JP2001113684A - インクの乾燥程度についての指標を与える印刷システム - Google Patents

インクの乾燥程度についての指標を与える印刷システム

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JP2001113684A
JP2001113684A JP29516399A JP29516399A JP2001113684A JP 2001113684 A JP2001113684 A JP 2001113684A JP 29516399 A JP29516399 A JP 29516399A JP 29516399 A JP29516399 A JP 29516399A JP 2001113684 A JP2001113684 A JP 2001113684A
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color
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Susumu Murayama
進 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクが乾燥したか否かの判定を容易にす
る。 【解決手段】 画像を印刷する際に、余白部分などに乾
燥チェックパターンを印刷する。乾燥チェックパターン
には、ブラックインクで形成されるパッチAとコンポジ
ットブラックで形成されるパッチBとを印刷する。パッ
チA,パッチBは十分乾燥した状態で同じ明度を表現す
るように設定されたパッチである。パッチBの方がパッ
チAよりもインク量が多くなるため、乾燥までに時間が
かかる。インクは乾燥するに従い、明度が高くなるか
ら、インクが十分に乾燥していない間は、パッチAの方
がパッチBよりも明るく見え、十分乾燥すると、両者の
明度差がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
画像を印刷する印刷装置に関し、詳しくは、該印刷装置
での印刷時に発色が十分安定する程度にインクが乾燥し
たか否かを判定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ上で種々のアプリケーショ
ンプログラムにより生成された画像や、画像のレタッチ
などの処理をされた画像などの出力機器としてインクジ
ェットプリンタが普及している。インクジェットプリン
タは、例えば、シアン、マゼンタ、イエロ、ブラックな
どの各色のインクを吐出して印刷媒体上にドットを形成
することによって印刷を行う。この際、各色のドットを
種々の記録率で形成することによって、多色の画像を印
刷する。
【0003】周知の通り、インクは吐出された後、乾燥
の程度によって発色性が変化する。従って、インクジェ
ットプリンタで印刷した場合、印刷直後の印刷物と十分
時間が経過した印刷物とでは、異なる色として視認され
る。色が安定する状態、即ちインクが十分に乾燥して色
の変化がなくなる状態に至るまでには、一般に1時間前
後の時間が必要である。但し、インクの乾燥は、印刷時
の湿度、温度などの環境条件や、印刷時のドットの記録
密度などの条件によって大きく左右され、40分〜1時
間以上の範囲で変動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コンピュータ上で画像
のレタッチなどの処理を施す場合には、色が安定するま
での時間が大きな課題となっていた。レタッチなどを行
う際に、コンピュータのディスプレイ上に表示される画
像と印刷される画像とは色や質感などの面で厳密には一
致しないのが通常である。従って、レタッチ作業は、最
終的な出力形態となる印刷物でその効果を確認しながら
行う必要がある。インクジェットプリンタで印刷して効
果を確認する場合には、インクが十分に乾燥して色が安
定するのを待つ必要が生じる。
【0005】しかし、従来は色が安定したか否かを判断
するための指標が全く存在しなかった。このため、従来
は色が十分に安定したと考えられる程度の時間経過を待
ってレタッチの効果を確認していた。上述の通り、イン
クの乾燥は、環境条件などによって左右されるから、い
かなる条件でもほぼ確実に色が安定すると判断できる時
間、即ち1時間以上の長時間の経過を待つのが通常であ
った。ところが、早い場合には40分程度で色が安定す
ることもあるため、何の指標もなく経過時間のみで色の
安定を判断することは、無駄な待ち時間を生じさせるこ
とになり、レタッチの作業性を著しく低下させていた。
これはレタッチに限らず、印刷物のインクの乾燥を待つ
必要がある種々の作業に共通の課題であった。
【0006】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたも
のであり、インクを吐出して画像を印刷する印刷装置に
おいて、色の安定を視覚的に判断可能とする技術を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用し
た。本発明は、インクを吐出して印刷媒体上に画像を印
刷する印刷部の動作を制御するための印刷データを生成
する印刷制御装置において、色の属性が実質的に変化し
なくなる程インクが十分に乾燥するまでに要する安定時
間が相違する条件、および該安定時間経過後に表現され
る色の少なくとも一つの属性が同等となる条件を満足す
る複数のパッチのうち少なくとも一部のパッチを印刷せ
しめる印刷データを、外部から入力される画像データに
よらずに生成するパッチデータ生成手段を備えることを
要旨とする。
【0008】かかる印刷データを印刷部に供給すれば、
上述のパッチを印刷することができる。パッチとは、所
定の領域に一様にドットを形成して印刷された画像を言
う。形状は特に限定されないが、色の属性の変化を視認
可能な程度の大きさを有し、複数のパッチを比較するの
に適した形状を選択することが好ましい。上記複数のパ
ッチの一部を予め用意しておき残余の一部のパッチを印
刷する態様、上記複数のパッチを同時に印刷する態様の
いずれの態様でパッチを印刷してもよい。
【0009】いずれの態様においても、複数のパッチ
は、それぞれ色が安定するまでに要する安定時間が相違
するから、早期に安定するパッチと遅れて安定するパッ
チとの色の属性を比較することにより、印刷された画像
の色が安定したか否かを判断することができる。つま
り、複数のパッチの色の属性が相違する間は色が安定し
ていないと判断でき、属性に差異がなくなった時点で色
が安定したと判断することができる。早期に安定するパ
ッチには、既に色が安定しているパッチも含まれ、例え
ば、パッチの一部を予め用意しておき残余の一部のパッ
チを印刷する態様における「予め用意されたパッチ」が
これに相当する。
【0010】このように安定時間の異なる2種類以上の
パッチを対比して、色の属性に差異があるか否かを判定
することにより、色の安定を比較的容易に、精度良く判
定することができる。1種類のパッチについて、色の属
性の時間的変化を観察しておけば、色の安定を判断する
ことも不可能ではないが、人間の視覚はこのような時間
的変化には比較的鈍感であるから、かかる方法では十分
な精度で色の安定を判定することは困難である。また、
かかる判定を行おうとすれば、色が安定するまで継続的
にパッチの明度を観察しつづける必要があり、負担も大
きい。これに対し、2種類以上のパッチを対比する場
合、人間の視覚はパッチ間の属性の差異の有無には比較
的敏感であるため、色の安定を容易かつ精度良く検出す
ることができるのである。また、かかる判断は継続的に
行う必要はなく、適当な時間間隔で行えば済むため、色
の安定を判断する負担も非常に少ない。かかる効果によ
り、本発明を適用すれば、画像のレタッチなど、印刷物
の色が十分に安定するのを待つ必要が生じる作業におけ
る無駄な待ち時間を解消することができ、作業効率を向
上することが可能となる。
【0011】本発明は、上述の通り、2種類以上のパッ
チにおける色の属性を比較することにより、吐出された
インクの乾燥の程度、即ち色の安定を検出するものであ
る。複数のパッチとしては、最低2種類あれば足りる
が、3種類以上のパッチを用意することにより、色が十
分安定するまでに要する時間の目安などをより細かく判
断することが可能となる。なお、本発明では、本来印刷
すべき画像と併せて上述のパッチを印刷するものとして
もよいし、それとは別にパッチのみを印刷するものとし
てもよい。印刷すべき画像と併せて印刷する場合におい
ても、その画像と同じ印刷媒体にパッチを印刷するもの
としてもよいし、改ページして、別の印刷媒体にパッチ
を印刷するものとしてもよい。パッチの安定時間の下限
値、上限値には制限はないが、印刷される画像について
の色の安定を判断する指標として用いるものであるた
め、パッチの安定時間が画像の安定時間よりも長いこと
が望ましい。
【0012】本発明では、種々のパッチを用いることが
でき、例えば、前記複数のパッチは、明度が同等となる
パッチとすることができる。一般にインクは乾燥によっ
て明度が変化するため、色の安定の検出には、安定時間
経過後の明度が同等となるパッチが利用しやすい。もち
ろん、インクを混色して用いる場合には、乾燥によって
明度のほか色相、彩度なども変化するため、これらが同
等となるパッチを用いるものとしても構わない。
【0013】また、パッチはグレー、黒などの無彩色で
形成するものとしてもよいが、以下の理由から有彩色を
用いたパッチを利用することがより好ましい。一般に完
全な無彩色で複数のパッチを形成することは困難であ
り、パッチ間で若干の色相の差異が生じることが多い。
人間の視覚はかかる色相の差異に非常に敏感であるた
め、パッチを無彩色で形成した場合には、色相の差異に
左右されて明度が同等であるか否かの判断が困難となる
ことが多い。有意な彩度を有する有彩色でパッチを形成
しておけば、色相の差異による影響が相対的に低下する
ため、その差異に紛らわされることなく色の属性が同等
であるか否かの判断を行い易くなる。
【0014】前述の通り、本発明は、複数のパッチを相
互に比較可能な位置に印刷させ、相互に比較することに
より、色の安定を判断する態様で構成することができ
る。かかる態様は、別途比較用のパッチを用意する必要
がないため、利便性が高い。かかる態様で形成される複
数のパッチとしては、例えば、吐出されるインクの総量
が異なるパッチが挙げられる。一般にインク量が多いパ
ッチ程、乾燥に時間を要するため、こうして形成された
複数のパッチは安定時間が相違する条件を満足する。な
お、相互に比較可能な位置とは、複数のパッチを重ねて
印刷する場合など比較不能な状態を排除する意味であ
る。複数のパッチを至近距離に配置することなど、比較
を容易に行うことができる位置に印刷するものに限定す
る趣旨ではない。
【0015】インク量が互いに異なるパッチの一例とし
て、ブラックインクと、混色により該ブラックインクと
同等の色を表現可能な複数の有色インクとが印刷部に備
えられている場合には、ブラックインクを用いて形成さ
れるパッチと、該ブラックインクを前記複数の有色イン
クの混色に置換して形成されるパッチとを用いることが
できる。例えば、シアン、マゼンタ、イエロの3色のイ
ンクを混色することによってブラックのパッチを構成で
きる。ブラックのパッチのみに限られず、更に有彩色を
混色したパッチを用いることも可能である。インク量の
異なるパッチの他の例としては、濃度の異なる複数種類
のインクが印刷部に備えられている場合において、多量
の淡インクによって形成されるパッチと、少量の濃イン
クによって形成されるパッチとを用いることもできる。
【0016】吐出するインク量が可変の印刷部を用いて
複数のパッチを印刷する場合には、上述のようにインク
量の異なるパッチを用いる他、異なるインク量のドット
で形成されるパッチを含めることもできる。例えば、大
小2種類のドットを形成可能な場合には、少数の大ドッ
トによって形成されるパッチと、多数の小ドットによっ
て形成されるパッチとを用いることができる。色の属性
を一致させるためには、双方のパッチに吐出されるイン
クの総量はほぼ等しくなるが、一般にインク量の少ない
ドットの方がインク量の多いドットよりも乾燥しやすい
ことが知られているため、上記2種類のパッチは安定時
間が相違するという条件を満足する。なお、小ドットで
少量の濃インクによるパッチを形成し、大ドットで多量
の淡インクによるパッチを形成するというように、イン
ク量の異なるドットを用いてインク量の異なるパッチを
形成することも可能である。
【0017】なお、複数のパッチを印刷する場合、パッ
チは種々のタイミングで印刷可能であるが、外部から入
力された画像、即ち本来印刷すべき画像の印刷終了後に
パッチを印刷することが好ましい。例えば、画像の印刷
に先立ってパッチを印刷した場合には、パッチの色が安
定しても画像の色はまだ十分安定しないことが生じる可
能性がある。色の安定の判断指標となるパッチの印刷
を、画像の印刷が終了した後に行えば、かかる可能性を
抑制し、色の安定をより適切に判断することができるよ
うになる。
【0018】先に述べた通り、本発明は、予め印刷され
たパッチと、印刷されたパッチとを比較する態様で実現
することもできる。この場合、印刷されるパッチは、印
刷条件によって色の属性が変化するため、かかる変化を
補償する手段を備えることが望ましい。例えば、本発明
の印刷制御装置において、印刷を行う際の印刷条件を入
力する印刷条件入力部を備え、前記パッチデータ生成手
段は、予め印刷された基準パッチと比較するための検出
用パッチを、予め定められた基準印刷条件下で印刷せし
める印刷データを生成するパッチデータ生成手段と、該
パッチデータ生成手段に作用する手段であって、安定時
間経過後の検出用パッチと前記基準パッチの色の属性が
一致するように、前記入力された印刷条件に応じて前記
検出用パッチの色の属性を補正した印刷データを生成さ
せる補正手段とを備える手段であるものとすることがで
きる。
【0019】このようにして印刷データを生成すれば、
印刷条件が変わっても予め印刷されたパッチと色の属性
が同等となるパッチを印刷することができる。上記補正
は、記憶されているパッチデータの種類に応じて種々の
方法を採ることができる。例えば、色変換処理やハーフ
トーン処理などが施される前の形式、即ち、印刷部で直
接表現できない色、階調値などでパッチデータが用意さ
れている場合には、パッチデータの階調値を補正した
後、上述の処理を施して印刷データを生成することがで
きる。また、印刷部に直接出力可能な形式でパッチデー
タが用意されている場合には、そのデータを直接補正し
て印刷データとすることができる。印刷条件としては、
印刷媒体の種類や印刷時の解像度などを上げることがで
き、これらに対する補正量は印刷条件に対応して予めテ
ーブルや関数などの形式で記憶しておくことができる。
【0020】本発明におけるパッチの形状は、特に限定
されないが、前記色の属性の相違が、遠近感または形状
に関する視覚効果をもたらす形状のパッチを利用するこ
ともできる。視覚効果とは、同等の面積を有する形状で
あっても両者の明度が相違することによって面積が異な
って見える効果や、明度の相違によって遠近感に相違が
生じる効果などを意味する。具体的な形状としては、色
の属性の差異に起因していわゆる目の錯覚を招くものと
して知られている種々の形状を適用することができる。
かかる効果を利用することによって、色の属性の相違が
より顕著に認識されやすくなるため、色の安定を容易か
つ精度良く判断することが可能となる。
【0021】本発明は、種々の態様で構成することがで
き、印刷部を制御する印刷データを生成する印刷制御装
置として構成してもよいし、こうした印刷制御装置と印
刷部とを備える印刷装置として構成することもできる。
その他、上述した態様で印刷部を制御する印刷制御方法
として構成してもよいし、そのように制御して印刷を実
行する印刷方法として構成することも可能である。更
に、こうして制御を実現するプログラムを記録した記録
媒体として構成することもできる。ここで、記録媒体と
しては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気
ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカ
ード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コン
ピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモ
リ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可
能な種々の媒体を利用できる。
【0022】なお、予め印刷されたパッチとの比較で色
の安定を判断する態様においては、上述の印刷装置の発
明といわゆるサブコンビネーションの関係にある発明と
して、印刷されるパッチにより前記安定時間経過後に表
現される色と少なくとも一つの属性が同等となるパッチ
を予め印刷した検査用シートを構成することもできる。
検査用シートは、該シート上に印刷装置によってパッチ
を印刷可能な印刷媒体の形式で構成してもよいし、印刷
装置がパッチを印刷する媒体とは別個のシートまたはカ
ード形式などで構成するものとしてもよい。なお、印刷
条件によって生じる色の属性の変化を補償するために、
各印刷条件ごとに検査用シートを用意するものとしても
よい。こうすれば、印刷装置側でパッチのデータを補正
する必要がなくなり、パッチデータの生成処理が簡易な
ものとなる利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下の順で実施例に基づき説明する。 A.装置の全体構成: B.印刷態様および印刷制御処理: C.効果: D.変形例: E.第2実施例: F.第2実施例の第1の変形例: G.第2実施例の第2の変形例: H.第3実施例:
【0024】A.装置の全体構成:図1は実施例として
の印刷システムの概略構成を示す説明図である。本実施
例の印刷システムは、プリンタPRTをコンピュータP
CにケーブルCBにより接続して構成される。コンピュ
ータPCはプリンタPRTに対して、各ラスタ上のドッ
トの形成状態を特定するラスタデータおよび副走査の送
り量を特定する送り量データを含む印刷データを転送す
ることによって、プリンタPRTの動作を制御する印刷
制御装置としての役割を果たす。なお、これらの印刷デ
ータには、後述する通り、印刷の主対象となる画像デー
タを印刷するためのデータと、インクの乾燥の程度を検
査するための乾燥チェックパターンを印刷するためのデ
ータとがある。これらの処理は、プリンタドライバと呼
ばれるプログラムに基づいて行われる。プリンタPRT
は、印刷データに従って、主走査および副走査を行い、
画像を印刷する。
【0025】コンピュータPCは、フレキシブルディス
クドライブFDDやCD−ROMドライブCDDを介し
て、それぞれフレキシブルディスクやCD−ROMとい
った記録媒体からプログラムをロードし実行することが
できる。また、コンピュータPCは外部のネットワーク
TNに接続されており、特定のサーバーSVにアクセス
して、プログラムをダウンロードすることも可能であ
る。当然、これらのプログラムは、印刷に必要なプログ
ラム全体をまとめてロードする態様を採ることもできる
し、一部のモジュールのみをロードする態様を採ること
もできる。
【0026】図2は印刷システムの機能ブロックを示す
説明図である。コンピュータPCでは、所定のオペレー
ティングシステムの下で、アプリケーションプログラム
110が動作している。オペレーティングシステムには
プリンタドライバ120が組み込まれている。アプリケ
ーションプログラム110は、ユーザの操作に応じて画
像データのレタッチなどの処理を行う。プリンタドライ
バ120には、入力部122,印刷データ生成部12
4、乾燥チェックパターン印刷データ生成部126、乾
燥チェックパターンメモリ128、出力部130の各機
能部が用意されている。
【0027】ユーザの操作によって、アプリケーション
プログラム110から印刷命令が出されると、入力部1
22がレタッチ等の処理を施された画像データを受け取
る。この画像データは、後述する乾燥チェックパターン
と異なり、印刷の主対象となる画像データである。以
下、本明細書において、単に画像データと呼ぶときはこ
の主対象となる画像データを意味するものとする。本実
施例では、画像データは各画素につきレッド(R),グ
リーン(G),ブルー(B)の階調値を有するデータで
与えられる。
【0028】入力された画像データに基づいて印刷デー
タ生成部124は、プリンタPRTに転送すべき印刷デ
ータを生成する。プリンタPRTは各画素にシアン
(C)、マゼンタ(M),イエロ(Y),ブラック
(K)などのインクを用いてドットを形成して画像を印
刷する。プリンタPRTによる各画素でのドットのオン
・オフを特定するため、印刷データ生成部124は色変
換処理、ハーフトーン処理などを施してラスタデータを
生成する。色変換処理とは、画像データのR,G,Bの
色系をC,M,Y,KなどプリンタPRTが用いるイン
クに合わせた色系に変換する処理である。ハーフトーン
処理とは、多段階の階調値をドットの分布で表現するた
めの処理である。各処理については周知の種々の技術が
適用できるため、ここでは詳細な説明を省略する。印刷
データ生成部124は、上述のラスタデータと併せて、
副走査の送り量を特定する送り量データも生成する。
【0029】本実施例の印刷システムは、ユーザが指定
した画像データの他に、印刷物のインクが乾燥している
か否かを検査するための乾燥チェックパターンを印刷す
ることができる。乾燥チェックパターンメモリ128
は、乾燥チェックパターンを構成するパッチを印刷する
ためのデータを記憶するメモリである。本実施例では、
解像度や印刷用紙の変更など、印刷条件に応じた態様で
パッチを形成することができるよう、画像データと同
じ、R,G,Bの階調値でパッチを記憶するものとし
た。乾燥チェックパターン印刷データ生成部126は、
印刷データ生成部124と同じく、色変換処理やハーフ
トーン処理などを行って、乾燥チェックパターンメモリ
128に記憶されたパッチを印刷するための印刷データ
を生成する。乾燥チェックパターンメモリ128には、
必ずしもR,G,Bの階調値でパッチを記憶しておく必
要はなく、プリンタPRTのラスタデータの形でパッチ
を記憶しておいても構わない。かかる場合には、乾燥チ
ェックパターン印刷データ生成部126は、乾燥チェッ
クパターンメモリ128から、所望のパッチに対応した
データを読み出し、送り量データと併せて印刷データを
生成することになる。
【0030】以上の機能ブロックによって生成された印
刷データは、出力部130を介してプリンタPRTに出
力される。なお、図2では、図示の便宜上、印刷データ
生成部124と乾燥チェックパターン印刷データ生成部
126とを別の機能ブロックとして示したが、両者を実
質的に同じ機能ブロックで構成することも可能である。
また、必ずしも印刷データ生成部124の実行結果を受
けて乾燥チェックパターン印刷データ生成部126を機
能させる必要はなく、両者を並列または逆順で機能させ
てもよいし、いずれか一方を選択的に実行可能とするこ
ともできる。
【0031】プリンタPRTでは、コンピュータPC側
の出力部130から転送された印刷データを入力部14
0が受け取り、バッファ142に一旦記憶する。そし
て、バッファ142に記憶されたデータに従って、主走
査部144および副走査部146がヘッドの主走査およ
び印刷用紙の搬送を行い、ヘッド駆動部148がヘッド
を駆動して画像を印刷する。
【0032】図3はプリンタPRTの概略構成を示す説
明図である。図示するように、プリンタPRTは、紙送
りモータ23によって用紙Pを搬送する回路と、キャリ
ッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26
の軸方向に往復動させる回路と、キャリッジ31に搭載
された印字ヘッド28を駆動してインクの吐出およびド
ット形成を行う回路と、これらの紙送りモータ23,キ
ャリッジモータ24,印字ヘッド28および操作パネル
32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成
されている。
【0033】キャリッジ31をプラテン26の軸方向に
往復動させる回路は、プラテン26の軸と並行に架設さ
れキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、
キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を
張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検
出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0034】このプリンタPRTのキャリッジ31に
は、黒インク(K)用のカートリッジ71とシアン
(C),ライトシアン(LC),マゼンタ(M),ライ
トマゼンタ(LM)、イエロ(Y)の5色のインクを収
納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能であ
る。キャリッジ31の下部の印字ヘッド28には計6個
のインク吐出用ヘッド61〜66が形成されている。各
ヘッドには、複数のノズルが一定の間隔で配列されてい
る。
【0035】制御回路40は、内部にCPU,PRO
M,RAM等を備えたマイクロコンピュータとして構成
されている。また、印字ヘッド28を駆動するための駆
動電圧を周期的に出力する発信器や、各ノズルNzにつ
き各画素へのドットのオン・オフを記憶する駆動用バッ
ファなどが備えられている。駆動用バッファに記憶され
たデータが、主走査を行う際に印字ヘッド28に順次出
力されると、そのデータに応じて各ノズルからそれぞれ
の画素にインクが吐出される。本実施例では、印字ヘッ
ドに出力される駆動電圧の波形を複数種類使い分けるこ
とができ、この使い分けに応じてインク量の異なるドッ
トを形成可能としている。
【0036】B.印刷態様および印刷制御処理:図4は
本実施例の印刷システムにより画像を印刷した場合の印
刷態様を示す説明図である。図4(a)は印刷用紙Pの
全体の様子を示している。図示する通り、通常の印刷時
と同様の態様で、ユーザが指定した画像Picが印刷さ
れた余白部分にインクの乾燥の程度をチェックするため
のパッチPtが印刷される。余白部分が十分にない場合
には、改ページして別の印刷用紙にパッチPtを印刷す
るものとしてもよい。コンピュータPCで画像の印刷条
件を入力する際に、ユーザが乾燥チェックパターンの印
刷を指定することにより、パッチPtが印刷される。こ
こでは、画像Picと共にパッチPtが印刷される場合
を例示したが、指定によって、パッチPtのみを印刷さ
せることもできる。当然、パッチPtを印刷することな
く画像Picのみを印刷することも可能である。
【0037】図4(b)は、パッチPtの拡大図であ
る。本実施例では、パッチA,パッチBの2種類を交互
に配列して印刷するものとした。パッチAは、領域をブ
ラックインクでベタ塗りしたパッチである。パッチBは
シアン、マゼンタ、イエロを等量吐出することによっ
て、これらの混色によりブラックを表現したパッチであ
る。パッチAとパッチBとはインクが十分に乾燥した状
態で、両者の明度が等しくなるようにインクの吐出量、
即ちドットの記録率が設定されている。
【0038】次に上述の態様で印刷を実現するための印
刷データを生成する処理について説明する。図5は印刷
制御処理ルーチンのフローチャートである。これはコン
ピュータPCのCPUが実行する処理である。この処理
が開始されるとCPUは、まず画像データおよび印刷条
件の入力を行う(ステップS10)。画像データは、先
に説明した通り、R,G,Bの諧調値を各画素ごとに与
えるデータである。印刷条件としては、印刷時の解像度
や乾燥チェックパターンの印刷を行うか否かなどの指示
が含まれる。
【0039】次にCPUは印刷データの生成を行う(ス
テップS12)。先に図2の機能ブロックで説明した通
り、画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理
などを施して各画素のドットのオン・オフを特定するラ
スタデータを生成するとともに、副走査の送り量を設定
する。こうして生成された印刷データは逐次プリンタP
RT側に出力される(ステップS14)。CPUは、印
刷データの生成を画像Picの印刷が終了するまで繰り
返し実行する(ステップS16)。なお、プリンタは、
こうして出力された印刷データを受け取り、ラスタデー
タおよび副走査の送り量データに従って、主走査および
副走査を実行する。
【0040】本実施例の印刷システムは、図4に示した
通り、画像Picの他に乾燥チェックパターンを印刷す
ることができる。CPUは、画像の印刷が終了した後、
乾燥チェックパターンの印刷が指示されている場合に
は、乾燥チェックパターンを印刷するための印刷データ
の生成および印刷データの出力を行う(ステップS1
8,S20,S30)。図2の機能ブロックで説明した
通り、本実施例では、乾燥チェックパターンを構成する
パッチのデータがR,G,Bの諧調値の形式で予めメモ
リに記憶されている。従って、印刷データの生成処理
(ステップS20)および印刷データの出力処理(ステ
ップS30)では、ステップS12における処理と同
様、記憶されているデータに対して色変換処理、ハーフ
トーン処理などを施して印刷データを生成し、出力す
る。プリンタPRTは、この印刷データに従って、図4
(b)に示した態様のパッチを印刷する。なお、乾燥チ
ェックパターンの印刷が指示されていない場合には、こ
れらの処理をスキップして印刷制御処理ルーチンを終了
する。
【0041】C.効果:本実施例の印刷システムによれ
ば、図4に示した乾燥チェックパターンを印刷すること
により、以下に示す通り、ユーザがインクの乾燥具合を
判断することができ、色が安定したか否かを容易に判断
することができる。図6は乾燥チェックパターンにおけ
る各パッチの明度の経時変化を示す説明図である。本実
施例では、パッチAはブラックインクによるベタ塗りの
パッチであり、パッチBはいわゆるコンポジットブラッ
クによるパッチである。パッチAのインク量はパッチB
のインク量よりも少ない。
【0042】各パッチともに吐出後の時間が経過し、イ
ンクが乾燥するにつれて、インクの一般的傾向に従い明
度が高くなる。但し、パッチAとパッチBのインク量の
差異に起因して、吐出直後、即ち時間0の時点ではパッ
チAの明度T1はパッチBの明度T2よりも高い。つま
り、吐出直後ではパッチAの方がパッチBよりも明るく
視認される。その後、時間の経過につれて、パッチA、
パッチBともに明度が高くなり、インクが十分に乾燥す
ると明度がほぼ変化しなくなる。パッチAの方がインク
量が少ないため、パッチBよりも早く乾燥する。従っ
て、パッチAが乾燥し色が十分安定するまでに要する時
間(以下、安定時間と呼ぶ)taは、パッチBの安定時
間よりも短い。パッチAの安定時間taが経過した後
は、パッチAの明度が変化しなくなるため、両パッチの
明度差は時間とともに縮まり、パッチBの安定時間tb
が経過すると、明度差がほとんどなくなる。従って、パ
ッチAとパッチBの明度差を観察しておけば、両者の明
度差がほぼ解消した時点で、インクが十分に安定したも
のと判断することができる。
【0043】本実施例では、このように安定時間が相違
する2種類のパッチを適用することにより、色の安定を
比較的容易に、かつ精度良く判定することができる。パ
ッチAまたはパッチBの一方のみを用いても、明度の時
間的変化を観察しておけば、色の安定を判断することは
不可能ではない。しかし、人間の視覚はこのような時間
的変化には比較的鈍感であるため、一方のパッチのみで
は、十分な精度で色の安定を判定することは困難であ
る。また、かかる判定を行おうとすれば、色が安定する
まで継続的にパッチの明度を観察しつづける必要があ
り、負担も大きい。
【0044】これに対し、本実施例のように2種類のパ
ッチを用いる場合、両者間の明度の差に対しては、人間
の資格は比較的敏感であるため、明度差が解消したか否
かを容易かつ精度良く検出することが可能となる。ま
た、かかる判断は継続的に行う必要はなく、適当な時間
間隔で行えば済むため、色の安定を判断する負担も非常
に少ない。以上の効果により、本実施例の印刷システム
によれば、色の安定を容易かつ精度良く判定できるた
め、画像のレタッチなど、印刷結果によってその効果を
確認する必要がある作業を効率的に行うことが可能とな
る。
【0045】D.変形例:上述の実施例では、ブラック
インクで形成されたパッチAと、いわゆるコンポジット
ブラックで形成されたパッチBとを用いる場合を例示し
た。パッチA、パッチBには、この他にも種々の態様の
パッチを適用することができる。図6に示したように、
安定時間が相違する条件、および安定時間経過後に表現
される色の属性が一致する条件を満足するものであれば
よい。
【0046】図7は乾燥チェックパターンとして適用可
能なパッチの例を示す説明図である。ここでは9通りの
パッチを例示した。番号1のパッチは、実施例で適用し
たパッチに相当する。即ち、パッチAをブラックインク
(K)で形成し、パッチBをシアン(C),マゼンタ
(M),イエロ(Y)で形成するのである。この場合、
パッチA、パッチBともに無彩色となるから、色の安定
を判定する主な属性は、明度となる。パッチA、パッチ
Bの各インク量は、安定時間経過後の明度が同等となる
ようにそれぞれ調整されるものとする。
【0047】番号2のパッチは、有彩色のパッチを用い
た例である。色の安定を判断する主な属性は明度および
色相となる。パッチAをブラックおよびシアンの混色で
形成する。パッチBはパッチAのブラックをコンポジッ
トブラックに置換し、シアン、マゼンタ、イエロの混色
で形成する。パッチAと同等の色相を実現するために
は、パッチBにおけるシアンのインク量がマゼンタ、イ
エロのインク量よりも多くなる。図7において、シアン
に付された「◎」は、マゼンタ、イエロよりも多くのイ
ンク量を用いることを意味している。
【0048】番号2のように、有彩色のパッチを用いる
と、以下に示す理由により、無彩色を用いた番号1のパ
ッチよりも精度良く色の安定を判定できる利点がある。
無彩色を用いた番号1のパッチにおいて、シアン、マゼ
ンタ、イエロの混色により完全な無彩色を実現すること
は困難であるから、パッチA、パッチBは若干の色相差
を生じるのが通常である。一般に人間の視覚はこのよう
な色相の差異を敏感に検知しやすい。番号1のパッチで
は、パッチA、パッチBの色相差の影響を受け、明度差
の有無の判断を誤る可能性もある。これに対し、番号2
のように、有彩色のパッチを用いると、色相差が視覚に
与える影響が相対的に低下するため、色の安定を精度良
く検出することができるのである。なお、図7ではシア
ンとブラックとの混色によるパッチの例を示したが、マ
ゼンタとブラック、イエロとブラックの混色によるパッ
チを用いることも可能である。
【0049】番号3のパッチは、インク量の異なるドッ
トを用いた例である。先に説明した通り、本実施例のプ
リンタPRTは、インク量が多い大ドットと、インク量
が少ない小ドットとを形成することができる。番号3の
パッチでは、これらのドットを利用して、パッチAとし
てブラックインクの小ドットを用いて形成されるパッチ
を適用し、パッチBとしてシアン、マゼンタ,イエロの
大ドットを用いて形成されるパッチを適用する。各パッ
チは安定時間経過後の明度が同等となるように形成する
必要があるから、パッチAは小ドットを多数用いてパッ
チを形成し、パッチBは大ドットを少数用いてパッチを
形成することになる。
【0050】番号3のように大小のドットを用いると、
以下に示す理由により、パッチA、パッチBの安定時間
の差異を大きくすることができ、色の安定の判断が容易
になる利点がある。つまり、小ドットの方が大ドットよ
りも乾燥しやすいから、早く乾燥する側のパッチ、即ち
番号3の場合はパッチAに小ドットを適用することで、
安定時間を短縮することができ、遅く乾燥する側のパッ
チ、即ち番号3の場合はパッチBに大ドットを適用する
ことで、安定時間を延ばすことができるのである。安定
時間の差異を広げれば、パッチAが安定した後の明度差
を検出しやすくなるため、色の安定の判断が容易にな
る。
【0051】番号1〜番号3のパッチは、パッチAとパ
ッチBのインク量の差異に基づいて両者の安定時間に差
異を設ける場合に相当する。これに対し、パッチA、パ
ッチBに適用するドットの種類の相違に基づいて安定時
間に差異を設けるパッチを構成することも可能である。
番号4は、かかるパッチの例である。番号4では、パッ
チAとしてブラックインクの小ドットを多数用いたパッ
チを形成し、パッチBとしてブラックインクの大ドット
を少数用いたパッチを形成する。双方のパッチともに同
種類のインクを用いており、パッチの形成に用いられる
インクの総量はパッチA、パッチBで等しい点で、番号
1〜番号3までのパッチと相違する。
【0052】既に説明した通り、小ドットは大ドットよ
りも速く乾燥する傾向にあるから、番号4のパッチで
は、パッチAはパッチBよりも速く乾燥する。番号4で
は、パッチA、パッチBを同種のインクで形成するた
め、安定時間の差異がインク量に差を設ける場合ほど顕
著には得られ難いものの、安定時間経過後の明度を容易
に一致させることができる利点がある。
【0053】本実施例のプリンタPRTは、シアン、マ
ゼンタについて濃度の低いインク、ライトシアン、ライ
トマゼンタを備えているため、これらを用いたパッチを
適用することもできる。番号5は、かかるパッチの一例
である。番号5では番号1のパッチと同様、パッチAを
ブラックインクで形成し、パッチBをコンポジットブラ
ックで形成する。但し、パッチBをライトシアン、ライ
トマゼンタ、イエロのコンポジットブラックとする点で
番号1と相違する。ライトシアン、ライトマゼンタは濃
度が低いインクであるから、コンポジットブラックを実
現するために要する総インク量は、番号1のパッチより
も多くなる。従って、パッチBは吐出直後から安定する
までの明度の変化が非常に大きくなるため、パッチAと
の明度差の有無が判断しやすくなる。また、番号5のパ
ッチでは、パッチA、パッチBのインク量の差異を拡大
することができ、それに応じて安定時間の差異を拡大す
ることができるため、両者の明度差の有無を比較的容易
に判断することができる利点もある。
【0054】ライトシアン、ライトマゼンタを用いたパ
ッチにおいても番号2と同様、有彩色のパッチを形成す
ることができる。番号6は、かかるパッチの例である。
つまり、パッチAとしてブラックインクとシアンによる
パッチを形成し、パッチBとしてシアン、ライトマゼン
タ、イエロの混色によるパッチを形成するのである。ラ
イトシアン、ライトマゼンタ、イエロを用いてパッチB
を形成することも可能である。但し、この場合は、パッ
チAと同等の色相を実現するため、ライトシアンを他の
インクに比較して多量に用いる必要が生じる。この結
果、ライトマゼンタを用いてコンポジットブラックを実
現することとあいまって、パッチBのインク量が非常に
多くなり、印刷媒体が吸収可能なインク量の上限、いわ
ゆるデューティ制限を超える可能性もある。図7では、
かかるデューティ制限を考慮して、パッチBのインク量
を抑制するため、ライトシアンではなくシアンを用いる
ものとした。もちろん、デューティ制限の範囲内でライ
トシアンとシアンとを用いるものとしても構わない。番
号6のパッチによれば、インク量の差異が大きいことに
よる利点と有彩色を用いることによる利点の双方の利点
が得られる。なお、番号6ではブラックとシアンとの混
色によるパッチを例示したが、マゼンタ、イエロの各色
との混色によるパッチを形成することも可能である。
【0055】ライトシアン、ライトマゼンタを用いたパ
ッチにおいても番号3と同様、大ドットと小ドットとを
用いたパッチを形成することができる。番号7は、かか
るパッチの例である。つまり、パッチAをブラックイン
クの小ドットにより形成し、パッチBをライトシアン、
ライトマゼンタ、イエロの大ドットにより形成するので
ある。この場合には、インク量の差異が大きいことによ
る利点に加えて、ドットの種類の相違に起因する安定時
間差の拡大という利点の双方が得られる。
【0056】パッチは、必ずしも一方にブラックインク
を用いる必要はない。番号8は有彩色のインクのみで形
成されたパッチの例である。パッチAはシアンとイエロ
により形成し、パッチBはライトシアンとイエロにより
形成する。安定時間経過後の両者の明度および色相が一
致するよう、パッチBではライトシアンを多量に用いて
パッチを形成する。この結果、パッチA,パッチBはイ
ンクの総量に差異が生じ、安定時間が相違する。同様に
マゼンタとイエロの混色によるパッチを形成するものと
してもよい。
【0057】濃度の異なるインクのみを用いてパッチを
形成することも可能である。番号9はかかるパッチの例
である。パッチAはシアンインクで形成し、パッチBは
ライトシアンインクで形成する。両者はインク量が異な
るため、安定時間が相違する。かかるパッチによれば、
番号4と同様、安定時間の差異を確保しづらいものの、
安定時間経過後の明度を容易に一致させることができ、
明度差の有無を判断しやすいという利点がある。
【0058】以上、種々のパッチの例を示したが、安定
時間が相違する条件、および安定時間経過後に表現され
る色の属性が一致する条件を満足するものであれば、こ
れらに限定されず、更に多くのパッチを適用することが
できる。本実施例のプリンタPRTは、6色のインクを
備えているため、図7に示した9種類のパッチのいずれ
をも適用することができる。ブラック、シアン、マゼン
タ、イエロの4色のインクを備えるプリンタでは、番号
1〜4のいずれをも適用することができる。乾燥チェッ
クパターンは、これらの1種類のみを用いるものとして
もよいし、複数種類を容易しておき、ユーザが選択可能
としてもよい。
【0059】E.第2実施例:次に、本発明の第2実施
例としての印刷システムについて説明する。第1実施例
では、パッチPtとして、安定時間の異なる2種類のパ
ッチを印刷する場合を例示した。第2実施例では印刷さ
れるパッチは1種類であり、別途用意されたチェックカ
ードとの対比によって色の安定を判定する点で相違す
る。別途容易されたチェックカードに印刷されたパッチ
は既に色が十分に安定しているから、安定時間0のパッ
チに相当する。従って、第2実施例でも、チェックカー
ドのパッチと、プリンタPRTで印刷されるパッチとは
安定時間が相違する条件を満足していることになる。
【0060】第2実施例におけるハードウェア構成およ
び機能ブロックは、第1実施例と同様である(図1〜図
3参照)。第2実施例では、乾燥チェックパターンメモ
リ128に記憶されているパッチの内容が第1実施例と
相違する。図8は第2実施例における印刷態様を示す説
明図である。第1実施例と同様、第2実施例でも印刷用
紙上において画像Picの下方にパッチPt1を印刷す
る。パッチPt1の印刷を行うか否かは、第1実施例と
同様、ユーザが指定することができる。ここで、印刷さ
れるパッチPt1は、図8に示す通り、1種類の印刷態
様で形成される。本実施例では、シアン、マゼンタ、イ
エロのコンポジットブラックで形成されるパッチを印刷
するものとした。
【0061】第2実施例では、こうして印刷されたパッ
チPt1と予め用意されたチェックカードに印刷された
パッチとの対比により色の安定を判断する。図8にチェ
ックカードの例を示した。チェックカードCAでは、パ
ッチPt1の時間経過とともに表される明度を4段階の
パッチp1〜p4で表している。パッチp4の明度は安
定時間経過後にパッチPt1により実現される明度に等
しい。従って、パッチPt1とチェックカードCAのパ
ッチp1〜p4との明度差を比較することにより、印刷
された画像の色の安定を判断することができる。なお、
チェックカードには、安定時間経過後にパッチPt1に
より表現される明度と等しい明度のパッチ、即ちパッチ
p4が少なくとも用意されていれば足りる。つまり、パ
ッチp4のみを印刷したチェックカードを用いるものと
しても構わない。本実施例では、色が安定するまでの時
間的目安を立てる便宜のため、チェックカードCA上に
パッチPt1が印刷されてからの時間経過に対応した4
種類のパッチを用意している。
【0062】なお、安定時間経過後にパッチPt1が表
現する明度は、印刷条件によって相違する。例えば、パ
ッチPt1を普通紙に印刷した場合と、コート紙などの
専用紙に印刷した場合とでは、表現される明度が相違す
る。印刷解像度などの条件によって相違することもあ
る。かかる相違に鑑みて、本実施例では、各印刷条件に
対応したパッチを印刷した数種類のチェックカードc
1、c2、c3を用意した。ユーザは、印刷用紙の種類
や印刷解像度などの印刷条件に適合したチェックカード
を選択することによって、色の安定をそれぞれ適切に判
断することが可能となる。
【0063】F.第2実施例の第1の変形例:第2実施
例では、別途用意されたチェックカードと印刷されたパ
ッチPt1とを比較する態様を例示した。チェックカー
ドは種々の態様で用意することが可能である。図9はチ
ェックカードの第1の変形例を示す説明図である。ここ
では、チェックカードを、画像およびパッチPt1を印
刷するテスト用紙P1として構成した場合を例示する。
つまり、テスト用紙P1には、予めパッチp1〜p4が
印刷されている。これは、第2実施例のチェックカード
CAに印刷されたパッチp1〜p4と同等のパッチであ
る。ユーザは、かかるテスト用紙P1を用いて、画像P
icおよびパッチPt1を印刷する。パッチPt1は第
2実施例と同様、コンポジットブラックで印刷されたパ
ッチである。パッチp4は、安定時間経過後にパッチP
t1が表現する明度が等しくなるように印刷されてい
る。従って、普通紙を用いたテスト用紙と専用紙を用い
たテスト用紙とでは、パッチp1〜p4の明度は相違す
る。
【0064】かかる態様でも、印刷されたパッチPt1
と予め印刷されているパッチp1〜p4とを比較するこ
とにより、色の安定を判断することができる。このテス
ト用紙P1は、1回ごとに使い捨てとなるものの、印刷
用紙の種類によってチェックカードを選択する必要がな
くなるため、利便性が高く、また、チェックカードの選
択ミスに起因する誤判定を回避することができる利点が
ある。
【0065】G.第2実施例の第2の変形例:第2実施
例および第1の変形例では、印刷条件に応じてチェック
カードまたはテスト用紙を使い分ける場合を例示した。
これに対し、チェックカードは1種類のみとし、印刷さ
れるパッチPt1を形成するインク量を印刷条件に応じ
て補正するものとしてもよい。例えば、普通紙にパッチ
Pt1を印刷する場合には明度が高くなるから、チェッ
クカードに合うようにインク量を多くし、専用紙にパッ
チPt1を印刷する場合には、明度が低くなるからイン
ク量を抑制するのである。
【0066】図10は第2の変形例における乾燥チェッ
クパターン生成処理ルーチンを示すフローチャートであ
る。図5のステップS20で行われる処理を詳細に示し
たものである。印刷用紙の種類によってパッチPt1の
インク量を補正する場合の処理を例示した。この処理が
開始されると、CPUは印刷用紙の種類を入力し(ステ
ップS23)、印刷用紙に応じてチェックパターンの
R,G,Bの階調値を補正する(ステップS24)。例
えば、印刷用紙として普通紙が指定されている場合に
は、パッチPt1の明度が低くなるように、R,G,B
の階調値の値を低減させるのである。階調値の補正量
は、選択される印刷用紙の種類に応じて予め実験等によ
り設定しておくことができる。一般にはR,G,Bの階
調値を一律に低減させれば済むが、各色ごとに個別の割
合で低減させるものとしてもよい。
【0067】こうして補正された階調値に基づいて、C
PUは印刷データを生成する(ステップS25)。この
処理は、第1実施例のステップS20で説明した処理と
同等である。つまり、R,G,Bの階調値データに対
し、色変換処理、ハーフトーン処理などを施してラスタ
データを生成するとともに、副走査の態様に応じて送り
量データを設定するのである。
【0068】第2の変形例によれば、印刷条件に関わら
ず予め用意されるパッチを単一種類に統一することがで
きる利点がある。特に、図8で示したチェックカードの
ように繰り返し使用するパッチを用いる場合に有効性が
高い。
【0069】なお、図10のフローチャートでは、乾燥
チェックパターンがR,G,Bの階調値で記憶されてい
る場合を例にとり、印刷データの生成前に補正を施す場
合を説明した。第2の変形例は、パッチの印刷データを
印刷条件に応じて補正するものであれば、種々の態様で
構成することが可能である。必ずしも印刷データの生成
前に補正を施す必要はなく、一旦印刷データを生成した
後、または印刷データを生成する過程において、シア
ン、マゼンタ、イエロのインク量を直接補正するものと
してもよい。かかる補正は、チェックパターンがR,
G,Bの階調値で記憶されている場合のみならず、シア
ン、マゼンタ、イエロなどの各色のラスタデータの形で
記憶されている場合にも適用することができる。
【0070】第2実施例およびその変形例では、コンポ
ジットブラックでパッチPt1を形成する場合を例示し
たが、図7に示した種々の組み合わせのパッチを適用す
ることができることはいうまでもない。但し、この場合
において、印刷する側のパッチPt1には、図7に示し
たパッチB、即ち、安定時間が長い側のパッチを適用す
ることが好ましい。印刷するパッチPt1に安定時間が
あまりに短いパッチを適用すると、パッチの色が安定し
ても画像Picの色が安定していない現象が生じ得るた
め、色の安定の判定を誤る可能性があるからである。
【0071】H.第3実施例:次に第3実施例の印刷シ
ステムについて説明する。第3実施例の印刷システムは
インクの乾燥の判定に適用するパッチの形状が第1実施
例および第2実施例と相違する。第3実施例では、色の
属性の差異に起因する視覚効果を利用したパッチを適用
するのである。第3実施例のハードウェア構成、ソフト
ウェア構成は、第1実施例と同じであるため、ここでは
説明を省略する。
【0072】図11は第3実施例におけるパッチPtを
例示する説明図である。ここでは同心円状の2つのパッ
チを用いる場合を例示した。それぞれ塗りつぶしの部分
をブラックインクで形成し、ハッチングを付した部分を
コンポジットブラックで形成する。かかるパッチPtで
は、ブラックインクで形成した部分と、コンポジットブ
ラックで形成した部分の明度差によって、円の中央が飛
び出して見えたり、引っ込んで見えたりする視覚効果を
生じる。図6に示した通り、パッチを形成した直後で
は、コンポジットブラックによるパッチの方が、ブラッ
クインクによるパッチよりも濃く見える。従って、図1
1中の左側のパッチは円の周囲が中央よりも濃いため、
中央部が飛び出して視認される。右側のパッチは、逆に
円の中央部が周囲よりも濃いため、中央部が引っ込んで
視認される。インクが乾燥し、コンポジットブラックと
ブラックインクとの明度差がなくなると、上述の視覚効
果は低減するため、左右いずれのパッチにおいても中央
部と周囲の遠近感がなくなり、平坦な円として視認され
るようになる。
【0073】このように第3実施例によれば、視覚効果
を利用したパッチを用いることにより、色の属性の相違
がより顕著に認識されやすくなるため、色の安定を容易
かつ精度良く判断することが可能となる。なお、上述の
例では、明度差によって遠近感に差異が生じる視覚効果
を利用した場合を例示した。同等の面積を有する形状で
あっても両者の明度が相違することによって面積が異な
って見える効果その他の視覚効果を利用するものとして
もよい。第3実施例においても、ブラックインクとコン
ポジットブラックの組み合わせのみならず、図7に例示
した種々の組み合わせでパッチを形成可能であることは
いうまでもない。
【0074】また、第3実施例においても、第2実施例
で示したチェックカードやテスト用紙の態様でパッチの
一部を形成することも可能である。チェックカードは、
例えば、透明のフィルムにパッチの一部を形成し、印刷
用紙に形成されたパッチと重ね合わせることで、図11
に示した形状が完成されるように構成すればよい。
【0075】以上、本発明の種々の実施例について説明
したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣
旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができるこ
とはいうまでもない。例えば、以上の制御処理はソフト
ウェアで実現する他、ハードウェア的に実現するものと
してもよい。また、上記実施例では、いずれも矩形のパ
ッチを例示したが、パッチの形状および印刷位置などは
これらに限定されないことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての印刷システムの概略構成を示す
説明図である。
【図2】印刷システムの機能ブロックを示す説明図であ
る。
【図3】プリンタPRTの概略構成を示す説明図であ
る。
【図4】本実施例の印刷システムにより画像を印刷した
場合の印刷態様を示す説明図である。
【図5】印刷制御処理ルーチンのフローチャートであ
る。
【図6】乾燥チェックパターンにおける各パッチの明度
の経時変化を示す説明図である。
【図7】乾燥チェックパターンとして適用可能なパッチ
の例を示す説明図である。
【図8】第2実施例における印刷態様を示す説明図であ
る。
【図9】チェックカードの第1の変形例を示す説明図で
ある。
【図10】第2の変形例における乾燥チェックパターン
生成処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】第3実施例におけるパッチPtを例示する説
明図である。
【符号の説明】
23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印字ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 61〜66…インク吐出用ヘッド 71…カートリッジ 72…カラーインク用カートリッジ 110…アプリケーションプログラム 120…プリンタドライバ 122…入力部 124…印刷データ生成部 126…乾燥チェックパターン印刷データ生成部 128…乾燥チェックパターンメモリ 130…出力部 140…入力部 142…バッファ 144…主走査部 146…副走査部 148…ヘッド駆動部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して印刷媒体上に画像を印
    刷する印刷部の動作を制御するための印刷データを生成
    する印刷制御装置であって、 色の属性が実質的に変化しなくなる程インクが十分に乾
    燥するまでに要する安定時間が相違する条件、および該
    安定時間経過後に表現される色の少なくとも一つの属性
    が同等となる条件を満足する条件を満足する複数のパッ
    チのうち少なくとも一部のパッチを印刷せしめる印刷デ
    ータを、外部から入力される画像データによらずに生成
    するパッチデータ生成手段を備える印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のパッチは、明度が同等となる
    パッチである請求項1記載の印刷制御装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のパッチは、有彩色を用いたパ
    ッチである請求項1記載の印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 前記パッチデータ生成手段は、互いに対
    比可能な位置に二以上のパッチを印刷せしめるデータを
    生成する手段である請求項1記載の印刷制御装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のパッチには、吐出されるイン
    クの総量が異なるパッチが含まれる請求項4記載の印刷
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の印刷制御装置であって、 前記印刷部は、ブラックインクと、混色により該ブラッ
    クインクと同等の色を表現可能な複数の有色インクとを
    備えており、 前記複数のパッチには、前記ブラックインクを用いて形
    成されるパッチと、該ブラックインクを前記複数の有色
    インクの混色に置換して形成されるパッチとが含まれる
    印刷制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の印刷制御装置であって、 前記印刷部は吐出するインク量が可変の印刷部であり、 前記複数のパッチには、異なるインク量のドットで形成
    されるパッチが含まれる印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 前記パッチデータ生成手段により生成さ
    れる印刷データは、外部から入力された画像の印刷終了
    後に前記パッチを印刷せしめるデータである請求項1記
    載の印刷制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 印刷を行う際の印刷条件を入力する印刷条件入力部を備
    え、 前記パッチデータ生成手段は、 予め印刷された基準パッチと比較するための検出用パッ
    チを、予め定められた基準印刷条件下で印刷せしめる印
    刷データを生成するパッチデータ生成手段と、 該パッチデータ生成手段に作用する手段であって、安定
    時間経過後の検出用パッチと前記基準パッチの色の属性
    が一致するように、前記入力された印刷条件に応じて前
    記検出用パッチの色の属性を補正した印刷データを生成
    させる補正手段とを備える手段である印刷制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の印刷制御装置であっ
    て、 前記複数のパッチは、前記色の属性の相違が、遠近感ま
    たは形状に関する視覚効果をもたらす形状のパッチであ
    る印刷制御装置。
  11. 【請求項11】 インクを吐出して印刷媒体上に画像を
    印刷する印刷部と、該印刷部の動作を制御するための印
    刷データを生成する印刷制御装置とを備える印刷装置で
    あって、 該印刷制御装置は、請求項1ないし請求項10いずれか
    記載の印刷制御装置である印刷装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の印刷装置により印刷
    されるパッチによって前記安定時間経過後に表現される
    色と少なくとも一つの属性が同等となるパッチを予め印
    刷した検査用シート。
  13. 【請求項13】 インクを吐出して印刷媒体上に画像を
    印刷可能な印刷部を制御して印刷を行う印刷方法であっ
    て、(a) 色の属性が実質的に変化しなくなる程イン
    クが十分に乾燥するまでに要する安定時間が相違する条
    件、および該安定時間経過後に表現される色の少なくと
    も一つの属性が同等となる条件を満足する複数のパッチ
    のうち少なくとも一部のパッチを印刷せしめる印刷デー
    タを、外部から入力される画像データによらずに生成す
    る工程と、(b) 該印刷データに基づいて前記印刷部
    を駆動して前記パッチの印刷を行う工程とを備える印刷
    方法。
  14. 【請求項14】 インクを吐出して印刷媒体上に画像を
    印刷可能な印刷部を制御するための印刷データを生成す
    るためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録
    した記録媒体であって、色の属性が実質的に変化しなく
    なる程インクが十分に乾燥するまでに要する安定時間が
    相違する条件、および該安定時間経過後に表現される色
    の少なくとも一つの属性が同等となる条件を満足する複
    数のパッチのうち少なくとも一部のパッチを印刷せしめ
    る印刷データを、外部から入力される画像データによら
    ずに生成する機能を実現するプログラムを記録した記録
    媒体。
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