JP2001131233A - ビニルピロリドン系重合体の製造方法 - Google Patents

ビニルピロリドン系重合体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】所望の分子量で、かつ分子量分布の狭いビニル
ピロリドン系重合体を再現性よく得ることができる、ビ
ニルピロリドン系重合体の製造方法を提供する。 【解決手段】少なくともN−ビニルピロリドンを含有す
る重合性単量体成分を、水溶性開始剤を用いて、水溶液
中で重合させるビニルピロリドン系重合体の製造方法で
あって、Tbpw−5(℃)〜Tbpw(℃)(但し、
Tbpwは、重合時における水の沸点を示す)の温度範
囲で前記重合反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に低分子量のビ
ニルピロリドン系重合体を得るのに好適な、ビニルピロ
リドン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルピロリドンやビニルピロリド
ン共重合体などのビニルピロリドン系重合体は、生体適
合性、安全性、親水性等の長所、利点があることから、
医薬品、化粧品、粘接着剤、塗料、分散剤、インキ、電
子部品等の種々の分野で広く用いられている。特に、フ
ィケンチャー式により示されるK値が50以下であるよ
うな低分子量ポリビニルピロリドンは、化粧品や医薬品
の分野で好適に用いられている。
【0003】従来から、ビニルピロリドン系重合体を低
分子量化するには、S化合物のような連鎖移動剤や連鎖
移動定数の大きなイソプロピルアルコールを用いる方法
等が知られており、なかでも、過酸化水素を用いること
が最も簡便な方法として知られている。このような従来
の製造方法においては、通常、分子量を制御するため、
60〜80℃の温度範囲で重合が行なわれている。例え
ば、特開平11−71414号公報に報告されている、
過酸化水素を用いた低分子量ポリビニルピロリドンの製
法においては、60〜85℃で重合反応を行っている。
しかしながら、このような場合、N−ビニルピロリドン
の供給速度や重合設備等によっては、重合熱の除熱が仕
切れなくなって系内温度が所定の重合温度以上に上昇し
てしまい、副反応として架橋反応が起こり、所望の分子
量のポリマーが得られなかったり、ポリマーの分子量分
布が広くなったりした。また、発生する重合熱を抑制す
るためにモノマーの供給時間を長くすると、得られるポ
リマーの分子量分布が広くなるといった問題を生じるこ
とがあった。さらに、重合熱による重合温度の上昇度合
いは一定でないため、実質的な重合温度が製造ロット毎
に異なることとなり、ひいては得られるポリマーのK値
に再現性が得られにくかった。
【0004】一方、特開昭63−156810号公報に
は、有機過酸化物触媒とイソプロピルアルコールとを用
いて100〜160℃で重合させるビニルピロリドン重
合体の製法が報告されている。しかし、この製法におい
ては、開始剤の分解促進および残存モノマーの低減のた
め、加圧下、130℃以上の高温で重合が行われている
ため、副反応が起こりやすくなり、得られるポリマーの
分子量分布が広くなる傾向があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、所望の分子量で、かつ分子量分布
の狭いビニルピロリドン系重合体を再現性よく得ること
ができる、ビニルピロリドン系重合体の製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討を行った。その結果、系内の水を気
化させながら、特に水の沸点下で重合反応を行うことに
より、モノマーの供給速度を速くした場合でも、重合熱
を水の蒸発潜熱で緩和し、常に一定温度で重合を進行さ
せることができ、これによって、所望の分子量で、かつ
分子量分布の狭いビニルピロリドン系重合体を再現性よ
く得ることができることを見いだした。さらに、水が沸
騰状態となるだけの高温で反応を行うために、高濃度で
重合させた場合にも、短時間で重合反応を終了すること
ができ、副反応である架橋反応を抑制することができる
ことを見いだした。本発明はこれらの知見に基づき完成
した。
【0007】すなわち、本発明にかかるビニルピロリド
ン系重合体の製造方法は、少なくともN−ビニルピロリ
ドンを含有する重合性単量体成分を、水溶性開始剤を用
いて、水溶液中で重合させるビニルピロリドン系重合体
の製造方法であって、Tbpw−5(℃)〜Tbpw
(℃)(但し、Tbpwは、重合時における水の沸点を
示す)の温度範囲で前記重合反応を行うことを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の一形態に
ついて詳しく説明する。本発明においては、Tbpw−
5(℃)〜Tbpw(℃)(但し、Tbpwは、重合時
における水の沸点を示す)の温度範囲、好ましくは水の
沸点下で重合反応を行うことが重要である。このような
温度範囲、すなわち系中の少なくとも一部の水が沸騰す
る状態で、該水を気化させながら重合を行うことによっ
て、重合熱を水の蒸発潜熱で緩和し、常に一定温度で重
合を進行させることができ、これにより、副反応を抑制
して、所望の分子量のビニルピロリドン系重合体を分子
量分布にばらつきを生じることなく得ることができるの
である。重合温度が前記温度範囲よりも低いと、一定の
重合温度を保つためにモノマーの供給時間が長くなり、
生成する重合体の分子量分布が広くなったり、また、モ
ノマーの供給速度が速い場合には得られる重合体のK値
が製造ロット間でばらつきやすくなる。
【0009】本発明においては、常圧下または減圧下で
重合反応を行うことが好ましい。また、加圧下で重合反
応を行う際には、0.2MPa以下として、水の沸点、
すなわち重合温度が120℃以下となるようにすること
が好ましい。重合反応の際、系内の圧力が低ければ低い
ほど水の沸点が下がるため、前記重合温度を下げること
ができ、架橋等の副反応をより効果的に抑制し、分子量
分布のばらつきを防ぐことができるのである。重合温度
が120℃(反応系内の圧力が0.2MPa)を越える
と、架橋反応が起こりやすくなるため好ましくない。
【0010】本発明において用いられる重合性単量体成
分は、少なくともN−ビニルピロリドンを含有していれ
ば、特に制限されるものではない。重合性単量体成分と
しては、例えば、N−ビニルピロリドンを単独で用いて
もよいし、N−ビニルピロリドンと共重合可能な任意の
重合性単量体を併用してもよい。N−ビニルピロリドン
と共重合可能な重合性単量体としては、特に限定される
ことはなく、具体的には、例えば、1)(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の(メタ)アク
リル酸エステル類;2)(メタ)アクリルアミド、およ
び、N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノ
エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体
類;3)(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピ
リジン、ビニルイミダゾール等の塩基性不飽和単量体お
よびその塩または第4級化物;4)ビニルホルムアミ
ド、ビニルアセトアミド、ビニルオキサゾリドン等のビ
ニルアミド類;5)(メタ)アクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有不飽和単
量体およびその塩;6)無水マレイン酸、無水イタコン
酸等の不飽和無水物類;7)酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル等のビニルエステル類;8)ビニルエチレンカー
ボネートおよびその誘導体;9)スチレンおよびその誘
導体;10)(メタ)アクリル酸−2−スルホン酸エチ
ルおよびその誘導体;11)ビニルスルホン酸およびそ
の誘導体;12)メチルビニルエーテル、エチルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル
類;13)エチレン、プロピレン、オクテン、ブタジエ
ン等のオレフィン類;等が挙げられる。これらのうち、
N−ビニルピロリドンとの共重合性等の点からは、1)
〜8)が特に好適である。これらは、1種のみを用いて
もよいし、2種以上を混合してN−ビニルピロリドンと
共重合させてもよい。
【0011】前記重合性単量体成分中のN−ビニルピロ
リドン含有量は、特に限定されるものではない。本発明
の製造方法においては、高濃度のN−ビニルピロリドン
を重合させた場合であっても、短時間で反応を終了させ
ることができるので、架橋等の副反応を抑制することが
できるのである。例えば、前記重合性単量体成分中のN
−ビニルピロリドン含有量を90重量%以上とし、重合
反応の際の全仕込み成分中の前記重合性単量体成分の割
合を10〜50重量%として、高濃度の水溶液中で重合
反応を行った場合にも、副反応を抑制し、分子量分布の
ばらつきを防ぐことができる。このような高濃度での反
応は、得られたビニルピロリドン系重合体溶液の保管や
移送に有利であり、生産性の点からも好ましい。また、
ビニルピロリドン系重合体を粉末製品として得る場合に
も、高濃度で反応させると有利である。
【0012】本発明において、前記重合反応の方法は、
水中で行うものであれば、特に制限されるものではな
く、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、沈殿重合
等の従来公知の重合方法によって行うことができる。前
記重合反応に用いる溶媒としては、水が必須であるが、
水に溶解する溶媒、例えば、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、ジエチレングリコール等のアルコール類等から
選ばれる単独あるいは2種類以上を水と混合して用いる
こともできる。特に、イソプロピルアルコール、n−ブ
チルアルコール等の溶媒を水と混合して使用すると、共
沸作用により水の沸点、すなわち重合温度が低くなるの
で、副反応を抑制する点から好ましい。
【0013】本発明において用いられる水溶性開始剤と
しては、室温で5重量%以上の濃度で水に均一に溶解す
るものであり、加熱等によってラジカルが発生するもの
であれば、特に限定されないが、例えば、過酸化水素、
t−ブチルヒドロパーオキシド等の過酸化物;2−(カ
ルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2’−ア
ゾビス(2−メチル−N−フェニルプロリオンアミジ
ン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−アリル
アミジノ)プロパン〕2塩酸塩、2,2’−アゾビス
〔2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒド
ロピリミジン−2−イル)プロパン〕2塩酸塩、2,
2’−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン〕2塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−メチル
−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕等
のアゾ化合物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、
過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類;アスコルビン酸と過
酸化水素、スルホキシル酸ナトリウムとt−ブチルヒド
ロパーオキシド、過硫酸塩と金属塩等の、酸化剤と還元
剤とを組み合わせてラジカルを発生させる酸化還元型開
始剤;等が挙げられる。これらは、1種のみを用いても
よいし、2種以上を併用してもよい。
【0014】前記開始剤の使用量については、特に限定
されないが、重合性単量体成分に対して0.002〜1
5重量%が好ましく、0.01〜5重量%がさらに好ま
しい。本発明においては、重合反応を行う際に、重合反
応の促進あるいはN−ビニルピロリドンの加水分解を防
止する目的で、従来公知の塩基性pH調節剤を使用する
こともできる。pH調節剤の添加は任意の方法で行うこ
とができ、例えば、重合初期より系内に仕込んでおいて
もよいし、重合中に逐次添加してもよい。pH調節剤と
しては、具体的には、アンモニア、脂肪族アミン、芳香
族アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げ
られ、これらの中でも特にアンモニアが好ましい。これ
らは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用して
もよい。pH調節剤を用いる場合、その使用量について
は特に限定されないが、重合時の溶液が5〜10のpH
領域、好ましくは7〜9のpH領域となるように使用す
るのがよい。
【0015】本発明においては、重合反応を行う際に、
重合反応の促進等の目的で、従来公知の遷移金属塩を使
用することもできる。遷移金属塩としては、具体的に
は、銅、鉄、コバルト、ニッケル等のカルボン酸塩や塩
化物等が挙げられ、これらは、1種のみを用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。遷移金属塩を用いる場
合、その使用量については特に限定されないが、重合性
単量体成分に対して重量比で0.1〜20000ppb
が好ましく、1〜5000ppbがさらに好ましい。
【0016】本発明においては、重合反応を行う際に、
前記開始剤および必要に応じて前記pH調節剤、前記遷
移金属塩の他に、適宜必要に応じて、任意の連鎖移動
剤、緩衝剤等を用いることもできる。前記重合反応を行
う際には、前述の各仕込み成分の添加方法は特に限定さ
れず、回分式や連続式等の任意の方法で行うことができ
る。
【0017】本発明の製造方法は、K値が50以下、重
量平均分子量が300,000以下の低分子量のビニル
ピロリドン系重合体の製造に特に適している。もちろ
ん、これに限定されるものではなく、高分子量のビニル
ピロリドン系重合体の製造に適用することもできる。な
お、K値とは、ビニルピロリドン系重合体が溶解する任
意の溶媒に10重量%以下の濃度で溶解させ、その溶液
の粘度を25℃において毛細管粘度計によって測定し、
この測定値を用いて次のフィケンチャー式から計算され
る値であり、この値が低いほど、分子量は低いと言え
る。
【0018】(logηrel)/C=〔(75Ko2)
/(1+1.5Ko C)〕+Ko K=1000Ko (但し、Cは、溶液100ml中のg数を示し、ηre
lは、溶媒に対する溶液の粘度を示す)
【0019】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例および比較例に
ついて説明するが、本発明は該実施例により何ら制限さ
れるものではない。実施例および比較例で得られた各ビ
ニルピロリドン系重合体については、前述した方法によ
り算出したK値(溶媒;水、濃度;1重量%で測定)、
および以下の条件のGPCで測定した重量平均分子量、
分散度(Mw/Mn)で評価した。
【0020】(GPC測定条件) カラム:昭和電工製「KD−806」「KD−804」
各1本 溶媒:0.1重量%臭化リチウム−DMF溶液 温度:40℃ 流量:0.8ml/min 〔実施例1〕攪拌機、モノマー供給槽、温度計、冷却管
および窒素ガス導入管を備えた500mlのフラスコ
に、水270gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しなが
ら、フラスコ内温が100℃になるように加熱した。こ
のフラスコ内に、2%アンモニア水3g、N−ビニルピ
ロリドン21gおよび4%過酸化水素水1gを、それぞ
れ5分毎に6回供給し、重合させた。この間、系中のp
Hは8.0〜8.5、温度は100℃であった。そし
て、同温度で2時間攪拌して重合を完結させ、ポリビニ
ルピロリドン水溶液を得た。得られたポリビニルピロリ
ドン水溶液のK値は29、重量平均分子量75,00
0、分散度1.5であった。
【0021】なお、上記反応の再現性を観るため、同様
の製造操作をさらに1回実施した。その結果、2回目に
得られたポリビニルピロリドン水溶液のK値は29、重
量平均分子量76,000、分散度1.5であり、製造
ロット間にK値や分散度等のばらつきはなかった。 〔実施例2〕実施例1と同一のフラスコに、水185g
を入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しながら、フラスコ内
温が100℃になるように加熱した。このフラスコ内
に、3%アンモニア水18g、N−ビニルピロリドン3
5gおよび7%過酸化水素水1gを、それぞれ5分毎に
6回供給し、重合させた。この間、系中のpHは8.0
〜8.5、温度は100℃であった。そして、同温度で
2時間攪拌して重合を完結させ、ポリビニルピロリドン
水溶液を得た。得られたポリビニルピロリドン水溶液の
K値は30、重量平均分子量81,000、分散度1.
6であった。
【0022】〔実施例3〕実施例1と同一のフラスコ
に、水270gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しなが
ら、反応系内を48000Paに減圧し、フラスコ内温
が80℃(48000Paにおける水の沸点)になるよ
うに加熱した。このフラスコ内に、2%アンモニア水3
g、N−ビニルピロリドン21gおよび4%過酸化水素
水1gを、それぞれ5分毎に6回供給し、重合させた。
この間、系中のpHは8.0〜8.5、温度は80℃で
あった。そして、同温度で15分間保持した後、系内を
窒素ガスで常圧に戻し、さらに100℃で2時間攪拌し
て重合を完結させ、ポリビニルピロリドン水溶液を得
た。得られたポリビニルピロリドン水溶液のK値は2
9、重量平均分子量79,000、分散度1.6であっ
た。
【0023】〔実施例4〕攪拌機、モノマー供給管、温
度計、圧力計および冷却設備を接続した圧力一定装置を
備えた500mlのオートクレーブに、水135g、2
%アンモニア水9gを入れ、窒素ガスを封入した。この
とき系内のpHは8.0〜8.5であった。次いで、攪
拌しながら、内温が100℃になるように加熱し、さら
に、系内が0.17MPa、115℃(0.17MPa
における水の沸点)となるようにした。オートクレーブ
系内を同温、同圧に保ちながら、N−ビニルピロリドン
63gおよび4%過酸化水素水3gを、30分間かけて
ポンプにて連続的に系内に供給し、重合させた。そし
て、同温度で2時間攪拌して重合を完結させ、ポリビニ
ルピロリドン水溶液を得た。得られたポリビニルピロリ
ドン水溶液のK値は36、重量平均分子量105,00
0、分散度2.3であった。
【0024】〔実施例5〕実施例1と同一のフラスコ
に、水320gを入れ、窒素ガスを導入し、攪拌しなが
ら、反応系内を25000Paに減圧し、フラスコ内温
が65℃(25000Paにおける水の沸点)になるよ
うに加熱した。このフラスコ内に、N−ビニルピロリド
ン80gおよび2,2’−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)2塩酸塩0.16gを、30分間かけて系内に供
給し、重合させた。この間、系中のpHは6.5、温度
は65℃であった。そして、同温度で15分間保持した
後、系内を窒素ガスで常圧に戻し、さらに100℃で2
時間攪拌して重合を完結させ、ポリビニルピロリドン水
溶液を得た。得られたポリビニルピロリドン水溶液のK
値は85、重量平均分子量1,200,000、分散度
2.5であった。
【0025】〔比較例1〕重合開始時(アンモニア水、
N−ビニルピロリドンおよび過酸化水素水の供給前)の
フラスコ内温が70℃になるようにしたこと以外は、実
施例1と同様にして、アンモニア水、N−ビニルピロリ
ドンおよび過酸化水素水をそれぞれ供給し、重合させ
た。この間に、フラスコ内温は85℃まで上昇した。ま
た、この間、系中のpHは8.0〜8.5であった。さ
らに、85〜70℃で2時間攪拌して重合を完結させ、
ポリビニルピロリドン水溶液を得た。得られたポリビニ
ルピロリドン水溶液のK値は31、重量平均分子量10
0,000、分散度2.4であり、K値、重量平均分子
量ともに実施例1よりも高くなっており、しかも実施例
1に比べて分散度が高く、分子量分布の広いものであっ
た。
【0026】なお、上記反応の再現性を観るため、同様
の製造操作をさらに1回実施した。その結果、2回目に
得られたポリビニルピロリドン水溶液のK値は33、重
量平均分子量110,000、分散度2.7であり、製
造ロット間にK値や分散度等のばらつきが観られた。
【0027】
【発明の効果】本発明のビニルピロリドン系重合体の製
造方法によれば、所望の分子量で、かつ分子量分布の狭
いビニルピロリドン系重合体を再現性よく得ることがで
きる。特に、本発明のビニルピロリドン系重合体の製造
方法は、低分子量のビニルピロリドン系重合体を得るの
に優れた効果を発揮する。また、高濃度で重合させた場
合にも、架橋等の副反応を効果的に抑制し、分子量分布
のばらつきを防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 敏明 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 西林 秀幸 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J011 HA02 HB02 HB04 HB05 HB14 4J100 AA02Q AA03Q AG04Q AH01Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AL03Q AL08Q AM15Q AM19Q AQ08P BC04Q CA01 CA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともN−ビニルピロリドンを含有す
    る重合性単量体成分を、水溶性開始剤を用いて、水溶液
    中で重合させるビニルピロリドン系重合体の製造方法で
    あって、 Tbpw−5(℃)〜Tbpw(℃)(但し、Tbpw
    は、重合時における水の沸点を示す)の温度範囲で前記
    重合反応を行うことを特徴とする、ビニルピロリドン系
    重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】常圧下または減圧下で前記重合反応を行
    う、請求項1に記載のビニルピロリドン系重合体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記重合性単量体成分中のN−ビニルピロ
    リドン含有量を90重量%以上とする、請求項1または
    2に記載のビニルピロリドン系重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】重合反応の際の全仕込み成分中の前記重合
    性単量体成分の割合を10〜50重量%とする、請求項
    1から3までのいずれかに記載のビニルピロリドン系重
    合体の製造方法。
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