JP2001149014A - 水中油型乳化チョコレート類及びこれを用いた複合食品 - Google Patents
水中油型乳化チョコレート類及びこれを用いた複合食品Info
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Abstract
な状態を維持し、そして保存性が良好で、風味も良好な
水中油型チョコレート類を提供する。 【解決手段】 転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、ショ
糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種又は2種
以上を含有し、糖度が60以上である水相と、チョコレ
ート生地とからなることを特徴とする水中油型乳化チョ
コレート類。
Description
糖、ブドウ糖、ショ糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選
ばれた1 種又は2種以上を含有し、糖度が60以上であ
る水相と、チョコレート生地とからなる水中油型乳化チ
ョコレート類に関するものであり、またこの水中油型乳
化チョコレート類を用いた複合食品に関するものであ
る。
ガナッシュはチョコレート類とクリーム類の混合物で、
通常、細かく刻んだチョコレートを煮立てたクリーム類
に加え、これを良く混ぜ合わせた後、冷却して製造され
ている。その乳化状態は水中油型であり、口溶けは良好
であるが、保存性に劣っていた。
多くの技術が開示されており、例えば特開昭62−24
8454号公報、特開昭62−22551号公報には、
チョコレート加工食品やガナッシュ類の製造法が各々開
示されている。これらの方法はいずれも保存性を高める
ためにUHT滅菌処理を行い、長時間安定性が良く使用
に簡便な起泡性を兼ね備えたガナッシュ類の製造法であ
り、無菌的に大量生産されることが可能となった。しか
し、これらは、一度開封するとその保存性は油中水型チ
ョコレートに比べ劣っていた。
多くの技術が開示されており、例えば特開平3−151
829号公報には、含水原料に糖を加え混合溶解後、こ
れを融解状態のチョコレート等の生地に加え均一、成
形、固化することを特徴とするチョコレート等の製造
法、また特開平3−151831号公報にはチョコレー
ト生地と水相成分とを、主要な結合脂肪酸が炭素原子数
20〜26である低HLBの蔗糖脂肪酸エステルの存在
下に混合して、油中水型に乳化することを特徴とする、
含水チョコレート類の製造法が各々示されている。
ト類は、水中油型乳化の含水チョコレート類に比べ口溶
けの点で劣っていた。
チョコレートの表面が滑らかな状態を維持し、そして保
存性が良好で、風味も良好な水中油型チョコレート類を
提供するものである。
成するもので、転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、ショ
糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種又は2種
以上を含有し、糖度が60以上である水相と、チョコレ
ート生地とからなる水中油型乳化チョコレート類及びこ
の水中油型チョコレート類を使用した複合食品を提供す
るものである。
て説明する。本発明は、上述のように、転化糖、水飴、
果糖、ブドウ糖、ショ糖、液糖及び蜂蜜からなる群から
選ばれた1 種又は2種以上を含有し、糖度が60以上で
ある水相と、チョコレート生地とからなる水中油型乳化
チョコレート類及びその製造方法、そして上記水中油型
チョコレート類を使用した複合食品に関する。
する。水相で使用する成分としては、転化糖、水飴、果
糖、ブドウ糖、ショ糖、ブドウ糖果糖液糖等の液糖及び
蜂蜜からなる群から選ばれた1 種又は2種以上を使用す
る。使用量は水相中、好ましくは10重量%以上、さら
に好ましくは20重量%以上、最も好ましくは30重量
%以上含有させる。転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、シ
ョ糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種又は2
種以上が10重量%未満であると保水効果が得られ難い
ため、水中油型チョコレートの表面がかさかさになりや
すかったり、ざらつきやすかったりする。
外の糖類、乳製品、乳製品以外の水中油型乳化物、卵、
乳化剤、安定剤、呈味成分、洋酒、水、保存料、酸味
料、着色料、フレーバー及び酸化防止剤等を使用するこ
とができる。
油脂等の食用油脂と水を主成分とする水相を水中油型に
乳化させたもので、例えば、広く食用に使用される所謂
イミテーションクリーム等(上記したコンパウンドクリ
ームに配合される生クリーム以外の成分もこのイミテー
ションクリームである)を使用することができる。
上記転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、ショ糖、液糖及び
蜂蜜からなる群から選ばれた1種又は2種以上について
は、イミテーションクリームを製造するための水相中に
含有させ、動植物油脂等の食用油脂と混合乳化させた加
糖クリームとして使用することもできる。
ソルビトール、マルチトール、マンニトール、パラチノ
ース及びトレハロースの中から選ばれた1種又は2種以
上を使用することができる。乳製品としては、牛乳、純
生クリーム、濃縮乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、調整粉乳、
練乳、チーズクリーム、ホイップ用クリーム(コンパウ
ンドクリーム)及びコーヒー用クリーム等が挙げられ、
この中で好ましくは牛乳、純生クリーム、濃縮乳、チー
ズクリーム及びホイップ用クリーム(コンパウンドクリ
ーム)等の乳風味良好なものを使用すると、最終製品の
風味が良好となる。卵としては、全卵、卵黄、卵白、酵
素処理卵等を用いることができる。
モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ
糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル及びレシチン等を必要に
より用いる。乳化剤を使用する場合は、水相中に好まし
くは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜
5重量%含有させる。
ンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、ファーセ
ラン、CMC及び微結晶セルロース等、ペクチン、寒
天、カラギーナン、ゼラチン及びアラビアガム等を必要
により用いる。安定剤を使用する場合は、好ましくは水
相中の水分に対して、好ましくは0.01〜40重量
%、さらに好ましくは0.1〜20重量%添加する。
果汁パウダー、カカオパウダー、コーヒーパウダー、ア
ーモンドペースト及びピーナッツペースト等を必要によ
り用いる。呈味成分を使用する場合は水相中、好ましく
は0.1〜50重量%、さらに好ましくは1〜30重量
%添加する。
挙げられる。洋酒を使用する場合は、水相中、好ましく
は0.1〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重量%
添加する。
相の糖度が60以上、好ましくは65以上、さらに好ま
しくは70以上となるように調整する。糖度が60未満
であると長期保存性が悪くなるので好ましくない。また
糖度はショ糖換算の屈折糖度計で測定したものである。
る。チョコレート生地とは、カカオマスや各種粉末食
品、油脂類、糖類、乳化剤、香料及び色素等の中から選
択した原料を任意の割合で混合し、常法によりロール掛
け、コンチング処理して得たものを意味する。またチョ
コレート生地としては、ブラックチョコレート、ホワイ
トチョコレート及びカラーチョコレート等のいずれでも
よい。
はカカオバターやパーム油、サル脂、シア脂、イリッペ
脂、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、
菜種油、米油、ひまわり油、サフラワー油、牛脂、乳
脂、豚脂、魚油及び鯨油等の各種動物植物油脂並びにこ
れらの水素添加、分別及びエステル交換から選択される
1又は2以上の処理を施した加工油脂から選ばれた1種
又は2種以上を使用することができ、またテンパリング
型及びノンテンパリング型のいずれでも構わない。チョ
コレート生地で使用する糖類としては砂糖、麦芽糖、ブ
ドウ糖、果糖及び乳糖等が挙げられる。
限定されないが、必要に応じて粘度上昇を抑制する目的
でレシチン、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル及びショ糖脂肪酸エステル等を添加することができ
る。
の割合は、好ましくは水相を20〜80重量%、チョコ
レート生地を80〜20重量%、さらに好ましくは水相
を30〜70重量%、チョコレート生地を70〜30重
量%とする。最も好ましくは水相を40〜60重量%、
チョコレート生地を60〜40重量%とする。水相が2
0重量%よりも少なかったり、チョコレート生地が80
重量%よりも多かったりすると水中油型の乳化状態とす
ることができないので好ましくなく、水相が80重量%
よりも多かったり、チョコレート生地が20重量%より
も少なかったりするとチョコレートの風味が乏しくなっ
てしまうので好ましくない。
製造方法について説明する。まず、常法にしたがってロ
ール掛け及びコンチング処理して得たチョコレート生地
を加温溶解する。一方、転化糖、水飴、果糖、ブドウ
糖、ショ糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種
又は2種以上を使用し、必要により上記以外の糖類、乳
製品、卵、乳化剤、安定剤、呈味成分、洋酒、水、保存
料、酸味料、着色料、フレーバー及び酸化防止剤等を添
加したものを水相とし、この水相の糖度が60以上にな
るように調整する。このようにして得られらた水相にチ
ョコレート生地を加え、水中油型に乳化し、本発明の水
中油型チョコレート類とする。
オパウダーや果汁パウダー等のパウダー類を振り掛けた
り、そのまま食することも可能であるし、また例えばケ
ーキ、ビスケット、クッキー、シュー、パイ及び冷菓等
のトッピング用、サンド用、フィリング用及びコーテイ
ング用として用い、複合食品とすることができる。
一層明瞭にするが、これらは例示であって本発明の精神
がこれらの例示に限定されるものではない。なお、%及
び部は何れも重量基準を意味する。
%、転化糖12%、ブドウ糖果糖液糖14%、ジャム1
5%とラム酒2%を添加し、水相の糖度を70に調整し
た。
ードバター7%及び全脂粉乳8%から成る配合にて常法
に従い、ホワイトチョコレート生地を製造した。
ト40%と、上記水相60%とを混ぜ合わせ水中油型乳
化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコレ
ートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油型
であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、風
味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
%、ブドウ糖果糖液糖5%、加糖練乳15%及びラム酒
1%を添加し、水相の糖度を70に調整した。
アバター5%、ハードバター5%及び全脂粉乳10%か
ら成る配合にて常法に従い、ミルクチョコレート生地を
製造した。
生地50%と、上記水相50%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
飴12%、ブドウ糖果糖液糖2%、脱脂粉乳3%、カカ
オパウダー2%、ショ糖脂肪酸エステル0.1%及びラ
ム酒1.4%を混合し、水相の糖度を65に調整した。
ハードバター6%から成る配合にて常法に従い、ビター
チョコレート生地を製造した。
生地60%と、水相成分40%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
34%、水飴(水分15%)34.5%、キサンタンガ
ム0.5%及びラム酒1%を混合し、水相の糖度を68
に調整した(水相中の水分は22.175%である)。
ハードバター3%から成る配合にて常法に従い、ビター
チョコレート生地を製造した。
生地30%と、水相成分70%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
部、上白糖100部、マーガリン25部、起泡剤6部及
び膨張剤1部で製造したブッセのフィリングクリームと
して実施例2で製造した水中油型チョコレートを使用し
たところ、みずみずしく口溶け良好な美味しいチョコレ
ート複合菓子となった。
部、炭酸水素アンモニウム1部及びマーガリン90部、
水140部で製造したベビーシューのフィリングクリー
ムとして実施例3で製造した水中油型チョコレートを使
用したところ、みずみずしく口溶け良好な美味しいチョ
コレート複合菓子となった。
10%、蜂蜜9%、ブドウ糖果糖液糖10%、ブランデ
ー1%を添加し、水相の糖度を67に調節した。
アバター5%、ハードバター5%及び全脂粉乳10%か
ら成る配合にて常法に従い、ミルクチョコレート生地を
製造した。
生地50%と、水相成分50%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
(ショ糖含有水相を植物油脂と混合乳化させた水中油型
乳化物)37%、ショ糖12%、ラム酒1%を添加し、
水相の糖度を66に調節した。
アバター5%、ハードバター5%及び全脂粉乳10%か
ら成る配合にて常法に従い、ミルクチョコレート生地を
製造した。
生地50%と、水相成分50%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
クリーム(ショ糖含有水相を植物油脂と混合乳化させた
水中油型乳化物と純生クリームの混合物)29%、果糖
5%、ブドウ糖5%、蜂蜜10%、ブランデー1%を添
加し、水相の糖度を65に調節した。
アバター5%、ハードバター5%及び全脂粉乳10%か
ら成る配合にて常法に従い、ミルクチョコレート生地を
製造した。
生地50%と、水相成分50%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
7%、ショ糖12%、転化糖10%、蜂蜜10%、ラム
酒1%を添加し、水相の糖度を68に調節した。
アバター5%、ハードバター5%及び全脂粉乳10%か
ら成る配合にて常法に従い、ミルクチョコレート生地を
製造した。
生地50%と、水相成分50%とを混ぜ合わせ水中油型
乳化チョコレートを製造した。かくして得た含水チョコ
レートは、その乳化型を通電により調べた結果、水中油
型であった。また、15℃で4ヶ月保存しても口溶け、
風味良好で滑らかな水中油型チョコレートであった。
糖、ショ糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種
又は2種以上を含有し、糖度が60以上である水相と、
チョコレート生地とからなる水中油型乳化チョコレート
類は、口溶けが良好で、かつチョコレートの表面が滑ら
かな状態を維持しつつ保存性も良好である。
Claims (4)
- 【請求項1】 転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、ショ
糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種又は2種
以上を含有し、糖度が60以上である水相と、チョコレ
ート生地とからなることを特徴とする水中油型乳化チョ
コレート類。 - 【請求項2】 上記水相20〜80重量%と上記チョコ
レート生地80〜20重量%とからなる請求項1記載の
水中油型乳化チョコレート類。 - 【請求項3】 転化糖、水飴、果糖、ブドウ糖、ショ
糖、液糖及び蜂蜜からなる群から選ばれた1 種又は2種
以上を含有し、糖度が60以上である水相と、チョコレ
ート生地とを混合することを特徴とする水中油型乳化チ
ョコレート類の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の水中油型乳化チョ
コレート類を用いた複合食品。
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JP2000280101A JP4390376B2 (ja) | 1999-09-17 | 2000-09-14 | 水中油型乳化チョコレート類及びこれを用いた複合食品 |
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JP11-263142 | 1999-09-17 | ||
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