JP2002306077A - 油中水型含水チョコレート及びその製造方法 - Google Patents

油中水型含水チョコレート及びその製造方法

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JP2002306077A
JP2002306077A JP2001117139A JP2001117139A JP2002306077A JP 2002306077 A JP2002306077 A JP 2002306077A JP 2001117139 A JP2001117139 A JP 2001117139A JP 2001117139 A JP2001117139 A JP 2001117139A JP 2002306077 A JP2002306077 A JP 2002306077A
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water
chocolate
gelatin
oil type
weight
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JP2001117139A
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English (en)
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Satoru Kobori
悟 小堀
Hidenori Ogata
英徳 尾方
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョコレートが多量に配合され、濃厚なチョ
コレート風味を有し、且つムース若しくはババロア様の
ふわりとした口当たりを有する、長期間の保存が可能で
美味な油中水型含水チョコレート及びその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 油中水型含水チョコレートに、5重量%
のゼラチン水溶液を30℃に保持したときゲル化しない
ゼラチンを0.2〜4重量%含有させ、且つ該油中水型
含水チョコレートの比重を1.0以下、水分活性を0.
85以下に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟らかい口当たり
のムース若しくはババロア様の食感を有し、日持ち性が
良好な油中水型含水チョコレート及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ムース、ババロアと呼ばれるデザート菓
子がある。これらは主に果物のピューレやクリームにゼ
ラチンや生クリームを加えて作られ、豊富な風味バリエ
ーションやみずみずしさ、ふわりとした口当たり等の特
徴から多くの人に親しまれている。しかし、ムースやバ
バロアは水分活性が高いため長期間の保存ができず、ま
た、チョコレートを多量に配合したものは見当たらな
い。特開平10−179033号公報には、ゲル化剤が
0.1〜2重量%、水分が2〜35重量%、チョコレー
ト生地が65〜98重量%配合される加工チョコレート
類が開示されている。しかし、このようにして得られる
加工チョコレート類は、ゲル化剤のゲル化により、グミ
若しくはゼリー様の食感となるものであり、ムースやバ
バロアのようなふわりとした口当たりにはならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、チョコレートが多量に配合され、濃厚なチョコレー
ト風味を有し、且つムース若しくはババロア様のふわり
とした口当たりを有する、長期間の保存が可能で美味な
油中水型含水チョコレート及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定のゼラチンを含有させ且つ比重及び水分
活性を特定値以下に調整した油中水型含水チョコレート
が上記目的を達成しうることを知見した。
【0005】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、5重量%のゼラチン水溶液を30℃に保持したと
きゲル化しないゼラチンを0.2〜4重量%含有する油
中水型含水チョコレートであって、該油中水型含水チョ
コレートの比重が1.0以下、水分活性が0.85以下
であることを特徴とする油中水型含水チョコレートを提
供するものである。
【0006】また、本発明は、上記の本発明の油中水型
含水チョコレートを製造する方法として、チョコレート
生地と、5重量%のゼラチン水溶液を30℃に保持した
ときゲル化しないゼラチンを含有する水相とを油中水型
に乳化させた後、ホイップさせることを特徴とする油中
水型含水チョコレートの製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の油中水型含水チョ
コレートについて詳細に説明する。本発明の油中水型含
水チョコレートは、水相の割合が、好ましくは4〜60
重量%、さらに好ましくは6〜55重量%、最も好まし
くは10〜50重量%で、油相の割合が、好ましくは4
0〜96重量%、さらに好ましくは50〜90重量%の
ものである。
【0008】本発明の油中水型含水チョコレートが含有
するゼラチンは、5重量%のゼラチン水溶液を30℃に
保持したときゲル化しないゼラチンであり、好ましくは
5重量%のゼラチン水溶液を30℃に保持したとき1時
間以上ゲル化しないゼラチンである。5重量%のゼラチ
ン水溶液を30℃に保持したときゲル化するゼラチンを
用いると、油中水型含水チョコレートを製造する際に、
チョコレート生地のテンパリング状態を壊すためブルー
ムが発生したり、ふわりとした食感が得られないので好
ましくない。なお、一般的なゼラチンのゲル化温度は、
1重量%の水溶液で30℃程度、5重量%の水溶液では
32〜35℃程度である。
【0009】上記ゼラチンとしては、好ましくはゲル化
温度が、5重量%のゼラチン水溶液としたものを測定し
たとき、30℃未満、さらに好ましくは29℃未満、最
も好ましくは28℃未満のものである。
【0010】上記ゼラチンの含有量は、本発明の油中水
型含水チョコレート中、0.2〜4重量%、好ましくは
0.3〜3重量%、さらに好ましくは0.5〜2重量で
ある。上記ゼラチンの含有量が0.2重量%未満である
と、油中水型含水チョコレートがふわりとした食感とな
らないため好ましくなく、上記ゼラチンの含有量が4重
量%を超えると、油中水型含水チョコレートがソフトな
食感とならないため好ましくない。
【0011】上記ゼラチンは、本発明の油中水型含水チ
ョコレートの水相中に、好ましくは5〜20重量%、さ
らに好ましくは5〜15重量%添加して、本発明の油中
水型含水チョコレート中の上記ゼラチンの含有量が上記
範囲内となるように含有させるのが好ましい。
【0012】上記ゼラチンとしては、「5重量%のゼラ
チン水溶液を30℃に保持したときゲル化しないゼラチ
ン」であれば市販品を用いることができ、このような市
販品としては、新田ゼラチン(株)製の製品名「AP−
100」等があげられる。
【0013】本発明の油中水型含水チョコレートの水相
には、上記ゼラチン及び水の他に、糖類、乳製品、卵
類、乳化剤、安定剤、呈味成分、洋酒を使用することが
できる。
【0014】上記糖類としては、特に限定されないが、
例えば、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果
糖、蔗糖、麦芽糖、乳糖、転化糖、液糖、酵素糖化水
飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、蔗糖結合水飴、オリ
ゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビト
ール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マル
チトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオ
リゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ
糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリ
ゴ糖、ステビア、アスパルテーム、はちみつ等があげら
れる。上記糖類の含有量は、本発明の油中水型含水チョ
コレートの水相中、好ましくは0〜30重量%、さらに
好ましくは0〜20重量%である。
【0015】上記乳製品(乳製品類似食品を含む)とし
ては、純生クリーム、ホイップ用クリーム(コンパウン
ドクリーム)、植物性ホイップ用クリーム、牛乳、濃縮
乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、調整粉乳、練乳、チーズクリ
ーム、コーヒー用クリーム等があげられ、これらの中で
も純生クリーム、ホイップ用クリーム(コンパウンドク
リーム)、植物性ホイップ用クリーム等の起泡性水中油
型乳化脂を使用するのが好ましい 上記乳製品の含有量は、本発明の油中水型含水チョコレ
ートの水相中、好ましくは0〜90重量%、さらに好ま
しくは0〜80重量%、最も好ましくは5〜70重量%
である。
【0016】上記卵類としては、全卵、卵黄、卵白、酵
素処理卵等を用いることができる。上記卵類の含有量
は、本発明の油中水型含水チョコレートの水相中、好ま
しくは0〜20重量%、さらに好ましくは0〜10重量
%である。
【0017】上記乳化剤としては、特に限定されない
が、例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリ
セリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エス
テル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリン
ジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステア
ロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
グリセリド等があげられる。これらの乳化剤は、単独で
用いることもでき、または二種以上を組み合わせて用い
ることもできる。上記乳化剤の含有量は、本発明の油中
水型含水チョコレートの水相中、好ましくは0〜10重
量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。
【0018】上記安定剤としては、例えば、キサンタン
ガム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガ
ム、タマリンドガム、ファーセラン、ペクチン、カード
ラン、寒天、カラギーナン、アルギン酸塩、デキストリ
ン、デキストラン、澱粉、化工澱粉、CMC、微結晶セ
ルロース等を必要により用いる。上記安定剤の含有量
は、本発明の油中水型含水チョコレートの水相中、好ま
しくは0〜5重量%、さらに好ましくは0〜3重量%で
ある。
【0019】上記呈味成分としては、ジャム、果肉、果
汁、果汁粉末、コーヒー粉末、チーズ粉末、ヨーグルト
粉末等を必要により用いる。上記呈味成分の含有量は、
本発明の油中水型含水チョコレートの水相中、好ましく
は0〜30重量%、さらに好ましくは0〜20重量%で
ある。
【0020】上記洋酒としては、ラム酒、ブランデー等
があげられる。上記洋酒の含有量は、本発明の油中水型
含水チョコレートの水相中、好ましくは0〜5重量%、
さらに好ましくは0〜3重量%である。
【0021】また、本発明の油中水型含水チョコレート
の水相には、保存料、酸味量、着色料、着香料、酸化防
止剤等を使用することができる。
【0022】本発明の油中水型含水チョコレートの油相
としては、チョコレート生地が用いられる。上記チョコ
レート生地としては、ブラックチョコレート、スイート
チョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレ
ート及びカラーチョコレート等のいずれのチョコレート
生地でもよい。
【0023】上記チョコレート生地で使用することので
きる油脂類としては、カカオバターやパーム油、サル
脂、シア脂、イリッペ脂、パーム核油、ヤシ油、コーン
油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ひまわり油、サフ
ラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、魚油及び鯨油等の各種動
植物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル
交換から選択される1または2以上の処理を施した加工
油脂から選ばれる1種または2種以上を使用することが
でき、また、テンパリング型及びノンテンパリング型の
いずれでもよいが、テンパリング型のものを用いるの
が、油中水型含水チョコレートの口どけがよいので好ま
しい。上記油脂類の含有量は、上記チョコレート生地
中、好ましくは25〜65重量%、さらに好ましくは3
0〜60重量%、最も好ましくは35〜55重量%であ
る。
【0024】上記チョコレート生地で使用することので
きる糖類としては、食用に供される糖類であれば何ら差
し支えなく、例えば、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブ
ドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、乳糖、転化糖、還元澱粉
糖化物、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳
糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリ
トール、マルチトール、エリスリトール、マンニトー
ル、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ
糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パ
ラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム等があ
げられる。上記糖類の含有量は、上記チョコレート生地
中、好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは2
5〜65重量%、最も好ましくは25〜60重量%であ
る。
【0025】上記チョコレート生地で使用することので
きる乳化剤としては、食品用乳化剤であれば何ら限定さ
れないが、乳化剤の種類としてはグリセリン脂肪酸エス
テル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エス
テル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン縮合リシノール酸エステル等が挙げられ、これら
の内の一種類若しくは二種類以上をチョコレート生地中
に好ましくは0.01重量%以上10重量%以下、さら
に好ましくは0.05重量%以上5重量%以下、最も好
ましくは0.1重量%以上3重量%以下含有させるのが
よい。
【0026】その他、上記チョコレート生地には、カカ
オマス、ココアパウダー、粉乳、チーズ粉末、コーヒー
粉末、ヨーグルト粉末、果汁粉末、安定剤、洋酒、保存
料、着色料、着香料、酸化防止剤等を含有させることが
できる。
【0027】本発明の油中水型含水チョコレートは、そ
の比重が1.0以下、好ましくは0.95以下、さらに
好ましくは0.9以下となるようにする。油中水型含水
チョコレートの比重が1.0を超えると、フワリとした
食感が得られず、重い食感となるので好ましくない。
【0028】また、本発明の油中水型含水チョコレート
は、その水分活性が0.85以下、好ましくは0.83
以下、さらに好ましくは0.80以下となるように配合
を設定する。油中水型含水チョコレートの水分活性が
0.85を超えると、みずみずしさが増す点では好まし
いが、菌の増殖速度が早まり、十分な日持ち性を持たせ
ることが困難なため好ましくない。
【0029】次に本発明の油中水型含水チョコレートの
製造方法について説明する。本発明の油中水型含水チョ
コレートを製造するには、まず、常法に従い、ロール掛
け及びコンチング処理して得たチョコレート生地を製造
する。
【0030】得られたチョコレート生地は、好ましくは
テンパリング処理する。該テンパリング処理の温度は、
配合油脂によって異なるが、概ね好ましくは25〜33
℃、さらに好ましくは27〜32℃である。上記テンパ
リング処理の方法としては、温度の上げ下げによって行
う所謂テンパリング法と、種結晶(シード)を用いるシ
ードテンパリング法があげられ、いずれの方法でも構わ
ないが、チョコレート生地の温度を高めに維持しやすい
点でシードテンパリング法がより好ましい。シードテン
パリング法において、種結晶の添加量はチョコレート生
地に対し、好ましくは0.001〜5重量%、さらに好
ましくは0.005〜1重量%が良い。
【0031】次に、上記チョコレート生地に、5重量%
のゼラチン水溶液を30℃に保持したときゲル化しない
ゼラチン及び必要によりその他の添加物を含有する水相
を添加し、油中水型に乳化させる。このとき上記ゼラチ
ンを含有する水相の温度は、チョコレート生地のテンパ
リング状態を壊さないようテンパリング温度以下とする
必要があり、好ましくは30℃以下、さらに好ましくは
25〜30℃である。
【0032】次に、得られた油中水型乳化物をホイップ
させる。ホイップさせる方法としては、一般的な方法で
良く、縦型ミキサーや連続ミキサーによって攪拌するこ
とで強制的に含気させる方法が例示できる。このように
して本発明の油中水型含水チョコレートが得られる。
【0033】また、本発明の油中水型含水チョコレート
に起泡性水中油型乳化脂を含有させる場合は、上述の方
法のように、チョコレート生地に、5重量%のゼラチン
水溶液を30℃に保持したときゲル化しないゼラチン、
起泡性水中油型乳化脂及び必要によりその他の添加物を
含有する水相とを油中水型に乳化させた後、ホイップさ
せることにより本発明の油中水型含水チョコレートを製
造することができる他、次のような方法により本発明の
油中水型含水チョコレートを製造することもできる。
【0034】上述の方法における場合と同様にして製造
したチョコレート生地に、5重量%のゼラチン水溶液を
30℃に保持したときゲル化しないゼラチン、ホイップ
した起泡性水中油型乳化脂及び必要によりその他の添加
物を含有する水相を添加し、油中水型に乳化させること
により、本発明の油中水型含水チョコレートを得る。よ
り好ましい方法としては、上記チョコレート生地に、5
重量%のゼラチン水溶液を30℃に保持したときゲル化
しないゼラチン及び必要によりその他の添加物を含有す
る水相を添加し、油中水型に乳化させた後、さらにホイ
ップした起泡性水中油型乳化脂を添加して油中水型に乳
化させることにより、本発明の油中水型含水チョコレー
トを得る。これらの方法においても、上述の方法におけ
る場合と同様、水相の温度は、チョコレート生地のテン
パリング状態を壊さないようテンパリング温度以下とす
る必要があり、好ましくは30℃以下、さらに好ましく
は25〜30℃である。
【0035】
【実施例】以下に本発明の詳細を実施例によって例示す
るが、本発明は、これらの実施例によって限定されるも
のではない。なお、実施例中の部及び%は全て重量基準
である。
【0036】〔実施例1〕砂糖35.1%、カカオバタ
ー18%、カカオマス13.5%、全脂粉乳13.5
%、テンパリング型ハードバター9%、乳化剤0.9%
を用い、常法によりチョコレート生地を製造した。この
チョコレート生地を27℃で2分間保持し、さらに29
℃で1分間保持してテンパリングを行った。これに27
℃に調温した5重量%のゼラチン(製品名「AP−10
0」新田ゼラチン(株)製)水溶液10%を混合・乳化
させた。この時、5重量%のゼラチン水溶液は27℃で
1時間放置してもゲル化しなかった。この含水チョコレ
ートを連続ミキサーにより含気させた。得られた含水チ
ョコレートの比重は0.88であった。これを冷却して
固化させ油中水型含水チョコレートを得た。この油中水
型含水チョコレートの水分活性は0.75であり、ふわ
りとしたババロア様の食感を呈し、濃厚なチョコレート
風味と相俟って非常に美味であった。
【0037】〔実施例2〕砂糖30.05%、カカオバ
ター18%、カカオマス13.5%、全脂粉乳10.5
%、テンパリング型ハードバター7%、乳化剤0.9%
を用い、常法によりチョコレート生地を製造した。この
チョコレート生地を冷却して31℃となったところで種
結晶を0.05%添加してシードテンパリングを行っ
た。これに30℃に調温した15重量%のゼラチン(製
品名「AP−100」新田ゼラチン(株)製)水溶液2
0%を混合・乳化させた。この時、15重量%のゼラチ
ン水溶液は30℃で1時間放置してもゲル化しなかっ
た。この含水チョコレートを連続ミキサーにより含気さ
せた。得られた含水チョコレートの比重は0.80であ
った。これを冷却して固化させ油中水型含水チョコレー
トを得た。この油中水型含水チョコレートの水分活性は
0.84であり、ふわりとしたババロア様の食感を呈
し、濃厚なチョコレート風味と相俟って非常に美味であ
った。
【0038】〔実施例3〕砂糖32.4%、カカオバタ
ー32%、全脂粉乳13%、テンパリング型ハードバタ
ー13%、乳化剤2.5%を用い、常法によりホワイト
チョコレート生地を製造した。このホワイトチョコレー
ト生地を冷却して30℃となったところで種結晶を0.
1%添加してシードテンパリングを行った。これに30
℃に調温した10重量%のゼラチン(製品名「AP−1
00」新田ゼラチン(株)製)水溶液7%を混合・乳化
させた。この時、10重量%のゼラチン水溶液は30℃
で1時間放置してもゲル化しなかった。この含水チョコ
レートを連続ミキサーにより含気させた。得られた含水
チョコレートの比重は0.82であった。これを冷却し
て固化させ油中水型含水チョコレートを得た。この油中
水型含水チョコレートの水分活性は0.70であり、ふ
わりとしたババロア様の食感を呈し、濃厚なホワイトチ
ョコレート風味と相俟って非常に美味であった。
【0039】〔実施例4〕砂糖26.4%、カカオバタ
ー32%、ストロベリー果汁粉末10%、全脂粉乳8
%、テンパリング型ハードバター13%、乳化剤2.4
%、赤色色素0.1%を用い、常法によりストロベリー
チョコレート生地を製造した。このストロベリーチョコ
レート生地を冷却して30℃となったところで種結晶を
0.1%添加してシードテンパリングを行った。これに
30℃に調温した15重量%のゼラチン(製品名「AP
−100」新田ゼラチン(株)製)水溶液8%を混合・
乳化させた。この時、15重量%のゼラチン水溶液は3
0℃で1時間放置してもゲル化しなかった。この含水チ
ョコレートを連続ミキサーにより含気させた。得られた
含水チョコレートの比重は0.85であった。これを冷
却して固化させ油中水型含水チョコレートを得た。この
油中水型含水チョコレートの水分活性は0.73であ
り、ふわりとしたババロア様の食感を呈し、濃厚なスト
ロベリーチョコレート風味と相俟って非常に美味であっ
た。
【0040】〔実施例5〕砂糖20.05%、カカオバ
ター21%、カカオマス13.5%、全脂粉乳8.5
%、テンパリング型ハードバター6%、乳化剤0.9%
を用い、常法によりチョコレート生地を製造した。この
チョコレート生地を冷却して31℃となったところで種
結晶を0.05%添加してシードテンパリングを行っ
た。これに30℃に調温したゼラチン(製品名「AP−
100」新田ゼラチン(株)製)水溶液(ゼラチン15
部、果糖20部及び水85部からなる水溶液)10%を
混合・乳化させた。このゼラチン水溶液は30℃で1時
間放置してもゲル化しなかった。この含水チョコレート
に30℃に調温・ホイップ済みの加糖タイプのホイップ
クリーム(ホイップクリームの比重0.35)20%を
混合・乳化させた。得られた含水チョコレートの比重は
0.95であった。これを冷却して固化させ油中水型含
水チョコレートを得た。この油中水型含水チョコレート
の水分活性は0.79であり、ふわりとしたババロア様
の食感を呈し、濃厚なチョコレート風味と相俟って非常
に美味であった。
【0041】〔比較例1〕砂糖35.1%、カカオバタ
ー18%、カカオマス13.5%、全脂粉乳13.5
%、テンパリング型ハードバター9%、乳化剤0.9%
を用い、常法によりチョコレート生地を製造した。この
チョコレート生地を27℃で2分間保持し、さらに29
℃で1分間保持してテンパリングを行った。これに27
℃に調温した5重量%のゼラチン(製品名「ゼラチン2
1」新田ゼラチン(株)製)水溶液10%を混合した
が、ゼラチン水溶液が一部ゲル化しており、十分に乳化
することができなかった。この時、5重量%のゼラチン
水溶液は30℃で30分間放置したときゲル化して流動
性が無くなっていた。この含水チョコレートを連続ミキ
サーにより含気させた。得られた含水チョコレートの比
重は0.88であった。これを冷却して固化させ油中水
型含水チョコレートを得た。この油中水型含水チョコレ
ートの水分活性は0.77であったが、ゼリー状の粒が
所々に見られ、ふわりとした食感は得られなかった。
【0042】〔比較例2〕砂糖36.45%、カカオバ
ター32%、全脂粉乳13%、テンパリング型ハードバ
ター13%、乳化剤2.5%を用い、常法によりホワイ
トチョコレート生地を製造した。このホワイトチョコレ
ート生地を冷却して30℃となったところで種結晶を
0.05%添加してシードテンパリングを行った。これ
に30℃に調温した5重量%のゼラチン(製品名「AP
−100」新田ゼラチン(株)製)水溶液3%を混合・
乳化させた。この時、5重量%のゼラチン水溶液は30
℃で1時間放置しても凝固しなかった。この含水チョコ
レートを連続ミキサーにより含気させた。得られた含水
チョコレートの比重は0.80であった。これを冷却し
て固化させ油中水型含水チョコレートを得た。この油中
水型含水チョコレートの水分活性は0.60であった
が、ふわりとした食感が得られなかった。
【0043】〔比較例3〕砂糖30.05%、カカオバ
ター18%、カカオマス13.5%、全脂粉乳10.5
%、テンパリング型ハードバター7%、乳化剤0.9%
を用い、常法によりチョコレート生地を製造した。この
チョコレート生地を冷却して31℃となったところで種
結晶を0.05%添加してシードテンパリングを行っ
た。これに22重量%のゼラチン(製品名「AP−10
0」新田ゼラチン(株)製)水溶液20%を30℃に調
温して、固化しないうちに速やかに混合・乳化させた。
この含水チョコレートを連続ミキサーにより含気させ
た。得られた含水チョコレートの比重は0.82であっ
た。これを冷却して固化させ油中水型含水チョコレート
を得た。この油中水型含水チョコレートの水分活性は
0.83であったが、硬い食感を呈しており、ふわりと
した食感は得られなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明の油中水型含水チョコレートは、
チョコレートが多量に配合され、濃厚なチョコレート風
味を有し、且つムース若しくはババロア様のふわりとし
た口当たりを有する、長期間の保存が可能で美味なもの
である。また、本発明の油中水型含水チョコレートの製
造方法によれば、上記の効果を有する油中水型含水チョ
コレートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B014 GB01 GE05 GL08 GP04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5重量%のゼラチン水溶液を30℃に保
    持したときゲル化しないゼラチンを0.2〜4重量%含
    有する油中水型含水チョコレートであって、該油中水型
    含水チョコレートの比重が1.0以下、水分活性が0.
    85以下であることを特徴とする油中水型含水チョコレ
    ート。
  2. 【請求項2】 さらに起泡性水中油型乳化脂を含有する
    請求項1記載の油中水型含水チョコレート。
  3. 【請求項3】 チョコレート生地と、5重量%のゼラチ
    ン水溶液を30℃に保持したときゲル化しないゼラチン
    を含有する水相とを油中水型に乳化させた後、ホイップ
    させる、請求項1記載の油中水型含水チョコレートを製
    造する方法。
  4. 【請求項4】 チョコレート生地と、5重量%のゼラチ
    ン水溶液を30℃に保持したときゲル化しないゼラチン
    及び起泡性水中油型乳化脂を含有する水相とを油中水型
    に乳化させた後、ホイップさせる、請求項2記載の油中
    水型含水チョコレートを製造する方法。
  5. 【請求項5】 チョコレート生地と、5重量%のゼラチ
    ン水溶液を30℃に保持したときゲル化しないゼラチン
    及びホイップした起泡性水中油型乳化脂を含有する水相
    とを油中水型に乳化させる、請求項2記載の油中水型含
    水チョコレートを製造する方法。
  6. 【請求項6】 チョコレート生地と、5重量%のゼラチ
    ン水溶液を30℃に保持したときゲル化しないゼラチン
    を含有する水相とを油中水型に乳化させた後、さらにホ
    イップした起泡性水中油型乳化脂を添加して油中水型に
    乳化させる、請求項2記載の油中水型含水チョコレート
    を製造する方法。
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