JP2001123228A - 軸付円筒部材の誘導加熱焼入方法および装置 - Google Patents

軸付円筒部材の誘導加熱焼入方法および装置

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JP2001123228A
JP2001123228A JP30495999A JP30495999A JP2001123228A JP 2001123228 A JP2001123228 A JP 2001123228A JP 30495999 A JP30495999 A JP 30495999A JP 30495999 A JP30495999 A JP 30495999A JP 2001123228 A JP2001123228 A JP 2001123228A
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cooling
quenching
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克己 大宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置面積が減少し、処理時間が短縮される円
筒内周面と軸外周面を焼入れする軸付円筒部材の誘導加
熱焼入。 【解決手段】 円筒部1の内周面1aと軸部2の外周面
2aを焼入れする軸付円筒部材Wの誘導加熱焼入におい
て、内周面1aを加熱する内周加熱コイル3と、外周面
2aを加熱する軸加熱コイル8と、円筒部材Wを保持し
てその焼入面1aおよび2aをそれぞれの加熱コイル
3、8の位置に移動させる移動テーブル34と、該移動
テーブル34と一体に移動する内周面冷却手段6,37
と軸冷却手段42,43とを備え、移動テーブル34上
の円筒部材Wが移動しながらその焼入面1a、2aが冷
却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車部品
の等速ジョイントなどのように軸部の一端にボールベア
リングのアウターレースをなす円筒部を有する軸付円筒
部材の円筒内周面と軸外周面を焼入れする焼入方法およ
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような円筒内周面と軸外周
面を焼入れする軸付円筒部材の誘導加熱焼入れの際に
は、円筒内周面を加熱、冷却して焼入れした後、さらに
軸外周面を加熱、冷却して焼入れすることが行われてい
た。
【0003】即ち、被焼入円筒部材(以下ワークとい
う)の円筒内周面または軸外周面をそれぞれの加熱コイ
ルの位置で加熱して冷却位置に移動した後、この冷却位
置で停止して冷却液噴射などの方法で冷却されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
誘導加熱による焼入れの場合には加熱時間より冷却時間
が長いので、焼入作業時間の短縮のためには冷却時間の
短縮を図る必要がある。また、上記軸と内周面との焼入
れを別々のユニットにより行うと、ユニットの数が多く
なるため場所を要し、かつ工数が多くコストがかかると
いう問題点があった。
【0005】そこで本発明は、設置面積を取らず、処理
時間を短縮してコストを低減する円筒内周面と軸外周面
を焼入れする軸付円筒部材の誘導加熱焼入方法及び装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の円筒内周面と軸外周面を焼入れする軸付円
筒部材の誘導加熱焼入方法は、内周加熱コイルまたは軸
加熱コイル位置において被焼入円筒部材の円筒内周面ま
たは軸外周面を加熱し、該被焼入円筒部材の加熱部を冷
却しながら軸加熱コイルまたは内周加熱コイル位置に移
動して、軸外周面または円筒内周面を加熱して焼入れす
ることを特徴とするものである。
【0007】即ち従来は、被焼入円筒部材(以下ワーク
という)の円筒内周面または軸外周面をそれぞれの加熱
コイルの位置で加熱した後、ワークを冷却位置に移動
し、この位置で移動を停止して、冷却液噴射などの方法
で冷却焼入れし、次に反対の軸外周面または円筒内周面
を加熱する位置にワークを移動して加熱冷却焼入れして
いた。これに対し本発明は、円筒内周面または軸外周面
を加熱後、反対の軸外周面または円筒内周面を加熱する
位置に移動する際に、移動しながら冷却することによ
り、冷却時間を他の動作の中に組み入れることができ全
体の作業時間を短縮するものである。なお、ここでいう
軸外周面とは、軸の直線部のみをいうのでなく、例えば
図3に示すように軸の円筒部との付け根のR部や円筒部
の肩部まで含むことができる。
【0008】このため、本発明の円筒内周面と軸外周面
を焼入れする軸付円筒部材の誘導加熱焼入装置は、円筒
内周面を加熱する内周加熱コイルと、軸外周面を加熱す
る軸加熱コイルと、被焼入円筒部材を保持してその円筒
内周面焼入部および軸外周面焼入部を前記それぞれの加
熱コイル位置に移動させる移動テーブルと、該移動テー
ブルの移動中に前記円筒内周面焼入部と軸外周面焼入部
の少なくも一方が冷却されるように前記移動テーブルと
一体に移動する内周面冷却手段と軸冷却手段の少なくも
一方を備えたことを特徴とするものである。
【0009】すなわち、本発明の焼入装置は一つのユニ
ットに円筒内周面を加熱する内周加熱コイルと軸外周面
を加熱する軸加熱コイルとを備えて、テーブル上の被焼
入円筒部材(以下ワークという)を両コイルの間に移動
させて加熱焼入れするので、従来の円筒部と軸部の焼入
れを別個で行っていた焼入装置より面積が少なくて済
む。
【0010】また、冷却手段がテーブルと一体に移動
し、ワークが内周面加熱と軸加熱の間を移動中に冷却さ
れるので、全体としての作業時間が減少して焼入時間を
短縮できる。内周面と軸の冷却手段のいずれか一つの冷
却手段をテーブルと一体に移動するようにしても、従来
より時間短縮できるが両者ともに一体に移動すれば一層
効果があげられる。
【0011】前記移動テーブルは、保持する被焼入軸付
円筒部材を加熱、冷却中回転させる回転手段を備えるこ
とにより、ワークは回転しながら誘導加熱冷却されるの
で均等に加熱冷却されて焼入れ歪みを減少できる。
【0012】また、前記内周面冷却手段は、前記内周加
熱コイルに設けられた断面Y字型ノズルを有する冷却管
と前記移動テーブルに固定され円筒内周面に冷却液を噴
射する内周面冷却ノズルとを備え、前記軸冷却手段は前
記移動テーブルに固定されて軸部外周面に冷却液を噴射
する軸冷却ノズルと、軸付け根と円筒肩部外周面に冷却
液を噴射する肩冷却ノズルと円筒部外周面に冷却液を噴
射する円筒外周面冷却ノズルとを備えることが望まし
い。
【0013】このようにすれば、内周面冷却手段として
内周加熱コイルに設けられた断面Y字型ノズルにより通
常冷却が困難な円筒内周面が完全に冷却される。また、
断面Y字型ノズルと別個に移動テーブルに固定された円
筒内周面に冷却液を噴射する内周面冷却ノズルを備える
ことにより、内周面加熱後にワークが移動して内周加熱
コイルから離れて断面Y字型ノズルによる冷却効果が少
なくなったときに、ワークと共に移動する内周面冷却ノ
ズルが移動しながらワークの内周面をさらに冷却する。
なお、断面Y字型ノズルは発明者らが先に提案したもの
である(特許第1607862号)。
【0014】また、軸冷却手段移動としてテーブルに固
定された軸冷却ノズルと肩冷却ノズルを備えることによ
り、ワークは移動しながら軸部外周面と軸付け根と円筒
肩部外周面とを冷却できる。これにより、軸の冷却速度
が速くなると共に均一に冷却され焼入れ歪みを軽減でき
る。さらに移動テーブルに固定された円筒外周面冷却ノ
ズルを備えることにより、前記内周面冷却手段により内
周面を冷却するとき同時に円筒外周面も冷却されるの
で、円筒内周面の冷却速度が速くなると円筒部の焼入れ
歪みを軽減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の一実施形態
について具体的に説明する。図1は本発明実施形態の焼
入装置の断面図、図2は冷却手段の冷却液噴射箱の配列
の一例を示す図、図3は本実施形態の被焼入軸付円筒部
材(以下ワークという)の形状の一例を示す図である。
【0016】図3のワークWは円筒部1の端部に軸2を
有する軸付円筒部材をなし、円筒部1の内周面1aと軸
2の外周面2aが焼入れされる。
【0017】内周加熱コイル3は、図3の断面形状のリ
ング状導体4が使用され、高周波電流が付加されて筒体
内周面1aを加熱する。リング状導体4の内側にコア5
が取り付けられている。コイルの内部に断面Y字形状の
ノズル6aと端部ノズル6bが設けられた冷却管6が配
設され、加熱コイル3により加熱された筒体内周面1a
を奥まで完全に冷却するようになっている(特許160
7862号)。
【0018】軸外周面2aを加熱する軸加熱コイル8
は、軸付け根の首部を焼入れする断面形状を有するリン
グ部8b,8cと、軸外周面2aを加熱する直線の立上
り部8aとを有し立上り部8aがターミナルを介して高
周波電源に接続されている。
【0019】次に、本発明の焼入装置の構成について図
1を用いて説明する。ベースフレーム11上にコラム1
2が立設され、コラム12に設けられたレール13にサ
ドル21がスライドして上下移動できるようになってい
る。コラム12には、一端が軸受18に軸支され他端が
サーボモータ15により駆動される、ねじ軸16が付設
されている。そして、サドル21に設けられためねじ1
7がねじ軸16に螺合して、サーボモータ15の回転に
よりサドル21がレール13を上下スライド駆動される
ようになっている。
【0020】サドル21の上部側にはスライド面に直角
に上部アーム22が固設され、上部アーム22にエアシ
リンダ23が設けられている。エアシリンダ23により
上下駆動されるセンタ24は、回転テーブル34上に載
置されたワークWのセンタ孔に係合してワークWを保持
するするようになっている。
【0021】サドル21の下部側に、スライド面に垂直
に下部アーム31が固設されている。下部アーム31に
は平面軸受32が載設され、回転テーブル34がベアリ
ング33により平面軸受32に回転自在に支持されてい
る。回転テーブル34の外周面にはギヤ歯34aが設け
られ、ギヤ歯34aがモーター36に固着されたピニオ
ン35に噛み合ってモーター36により回転駆動され
る。平面軸受32、および回転テーブル34の中心に
は、内周加熱コイル3が挿入される空間が設けられてい
る。
【0022】回転テーブル34の上面には、ワークWの
円筒部1の外径に嵌合する凹部34bが設けられ、ワー
クWがその下部平面を同心に載置され、その上部センタ
孔がセンタ24に支持されて、ワークWはモータ36に
より回転駆動される回転テーブル34と共に回転するよ
うになっている。
【0023】回転テーブル34の上方の位置に、中空リ
ング状の円筒外周面冷却ノズル37が冷却液供給管37
aにより支持されて、下部アーム31に固設されてい
る。回転テーブル34の下面の内部に、中空リング状の
円筒内面冷却ノズル38が冷却液供給管38aにより支
持されて、下部アーム31に固設されている。
【0024】円筒外周面冷却ノズル37には、回転テー
ブル34に載置されたワークWの円筒外周面に冷却液を
噴射するノズルが設けられ、円筒内周面を焼入冷却する
とき同時に円筒外周面を冷却するようになっている。内
周面冷却ノズル38には、回転テーブル34に載置され
たワークWの円筒内周面に冷却液を噴射するノズルが設
けられている。内周加熱コイル3により円筒内周面が加
熱され断面Y字形ノズルにより冷却されるが、ワークW
が上昇して断面Y字形ノズルから離れたときに、内周面
冷却ノズル38が内周面に冷却液を噴射してワークが上
昇中も内周面を冷却するようになっている。
【0025】サドル21の上部アーム22と下部アーム
31の中間位置に中部アーム41が固設されている。中
部アーム41に回転テーブル34に載置されたワークW
を跨ぐようにして軸冷却ノズル42と肩冷却ノズル43
が固設され、軸冷却ノズル42はワークWのほぼ軸外周
面2aに、肩冷却ノズル43は軸付け根、肩部に冷却液
を噴射するノズルが設けられている。また、2個の軸冷
却ノズル42と1個の肩冷却ノズル43は、図2に示す
ように3方から噴射するように配設され、2個の軸冷却
ノズル42、42の間からワークWが回転テーブル34
に積載できるようになっている。
【0026】軸加熱コイル8は、上支持部材25により
支持されて、サドル21の上部アーム22と中部アーム
41の間の位置になるようにしてコラム12に固定さ
れ、図示しない誘導電源から高周波電流が付加され軸外
周面を加熱する。
【0027】下部アーム31の下側に下支持部材14が
設けられている。下支持部材14は、一端がレール13
にスライドして上下動可能に支持され、図示しないクラ
ンプ手段により任意の位置でコラム12に固定できるよ
うになっている。下支持部材14の他端には内周面冷却
管6が立設され、内周面冷却管6の先端には断面Y字型
ノズル6aと端面ノズル6bが設けられ、供給口6cか
ら圧送される冷却液を内周加熱コイル3により加熱され
た円筒内周面に噴射するようになっている。また、内周
面冷却管6の先端を取り巻いて内周加熱コイル3が設け
られている。内周加熱コイル3は前述した図3の形状を
なしている。
【0028】上記センタ24、軸加熱コイル8、各冷却
ノズル42、43、37、38および内周加熱コイル3
と内周面冷却管6は、それらの軸心がワークWの軸心と
一致するようにして各アーム22、41、31、支持部
材25、14に設けられている。
【0029】以下、上記本発明実施形態の焼入装置の操
作について図1と図4を用いて説明する。図4は装置の
動作順序を示すフローチャートである。まず、図1の位
置において、ワークWは図示しないチャージ手段のクラ
ンプ45により把持され、図の矢印方向に移動されて回
転テーブル34に凹部34bに嵌合するようにして載置
される(STEP1)。次にエアシリンダ23によりセ
ンタ24が下降し、ワークWは回転テーブル34とセン
タ24により把持される(STEP2)。
【0030】サドル21がモータ15の駆動により上昇
し、ワークWは回転テーブル34に保持された状態で上
昇する(STEP3)。ワークWの軸焼入部2aが軸加
熱コイル8の加熱位置に来ると(STEP4)、サドル
21の上昇が停止し(STEP5)、モータ36により
回転テーブル34上のワークWが回転される(STEP
6)。軸加熱コイル8に電流がONされてワークWは回
転しながら軸外周面2aが加熱される(STEP7)。
【0031】ワークが焼入温度に達し所定時間保持され
ると、電流がOFFされて軸外周面2aの加熱が終了し
(STEP8)、軸冷却ノズル42と肩冷却ノズル43
から冷却液が噴射される(STEP8´)。そして、た
だちにサドル21が下降するので(STEP9)、ワー
クWは冷却液噴射により冷却されながら下降する。サド
ル21が下降してワークWの円筒内周面1aが内周加熱
コイル3の位置に来ると(STEP10)、サドル21
の下降が停止される(STEP11)。
【0032】ここで、内周加熱コイル3の電流がONさ
れて円筒内周面1aの加熱が開始される(STEP1
2)。しかし内周面加熱が開始されても、まだ軸冷却ノ
ズル42と肩冷却ノズル43の冷却液噴射は継続され、
軸外周面2aが所定温度まで低下した後、冷却液噴射が
停止される(STEP13)。
【0033】ワーク内周面1aが焼入温度に達し定時間
保持されると、電流がOFFにされて加熱が終了する
(STEP14)。電流がOFFにされると、同時に内
周加熱コイル3の内部に配設された内周面冷却管6の断
面Y字型ノズル6a、端面ノズル6bから冷却液が噴射
されて内周面1aを急冷する(STEP14´)。同時
に円筒外周面冷却ノズル37、内周面冷却ノズル38か
ら冷却液が噴射される(STEP14´)。これにより
筒部1は内外から均等に冷却されるので、焼入れ歪みを
減少することができる。
【0034】内周面1aが所定温度に達する時間、断面
Y字型ノズル6aなどにより冷却された後、サドル21
が上昇する(STEP15)。ワークWが上昇して内周
面冷却管6の断面Y字型ノズル6aなどから離れると、
図1に示すように内周面冷却ノズル38から噴射される
冷却液が円筒内周面に達するので、ワークWは上昇しな
がらさらに内周面が冷却される。
【0035】サドル21が上昇して図1に示すサドル待
機位置に来ると(STEP16)、上昇は停止される
(STEP17)。そして、回転テーブル34が停止さ
れ(STEP18)、内周面冷却管6、円筒外周面冷却
ノズル37、内周面冷却ノズル38の冷却液噴射も停止
される(STEP18´)。
【0036】上記の作業が終了すると、図示しないチャ
ージ手段のクランプ45により軸2が把持されてワーク
Wが抽出される(STEP19)。これにより焼入作業
が完了する(STEP20)。
【0037】
【実施例】上記構成の本発明の焼入装置と従来の焼入装
置による焼入の作業時間について、図3に示す形状の下
記寸法の軸付円筒部材のワークを焼入れして比較した。 ワーク軸径:25mmφ×焼入部長さ55mm ワーク円筒内径:60mmφ×焼入部長さ38mm
【0038】その結果を図5に示す。図5は作業時間の
比較のため図4の工程を簡易化して示してある。図に示
すように、従来の装置では39sec要した工程時間
が、本発明の装置では25secに35%短縮された。
従来の装置では、軸加熱後にワークを冷却位置に移動し
軸冷却した後内周面加熱したので、軸冷却時間が全行程
時間の約40%を占めた。これに対して、本発明の装置
では前述のようにワークを移動しながら冷却するので、
軸冷却時間が別に要しないことになったためである。
【0039】以上述べたように本発明実施形態の焼入方
法、装置によれば、円筒内周面と軸外周面を焼入れする
軸付円筒部材の誘導加熱焼入において、従来の方法、装
置のようにワークの軸加熱後の冷却を停止位置で行った
後、円筒内周面加熱を行うのでなく、ワークの軸加熱後
の内周面加熱位置に移動中に冷却を行うので、ワークの
停止時間が大幅に短縮されコストが低減された。
【0040】また、一つのユニットで円筒内周面焼入れ
と軸外周面焼入れを行うので、それぞれの焼入れを別の
ユニットで行っていた従来の装置に比し、設置面積、設
備費を低減できた。
【0041】なお、上記実施形態ではワークの軸を最初
に焼入れした後円筒内周面を焼入れしたが、その逆に円
筒内周面を焼入れした後、軸を焼入れすることも可能で
ある。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の誘導加熱
焼入装置によれば、円筒内周面と軸外周面を焼入れする
軸付円筒部材の焼入時間が大幅に短縮されるので、自動
車部品などの熱処理に広く利用でき、部材の原価低減に
寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の誘導加熱焼入装置の構成を示
す図である。
【図2】本発明実施形態の誘導加熱焼入装置の冷却手段
の配置を説明する図である。
【図3】本発明実施形態のワークの一例を示す図であ
る。
【図4】本発明実施形態の誘導加熱焼入装置の操作の手
順を示すフローチャートである。
【図5】本発明実施例の誘導加熱焼入装置と従来の焼入
装置との工程時間の比較を示すフローチャートである。
【符号の説明】
W ワーク(軸付円筒部材)、1 円筒部、1a 円筒
内周面、2 軸、2a軸外周面、3 内周加熱コイル、
4 リング状導体、5 コア、6 内周面冷却管、6a
断面Y字形ノズル、6b 端面ノズル、6c 供給
管、8 軸加熱コイル、8a、立上り部 8b、8c
リング部、11 ベースフレーム、12コラム、13
レール、14 下支持部材、15 パルスモーター、1
6 ねじ軸、17 めねじ、18 ねじ軸受、21 サ
ドル、22 上部アーム、23エアシリンダ、24 セ
ンタ、25 上支持部材、31 下部アーム、32平面
軸受、33 ベアリング、34 回転テーブル、34a
ギヤ歯、34b凹部、35 ピニオン、36 モータ
ー、37 円筒外周面冷却ノズル、37a冷却液供給
管、38 円筒内周面冷却ノズル、38a 冷却液供給
管、41中部アーム、42 軸冷却ノズル、43 肩冷
却ノズル、45 クランプ
フロントページの続き (72)発明者 宮崎 華陽 神奈川県平塚市田村5893高周波熱錬株式会 社内 Fターム(参考) 4K042 AA06 BA13 DA01 DB01 DD04 DF01 EA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒内周面と軸外周面を焼入れする軸付
    円筒部材の誘導加熱焼入において、内周加熱コイルまた
    は軸加熱コイル位置において被焼入円筒部材の円筒内周
    面または軸外周面を加熱し、該被焼入円筒部材の加熱部
    を冷却しながら軸加熱コイルまたは内周加熱コイル位置
    に移動して、軸外周面または円筒内周面を加熱して焼入
    れすることを特徴とする円筒内周面と軸外周面を焼入れ
    する軸付円筒部材の誘導加熱焼入方法。
  2. 【請求項2】 円筒内周面と軸外周面を焼入れする軸付
    円筒部材の誘導加熱焼入装置において、円筒内周面を加
    熱する内周加熱コイルと、軸外周面を加熱する軸加熱コ
    イルと、被焼入円筒部材を保持してその円筒内周面焼入
    部および軸外周面焼入部を前記それぞれの加熱コイル位
    置に移動させる移動テーブルと、該移動テーブルの移動
    中に前記円筒内周面焼入部と軸外周面焼入部の少なくも
    一方が冷却されるように前記移動テーブルと一体に移動
    する内周面冷却手段と軸冷却手段の少なくも一方を備え
    たことを特徴とする円筒内周面と軸外周面を焼入れする
    軸付円筒部材の誘導加熱焼入装置。
  3. 【請求項3】 前記移動テーブルは保持する被焼入軸付
    円筒部材を加熱、冷却中回転させる回転手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の円筒内周面と軸外周面
    を焼入れする軸付円筒部材の誘導加熱焼入装置。
  4. 【請求項4】 前記内周面冷却手段は、前記内周加熱コ
    イルに設けられた断面Y字型ノズルを有する冷却管と前
    記移動テーブルに固定され円筒内周面に冷却液を噴射す
    る内周面冷却ノズルとを備え、前記軸冷却手段は前記移
    動テーブルに固定されて軸部外周面に冷却液を噴射する
    軸冷却ノズルと、軸付け根と円筒肩部外周面に冷却液を
    噴射する肩冷却ノズルと円筒部外周面に冷却液を噴射す
    る円筒外周面冷却ノズルとを備えることを特徴とする請
    求項2または3に記載の円筒内周面と軸外周面を焼入れ
    する軸付円筒部材の誘導加熱焼入装置。
JP30495999A 1999-10-27 1999-10-27 軸付円筒部材の誘導加熱焼入方法および装置 Expired - Lifetime JP3926951B2 (ja)

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