JP2001110601A - 抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

抵抗器およびその製造方法

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JP2001110601A
JP2001110601A JP29203699A JP29203699A JP2001110601A JP 2001110601 A JP2001110601 A JP 2001110601A JP 29203699 A JP29203699 A JP 29203699A JP 29203699 A JP29203699 A JP 29203699A JP 2001110601 A JP2001110601 A JP 2001110601A
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Japan
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resistor
cover
metal oxide
electrode
film
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JP29203699A
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English (en)
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Naoki Shibuya
直樹 渋谷
Tadao Yagi
唯雄 八木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿または硫黄分などの腐食性のガスを
含む雰囲気中で用いた際に、湿気やガス等が保護膜より
内部に侵入したとしても、薄膜抵抗体を酸化させること
がない信頼性の高い抵抗器およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 基板21の上面に設けられた上面電極2
2と、この上面電極22に両端部が重なるように設けら
れた薄膜抵抗体24と、前記薄膜抵抗体24および上面
電極22の一部を覆うように設けられた金属酸化膜25
と、薄膜抵抗体24の端面より外側に位置する部分まで
を覆うとともに前記金属酸化膜25を覆うように設けら
れた保護膜26と、前記上面電極22と電気的に接続さ
れるように前記基板21の側面に設けられた側面電極2
7とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電気機器の回
路に広く用いられる抵抗器およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に伴い、電子部
品の実装面積を縮小するため、表面実装部品への要求が
高まっている。その中で、高精度部品であるチップ形の
抵抗器に対する要求も多岐にわたり、特殊な環境下にお
いても信頼性が確保できる薄膜チップ抵抗器の需要が高
まっている。
【0003】図7は従来の抵抗器の断面図である。
【0004】図7において、1はアルミナ等の絶縁体か
らなる基板である。2は基板1の上面に設けられたNi
CrAl合金等の薄膜からなる薄膜抵抗体である。3は
薄膜抵抗体2の上面の端部に設けられ、Niを主成分と
する合金からなる中間電極である。4は薄膜抵抗体2お
よび中間電極3の一部を覆うように設けられた樹脂から
なる保護層である。5は薄膜抵抗体2および中間電極3
と電気的に接続されるように基板1の対向する側面に設
けられたNiCr等からなる側面電極である。6は少な
くとも側面電極5を覆うように基板1の対向する側面に
設けられたNiめっきである。7はNiめっき6を覆う
ように基板1の対向する側面に設けられたはんだめっき
である。
【0005】以上のように構成された従来の抵抗器につ
いて、以下にその製造方法を説明する。
【0006】図8(a)〜(f)は従来の抵抗器の製造
方法を示す工程図である。
【0007】まず、図8(a)に示すように、アルミナ
等の絶縁体からなる基板11の上面全体にスパッタリン
グ工法でNiCrAl合金を約500Åの厚さで着膜
し、薄膜抵抗体12を形成する。
【0008】次に、図8(b)に示すように、薄膜抵抗
体12の上面全体にスパッタリング工法でNiを主成分
とする合金を約0.5μm着膜する。この後、フォトリ
ソ工法により、この合金の一部を除去して基板11の両
端部に中間電極13を形成するとともに、所定の抵抗値
に近づけるため薄膜抵抗体12の一部を除去し、約30
0〜350℃で約3時間の加熱エージングを行う。
【0009】次に、図8(c)に示すように、薄膜抵抗
体12をレーザートリミングにより切削してトリミング
溝14を形成し、抵抗値修正を行う。
【0010】次に、図8(d)に示すように、中間電極
13の一部と薄膜抵抗体12とを覆うように樹脂からな
る保護膜15を形成する。
【0011】次に、図8(e)に示すように、薄膜抵抗
体12および中間電極13と電気的に接続されるよう
に、基板11の側面にスパッタリング工法によりCrを
約200Åの厚さで着膜し、さらにNiVを約1μm着
膜して側面電極16を形成する。
【0012】最後に、図8(f)に示すように、中間電
極13および側面電極16を覆うようにニッケルめっき
を約2μmおよびはんだめっきを約6μm着膜してめっ
き層17を形成することにより、従来の抵抗器を製造し
ていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の抵抗器
では、保護膜15と薄膜抵抗体12または中間電極13
とが樹脂と金属という異種材料であるため、密着力が低
下することがあった。特にこの抵抗器を高温高湿または
硫黄分などの腐食性のガスを含む雰囲気中で用いた場
合、保護膜15の密着力が低下した部分から湿気やガス
等が侵入し、薄膜抵抗体12を酸化させてしまうため、
信頼性が低下するという課題を有していた。
【0014】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、高温高湿または硫黄分などの腐食性のガスを含む雰
囲気中で用いた際に、湿気やガス等が保護膜より内部に
侵入したとしても、薄膜抵抗体を酸化させることがない
信頼性の高い抵抗器およびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の抵抗器は、絶縁性の基板と、この基板の上面
の両端部に設けられた少なくとも一対の上面電極と、こ
の一対の上面電極に両端部が重なるように設けられた少
なくとも一つの薄膜抵抗体と、前記薄膜抵抗体および上
面電極の一部を覆うように設けられた金属酸化膜と、前
記薄膜抵抗体の端面より外側に位置する部分までを覆う
とともに前記金属酸化膜の端面より内側を覆うように設
けられた保護膜と、前記一対の上面電極と電気的に接続
されるように前記基板の側面に設けられた側面電極とを
備えたもので、この構成によれば、高温高湿または硫黄
分などの腐食性のガスを含む雰囲気中で用いた際に、湿
気やガス等が保護膜より内部に侵入したとしても、薄膜
抵抗体を酸化させることがない信頼性の高い抵抗器が得
られるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、絶縁性の基板と、この基板の上面の両端部に設けら
れた少なくとも一対の上面電極と、この一対の上面電極
に両端部が重なるように設けられた少なくとも一つの薄
膜抵抗体と、前記薄膜抵抗体および上面電極の一部を覆
うように設けられた金属酸化膜と、前記薄膜抵抗体の端
面より外側に位置する部分までを覆うとともに前記金属
酸化膜の端面より内側を覆うように設けられた保護膜
と、前記一対の上面電極と電気的に接続されるように前
記基板の側面に設けられた側面電極とを備えたもので、
この構成によれば、薄膜抵抗体および上面電極の一部を
覆うように金属酸化膜を設けているため、高温高湿また
は硫黄分などの腐食性のガスを含む雰囲気中で用いた際
に、湿気やガス等が保護膜より内部に侵入したとして
も、金属酸化膜の存在により、薄膜抵抗体の酸化を防止
することができるという作用を有するものである。
【0017】請求項2に記載の発明は、絶縁性の基板
と、この基板の上面の両端部に設けられた少なくとも一
対の上面電極と、この一対の上面電極に両端部が重なる
ように設けられた少なくとも一つの薄膜抵抗体と、前記
薄膜抵抗体および上面電極の一部を覆うように設けられ
た金属酸化膜と、前記薄膜抵抗体を覆うとともに前記金
属酸化膜の端面より内側を覆うように設けられた保護膜
と、前記上面電極および金属酸化膜の上面を覆いかつ保
護膜に接するように設けられた導電性樹脂材料からなる
中間電極と、前記上面電極および中間電極と電気的に接
続されるように前記基板の側面に設けられた側面電極と
を備えたもので、この構成によれば、導電性材料からな
る中間電極に接するように保護膜を金属酸化膜上に設け
ているため、保護膜を金属酸化膜上のみに設けたものに
比べ、保護膜の密着力が向上するという作用を有するも
のである。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、保護膜を、薄膜抵抗体の端面より外側
に位置する部分までを覆うとともに金属酸化膜の端面よ
り内側を覆うように設けたもので、この構成によれば、
薄膜抵抗体の上面が金属酸化膜と保護膜とで完全に覆わ
れるため、上面からの湿気やガス等が薄膜抵抗体の内部
に侵入しにくいという作用を有するものである。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、保護膜を、薄膜抵抗体の端面より内側
を覆うとともに金属酸化膜の端面より内側を覆うように
設けたもので、この構成によれば、保護膜が薄膜抵抗体
の端面より内側に位置しているため、この保護膜に接す
るように設けられる導電性樹脂材料からなる中間電極層
を大きくすることができ、これにより、金属酸化膜と薄
膜抵抗体との密着力が向上するという作用を有するもの
である。
【0020】請求項5に記載の発明は、絶縁性の基板の
上面の両端部に少なくとも一対の上面電極を形成し、こ
の一対の上面電極に両端部が重なるように少なくとも一
つの薄膜抵抗体を形成し、前記薄膜抵抗体および上面電
極の一部を覆うように金属酸化膜を形成し、前記薄膜抵
抗体の端面より外側に位置する部分までを覆うとともに
前記金属酸化膜の端面より内側を覆うように保護膜を形
成し、前記一対の上面電極と電気的に接続されるように
前記基板の側面に側面電極を形成するようにしたもの
で、この製造方法によれば、薄膜抵抗体および上面電極
の一部を覆うように金属酸化膜を形成しているため、高
温高湿または硫黄分などの腐食性のガスを含む雰囲気中
で用いた際に、湿気やガス等が保護膜より内部に侵入し
たとしても、金属酸化膜の存在により、薄膜抵抗体の酸
化を防止することができるという作用を有するものであ
る。
【0021】請求項6に記載の発明は、絶縁性の基板の
上面の両端部に少なくとも一対の上面電極を形成し、こ
の一対の上面電極に両端部が重なるように少なくとも一
つの薄膜抵抗体を形成し、前記薄膜抵抗体および上面電
極の一部を覆うように金属酸化膜を形成し、前記金属酸
化膜の端面より内側を覆うように保護膜を形成し、前記
上面電極および金属酸化膜の上面を覆いかつ保護膜に接
するように導電性樹脂材料からなる中間電極を形成し、
前記上面電極および中間電極と電気的に接続されるよう
に前記基板の側面に側面電極を形成するようにしたもの
で、この製造方法によれば、導電性樹脂材料からなる中
間電極に接するように保護膜を金属酸化膜上に形成する
ようにしているため、保護膜を金属酸化膜上のみに形成
するようにしたものに比べ、保護膜の密着力が向上する
という作用を有するものである。
【0022】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1における抵抗器について、図面を参照しながら説明
する。
【0023】図1は本発明の実施の形態1における抵抗
器の断面図である。
【0024】図1において、21は96%アルミナを含
有してなる絶縁性の基板である。22は基板21の上面
の両端部に少なくとも一対設けられたAu系等の金属か
らなる上面電極である。23は必要に応じて基板21の
下面の両端部に少なくとも一対設けられたAu系等の金
属からなる下面電極である。24は一対の上面電極22
に両端部が重なるように少なくとも一つ設けられたNi
Cr系等の金属からなる薄膜抵抗体である。25は薄膜
抵抗体24および上面電極22の一部を覆うように設け
られた酸化アルミ、酸化珪素または酸化チタン等からな
る金属酸化膜である。26は薄膜抵抗体24の端面より
外側に位置する部分までを覆うとともに金属酸化膜25
の端面より内側を覆うように設けられたエポキシ系の樹
脂からなる保護膜である。27は一対の上面電極22と
電気的に接続されるように基板21の側面に設けられた
側面電極である。28は露出した金属酸化膜25、上面
電極22および側面電極27を覆うように設けられたニ
ッケルめっきである。29はニッケルめっき28を覆う
ように設けられたはんだめっきである。
【0025】以上のように構成された抵抗器について、
以下にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0026】図2(a)〜(g)は本発明の実施の形態
1における抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0027】まず、図2(a)に示すように、96%ア
ルミナを含有してなる絶縁性の基板31の上面の両端部
にAuを主成分とする金属有機物からなるペーストをス
クリーン印刷して乾燥させる。さらにベルト式連続焼成
炉を用いて、約850℃で、ピーク時間約6分、IN−
OUT時間約45分のプロファイルで焼成することによ
り、少なくとも一対の上面電極32を形成する。なお、
必要により、上面電極32と同様の工法で基板31の下
面の両端部に下面電極(図示せず)を形成してもよい。
【0028】次に、図2(b)に示すように、一対の上
面電極32に両端部が重なるようにスパッタリング工法
でNiCr系の金属材料を着膜し、少なくとも一つの薄
膜抵抗体33を形成する。さらに所定の抵抗値に近づけ
るためにこの薄膜抵抗体33にフォトリソ工法により第
1の溝34を形成して抵抗値を調整する。
【0029】次に、図2(c)に示すように、少なくと
も薄膜抵抗体33を覆うように酸化アルミ、酸化珪素ま
たは酸化チタン等をスパッタリング工法で約100〜5
00Åの厚さで着膜し、フォトリソ工法により所定のパ
ターンとして薄膜抵抗体33と上面電極32の一部を覆
う金属酸化膜35を形成する。さらに薄膜抵抗体33を
安定させるため、約250〜350℃で約5時間の熱エ
ージングを行う。
【0030】次に、図2(d)に示すように、薄膜抵抗
体33の抵抗値を所定の抵抗値にするためにレーザート
リミングにより第2の溝36を形成し、抵抗値を調整す
る。
【0031】次に、図2(e)に示すように、薄膜抵抗
体33の端面より外側に位置する部分までを覆うととも
に金属酸化膜35の端面より内側を覆うようにエポキシ
系樹脂ペーストをスクリーン印刷し、約200℃の乾燥
機内で約30分間乾燥させて保護膜37を形成する。
【0032】次に、図2(f)に示すように、一対の上
面電極32と電気的に接続されるように基板31の側面
にNiCr系の金属材料をスパッタリング工法で着膜
し、側面電極38を形成する。
【0033】最後に、図2(g)に示すように、露出し
た金属酸化膜35、上面電極32および側面電極38を
覆うようにニッケルめっきおよびはんだめっきからなる
めっき層39を形成して本発明の抵抗器を製造するもの
である。
【0034】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2における抵抗器について、図面を参照しながら説明
する。
【0035】図3は本発明の実施の形態2における抵抗
器の断面図である。
【0036】図3において、41は96%アルミナを含
有してなる絶縁性の基板である。42は基板41の上面
の両端部に少なくとも一対設けられたAu系等の金属か
らなる上面電極である。43は必要に応じて基板41の
下面の両端部に少なくとも一対設けられたAu系等の金
属からなる下面電極である。44は一対の上面電極42
に両端部が重なるように少なくとも一つ設けられたNi
Cr系等の金属からなる薄膜抵抗体である。45は薄膜
抵抗体44および上面電極42の一部を覆うように設け
られた酸化アルミ、酸化珪素または酸化チタン等からな
る金属酸化膜である。46は薄膜抵抗体44の端面より
外側に位置する部分までを覆うとともに金属酸化膜45
の端面より内側を覆うように設けられたエポキシ系の樹
脂からなる保護膜である。47は前記上面電極42およ
び金属酸化膜45の上面の一部を覆いかつ保護膜46に
接するように設けられた導電性樹脂材料からなる中間電
極である。48は上面電極42および中間電極47と電
気的に接続されるように基板41の側面に設けられた側
面電極である。49は露出した金属酸化膜45、上面電
極42および側面電極48を覆うように設けられたニッ
ケルめっきである。50はニッケルめっき49を覆うよ
うに設けられたはんだめっきである。
【0037】以上のように構成された抵抗器について、
以下にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0038】図4(a)〜(h)は本発明の実施の形態
2における抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0039】まず、図4(a)に示すように、96%ア
ルミナを含有してなる絶縁性の基板51の上面の両端部
にAuを主成分とする金属有機物からなるペーストをス
クリーン印刷して乾燥させる。さらにベルト式連続焼成
炉を用いて、約850℃で、ピーク時間約6分、IN−
OUT時間約45分のプロファイルで焼成することによ
り、少なくとも一対の上面電極52を形成する。なお、
必要により、上面電極52と同様の工法で基板51の下
面の両端部に下面電極(図示せず)を形成してもよい。
【0040】次に、図4(b)に示すように、一対の上
面電極52に両端部が重なるようにスパッタリング工法
でNiCr系の金属材料を着膜し、少なくとも一つの薄
膜抵抗体53を形成する。さらに所定の抵抗値に近づけ
るためにこの薄膜抵抗体53にフォトリソ工法により第
1の溝54を形成して抵抗値を調整する。
【0041】次に、図4(c)に示すように、少なくと
も薄膜抵抗体53を覆うように酸化アルミ、酸化珪素ま
たは酸化チタン等をスパッタリング工法で約100〜1
0000Åの厚さで着膜し、フォトリソ工法により所定
のパターンとして薄膜抵抗体53と上面電極52の一部
を覆う金属酸化膜55を形成する。さらに薄膜抵抗体5
3を安定させるため、約250〜350℃で約5時間の
熱エージングを行う。
【0042】次に、図4(d)に示すように、薄膜抵抗
体53の抵抗値を所定の抵抗値にするためにレーザート
リミングにより第2の溝56を形成し、抵抗値を調整す
る。
【0043】次に、図4(e)に示すように、薄膜抵抗
体53の端面より外側に位置する部分までを覆うととも
に金属酸化膜55の端面より内側を覆うようにエポキシ
系樹脂ペーストをスクリーン印刷し、約200℃の乾燥
機内で約30分間乾燥させて保護膜57を形成する。
【0044】次に、図4(f)に示すように、上面電極
52および金属酸化膜55の上面を覆いかつ保護膜57
に接するように導電性樹脂材料からなる中間電極58を
形成する。このとき、中間電極58を形成する導電性樹
脂材料として、保護膜57と同系の材料、例えばエポキ
シ系、フェノール系などの樹脂材料を用いると、中間電
極58と保護膜57との密着力が向上し、これにより、
湿気やガス等が薄膜抵抗体53の内部に侵入するのを防
止する効果がさらに高まるものである。また、前記金属
酸化膜55の厚みが500Åを越えても密着力は保たれ
るものである。
【0045】次に、図4(g)に示すように、上面電極
52および中間電極58と電気的に接続されるように基
板51の側面にNiCr系の金属材料をスパッタリング
工法で着膜し、側面電極59を形成する。
【0046】最後に、図4(h)に示すように、露出し
た金属酸化膜55、上面電極52および側面電極59を
覆うようにニッケルめっきおよびはんだめっきからなる
めっき層60を形成して本発明の抵抗器を製造するもの
である。
【0047】なお、上記本発明の実施の形態2において
は、保護膜57を設けた後に中間電極58を形成する工
法としたが、これに限定されるものではなく、例えば金
属酸化膜55を形成し、そして熱エージングした後に中
間電極58を形成してもよいものである。
【0048】また、図3においては、保護膜46を薄膜
抵抗体44の端面より外側に位置する部分までを覆うよ
うに設けたものについて説明したが、図5に示すよう
に、保護膜61を薄膜抵抗体62の端面より内側を覆う
とともに金属酸化膜63の端面より内側を覆うように設
けてもよいものである。この場合、保護膜61が薄膜抵
抗体62の端面より内側に位置しているため、この保護
膜61に接するように設けられる導電性樹脂材料からな
る中間電極64をさらに大きくすることができ、これに
より、金属酸化膜63と薄膜抵抗体62との密着力が向
上するものである。
【0049】そしてまた、上記本発明の実施の形態にお
いては、一つの薄膜抵抗体と一対の上面電極で構成され
ている抵抗器に採用したものについて説明したが、図6
に示すような基板71の上面に薄膜抵抗体(図示せず)
と複数対の上面電極72とを備えた多連形の抵抗器に採
用した場合においても、本発明の実施の形態と同様の効
果が得られるものである。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の抵抗器は、絶縁性
の基板と、この基板の上面の両端部に設けられた少なく
とも一対の上面電極と、この一対の上面電極に両端部が
重なるように設けられた少なくとも一つの薄膜抵抗体
と、前記薄膜抵抗体および上面電極の一部を覆うように
設けられた金属酸化膜と、前記薄膜抵抗体の端面より外
側に位置する部分までを覆うとともに前記金属酸化膜の
端面より内側を覆うように設けられた保護膜と、前記一
対の上面電極と電気的に接続されるように前記基板の側
面に設けられた側面電極とを備えたもので、この構成に
よれば、薄膜抵抗体および上面電極の一部を覆うように
金属酸化膜を設けているため、高温高湿または硫黄分な
どの腐食性のガスを含む雰囲気中で用いた際に、湿気や
ガス等が保護膜より内部に侵入したとしても、金属酸化
膜の存在により、薄膜抵抗体の酸化を防止することがで
き、これにより、信頼性の高い抵抗器を得ることができ
るというすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における抵抗器の断面図
【図2】(a)〜(g)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図3】本発明の実施の形態2における抵抗器の断面図
【図4】(a)〜(h)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図5】本発明の実施の形態2における他の例を示す抵
抗器の断面図
【図6】本発明の実施の形態における多連形の抵抗器の
上面図
【図7】従来の抵抗器の断面図
【図8】(a)〜(f)同抵抗器の製造方法を示す工程
【符号の説明】
21,31,41,51,71 基板 22,32,42,52,72 上面電極 24,33,44,53,62 薄膜抵抗体 25,35,45,55,63 金属酸化膜 26,37,46,57,61 保護膜 27,38,48,59 側面電極 47,58 中間電極
フロントページの続き Fターム(参考) 5E032 BA12 BB01 CA02 CC14 CC16 TA13 TB02 5E033 AA02 BB02 BC01 BD01 BE02 BF05 BG02 BG03 BH02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性の基板と、この基板の上面の両端
    部に設けられた少なくとも一対の上面電極と、この一対
    の上面電極に両端部が重なるように設けられた少なくと
    も一つの薄膜抵抗体と、前記薄膜抵抗体および上面電極
    の一部を覆うように設けられた金属酸化膜と、前記薄膜
    抵抗体の端面より外側に位置する部分までを覆うととも
    に前記金属酸化膜の端面より内側を覆うように設けられ
    た保護膜と、前記一対の上面電極と電気的に接続される
    ように前記基板の側面に設けられた側面電極とを備えた
    抵抗器。
  2. 【請求項2】 絶縁性の基板と、この基板の上面の両端
    部に設けられた少なくとも一対の上面電極と、この一対
    の上面電極に両端部が重なるように設けられた少なくと
    も一つの薄膜抵抗体と、前記薄膜抵抗体および上面電極
    の一部を覆うように設けられた金属酸化膜と、前記薄膜
    抵抗体を覆うとともに前記金属酸化膜の端面より内側を
    覆うように設けられた保護膜と、前記上面電極および金
    属酸化膜の上面を覆いかつ保護膜に接するように設けら
    れた導電性樹脂材料からなる中間電極と、前記上面電極
    および中間電極と電気的に接続されるように前記基板の
    側面に設けられた側面電極とを備えた抵抗器。
  3. 【請求項3】 保護膜を、薄膜抵抗体の端面より外側に
    位置する部分までを覆うとともに金属酸化膜の端面より
    内側を覆うように設けた請求項2記載の抵抗器。
  4. 【請求項4】 保護膜を、薄膜抵抗体の端面より内側を
    覆うとともに金属酸化膜の端面より内側を覆うように設
    けた請求項2記載の抵抗器。
  5. 【請求項5】 絶縁性の基板の上面の両端部に少なくと
    も一対の上面電極を形成し、この一対の上面電極に両端
    部が重なるように少なくとも一つの薄膜抵抗体を形成
    し、前記薄膜抵抗体および上面電極の一部を覆うように
    金属酸化膜を形成し、前記薄膜抵抗体の端面より外側に
    位置する部分までを覆うとともに前記金属酸化膜の端面
    より内側を覆うように保護膜を形成し、前記一対の上面
    電極と電気的に接続されるように前記基板の側面に側面
    電極を形成するようにした抵抗器の製造方法。
  6. 【請求項6】 絶縁性の基板の上面の両端部に少なくと
    も一対の上面電極を形成し、この一対の上面電極に両端
    部が重なるように少なくとも一つの薄膜抵抗体を形成
    し、前記薄膜抵抗体および上面電極の一部を覆うように
    金属酸化膜を形成し、前記金属酸化膜の端面より内側を
    覆うように保護膜を形成し、前記上面電極および金属酸
    化膜の上面を覆いかつ保護膜に接するように導電性樹脂
    材料からなる中間電極を形成し、前記上面電極および中
    間電極と電気的に接続されるように前記基板の側面に側
    面電極を形成するようにした抵抗器の製造方法。
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