JP2001152561A - 小屋組トラス部材の設置方法及び接合金物 - Google Patents

小屋組トラス部材の設置方法及び接合金物

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JP2001152561A JP34082099A JP34082099A JP2001152561A JP 2001152561 A JP2001152561 A JP 2001152561A JP 34082099 A JP34082099 A JP 34082099A JP 34082099 A JP34082099 A JP 34082099A JP 2001152561 A JP2001152561 A JP 2001152561A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運搬作業や搬入作業を容易にし、且つ軒桁材
への設置作業を容易に行うことを可能にする小屋組トラ
ス部材の設置方法及び接合金物を提供する。 【解決手段】 所定の屋根勾配で配置される一対の上弦
材18と、両端が一対の上弦材18に各々接合されてこ
れの下方に配置される下弦材19と、上弦材18と下弦
材19との間に介在し、これらと共に複数の三角形を形
成する斜材20,21とからなる小屋組トラス部材10
を、建物に設けられた軒桁材11の上方に載置するため
の設置方法であって、小屋組トラス部材10を、上弦材
18の接合部25及び下弦材19の接合部26を通る分
割線22により二分割された状態で搬入し、二分割され
た小屋組トラス部材10を、分割線22を覆って上弦材
18の接合部25及び下弦材19の接合部26に各々取
付けられる接合金物28,29を用いて接合一体化し、
これを吊り上げて、軒桁材11の上方に載置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物に設けられた
軒桁材の上方に小屋組トラス部材を載置するための小屋
組トラス部材の設置方法及び小屋組トラス部材の接合金
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】小屋組
は、屋根の下方に設けられて屋根を支える骨組構造であ
り、例えば軸組構法による建物に設けられた軒桁材の上
に載置され、この軒桁材によって支持された状態で屋根
勾配に沿って配設される。かかる小屋組50は、図5に
示されるように、互いに平行に配設された一対の軒桁5
1間に小屋梁、ろく梁等の横架材52を架設し、この横
架材52上に複数の束材53を立設し、束材53上に母
屋・棟木54や垂木55等を配設して形成されるのが一
般的であり、この小屋組50の上面に屋根材料56が取
り付けられる。
【0003】一方、複数の三角形が連接するトラス形状
に組み立てられた多数の棒状部材からなる小屋組トラス
部材が、例えば本願出願人の出願に係る特開平11−2
36745号公報に記載されている。かかる小屋組トラ
ス部材によれば、基本的に各棒状部材は互いにピン結合
され、軸方向への圧縮力と引張力によって荷重を支持す
る構造を備えている。したがって、各棒状部材の部材断
面を小さくして経済性を図りつつ小屋組を形成すること
が可能になる。
【0004】このような小屋組トラス部材は、建築現場
で組み立てるには多くの手間がかかることから、一般に
予め工場等において多数の棒状部材を用いて所定のトラ
ス形状に組み立て、これを建築現場に搬入し、軒桁材の
上に載置して取り付ける方法が採用される。
【0005】しかしながら、小屋組トラス部材は、一対
の軒桁材の上に跨って配置することが可能なように、例
えば7〜8m以上の相当の幅を有する部材であることか
ら、その運搬作業や搬入作業が困難であると共に、建築
現場における取り扱いも不便である。このため、組み立
てた小屋組トラス部材が破損し易くなるという課題があ
った。
【0006】本発明は、かかる従来の課題に着目してな
されたもので、運搬作業や搬入作業を容易にし、且つ軒
桁材への設置作業を容易に行うことを可能にする小屋組
トラス部材の設置方法及び小屋組トラス部材の接合金物
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の屋根勾
配で傾斜して配置されると共に、上端部が互いに接合さ
れた一対の上弦材と、両端が前記一対の上弦材に各々接
合されて前記上弦材の下方に配置される下弦材と、前記
上弦材と前記下弦材との間に介在し、前記上弦材及び前
記下弦材と共に複数の三角形を形成する斜材とからなる
小屋組トラス部材を、建物に設けられた軒桁材の上方に
載置するための小屋組トラス部材の設置方法であって、
前記小屋組トラス部材を、前記上弦材の上端部における
接合部及び前記下弦材の中間部における接合部を通る分
割線により二分割された状態で搬入し、該二分割された
小屋組トラス部材を、前記分割線を覆って前記上弦材の
接合部及び前記下弦材の接合部に各々取付けられる接合
金物を用いて接合一体化し、一体化された前記小屋組ト
ラス部材を吊り上げて、前記軒桁材の上方に載置するこ
とを特徴とする小屋組トラス部材の設置方法を提供する
ことにより、上記目的を達成したものである(請求項1
記載の発明)。
【0008】また、本発明の設置方法は、前記下弦材
を、前記一対の上弦材の下方にあって前記屋根勾配より
も緩い勾配で傾斜して配置されると共に、上端部で一端
が互いに接合され他端が前記上弦材に各々接合される一
対の下弦部材によって構成し、前記分割線は、前記下弦
部材の上端部における接合部を通るようにすることが好
ましい(請求項2記載の発明)。
【0009】さらに、本発明の設置方法は、前記接合金
具を、前記小屋組トラス部材の表裏両面から前記分割線
を覆って取り付けることが好ましい(請求項3記載の発
明)。
【0010】さらにまた、本発明の設置方法は、前記上
弦材の上端部における接合部及び前記下弦材の中間部に
おける接合部との間に竪束部材を介在させ、前記分割線
は前記竪束部材の中央を通り、前記二分割された小屋組
トラス部材を接合一体化する際に、前記分割線を覆って
前記竪束部材の中間部に折止め金物を取り付けることが
好ましい(請求項4記載の発明)。
【0011】一方、本発明は、前記分割線を覆って前記
上弦材の接合部に取り付けられる平板状の第1接合金物
と、前記分割線を覆って前記下弦材の接合部に取り付け
られる平板状の第2接合金物と、前記分割線を覆って前
記竪束部材の中間部に固定される断面コの字状の折止め
金物とからなり、前記第1接合金物及び前記第2接合金
物は多数の釘穴を備えることを特徴とする接合金物を提
供することにより、上記目的を達成したものである(請
求項5記載の発明)。
【0012】また、本発明の接合金物は、前記多数の釘
穴を、前記分割線を挟んだその両側に各々非対称に形成
することが好ましい(請求項6記載の発明)。
【0013】さらに、本発明の接合金物は、前記第1接
合金物及び前記第2接合金物に、二分割された小屋組ト
ラス部材を接合一体化する際の位置合わせガイド部とな
る直線や角部を、その周縁部に形成することが好ましい
(請求項7記載の発明)。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を添付
図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態によれ
ば、例えば木造軸組構法による建物の軒桁材の上に載置
され、上面に屋根を取り付けて当該屋根を支える小屋組
の構成部材である小屋組トラス部材を、軒桁材に取り付
ける際に本発明の設置方法を採用したものである。
【0015】ここで、小屋組12は、図1に示すよう
に、多数の棒状部材からなる骨組構造であり、互いに平
行に配置される一対の軒桁材11の両端部において、軒
桁材11とは垂直方向に架設された一対の横架材13上
に各々立設配置される一対の妻枠パネル14と、これら
の妻枠パネル14間に、軒桁材11の延長方向に例えば
45〜100cm程度のピッチで平行に配設される複数
の小屋組トラス部材10とによって構成される。そし
て、複数の小屋組トラス部材10は、各々、本発明の設
置方法によって軒桁材11に取り付けられる。
【0016】すなわち、本実施形態に係る小屋組トラス
部材10の設置方法は、所定の屋根勾配で傾斜して配置
されると共に、上端部が互いに接合された一対の上弦材
18と、両端がこれらの一対の上弦材18に各々接合さ
れて当該上弦材18の下方に配置される下弦材19と、
上弦材18と下弦材19との間に介在し、上弦材18及
び下弦材19と共に複数の三角形を形成する第1斜材2
0及び第2斜材21とからなる小屋組トラス部材10
を、建物に設けられた軒桁材11の上方に載置するため
の設置方法である。
【0017】そして、本実施形態の設置方法は、図2に
示すように、小屋組トラス部材10を、上弦材18の上
端部における接合部25及び下弦材19の中間部におけ
る接合部26を通る分割線22(図3(b)参照)によ
り二分割された単位トラス部材40として搬入し、図3
(a)及び(b)に示すように、左右一対の単位トラス
部材40を、分割線22を覆って上弦材18の接合部2
5及び下弦材19の接合部26に各々取付けられる第1
接合金物28及び第2接合金物29を用いて接合一体化
し、一体化された小屋組トラス部材10を吊り上げて、
軒桁材11の上方に載置することによって構成されるも
のである。
【0018】また、本実施形態によれば、下弦材19
は、一対の上弦材18の下方にあって屋根勾配よりも緩
い勾配で傾斜して配置されると共に、上端部で一端が互
いに接合され他端が上弦材18に各々接合される一対の
下弦部材19’,19’からなり、分割線22は、一対
の下弦部材19’,19’の上端部を上記下弦材19の
中間部における接合部26として横断している。
【0019】さらに、本実施形態によれば、第1接合金
物28及び第2接合金物29は、小屋組トラス部材10
の表裏両面から分割線22を覆って取り付けられる。
【0020】さらにまた、本実施形態によれば、上弦材
18の上端部における接合部25及び下弦部材19’,
19’の上端部における接合部26との間に竪束部材2
7が介在している。そして分割線22は、竪束部材27
の中央を縦断して延長し、当該竪束部材27を二分割す
ると共に、左右一対の単位トラス部材40を接合一体化
する際に、竪束部材27を分割線22に沿って密着一体
化した後、分割線22を覆って竪束部材27の中間部に
折止め金物42が取り付けられる。
【0021】また、本実施形態によれば、上弦材18の
両側端部には、上端が上弦材18に接合されると共に下
端が軒桁材11に接合されて当該軒桁材11上に立設配
置され、小屋組トラス部材10を軒桁材11から上方に
持ち上げた状態で保持する補足柱16と、上弦材18及
び下弦材19の接合部と補足柱16の下端部との間に介
在して、補足柱16及び上弦材18と共に三角形を形成
する補足斜材24とが取り付けられている(図2参
照)。
【0022】そして、本実施形態によれば、小屋組トラ
ス部材10を構成する単位トラス部材40は、各々、工
場等において予め製造される。すなわち、棒状部材であ
る上弦材18、下弦部材19’、第1斜材20、第2斜
材21、二分割された竪束部材27、補足柱16、及び
補足斜材24を、接合手段としてのネイルプレート30
等を用いて、これらの端部等において互いに接合固定す
ることにより、複数の三角形を備えたトラス構造である
単位トラス部材40が形成される。なお、上弦材18、
下弦部材19’、第1斜材20、第2斜材21、竪束部
材27、補足柱16、及び補足斜材24は、複数枚の板
部材を重ね合わせた状態で使用することもできる。
【0023】ここで、上弦材18は、38×184mm
の矩形断面を有する棒状板部材であって、その上端の端
面が斜めに切り欠かれていることにより、当該端面同士
を密着当接させて接合部25を構成した際に、一対の上
弦材18は、例えば10:6の屋根勾配で山形に一体化
されることになる。
【0024】下弦部材19’は、38×89mmの矩形
断面を有する棒状板部材であって、その上端の端面が斜
めに切り欠かれていることにより、当該端面同士を密着
当接させて接合部26を構成した際に、一対の下弦部材
19’からなる下弦材19は、例えば10:6の屋根勾
配で山形に一体化されることになる。なお、下弦材19
は、上弦材18の屋根勾配より緩い勾配で配設されるこ
とにより、上弦材18の内側に向かって上方に凸となっ
た状態で配置され、これによって下弦材を水平に配設し
た場合と比較して、上方に凸となった分だけ屋根裏空間
が拡大されることになる。
【0025】第1斜材20及び第2斜材21は、38×
89mmの矩形断面を有する棒状板部材であって、第1
斜材20は、その一端が下弦部材19’と竪束部材27
との接合部に、他端が上弦材18と第2斜材21との接
合部に各々接合され、第2斜材21は、その一端が上弦
材18と第1斜材20との接合部に、他端が下弦部材1
9’の中間部に各々接合されていることにより、上弦材
18及び下弦部材19’と共に、各接合部を頂点とする
複数の三角形を形成する。
【0026】補足柱16は、38×140mmの矩形断
面を有する棒状板部材であって、その上端を上弦材18
の下側面に密着当接した状態で、上弦材18の側端部に
接合されると共に、その下端を軒桁材11の上面に密着
載置した状態で軒桁材11に接合されることにより、小
屋組トラス部材10を上方に持ち上げた状態で軒桁材1
1の上方に鉛直に立設配置される。
【0027】補足斜材24は、38×89mmの矩形断
面を有する棒状板部材であって、その一端が上弦材18
及び下弦部材19’の接合部に、その他端が補足柱16
の下端部に各々接合されていることにより、10:15
の勾配で斜めに配設されて補足柱16及び上弦材18と
共に三角形を形成する。これによって、単位トラス部材
40は、補足柱16及び補足斜材24を含めた全体が安
定したトラス構造を備えることになる。
【0028】工場等において予め製造された単位トラス
部材40は、建物の建築現場に運搬・搬入し、接合一体
化してシーザーストラス形状の小屋組トラス部材10に
組み立てた後に、当該小屋組トラス部材10を軒桁材1
1の上方に載置する。一対の単位トラス部材40を接合
一体化する作業は、図3(a)及び(b)に示すよう
に、分割線22を覆って上弦材18の接合部25に取り
付けられる平板状の第1接合金物28と、分割線22を
覆って下弦部材19’の接合部26に取り付けられる平
板状の第2接合金物29と、分割線22を覆って竪束部
材27の中間部に固定される断面コの字状の折止め金物
42とからなる接合金物を用いて、以下のようにして迅
速かつ容易に行われる。
【0029】すなわち、まず搬入した単位トラス部材4
0を寝かせて位置合わせ行った後、密着した竪束部材2
7に対して裏面からはめ込むようにして折止め金物42
を取り付け、折止め金物42の両サイド部43に形成し
た複数の釘孔44に釘を打込んで、折止め金物42を竪
束部材27の中間部に固定する。しかる後に、上弦材1
8の接合部25及び下弦部材19’の接合部26に、第
1接合金物28或いは第2接合金物29を取り付ける。
【0030】第1接合金物28は、厚さが例えば2.3
〜4.5mmの亜鉛鉄板からなるプレート部材であっ
て、図3(b)及び図4(a)に示すように、上弦材1
8の接合部25の下半部分及び当該接合部25に接合さ
れる竪束部材27の上端部を一体として覆う得る大きさ
の八角形状を有すると共に、該八角形状の側辺下側の角
部45は、上弦材18の下辺と合致するように形成され
ていて、単位トラス部材40を位置合わせする際のガイ
ド部を構成している。また、第1接合金物28には、多
数の釘孔46が予め形成されていて、この釘孔46に各
々釘を打ち込むことにより、釘間隔を確保しつつ、且つ
釘の打ち忘れを回避しつつ、接合部25の剛性を十分に
確保した状態で、第1接合金物28を当該接合部25に
容易かつ強固に固定することが可能になる。さらに、多
数形成された釘孔46は、分割線22と合致する対称軸
47を挟んだその両側に各々非対称に形成されているこ
とにより、一対の第1接合金物28を接合部25表裏の
両面に取り付ける場合でも、釘孔46に打ち込んだ釘が
互いにぶつかり合わないようになっている。
【0031】第2接合金物29もまた、厚さが例えば
2.3〜4.5mmの亜鉛鉄板からなるプレート部材で
あって、図3(b)及び図4(b)に示すように、下弦
部材19’の接合部26及び当該接合部26に接合され
る竪束部材27の下端部を一体として覆う得る大きさの
尾ひれ形状を有すると共に、該尾ひれ形状の下端両側へ
の傾斜辺48は、下弦部材19’の下辺と合致するよう
に形成されていて、単位トラス部材40を位置合わせす
る際のガイド部を構成している。また、第2接合金物2
9には、多数の釘孔49が予め形成されていて、この釘
孔49に各々釘を打ち込むことにより、釘間隔を確保し
つつ、且つ釘の打ち忘れを回避しつつ、接合部26の剛
性を十分に確保した状態で、第2接合金物29を当該接
合部26に容易かつ強固に固定することが可能になる。
さらに、多数形成された釘孔49は、分割線22と合致
する対称軸37を挟んだその両側に各々非対称に形成さ
れていることにより、一対の第2接合金物29を接合部
26表裏の両面に取り付ける場合でも、釘孔49に打ち
込んだ釘が互いにぶつかり合わないようになっている。
【0032】一対の単位トラス部材40による小屋組ト
ラス部材10に、第1接合金物28或いは第2接合金物
29を取り付けたら、小屋組トラス部材10を裏返しに
して、接合部25,26に、表側と同様にして、裏側か
ら第1接合金物28或いは第2接合金物29を各々取り
付けることにより、強固に接合一体化された小屋組トラ
ス部材10が得られることになる。すなわち、吊り上げ
作業時や上方に屋根が設置された際に曲げ荷重が集中的
に負荷される上弦材18の接合部25及び下弦部材1
9’の接合部26が第1接合金物28或いは第2接合金
物29によって効果的に補強されて、強固な小屋組トラ
ス部材10が迅速且つ容易に得られることになる。な
お、第1接合金物28や第2接合金物29を小屋組トラ
ス部材10の表裏両面から分割線22を覆って取り付け
るには、竪束部材27に折止め金物42を取り付けて一
対の単位トラス部材40を仮止めした後、これを立て起
こして、第1接合金物28や第2接合金物29を表裏両
面から取り付けるようにしてもよい。
【0033】このようにして、一体化された小屋組トラ
ス部材10は、例えばクレーンを介して各々吊り上げら
れ、軒桁材11の上方の所定の位置に複数載置され、妻
枠パネル14等と共に、屋根を支える小屋組12を構成
する。なお、一体化された小屋組トラス部材10には、
クレーンによる吊り上げ作業が容易になるように、吊上
げ用のフック等を予め取り付けておくようにしても良
い。また、軒桁材11に設置された小屋組トラス部材1
0の補足柱16の外側には、両妻枠パネル14間に架設
支持されて、脚部転び止め17が軒桁材11に沿って当
該軒桁材11の上方に配設される(図1参照)。前記脚
部転び止めは、補足柱の内側或いは補足柱と補足柱間に
配設してもよい。
【0034】そして、本実施形態によれば、小屋組トラ
ス部材10は、工場等において予め製造された一対の単
位トラス部材40からなり、これを建物の建築現場で所
定の接合金物を用いて接合一体化して軒桁材11へ取り
付けるので、運搬作業や搬入作業を容易にし、且つ軒桁
材11への設置作業を容易に行うことが可能になる。
【0035】また、本実施形態によれば、小屋組トラス
部材10は、トラス構造を備えているので、安価な構成
で安定して屋根荷重を支持することができると共に、下
弦材19は上方に凸となって設けられ、またトラス本体
22は、補足柱16と補足斜材24により軒桁材11か
ら上方に持ち上げられた状態を保持しているので、当該
小屋組トラス部材10を用いて形成される小屋組12
は、十分な広さの屋根裏空間を容易に確保することが可
能になる。
【0036】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ることなく種々の変更が可能である。例えば、二分割さ
れる小屋組トラス部材は、必ずしもシーザーストラス形
状のものである必要はなく、下弦材は必ずしも上方に凸
となるように設ける必要はない。また、小屋組トラス部
材は、必ずしも左右対称のものである必要はなく、竪束
部材は必ずしも設ける必要はない。さらに、第1接合金
物及び第2接合金物は、必ずしも小屋組トラス部材の表
裏両面に取り付ける必要はない。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の小
屋組トラス部材の設置方法及び小屋組トラス部材の接合
金物によれば、運搬作業や搬入作業を容易にし、且つ軒
桁材への設置作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る設置方法により小屋
組トラス部材を設置して形成した小屋組を示す略示斜視
図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る小屋組トラス部材を
示す正面図である。
【図3】(a)及び(b)は、一対の単位トラス部材を
一体化して小屋組トラス部材とする状況を示す正面図で
ある。
【図4】(a)は第1接合金物の拡大正面図、(b)は
第2接合金物の拡大正面図である。
【図5】従来の小屋組の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
10 小屋組トラス部材 11 軒桁材 12 小屋組 16 補足柱 18 上弦材 19 下弦材 19’ 下弦部材 20 第1斜材 21 第2斜材 22 分割線 24 補足斜材 25 上弦材の上端部の接合部 26 下弦部材の上端部の接合部 27 竪束部材 28 第1接合金物 29 第2接合金物 37,47 対称軸(分割線) 40 単位トラス部材 42 折止め金物 44,46,49 釘孔 45 角部(ガイド部) 48 傾斜辺(ガイド部)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の屋根勾配で傾斜して配置されると
    共に、上端部が互いに接合された一対の上弦材と、両端
    が前記一対の上弦材に各々接合されて前記上弦材の下方
    に配置される下弦材と、前記上弦材と前記下弦材との間
    に介在し、前記上弦材及び前記下弦材と共に複数の三角
    形を形成する斜材とからなる小屋組トラス部材を、建物
    に設けられた軒桁材の上方に載置するための小屋組トラ
    ス部材の設置方法であって、 前記小屋組トラス部材を、前記上弦材の上端部における
    接合部及び前記下弦材の中間部における接合部を通る分
    割線により二分割された状態で搬入し、 該二分割された小屋組トラス部材を、前記分割線を覆っ
    て前記上弦材の接合部及び前記下弦材の接合部に各々取
    付けられる接合金物を用いて接合一体化し、 一体化された前記小屋組トラス部材を吊り上げて、前記
    軒桁材の上方に載置することを特徴とする小屋組トラス
    部材の設置方法。
  2. 【請求項2】 前記下弦材は、前記一対の上弦材の下方
    にあって前記屋根勾配よりも緩い勾配で傾斜して配置さ
    れると共に、上端部で一端が互いに接合され他端が前記
    上弦材に各々接合される一対の下弦部材からなり、前記
    分割線は、前記下弦部材の上端部における接合部を通る
    ことを特徴とする請求項1に記載の小屋組トラス部材の
    設置方法。
  3. 【請求項3】 前記接合金具は、前記小屋組トラス部材
    の表裏両面から前記分割線を覆って取り付けられること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の小屋組トラス部材
    の設置方法。
  4. 【請求項4】 前記上弦材の上端部における接合部及び
    前記下弦材の中間部における接合部との間に竪束部材が
    介在しており、前記分割線は前記竪束部材の中央を通
    り、前記二分割された小屋組トラス部材を接合一体化す
    る際に、前記分割線を覆って前記竪束部材の中間部に折
    止め金物を取り付けることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の小屋組トラス部材の設置方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の小屋組トラス部材の設
    置方法に用いる接合金物であって、 前記分割線を覆って前記上弦材の接合部に取り付けられ
    る平板状の第1接合金物と、前記分割線を覆って前記下
    弦材の接合部に取り付けられる平板状の第2接合金物
    と、前記分割線を覆って前記竪束部材の中間部に固定さ
    れる断面コの字状の折止め金物とからなり、前記第1接
    合金物及び前記第2接合金物は多数の釘穴を備えること
    を特徴とする接合金物。
  6. 【請求項6】 前記多数の釘穴は、前記分割線を挟んだ
    その両側に各々非対称に形成されていることを特徴とす
    る請求項5に記載の接合金物。
  7. 【請求項7】 前記第1接合金物及び前記第2接合金物
    には、二分割された小屋組トラス部材を接合一体化する
    際の位置合わせガイド部となる直線や角部がその周縁部
    に形成されていること特徴とする請求項5又は6に記載
    の接合金物。
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