JP2001107715A - パワーユニットにおける補機駆動構造 - Google Patents
パワーユニットにおける補機駆動構造Info
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Abstract
フトで直接駆動するにあたり、補機軸のクランクシャフ
トへの連結を容易とする。 【解決手段】クランクケース側および変速機ケース17
側間を隔てる隔壁18aに、挿通孔60を有する出力軸
14が回転自在に支承され、補機軸59を備える補機5
0が、変速機ケース17内でケース部材18に支持さ
れ、挿通孔60に挿通される補機軸59およびクランク
シャフト12の対向端部が相対回転を不能として嵌合さ
れる。
Description
ンジンの出力を変速する変速機とを備えるパワーユニッ
トに関し、特にクランクシャフトで補機を駆動するため
の構造の改良に関する。
特開平11−222043号で既に知られており、この
ものでは、クランクシャフトの一端部に、出力軸が発進
クラッチを介して連結され、変速機および前記出力軸の
一端部間にチェーンを用いた動力伝達手段が設けられて
いる。
ス内に配置されるオイルポンプ等の補機をクランクシャ
フトで回転駆動する場合に、クランクシャフトからの動
力を効率的に補機に伝達するには、補機の補機軸をクラ
ンクシャフトの一端に直接連結することが望まれる。し
かるにクランクケース内と変速機ケース内とを隔てる隔
壁に、クランクシャフトと同軸の出力軸が回転自在に支
承されているので、変速機ケース内に収容される補機の
補機軸をクランクシャフトに単純に連結することはでき
ず、出力軸を貫通した補機軸をクランクシャフトに連結
することが必要である。このため補機軸およびクランク
シャフトの連結部は出力軸で邪魔されて変速機ケース側
から見えず、前記連結部が見えなくても補機軸をクラン
クシャフトに容易に連結可能とする構造が必要である。
のであり、変速機ケースに収容される補機をクランクシ
ャフトで直接駆動するにあたり、補機軸のクランクシャ
フトへの連結を容易としたパワーユニットにおける補機
駆動構造を提供することを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、エンジンのクランクケース
に回転自在に支承されるクランクシャフトの一端部に、
変速機ケースの少なくとも一部を構成するケース部材に
回転自在に支承されるとともに前記クランクシャフトと
同軸に配置される出力軸が発進クラッチを介して連結さ
れ、前記変速機ケース内に、変速機と、該変速機の入力
部材および前記出力軸間に設けられる動力伝達手段とが
収容されるパワーユニットにおいて、クランクケース側
および変速機ケース側間を隔てて前記ケース部材に設け
られる隔壁に、前記クランクシャフトと同軸である挿通
孔を有する前記出力軸が回転自在に支承され、前記クラ
ンクシャフトと同軸上に配置される補機軸を備える補機
が、前記変速機ケース内で前記ケース部材に支持され、
前記挿通孔に挿通される補機軸および前記クランクシャ
フトの対向端部が相対回転を不能として嵌合されること
を特徴とする。
れば、補機軸がクランクシャフトに直接連結されるの
で、クランクシャフトからの動力を効率的に補機に伝達
することができる。しかも補機軸およびクランクシャフ
トの連結部が出力軸で邪魔されて変速機ケース側から見
えないのであるが、補機軸およびクランクシャフトの対
向端部が相対回転を不能として嵌合されるので、出力軸
の挿通孔に補機軸を挿通するようにして補機をケース部
材に取付けるだけで補機軸をクランクシャフトに容易に
連結することができる。
記載の発明の構成に加えて、前記隔壁および前記出力軸
間には第1軸受および第1オイルシールが設けられ、前
記出力軸および前記補機軸間には第2オイルシールが設
けられ、前記隔壁に設けられる油路に通じる第1環状室
が前記第1軸受および第1オイルシール間で出力軸の周
囲に形成され、前記発進クラッチのクラッチインナおよ
びクラッチアウタ間に設けられる第2軸受と、前記第2
オイルシールとの間で補機軸およびクランクシャフトの
周囲には、第1環状室に通じる第2環状室が形成される
ことを特徴とする。
れば、隔壁の油路から第1環状室および第2環状室にオ
イルを供給することができ、第1および第2軸受の潤滑
を行なうことができる。しかもケース部材および出力軸
間に第1オイルシールが設けられるとともに、出力軸お
よび補機軸間に第2オイルシールが設けられるが、エン
ジンの回転数が低く、発進クラッチが遮断状態にあると
きには出力軸は停止しており、補機軸がクランクシャフ
トとともに回転するので第1オイルシール側でフリクシ
ョンロスが生じることはなく、エンジンの回転数が高く
なって発進クラッチが接続状態となったときには出力軸
および補機軸間の回転数差が生じることはないので第2
オイルシール側でフリクションロスが生じることはな
い。すなわちエンジンの回転数が低いときには第2オイ
ルシール側だけでフリクションロスが生じ、エンジンの
回転数が高くなったときには第1オイルシール側だけで
フリクションロスが生じることになり、第1および第2
オイルシールを必要とするにもかかわらず、それらのオ
イルシールによって生じるフリクションロスを極力小さ
く抑えることができる。
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
であり、図1はパワーユニットの一部を示す縦断面図で
あって図2の1−1線断面図、図2は図1の2−2線断
面図、図3は図1の3−3線断面図、図4はスカベンジ
ングポンプの構成を示すための図3の4−4線拡大断面
図、図5はフィードポンプの構成を示すための図3の5
−5線拡大断面図、図6は図3の6−6線拡大断面図で
ある。
ケース11で回転自在に支承されるクランクシャフト1
2からの動力は発進クラッチ13を介して出力軸14に
伝達され、該出力軸14の回転動力は、動力伝達手段1
5を介して変速機としての静油圧式無段変速機16に入
力される。
機16は、変速機ケース17内に収容されるものであ
り、該変速機ケース17は、クランクケース11に結合
される第1ケース部材18、ならびに第1ケース部材1
8に結合される第2ケース部材19を含む複数のケース
部材18,19…で構成される。
11側および変速機ケース側17間を隔てる隔壁18a
が設けられており、隔壁18aおよびクランクケース1
1間でクランクシャフト12の一端部に発進クラッチ1
3が装着される。この発進クラッチ13は、クランクシ
ャフト12に結合されるクラッチインナ20と、クラッ
チインナ20との相対回転が可能なクラッチアウタ21
と、クラッチアウタ21の内周面に摩擦係合することを
可能としてクラッチインナ20に支承される複数の遠心
錘22,22…と、それらの遠心錘22,22…がクラ
ッチアウタ21との摩擦係合を解除する方向のばね力を
発揮して各遠心錘22,22…およびクラッチインナ2
0間に設けられるばね23,23…とを有した従来周知
の遠心クラッチである。しかもクラッチインナ20およ
びクラッチアウタ21間には第2軸受としてのボールベ
アリング24が介装される。
クランクシャフト12の回転数が低いときには各遠心錘
22,22…はクラッチアウタ21に摩擦係合すること
はなく、クランクシャフト12の回転動力がクラッチア
ウタ21に伝達されることはないが、クランクシャフト
12の回転数が所定回転数よりも高くなると、各遠心錘
22,22…はクラッチアウタ21に摩擦係合してクラ
ンクシャフト12の回転動力がクラッチアウタ21に伝
達されることになる。
出力軸14は、わずかな範囲での相対回転を可能として
クラッチアウタ21に連結されるものであり、クラッチ
アウタ21および出力軸14間にはダンパばね25が設
けられる。すなわちクラッチアウタ21からの回転動力
はダンパばね25を介して出力軸14に伝達される。
通するものであり、この出力軸14および隔壁18a間
には第1軸受としてのボールベアリング26が介装さ
れ、該ボールベアリング26よりも変速機ケース17側
で出力軸14および隔壁18a間には第1オイルシール
27が介装される。
て変速機ケース17に支持されるスタータモータ28が
第1ケース部材18の外方に配置されており、このスタ
ータモータ28の出力軸28aに設けられる駆動ギヤ2
9が、クランクケース11および第1ケース部材18間
で回転自在に支承されるアイドルギヤ30に噛合され
る。またクランクシャフト12との軸線まわりの相対回
転が可能である被動ギヤ31がアイドルギヤ30に噛合
されており、被動ギヤ31およびクランクシャフト12
間には一方向クラッチ32が設けられる。
クランクシャフト12への動力を伝達するとともにクラ
ンクシャフト12から被動ギヤ31への動力伝達は遮断
するものであり、スタータモータ28の作動によりエン
ジン始動用の回転動力がクランクシャフト12に伝達さ
れるが、エンジンEの始動後にクランクシャフト12の
回転動力がスタータモータ28側に伝達されることはな
い。
クランクケース11側の面には、エンジンEの各部の潤
滑を果すためのエンジン用オイルポンプ(図示せず)が
設けられており、発進クラッチ13および被動ギヤ31
間でクランクシャフト12に固定される駆動スプロケッ
ト33と、該駆動スプロケット33に巻掛けられる無端
状のチェーン34とを介して前記エンジン用オイルポン
プに、クランクシャフト12からの回転動力が伝達され
る。
ルシール27間で出力軸14の周囲には第1環状室35
が形成されており、第1ケース部材18には、前記エン
ジン用オイルポンプからのオイルを第1環状室35に導
く油路36が設けられる。而して第1環状室35に導入
されたオイルはボールベアリング26を潤滑するが、第
1オイルシール27でシールされることにより変速機ケ
ース17側に洩れることはない。
式の油圧ポンプPと、可変容量型斜板式の油圧モータM
とが、通常の負荷運転中には低圧路となるが逆負荷運転
中(エンジンブレーキ中)には高圧路となる内周環状油
路37、ならびに通常の負荷運転中には高圧路となるが
逆負荷運転中には低圧路となる外周環状油路38を介し
て油圧閉回路を構成すべく接続されて成るものである。
平行な軸線まわりの回転を可能として第1ケース部材1
8に支承される入力部材としての入力筒軸39と、入力
筒軸39の内周壁に相対回転自在に支承されるポンプシ
リンダ40と、該ポンプシリンダ40にその回転軸線を
囲む環状配列で摺動自在に嵌合される複数のポンププラ
ンジャ41…と、各ポンププランジャ41…の外端に前
面を係合、当接させるポンプ斜板42とを備え、ポンプ
斜板42は入力筒軸39に支承される。
平行な軸線を有するとともに一端が第1ケース部材18
に回転自在に支承される出力回転軸43と、ポンプシリ
ンダ40に一体に連結されて出力回転軸43に相対回転
不能に結合されるモータシリンダ44と、該モータシリ
ンダ44にその回転軸線を囲む環状配列で摺動可能に嵌
合される複数のモータプランジャ45…と、各モータプ
ランジャ45…の外端に前面を係合、当接させるモータ
斜板(図示せず)とを備え、モータ斜板の傾斜角度を変
化させることにより容量を変化させることができる。
ポンプシリンダ40が吐出行程のポンププランジャ41
を介してポンプ斜板42から受ける反動トルクと、モー
タシリンダ44が膨張行程のモータプランジャ45を介
してモータ斜板から受ける反動トルクとの和によって出
力回転軸43が回転される。しかも入力筒軸39に対す
る出力回転軸43の変速比は、{変速比=1+(油圧モ
ータMの容量/油圧ポンプPの容量)で与えられる。し
たがって、油圧モータMの容量を零から或る値に変えれ
ば、変速比を1から或る必要な値まで変えることができ
る。しかも、その油圧モータMの容量はモータプランジ
ャ45のストロークにより決定されるので、モータ斜板
を直立位置から或る傾斜位置まで傾動させることにより
変速比を1から或る値まで無段階に制御することができ
る。
は、動力伝達手段15を介して出力軸14に連結されて
おり、該動力伝達手段15は、出力軸14に固定される
駆動ギヤ46と、入力筒軸39の外周に一体に形成され
て駆動ギヤ46に噛合する被動ギヤ47とで構成され
る。
ス17内には、少なくとも前記静油圧式無段変速機16
のオイル補給および潤滑のためにエンジンE側とは独立
してオイルを循環させる補機としてのオイルポンプ50
が収納され、該オイルポンプ50は、変速機ケース17
内でオイルを冷却しつつ循環せしめるためのスカベンジ
ングポンプ51と、静油圧式無段変速機16のオイル補
給および潤滑のために静油圧式無段変速機16にオイル
を供給するフィードポンプ52とを備える。
は、第1、第2および第3ハウジング部材54,55,
56が相互に重ねた状態で複数本たとえば4本のボルト
57,57…により相互に締結されて成るものであり、
このポンプハウジング53は、第1ハウジング部材54
を第1ケース部材18の隔壁18a側に配置して、複数
本たとえば3本のボルト58,58…により前記隔壁1
8aに締結される。
ポンプ軸59は、クランクシャフト12と同軸上に配置
されてポンプハウジング53で回転自在に支承されるも
のであり、ポンプ軸59の両端はポンプハウジング53
から両側に突出される。
させる挿通孔60がクランクシャフト12と同軸に設け
られており、ポンプ軸59およびクランクシャフト12
の対向端部は相対回転を不能として嵌合される。
12のポンプ軸59への対向端面には、クランクシャフ
ト12の一直径線に沿う嵌合溝61が設けられる。また
ポンプ軸59のクランクシャフト12への対向端面に
は、前記嵌合溝61に嵌合する嵌合突部62が、ポンプ
軸59の一直径線上でクランクシャフト12側に突出す
るようにして設けられる。したがって挿通孔60にポン
プ軸59を挿通して嵌合突部62を嵌合溝61に嵌合す
るだけで、ポンプ軸59が相対回転を不能として同軸に
連結されることになる。
は第2オイルシール70が介装される。而して第2オイ
ルシール70と、発進クラッチ13のクラッチインナ2
0およびクラッチアウタ21間に設けられているボール
ベアリング24との間で、ポンプ軸59およびクランク
シャフト12の周囲には第2環状室71が形成されてお
り、出力軸14には第1および第2環状室35,71間
を連通させる複数の連通孔72…が設けられる。したが
って第1環状室35から第2環状室71に導入されたオ
イルでボールベアリング24を潤滑することが可能とな
るが、ポンプ軸59が第1オイルシール70でシールさ
れることにより第2環状室71のオイルが変速機ケース
17側に洩れることはない。またクランクシャフト12
には、被動ギヤ31およびクランクシャフト12間に設
けられているローラベアリング73にオイルを導く油路
74が、嵌合溝61に一端を開口して同軸に設けられて
おり、該油路74には第2環状室71のオイルが導入さ
れる。
プ51は、ポンプ軸59に固定されるインナーロータ6
3と、該インナロータ63に噛合するアウターロータ6
4とを備えるトロコイドポンプであり、ポンプ軸59の
軸線とは偏心した円形形状のポンプ室65が第1および
第2ハウジング部材54,55間に形成され、アウター
ロータ64がポンプ室65に回転自在に嵌合される。
52は、ポンプ軸59に固定されるインナーロータ66
と、該インナロータ66に噛合するアウターロータ67
とを備えるトロコイドポンプであり、ポンプ軸59の軸
線とは偏心した円形形状のポンプ室68が第2および第
3ハウジング部材55,56間に形成され、アウターロ
ータ67がポンプ室68に回転自在に嵌合される。
り75が形成されており、スカベンジングポンプ51
は、オイルストレーナ76を介して前記オイル溜まり7
5のオイルを吸引し、オイルクーラ80で冷却したオイ
ルをオイル溜まり75に戻すようにしてオイルを循環す
る。
記オイルストレーナ76に通じる油路77が設けられて
おり、ポンプハウジング53における第1および第2ハ
ウジング部材54,55には、ポンプ室65および前記
油路77間を結ぶ吸引路78が設けられる。また第1お
よび第2ハウジング部材54,55にはポンプ室65に
通じる吐出路79が設けられており、この吐出路79は
オイルクーラ80に接続され、オイルクーラ80で冷却
されたオイルはオイル溜まり75に戻される。さらに第
1ハウジング部材54には、前記吐出路59に接続され
たリリーフ弁81が内蔵されており、このリリーフ弁8
1は、吐出路59の吐出圧すなわちオイルクーラ80に
作用する圧力が所定圧を超えるのに応じて開弁し、スカ
ベンジングポンプ51から吐出されるオイルがオイルク
ーラ80をバイパスしてオイル溜まり75に直接戻るよ
うにする。
のオイルを吸引し、オイルフィルタ85で浄化したオイ
ルを静油圧式無段変速機16に供給するものであり、第
1ケース部材18の隔壁18aには、前記オイル溜まり
75に通じる油路87に接続される吸入路82がポンプ
室68に通じるようにして設けられる。またポンプハウ
ジング53を構成する第1〜第3ハウジング部材54,
55,56には、ポンプ室68に通じる吐出路83が設
けられており、第1ケース部材18の隔壁18aには、
吐出路83に通じる油路84が設けられ、この油路84
がオイルフィルタ85に接続される。
ィルタ85は、外方に開放するようにして第1ケース部
材18に設けられる凹部88と、該凹部88の開放端を
塞ぐフィルタキャップ89とで形成される空間内にリン
グ状のフィルタ素材90が収納されて成るものであり、
フィルタキャップ89は、該フィルタキャップ89の中
央部を貫通して第1ケース部材18に螺合されるセンタ
ーボルト91により第1ケース部材18に固定される。
またフィルタ素材90およびフィルタキャップ89間に
はコイルばね92が設けられており、このコイルばね9
2でフィルタ素材90が第1ケース部材18に押付けら
れる。
素材90の周囲には未浄化室93が形成されており、フ
ィードポンプ52の吐出路83に通じて隔壁18aに設
けられる油路84は未浄化室93に連通される。またセ
ンターボルト91およびフィルタ素材90間には環状の
浄化室94が形成されており、未浄化室93のオイルは
フィルタ素材90を浄化室94側に透過することで浄化
される。
じる油路95が設けられており、この油路95は、第1
ケース部材18の隔壁18aに設けられた油路96に同
軸に連通され、該油路96は、静油圧式無段変速機16
のオイル補給および潤滑のために出力回転軸43に同軸
に設けられた補給・潤滑油路97の一端に連通される。
而して静油圧式無段変速機16から排出されるオイルは
オイル溜まり75に戻される。
が収納されており、このリリーフ弁86は、フィルタ素
材90で目詰まり等を生じることにより、未浄化室93
の圧力が所定圧以上に昇圧したときに開弁し、フィルタ
素材90をバイパスして未浄化室93のオイルを浄化室
94に直接導く働きをする。
と、クランクケース11側および変速機ケース17側間
を隔てて第1ケース部材18に設けられる隔壁18a
に、出力軸14がボールベアリング26および第1オイ
ルシール27を介して回転自在に支承されており、静油
圧式無段変速機16のオイル補給および潤滑のためにエ
ンジンE側とは独立してオイルを循環させるオイルポン
プ50が、変速機ケース17内で第1ケース部材18に
支持され、クランクシャフト12と同軸にして出力軸1
4に設けられる挿通孔60にオイルポンプ50のポンプ
軸59が挿通される。しかもポンプ軸59およびクラン
クシャフト12の対向端部が相対回転を不能として嵌合
される。
速機16専用のオイルポンプ50のポンプ軸59をクラ
ンクシャフト12に直接連結することで、クランクシャ
フト12からの動力を効率的にオイルポンプ50に伝達
することができる。
12の連結部は出力軸14で邪魔されて変速機ケース1
7側から見えないのであるが、ポンプ軸59およびクラ
ンクシャフト12の対向端部が相対回転を不能として嵌
合されることにより、出力軸14の挿通孔60にポンプ
軸59を挿通するようにしてオイルポンプ50を第1ケ
ース部材18に取付けるだけでポンプ軸59をクランク
シャフト12に容易に連結することができる。
間に第1オイルシール27が設けられるとともに、出力
軸14およびポンプ軸59間に第2オイルシール70が
設けられるが、エンジンEの回転数が低く、発進クラッ
チ13が遮断状態にあるときには出力軸14は停止して
おり、ポンプ軸59がクランクシャフト12とともに回
転するので第1オイルシール27側でフリクションロス
が生じることはない。一方、エンジンEの回転数が高く
なって発進クラッチ13が接続状態となったときには出
力軸14およびポンプ軸59間の回転数差が生じること
はないので、第2オイルシール70側でフリクションロ
スが生じることはない。すなわちエンジンEの回転数が
低いときには第2オイルシール70側だけでフリクショ
ンロスが生じ、エンジンEの回転数が高くなったときに
は第1オイルシール27側だけでフリクションロスが生
じることになり、クランクケース11側および変速機ケ
ース17側間をシールするために第1および第2オイル
シール27,70を必要とするにもかかわらず、それら
のオイルシール27,70によって生じるフリクション
ロスを極力小さく抑えることができる。
ポンプ52から突出されるオイルはオイルフィルタ85
を介して静油圧式無段変速機16に供給されるのである
が、フィードポンプ52およびオイルフィルタ85間を
結ぶ油路84、ならびにオイルフィルタ85および静油
圧式無段変速機16間を結ぶ油路96が、第1ケース部
材18の隔壁18aに設けられているので、フィードポ
ンプ52および静油圧式無段変速機16間のオイル流通
距離を極力短くして圧力損失を少なくし、オイルポンプ
50の小型化に寄与することができる。またフィードポ
ンプ52および静油圧式無段変速機16間のオイル流通
経路の洩れを検査するための圧力検査を1回ですますこ
とができ、コスト低減に寄与することができる。
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
ワーユニットにも適用可能であり、また補機であるオイ
ルポンプ50が、静油圧式無段変速機16専用ではなく
エンジンEにも共通なものであってもよく、さらにオイ
ルポンプ50以外の補機をクランクシャフト12で直接
駆動するように構成することも可能である。
ば、クランクシャフトからの動力を効率的に補機に伝達
することができるとともに、補機軸をクランクシャフト
に容易に連結することができる。
よび出力軸間に設けられる第1軸受、ならびに発進クラ
ッチのクラッチインナおよびクラッチアウタ間に設けら
れる第2軸受に潤滑用オイルを供給するために第1およ
び第2オイルシールを必要とするにもかかわらず、それ
らのオイルシールによって生じるフリクションロスを極
力小さく抑えることができる。
図2の1−1線断面図である。
の4−4線拡大断面図である。
5線拡大断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジン(E)のクランクケース(1
1)に回転自在に支承されるクランクシャフト(12)
の一端部に、変速機ケース(17)の少なくとも一部を
構成するケース部材(18)に回転自在に支承されると
ともに前記クランクシャフト(12)と同軸に配置され
る出力軸(14)が発進クラッチ(13)を介して連結
され、前記変速機ケース(17)内に、変速機(16)
と、該変速機(16)の入力部材(39)および前記出
力軸(14)間に設けられる動力伝達手段(15)とが
収容されるパワーユニットにおいて、クランクケース
(11)側および変速機ケース(17)側間を隔てて前
記ケース部材(18)に設けられる隔壁(18a)に、
前記クランクシャフト(12)と同軸である挿通孔(6
0)を有する前記出力軸(14)が回転自在に支承さ
れ、前記クランクシャフト(12)と同軸上に配置され
る補機軸(59)を備える補機(50)が、前記変速機
ケース(17)内で前記ケース部材(18)に支持さ
れ、前記挿通孔(60)に挿通される補機軸(59)お
よび前記クランクシャフト(12)の対向端部が相対回
転を不能として嵌合されることを特徴とするパワーユニ
ットにおける補機駆動構造。 - 【請求項2】 前記隔壁(18a)および前記出力軸
(14)間には第1軸受(26)および第1オイルシー
ル(27)が設けられ、前記出力軸(14)および前記
補機軸(59)間には第2オイルシール(70)が設け
られ、前記隔壁(18a)に設けられる油路(36)に
通じる第1環状室(35)が前記第1軸受(26)およ
び第1オイルシール(27)間で出力軸(14)の周囲
に形成され、前記発進クラッチ(13)のクラッチイン
ナ(20)およびクラッチアウタ(21)間に設けられ
る第2軸受(24)と、前記第2オイルシール(70)
との間で補機軸(59)およびクランクシャフト(1
2)の周囲には、第1環状室(35)に通じる第2環状
室(71)が形成されることを特徴とする請求項1記載
のパワーユニットにおける補機駆動構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29044799A JP4441020B2 (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | パワーユニットにおける補機駆動構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29044799A JP4441020B2 (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | パワーユニットにおける補機駆動構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001107715A true JP2001107715A (ja) | 2001-04-17 |
JP4441020B2 JP4441020B2 (ja) | 2010-03-31 |
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JP29044799A Expired - Fee Related JP4441020B2 (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | パワーユニットにおける補機駆動構造 |
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JP (1) | JP4441020B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023182450A1 (ja) * | 2022-03-23 | 2023-09-28 | ジヤトコ株式会社 | 動力伝達装置 |
-
1999
- 1999-10-13 JP JP29044799A patent/JP4441020B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023182450A1 (ja) * | 2022-03-23 | 2023-09-28 | ジヤトコ株式会社 | 動力伝達装置 |
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