JP2001139806A - 耐熱性感光性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性感光性樹脂組成物

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JP2001139806A
JP2001139806A JP32515499A JP32515499A JP2001139806A JP 2001139806 A JP2001139806 A JP 2001139806A JP 32515499 A JP32515499 A JP 32515499A JP 32515499 A JP32515499 A JP 32515499A JP 2001139806 A JP2001139806 A JP 2001139806A
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polymer
heat
photosensitive resin
solvent
solution
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JP32515499A
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Masao Tomikawa
真佐夫 富川
Yoji Fujita
陽二 藤田
Mitsufumi Suwa
充史 諏訪
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低露光量でパターン加工でき、かつパターン加
工後の収縮率の小さい耐熱性感光性樹脂組成物を提供す
ること。 【解決手段】(a)一般式(1)で表される構造単位を
有するポリマーと、(b)感光剤と、(c)溶媒から構
成される耐熱性感光性樹脂組成物。 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価か
ら8価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素原
子を有する2価から8価の有機基、R3、R4、R5、
R6は水素、または炭素数1から20までの1価のアル
キル基、1つ〜3つまでの不飽和結合を有する1価の有
機基を示している。また、R5、R6はすべて水素であ
ることはない。nは3から100000までの整数、
p、qは0から4までの整数を示す。r、sは0から2
までの整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等の層
間絶縁膜、バッファーコート膜、α線遮蔽膜などに利用
できるパターンを形成できる耐熱性感光性樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶
縁膜としてポリイミドをはじめとする耐熱性樹脂が広く
利用されている。なかでもそれ自身がパターン加工可能
である感光性樹脂組成物は、パッシベーション膜のパタ
ーン形成に適応可能なパターン精度を有するため、まず
パターン形成前のパッシベーション膜上に感光性樹脂組
成物のパターン加工、キュアを実施し、つぎにこのパタ
ーンをマスクにして下地のパッシベーション膜のドライ
エッチングを行う方法が検討されている(一括開孔
法)。この方法によればパッシベーション膜のパターン
形成に要していたプロセスを省略することができ、コス
トダウンにつながる。
【0003】一方、感光性樹脂組成物は、通常、溶液状
態で基板に塗布乾燥し、マスクを介して活性光線を照射
する。露光した部分が現像によって残るネガ型の感光性
樹脂組成物、および露光した部分がアルカリ水溶液によ
る現像により溶解するポジ型の感光性樹脂組成物があ
り、ネガ型としては、ポリアミド酸に化学線により2量
化又は重合可能な炭素−炭素二重結合およびアミノ基又
はその四級化塩を添加したもの(特公昭59−5282
2号公報)、ポジ型としてはフェノール性水酸基を有す
るポリイミドにo−キノンジアジド化合物を混合したも
の(特開平3−177455号公報)などに代表される
組成物が知られている。
【0004】しかし、これらの組成物は、溶媒として極
性が大きく、ポリマーとの相互作用力の大きなN−メチ
ル−2−ピロリドンなどを使用しており、実際にパター
ン化する場合、溶媒を除去するのが困難であり、80℃
から120℃のプリベークでは溶媒が20%以上残り、
そのために感度が悪くなる、その後の熱処理による収縮
が大きいなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低露
光量でパターン加工できかつ、パターン加工後の収縮率
の小さい耐熱性感光性樹脂組成物を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)一般式
(1)で表される構造単位を有するポリマーと、(b)
感光剤と、(c)溶媒から構成される耐熱性感光性樹脂
組成物であって、一般式(1)で表されるポリマーを濃
度20重量%にした時の溶液の粘度が、溶媒N−メチル
−ピロリドンのみで一般式(1)で表されるポリマーを
同じ濃度にしたときの溶液の粘度に対して、1.3倍か
ら7倍であることを特徴とする耐熱性感光性樹脂組成物
であり、溶媒は1種でも2種以上のもののいずれでも用
いることを特徴とする耐熱性感光性樹脂組成物である。
【0007】
【化2】
【0008】(R1は少なくとも2個以上の炭素原子を
有する2価から8価の有機基、R2は、少なくとも2個
以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R3
4、R5、R6は水素、または炭素数1から20までの
1価のアルキル基、1つ〜3つまでの不飽和結合を有す
る1価の有機基を示している。また、R5、R6はすべて
水素であることはない。nは3から100000までの
整数、p、qは0から4までの整数を示す。r、sは0
から2までの整数を示す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、一般式(1)で
表されるポリマーは、加熱あるいは適当な触媒により、
イミド環、オキサゾール環、その他の環状構造を有する
ポリマーとなり得るものである。環構造となることで、
耐熱性、耐溶剤性が飛躍的に向上する。
【0010】上記一般式(1)で表される構造単位を主
成分とするポリマーは、水酸基を有することが好まし
い。このとき一般式(1)のp、qはp+q>0という
条件である。この場合、この水酸基の存在のために、ア
ルカリ水溶液に対する溶解性が水酸基を有さないポリア
ミド酸よりも良好になる。特に、水酸基の中でもフェノ
ール性の水酸基がアルカリ水溶液に対する溶解性の観点
より好ましい。なお、現像に用いる溶液の種類によっ
て、水酸基の有無を考慮することが可能であるため、例
えばアルカリ現像によるネガ型として一般式(1)に表
されるポリマーを用いる場合は、ネガ型でも水酸基をも
っていてもよい。
【0011】一般式(1)中、R1を構成する残基は酸
の構造成分を表しており、この酸成分は芳香族環を含有
し、かつ、水酸基を1個から4個有した、炭素数2〜6
0の3価から8価の基が好ましい。R1が水酸基を含ま
ない場合、R2成分が水酸基を1個から4個含むことが
望ましい。さらに、水酸基はアミド結合と隣り合った位
置にあることが好ましい。このような例として、下記に
示すような構造のものがあげられるが、本発明はこれに
限定されない。
【0012】
【化3】
【0013】(Rは水素、または炭素数1から20まで
の1価のアルキル基、1つ〜3つまでの不飽和結合を有
する1価の有機基を示す)。
【0014】また、R1を含む残基として、水酸基を有
していないテトラカルボン酸、トリカルボン酸、ジカル
ボン酸を使用することもできる。これらの例としては、
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビ
フェニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラ
カルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸など
の芳香族テトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個を
メチル基やエチル基にしたジエステル化合物、ブタンテ
トラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸など
の脂肪族のテトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個
をメチル基やエチル基にしたジエステル化合物、トリメ
リット酸、トリメシン酸、ナフタレントリカルボン酸な
どの芳香族トリカルボン酸などを挙げることができる。
【0015】一般式(1)中、R2を構成する残基はジ
アミンの構造成分を表している。この中で、R2の好ま
しい例としては、得られるポリマーの耐熱性より芳香族
を有し、かつ、水酸基を1個から4個有するものが好ま
しい。R2が水酸基を含まない場合、R1成分が水酸基を
1個から4個含むことが望ましい。さらに、水酸基はア
ミド結合と隣り合った位置にあることが好ましい。
【0016】具体的な例としてはビス(アミノヒドロキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ジアミノジヒド
ロキシピリミジン、ジアミノジヒドロキシピリジン、ヒ
ドロキシジアミノピリミジン、ジアミノフェノール、ジ
ヒドロキシベンゼンなどの化合物や下記に示すような構
造のものがあげられる。
【0017】
【化4】
【0018】(j、kは0〜2までの整数、j+k>
0)。
【0019】また、一般式(1)のR2を含む残基とし
て水酸基を含まないジアミンを使用することもできる。
このような例として、フェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビ
ス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス(アミノフ
ェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシ
フェニル)スルホンあるいはこれらの芳香族環にアルキ
ル基やハロゲン原子で置換した化合物など、脂肪族のシ
クロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルア
ミンなどが挙げられる。これらのジアミン化合物は、単
独又は2種以上を組み合わせて使用される。これらは、
ジアミン成分の40モル%以下の使用が好ましい。40
モル%以上共重合すると得られるポリマーの耐熱性が低
下する。
【0020】一般式(1)のR1およびR2のいずれも水
酸基を持たない場合は、R1としては、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテト
ラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸などの芳香族テト
ラカルボン酸やそのカルボキシル基2個をメチル基やエ
チル基、炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ以上有
する有機基によるジエステル化合物、ブタンテトラカル
ボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族
のテトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個をメチル
基やエチル基、炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ
以上有する有機基によるジエステル化合物、トリメリッ
ト酸、トリメシン酸、ナフタレントリカルボン酸などの
芳香族トリカルボン酸、そのカルボキシル基1個をメチ
ル基やエチル基、炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1
つ以上有する有機基によるエステル化合物などを挙げる
ことができる。R1成分としてはこれらの化合物を1種
あるいは2種以上を混合することで使用される。
【0021】R2成分としては、フェニレンジアミン、
ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス
(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノ
フェノキシフェニル)スルホンあるいはこれらの芳香族
環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物など、
脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロ
ヘキシルアミンなどが挙げられる。これらのジアミン化
合物は、単独又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0022】基板との接着性を向上させる目的で、耐熱
性を低下させない範囲でシロキサン構造を有するジアミ
ン化合物を使用することもできる。シロキサン構造を有
するジアミン化合物としては、例えば、ビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン、ビス(4
−アミノフェニル)テトラメチルジシロキサン等が使用
される。
【0023】ポジ型として用いる場合、一般式(1)の
3、R4、R5、R6は水素、あるいは炭素数1〜20の
有機基であることが好ましい。R3、R4、R5、R6の各
炭素数が20を越えるとアルカリ水溶液に溶解しなくな
る。得られる感光性樹脂溶液の安定性からはR3、R4
5、R6は有機基が好ましいが、アルカリ水溶液の溶解
性より見ると水素が好ましい。このR3、R4、R5、R6
の水素と有機基の量を制御することで、アルカリ水溶液
に対する溶解速度が変化するので、この調整により適度
な溶解速度を有した感光性樹脂組成物を得ることが出来
る。このことからポリマー中のカルボキシル基はポリマ
ー1g中に0.02mmol以上2mmol以下含まれ
ることが好ましい。より好ましくは0.05mmol以
上1.5mmol以下である。0.02mmolより小
さいと現像液に対する溶解性が小さくなりすぎ、2mm
olより大きいと露光部及び未露光部の溶解速度の差が
つきにくくなる。p、qは0から4までの整数を示す。
pが5以上になると、得られる耐熱性樹脂膜の特性が低
下する。
【0024】ネガ型の組成物を得る場合、R3、R4、R
5、R6成分に不飽和結合を有する基を少なくとも1つ有
することが望ましい。また、エチレングリコールジメタ
クリレート、トリメタクリルグリセロイド、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、その他ウレタンアクリ
レート化合物などの不飽和結合を有した化合物を添加す
ることもできる。
【0025】また、カルボキシル基の一部をイミド化す
ることによって残存カルボキシル基の量を調節すること
も可能である。イミド化の方法としては、イミド化でき
れば公知の方法を用いても特に構わない。このときのイ
ミド化の割合は1%以上50%以下が好ましい。イミド
化率が50%を超えると露光に使用する化学線でのポリ
マーの吸収が大きくなり、感度が低下する。
【0026】一般式(1)で表されるポリマーは露光す
る化学線に対してできるだけ透明であることが望まし
い。そのため、365nmにおけるポリマーの吸光度は
1μmあたり0.1以下であることが好ましい。より好
ましくは0.08以下である。0.1を超えると365
nmの化学線での露光に対する感度が低下する。
【0027】本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、一般
式(1)で表される構造単位のみからなるものであって
も良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド
体であっても良い。その際、一般式(1)で表される構
造単位を90モル%以上含有していることが好ましい。
共重合あるいはブレンドに用いられる構造単位の種類お
よび量は最終加熱処理膜によって得られるポリイミド系
ポリマーの耐熱性を損なわない範囲で選択することが好
ましい。
【0028】本発明の一般式(1)で表される構造単位
を主成分とするポリマーは公知の方法により合成され
る。例えば、低温中でテトラカルボン酸二無水物とジア
ミン化合物を反応させる方法(C.E.Sroogら、
Journal Polymer Science誌、
PartA−3、1373(1965))などで合成す
ることができる。
【0029】一般式(1)で表されるポリマーは上記方
法で得たポリマー中のカルボキシル基をアセタールまた
はケタール化合物、ビニルエーテル化合物、またはビニ
ルエーテル化合物と酸触媒によってエステル化処理する
ことでカルボキシル基濃度を調整することができる。
【0030】このようなアセタール、ケタール、ビニル
エーテル化合物として具体的には、N,N−ジメチルホ
ルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジメチルホル
ムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルホルム
アミドジプロピルアセタール、N,N−ジメチルホルム
アミドジブチルアセタール、N,N−ジメチルホルムア
ミドジベンジルアセタール、N,N−ジメチルホルムア
ミドビス[2−(トリメチルシリル)エチル]アセター
ル、N,N−ジメチルアセトアミドジエチルアセター
ル、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オ
ルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酪
酸トリメチル、オルト酪酸トリエチル、オルト安息香酸
トリメチル、オルト安息香酸トリエチル、1,3−ジメ
チルイミドゾリジノンジアルキルアセタール、炭酸エチ
レンジアルキルアセタール、炭酸プロピレンジアルキル
アセタール、γ−ブチロラクトンジアルキルアセター
ル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n
−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、tert−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテルなどが挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0031】本発明で用いる感光剤としては、露光した
部分が残るネガ型の場合、ベンゾフェノン、ミヒラーケ
トン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、
フェナントレンキノン、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインフェニルエーテル、ベンジルメチルケタール、
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、
2,6−ビス(4’−−ジエチルアミノベンジリデン)
シクロペンタノン、ベンズイミダゾール、メルカプトベ
ンゾチアゾール、などを挙げることができる。
【0032】未露光部分が残るポジ型の場合、ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸エステル、ジアゾニウム塩、ジ
アゾキノンスルホン酸アミド、ジアゾキノンスルホン酸
エステル、ジアゾキノンスルホン酸塩、ニトロベンジル
エステル、オニウム塩、ハロゲン化物、ハロゲン化イソ
シアネート、ハロゲン化トリアジン、ビスアリールスル
ホニルジアゾメタン、ジスルホン等の光照射により分解
し酸を発生する化合物を感光成分に使用することができ
る。特にo−キノンジアジド化合物は未露光部の水溶性
を抑制する効果を有するために望ましい。このような化
合物としては、1,2−ベンゾキノン−2−アジド−4
−スルホン酸エステル又はスルホン酸アミド、1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル
又はスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノン−2−ジ
アジド−4−スルホン酸エステル又はスルホン酸アミド
等がある。これらは、例えば、1,2−ベンゾキノン−
2−アジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフト
キノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、1,
2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロ
リド等のo−キノンジアジドスルホニルクロリド類とポ
リヒドロキシ化合物又はポリアミン化合物を脱塩酸触媒
の存在下で縮合反応することによって得ることができ
る。
【0033】ポリヒドロキシ化合物としては、ヒドロキ
ノン、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノール
A、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、ト
リス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−
トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1−[1−
(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−
[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼン、没食子酸メチル、没食子酸エチル等が挙げられ
る。
【0034】ポリアミン化合物としては、1,4−フェ
ニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド等が
挙げられる。
【0035】また、ポリヒドロキシポリアミン化合物と
しては、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジヒドロ
キシベンジジン等が挙げられる。
【0036】o−キノンジアジド化合物は、一般式
(1)で表されるポリマー100重量部に対して好まし
くは5から100重量部、より好ましくは10から40
重量部の範囲で配合される。配合量が5重量部未満では
十分な感度が得られず、また、100重量部を超えると
樹脂組成物の耐熱性が低下する可能性がある。
【0037】本発明において用いられる溶媒とは、一般
式(1)で表されるポリマーをN−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)中で固形分20wt%の溶液にした時の
粘度をAとすると、本発明で使用される溶媒を使用した
時の同じ一般式(1)で表されるポリマー20wt%の
粘度は1.3A以上7A以下となる。さらに好ましくは
1.5A以上5A以下である。このようにNMPで測定
される粘度より大きくなることが重要である。一般にポ
リマーの粘度は、ポリマーと溶媒との相互作用により決
定される。ポリマーとの相互作用力の小さな溶媒はポリ
マー同志の相互作用力が高まり、ポリマー同志の絡み合
いが大きくなり粘度が上昇する傾向にある。このような
相互作用力の小さい溶媒を使用すると、ポリマーと溶媒
との相互作用が弱まり、上記したポリマー同志の相互作
用のみならず、感光剤とポリマーとの相互作用が強くな
り感度が向上する。また、ポリマー溶液を基板に塗布
後、ホットプレートなどで熱を加えて溶媒を除去する工
程(プリベーク工程)で、溶媒とポリマーの相互作用が
小さいと乾きが早くなる。このため、プリベーク工程
後、現像し、その後の熱処理で耐熱性樹脂膜を得るとこ
ろでは、溶媒は既にほとんど蒸発しているので、この工
程での収縮が小さくなる。この収縮が小さくなること
で、この間に発生するパターンのゆがみなどを極力抑え
る事が出来る。
【0038】このような溶媒としては、乳酸エチル、プ
ロピレングリコール、シクロペンタノン、メトキシメチ
ルブタノール、プロピオン酸メチルなどがあるが、これ
ら以外の溶媒でも一般式(1)で表されるポリマーを溶
解し、NMP溶液の粘度に対して1.3から7倍になる
ようなものであれば使用することができる。また、溶媒
を単独で使用したときに、ポリマーの溶解性が低下し、
層分離を起こすなどの問題が発生した場合は、ガンマブ
チロラクトン、NMP、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミドを全体の1割から5割混合することで、
溶解性を改良することもできる。
【0039】さらに、必要に応じて上記、感光性前駆体
組成物と基板との塗布性を向上させる目的で界面活性
剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類
を混合しても良い。また、2酸化ケイ素、2酸化チタン
などの無機粒子、あるいはポリイミドの粉末などを添加
することもできる。
【0040】さらにシリコンウエハーなどの下地基板と
の接着性を高めるために、シランカップリング剤、チタ
ンキレート剤などを感光性樹脂組成物のワニスに0.5
から10重量部添加したり、下地基板をこのような薬液
で前処理したりすることもできる。
【0041】ワニスに添加する場合、メチルメタクリロ
キシジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどのシランカップリング剤、チタンキレート
剤、アルミキレート剤をワニス中のポリマーに対して
0.5から10重量部添加する。
【0042】基板を処理する場合、上記で述べたカップ
リング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノー
ル、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルな
どの溶媒に0.5から20重量部溶解させた溶液をスピ
ンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などで表面処
理をする。場合によっては、その後50℃から300℃
までの温度をかけることで、基板と上記カップリング剤
との反応を進行させる。
【0043】次に、本発明の耐熱性感光性樹脂組成物を
用いて耐熱性樹脂パターンを形成する方法について説明
する。
【0044】本発明の耐熱性感光性樹脂組成物を基板上
に塗布する。基板としてはシリコンウエハー、セラミッ
クス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限
定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗
布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法があ
る。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃
度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、
0.1から150μmになるように塗布される。
【0045】次に耐熱性感光性樹脂組成物を塗布した基
板を乾燥して、耐熱性感光性樹脂組成物皮膜を得る。乾
燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、
50℃から150℃の範囲で1分から数時間行うのが好
ましい。
【0046】次に、この皮膜上に所望のパターンを有す
るマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用
いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X
線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365n
m)、h線(405nm)、g線(436nm)を用い
るのが好ましい。
【0047】耐熱性樹脂のパターンを形成するには、露
光後、現像液を用いて、ポジ型の場合は露光部を除去す
ることによって、ネガ型の場合は未露光部を除去するこ
とによって達成される。現像液としては、テトラメチル
アンモニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチル
アミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミ
ン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、
酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノー
ル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキ
シルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液、あるいはN
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシド、γ−ブチロラクロン、ジメチルアクリルアミド
などの極性溶媒にメタノール、エタノール、イソプロパ
ノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル
類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを
単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよ
い。上記に挙げたアルカリ現像液、有機溶媒による現像
液は、ポジ型、ネガ型の両方に使用することは可能であ
るが、好ましくはポジ型にはアルカリ現像液を用いるの
がよい。現像後は水、イソプロピルアルコール、エタノ
ール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートなどにてリンス処理をする。
【0048】現像後、200℃から500℃の温度を加
えて耐熱性樹脂皮膜に変換する。この加熱処理は温度を
選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的
に昇温しながら5分から5時間実施する。一例として
は、130℃、200℃、350℃で各30分づつ熱処
理する。あるいは室温より400℃まで2時間かけて直
線的に昇温するなどの方法が挙げられる。
【0049】本発明による耐熱性感光性樹脂組成物によ
り形成した耐熱性樹脂皮膜は、半導体のパッシベーショ
ン膜、半導体素子の保護膜、高密度実装用多層配線の層
間絶縁膜などの用途に用いられる。
【0050】
【実施例】以下発明をより詳細に説明するために、実施
例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されな
い。 特性の測定方法 膜厚の測定 大日本スクリーン製造社製ラムダエースSTM−602
を使用し、プリベーク膜については屈折率1.64、キ
ュア膜については屈折率1.75で測定を行った。測定
点は、ウエハー上の直径方向に10点を測定をし、平均
値を出した。
【0051】粘度の測定 ポリマーの粉体2.0gをはかり取る。ここに使用する
溶媒を全体の重量が10gになるように加える。このも
のをミクロスパーテルを用いて攪拌し、その後振倒機に
入れ100rpmで2時間振倒し、溶解を進めた。この
溶液を48時間放置した後、トキメック社製E型粘度計
ELH−Dを用いて、溶液1mlを計量し、25℃で粘
度を測定した。この時、溶媒にNMPを使用した時の粘
度と比較を行った。
【0052】キュアによる収縮 シリコンウエハー上に所定の条件で形成したプリベーク
膜を光洋リンドバーグ社製イナートオーブンCLH−2
1CDを用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度10ppm以
下)、200℃で30分、その後350℃まで1時間か
けて昇温し350℃で1時間熱処理をし、その後冷却
し、オーブン内の温度が200℃以下になったところで
取り出した。熱処理(キュア)前の膜厚(Ta)とキュ
ア後の膜厚(Tb)を測定し、Tb/Ta×100
(%)により、キュアによる収縮率を求めた。この数字
は70%以上となることでキュア中の収縮によるパター
ンのゆがみなどが小さくなり、収縮による応力が低減し
好ましい。
【0053】合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化
合物の合成 2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン(BAHF)18.3g(0.
05mol)をアセトン100ml、プロピレンオキシ
ド17.4g(0.3mol)に溶解させ、−15℃に
冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド20.
4g(0.11mol)をアセトン100mlに溶解さ
せた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反
応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポ
レーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフラン
とエタノールの溶液で再結晶した。
【0054】再結晶して集めた固体をエタノール100
mlとテトラヒドロフラン300mlに溶解させて、5
%パラジウム−炭素を2g加えて、激しく攪拌させた。
ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行っ
た。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認
して反応を終了させた。反応終了後、ろ過して触媒であ
るパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーター
で濃縮し、ジアミン化合物を得た。これを下記に示す。
得られた固体をそのまま反応に使用した。
【0055】
【化5】
【0056】合成例2 ヒドロキシル基含有酸無水物の
合成 乾燥窒素気流下、BAHF18.3g(0.05mo
l)とアリルグリシジルエーテル34.2g(0.3m
ol)をガンマブチロラクトン(GBL)100gに溶
解させ、−15℃に冷却した。ここにGBL50gに溶
解させた無水トリメリット酸クロリド22.1g(0.
11mol)を反応液の温度が0℃を越えないように滴
下した。滴下終了後、0℃で4時間反応させた。
【0057】この溶液をロータリーエバポレーターで濃
縮して、トルエン1lに投入して酸無水物を得た。これ
を下記に示す。得られた物質は350℃までに明確な融
点が見られなかった。
【0058】
【化6】
【0059】合成例3 ナフトキノンジアジド化合物の
合成 乾燥窒素気流下、4,4’−[1−[4−[1−(4−
ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]
エチリデン]ビスフェノール(本州化学工業製Tris
−PA)21.2g(0.05mol)と5−ナフトキ
ノンジアジドスルホニル酸クロリド37.6g(0.1
4mol)を1,4−ジオキサン400gに溶解させ、
40℃に加熱した。ここに、1,4−ジオキサン40g
と混合させたトリエチルアミン14.2g(0.14m
ol)を系内の温度が45℃以上にならないように滴下
した。滴下後40℃で2時間攪拌した。副生したトリエ
チルアミンの塩酸塩を濾過し、ろ液を1%塩酸3lに投
入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。水10
lでこの沈殿を2回洗浄を繰り返し、50℃の真空乾燥
機で20時間乾燥させ、ナフトキノンジアジド化合物を
得た。得られた化合物の構造を下記に示す。
【0060】
【化7】
【0061】Qのうち、6.7%が水素。残りは5−ナ
フトキノンジアジドスルホニル基。
【0062】実施例1〜4、比較例1〜2 乾燥窒素気流下、1lの4つ口フラスコに合成例1で合
成したヒドロキシル基含有ジアミン化合物30.2g
(50mmol)をN−メチル−2−ピロリドン(NM
P)150gに溶解させ、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物13.2g(45mmo
l)を加えて50℃で3時間撹拌した。さらにN,N−
ジメチルホルムアミドジエチルアセタール9.5g(8
0mmol)を加え、50℃で2時間撹拌し、部分エス
テル化したポリマー溶液を得た。このポリマー溶液を2
lの水に投入して、ポリマーの沈殿を得た。このポリマ
ー沈殿をろ過で集め、再度水2lで洗浄した後、ろ過で
集めた。このポリマーを80℃の真空乾燥機で48時間
乾燥させた。
【0063】粘度測定用に、得られたポリマーを表1の
実施例1〜4、比較例1、2に示した所定の溶媒中に固
形分濃度が20重量%になるように調整し、粘度を測定
した。測定結果を表1に示す。同じように得られたポリ
マーをNMPに固形分濃度が20重量%になるように調
整し、粘度を測定した。
【0064】また得られたポリマー5g、合成例3で合
成した感光剤1g、メチレンビスフェノール0.5gを
表1の実施例1〜4、比較例1、2に示した所定の溶媒
15gに溶解させた。
【0065】6インチシリコンウエハー上に、上記溶液
をプリベーク後の膜厚が7μmとなるように塗布し、つ
いでホットプレート(大日本スクリーン社製SKW−6
36)を用いて、110℃で3分プリベークすることに
より、感光性樹脂前駆体膜を得た。ついで、露光機(ニ
コン社製i線ステッパーNSR−1755−i7A)
に、パターンの切られたレチクルをセットし、露光量を
100mJ/cm2から800mJ/cm2まで50mJ
/cm2きざみでi線露光を行った。その後、NMD−
3(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38%
水溶液:東京応化工業(株)製)に60秒間浸漬し、さ
らに20秒間水洗することによってパターンを形成し
た。
【0066】結果を表1に示した。現像後の未露光部の
膜厚(T2)に対する現像前の膜厚(T1)の比率(残
膜率 T2/T1×100(%))、現像時間中に、完
全に溶解する最低光照射量を表1にまとめた。このもの
を光洋リンドバーグ社製イナートオーブンINH−21
CDを用いて200℃で30分、350℃で60分熱処
理をしてポリイミドに変換させた。熱処理時の膜厚の保
持率(現像後の膜厚T2、熱処理後の膜厚T3とする
と、T2/T3×100(%))も表1にまとめた。
【0067】実施例5〜6、比較例3〜4 4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(0.09モ
ル)、1,3−ビス−(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン(0.005モル)をN−メチル−2
−ピロリドンgに30℃で溶解させた。ここに合成例2
で合成した酸無水物61.4g(0.1モル)を加え
て、30℃で1時間、その後50℃で3時間攪拌して反
応させた。その後、水で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾
燥させたイソブチルビニルエーテル15.0g(0.1
5モル)を加えて50℃で4時間攪拌を続けた。
【0068】このようにして得られたポリマー溶液を水
3l中に投入して、ポリマーを沈殿させた。この沈殿を
ろ過で集めて、再度水3lで洗浄して、ろ過で沈殿を集
め、この沈殿を80℃の熱風オーブンで48時間乾燥し
た。
【0069】粘度測定用に、得られたポリマーを表1の
実施例5〜6、比較例3、4に示した所定の溶媒中に固
形分濃度が20重量%になるように調整し、粘度を測定
した。測定結果を表1に示す。同じよう得られたポリマ
ーをNMPに固形分濃度が20重量%になるように調整
し、粘度を測定した。
【0070】また得られたポリマー5g、感光剤として
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの
フェノール性水酸基4個のうち平均3個がナフトキノン
ジアジドスルホン酸エステルとなった化合物(4NT−
300、東洋合成製)1g、ビスフェノールZ0.5g
を表1の実施例5〜6、比較例3、4に示した所定の溶
媒15gに溶解させた。
【0071】露光、現像によるパターン形成について
は、露光機(ニコン社製g線ステッパーNSR−170
5−g6E)を用い、g線露光を行ったほかは、実施例
1〜4と同様に行った。またパターン形成後、残膜率、
最低光照射量、膜厚保持率は、実施例1〜4と同様に評
価し、これらの値を表1に示した。
【0072】実施例7〜9、比較例5〜7 乾燥窒素気流下、500mlの4つ口フラスコに、ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン36.6g(0.1モル)をジメチルアセト
アミド200mlに溶解させ、−15℃に冷却した。こ
こにピリジン7.9g(0.12モル)を加えた。ここ
にシクロヘキサノン50mlに溶解させた4,4’−ジ
フェニルエーテルジカルボン酸クロリド26.6g
(0.09モル)を溶液の温度が0℃を越えないように
滴下した。
【0073】滴下終了後、2時間−15℃で攪拌し、そ
の後15℃にまで温度を上昇させて1時間攪拌させた。
その後、30℃に温度を上げて2時間攪拌した。
【0074】この後、5−ノルボルネン−2,3−ジカ
ルボン酸無水物3.28g(0.02モル)を加えて、
15℃で1時間、その後25℃で2時間攪拌した。この
後、溶液にジメチルアセトアミドを100ml加え、ろ
過により生成した塩を除去した。ろ液を水10lに投入
して30分攪拌し、そのまま10時間放置した。この中
に生成していたポリマーの沈殿をろ過で集めた。このポ
リマーを80℃の真空乾燥機で48時間乾燥させた。
【0075】粘度測定用に、得られたポリマーを表1の
実施例7〜9、比較例5〜7に示した所定の溶媒中に固
形分濃度が20%になるように調整し、粘度を測定し
た。測定結果を表1に示す。同じよう得られたポリマー
をNMPに固形分濃度が20重量%になるように調整
し、粘度を測定した。
【0076】得られたポリマー5g、合成例3で合成し
た感光剤1g、メチレンビスフェノール0.5gを表1
の実施例7〜9、比較例5〜7に示した所定の溶媒15
gに溶解させた。
【0077】露光、現像によるパターン形成について
は、実施例1〜4と同様に行った。またパターン形成
後、残膜率、最低光照射量、膜厚保持率は、実施例1〜
4と同様に評価し、これらの値を表1に示した。
【0078】実施例10〜11、比較例8〜9 3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸二無水物31.0g(0.1モル)をガンマブチロ
ラクトン100g、ピリジン15gに溶解させた。ここ
に2−ヒドロキシエチルメタクリレート27.6g
(0.2モル)を加えて30℃で12時間攪拌した。
【0079】この溶液を−10℃に冷却して、40℃に
加温したガンマブチロラクトン50gに溶解させたジシ
クロヘキシルカルボジイミド40.6g(0.2モル)
溶液を内温が0℃を越えないように加えた。10分後に
ビス(4−アミノフェノキシ4−フェニル)スルホン4
3.2g(0.1モル)をガンマブチロラクトン100
gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えないように溶液
を滴下した。滴下後、−10℃で2時間、その後30℃
で4時間攪拌した。
【0080】この溶液をろ過して発生した沈殿物を除去
し、ろ液を水3lに投入してポリマーを沈殿させた。こ
の沈殿をろ過で集めて、沈殿を水3lで洗浄した後、ろ
過で集めて、80℃の熱風オーブンで48時間乾燥させ
た。
【0081】粘度測定用に、得られたポリマーを表1の
実施例10〜11、比較例8〜9に示した所定の溶媒中
に固形分濃度が20%になるように調整し、粘度を測定
した。測定結果を表1に示す。同じよう得られたポリマ
ーをNMPに固形分濃度が20重量%になるように調整
し、粘度を測定した。
【0082】得られたポリマー5g、エチレングリコー
ルジメタクリレート0.5g、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート0.1g、N−フェニルジエタノー
ルアミン0.1g、ミヒラーケトン0.05g、メルカ
プトベンゾチアゾール0.05g、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン0.08gを表1の実施例10〜1
1、比較例8〜9に示した所定の溶媒15gに溶解させ
た。
【0083】露光、現像によるパターン形成に関して、
露光は100℃で3分プリベークすること以外は実施例
1〜4と同様に行った。露光後、シクロペンタノンを現
像液として、SKW−636の現像装置を用いて、20
00回転で30秒スプレー噴霧をして未露光部を溶解さ
せ、その後5秒間2000回転のまま、シクロペンタノ
ンとイソプロピルアルコールを同時に噴霧し、さらに1
0秒間2000回転でイソプロピルアルコールを噴霧し
た後、3000回転で15秒振り切り乾燥を行った。
【0084】パターン形成後、残膜率、最低光照射量、
膜厚保持率は、実施例1〜4と同様に評価し、これらの
値を表1に示した。
【0085】実施例12〜13、比較例10〜11 3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸二無水物31.0g(0.1モル)をガンマブチロ
ラクトン100g、ピリジン15gに溶解させた。ここ
に2−ヒドロキシエチルメタクリレート27.6g
(0.2モル)を加えて30℃で12時間攪拌した。
【0086】この溶液を−10℃に冷却して、40℃に
加温したガンマブチロラクトン50gに溶解させたジシ
クロヘキシルカルボジイミド40.6g(0.2モル)
溶液を内温が0℃を越えないように加えた。10分後に
3,5−ジアミノ安息香酸7.61g(0.05モ
ル)、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル10.0
1g(0.05モル)を40℃に加温したガンマブチロ
ラクトン70gに溶解させた溶液を内温が0℃を越えな
いように溶液を滴下した。滴下後、−10℃で2時間、
その後30℃で4時間攪拌した。
【0087】この溶液をろ過して発生した沈殿物を除去
し、ろ液を水3lに投入してポリマーを沈殿させた。こ
の沈殿をろ過で集めて、沈殿を水3lで洗浄した後、ろ
過で集めて、80℃の熱風オーブンで48時間乾燥させ
た。
【0088】粘度測定用に、得られたポリマーを表1の
実施例12〜13、比較例10〜11に示した所定の溶
媒中に固形分濃度が20%になるように調整し、粘度を
測定した。測定結果を表1に示す。同じよう得られたポ
リマーをNMPに固形分濃度が20重量%になるように
調整し、粘度を測定した。
【0089】得られたポリマー5g、2−ヒドロキシ−
1−アルリロキシ−3−メタクリロキシプロパン(70
1A 新中村化学製)0.5g、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート0.1g、N−フェニルジエタノ
ールアミン0.1g、イルガキュア784(チバスペシ
ャリティーケミカル製) 0.1g、ビニルトリエトキ
シシラン0.05g、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン0.05gを表1の実施例12〜13、比較例1
0〜11に示した所定の溶媒15gに溶解させた。
【0090】露光、現像によるパターン形成に関して、
露光は実施例1〜4と同様に行った。露光後、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド1.19%水溶液に60
秒間浸漬し、さらに20秒間水洗することによってパタ
ーンを形成した。
【0091】パターン形成後、残膜率、最低光照射量、
膜厚保持率は、実施例1〜4と同様に評価し、これらの
値を表1に示した。
【0092】
【表1】
【0093】表1に用いている略号は下記のとおりであ
る。 ACO:アセトン CHO:シクロヘキサノン DAA:ジアセトンアルコール EL :乳酸エチル DMI:ジメチルイミダゾリン GBL:ガンマブチロラクトン MMB:3−メトキシ−3−メチルブタノール NMP:N−メチル−2−ピロリドン PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、低露光量でパターン加
工ができ、パターン形成後の膜の収縮率が小さい、高感
度の感光性樹脂組成物を得ることができた。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA10 AA20 AB16 AC01 AD01 AD03 BC13 BC69 BC70 BC86 BE01 BJ06 CB25 CB26 CB45 CC03 FA17 4J002 CM031 CM041 EC047 EE036 EE037 EE056 EH037 EN076 EQ016 ER006 ES006 EU116 EU186 EV216 EV326 FD206 FD207 GP03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(1)で表される構造単位を
    有するポリマーと、(b)感光剤と、(c)溶媒から構
    成される耐熱性感光性樹脂組成物であって、一般式
    (1)で表されるポリマーを濃度20重量%にした時の
    溶液の粘度が、溶媒N−メチル−2−ピロリドンのみで
    一般式(1)で表されるポリマーを同じ濃度にしたとき
    の溶液の粘度に対して、1.3倍から7倍であることを
    特徴とする耐熱性感光性樹脂組成物。 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価か
    ら8価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素原
    子を有する2価から8価の有機基、R3、R4、R5、R6
    は水素、または炭素数1から20までの1価のアルキル
    基、1つ〜3つまでの不飽和結合を有する1価の有機基
    を示している。また、R5、R6はすべて水素であること
    はない。nは3から100000までの整数、p、qは
    0から4までの整数を示す。r、sは0から2までの整
    数を示す。)
  2. 【請求項2】上記溶媒が、2種以上の混合溶媒であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の耐熱性感光性樹脂組成物
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