JP2001115151A - 1液式水系撥水処理剤及び2液式水系撥水処理剤並びに無機材表面の撥水処理方法 - Google Patents

1液式水系撥水処理剤及び2液式水系撥水処理剤並びに無機材表面の撥水処理方法

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JP2001115151A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フルオロアルキルシランを撥水基材として水
系で安定とし、安全性が高く低コストで耐久性に優れた
撥水処理剤を提供する。 【構成】 成分(A)として、一般式CF3(CF2)nCH2
CH2Si(OR)3及びCF3(CF2)nCH2CH2SiC
3(OR)2(式中nは5〜8、RはCH3若しくはC
25)で代表されるフルオロアルキルシランを0.001
〜5.0wt%、成分(B)としてアルカノールアミンを0.
01〜5.0wt%、成分(B)として前記成分(A)を溶解可
能なアルコール性溶媒を1〜60.0wt%、成分(D)とし
て苛性アルカリ類を0.0001〜5.0wt%、成分(E)
として水を0.1〜95.0wt%の範囲で配合し、本発明
に係る1液式の水系撥水処理剤を得る。必要に応じて、
成分(F)として無機系及び/又は有機系水不溶性微粉末
を50.0wt%以下でさらに配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1液式水系撥水処理
剤及び2液式水系撥水処理剤並びに無機材表面の撥水処
理方法に関する。具体的には、自動車や列車、飛行機な
どのウィンドーガラスやミラーなどのガラス、建築用の
石材など各種無機材表面の撥水処理剤及び撥水処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の雨天走行時における視界確保と
して、ガラス面を撥水処理する方法が知られており、こ
のための撥水処理剤が多数市販されている。あるいは、
建築物の石材やコンクリート等の汚染防止として水の浸
透を防ぐための撥水処理剤も利用されている。
【0003】従来、このような雨天時の自動車の明瞭な
視界を確保するためのものとして、特公昭63−678
28号及び特公昭50−15473号に開示されている
酸及びアルキルポリシロキサンを含む組成物がある。こ
のほか、耐久性を向上したものとして、特開平8−27
7388号に示されているようにフルオロアルキルシラ
ンを撥水基材とした長期持続型撥水処理剤もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のアルキルポリシ
ロキサンを撥水基材とした撥水処理剤は、撥水性は優れ
ているものの耐久性に劣っている。また、自動車のフロ
ントガラスに処理した場合、雨天時の土砂のはねあげや
ワイパーの物理的作用で撥水面が劣化しやすいという欠
点があった。これに対して、フルオロアルキルシラン系
の撥水処理剤はガラスのOH基と反応して強固な結合を
するため耐久性に優れている。
【0005】しかしながら、アルキルポリシロキサンや
フルオロアルキルシランはどちらも水に溶解しないため
アルコールなどの溶剤に溶解する必要があり、水が存在
すると分離するので水を含ませることができなかった。
【0006】そのために従来の撥水処理剤は、アルコー
ルベースで引火性があり、消防法上の危険物に該当する
安全性の高いものではなく、しかもコスト的にも高いも
のであった。このため、実際上利用できる範囲が制限さ
れていた。
【0007】本発明は叙上の従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであって、撥水性及び耐久性に優れたフル
オロアルキルシランを撥水基材として水系で安定とし、
安全性が高く低コストで耐久性に優れた撥水処理剤を提
供しようとするものである。
【0008】そこで、本願発明者は鋭意努力した結果、
フルオロアルキルシランを溶解する少量のアルコール類
とアルカノールアミンを併用することで、フルオロアル
キルシランが水中で安定に存在することを見出すと共
に、処理面に水分があってもその影響を受けることが少
なく良好な撥水効果が得られることを見出し、本願発明
を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る1液式水系
撥水処理剤は、成分(A)としてフルオロアルキルシラ
ン、成分(B)としてアルカノールアミン、成分(C)とし
て成分(A)を溶解可能なアルコール類を主成分とする溶
剤、成分(D)として苛性アルカリ類、それに成分(E)と
して水を含有することを特徴としている。
【0010】すなわち、本発明に係る撥水処理剤は、フ
ルオロアルキルシランをアルコール水溶液中で安定化し
たものであって、アルカノールアミンを含有させること
により、アルコール類を主成分とする溶剤の使用量を減
少させ、上記フルオロアルキルシランを水中で安定に存
在させることを目的としている。このフルオロアルキル
シランとしては、本発明の目的を達成できるものであれ
ば特に限定されるものではなく、本発明においては、一
般式CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR)3及びCF3(C
2)nCH2CH2SiCH3(OR)2(式中nは5〜8、R
はCH3若しくはC25)で表されるフルオロアルキルシ
ランが好ましく用いられ、本発明においては、一般に市
販されており、これらのフルオロアルキルシランのうち
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR)3(式中nは5〜
8、RはCH3若しくはC25)を主成分とするものが汎
用される。
【0011】また、これら以外にもCF3CH2CH2
i(OCH3)3、塩素が導入されたフルオロアルキルシラ
ンとして、CF3CH2CH2SiCl3、CF3(CF2)5
CH2CH2SiCl3、CF3(CF2)7CH2CH2SiC
3、CF3(CF2)7CH2CH 2SiCH3Cl2、さらに
はイソシアネート基が導入されたCF3(CF2)7CH2
2Si(NCO)3などを用いることもできる。
【0012】フルオロアルキルシランは水と反応して加
水分解し、重合して水不溶性となり析出するが、アルカ
ノールアミンが存在すると重合せずに安定に存在すると
考えられる。このような機能を果たすアルカノールアミ
ンとしては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールア
ミンなどが挙げられる。アルカノールアミンは、通常
0.01〜5.0wt%の範囲で使用される。このとき、0.
01wt%未満であればフルオロアルキルシランが不安定
となり析出する。一方5.0wt%を越えて配合したので
は、処理面に吸着して撥水性を低下させるので好ましく
ない。
【0013】また、フルオロアルキルシランを溶解して
安定化するためのアルコール量は1.0wt%以上必要であ
るが、従来の使用量に比べて少なくて済み、5.0〜3
0.0wt%の範囲で配合される。60wt%以上では消防法
上の危険物となり、取扱いが非常に面倒なものとなる。
当該アルコール性の溶媒としては、フルオロアルキルシ
ランを溶解できるものであれば特に問題はないが、通常
溶媒として汎用されているメタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノールなどが利用できる。
【0014】本発明にあっては、さらに微量の水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの苛性
アルカリ類が添加される。これらの苛性アルカリ類は、
フルオロアルキルシランとガラス等の無機材表面との反
応に触媒として有効に働きガラス等との反応を高め、撥
水効果を高める働きをする。当該苛性アルカリ類の添加
量としては、0.0001〜5.0wt%の範囲内で添加さ
れ、0.0001wt%未満では触媒として有効に機能せ
ず、5.0wt%を越えるとガラスなどの無機材表面を荒す
ことになるため好ましくない。
【0015】本発明においては、これらフルオロアルキ
ルシラン及びアルカノールアミン、アルコール性溶媒、
苛性アルカリ類を水に溶解させることにより得られる。
このとき、1液タイプの撥水処理剤として提供する場合
には、さらに、成分(F)として無機系及び/又は有機系
水不溶性微粉末を添加するのが好ましい。このような水
不溶性微粉末は、処理剤を塗布して乾燥させた後にウエ
スなどの布で拭き取ることにより、過剰に付着したフル
オロアルキルシランの除去を容易にする機能を有し、一
度の拭き上げ作業でクリアーな視界のガラス面を得るこ
とに貢献する。このための粉末としては、フルオロアル
キルシランの吸着性の高いものが好適に用いられる。こ
の水不溶性微粉末として、例えば、有機系粉末では、ポ
リエチレン、シリコンレジン、四フッ化エチレン、ポリ
エチレン酢ビ共重合樹脂、ポリプロピレン、セルロース
・アセテート・ブチレート、シリコーンゴム、微結晶セ
ルロース、ナイロン、キトサン、ポリスチレン、ベンゾ
グアミン・メラミン縮合物、アクリル、フェノールなど
の樹脂粉末が挙げられる。また、無機系粉末では、アル
ミナ、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、ベン
トナイト、タルク、モンモリロナイト、ケイソウ土、ス
メクタイト、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸
ジルコニウム、炭化ケイ素、酸化チタン、トリポリリン
酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、
ケイ酸カルシウム等の粉末が挙げられる。これらの水不
溶性微粉末は1種若しくは2種以上が用いられ、撥水処
理剤中に50.0wt%以下の割合で添加される。また、こ
れらの粒子径としては、平均粒子径が10μm以下のも
のが好ましく用いられる。
【0016】さらにこれらの撥水処理剤中には様々な添
加剤を本発明の効果を失わない範囲で加えることができ
る。例えば、通常、撥水処理剤中に添加される界面活性
剤を加えることができる。当該界面活性剤としては特に
限定されるものではないが、本発明の撥水処理剤は苛性
アルカリ類が添加されているため、わずかにアルカリ性
に偏っている。このため、処理剤のpHに左右されない
ノニオン系界面活性剤あるいはアルカリ側でも効果を発
揮するアニオン系界面活性剤を用いるのが好ましい。こ
のような界面活性剤を添加することにより、洗浄効果を
有する撥水処理剤として使用することができる。特に本
発明は水系の撥水処理剤であるため、界面活性剤の効果
が低下せず、無機材表面の洗浄に適したものとできる。
また、必要に応じて、香料や着色料、紫外線防止剤など
を添加しても差し支えないものである。
【0017】これらの各成分は単純に混合するだけで本
発明の撥水処理剤を得ることができる。こうして得られ
た撥水処理剤は、アルコール−水系で利用可能なため、
様々な形態で利用することができる。一般的には、その
適量をスポンジやウエス、ティッシュペーパーなどに取
り、洗浄後のガラス面など目的とする表面に塗布する。
その後、乾燥したウエスなどで拭き上げることにより、
ガラス面に撥水処理を施すことができる。特に、ガラス
面が撥水、撥油性を持ち、かつ耐久性に優れているの
で、長期間水をはじくだけでなく、汚れの付着をも防止
できる。また、石材などの表面を処理して、水分や汚れ
の浸透を長期間防止する目的にも利用できる。
【0018】この他にも、界面活性剤を加えることによ
り、撥水型自動車用ウィンドーウォッシャ液としても利
用できる。すなわち、従来の界面活性剤とアルコールを
主成分としたウィンドーウォッシャと同じ操作で降雨走
行中に使用でき、フロントガラス面あるいはリアウィン
ドー面に液を噴射してワイパーを作動するだけで撥水処
理することが可能となる。この場合、グリセリンやエチ
レングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソル
ビトールなどの多価アルコールを添加しておくのが好ま
しい。これらの多価アルコールを加えることにより、塗
装面などに飛散した成分の乾燥固化を防止し、塗装面へ
の影響を防止する効果を発揮する。また、本発明の撥水
処理剤は、常法によってこれらの用途に応じたエアゾー
ルとして使用することも可能である。なお、多価アルコ
ールの添加量は、概ね5%程度までにするのが好まし
い。
【0019】このように本発明は、上記成分(A)〜(E)
を必須の構成成分とするものであって、必要に応じて成
分(F)を加えたものを1液式の処理剤として提供できる
ものであるが、本発明にあっては、上記成分(F)である
無機系及び/又は有機系水不溶性微粉末は必須の成分で
はなく、上記水不溶性微粉末を用いない場合には、2液
式の撥水処理剤としても提供できるものである。すなわ
ち、上記成分(A)〜(E)を含有する撥水処理液と、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール
などのアルコール若しくはこれらのアルコールと水の混
液を拭き取り液からなる2液式の撥水処理剤として提供
される。
【0020】このように2液式とした場合には、上記成
分(A)〜(E)、場合によっては多価アルコールを含む撥
水処理液を、スポンジやウエスに採り、ガラス面に撥水
処理液を均一に塗布して被膜を形成した後、上記の拭き
取り液を処理面にふり掛けてウエス等で拭き上げる、あ
るいは拭き取り液を染み込ませたウエス等で処理面を拭
き上げるようにすればよい。
【0021】また、拭き取り作業を容易にする観点か
ら、撥水処理液中にシリコーンオイル、スピンドルオイ
ル、イソパラフィン系炭化水素オイル、フッ素オイルな
どの液状オイルを添加してもよい。なお、これらの液状
オイルは、1液式とした場合にも添加できるものであ
る。また、これらの配合量は5%程度までである。
【0022】このように本発明に係る撥水処理剤(液)を
ガラス面などの無機材表面に塗布することにより、フル
オロアルキルシランがガラスのOH基と反応して結合す
る。こうして化学的に結合することで、ガラス面などの
無機材表面に優れた撥水性、耐久性、撥油性を与えられ
る。特に、本発明においては、アルカノールアミンによ
ってフルオロアルキルシランを水系にて安定させている
ため、引火などの危険性が少ない低コストの撥水処理剤
とすることができる。また、処理面上に水分があっても
影響を受けることがなく、処理面上に水分が残っていて
も事前に拭き取る必要がなく簡単な作業で利用できる。
【0023】
【実施例】次に、下記の実施例に基づいて本発明につい
てより具体的に説明する。なお、本発明による効果を確
認すべく、比較例の撥水処理剤を作製して比較試験を行
った。また、フルオロアルキルシランには信越化学工業
(株)製、商品名「KBM7803」を、シリカ微粉末に
は日本アエロジル(株)製シリカ微粉末、商品名「エロジ
ール200」(平均粒子径 0.016μm)を、四フッ
化エチレン微粉末には、ヘキストジャパン(株)製、商品
名「ホスタフロン9202」(平均粒子径2.5μm)を
用いた。
【0024】 (実施例1) 2液式撥水処理剤 〔撥水処理液〕 フルオロアルキルシラン 1.0(wt%) イソプロピルアルコール 25.0 トリエタノールアミン 0.5 水酸化ナトリウム 0.1 イオン交換水 適 量 計 100.0 〔拭き取り液〕 イソプロピルアルコール 50.0(wt%) イオン交換水 適 量 計 100.0
【0025】 (実施例2) 1液式撥水ガラスクリーナ フルオロアルキルシラン 0.8(wt%) イソプロピルアルコール 10.0 ジエタノールアミン 0.4 水酸化カリウム 0.1 シリカ微粉末 5.0 四フッ化エチレン微粉末 3.0 イオン交換水 適 量 計 100.0
【0026】 (実施例3) 1液式撥水型ウィンドウォッシャー フルオロアルキルシラン 0.4(wt%) イソプロピルアルコール 10.0 メタノール 25.0 モノエタノールアミン 0.2 水酸化リチウム 0.1 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5 グリセリン 2.0 イオン交換水 適 量
【0027】 (実施例4) 1液式石材用撥水剤 フルオロアルキルシラン 1.5(wt%) イソプロピルアルコール 25.0 イソプロパノールアミン 0.8 水酸化ナトリウム 0.1 イオン交換水 適 量 計 100.0
【0028】 (比較例1) アルキルポリシロキサン型撥水剤 ジメチルポリシロキサン 10.0(wt%) 硫酸 1.0 イソプロピルアルコール 適 量 計 100.0
【0029】 (比較例2) フルオロアルキルシラン型撥水剤 フルオロアルキルシラン 2.0(wt%) 98%硫酸 0.1 シリカ微粉末 1.5 四フッ化エチレン微粉末 3.0 イソプロピルアルコール 適 量 計 100.0
【0030】 (比較例3) フルオロアルキルシラン型撥水剤 フルオロアルキルシラン 1.0(wt%) 98%硫酸 0.1 イオン交換水 10.0 イソプロピルアルコール 適 量 計 100.0
【0031】〔比較試験〕自動車のフロントガラスを
(株)ソフト99コーポレーション製「油膜根こそぎクリ
ーナ」で研磨して洗浄し、ガラス面が水で濡れる状態に
した。次に清浄なタオルでガラスの水分を拭き取った
後、ガラス面の半分づつに実施例と比較例の各液をティ
ッシュペーパで塗り延ばして処理し、水をかけて撥水性
を評価した。
【0032】塗り延ばした処理剤は乾燥させた後、実施
例1では拭き取り液をタオルにつけてガラスに過剰につ
いた成分を拭き取りガラス面を透明な状態にした。実施
例2、比較例2については乾燥したタオルで、比較例1
については水で濡れたタオルで拭き取った。実施例3は
水をかけながらワイパーを作動させた。次にガラス面を
水道水の流水で洗い流して撥水性を評価した。実施例4
については、建築用石材表面に処理した後、水をかけて
水の浸透性を調べた。
【0033】さらに各液を−15〜−20℃に10時
間、50℃に8時間静置するサイクルを10回繰り返し
て、析出物の有無で安定性を評価した。
【0034】また、実施例、比較例の各撥水処理剤を同
量の水で希釈し、各液の状態を観察し、水分と混合した
ときの安定性を調べた。これらの試験結果を表1に示し
た。
【0035】
【表1】
【0036】表1から分かるように本発明の撥水処理剤
によれば、良好な撥水性が得られ、また従来例と同様の
安定性を得られた。特に、アルカノールアミンを加えず
に水系にした場合(比較例3)では、撥水性及び安定性共
に悪いものであった。また、水で希釈した場合にも、実
施例の撥水処理剤では分離せず、良好に使用できること
が確認された。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、従来のフルオロアルキ
ルシラン系撥水剤と異なり、水を含んでいるため引火点
が高く安全性に優れている。また、水の存在下において
も使用でき、フルオロアルキルシランの優れた撥水性、
耐久性が得られる。さらに、水−アルコール系で使用で
きるため雨天時にも使用できる撥水剤の他、ウィンドー
ウォッシャー液やガラスクリーナ、石材の撥水剤等にも
幅広く応用できる非常に優れた撥水処理剤、撥水処理方
法を提供できる。
【0038】特に界面活性剤を配合することにより洗浄
効果を併せもつ撥水処理剤とすることができ、自動車の
ウィンドウウォッシャ液として好適に用いられる。ま
た、多価アルコールの配合により、飛散した成分の乾燥
固化を防げ、後処理を容易に行なえる。
【0039】さらに拭き取り液との2液式とした場合に
は、当該撥水処理液中に液状オイルを添加することによ
り、より一層拭き取り作業を容易にできる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)
    を含有することを特徴とする1液式水系撥水処理剤。 (A)フルオロアルキルシラン (B)アルカノールアミン (C)成分(A)を溶解可能なアルコール性溶媒 (D)苛性アルカリ類 (E)水
  2. 【請求項2】 成分(A)が0.001〜5.0wt%、成分
    (B)が0.01〜5.0wt%、成分(C)が1〜60.0wt
    %、成分(D)が0.0001〜5.0wt%、成分(E)が0.
    1〜95.0wt%の範囲であることを特徴とする請求項1
    記載の1液式水系撥水処理剤。
  3. 【請求項3】 さらに成分(F)として、無機系及び/又
    は有機系水不溶性微粉末を含有することを特徴とする請
    求項1又は2記載の1液式水系撥水処理剤。
  4. 【請求項4】 多価アルコールを含有することを特徴と
    する請求項1、2又は3記載の1液式水系撥水処理剤。
  5. 【請求項5】 シリコーンオイル、スピンドルオイル、
    イソパラフィン系炭化水素オイル、フッ素オイルなどの
    液状オイルを添加したことを特徴とする請求項1、2、
    3又は4記載の1液式水系撥水処理剤。
  6. 【請求項6】 界面活性剤を含有することを特徴とする
    請求項1、2、3、4又は5記載の1液式水系撥水処理
    剤。
  7. 【請求項7】 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)
    を含有する水系撥水処理液と、アルコール若しくはアル
    コールと水の混液に分散した拭き取り液とからなること
    を特徴とする2液式水系撥水処理剤。 (A)フルオロアルキルシラン (B)アルカノールアミン (C)成分(A)を溶解可能なアルコール性溶媒 (D)苛性アルカリ類 (E)水
  8. 【請求項8】 成分(A)が0.001〜5.0wt%、成分
    (B)が0.01〜5.0wt%、成分(C)が1〜60.0wt
    %、成分(D)が0.0001〜5.0wt%、成分(E)が0.
    1〜95.0wt%の範囲であることを特徴とする請求項7
    記載の2液式水系撥水処理剤。
  9. 【請求項9】 前記水系撥水処理液に、多価アルコール
    を含有することを特徴とする請求項7又は8記載の2液
    式水系撥水処理剤。
  10. 【請求項10】 前記水系撥水処理液中に、シリコーン
    オイル、スピンドルオイル、イソパラフィン系炭化水素
    オイル、フッ素オイルなどの液状オイルを添加したこと
    を特徴とする請求項6、7又は8記載の2液式水系撥水
    処理剤。
  11. 【請求項11】 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)、
    (E)を含有する水系撥水処理液を無機材表面に塗布して
    乾燥させた後、アルコール若しくはアルコールと水の混
    液からなる拭き取り液を用いて、無機材表面を拭き上げ
    ることを特徴とする無機材表面の撥水処理方法。 (A)フルオロアルキルシラン (B)アルカノールアミン (C)成分(A)を溶解可能なアルコール性溶媒 (D)苛性アルカリ類 (E)水
JP29567899A 1999-10-18 1999-10-18 1液式水系撥水処理剤及び2液式水系撥水処理剤並びに無機材表面の撥水処理方法 Expired - Fee Related JP3973808B2 (ja)

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