JP2001107171A - 耐熱性と鋳造性に優れたマグネシウム合金およびマグネシウム合金耐熱部材 - Google Patents

耐熱性と鋳造性に優れたマグネシウム合金およびマグネシウム合金耐熱部材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶湯状態での燃焼防止効果が高く、さら
に耐熱性、鋳造性に優れたマグネシウム合金を得る。 【解決手段】 重量比で、Al:4.5〜7.4%、C
a:1.5〜4.4%、Mn:0.2〜1.0%、B
a:10〜1000ppmを含有し、さらに所望により
Si:0.5%未満、Zn:0.5%未満を含有し、残
部がMgおよび不可避不純物からなるマグネシウム合
金。 【効果】 良好なクリープ抵抗性、鋳造性を確保し
た上で、溶湯状態での燃焼防止効果に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたクリープ抵
抗性とともに良好な鋳造性を有するマグネシウム合金お
よび該合金を原料として金属射出成形やダイカスト、ス
クイーズキャストなどの各種高圧鋳造法により作製され
るマグネシウム合金耐熱部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クリープ抵抗性等に優れたマグネ
シウム合金として、AS系合金(AS41、AS21
等)やAE系合金(AE42等)が知られている。上記
AS系合金は、MgSiを生成させるために珪素を添
加したものであり、AS41はAlを4%、Siを1%
含有するものであり、AS21はAlを2%、Siを1
%含有するものである。また、AE系合金は、耐熱性を
向上させるために希土類元素を添加したものであり、A
E42は、Alを4%、ミッシュメタルを2%含有する
ものである。
【0003】さらに、下記に示すように、各種添加元素
を添加することによってクリープ特性等の特性の向上を
図ったマグネシウム合金も提案されている。 (1)特公平3−17890号、特開平9−10494
2号 これら文献には、アルミニウムとカルシウムと珪素を添
加することによって引張強度およびクリープ強度を増加
させたマグネシウム合金が開示されている。AlはMg
母相に固溶し、時効硬化性を示して合金の引張強さを高
める作用を有し、Caは引張強さとクリープ抵抗性を高
め、SiはMgとの間で金属間化合物(MgSi)を
形成し、引張強さとクリープ抵抗性を高める。また、Z
nは耐食性を向上させる作用を有している。以下に、上
記文献に開示されたマグネシウム合金の成分を示す。 Al:1〜6%、Ca:0.5〜4%、Mn:0.15
〜0.5%、Si:0.5〜1.5%、Zn:0.1〜
0.3%、残:Mg(特公平3−17890号) Al:5〜10%、Ca:0.05〜0.5%、Si:
0.2〜1.0%、残:Mg(特開平9−104942
号)
【0004】(2)特開平6−25790号 この文献には、アルミニウムとカルシウムとを所定の比
率で添加することによって室温及び高温での強度を向上
させたマグネシウム合金が開示されている。以下に、上
記文献に開示されたマグネシウム合金の成分を示す。 Al:2〜10%、Ca:1.4〜10%(但し、Ca
/Al≧0.7)、所望によりSi:2%以下、Zn:
2%以下、希土類元素:4%以下、残:Mg なお、希土類元素はクリープ抵抗性を向上させる作用が
ある。
【0005】(3)特開平9−272945号 この文献には、アルミニウムとカルシウムとを所定の比
率で添加することによって室温及び高温での強度を向上
させるとともに、成形性、伸び性に配慮したマグネシウ
ム合金が開示されている。以下に、上記文献に開示され
たマグネシウム合金の成分を示す。 Al:2〜6%、Ca:0.5〜4%(Ca/Al≦
0.8)、残:Mg
【0006】(4)特開平9−271919号 この文献には、アルミニウム、カルシウムに加えて、所
望によりZn、Mn、希土類元素等を添加して室温強度
および高温強度を向上させたマグネシウム合金が開示さ
れている。以下に、上記文献に開示されたマグネシウム
合金の成分を示す。 Al:2〜10%、Ca:1.0〜10%、所望によ
り、Si、Mn、Zn、Zrの少なくとも一種:2%以
下、希土類元素:4%以下、残:Mg
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した添
加元素を含むマグネシウム合金は一般に高融点となると
ため、合金を溶解して部材等を製造する際には、合金を
高温に加熱して溶解温度を高くする必要がある。しか
し、マグネシウム合金は高温に加熱すると溶湯が空気と
接触して激しく酸化し燃焼するという現象があり、溶解
作業では細心の注意が必要で取り扱いが面倒であるとい
う問題がある。この対策としては、合金の融点を下げる
作用があるAlを多く添加して合金の融点を下げ、よっ
て溶解に必要な加熱温度を下げることによってマグネシ
ウム合金溶湯の燃焼の発生を防止する方法が考えられ
る。しかし、Alの多量添加は、低融点の金属間化合物
であるMg17Al12を増加させてクリープ抵抗性を
低下させるので、Alの多量添加は現実的ではない。ま
た、Alを十分に含有させるとともに、Alの多量添加
によって低下するクリープ抵抗性をCaやSi、希土類
元素を十分に含有させることによって補完することも考
えられる。しかし、Caの多量添加は靱性を低下させる
上、鋳造割れ感受性が高くする。SiはCaとの間で化
合物を形成しやすく、溶解途中で多量に晶出してCaの
溶解歩留まりが低下する。さらに希土類元素は材料コス
ト高を招く上、酸化し易いため金型に焼き付きやすくな
るという問題がある。したがって、従来は、クリープ特
性の低下を招くことなく溶湯の燃焼を有効に防止したマ
グネシウム合金は得られておらず、合金の溶解作業で取
り扱いに過大な注意を払う必要があった。
【0008】本発明は上記事情を背景としてなされたも
のであり、溶解時の燃焼が有効に防止されるとともに健
全な鋳造性を確保でき、さらに高温における優れたクリ
ープ抵抗性を有するマグネシウム合金と、それを用いて
製造される耐熱部材を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マグネシ
ウム合金における添加元素としてAl、Ca、Mn、B
a、Si、Znに着目し、各種調査結果をもとに燃焼
性、鋳造性、耐熱性の全てにおいて良好な特性を得るべ
く成分の最適化を行い、本発明を完成するに至ったもの
である。すなわち、上記課題を解決するため本発明の耐
熱性と鋳造性に優れたマグネシウム合金のうち第1の発
明は、重量比で、Al:4.5〜7.4%、Ca:1.
5〜4.4%、Mn:0.2〜1.0%、Ba:10〜
1000ppmを含有し、残部がMgおよび不可避不純
物からなることを特徴とする。
【0010】第2の発明の耐熱性と鋳造性に優れたマグ
ネシウム合金は、重量比で、Al:4.5〜7.4%、
Ca:1.5〜4.4%、Mn:0.2〜1.0%、B
a:10〜1000ppm、Si:0.5%未満、Z
n:0.5%未満を含有し、残部がMgおよび不可避不
純物からなることを特徴とする。
【0011】第3の発明の耐熱性と鋳造性に優れたマグ
ネシウム合金は、重量比で、Al:5.5〜6.5%、
Ca:2.5〜3.5%、Mn:0.2〜0.9%、B
a:10〜500ppmを含有し、残部がMgおよび不
可避不純物からなることを特徴とする。
【0012】第4の発明の耐熱性と鋳造性に優れたマグ
ネシウム合金は、重量比で、Al:5.5〜6.5%、
Ca:2.5〜3.5%、Mn:0.9〜0.9%、B
a:10〜500ppm、Si:0.1〜0.4%、Z
n:0.1〜0.4%を含有し、残部がMgおよび不可
避不純物からなることを特徴とする。
【0013】また、本発明のマグネシウム合金耐熱部材
のうち第1の発明は、上記第1〜4のいずれかの発明に
記載のマグネシウム合金を溶解し高圧鋳造して得られる
ことを特徴とする。
【0014】第2の発明の本発明のマグネシウム合金耐
熱部材は、上記第1〜4のいずれかの発明に記載のマグ
ネシウム合金を固相率50%以下の半溶融状態で金型内
に射出する射出成形によって得られることを特徴とす
る。
【0015】次に、本発明合金における添加元素の作用
について説明する。 Al:4.5〜7.4% 本発明合金の主要添加元素であるAlはMg母相にはほ
とんど固溶せず、Mg初晶の凝固前面に濃縮される結
果、MgおよびCaとの共晶化合物が形成されるまで、
良好な流動性が得られる。このとき、Alが4.5%未
満では合金の融点が高くなるため、合金溶製時や鋳造時
の溶解温度を高くする必要があり溶湯の燃焼防止策等の
ために作業性が低下するので、Alの含有量を4.5%
以上とする。また、7.4%を越えると低融点の金属間
化合物であるMg17Al12が増加してクリープ抵抗
性が低下するので、Al含有量の上限を7.4%とす
る。なお、上記理由をより顕著にするため、さらに下限
を5.5%、上限を6.5%とするのが望ましい。
【0016】Ca:1.5〜4.4% CaはMgおよびAlとの間で金属間化合物を形成し、
主として結晶粒界にネットワーク状に晶出する。この晶
出物が転位の上昇運動に対する障害物として作用してク
リープ変形の抵抗性を高める。このとき、Caの含有量
が1.5%未満であると上記効果は充分ではなく、一
方、4.4%を越えると製造時に鋳造割れが発生しやす
くなるので、Caの含有量範囲を1.5〜4.4%の範
囲内に定める。なお、上記理由をより顕著にするため、
さらに下限を2.5%、上限を3.5%とするのが望ま
しい。
【0017】Mn:0.2〜1.0% MnはAlと化合して金属間化合物を形成し、不純物元
素であるFeを固溶することにより、耐食性の劣化を抑
制する。このとき、0.2%未満の含有では効果が充分
ではなく、一方、1%を越えるとMnの溶解歩留まりが
低下するのでMn含有量を0.2〜1.0%の範囲内に
定める。なお、上記理由をより顕著にするため、さらに
下限を0.2%、上限を0.9%とするのが望ましい。
【0018】Ba:10〜1000ppm 微量添加されるBaは、材料のクリープ特性を向上させ
るとともに、溶湯の酸化を抑制する作用を有し、高いク
リープ抵抗性を保持したままで合金溶湯の燃焼防止に役
立つ。このとき、Baが10ppm未満では燃焼防止効
果が充分ではなく、1000ppmを越えると鋳造時に
割れが発生しやすくなるのでBa含有量を10〜100
0ppmの範囲内に定める。なお、クリープ特性の向上
効果を十分に得るためには上記範囲内においてさらにB
aを10ppm以上含有するのが望ましく、また、上記
理由をより顕著にするため、上限を500ppmとする
のが望ましく、さらには上限を100ppmとするのが
一層望ましい。
【0019】Si:0.5%未満、Zn:0.5%未満 SiとZnは、いずれも融点を低下させるので、所望に
より含有させることができるが、それぞれ0.5%以上
含有すると、クリープ抵抗性に対する悪影響が顕著にな
って該抵抗性を低下させるので、それぞれ含有量を0.
5%未満とする。なお、同様の理由でそれぞれ上限を
0.4%とするのが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のマグネシウム合金は、上
記成分範囲を目標値として溶製される。この溶製方法は
本発明としては特に限定されるものではなく、一般に用
いられている方法を採用することができる。溶製された
マグネシウム合金は、溶湯のまま、または一旦スラブと
した後、後工程である鋳造工程に供することができる。
鋳造工程における鋳造方法としては、一般に知られてい
る各種方法を採用することができるが、本発明のマグネ
シウム合金は優れた鋳造性を有しているので、高品質材
を得ることができるものの材料には高い鋳造性が要求さ
れるダイキャスト、スクイーズキャスト、射出成形法な
どの高圧鋳造法に好適な材料である。なお、本発明のマ
グネシウム合金は、燃焼防止効果が高いので、上記鋳造
に際し、溶湯の燃焼が効果的に防止されており取り扱い
が容易になる。これら鋳造法での条件は本発明としては
特に限定されるものではないが、半溶融射出成形では、
溶融金属の固相率を50%以下とするのが望ましい。こ
れは、固相率が50%を越えると鋳造性が良好な本発明
の合金によっても溶湯の流動性が低くなって良好な射出
成形が困難になるためである。
【0021】上記の各種鋳造法によって得られた部材
は、必要に応じて適宜の機械加工等を施して耐熱性を有
する製品として使用することができる。得られた部材
は、優れたクリープ抵抗性を有しており、各種用途にお
いて耐熱性部材として使用することができる。例えば、
自動車分野で実用化が期待されているトランスミッショ
ンケースやオイルパンなどの耐熱性部材に使用すること
ができる。この結果、車体の軽量化が達成され、燃費の
向上による地球温暖化の抑制に貢献できる。また、家電
分野においては内部に光源を有する液晶プロジェクタな
どの筐体として使用することができ、高強度のポータブ
ル機器の拡大に貢献できる。その他、電動工具やレジャ
ー用品などの耐熱性を必要とする軽量部材に広く使用す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
1に示す成分で、本発明範囲内のマグネシウム合金と本
発明範囲外のマグネシウム合金および従来合金(AE4
2)をそれぞれ溶製し、得られたインゴットを切削して
チップ(おおよその大きさ2mm)を得た。このチップ
を原料として高圧鋳造法の一つである金属射出成形法
(型締め力450t)を採用して、図1に示す形状(全
長80mm、平行部直径6mm)の丸棒状引張試験片1
を製造した。このとき、それぞれ最適な成形条件で射出
成形した際の鋳造性を評価した。鋳造性の「良好」、
「難」は目視による金型への充填性に基づいて評価し
た。なお、この際には、成形条件のうち金型温度(17
0℃)、射出速度(1.7m/s)を一定にしてシリン
ダ温度のみを変化させた試験を行った(580〜630
℃)。図2は、シリンダ温度とミクロ組織観察の画像処
理結果から算出した合金溶湯の固相率の関係を示すグラ
フであり、該関係におけるAl添加量の影響が理解され
る。すなわち、この図から、Al量が増加するにつれて
固相率が低下して成形が容易になることが分かる。これ
はAlの含有によって融点が下がることに依る。ただ
し、Al含有が4.5%未満(ACaB43010)で
は600℃で50%近い固相が存在することになり、鋳
造が困難になることが明らかである。したがってAl含
有量は5.5%以上にすることが必要である。
【0023】また、固相率がほぼ同じ(約0%)になる
ように上記成形条件を調整して得られた各試験片につい
てクリープ試験を行った。試験片の一部について、20
0℃(473K)、50Mpaで100時間まで一定荷
重を付加して、各試験片のクリープひずみの変化を測定
し、その結果を図3に示した。この試験から一定荷重引
張クリープ特性におよぼすAl添加量の影響が理解され
る。すなわち、Al量が増加するにつれてクリープ特性
(ひずみ量が小さい)が向上しているが、7.4%を越
えると逆に低下することがわかる。したがってAl含有
量は7.4%以下にすることが必要である。
【0024】さらに、試験片の一部について、150℃
(423K)で付加荷重を変えてクリープ歪みを測定
し、荷重応力とクリープ曲線から算出した最小クリープ
ひずみ速度との関係を図4に示した。この図から最小ク
リープひずむ速度に対するCa添加量の影響が理解され
る。Ca量が1.5%以上の試験片では、70MPaを
越える高応力側で最小クリープ速度がAE42よりも小
さくなっており、従来、最もクリープ特性が優れている
とされるAE42を上回るクリープ特性を示している。
しかしCa量が4.4%を越えると表1に示すように鋳
造割れがおこり、試験片を採取することが困難であっ
た。
【0025】図5は150℃(423K)、110MP
aの負荷において、時間とともに変化するクリープ歪み
を示すものであり、Ba添加量の影響が理解される。す
なわち、Baを含有しないもの(ACaB63000)
対し、Baの微量添加によリクリープ特性が向上してお
り、10ppm以上の含有によって顕著な効果がある。
一方、防燃効果については、80kg溶解炉を用い、大
気中700℃において30分間保持した状態での溶解表
面の燃焼の有無において確認した。すなわち、Baを添
加しない合金では、大気中で瞬時に燃焼が起こるが、1
0ppm以上のBa添加は、燃焼抑制に有効であった。
しかし、1000ppmを越えるBaの添加は、鋳造割
れを促進することが明らかになった。したがって、Ba
添加量は1000ppm以下とする必要がある。
【0026】図6、7は150℃(423K)における
荷重応力と最小クリープひずみ速度との関係を示すもの
であり、図からは、これら関係に対するSi、Zn添加
量の影響が理解される。すなわち、これらの図からは、
0.5%以上のSi、Zn添加はクリープ抵抗性を大き
く低下させることが分かる。したがって、Si、Znの
添加量は0.5%未満にする必要がある。なお、実施例
には金属射出成形法に関するデータを示したが、その他
の高圧鋳造法であるダイカストやスクウィーズなどにも
発明合金が適用可能であることは詳述するまでもない。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明のマグネシウム合
金によれば、重量比で、Al:4.5〜7.4%、C
a:1.5〜4.4%、Mn:0.2〜1.0%、B
a:10〜1000ppmを含有し、残部がMgおよび
不可避不純物からなるので、製造時の溶湯の燃焼が効果
的に防止されるとともに鋳造性にも優れた特性を有して
いる。そして、該合金により得られた耐熱部材は、優れ
たクリープ抵抗性を有しており、各種耐熱用途に使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例に用いた試験片を示す図であ
る。
【図2】 図2は、シリンダ温度と溶湯の固相率の関係
を示すグラフであり、さらにこれら関係におけるAl含
有量の影響を示している。
【図3】 図3は、一定荷重下でのクリープひずみの時
間変化を示すグラフであり、さらにこれら関係における
Al含有量の影響を示している。
【図4】 図4は、負荷応力と最小クリープひずみ速度
との関係を示すグラフであり、さらにこれら関係におけ
るCa含有量の影響を示している。
【図5】 図5は、一定荷重下でのクリープひずみの時
間変化を示すグラフであり、さらにこれら関係における
Ba含有量の影響を示している。
【図6】 図6は、負荷応力と最小クリープひずみ速度
との関係を示すグラフであり、さらにこれら関係におけ
るSi含有量の影響を示している。
【図7】 図7は、負荷応力と最小クリープひずみ速度
との関係を示すグラフであり、さらにこれら関係におけ
るZn含有量の影響を示している。
【符号の説明】
1 引張試験片

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で、Al:4.5〜7.4%、C
    a:1.5〜4.4%、Mn:0.2〜1.0%、B
    a:10〜1000ppmを含有し、残部がMgおよび
    不可避不純物からなることを特徴とする耐熱性と鋳造性
    に優れたマグネシウム合金
  2. 【請求項2】 重量比で、Al:4.5〜7.4%、C
    a:1.5〜4.4%、Mn:0.2〜1.0%、B
    a:10〜1000ppm、Si:0.5%未満、Z
    n:0.5%未満を含有し、残部がMgおよび不可避不
    純物からなることを特徴とする耐熱性と鋳造性に優れた
    マグネシウム合金
  3. 【請求項3】 重量比で、Al:5.5〜6.5%、C
    a:2.5〜3.5%、Mn:0.2〜0.9%、B
    a:10〜500ppmを含有し、残部がMgおよび不
    可避不純物からなることを特徴とする耐熱性と鋳造性に
    優れたマグネシウム合金
  4. 【請求項4】 重量比で、Al:5.5〜6.5%、C
    a:2.5〜3.5%、Mn:0.2〜0.9%、B
    a:10〜500ppm、Si:0.1〜0.4%、Z
    n:0.1〜0.4%を含有し、残部がMgおよび不可
    避不純物からなることを特徴とする耐熱性と鋳造性に優
    れたマグネシウム合金
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を
    溶解し高圧鋳造して得られることを特徴とするマグネシ
    ウム合金耐熱部材
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を
    固相率50%以下の半溶融状態で金型内に射出する射出
    成形によって得られることを特徴とするマグネシウム合
    金耐熱部材
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