JP2001138822A - 表皮付き車両内装部材およびその製造方法 - Google Patents

表皮付き車両内装部材およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001138822A
JP2001138822A JP32273399A JP32273399A JP2001138822A JP 2001138822 A JP2001138822 A JP 2001138822A JP 32273399 A JP32273399 A JP 32273399A JP 32273399 A JP32273399 A JP 32273399A JP 2001138822 A JP2001138822 A JP 2001138822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
shape
urethane foam
vehicle interior
interior member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32273399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3707319B2 (ja
Inventor
Yutaka Shiga
裕 志賀
Tetsuo Kondo
哲夫 近藤
Akihiro Deshimaru
昭宏 弟子丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoue MTP KK, Inoac Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Inoue MTP KK
Priority to JP32273399A priority Critical patent/JP3707319B2/ja
Publication of JP2001138822A publication Critical patent/JP2001138822A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3707319B2 publication Critical patent/JP3707319B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性素材の外面形状と同一形状で表皮が貼込
まれるよう構成した表皮付き車両内装部材を提供する。 【解決手段】 基材12の外面に装着された弾性素材1
4の外表面14aに、該弾性素材14の外面形状に沿う
形状の保型材30を被着した後、この保型材30を被着
した前記弾性素材14に対して表皮20を貼込む。この
保型材30は、表皮20の貼込み時に、該表皮20の押
圧によって発生する前記弾性素材14の圧縮変形を防止
する。これにより弾性素材14に貼込まれた表皮20
は、該弾性素材14の外面形状に沿った形状に貼込まれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基材に装着され
たウレタンフォーム等の弾性素材の外表面に、該弾性素
材の外面形状に略合致する形状に成形された表皮を貼込
んで形成される表皮付き車両内装部材と、この表皮付き
車両内装部材を好適に成形するための製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば乗用車等の車両内装部材は、所要
形状に成形した基材の外表面に表皮を装着し、更に該基
材と表皮との間に弾力性を有するウレタンフォーム等の
弾性素材を介在させることで、質感および触感等の向上
を図る場合が多い。ここで前記表皮は、塩化ビニル(P
VC)やポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(P
P)等の素材を材質とする樹脂製表皮の他に、ファブリ
ックや本革および合成皮革等の素材を材質とする表皮も
実施に供されている。このうち、前記樹脂製表皮は真空
成形型等により予め所要形状に一体成形することが可能
であるから、インジェクション成形,プレス成形,スタン
ピング成形等により予め所要形状に成形した前記基材と
該表皮とを発泡成形型にセットし、これら表皮と基材と
の間に画成された空間内でウレタンフォームを一体発泡
して成形する場合が多い。すなわち、一体成形した樹脂
製表皮は隙間や孔等が全くないから、基材と表皮との間
で一体発泡したウレタンフォームが該表皮の表面側へ漏
出することなく好適に成形することができる。
【0003】一方、ファブリックや本革または合成皮革
等は、1枚のシート状素材から複雑な形状を一体成形す
ることが困難であるから、一般的には、該シート状素材
から複数の表皮片に分割裁断して各表皮片を縫製するこ
とで所要形状に成形する所謂「縫製表皮」が採用される。
しかし、この縫製表皮を前述した発泡成形型にセットし
て基材との間でウレタンフォームの一体発泡を行なう
と、各表皮片同士の縫い目や隙間から表面側へウレタン
が漏出して硬化してしまう問題がある。しかも前記ファ
ブリックや本革または合成皮革等は、離型剤の効果が作
用し難い素材であるから、縫い目の周囲に離型剤を塗布
したとしてもウレタンの除去作業が困難である。従っ
て、縫製表皮を採用する車両内装部材では、前記発泡成
形型を利用して前記基材の外表面にウレタンフォームの
みを先に発泡装着し、次いでこのウレタンフォームの外
表面に該縫製表皮を貼込む工法が採用されている。この
ため、ファブリックや本革または合成皮革等の素材を材
質とする縫製表皮は、質感の好適な向上を図り得るが製
造コストが大幅に嵩むので、高級車の一部高級グレード
にのみ採用されている。
【0004】例えば図1は、表皮貼込み工法で製作され
る車両内装部材の一例として、運転席および助手席の間
の床に設置されるセンターコンソールを例示したもので
ある。このセンターコンソール50は、図9に示すよう
に、所要形状にインジェクション成形した基材12(図
11)の外表面12aにウレタンフォーム14を発泡装
着してなるウレタン装着基材13と、複数の表皮片2
1,22,23,24,25(図10)を縫製することで該ウ
レタンフォーム14の外面形状と略同一形状に形成して
なる縫製表皮20とから構成される。そして、ウレタン
装着基材13の前記ウレタンフォーム14の外表面14
aに、該縫製表皮20を貼込むことで製作される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年に至り車
両内装部材に対しては、シャープでエッジが効いた外形
形状に成形することが要求されるようになってきた。従
って、前記フロアーコンソール50等の表皮貼込み形態
の車両内装部材においても、図13(a)に示すように、
前記ウレタンフォーム14の外面形状をエッジが効いた
角部15,15を有するものとして発泡成形し、このウ
レタンフォーム14に前記縫製表皮20を貼込むこと
で、該表皮20に前記角部15に沿った角部26を形成
して外形形状にシャープ感を創出させようとする工夫が
なされている。しかるに、ウレタンフォーム14に対し
て縫製表皮20を貼込むに際しては、弛みや皺の形成を
防止するために該表皮20を展張させながら作業する必
要があるため、図12および図13(b)に示すように、
弾力性を有するウレタンフォーム14では前記角部15
が表皮20の展張によって押圧されて圧縮変形し、該角
部15に大きな曲面が形成されてしまう課題を内在して
いた。すなわち、従来の構成に基いた表皮貼込み工法で
は、ウレタンフォーム14の外面形状と同一形状に前記
表皮20を貼込むことが極めて困難であり、全体的に丸
みを帯びてシャープでエッジの効いた外形形状に成形す
ることが不可能であった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、ウレタンフォーム等の弾性素
材の外面形状に沿う形状の保型材を該弾性素材に被着
し、表皮の貼込みに際して発生する弾性素材の圧縮変形
を防止するよう構成することで、該表皮が弾性素材の外
面形状と同一形状で貼込まれるようにした表皮付き車両
内装部材と、この表皮付き車両内装部材を好適に成形す
るための製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、弾性素材を外表面に装
着した基材と、前記弾性素材の外面形状に略合致する形
状の表皮とからなり、前記弾性素材の外表面に前記表皮
を貼込むことで形成される表皮付き車両内装部材におい
て、前記弾性素材の外面形状に沿うように成形した保型
材を、前記弾性素材と前記表皮との間に介在させるよう
構成したことを特徴とする。
【0008】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため本発明は、所要の外面形状に形成されたウレ
タンフォームが外表面に発泡装着された基材と、前記ウ
レタンフォームの外面形状と略合致する形状に成形され
た表皮とからなり、前記ウレタンフォームの外表面に前
記表皮を貼込むことで形成される表皮付き車両内装部材
において、前記ウレタンフォームの外面形状に沿う形状
に成形した保型シート材を該ウレタンフォームの外表面
に被着して、前記表皮の貼込みに際して押圧される部位
の圧縮変形を防止し、これにより前記表皮が、前記ウレ
タンフォームの外面形状に沿って貼込まれるよう構成し
たことを特徴とする。
【0009】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため別の発明は、所要の外面形状に形成されたウ
レタンフォームが外表面に発泡装着された基材と、前記
ウレタンフォームの外面形状に略合致する形状に成形さ
れた表皮とからなり、前記ウレタンフォームの外表面に
前記表皮を貼込むことで表皮付き車両内装部材を製造す
る方法であって、所要形状に予備成形された前記基材を
発泡成形型における第1分割型にセットすると共に、所
要形状に予備成形された保型シート材を該発泡成形型に
おける第2分割型にセットし、前記第1分割型および第
2分割型を互いに型締めした状態で前記基材の外表面に
ウレタンフォームを発泡装着する一方、発泡成形される
該ウレタンフォームの外表面に前記保型シート材を被着
し、次いで所要形状に別途形成した前記表皮を、前記保
型シート材により圧縮変形が防止された前記ウレタンフ
ォームの外面形状に沿って貼込むようにしたことを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る表皮付き車両
内装部材およびその製造方法につき、好適な実施例を挙
げて、添付図面を参照しながら以下説明する。本実施例
では、表皮付き車両内装部材として、図1に示すよう
に、前述したフロアコンソール50と同一形状のフロア
コンソール10を例に説明する。なお、従来技術の項で
既出の部材と同一部材については同一の符号を付して説
明する。
【0011】本実施例の表皮付き車両内装部材としての
フロアコンソール10は、図11に示した基材12の外
表面12aに、弾性素材としてのウレタンフォーム14
を発泡装着してなるウレタン装着基材13と、図10に
示す複数の表皮片21,22,23,24,25を縫製する
ことで該ウレタンフォーム14の外面形状と略同一形状
に形成してなる縫製表皮20とから構成されている(図
9)。また前記ウレタンフォーム14の外面には、後述
するように、該ウレタンフォーム14の外表面14a全
域を被覆する保型シート材(保型材)30が被着され、こ
れらウレタンフォーム14と縫製表皮20との間に該保
型シート材30が介在されている。
【0012】(ウレタン装着基材)前記ウレタン装着基材
13の基体である前記基材12は、例えばポリエチレン
やポリプロピレン等の樹脂素材を材質とし、インジェク
ション成形等によってフロアーコンソール10の基本形
状に一体成形される。具体的には、図11に示すよう
に、身の回りの小間物を収納するための収納室16や、
変速シフトレバー(図示せず)の設置を許容する前部開口
部17が形成され、これら収納室16と前部開口部17
との間の上面に例えばカップホルダーを設置するための
上面開口部18が形成される一方、更に後面には空気吹
出口または灰皿を設置する後面開口部19が形成されて
いる。そして、このように成形された基材12の外表面
12a全域に、後述するように、発泡成形型を利用して
所要厚のウレタンフォーム14が発泡装着される。この
ウレタンフォーム14は、図2および図3に示すよう
に、各角部15,15がシャープでエッジが効いた形状
に発泡成形されている。
【0013】(保型シート材)前記ウレタンフォーム14
の外表面全域を被着される前記保型シート材30は、例
えばABS,PVC,TPO,ASA等の公知の樹脂素材
を材質とし、シート状の該樹脂素材を真空成形等によっ
て該ウレタンフォーム14の原形の外面形状に合致した
形状に一体成形されたものである。この保型シート材3
0は、後述するように、ウレタンフォーム14の発泡成
形と同時に該ウレタンフォーム14の外表面14aに被
着され、特にウレタンフォーム14における角部15,
15に対応した角部31,31がシャープでエッジが効
いた形状に成形され、前記表皮20の貼込みに際して該
表皮20により押圧される部位、すなわちウレタンフォ
ーム14の前記各角部15,15近傍の変形を防止する
ことが主たる目的とされている。しかし、前記角部1
5,15近傍以外の外表面14aに対する垂直方向への
弾力変形は許容するようになっており、前記表皮20を
貼込んだフロアーコンソール10の外面の触感は保型シ
ート材30を被着しない従来のものと同等となってい
る。従って保型シート材30は、前記表皮20を貼込む
際に形状が変化しない最小の硬さを有する一方で、ウレ
タンフォーム14の弾力感触を阻害しないことが条件と
されるが、最終的には表皮20で被覆されてしまうので
低グレードのもので対応し得る。なお、フロアコンソー
ル10における上面と収納室16の側面との隅角部等に
は、前記表皮20の表皮片21,22,24の夫々の接合
縫製部分に対応した斜状凹部32,32が形成されてい
る。
【0014】(表皮)前記表皮20は、例えば本革等の素
材を材質とし、シート状本革からなる表皮素材から図1
0に示す各表皮片21,22,23,24,25を裁断し、
これら各表皮片21,22,23,24,25の端縁部同志
を縫製することで、図9に示すように、前記ウレタンフ
ォーム14の外面形状と略同一形状に形成した縫製表皮
として形成される。そして後述するように、前記保型シ
ート材30を被着したウレタンフォーム14に対して貼
込んで装着されている。
【0015】このように構成された本実施例のフロアコ
ンソール10では、ウレタンフォーム14の外表面14
aに被着された前記保型シート材30が該ウレタンフォ
ーム14の角部15,15の圧縮変形を防止するように
なっているため、図2および図3に示すように、表皮2
0は該ウレタンフォーム14の原形の外面形状と同一形
状に貼込まれている。すなわち表皮20には、ウレタン
フォーム14の各角部15,15に沿って角部26,26
が形成されており、これら角部26,26によりフロア
コンソール10はシャープでエッジが効いた外形形状を
呈している。また、表皮20の表皮片21,22,24に
おける接合縫製部分が、保型シート材30に形成した斜
状凹部32,32に整合して収容されているので(図
3)、この接合縫製部分が外方へ突出していない。
【0016】次に、前述のように構成してなる車両内装
部材としてのフロアコンソール10の製造方法につき、
図4〜図7をもとに説明する。なお前記基材12は、イ
ンジェクション成形,プレス成形またはスタンピング成
形等を利用して図11に示す形状に予備成形し、また前
記保型シート材30は、図示しない真空成形機等を使用
して所要形状に予備成形しておく。
【0017】(ウレタン装着基材成形工程)前記基材12
に対するウレタンフォーム14の発泡装着と、このウレ
タンフォーム14の外表面14aに対する前記保型シー
ト材30の被着は、発泡成形型を使用して同一工程で同
時に行なわれる。すなわち、図4および図7に示すよう
に、発泡成形型40における第1分割型41のセット部
41aに前記基材12を装着セットし、該成形型40に
おける第2分割型42のセット部42aに前記保型シー
ト材30を装着セットし、前記第1分割型41と第2分
割型42とを型締めすることにより、基材12の外表面
12aと保型シート材30の裏面との間に発泡空間43
が画成される。従って、この発泡空間43へ所定量のウ
レタン原液を注入すれば、発泡したウレタンフォーム1
4は該発泡空間43内へ充満して前記基材12の外表面
12aに発泡装着され、またこのウレタンフォーム14
の外表面14aに前記保型シート材30が被着されるに
至る。
【0018】このようにして、ウレタンフォーム14の
発泡装着および保型シート材30の被着工程が完了した
ら、基材12を発泡成形型40から脱型して前記保型シ
ート材30の不要な部分を切除すれば、ウレタン装着基
材13の成形が完了する。なお、保型シート材30に形
成された角部31,31により、図5および図6に示す
ように、発泡されたウレタンフォーム14はシャープで
エッジが効いた外面形状を呈している。
【0019】(縫製表皮成形工程)一方、前記表皮20
は、前述したように、シート状本革からなる表皮素材を
裁断して、図10に示すように、先ず各表皮片21,2
2,23,24,25を準備する。そして、各表皮片21,
22,23,24,25の各端部同志をミシン等で縫製す
ることにより、前記ウレタンフォーム14の外面形状と
略同一形状に形成した表皮20を成形する。
【0020】(縫製表皮貼込み工程)前記ウレタン装着基
材13と表皮20との成形が完了したら、次に該ウレタ
ン装着基材13のウレタンフォーム14に対する表皮2
0の貼込みを行なう。すなわちウレタン装着基材13に
おいて、ウレタンフォーム14に被着した前記保型シー
ト材30の外表面に所要の接着剤を塗布したもとで、前
記表皮20を貼込む。この際に、弛みや皺等の形成を防
止するために前記表皮20は適宜展張した状態で貼込み
作業がなされるため、この表皮20によって前記ウレタ
ンフォーム14の角部15,15の近傍部位が押圧され
る。しかるにこれら角部15,15の近傍部分は、前記
保型シート材30(該シート材30の角部31,31)に
よりその圧縮変形が好適に防止されているため、該角部
15,15が圧縮変形することなく表皮20の貼込みが
行なわれる。従って表皮20は、ウレタンフォーム14
の原形の外面形状と同一形状に貼込まれるに至る。
【0021】ウレタン装着基材13に対する表皮20の
貼込みが完了したら、該表皮20の端末部における不要
部分等を切除して端末部の仕上処理を行なうことによ
り、図1に示すように、表皮貼込み形態のフロアコンソ
ール10が完成するに至る。このように成形されたフロ
アコンソール10では、前述したように、表皮20の貼
込みに際してウレタンフォーム14の角部15,15の
圧縮変形が好適に防止される構成となっているので、該
表皮20は該ウレタンフォーム14の外面形状と同一形
状に貼込まれており、各角部26,26がシャープでエ
ッジが効いた外形形状に成形されている。
【0022】
【別実施例】図8は、本発明の別実施例の表皮付き車両
内装部材の要部断面図であって、この別実施例では、表
皮20の貼込みに際してウレタンフォーム14が押圧さ
れる部位の外表面のみを被覆するサイズの保型シート材
35を被着したものである。すなわち前記フロアコンソ
ール10では、表皮20の貼込みに際してウレタンフォ
ーム14の前記角部15,15が押圧されるようになる
から、少なくともこの角部15,15近傍の外表面に保
型シート材35を被着すれば、ウレタンフォーム14の
原形の外面形状と同一形状に表皮20を貼込むことがで
きる。またこの形態では、この保型シート材35を被着
した部位以外は、ウレタンフォーム14に対して表皮2
0が直接的に接触しているので、該ウレタンフォーム1
4の自然な弾力感触が表皮20へ伝わって触感が阻害さ
れない。また、保型シート材35の材料費も低く抑えら
れるので、製造コストが嵩むこともない。
【0023】なお前記実施例では、表皮貼込み形態の表
皮付き車両内装部材としてフロアコンソール10を例示
したが、本発明が対象とする表皮付き車両内装部材はこ
れに限定されるものではなく、例えばインストルメント
パネル,ドアトリム,ピラーガーニッシュ等の車両内装部
材にも好適に応用し得る。
【0024】また前記実施例では、縫製表皮の貼込みに
ついて説明したが、一体成形した樹脂製表皮を貼込む場
合も、同様の構成により好適な貼込みを行ない得る。
【0025】更に前記実施例では、弾性素材として基材
12の外表面12aに発泡装着されるウレタンフォーム
14を例示したが、この弾性素材はこれに限定されるも
のではなく、例えば前記基材12の外形形状に予備成形
された弾性素材を該基材12に接着または貼着する形態
のものを前提としてもよい。なお、成形される弾性素材
としては、例えばリ・ボンデッド・フォーム材(ウレタン
チップを接着剤で接着しながらシート状に成形したフォ
ーム材)や繊維集合体等が好適に採用され得る。何れの
弾性素材にあっても、基材12の外表面12aに装着し
たウレタンフォーム(弾性素材)14と、該ウレタンフォ
ーム(弾性素材)14の外表面14aに貼込む表皮20と
の間に、保型シート材30,35を介在させるようにし
た構成であるから、該表皮20はウレタンフォーム(弾
性素材)14の形状に沿って装着される。
【0026】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る表皮付
き車両内装部材によれば、基材の表面に装着した弾性素
材と該弾性素材の表面に貼込む表皮との間に、該弾性素
材の外面形状を保持する保型材を介在させるよう構成し
たことにより、前記表皮を弾性素材の形状に沿って装着
し得る利点がある。従って、前記弾性素材がシャープで
エッジが効いた外面形状の場合には、前記表皮もシャー
プでエッジが効いた外面形状となり、車両内装部材がシ
ャープでエッジが効いた外形形状を呈するようになる。
【0027】また、別の発明に係る表皮付き車両内装部
材によれば、ウレタンフォームが外表面に発泡装着され
た基材の該ウレタンフォームの外表面に表皮を貼込む形
態の表皮付き車両内装部材について、前記ウレタンフォ
ームの外表面に該ウレタンフォームの圧縮変形を防止す
る保型シート材を被着したことにより、このウレタンフ
ォームの外面形状に沿う形状に前記表皮を貼込み得る利
点がある。これにより、ウレタンフォームがシャープで
エッジが効いた外面形状の場合には、このウレタンフォ
ームに貼込んだ表皮もシャープでエッジが効いた外面形
状となり、車両内装部材がシャープでエッジが効いた外
形形状を呈するようになると共に、貼込み作業も容易と
なって不良発生率が低下する利点もある。なお保型シー
ト材は、ウレタンフォームの外表面全体を被覆するサイ
ズや、少なくとも表皮により押圧される部位だけを被覆
するサイズの何れでも、該ウレタンフォームの圧縮変形
が好適に防止されて表皮の好適な貼込みがなされる。
【0028】更に、別の発明に係る表皮付き車両内装部
材の製造方法によれば、発泡成形型を使用して基材の外
表面にウレタンフォームを発泡装着する際に、このウレ
タンフォームの外表面に保型シート材を同時に被着する
ことができるので、成形工程の増加による製造コストの
アップを招来することがない。むしろ、従来のウレタン
フォームの発泡装着工程において必要とされていた発泡
成形型への離型剤の塗布工程が不要となる利点がある。
また、ウレタンフォームの圧縮変形が好適に防止される
ので、表皮の貼込み作業を簡単かつ容易に行ない得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係る表皮付き車両内装部
材であって、その一例に係るフロアコンソールの斜視図
である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【図3】図2の要部拡大断面図である。
【図4】図1に示した車両内装部材を製造するのに使用
される発泡成形型の断面図であって、第1成形型に基材
をセットすると共に第2成形型に保型シート材をセット
した状態を示している。
【図5】図4に示す発泡成形型によって成形されたウレ
タン装着基材の要部拡大断面図であって、基材の外表面
に発泡装着したウレタンフォームの外表面に保型シート
材が被着された状態を示している。
【図6】図1に示した車両内装部材を製造するに際し、
ウレタン装着基材におけるウレタンフォームの外表面に
別途成形した縫製表皮を貼込む状態を示す断面図であ
る。
【図7】図1に示したフロアコンソールを代表とする表
皮貼込み形態の表皮付き車両内装部材の製造工程図であ
る。
【図8】本発明の別実施例に係るフロアコンソールの要
部拡大断面図である。
【図9】表皮貼込み形態の表皮付き車両内装部材におい
て、ウレタン装着基材におけるウレタンフォームの外表
面に対して、別途成形した縫製表皮を貼込む状態を示し
た斜視図である。
【図10】図9に示した縫製表皮を構成する各表皮片の
斜視図である。
【図11】図9に示したウレタン装着基材における基材
の斜視図である。
【図12】従来の構成を前提としてウレタン装着基材に
おけるウレタンフォームの外表面に縫製表皮を貼込んだ
ことにより、該ウレタンフォームの角部が押圧されて角
部が曲面に変形したフロアコンソールの要部断面図であ
る。
【図13】(a)は、ウレタンフォームの原形の外形形状
と同一形状に表皮が貼込まれて表皮にシャープでエッジ
が効いた角部が形成された場合の要部拡大断面図、(b)
はウレタンフォームの角部が圧縮変形した状態で表皮が
貼込まれて該表皮にシャープでエッジが効いた角部が形
成されない場合の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
12 基材 12a 外表面 14 ウレタンフォーム(弾性素材) 14a 外表面 15 角部(部位) 20 縫製表皮(表皮) 21,22,23,24,25 表皮片 30,35 保型シート材(保型材) 40 発泡成形型 41 第1分割型 42 第2分割型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 哲夫 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 (72)発明者 弟子丸 昭宏 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D022 CA07 CC03 CC11 CD29 CD30 3D023 BA01 BB07 BB25 BC00 BD02 BD27 BE06 BE10 BE31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性素材(14)を外表面(12a)に装着した
    基材(12)と、前記弾性素材(14)の外面形状に略合致する
    形状の表皮(20)とからなり、前記弾性素材(14)の外表面
    (14a)に前記表皮(20)を貼込むことで形成される表皮付
    き車両内装部材において、 前記弾性素材(14)の外面形状に沿うように成形した保型
    材(30,35)を、前記弾性素材(14)と前記表皮(20)との間
    に介在させるよう構成したことを特徴とする表皮付き車
    両内装部材。
  2. 【請求項2】 所要の外面形状に形成されたウレタンフ
    ォーム(14)が外表面(12a)に発泡装着された基材(12)
    と、前記ウレタンフォーム(14)の外面形状と略合致する
    形状に成形された表皮(20)とからなり、前記ウレタンフ
    ォーム(14)の外表面(14a)に前記表皮(20)を貼込むこと
    で形成される表皮付き車両内装部材において、 前記ウレタンフォーム(14)の外面形状に沿う形状に成形
    した保型シート材(30,35)を該ウレタンフォーム(14)の
    外表面(14a)に被着して、前記表皮(20)の貼込みに際し
    て押圧される部位(15)の圧縮変形を防止し、 これにより前記表皮(20)が、前記ウレタンフォーム(14)
    の外面形状に沿って貼込まれるよう構成したことを特徴
    とする表皮付き車両内装部材。
  3. 【請求項3】 前記保型シート材(30)は、前記ウレタン
    フォーム(14)の前記部位(15)を含む外表面(14a)の全体
    を覆うサイズに設定され、かつ該ウレタンフォーム(14)
    の弾力変形を阻害しない柔軟性を有している請求項1ま
    たは2記載の表皮付き車両内装部材。
  4. 【請求項4】 前記保型シート材(35)は、少なくとも前
    記表皮(20)により押圧される前記部位(15)だけを被覆す
    るサイズに設定された請求項1または2記載の表皮付き
    車両内装部材。
  5. 【請求項5】 前記表皮(20)は、シート状表皮素材を裁
    断して形成された複数の表皮片(21,22,23,24,25)を縫製
    することで前記ウレタンフォーム(14)の外面形状に略合
    致する形状に形成された縫製表皮である請求項1または
    2記載の表皮付き車両内装部材。
  6. 【請求項6】 所要の外面形状に形成されたウレタンフ
    ォーム(14)が外表面(12a)に発泡装着された基材(12)
    と、前記ウレタンフォーム(14)の外面形状に略合致する
    形状に成形された表皮(20)とからなり、前記ウレタンフ
    ォーム(14)の外表面(14a)に前記表皮(20)を貼込むこと
    で表皮付き車両内装部材を製造する方法であって、 所要形状に予備成形された前記基材(12)を発泡成形型(4
    0)における第1分割型(41)にセットすると共に、所要形
    状に予備成形された保型シート材(30,35)を該発泡成形
    型(40)における第2分割型(42)にセットし、 前記第1分割型(41)および第2分割型(42)を互いに型締
    めした状態で前記基材(12)の外表面(12a)にウレタンフ
    ォーム(14)を発泡装着する一方、発泡成形される該ウレ
    タンフォーム(14)の外表面(14a)に前記保型シート材(3
    0,35)を被着し、 次いで所要形状に別途形成した前記表皮(20)を、前記保
    型シート材(30,35)により圧縮変形が防止された前記ウ
    レタンフォーム(14)の外面形状に沿って貼込むようにし
    たことを特徴とする表皮付き車両内装部材の製造方法。
JP32273399A 1999-11-12 1999-11-12 フロアコンソール Expired - Fee Related JP3707319B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32273399A JP3707319B2 (ja) 1999-11-12 1999-11-12 フロアコンソール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32273399A JP3707319B2 (ja) 1999-11-12 1999-11-12 フロアコンソール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001138822A true JP2001138822A (ja) 2001-05-22
JP3707319B2 JP3707319B2 (ja) 2005-10-19

Family

ID=18147027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32273399A Expired - Fee Related JP3707319B2 (ja) 1999-11-12 1999-11-12 フロアコンソール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3707319B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011068284A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Toyoda Gosei Co Ltd 表皮付き部材
JP2014193595A (ja) * 2013-02-27 2014-10-09 Calsonic Kansei Corp 多層部品構造
CN108569217A (zh) * 2017-03-08 2018-09-25 株式会社丰和化成 内饰构件
EP3575150A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-04 Mazda Motor Corporation Center console structure and vehicle

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011068284A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Toyoda Gosei Co Ltd 表皮付き部材
JP2014193595A (ja) * 2013-02-27 2014-10-09 Calsonic Kansei Corp 多層部品構造
CN108569217A (zh) * 2017-03-08 2018-09-25 株式会社丰和化成 内饰构件
CN108569217B (zh) * 2017-03-08 2023-01-31 株式会社丰和化成 内饰构件
EP3575150A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-04 Mazda Motor Corporation Center console structure and vehicle
CN110549948A (zh) * 2018-05-30 2019-12-10 马自达汽车株式会社 中央控制台结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP3707319B2 (ja) 2005-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6231940B1 (en) Interior fixture or fitting part for vehicles and an associated production method
US5626382A (en) Molded plastic panel having integrated, localized soft-touch aesthetic feature
US6391232B1 (en) Integrated soft pads for one step molded parts
US7100958B2 (en) Trim element, especially for the interior of a motor vehicle, and a method for the manufacture thereof
US20070193673A1 (en) Vehicular interior parts and manufacturing method thereof
JPH0767711B2 (ja) 表皮インモールド成形品及びその成形方法
JP2001138822A (ja) 表皮付き車両内装部材およびその製造方法
US7087199B2 (en) Process for the manufacture of an article covered with a supple insert
US5939165A (en) Surface skin-covered molded cushioning material and process for producing the same
JP7283128B2 (ja) 部分表皮付き内装部品の製造方法
JP2003252081A (ja) エアバッグドア一体インストルメントパネルの製造方法
JP4337030B2 (ja) 表皮付き発泡成形部材のシール構造
US20060157881A1 (en) Method of pre-applying a bolster assembly to an interior trim part
US20090085237A1 (en) Method and apparatus for tensioning coverstock and forming vehicle interior components
JP3095128B2 (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JP2019001042A (ja) 車両内装部材の製造方法および圧着装置
JP4261157B2 (ja) 表皮付きクッションパッド及びその製造方法
JP2574035B2 (ja) 複合シート
JPH11291356A (ja) 表皮材の端末巻込み方法
JP3119348B2 (ja) 自動車用内装部品
JP2687200B2 (ja) 加飾部材付内装材および該内装材の製造方法
JP3145648B2 (ja) 椅子成形方法
JP2000326344A (ja) アームレストを有するオーナメント組立体の製造方法
JP2000335241A (ja) 自動車用内装部品
JP2005014370A (ja) 表皮付き発泡成形部材

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090812

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100812

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110812

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120812

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130812

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees