JP2001113952A - 車両用パッケージトレイ - Google Patents

車両用パッケージトレイ

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    • B60J7/20—Vehicle storage compartments for roof parts or for collapsible flexible tops
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用パッケージトレイのサイドボードの動
きを改良し、かつ同じ駆動源でメインボードの起立を可
能にさせる。 【解決手段】 ギヤボックス（１６）の第１の出力軸
（１７）を間欠運動させ、この出力軸（１７）をサイド
ボード（１１）のスイングアーム（２１）に結合させ、
メインボード（９）の動きに合せて、サイドボード（１
１）を間欠的に移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバーチブル車
用のパッケージトレイに関する。
【０００２】
【従来の技術】ルーフパネル（屋根部分）とリヤウイン
ド（後部窓部）とをラッゲージスペース（トランクルー
ム）内に格納自在としたオープンカー等のコンバーチブ
ル車は広く知られている。この種の車両は、図１１に示
すように、ルーフパネル１、リヤウインド２、パッケー
ジトレイ３、ラッゲージパネル４の動きが確保されてい
る。
【０００３】図１１の（ａ）は、ルーフパネル１、リヤ
ウインド２が閉位置にある状態を示し、この閉位置を、
開位置を示す図１１の（ｅ）の状態にさせるには、先
ず、リヤウインドガラス２を起立且つ後方へと倒伏さ
せ、リヤウインドガラス２に連結されたルーフパネル１
をその姿勢を略水平に保ったまま後方へと移動させる。
この際、ラッゲージパネル４を枢支点５を中心に前方開
きとさせる（図１１の（ｂ））参照）。リヤウインド２
の引き続く後方への倒伏は、パッケージトレイ３と後方
へ移動するルーフパネル１との干渉を招くので、図１１
の（ｃ）に示すように、パッケージトレイ３を前方へ起
立させ、ルーフパネル１とパッケージトレイ３との干渉
を防止させる。
【０００４】図１１の（ｃ）の状態でルーフパネル１と
リヤウインド２とをラッゲージスペース６内に格納さ
せ、次いで、パッケージトレイ３のスライドボード７を
後方へ引き出す（図１１の（ｄ）参照）。ルーフパネル
１とリヤウインド２のラッゲージスペース６内への格納
を確認した後にラッゲージパネル４を全閉とさせる（図
１１の（ｅ）参照）。
【０００５】図１１の（ｅ）のオープン即ち全開から図
１１の（ａ）の全閉の状態とさせるには、前述した動作
の逆をなせば良い。図１１の（ａ）のルーフ全閉状態
で、ラッゲージスペース６内へ荷物を入れるには、ラッ
ゲージパネル４とボデイとのロックを解除して、ラッゲ
ージパネル４を後開きとさせるようその後部を持ち上げ
れば良い。
【０００６】前述したルーフパネルおよびラッゲージパ
ネルの動きの例は、特開平８−２３０４８４号公報に、
パッケージトレイの動きの例は、ドイツ特許第４４４６
４８３号明細書に開示される。この公知例では車両後部
のラッゲージスペース内に略Ｕ字状の補助枠を配し、こ
の補助枠の対向脚部の端部に支持板を固定させ、ラッゲ
ージパネルを揺動平行四辺形リンク機構を介して支持板
に保持し、このリンク機構によりラッゲージパネルの後
開きを可能とさせている。ラッゲージパネルの前開き
は、車幅方向に延在する補助枠の支持管を中心としてラ
ッゲージパネルを支持板及び揺動平行四辺形リンク機構
ごと液圧シリンダの助勢力の下で回動させることで行な
われる。尚、この際、ラッゲージパネルの後部は、ロッ
ク装置により補助枠の支持管にロックされている。
【０００７】パッケージトレイ３は、ルーフパネルを全
開および全閉したとき、ラッゲージパネル前縁と車両ボ
デイとの間の開口部を閉じ、ラッゲージスペースを露出
させない働きをする。パッケージトレイの一例がフラン
ス特許第２７４７０７７号明細書（特開平１０−５８９
８４号公報相当）およびドイツ特許第４４４６４８３号
明細書に開示される。前者はメインボードに対してスラ
イド自在なスライドボードとその両側部のサイドボード
とを有し、ルーフパネル全閉時、サイドボードは、上方
に揺動して起立する構成となっている。後者は、メイン
ボードに対してスライド自在なスライドパネルとその両
側部のサイドボードとを有し、ルーフパネル全閉時、サ
イドボードは、メインボードの上に格納される構成とな
っている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】従来のようにサイドボ
ードを上方へ揺動させたりメインボードの上に格納され
る手段は見栄えが悪いことに加えて、サイドボードが、
乗員の手に触れたり、荷物に触れ、損傷の危険が大であ
る。それ故に、本発明は前述した従来技術の不具合を解
消させることを解決すべき課題とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するために、基本的には、ルーフパネルが全開から
全閉へと移動するとき、メインボードとスライドボード
とが起立し、その間に、サイドボードがピボット軸回り
に車両内方にしてかつスライドボードの下方へと回動
し、その後、メインボードとスライドボードとが一体と
なって水平位置に戻り、ルーフパネル全閉時メインボー
ドによりサイドボードを覆う手段を採用する。
【００１０】前述した本発明の基本的技術手段を、図１
乃至図５を参照して補充説明する。パッケージトレイ８
はメインボード９と、メインボード９の背面に対し出没
自在な即ち前後方向へスライド自在なスライドボード１
０、およびスライドボード１０の側方のサイドボード１
１とからなりメインボード９とスライドボード１０と
は、第１のピボット軸１２まわりに起立自在である。即
ち、ルーフパネルが全開から全閉へと移動するとき、図
３に示すようにメインボード９とスライドボード１０と
は一体に車両前方へと起立し、その間にサイドボード１
１が第２のピボット軸１３まわり車両内方へ回転し、サ
イドボード１１の車両内方への格納確認後、メインボー
ド９とスライドボード１０とを水平位置に戻し、両ボー
ド９，１０によりサイドボード１１を覆い隠す（図４及
び図５参照）。尚、スライドボード１０とサイドボード
１１は車両中央のモータ１４により間欠的に動作させ
る。
【００１１】具体的には、本発明はラッゲージスペース
の前方に配される起立自在なメインボード、メインボー
ドに対し前後方向に摺動自在なスライドボード、および
ルーフパネル全開時、メインボードの両側方に位置しか
つルーフパネル全閉時、メインボードおよびスライドボ
ードの下方に位置する対のサイドボードを備える車両用
パッケージトレイを提供する。
【００１２】
【発明の実施の形態】図６に示すようにモータ１４の出
力は、第１のギヤードケーブル１５を介してギヤボック
ス１６に伝達される。ギヤボックス１６はウォーム、ウ
ォームホイール、平歯車等の組合せからなり、第１の出
力軸１７と第２の出力軸１８は必要な間隔の間欠出力を
出す。第１の出力軸１７は第２のギヤードケーブル１９
を介して駆動ギヤ２０に結合され、第１の出力軸１７の
回転トルクは駆動ギヤ２０に伝達される。駆動ギヤ２０
はスイングアーム２１に固定される。スイングアーム２
１はサイドボード１１を支持する水平部と、該水平部よ
り下方に延在しかつ駆動ギヤ２０に固定される段部とか
らなる。
【００１３】第１の出力軸１７は、図３乃至図５に示し
たサイドボード１１に必要な動きを得るため、間欠的出
力を駆動ギヤ２０に伝達し、サイドボード１１を車内方
向又は車外方向に往復動させる。
【００１４】次に、メインボード９とスライドボード１
０の動きのための機構を説明する。図８に示すように第
２の出力軸１８に回転板２２を固定させる。車両のボデ
イ側の静止部材にブラケット２３をピン２４を用いて回
動自在に支持させる。回転板２２とブラケット２３とを
第１のリンク２５を用いて連結する。このブラケット２
３にメインボード９を保持する。ブラケット２３はその
長手方向に延在する長孔２６を有し、この長孔２６内に
対の離間したピン２７，２７を挿入し、これらのピン２
７，２７を用いて、スライドボード１０を支持する。即
ち、スライドボード１０は、長孔２６内を動くピン２
７，２７のストローク分、メインボード９に対しスライ
ドすることになる。一方のピン２７より第２のリンク２
８を延在させ、この第２のリンク２８を、回転板２２に
一端を枢支させた第３のリンク２９に結合させる。第１
のリンク２５と第１のリンク２５より長い第３のリンク
２９は回転板２２の表と裏側とに夫々配し、互いに交差
可能とさせる。
【００１５】図８はルーフパネル全開のオープンカー状
態でのパッケージトレイの位置（図１１の（ｅ）相当）
を示し、スライドボード１０がメインボード９に後方へ
延出し、サイドボード１１が図１の状態となっている。
【００１６】図９に示すように、回転板２２の回転は第
１のリンク２５がピン２４まわりにブラケット２３を図
８でみて反時計方向に回動させ、メインボード９とスラ
イドボード１０とを一体にして起立させる（図１１の
（ｃ）と図３参照）。この回転板２２とブラケット２３
の回転運動は第３のリンク２９が第２のリンク２８を第
１のリンク２５側へ引張り、スライドボード１０をメイ
ンボード９の下側へ位置させる。その結果、図９に示す
ように、６５〜７０度（角度）の作動空間（Ｌ１）が確
保され、サイドボード１１の車内方向への移動が容易と
なる。
【００１７】図９に示す状態時に、第１の出力軸１７が
作動し、サイドボード１１を、図７の開位置から閉位置
へと移動させ、該移動後、第１の出力軸１７の出力動作
が終了する。
【００１８】図１０に示す状態は、ルーフパネルを全閉
にしたときのパッケージトレイの状態（図１１の（ａ）
と図４相当）を示す。図９に示すようにスライドボード
１０をメインボード９の下方へスライドさせサイドボー
ド１１を車内へと移動させた後、さらに回転板２２が回
動し、図４の状態へとメインボード９とスライドボード
１０とが下降し、ラッゲージスペースの前部を覆う。
【００１９】ルーフパネル全開から全閉への各ボードの
動作を述べたが、ルーフパネルの全閉から全開への動作
は、前述した動作の逆となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】ルーフパネル全開時のパッケージトレイの斜視
図である。
【図２】図１の例の側断面図である。
【図３】メインボードの起立状態を示す斜視図である。
【図４】ルーフパネル全閉時のパッケージトレイの斜視
図である。
【図５】図４の例の側断面図である。
【図６】ギヤボックスとサイドボードとを示す斜視図で
ある。
【図７】サイドボード駆動部を示す平面図である。
【図８】ルーフパネル全開時のパッケージトレイの側面
図である。
【図９】パッケージトレイの起立状態を示す側面図であ
る。
【図１０】ルーフパネル全閉時のパッケージトレイの側
面図である。
【図１１】（ａ）〜（ｅ）はパッケージトレイの動きを
示す説明図である。
【符号の説明】
９ メインボード １０ スライドボード １１ サイドボード １４ モータ １５，１９ ギヤードケーブル １６ ギヤボックス １７，１８ 出力軸 ２０ 駆動ギヤ ２１ スイングアーム ２２ 回転板 ２３ ブラケット ２５，２８，２９ リンク ２６ 長孔 ２７ ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板谷 和幸 愛知県刈谷市昭和町２丁目３番地 アイシ ン・エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 中富 教明 愛知県豊田市トヨタ町１番地 トヨタ自動 車株式会社内 Ｆターム(参考） 3D022 BA10 BB02 BC15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ラッゲージスペースの前方に配される起
    立自在なメインボード、メインボードに対し前後方向に
    摺動自在なスライドボード、およびルーフパネル全開
    時、メインボードの両側方に位置しかつルーフパネル全
    閉時、メインボードおよびスライドボードの下方に位置
    する対のサイドボードを備える車両用パッケージトレ
    イ。
  2. 【請求項２】 電動モータにより駆動されるギヤボック
    スの第１の出力軸からのギヤードケーブルと噛合うギヤ
    と、該ギヤにより回動させられるスイングアームとを有
    し、スイングアームにサイドボードを固定させ、第１の
    出力軸の間欠運動によりサイドボードをメインボードと
    スライドパネルの下方へ移動させる請求項１記載の車両
    用パッケージトレイ。
  3. 【請求項３】 スイングアームがサイドボードを支持す
    る水平部と、該水平部より下方に位置しかつギヤに結合
    された段部とからなる請求項２記載の車両用パッケージ
    トレイ。
  4. 【請求項４】 ギヤボックスの第２の出力軸に固定され
    た回転板、静止部材に枢支されかつメインボードを支持
    するブラケット、ブラケットと回転板とを結ぶ第１のリ
    ンク、ブラケットに設けた長孔に挿入されかつスライド
    パネルを支持する対のピン、一方のピンに一端が枢支さ
    れた第２のリンク、第２のリンクの他端を回転板に結合
    させる第３のリンクとを備える請求項１又は２記載の車
    両用パッケージトレイ。
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