フェルールに保持した光ファイバ
16、17の研磨角度について説明を行う。集光レンズ
のファイバ側のワーキングディスタンスと、光ファイバ
部品とレンズ間が空気であること、光ファイバのコアの
屈折率が1.45であることから、光ファイバ部品12
の研磨角度を±8度とした。これにより、光入出射角度
は光ファイバの軸線に対して±3.7度の角度を持つ。
【0048】本実施例にて光サーキュレータを試作し評
価した結果、光ファイバ16から光ファイバ18への挿
入損失、光ファイバ18から光ファイバ17への挿入損
失は共に1dB以下であり、光ファイバ18から光ファ
イバ16へのアイソレーション、光ファイバ17から光
ファイバ18へのアイソレーションは共に50dB以上
と、3ポート光サーキュレータとして非常に良好な特性
を得ることができた。また形状に関しては、外径がφ
5.5mm、長さが50mmと、従来のものに比べて非
常に小型の3ポート光サーキュレータを実現することが
できた。
【0049】なお本実施例にて使用したレンズは非球面
レンズであるが、ボールレンズ、半球レンズ、ロッドレ
ンズ等でも同様の機能を得ることができる。また非相反
部における複屈折結晶として用いられる材料としては、
方解石、ルチル、LN結晶、イットリウムバナデイドな
どが挙げられる。結晶の厚みは、例えばルチルを使用す
る場合には、所望するビーム分離幅に対して約10倍の
厚みとなる。また磁気光学結晶にはビスマス置換ガーネ
ット結晶、YIG結晶などが用いられる。磁気光学結晶
の厚みは、入射光線の進行方向に飽和磁界を印可した場
合に、入射光線の偏光面が45度回転するように設定す
る。飽和磁界を印可する手段としては通常永久磁石、た
とえばSmCo磁石等を用いる(図示せず)。また、磁
気光学結晶に自己バイアス型のビスマス置換ガーネット
結晶などを用いた場合、磁石は不要であり、さらに小型
化が実現する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、対向する少なくと
も2つのファイバの間に、1以上の複屈折結晶とレンズ
が配置された本発明の光モジュールにおいては、前記レ
ンズとファイバからなる光結合系のスポット直径Dを1
5μm以上とすることにより挿入損失低減の効果がある
また本発明の光サーキュレータによれば、2個のレンズ
の間に非相反部を配置した構成であり、従来の光サーキ
ュレータに比べてレンズ1個分の外径を小さくすること
が可能である。さらに2芯構成の光ファイバの間隔を数
百μm程度に小さくできるため、複屈折結晶板の厚みも
薄くなりさらに小型化、および部材のコストダウンが可
能である。また光ファイバとレンズからなる光結合系の
集光スポット直径Dを15μm以上とすることにより、
挿入損失低減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光モジュールの実施形態を示す構成図
である。
【図2】複屈折結晶を透過した異常光線で発生する非点
収差についての説明図である。
【図3】Z軸上におけるY断面のスポット形状を示す図
である。
【図4】スポットの楕円率と光結合系のスポット直径の
関係を示すグラフである。
【図5】スポット直径と結合効率の関係を示すグラフで
ある。
【図6】本発明の第2の実施例による光サーキュレータ
の構成図である。
【図7】本発明の光サーキュレータに用いる非相反部の
構成図である。
【図8】順方向に進む光線の偏光状態と位置を示す図で
ある。
【図9】逆方向に進む光線の偏光状態と位置を示す図で
ある。
【図10】従来の光サーキュレータの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1、2、16、17、18:光ファイバ 3、14、15、44:レンズ 4、21、24、26、31、32、39:複屈折結晶 5:光線 6、19、20:光結合系 7:異常光線 8:赤外線カメラ 10、30:光サーキュレータ 11:非相反部 12、13:光ファイバ部品 25、37、38:磁気光学結晶 23:合成複屈折結晶 33、34、35、36:半波長板 40、41、42:光線入出射ポート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1以上の複屈折結晶とレンズが、対向する
    少なくとも2以上の光ファイバの間に配置された光モジ
    ュールにおいて、前記レンズと光ファイバからなる光結
    合系の集光位置におけるスポット直径が15μm以上で
    あることを特徴とする光モジュール。
  2. 【請求項2】入射光線中の直交する2つの偏波成分を分
    離し、かつ異なる光路で入射される2つの偏波成分を同
    一光路に合成する少なくとも2以上の光線分離合成手段
    と、該光線分離合成手段の間に配設され、入射光線をそ
    の偏波方向に応じて異なる方向へ進行させる光路決定手
    段と、前記光線分離合成手段と光路決定手段との間に配
    設された偏光回転手段とを備えた非相反部が、少なくと
    も1以上の光ファイバと1以上のレンズからなる光結合
    系と、少なくとも2以上の光ファイバと少なくとも1以
    上のレンズからなる光結合系との間に配置された光サー
    キュレータであって、前記2つの光結合系のスポット直
    径が15μm以上であることを特徴とする光サーキュレ
    ータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004101839A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Furukawa Electric Co Ltd:The 光合分波モジュール
JP2012098601A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 偏波合成分離装置
JP2015169797A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社 光送信装置

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