JP2001131812A - ゴム手袋 - Google Patents

ゴム手袋

Info

Publication number
JP2001131812A
JP2001131812A JP30421999A JP30421999A JP2001131812A JP 2001131812 A JP2001131812 A JP 2001131812A JP 30421999 A JP30421999 A JP 30421999A JP 30421999 A JP30421999 A JP 30421999A JP 2001131812 A JP2001131812 A JP 2001131812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
gloves
latex
glove
stress relaxation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30421999A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Nobuchika
英男 信近
Yoshiaki Miyamoto
芳明 宮本
Naoya Ichikawa
直哉 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP30421999A priority Critical patent/JP2001131812A/ja
Publication of JP2001131812A publication Critical patent/JP2001131812A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gloves (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着感が良好で、蛋白質に起因するアレルギ
ーを引き起こすことがなく、かつ安価なゴム手袋を提供
する。 【解決手段】 本発明のゴム手袋は、ガラス転移温度が
20℃以下であるスチレン−ブタジエンゴムのラテック
スを用いて浸漬法により形成されたものであって、次式
(1) で表される、100%伸長の引張応力を取り除いて
から6分経過後の応力緩和率が50〜70%であること
を特徴とする。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)からなるゴム手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴム手袋の原料には、天然ゴムラ
テックスが多く用いられている。これは、当該ラテック
スを用いて得られる天然ゴム製の手袋が、そのモジュラ
スが極めて低く、かつ従来の合成ゴムからなる手袋では
得ることのできない、良好な装着感等を有するからであ
る。しかしながら、近年、天然ゴムラテックス中に含ま
れる蛋白質に起因して、即時性アレルギー等を引き起こ
すおそれがあることが報告されており、皮膚に直接接触
させて用いられるゴム手袋、とりわけ手術用手袋等のゴ
ム製品の場合にはかかる問題が深刻となっている。
【0003】そこで、天然ゴムに代えて、塩化ビニル樹
脂を原料とした手袋を用いることも行われている。塩化
ビニル樹脂製の手袋は、モジュラスがそれほど高くなく
適度であり、手へのフィット感は天然ゴム手袋より劣る
ものの、着脱時の装着性が非常に良好である。しかしな
がら、塩化ビニル樹脂は廃棄処理時等にダイオキシンを
発生するおそれがあるため、特に近年、その使用が制限
されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、天然ゴムに代わ
るゴム素材として、特表平9−505612号公報で
は、アクリロニトリルとブタジエンもしくはイソプレン
とのコポリマーと、スチレン−ブタジエンコポリマーと
の硬化混合物からなるラテックスフィルムを用いること
が検討されている。しかしながら、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム(NBR)はNRの約3倍、イソプレン
ゴム(IR)はNRの約5倍ものコストがかかるため、
実用的でない。
【0005】そこで本発明の目的は、安価なゴム材料を
用い、装着感が良好で、かつ蛋白質に起因するアレルギ
ーを引き起こすことのないゴム手袋を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、汎用のスチレン−ブタジエンゴム(SBR)のうち
ガラス転移温度が所定値以下のものを使用し、引張応力
に対する応力緩和率が所定の値よりも小さくなるように
調整したときは、前述のアレルギーの問題を生じること
がなく、安価で、かつ装着性の良好なゴム手袋を得るこ
とができるという新たな事実を見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】すなわち、本発明のゴム手袋は、ガラス転
移温度が20℃以下であるスチレン−ブタジエンゴムの
ラテックスを用いて浸漬法により形成されたものであっ
て、100%伸長の引張応力を取り除いてから6分経過
後の応力緩和率が50〜70%であることを特徴とす
る。上記本発明のゴム手袋によれば、ガラス転移温度が
上記範囲を満足するSBRで形成されることから、室温
で良好なゴム弾性を示し、適度なモジュラスが得られる
とともに、操作性等の使用感も良好なものとなる。ま
た、100%伸長の引張応力を取り除いてから6分経過
後の応力緩和率が50〜70%であることから、手への
フィット性が非常に良好なものとなる。加えて、SBR
は汎用の安価な合成ゴムであることから、ゴム手袋の製
造コストを低く抑えることもできる。
【0008】さらに、上記本発明のゴム手袋によれば、
原料ゴムとしてのSBRは合成ゴムであって、天然ゴム
のように蛋白質を含有しないため、当該蛋白質に起因す
るアレルギーを引き起こすことがない。上記本発明に係
るゴム手袋は、その優れた使用感や装着性に加えて、蛋
白質に起因するアレルギーを引き起こすことがないこと
から、作業用手袋のみならず、手術用手袋等の幅広い分
野で使用することができる。
【0009】上記本発明のゴム手袋においては、応力緩
和率を上記範囲に設定するという観点から、前記スチレ
ン−ブタジエンゴムのラテックスにおけるゴム分100
重量部に対して、亜鉛華の配合量が0.1〜1.2重量
部の割合となるように調整されるのが好ましい。本発明
における「応力緩和率」は、以下の方法にて測定したも
のである。まず、JIS K 6251「加硫ゴムの引
張試験方法」に規定のダンベル状4号形に準じた試料片
を使用して、当該試料片の両端に500mm/分の速度
で伸張する引張応力を加える。次いで、前記試料片の平
行部分(長さ20mm)が40mmにまで伸長した時点
(100%伸長時)における引張応力M100(0)[MP
a]を測定し、さらに100%伸長時から6分経過した
時点における引張応力M100(6)[MPa]を測定する。
こうして測定されたM100(0)とM100(6)とから、式(1)
【0010】
【数1】
【0011】によって応力緩和率(%)を算出する。と
ころで、特開昭55−163202号公報には、SBR
ラテックスを用いて皮膜を形成した作業用手袋の製造方
法が開示されている。しかしながら、かかる公報に開示
の方法は布手袋表面にゴム被膜を形成したものであっ
て、上記本発明のようにSBRゴムの単一のゴム膜から
なる手袋とは構成が本質的に異なっている。また、当該
公報に開示の作業用手袋は、布手袋表面にゴム被膜を形
成したものであるゆえ、その製造工程が複雑で、製造コ
ストが高くなったり、手へのフィット性等の装着性が損
なわれるといった問題がある。
【0012】一方、特開平9−157449号公報に
は、SBRゴムと抗菌剤とを含有する抗菌性ゴム成形物
が開示されており(実施例2参照)、当該成形物の一例
としてゴム手袋が開示されている。しかしながら、かか
る公報に開示のゴム成形物はゴムラテックスから浸漬法
によって成形したものではなく、原料ゴムに抗菌剤、亜
鉛華等の配合物を加え、素練り、圧延、成形等の工程を
経て得られるものである。従って、本発明のゴム手袋の
ように浸漬法によって得られるものとは本質的に異なっ
ており、そればかりか、前記公報のゴム成形物では、浸
漬法の特徴であるディッピングによる簡易な工程で均一
な厚みのゴム膜を形成できるという利点が得られない。
さらに、当該公報に開示の実施例では、SBRゴム10
0重量部に対して亜鉛華が5重量部配合されているが、
後述する本発明の実施例および比較例の結果より、かか
る場合にはゴム手袋の応力緩和率が低くなったり、モジ
ュラスが高くなったりして、装着感が良好なゴム手袋を
得ることができなくなるものと推測される。
【0013】また、特公昭60−6655号公報には、
スチレン−ブタジエンゴムラテックスを用いた医科用手
袋が開示されている。しかしながら、かかる手袋は、別
途滑剤を使用することなく着用できる手袋を提供するこ
とを目的としたものであって、澱粉粒子等の粒状物を分
散した、カルボキシル化されたスチレン−ブタジエンゴ
ムラテックスの層をエラストマー材料からなる内層の表
面に形成したものである。従って、本発明のゴム手袋と
はその構造が本質的に異なっており、そればかりか、か
かる公報の医科用手袋はその製造工程が複雑で、材料コ
ストが高いことから、製造コストも高くなるという問題
がある。
【0014】特表平7−506642号公報には、スチ
レン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロックまたは
グラフトコポリマーを用いた手袋が開示されている。し
かしながら、かかる公報では、SBSタイプのコポリマ
ーについてのガラス転移温度や応力緩和率についての考
慮がなされていない。また、通常、SBSタイプのコポ
リマーは柔軟性に乏しいものであることから、本発明に
係るSBR製ゴム手袋のように肌触り等の使用感が良好
で、かつ手へのフィット性や着脱感が良好な手袋を得る
ことができない。さらに、当該公報にはSBSタイプの
コポリマー単独での手袋は開示されておらず、SBSタ
イプのコポリマーについては、わずかにスチレン−イソ
プレン−スチレン(SIS)コポリマーとの積層体から
なる手袋(実施例3参照)に用いた例が開示されている
だけであって、かかる実施例の手袋は、本発明に係るゴ
ム手袋とはその構造が本質的に異なる。そればかりか、
かかる実施例で得られる手袋は積層構造であることか
ら、本発明に比べて製造工程が複雑で、製造コストが高
いという問題もある。なお、当該公報では硫黄、酸化亜
鉛(亜鉛華)等を混合せずに、加硫を必要としないゴム
手袋を得ることをも目的としているが、これは、亜鉛華
の配合量等を調節することで応力緩和率を調整し、ひい
てはゴム手袋の装着性等の物性を調整する本発明のゴム
手袋とは本質的に異なるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のゴム手袋について
詳細に説明する。本発明のゴム手袋は、前述のように、
スチレン−ブタジエンゴムラテックスから浸漬法によっ
て形成されたものであって、当該ゴム手袋を構成するS
BRゴムのガラス転移温度が20℃以下であり、かつ1
00%伸長の引張応力を取り除いてから6分経過後の応
力緩和率が50〜70%であることを特徴とする。
【0016】(SBRラテックス)本発明に用いられる
SBRラテックスとしては、当該ラテックス中のSBR
におけるガラス転移温度が20℃以下のものであればよ
く、かかる条件を満たすほかは、従来公知の種々のSB
Rラテックスを用いることができる。SBRのガラス転
移温度の上限は、上記範囲の中でも特に15℃以下であ
るのが好ましく、0℃以下であるのがより好ましい。一
方、ガラス転移温度の下限は特に限定されるものではな
いが、通常−20℃程度である。
【0017】ガラス転移温度が20℃を超えるSBRゴ
ムのラテックスを用いてゴム手袋を形成した場合、実際
の手袋の使用時においてゴム膜が樹脂状の硬いものとな
り、柔軟性が失なわれることから、手へのフィット性等
の装着性が良好なゴム手袋を得ることができなくなる。
また、加工性(成膜性)も低いため、均一でかつ十分な
膜厚を有するゴム手袋を得ることができなくなる。 (応力緩和率)本発明に係るゴム手袋の応力緩和率は、
前記式(1) によって求めたものであって、本発明におい
ては当該応力緩和率が50%以上、70%以下であるこ
とが求められる。
【0018】前記式(1) で表される応力緩和率が50%
を下回ると、手へのフィット性が低下したりするなど、
優れた装着性を有するゴム手袋を得ることができなくな
る。一方、前記式(1) で表される応力緩和率が70%を
超えると、手袋の使用中に変形が起こってしまい、実際
の使用に耐えられなくなる。上記応力緩和率は、上記範
囲の中でも特に50〜60%であるのがより好ましい。
【0019】上記応力緩和率は、SBRに対する亜鉛
華、イオウ、加硫促進剤等の配合量を変化させることに
よって適宜調節することができる。前記式(1) で表され
る応力緩和率を上記範囲に設定するには、通常、SBR
ラテックスのゴム分100重量部に対して、亜鉛華を
0.1〜1.2重量部、好ましくは0.3〜1.0重量
部の範囲で配合すればよい。亜鉛華の配合量が上記範囲
を下回ると、応力緩和が大きくなりすぎたり、手袋に十
分な強度を付与できなくなるおそれがある。逆に、亜鉛
華の配合量が上記範囲を超えると、応力緩和が小さくな
りすぎたり、手袋が硬くなって装着感が低下してしまう
おそれがある。
【0020】前記応力緩和率の調整を、亜鉛華に代え
て、他の金属酸化物を用いて行う場合には、その配合量
をSBRラテックスのゴム分100重量部に対して0.
1〜2重量部の範囲で設定すればよい。他の金属酸化物
の配合量が上記範囲を下回ったり、超えた場合に生じ得
る問題は、前述の亜鉛華の場合と同様である。 (配合剤)本発明に係るゴム手袋の製造において、SB
Rラテックスには、例えば加硫剤、加硫促進剤等が添加
されるほか、必要に応じて老化防止剤、充填剤、分散
剤、補強剤等の、従来公知の種々の配合剤等が添加され
る。
【0021】上記加硫剤としては、例えば硫黄、有機含
硫黄化合物等が挙げられる。かかる加硫剤の配合量は、
SBRラテックスのゴム分100重量部に対して0.1
〜2重量部、好ましくは0.3〜1重量部の範囲で調整
するのが適当である。上記加硫促進剤としては、例えば
N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛(P
X)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジエ
チルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)、ジブチルジチオ
カルバミン酸亜鉛(BZ)、2−メルカプトベンゾチア
ゾールの亜鉛塩(MZ)、テトラメチルチウラムジスル
フィド(TT)等があげられる。これらは単独でまたは
2種以上を混合して用いることができる。その配合量
は、SBRラテックスのゴム分100重量部に対して
0.5〜3重量部程度であるのが好ましい。
【0022】老化防止剤としては、一般に、非汚染性の
フェノール類が好適に用いられるが、アミン類を使用し
てもよい。老化防止剤の配合量は、SBRラテックスの
ゴム分100重量部に対して0.5〜3重量部程度であ
るのが好ましい。充填剤としては、例えばカオリンクレ
ー、ハードクレー、炭酸カルシウム等があげられる。そ
の配合量は、SBRラテックスのゴム分100重量部に
対して20重量部以下であるのが好ましい。
【0023】また、上記各添加剤のゴムラテックス中へ
の分散を良好にするために分散剤を配合してもよい。か
かる分散剤としては、例えば各種陰イオン系界面活性剤
等があげられる。分散剤の配合量は、分散対象である成
分における重量の0.3〜1.0重量%程度であるのが
好ましい。 (ゴム手袋の製造方法)本発明に係るゴム手袋は、上記
配合剤を添加したSBRラテックスを用いて、従来公知
の浸漬法の手法に準ずることによって製造される。
【0024】すなわち、上記配合ラテックスに、必要に
応じて予熱した手袋の型を浸漬し、次いで型を引き上
げ、型表面に形成したゴム膜を乾燥、加硫することによ
って本発明のゴム手袋が得られる。上記浸漬法によるゴ
ム手袋の製造に際しては、配合ラテックス中に感熱化剤
やアノード凝着剤を配合してもよい。前記感熱化剤とし
ては、例えば硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、亜
鉛アンモニウム錯塩等の無機または有機のアンモニウム
塩、あるいは例えばポリビニルメチルエーテル、ポリア
ルキレングリコール、ポリエーテルポリホルマール、官
能性ポリシロキサン等の、曇点が常温以上、100℃以
下の水溶性高分子が挙げられる。
【0025】前記アノード凝着剤としては、例えば硝酸
カルシウム、塩化カルシウム等の2価以上の金属塩、あ
るいはテトラメチルアンモニウム塩酸塩等の有機アルキ
ルアミン塩等が挙げられる。上記感熱化剤やアノード凝
着剤の配合量は常法に従って設定すればよく、通常、S
BRラテックスのゴム分100重量部に対して0.5〜
5重量部、特に0.5〜2.0重量部の範囲で設定すれ
ばよい。
【0026】
〔ゴム手袋の製造〕
実施例1 SBRラテックスとしては、日本ゼオン(株)製の商品
名「Lx2570X5」(ガラス転移温度Tg=−19
℃)を用いた。
【0027】上記SBRラテックスのゴム固形分100
重量部に対して、亜鉛華0.1重量部、硫黄(加硫剤)
1重量部およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(加硫
促進剤BZ)1重量部を配合した。次いで、こうして得
られた配合ラテックスに手袋の型を浸漬し、型表面に形
成したゴム膜を乾燥し、さらに110℃で30間程度
加硫して脱型することにより、ゴム手袋を得た。
【0028】実施例2〜6および比較例1〜3 亜鉛華の配合量を変えたほかは、実施例1と同様にして
ゴム手袋を得た。 〔物性の評価〕 (引張応力の測定および応力緩和率・応力保持率の算
出)上記実施例および比較例で得られたゴム手袋を打ち
抜き、JIS K 6251「加硫ゴムの引張試験方
法」に規定のダンベル状4号形に準じた試料片を作製し
た。
【0029】次いで、当該試料片の両端に500mm/
分の速度で伸張する引張応力を加え、前記試料片の平行
部分(長さ20mm)が40mmにまで伸長した時点
(100%伸長時)における引張応力M100(0)[MP
a]を測定した。さらに、100%伸長時から6分経過
した時点における引張応力M100(6)[MPa]を測定し
た。こうして測定されたM100(0)とM100(6)とから、前
記式(1) によって応力緩和率(%)を算出した。
【0030】なお、式(2) によって求められる応力保持
率についても算出した。
【0031】
【数2】
【0032】なお、本発明において、上記式(1) で表さ
れる応力緩和率は50〜70%の範囲となるように、上
記式(2) で表される応力保持率は30〜50%となるよ
うに、それぞれ調整される。 (装着性の評価)上記実施例および比較例で得られた手
袋について、装着時および脱着時の操作性(着脱性)を
以下の基準にて評価した。 ◎:装着し易さおよび脱ぎ易さが極めて良好であった。 ○:装着し易さおよび脱ぎ易さが良好であった。 ×:装着しにくく、かつ脱ぎにくかった。
【0033】(装着感の評価)上記実施例および比較例
で得られた手袋について、使用時の肌触りや手へのフィ
ット性(装着感)を以下の基準にて評価した。 ◎:肌触りや手へのフィット性が極めて良好であった。 ○:肌触りや手へのフィット性が良好であった。 ×:肌触りが悪く、フィット感も十分ではなかった。
【0034】上記引張応力の測定値、応力緩和率と応力
保持率の算出結果、および装着性と装着感の評価結果
を、配合ラテックスの組成とともに表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1より明らかなように、ガラス転移温度
が20℃以下のSBRゴムを使用し、その応力緩和率が
50〜70%となるように調整された実施例1〜6のゴ
ム手袋では、いずれも肌触り(使用感・装着感)や、手
へのフィット性、着脱時の操作性(装着性)が非常に良
好であった。これに対し、比較例1〜3では、応力緩和
率が50%以下であるため、肌触り(使用感・装着感)
や、手へのフィット性、着脱時の操作性(装着性)が実
用上不十分であった。
【0037】また、比較例4のように、亜鉛華を添加し
ない場合には、手袋の強度が低くなりすぎ、また、応力
緩和率が大きくなりすぎるため、実用に適さなかった。
以上詳述したように、本発明のゴム手袋によれば、アレ
ルギーを引き起こすことがなく、かつ手へのフィット性
や着脱時の操作性等の装着性が非常に良好なゴム手袋を
得ることができる。かかるゴム手袋は、作業用手袋のみ
ならず、手術用手袋等の幅広い分野で好適に用いられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B033 AC03 BA01 4J002 AC081 DE106 FD146 GC00 HA07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度が20℃以下であるスチレ
    ン−ブタジエンゴムのラテックスを用いて浸漬法により
    形成された、100%伸長の引張応力を取り除いてから
    6分経過後の応力緩和率が50〜70%であることを特
    徴とするゴム手袋。
  2. 【請求項2】前記ラテックスが、当該ラテックス中のゴ
    ム分100重量部に対して亜鉛華を0.1〜1.2重量
    部の割合で配合する請求項1記載のゴム手袋。
JP30421999A 1999-10-26 1999-10-26 ゴム手袋 Pending JP2001131812A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30421999A JP2001131812A (ja) 1999-10-26 1999-10-26 ゴム手袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30421999A JP2001131812A (ja) 1999-10-26 1999-10-26 ゴム手袋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001131812A true JP2001131812A (ja) 2001-05-15

Family

ID=17930451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30421999A Pending JP2001131812A (ja) 1999-10-26 1999-10-26 ゴム手袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001131812A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095508A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Zeon Corporation ディップ成形用組成物およびディップ成形品
WO2022102613A1 (ja) 2020-11-10 2022-05-19 昭和電工株式会社 クロロプレン共重合体ラテックス及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095508A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Zeon Corporation ディップ成形用組成物およびディップ成形品
US7662890B2 (en) 2004-03-31 2010-02-16 Zeon Corporation Composition for dip forming and molding obtained by dip forming
WO2022102613A1 (ja) 2020-11-10 2022-05-19 昭和電工株式会社 クロロプレン共重合体ラテックス及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101434814B1 (ko) 천연 고무 특성을 갖는 니트릴 고무 물품
US6828387B2 (en) Polyisoprene articles and process for making the same
JP6670942B2 (ja) ニトリルゴム製品
US20150128329A1 (en) Polymeric compositions comprising polyisoprene
EP1913071B1 (en) Latex accelerator composition
JP2000512684A (ja) 軟質ニトリルゴムの調合物
US20060052501A1 (en) Process for producing glove having interpenetrating network structure
JP2015094038A (ja) 手袋の製造方法
JPH1161527A (ja) 着脱性に優れたゴム製手袋及びその製造方法
JP2001131812A (ja) ゴム手袋
JP2001192918A (ja) ゴム手袋
JP4350831B2 (ja) 手袋
JP2002020915A (ja) 手袋およびその製造方法
EP1482009B1 (en) Elastromeric composition and process for producing glove having interpenetrating network structure
JP2002309043A (ja) ゴムラテックス組成物およびそれを用いた手袋
JP4350824B2 (ja) ゴム手袋およびその製造方法
JP2005105466A (ja) 作業用手袋およびその製造方法
JP2001295113A (ja) アクリル系樹脂手袋
JPH09310209A (ja) ゴム手袋
JP2000355808A (ja) アクリル樹脂手袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090528

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090727

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091029