JP2001121164A - 内分泌撹乱物質または発ガン性物質を含有する汚水の処理方法および処理装置 - Google Patents

内分泌撹乱物質または発ガン性物質を含有する汚水の処理方法および処理装置

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JP2001121164A
JP2001121164A JP30260299A JP30260299A JP2001121164A JP 2001121164 A JP2001121164 A JP 2001121164A JP 30260299 A JP30260299 A JP 30260299A JP 30260299 A JP30260299 A JP 30260299A JP 2001121164 A JP2001121164 A JP 2001121164A
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reaction tank
ozone
ultraviolet
water
treating
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Souta Nakagawa
創太 中川
Yousei Katsura
甬生 葛
Manabu Ikeguchi
学 池口
Toshihiro Tanaka
俊博 田中
Noboru Katsukura
昇 勝倉
Mitsuru Imai
満 今井
Yasushi Kosaka
康司 小阪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばダイオキシン、ビスフェノールA、ジ
オキサン、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)など、水
中に存在する各種の内分泌撹乱物質または発ガン性物質
を、安定的に処理する方法を提供する。 【解決手段】 内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質
を含有する汚水を処理する方法において、オゾン反応槽
上部から流出水を取り出し、オゾン反応槽下部に還流さ
せるとともに、流出してから還流するまでの流路で、紫
外線照射、オゾンガス注入を行い、オゾンガスを注入す
る流路で原水添加を行い、オゾン反応槽上部から処理済
み水を回収する。紫外線照射又はオゾンガス注入に向か
う流路でさらに過酸化水素を注入するとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内分泌撹乱物質、
発ガン性物質などを含有する汚水を処理する方法に関
し、更に詳しくは、最終処分場の浸出水、産業廃水等か
ら排出され、内分泌撹乱物質、発ガン性物質などを含有
する汚水を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内分泌撹乱化学物質とは、動物の体内に
取り込まれた場合、生体内で営まれている正常なホルモ
ン作用に悪影響を与える化学物質をいう。内分泌撹乱化
学物質による曝露は、人や野生動物の内分泌作用を撹乱
し、生殖機能障害、悪性腫瘍などを引き起こす可能性が
あると指摘されている。内分泌撹乱物質は極めて低濃度
で作用する。胎児期など発生段階で深刻な影響を与え、
成長後にその影響が発現するなどの可能性も指摘されて
いる。こうしたことから、生物存続に関わる重大な影響
をもたらす可能性も懸念されている。
【0003】発ガン性物質は細胞の癌化を促進すること
が知られている。これまでの調査により内分泌撹乱物質
および発ガン性物質として疑われているものとしては、
PCB類、ダイオキシン類、ポリ臭化ビフェニル、ヘキ
サクロロベンゼン、ペンタクロロフエノール、2,4,
5−トリクロロフェノキシ酢酸、2,4−ジクロロフェ
ノキシ酢酸、アミトロール、アトラジン、シマジン、ヘ
キサクロロシクロヘキサン、エチルパラチオン、カルバ
リル、クロルデン類、1,2−ジブロモ−3−クロロプ
ロパン、DDTおよびその代謝物(DDE、DDD)、
ケルセン、アルドリン、エンドリン、ディルドリン、エ
ンドサルファン、ヘプタクロルおよびヘプタクロルエポ
キシド、マラチオン、メソミル、メトキシクロル、マイ
レックス、ニトロフェン、トキサフェン、カンフェクロ
ル、有機スズ(トリブチルスズなど)、トリフルラリ
ン、アルキルフェノール類、ビスフェノールA、フタル
酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ブチルベンジ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フ
タル酸ジエチル、ベンゾ(a)ピレン、カドミウム、
鉛、水銀、2,4−ジクロロフェノール、アジピン酸
(2−エチルヘキシル)、ベンゾフェノン、4−ニトロ
トルエン、ジオキサン等が挙げられている。
【0004】これらは、それぞれ、難燃剤、殺菌剤、殺
虫剤、防汚材、腐食防止剤、熱媒体、防腐剤、除草剤、
樹脂の硬化剤、樹脂原料、プラスチック可塑剤、溶媒な
どとして生産され利用されている。あるいは有機物の燃
焼過程でも生成される。こうして生成された物質は、品
目によって異なるが、概ねμ(ミクロン)g/リットル
〜p(ピコ)g/リットルオーダーの濃度で環境水中に
検出されている。このような濃度レベルは、COD、T
OC等から推測される水中有機物濃度のm(ミリ)g/
リットルオーダーに比べて非常に低いものである。しか
し、これらの内分泌撹乱化学物質は、非常にわずかな量
で上記のような作用を引き起こす。環境水中あるいは環
境に放出される以前の水からは、微量であってもそれを
除去する技術の開発が望まれている。埋立地での浸出水
を例に挙げると、ここには様々な種類の内分泌撹乱物質
および発ガン性物質が含まれている。濃度も高い。こう
した場所からの除去は、急務の課題である。生物難分解
性の有機物を処理する従来技術としては、例えば紫外
線、オゾンなどの光化学的反応によって行う方法があ
る。例えば、ヒドロキシラジカルのような活性酸素をい
ったん発生させ、これに攻撃させるという方法が知られ
ている。その場合、紫外線ランプや散気管を使うという
優れた方法がある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、内分泌撹乱
物質及び/又は発ガン性物質を含有する汚水には無機イ
オン濃度が高い。紫外線ランプや散気管を使うと、無機
イオンは、紫外線ランプの保護管の表面を汚染し、ある
いは散気管に目詰まりを起こさせ、処理を不安定にする
というやっかいな問題がある。そこで本発明は、例えば
ダイオキシン、ビスフェノールA、ジオキサン、フタル
酸ジ(2−エチルヘキシル)など、水中に存在する各種
の内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質を、安定的に
処理する方法を提供することである。
【0006】
【解決するための手段】本発明は以下の手段で上記課題
を解決した。 (1) 内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質を含有
する汚水を処理する方法において、オゾン反応槽上部か
ら流出水を取り出し、オゾン反応槽下部に還流させると
ともに、流出してから還流するまでの流路で、紫外線照
射、オゾンガス注入を行い、オゾンガスを注入する流路
で原水添加を行い、オゾン反応槽上部から処理済み水を
回収することを特徴とする汚水の処理方法。 (2) 紫外線照射又はオゾンガス注入に向かう流路で
さらに過酸化水素を注入することを特徴とする上記
(1)に記載の汚水の処理方法。 (3) 紫外線照射は、紫外線反応槽を流路内に設けて
オゾン反応槽から出た流出水をその紫外線反応槽の内面
に沿って膜状に流下させ、紫外線反応槽中央部から液体
流下膜に向けて照射することで行うことを特徴とする上
記(1)又は(2)に記載の汚水の処理方法。 (4) 内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質を含有
する汚水を処理する処理装置において、オゾン反応槽上
部から延びてオゾン反応槽下部に還流する流出路を設
け、流出路の途中に紫外線反応槽を設けるとともに、さ
らにオゾンガス注入イジェクターを設け、イジェクター
に向かう流路に原水添加口を設け、オゾン反応槽上部に
は処理済み水排出路を設けてあることを特徴とする汚水
の処理装置。 (5) 紫外線反応槽への流入口は、オゾン反応槽流出
口の高さより高い位置に設けてあることを特徴とする上
記(4)に記載の汚水の処理装置。 本発明では、以下に示す作用で内分泌撹乱物質または発
ガン性物質の分解が安定的に行われる。内分泌撹乱物質
または発ガン性物質は、オゾン、過酸化水素および紫外
線との反応で生じる・OH(ヒドロキシカチオン)によ
る酸化作用、および紫外線の脱塩素化作用により、無害
化される。原水とオゾンガスは並流接触することで、比
較的高濃度の有機物とオゾンガスが効率よく接触し、反
応効率が向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明の実施の一形態を示す概念図であ
る。上下方向に胴長のオゾン反応槽1を設け、その近傍
に紫外線反応槽2を設けてある。オゾン反応槽1はその
上部の水面位近くから流出管3が延び、流出管3は途中
から一方と他方とに分岐している。一方の分岐管4はオ
ゾン反応槽1の下部に通じ、先端はオゾン反応槽内で下
向きに噴出口5を広げて第一の流路を構成している。こ
の第一の流路には、分岐部の下流側に、原水添加口6、
過酸化水素注入口7、送水ポンプ8、及びイジェクター
9をこの順に設けてあり、イジェクター9にはオゾンガ
ス注入部10を設けてある。流出管3が分岐した他方の
分岐管11は途中に汲上げポンプ12を有し、紫外線反
応槽2の流入口に通じている。紫外線反応槽2は、内部
中央に長尺の紫外線ランプ13を上下方向に長く架設し
てある。上端外周部は、高さ位置がオゾン反応槽1の水
面より高いところにあり、その外周部には樋状の流入配
管14が水平リング状に囲んでいる。紫外線反応槽2の
流入口は、樋状のこの流入配管14の中に開口し、流入
配管14が溢水すると流入配管14に滞留していた水が
紫外線反応槽2内に向け、内壁面に沿って膜状に流入す
るようになっている。紫外線反応槽2の最下端はすり鉢
状になって縮径し、この紫外線反応槽2の流出口は、同
じくすり鉢状に形成されているオゾン反応槽1の下部最
下端に通じている。これにより、オゾン反応槽1の上部
から流出して紫外線反応槽2の内周面に通じ、紫外線反
応槽2からオゾン反応槽1の下部に入る第二の流路が形
成されている。オゾン反応槽1の上部では流出管3とは
別に処理済み管15が開口し、上端には廃オゾンガス排
出口16を設けてある。なお、オゾン反応槽1の内部の
上部に設けられたじゃま板24は、各ポンプのエアロッ
クの防止のためのものである。
【0008】オゾン反応槽1の上部から取り出したオゾ
ン反応槽1の流出水を、紫外線反応槽2およびイジェク
ター9にそれぞれ通過させてオゾン反応槽1の下部に還
流し、その間、イジェクター9への流入水に原水添加口
6から原水を添加する。オゾン反応槽1の上部の水の一
部は処理済み管15から処理水として得る。オゾン反応
槽1からの流出水に過酸化水素が添加され、紫外線は紫
外線反応槽2で液体流下膜に対して照射されている。紫
外線反応槽2の流出水はオゾン反応槽2の最下端に導入
されており、原水中の無機物の酸化反応によって生成し
た浮遊性物質は槽内に貯まることはない。すなわち、第
一の流路に設けた原水添加口6から原水を添加しなが
ら、オゾン反応槽1の上部の処理済み管15から処理水
を回収する。その間、送水ポンプ8を駆動してオゾン反
応槽1内の水を第一の流路に流通させ、過酸化水素とオ
ゾンガスを注入する。汲み上げポンプ12を駆動し、第
二の流路に流通させる。過酸化水素とオゾンガスとが混
じった水を紫外線反応槽2内に、壁面に沿って膜状に流
入させ、直接は水の飛沫の影響の少ない位置から紫外線
ランプ13を発光させ、過酸化水素とオゾンガスが混じ
る水に紫外線を照射する。過剰なオゾンガスは廃オゾン
ガスとしてオゾン反応槽1の上部から放出される。紫外
線反応槽2内で紫外線を供給する光源としては、低圧水
銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、エキシマ
レーザー等、170〜380nmの範囲の比較的低波長
の紫外線を照射可能なものを設けてあればよい。光源に
は、紫外線ランプの破損防止のために保護管を併用する
とよい。保護管の材質としては、170〜380nmの
紫外線透過率が高い石英、合成石英が良い。
【0009】紫外線反応槽2内に長尺の紫外線ランプ1
3を設置する方法としては、水の流れに対して紫外線ラ
ンプ13の長手方向を垂直または水平として並べる方法
があるが、水と紫外線との接触効率を考慮した場合、水
の流れに対して垂直方向に並べる方法が接触効率のむら
が少なくなり好適である。過酸化水素の注入方法として
は、複数の箇所から注入することも可能である。オゾン
反応槽1も紫外線反応槽2も、複数設けても良い。複数
設ける場合、並列よりも、直列に連結する方がよい。構
成が水の流れがプラグフローとなり、処理がより確実に
行われる。本発明の上記の実施の形態で、処理対象とす
る原水は、生物学的に分解可能な有機物を汚水中から生
物学的に除去する前或いは除去した後の水のいずれでも
よい。物理化学的に分離可能な有機物を物理化学的に除
去する前或いは除去した後の水いずれでもよい。生物学
的に分離可能な有機物を生物学的に除去する前或いは除
去した後の水いずれでもよい。有機物を汚水中から生物
学的に除去する方法としては、活性汚泥処理、接触酸化
処理、生物膜ろ過処理、嫌気処理等が挙げられ、物理化
学的に除去する方法としては、沈殿分離処理、浮上分離
処理、膜分離処理、ろ過処理、凝集沈殿処理、活性炭処
理、電気透析等が挙げられる。本発明の上記の実施の形
態では、いずれも好ましく利用できる。生物学的、また
物理化学的に分離可能な有機物が除去された水を処理対
象の原水とすれば、処理効率が上がる。ヒドロキシラジ
カルと内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質との間で
生じる反応を、併存する他の有機物が阻害することが少
なくなるからである。ヒドロキシラジカルは、内分泌撹
乱物質及び/又は発ガン性物質の分解攻撃に効率よく作
用する。
【0010】生物学的、また物理化学的に分離可能な有
機物が除去される前の水を原水とし、本発明の上記の実
施の形態による処理を行えば安全性が高まる。原水中に
残留する有機物は、その後に生物学的または物理化学的
に分離する。処理後に生じる汚泥中に有害な内分泌撹乱
物質または発ガン性物質が含まれることはほとんどなく
なっているからである。本発明の上記の実施の形態で理
想的な処理条件は、処理対象原水の性状、例えば内分泌
撹乱物質及び/又は発ガン性物質濃度、COD濃度等に
よって多少変動する。総内分泌撹乱物質または発ガン性
物質量が100〜10000[pg/リットル]、鉄イ
オン濃度が0.5〜5[mg/リットル]、塩素イオン
濃度が1000〜10000[mg/リットル]の場合
を以下に例示する。オゾン注入率は、通常10〜100
[mg/リットル]、好ましくは20〜50[mg/リ
ットル]の範囲から選定されるとよい。過酸化水素注入
率は1〜50、好ましくは2〜25[mg/リットル]
の範囲から選定されるとよい。紫外線を併用する場合の
紫外線照射量は、低圧水銀ランプまたは中圧水銀ランプ
を用いる場合、通常0.1〜5.0[whr/リット
ル]、好ましくは0.1〜3.0[whr/リットル]
の範囲から選定されるとよい。流下膜方式の場合の水層
厚は通常0.2〜5[mm]、好ましくは0.3〜3
[mm]の範囲から選定される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 〔実施例1〕図1に示す処理装置を用いてゴミ埋立て地
の浸出水を原水として処理した。原水中の総ダイオキシ
ン類量は、1000[pg/リットル]、鉄、マンガン
濃度は1[mg/リットル]、塩素イオン濃度は500
0[mg/リットル]だった。 ・オゾン注入率:50[mg/リットル] ・過酸化水素注入率:20[mg/リットル] ・紫外線ランプ:中圧水銀ランプ ・紫外線照射量:1.0[Whr/リットル] ・滞留時間 :30[min] ・紫外線反応槽への循環率:3[−] ・オゾン反応槽への循環率:3[−] 以上のような条件で1ケ月間運転した。運転1ケ月後の
結果を表1に示す。保護管表面の紫外線透過率(254
nm)は初期と全く同様であり、保護管による紫外線強
度の低下は認められなかった。また、オゾン吸収率も初
期と全く同様であり、オゾン吸収率の低下も認められな
かった。
【0012】
【表1】
【0013】〔比較例〕図5は、比較例として形成した
装置の概要を示す図である。図5に示すような装置を組
立て、内分泌撹乱物質または発ガン性物質を含有する汚
水を処理した。図1記載の部材と目的を共通する部材は
原則として同じ符号を付す。胴長のオゾン反応槽1を立
設し、反応槽1の下部には、過酸化水素注入口7を合流
させた原水流入口6を設け、水面に近い上部には処理水
排出口15を設けてある。反応槽1内部には、オゾンガ
ス源から通じるオゾンガス散気口20を底部に設け、水
面下には紫外線ランプ13を水平に架設してある。紫外
線ランプより高い位置から槽外に流出管3が延び、屈曲
して下降し、紫外線ランプ13の高さより低い位置に還
流するとともに、流出管3の途中にはポンプ8を設けて
ある。このような装置を用い、以下の条件で1ケ月間運
転した。結果を表2に示す。保護管表面の紫外線透過率
(254nm)は初期の2%にまで低下した。また、散
気管表面には茶褐色のスケールが付着しており、一部の
細孔は閉塞していた。オゾン吸収率は初期の95%に低
下していた。 ・オゾン注入率 :50[mg/リットル] ・過酸化水素注入率:20[mg/リットル] ・紫外線ランプ :中圧水銀ランプ ・紫外線照射量 :1.0[Whr/リットル] ・滞留時間 :30[min]
【0014】
【表2】
【0015】これらの結果より、本発明における保護管
表面の紫外線透過率の低下は殆ど認められず、紫外線が
被処理水に対して安定的に供給されることが認められ
た。また、オゾン吸収率の低下も殆ど無く、オゾンも被
処理水に安定して吸収されることが認められた。比較例
のダイオキシン処理性能が低い原因は保護管および散気
管の汚染により処理が不安定になったためである。
【0016】〔実施例2〕図2は、本発明の第二の実施
例の概要を示す図である。この例では、紫外線反応槽2
は紫外線ランプ13を水に浸漬させる構成を採用してい
る。処理済み管15は、流出管3と別方向に設けてある
のではなく、他方の分岐管11から、紫外線反応槽1の
上流部で分岐して設けてある。汲み上げポンプ12の代
わりに吸込みポンプ21を紫外線反応槽2からオゾン反
応槽1に向かう途中に設けてある。紫外線反応槽2は直
列に二つ設け、紫外線ランプ13は処理対象水を充満さ
せる槽内に流れ方向に直角に設けてある。流入配管14
は特に設けられていない。吸い込みポンプ21、送水ポ
ンプ8で処理対象水を循環させ、紫外線反応槽2の中に
は処理対象水を充満させる。その他は本発明の実施の形
態と同じである。2つの紫外線反応槽2が直列に接続さ
れており、処理がより確実になる。この様な構成におい
ても本発明の効果に変わりはない。
【0017】〔実施例3〕図3は、本発明の第三の実施
例の概要を示す図である。この例は循環水の一部をイジ
ェクター9に導入する構成のものである。紫外線反応槽
2は液体流下膜に紫外線を照射する構成のものが直列に
接続されている。第一の流路は途中に迂回路22を設
け、この迂回路22に過酸化水素注入口7とイジェクタ
ー9とを設けてある。過酸化水素注入口7はもう一つ、
第一の流路で紫外線反応槽2に至る途中にある。処理済
み管15は、分岐部に至る前の上流側流出管3に設けて
ある。その他は本発明の実施の形態と同じである。この
様にすることで循環水量とイジェクター9に導入する水
量をそれぞれ変化させることができる。また、紫外線処
理がより確実になる。この様な構成においても本発明の
効果に変わりはない。
【0018】〔実施例4〕図4は、本発明の第四の実施
例の概要を示す図である。紫外線反応槽2からの流出水
の一部をイジェクター9に導入する。紫外線反応槽2と
しては、液体流下膜に紫外線を照射する構成のものが並
列に接続されている。流出管3は分岐して一方の分岐管
4は一の紫外線反応槽2に通じ、他方の分岐管11は他
の紫外線反応槽2に通じ、各紫外線反応槽2の流出口は
下流で合流し、オゾン反応槽1の最下端に還流してい
る。オゾン反応槽1の最下端に還流している流出管3
は、合流点の下流で一部に迂回路22を形成し、その迂
回路22に送水ポンプ8と過酸化水素水注入口7とを有
し、オゾンガスを注入するイジェクター9をさらに同じ
場所近くに備えている。紫外線反応槽2を並列に接続す
れば、紫外線反応槽2一つあたりの水処理負荷を軽減す
ることが出来る。この様な構成においても本発明の効果
に変わりはない。
【0019】
【発明の効果】本発明は、上記のような構成でなるか
ら、水中に存在する各種の内分泌撹乱物質及び/又は発
ガン性物質を、安定的に処理する方法を提供することが
できる。内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質を含有
する汚水の処理方法を用いれば、汚水中の内分泌撹乱物
質または発ガン性物質を安定的かつ安全に処理できる。 (1)紫外線反応槽は、オゾン反応槽と分離することで
容積を十分小さくできる。容積を小さくすれば、汚染さ
れやすい紫外線ランプの保護管を薬品洗浄する場合にお
いても、薬品使用量は小さい紫外線反応槽を満たす量の
みで足りる。少ない薬品使用量で洗浄が可能となる。 (2)イジェクターは通常、散気管のような微細孔を有
しない。イジェクターを使用すれば目詰まりによる散気
不良は起こらない。 (3)液体流下膜に紫外線を照射すれば、汚水が紫外線
光源または紫外線光源を保護する保護管と接しない為、
これらの汚染が起こらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す概念図である。
【図2】本発明の第二の実施例の概要を示す図である。
【図3】本発明の第三の実施例の概要を示す図である。
【図4】本発明の第四の実施例の概要を示す図である。
【図5】比較例として形成した装置の概要を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 オゾン反応槽 2 紫外線反応槽 3 流出管 4 一方の分岐管 5 噴出口 6 原水添加口 7 過酸化水素注入口 8 送水ポンプ 9 イジェクター 10 オゾンガス注入部 11 他方の分岐管 12 汲上げポンプ 13 紫外線ランプ 14 流入配管 15 処理済み管 16 廃オゾンガス排出口 20 オゾンガス散気口 21 吸込みポンプ 22 迂回路 23 保護管 24 じゃま板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池口 学 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 田中 俊博 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 勝倉 昇 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 今井 満 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 小阪 康司 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 4D037 AA11 AA13 AB11 AB14 AB16 BA18 BB01 CA07 CA11 CA12 4D038 AA08 AB09 AB11 AB14 BA02 BA04 BA06 BB16 BB19 4D050 AA12 AA13 AB07 AB13 AB15 AB19 BB02 BB09 BC09 BD02 BD03 CA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質
    を含有する汚水を処理する方法において、オゾン反応槽
    上部から流出水を取り出し、オゾン反応槽下部に還流さ
    せるとともに、流出してから還流するまでの流路で、紫
    外線照射、オゾンガス注入を行い、オゾンガスを注入す
    る流路で原水添加を行い、オゾン反応槽上部から処理済
    み水を回収することを特徴とする汚水の処理方法。
  2. 【請求項2】 紫外線照射又はオゾンガス注入に向かう
    流路でさらに過酸化水素を注入することを特徴とする請
    求項1に記載の汚水の処理方法。
  3. 【請求項3】 紫外線照射は、紫外線反応槽を該流路内
    に設けてオゾン反応槽から出た流出水をその紫外線反応
    槽の内面に沿って膜状に流下させ、紫外線反応槽中央部
    から液体流下膜に向けて照射することで行うことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の汚水の処理方法。
  4. 【請求項4】 内分泌撹乱物質及び/又は発ガン性物質
    を含有する汚水を処理する処理装置において、オゾン反
    応槽上部から延びてオゾン反応槽下部に還流する流出路
    を設け、流出路の途中に紫外線反応槽を設けるととも
    に、さらにオゾンガス注入イジェクターを設け、イジェ
    クターに向かう流路に原水添加口を設け、オゾン反応槽
    上部には処理済み水排出路を設けてあることを特徴とす
    る汚水の処理装置。
  5. 【請求項5】 紫外線反応槽への流入口は、オゾン反応
    槽流出口の高さより高い位置に設けてあることを特徴と
    する請求項4に記載の汚水の処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100856676B1 (ko) 2007-02-27 2008-09-04 순천대학교 산학협력단 복합 고급산화공정을 이용한 방향족 카르복실산 함유 폐수처리 장치

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