JP2001138112A - チャック部材の表面処理方法並びに表面構造 - Google Patents

チャック部材の表面処理方法並びに表面構造

Info

Publication number
JP2001138112A
JP2001138112A JP32694999A JP32694999A JP2001138112A JP 2001138112 A JP2001138112 A JP 2001138112A JP 32694999 A JP32694999 A JP 32694999A JP 32694999 A JP32694999 A JP 32694999A JP 2001138112 A JP2001138112 A JP 2001138112A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chuck member
chuck
binder
particles
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32694999A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Yone
和徳 米
Takao Iijima
貴雄 飯島
Shinji Kato
慎治 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP32694999A priority Critical patent/JP2001138112A/ja
Publication of JP2001138112A publication Critical patent/JP2001138112A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャック部材の交換頻度を減らせる表面処理
方法並びに表面構造を提供する。 【解決手段】 チャック部材1より硬度の高い高硬度材
を粒子状に粉砕した粉砕粒3を形成し、粉砕粒3をバイ
ンダの造粒粉4と共にチャック部材1の表面に溶射し、
粉砕粒3をチャック部材1の表面に溶着されたバインダ
層5から突出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チャック部材の表
面処理方法並びに表面構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械のチャックやロボットハンド等
に備えられるチャック部材は、摩擦力によりワークを把
持するため、ワークに接触する表面にセラミック等の高
硬度材をコーティングして表面の粗さを大きくし、十分
な摩擦力を得ている。
【0003】従来、この種のチャック部材として、図6
に示すように、炭化タングステン(WC)とバインダと
してコバルト(Co)をそれぞれ径が2〜3μmの粉末
にしたものを径が40〜50μmの粒状にした造粒粉1
0を形成し、造粒粉10を粉末式高速ガス溶射法により
チャック部材1の表面に吹き付けてコーティング層2を
形成するものがあった。
【0004】図7に示すように、コーティング層2は粉
末式高速ガス溶射法によって形成される表面特有のエッ
ジを持つ凹凸部11を有し、この凹凸部11がワークに
対する表面の粗さとなり、チャック部材1がワークを把
持するのに必要な摩擦力が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のチャック部材1の表面に形成される凹凸部1
1は、粉末状の炭化タングステンおよびバインダが混合
している構造ため、バインダの変形や磨耗に伴って凹凸
部11のエッジが早く磨耗し、ワークを把持するのに必
要な摩擦力が得られなくなり、チャック部材を頻繁に交
換する必要があった。
【0006】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、チャック部材の交換頻度を減らせる表面処理
方法並びに表面構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ワークを
把持するチャック部材の表面処理方法に適用する。
【0008】そして、チャック部材より硬度の高い高硬
度材を粒子状に粉砕した粉砕粒を形成し、粉砕粒をバイ
ンダと共にチャック部材の表面に溶射し、粉砕粒をチャ
ック部材の表面に溶着されたバインダ層から突出させる
ことを特徴とするものとした。
【0009】第2の発明は、ワークを把持するチャック
部材の表面構造に適用する。
【0010】そして、チャック部材より硬度の高い高硬
度材を粒子状に粉砕した粉砕粒を形成し、粉砕粒をチャ
ック部材の表面に溶着するバインダ層を形成し、粉砕粒
をバインダ層から突出させたことを特徴とするものとし
た。
【0011】第3の発明は、第2の発明において、軸回
りに回転駆動されるチャックボディと、チャックボディ
の回転に連動してワークに押し付けられる複数のチャッ
ク部材とを備えたことを特徴とするものとした。
【0012】
【発明の作用および効果】第1の発明によると、適度な
大きさに形成された粉砕粒をバインダと共にチャック部
材の表面に溶射することにより、粉砕粒をチャック部材
の表面に溶着されるバインダ層から突出させることがで
きる。こうして形成されたチャック部材のチャック面は
ワークとの摩擦が繰り返し生じても、ワークを把持する
のに必要な表面の粗さが維持され、工作機械やロボット
ハンド等においてチャック部材を交換する頻度を減らす
ことができる。
【0013】第2の発明によると、チャック部材のチャ
ック面は粉砕粒がバインダ層から凹凸をつくるように突
出しているため、バインダ層の変形や磨耗によって表面
粗さが減少することを抑えられる。したがって、チャッ
ク面はワークとの摩擦が繰り返し生じても、ワークを把
持するのに必要な表面の粗さが維持され、工作機械やロ
ボットハンド等においてチャック部材を交換する頻度を
減らすことができる。
【0014】第3の発明によると、チャックボディが回
転し始めるのに伴ってワークの把持が自動的に行われる
際、チャック面がワークに対して摺接しながら押し付け
られるが、チャック面はワークを把持するのに必要な表
面の粗さが維持され、チャック部材を交換する頻度を減
らすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0016】図1はチャック部材1のチャック面にコー
ティング層2を形成する表面処理方法を示している。表
面処理剤として、チャック部材(母材)1より硬度の高
い高硬度材として炭化タングステン(WC)とバインダ
としてニッケル(Ni)を用いる。炭化タングステンを
エッジを持つ粒子状に粉砕した粉砕粒3を形成する一
方、ニッケルを微細な粉状にしたものを固めた造粒粉4
を形成する。そして、図示しない溶射ガンを用いてバイ
ンダの造粒粉4を加熱して溶滴状にしながら粉砕粒3と
一緒にチャック部材1の表面に吹き付ける。その後、溶
射ガンから火炎のみをチャック部材1の表面に当てるフ
ェーシングを行い、この熱により吹き付けられたバイン
ダを溶融させてチャック部材1の表面に均質なバインダ
層5を形成する。
【0017】こうして作られるコーティング層2は、図
2に示すように、チャック部材1の表面に溶着したニッ
ケルからなるバインダ層5と、バインダ層5に溶着され
る炭化タングステンからなる粉砕粒3とから構成され、
粉砕粒3を適度な大きさに形成することにより、粉砕粒
3をバインダ層5から突出させている。
【0018】チャック部材1は、バインダ層5から突出
した粉砕粒3がエッジの付いた凹凸を持つ表面粗さとな
り、この凹凸がワークに食いつくように接触することに
より、炭化タングステンの摩擦係数に依存するより大き
な摩擦力が得られる。
【0019】チャック部材1のチャック面は、粉砕粒3
がバインダ層5から凹凸をつくるように突出しているた
め、硬度の低いバインダ層5の変形や磨耗によって表面
粗さが減少することを抑えられる。したがって、コーテ
ィング層2はワークとの摩擦が繰り返し生じても、ワー
クを把持するのに必要な表面の粗さが維持され、チャッ
ク部材1を交換する頻度を減らすことができる。
【0020】図3は本発明が適用可能なチャック装置の
一例を示す。この自動チャック装置20自体は、特開平
5−57510号公報として既に提案されている。
【0021】自動チャック装置20は、ワーク29を挟
むようにカム状に形成された3個のチャック部材31を
備える。各チャック部材31が同一円周上に等間隔をお
いて各ピン32を介して回動可能に支持される。各チャ
ック部材31の裏面に各ピニオン33が結合され、各ピ
ニオン33に噛み合うリングギア34を備える。リング
ギア34はチャックボディ35と一体回転する。
【0022】チャックボディ35を図中矢印で示すよう
に正回転させると、その開始時において、リングギア3
4の回転により3個のピニオン33が各チャック部材3
1と共に同期回転し、各チャック部材31のチャック面
36をワーク29に押し付けることによって自動的にワ
ーク29が把持される。
【0023】チャックボディ35を逆回転されると、リ
ングギア34の回転により3個のピニオン33を介して
各チャック部材31が上記開始時と逆方向に同期回転
し、各チャック部材31のチャック面36がワーク29
から離すことによって自動的にワーク29の把持が解除
される。
【0024】しかし、ワーク29の把持と解除が自動的
に行われる際、チャックボディ35が数回転する間、チ
ャック面36がワーク29に対して摺接しながら押し付
けられたり、離れるため、チャック面36の磨耗が進み
やすい。
【0025】これに対処して、チャック部材31のワー
ク29に当接するチャック面36には、図1に示す本発
明の表面処理を施してコーティング層2を形成する。コ
ーティング層2は、図2に示すように、炭化タングステ
ンからなる粉砕粒3をバインダ層5から突出させてい
る。
【0026】コーティング層2はワーク29との摩擦が
繰り返し生じても、ワーク29を把持するのに必要な表
面の粗さが維持され、チャック部材31を交換する頻度
を減らすことができる。
【0027】他の実施の形態として、図4に示すよう
に、本発明を互いに対向する3個のチャック部材(爪)
41を矢印で示すように手動で動かすチャック装置40
に適用してもよい。
【0028】この場合も、チャック部材41のワーク2
9に当接するチャック面42には、図1に示す本発明の
表面処理を施してコーティング層2を形成する。コーテ
ィング層2は、図2に示すように、炭化タングステンか
らなる粉砕粒3をバインダ層5から突出させている。こ
れにより、ワーク29を把持するのに必要な表面の粗さ
が維持され、チャック部材41を交換する頻度を減らす
ことができる。
【0029】他の実施の形態として、図5に示すよう
に、本発明を互いに対向する2個のチャック部材51を
備えるロボットハンド50に適用してもよい。
【0030】この場合も、チャック部材51の磨耗が抑
えられ、ロボットハンド50の耐久性を高められる。
【0031】また、チャック部材より硬度の高い高硬度
材として炭化タングステン(WC)等のセラミック材に
限らず、ダイヤモンド等の硬質材料を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す表面処理方法の説明
図。
【図2】同じくコーティング層の断面図。
【図3】他の実施の形態を示すチャック装置の正面図。
【図4】さらに他の実施の形態を示すチャック装置の正
面図。
【図5】さらに他の実施の形態を示すロボットハンドの
正面図。
【図6】従来例を示す表面処理方法の説明図。
【図7】同じくコーティング層の断面図。
【符号の説明】
1 チャック部材 2 コーティング層 3 高硬度材の粉砕粒 4 バインダの造粒粉 5 バインダ層
フロントページの続き (72)発明者 加藤 慎治 東京都港区浜松町二丁目4番1号世界貿易 センタービル カヤバ工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを把持するチャック部材の表面処理
    方法において、 チャック部材より硬度の高い高硬度材を粒子状に粉砕し
    た粉砕粒を形成し、 粉砕粒をバインダと共にチャック部材の表面に溶射し、 粉砕粒をチャック部材の表面に溶着されたバインダ層か
    ら突出させることを特徴とするチャック部材の表面処理
    方法。
  2. 【請求項2】ワークを把持するチャック部材の表面構造
    において、 チャック部材より硬度の高い高硬度材を粒子状に粉砕し
    た粉砕粒を形成し、 粉砕粒をチャック部材の表面に溶着するバインダ層を形
    成し、 粉砕粒をバインダ層から突出させたことを特徴とするチ
    ャック部材の表面構造。
  3. 【請求項3】軸回りに回転駆動されるチャックボディ
    と、 チャックボディの回転に連動してワークに押し付けられ
    る複数のチャック部材とを備えたことを特徴とする請求
    項2に記載のチャック部材の表面構造。
JP32694999A 1999-11-17 1999-11-17 チャック部材の表面処理方法並びに表面構造 Pending JP2001138112A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32694999A JP2001138112A (ja) 1999-11-17 1999-11-17 チャック部材の表面処理方法並びに表面構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32694999A JP2001138112A (ja) 1999-11-17 1999-11-17 チャック部材の表面処理方法並びに表面構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001138112A true JP2001138112A (ja) 2001-05-22

Family

ID=18193584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32694999A Pending JP2001138112A (ja) 1999-11-17 1999-11-17 チャック部材の表面処理方法並びに表面構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001138112A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006064608A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. 光ファイバ母材の延伸方法及びこれに用いる石英ダミー棒
JP2006169570A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 高摩擦発生体
WO2020110405A1 (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 加熱炉用粉体容器反転装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169570A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 高摩擦発生体
WO2006064608A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. 光ファイバ母材の延伸方法及びこれに用いる石英ダミー棒
WO2020110405A1 (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 加熱炉用粉体容器反転装置
CN113167533A (zh) * 2018-11-27 2021-07-23 株式会社则武 加热炉用粉体容器翻转装置
CN113167533B (zh) * 2018-11-27 2023-03-14 株式会社则武 加热炉用粉体容器翻转装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3663191A (en) Diamond tool and method of making the same
JP5105491B2 (ja) パターン化した研磨工具
JP2006501073A5 (ja)
US3023490A (en) Armored metal articles with a thin hard film made in situ and conforming to the exact contour of the underlying surface
JP2008515238A (ja) 成形したcmpパッドドレッサーおよび関連した方法
JPH0919869A (ja) 研磨用シート
WO2002068702A3 (en) Metal-infiltrated polycrystalline diamond composite tool formed from coated diamond particles
WO2005077600A1 (ja) 両端面ツルーイング装置、両端面ツルーイング工具及び両端面ツルーイング方法
JPWO2006019062A1 (ja) ロータリダイヤモンドドレッサ
CN101821047A (zh) 钎缝金属涂层制品及其制造工艺
JP2001138112A (ja) チャック部材の表面処理方法並びに表面構造
JP3762754B2 (ja) ディスク状砥石
JPH04253582A (ja) 摩擦による削りシステム
US3378361A (en) Method of making a tool for removing material from workpieces and product thereof
JP2004237410A (ja) 切断装置
JP2008155301A (ja) 砥石
JP3637815B2 (ja) シーム溶接用銅ワイヤへの金属錫コーティング装置およびシーム溶接機
JP2002046072A (ja) 砥石工具及びその製造方法
JPS63251170A (ja) 研削工具に適する研削面及びその形成方法
JP2002192470A (ja) 砥石工具
JP3187910B2 (ja) シーミングチャック
JP3029466B2 (ja) ダイヤモンド砥石及びその製造方法
JP3122031B2 (ja) 切断装置
JP2000176804A (ja) 鏡面研磨方法と研磨具
JP3722792B2 (ja) 加工用ホイール