JP2001105158A - 鉄道レール拡散接合用誘導加熱コイル、およびそれを用いた鉄道レールの拡散接合方法 - Google Patents

鉄道レール拡散接合用誘導加熱コイル、およびそれを用いた鉄道レールの拡散接合方法

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JP2001105158A
JP2001105158A JP29108999A JP29108999A JP2001105158A JP 2001105158 A JP2001105158 A JP 2001105158A JP 29108999 A JP29108999 A JP 29108999A JP 29108999 A JP29108999 A JP 29108999A JP 2001105158 A JP2001105158 A JP 2001105158A
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temperature
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joint
rail
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Keizo Ishijima
圭三 石島
Naoki Nishimura
直毅 西村
Michihiro Matsuzaki
道洋 松嵜
Yutaka Asada
豊 浅田
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Daido Steel Co Ltd
Central Japan Railway Co
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Daido Steel Co Ltd
Central Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道レールの継手部を拡散接合するための誘
導加熱コイルとそれを用いた拡散接合方法を提供する。 【解決手段】 鉄道レール1の継手部付近の外周を被包
して配置され、前記継手部付近を加熱して前記鉄道レー
ルを拡散接合するための鉄道レール拡散接合用誘導加熱
コイル3であって、その断面形状は、鉄道レールのフラ
ンジ部1cの中央箇所以外の箇所3A,3B,3Cでは
前記鉄道レールの断面形状と略相似形の断面形状になっ
ており、かつ、前記フランジ部1cの中央箇所付近では
下方に膨出する膨出部3Dを有する形状になっている鉄
道レール拡散接合用誘導加熱コイル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄道レール拡散接合
用誘導加熱コイルおよびそれを用いた鉄道レールの拡散
接合方法に関し、更に詳しくは、接合対象の鉄道レール
の接合面を短時間で均一な温度に加熱することができる
ので、前記接合面において信頼性の高い拡散接合を実現
できる鉄道レール拡散接合用誘導加熱コイルと、それを
用いた鉄道レールの拡散接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】定尺の鉄道レールをその長手方向に順次
接合していくことにより鉄道線路の敷設は進められてい
く。従来から、この接合方法としては、ガス圧接法、ア
ーク溶接法、ゴールドサミット法、ブラッシュバット法
などが適用されている。
【0003】これらの方法のうち、ガス圧接法、アーク
溶接法、ゴールドサミット法はいずれも高度の熟練が必
要であるとともに、接合後の接合部には大きなバリが発
生するのでその研削作業が必要になる。また、フラッシ
ュバット法の場合は、接合用装置の設備費が嵩み、全体
のコスト上昇が不可避となる。ところで、真空または不
活性ガス雰囲気中で接合対象の部材の継手部を当該部材
の固相線以下の温度に局部的に加熱して、部材を構成す
る材料相互間の拡散を行わせて接合する方法、また部材
の接合面に当該部材と組成が異なるインサート材を挿入
し、このインサート材を拡散消滅させて部材間を接合す
る方法など、いわゆる拡散接合方法が知られている。
【0004】この拡散接合方法は、前記した各種の接合
方法に比べると、接合部における発生バリは小さく、ま
た比較的高度な熟練を必要とせず、しかも短時間で接合
を完了できるという利点を備えている。したがって、こ
の拡散接合方法を鉄道レールの接合に適用すれば、前記
した各種の接合方法に比べて有用であると考えられる。
【0005】しかしながら、鉄道レールはその接合面の
形状が後述するような異形であるため、実際問題として
はその接合面の均一加熱が困難であるということから、
現在までのところ、鉄道レールの接合を拡散接合方法で
実施したという事例は知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鉄道レール
を拡散接合方法で接合する際に要求される問題、とりわ
け接合面における均一加熱を短時間で実現するという問
題に解決を与える鉄道レール拡散接合用の誘導加熱コイ
ルと、それを用いることにより、前記した各種の接合方
法に比べて、接合部に発生するバリが小さく、熟練が不
要であり、しかも短時間で接合を完了することができ、
総体として工事コストを低減することができる鉄道レー
ルの拡散接合方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
目的を達成するための研究を進めるに当たり、接合対象
の鉄道レールの継手部に対する加熱方式としては、所要
部分だけを短時間で集中的に加熱できるという点で、誘
導加熱方式を採用することにした。そして、鉄道レール
の接合作業は野外で行われるため、継手部では集中発熱
が起こると同時に放熱も進んでいること、また鉄道レー
ルの断面形状は異形であるため、継手部におけるこの異
形な接合面を全体として均熱状態にするためには継手部
の外側に周設される誘導加熱コイルの断面形状もまたあ
る特定の形状にせざるを得ないことなどを勘案し、この
観点から種々の実験を重ねた結果、本発明の誘導加熱コ
イルを開発するに至った。
【0008】すなわち、本発明の鉄道レール拡散接合用
誘導加熱コイルは、鉄道レールの継手部付近の外周を被
包して配置され、前記継手部付近を加熱して前記鉄道レ
ールを拡散接合するための鉄道レール拡散接合用誘導加
熱コイルであって、その断面形状は、前記鉄道レールの
フランジ部中央箇所以外の箇所では前記鉄道レールの断
面形状を略相似形の断面形状になっており、かつ、前記
フランジ部中央箇所付近では下方に膨出する膨出部を有
する形状になっていることを特徴とする。
【0009】また、本発明においては、インサート材を
挟持した鉄道レールの継手部付近の外周を被包して前記
した誘導加熱コイルを配置し、前記継手部に長手方向の
加圧力を印加しながら不活性ガス雰囲気中で前記誘導加
熱コイルに通電して、前記継手部を前記インサート材の
液相線の温度以上でかつ前記鉄道レール材料の固相線の
温度未満の接合温度にまで昇温したのちその接合温度に
保持して拡散接合を進める鉄道レールの拡散接合方法で
あって、前記接合温度に昇温するまでの過程では、前記
加圧力を漸増させながら相対的に低周波で誘導加熱を行
い、前記接合温度の保持過程では、前記加圧力を一定に
保持しながら相対的に高周波で誘導加熱を行うことを特
徴とする鉄道レールの拡散接合方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】最初に、本発明の誘導加熱コイル
を図面に基づいて詳細に説明する。図1は鉄道レールの
継手部に本発明の誘導加熱コイルを配置した状態を示す
側面図であり、図2は鉄道レールとその外側に配置され
ている誘導加熱コイルとにおける相互間の間隔例を示す
断面図である。
【0011】図1において、接合対象の2本の鉄道レー
ル1,1の互いの接合面を突き合わせて継手部2が形成
され、この継手部2の外側には、所望する長さLで当該
継手部付近を包み込むようにして誘導加熱コイル3が配
置されている。ここで、鉄道レールの断面形状は、図2
で示したように、頭部1aと、両側に向かって厚みが漸
減していくフランジ部1cと、これら両者の間に位置す
る相対的に薄肉のリブ部1bとから成る異形形状になっ
ていて、それらの寸法はそれぞれ規格化されている。
【0012】したがって、この異形形状の接合面を所定
温度に均一に誘導加熱するためには、外側に配置する誘
導加熱コイルの断面形状もこの異形形状に対応して規制
されることになる。本発明の誘導加熱コイル3は、図2
で示したように、鉄道レールの頭部1aの外側に位置す
る部分3Aとリブ部1bの外側に位置する部分3Bとフ
ランジ部1cの上面の外側に位置する部分3Cが、いず
れも、頭部1a、リブ部1bおよびフランジ部1cの上
面の表面形状に略相似した形状で折曲しているが、フラ
ンジ部1cの中央箇所付近では、当該フランジ部のある
幅に亘って下方に膨出する形状の膨出部3Dになってい
ることを特徴とする。
【0013】ここで、誘導加熱コイル3の下部に膨出部
3Dを設ける理由について説明する。まず、鉄道レール
の接合面の形状は、図2で示したように、頭部1aが厚
肉のブロック形状になっているが、リブ部1bやフラン
ジ部1cは頭部1aに対比して薄肉になっており、しか
も、フランジ部1cの場合は、その中央箇所付近が両側
部よりも厚肉になっている。
【0014】したがって、図2の仮想線で示したように
全体として鉄道レールの表面形状と相似して折曲する形
状の誘電加熱コイル、すなわち、フランジ部1cの下面
では当該下面と平行するような形状を有する誘導加熱コ
イルを接合面の外側に配置して作動させると、採用する
周波数によっても異なってくるが、その誘導加熱コイル
から鉄道レールの接合面に入力するパワーは、当該接合
面のどこの場所であっても略均等となる。
【0015】そして、薄肉の箇所ほど熱容量は小さいの
で、誘導加熱時には、最初に薄肉の箇所から温度上昇が
はじまり順次厚肉の箇所の温度上昇が進み、最後に最も
厚肉の箇所の温度が上昇する。すなわち、接合面への投
入電力が略均等である場合には、接合面の各箇所で昇温
速度が異なってくる。一方、放熱の問題を考えると、薄
肉の箇所ほどその熱容量は小さいので、そこでは厚肉の
箇所に比べて放熱が速やかに進行する。
【0016】具体的には、リブ部1bとフランジ部1c
の両側部では相対的に短時間で昇温は進むが同時に放熱
も激しく進んで温度低下が激しく進む。他方、頭部1a
の中心部の昇温は相対的に遅れるが、温度降下も緩徐と
なる。このことは、接合面の全ての箇所を同時に所望の
拡散温度にまで昇温することができず所望の拡散温度に
達するまでには不可避的に時間差が生じ、また、全ての
箇所をその所定温度に維持することができないので接合
面を均一に拡散接合することの困難さを意味している。
【0017】例えば、下部が図2の仮想線で示した形状
の誘導加熱コイルを用いると、リブ部1bやフランジ部
1cの両側部が拡散接合していても、フランジ部1cの
厚肉な中央箇所付近では溶損を起こすことがある。これ
は、次のような理由に基づいて起こる現象であると考え
られる。すなわち、薄肉のリブ部1bやフランジ部1c
の両側部が拡散接合可能な温度を示すということは、こ
れらの箇所における電流密度に基づく発熱と激しく進む
放熱がバランスして当該温度になっていることを意味す
る。このことは、接合面の全体にはこれらの箇所の放熱
量に相当する投入電力が、所定温度に集中発熱させるに
必要な電流密度に加算して投入されていることである。
そしてそのことは、この加算された全体の電力は均等に
接合面の他の箇所にも投入されていることを意味する。
【0018】そのため、頭部1aよりは薄肉であるが上
記したリブ部やフランジ部の両側部よりは相対的に厚肉
で、放熱量も少ないフランジ1cの中央箇所付近は放熱
ロスを差し引いた過剰な電力によって所定温度以上に加
熱されることになり、そこの溶損が起こるものと考えら
れる。このような理由で、誘導加熱コイルの下部の形状
をフランジ部1cの中央箇所付近と平行するような形状
にすると、フランジ部1cの中央箇所付近における厚肉
な箇所の溶損が起こりやすくなるものと考えられる。
【0019】このようなことから、本発明の誘導加熱コ
イル3では下部に膨出部3Dを設けることにより、フラ
ンジ部1cの中央箇所付近の表面と誘導加熱コイルとの
間隔を他の箇所における間隔よりも大きくし、フランジ
部1cの中央箇所付近における前記厚肉箇所への電流密
度を相対的に小さくしてその厚肉箇所での発熱量を小さ
くして溶損の発生を防止しているのである。
【0020】本発明の誘導加熱コイルとしては、次のよ
うな形状のものが好ましい。すなわち、60Kレールで
は、図2において、頭部1aの頂部との間隔L1が20
〜30mm、頭部1aの側部との間隔L2が20〜30m
m、頭部1aの底部との間隔L3が20〜35mmになって
いる部分3Aと、リブ部1bとの間隔L4が20〜30m
mになっている部分3Bと、フランジ部1cの上面との
間隔L5が25〜35mmになっている部分3Cを有し、
更に、フランジ部1cの両端面との間隔L6が15〜2
5mmになっていて、またフランジ部1cの両側部の下面
との間隔L7が25〜35mmになっており、フランジ1
cの中央箇所付近の下面との間隔L8が40〜50mmで
ありかつその幅L9が90〜120mmになっている形状
のものである。そして、この誘導加熱コイルを、図1で
示したように、継手部2の付近に、5〜7ターン程度で
その全長が50〜80mmとなるように配置することが好
ましい。
【0021】このような態様で上記した誘導加熱コイル
を用いると、後述する拡散接合の条件下では、昇温開始
後約2分で接合面の全ての箇所で所要の拡散温度に達
し、かつその温度ばらつきを50℃以下にすることがで
き、事実上当該接合面の短時間での同時的な均一加熱を
実現することができるからである。なお、前記したよう
に、リブ部やフランジ部の両側部では激しい放熱が起こ
る。このことは拡散接合時の投入電力のロスを招く要因
になるだけではなく、接合作業終了後の接合部における
接合強度の信頼性を低めることにもなる。
【0022】このようなことに対しては、フランジ部1
cの両側部を例えばセラミックス繊維のような保温材で
選択的に覆って放熱を抑制することが有効である。継手
部付近を中心にして長さ30〜50mm程度保温材で覆う
と継手部付近では良好な保温効果が得られ、全体の接合
面、とりわけフランジ部の両側部の接合面における接合
強度が安定するので好適である。
【0023】次に、本発明の拡散接合方法について説明
する。まず、図1で示したように、接合対象の鉄道レー
ル1,1の間に所定のインサート材を挿入した状態で継
手部2を形成し、更にその外側に本発明の誘導加熱コイ
ル3を配置する。なお、このとき、鉄道レールのフラン
ジ部の両側部を保温材(図示しない)で被覆しておくこ
とが好適である。
【0024】そして、上記した継手部付近の周囲全体を
包んで例えばArガスを用いた不活性ガス雰囲気を形成
し、接合の準備作業を終了する。拡散接合は、図3で示
した作業チャートに基づいて進められる。この図3にお
いて、折れ線Bは加熱パターン、折れ線Cは加圧パター
ンをそれぞれ示し、また点A0は加圧開始時点、点A0
は加熱開始時点、点A1は保持開始時点、点A2は保持終
了時点、そして点A3は接合終了時点をそれぞれ示して
いる。
【0025】まず、加圧開始(A0時点)と同時に、鉄
道レール1,1を長手方向に加圧して互いを圧接しなが
ら、加熱開始時点A0’で誘導加熱コイル3に通電して
継手部2を加熱する。このとき、加圧力は直線的に漸増
させる。また昇温に関しては、後述する保持過程で適用
する周波数よりも低い周波数を採用することにより表皮
効果を抑制しながら鉄道レールにおける接合面の中心部
から誘導加熱する。具体的には、1.8〜3.5kHzの周
波数を用い、また、鉄道レールの例えば頭部表面におけ
る昇温速度が600〜660℃/minとなるような条件
が選定される。
【0026】そして、測定温度が、挿入されているイン
サート材の液相線の温度(T1)以上でかつ鉄道レール
1の固相線の温度(T2)未満の温度(T)になった時
点A1で保持過程に移り継手部の拡散接合を進める。こ
のとき、誘導加熱コイル3への通電は、時点A1まで用
いた周波数よりも高い周波数に切り換えて行い、かつ加
圧力も予圧から本圧となり所定の圧力で一定に保持す
る。
【0027】相対的に高周波で誘導加熱を行うことによ
り、表皮効果を喚起してとくに薄肉な箇所の激しい放熱
が補償される。具体的には、3.0〜4.0kHzの周波数
が用いられ、また5〜20MPaの範囲で一定値の加圧力
が時点A2まで印加され続ける。そして最後に、加圧力
は略維持しつつも、誘導加熱コイル3への通電を停止し
て継手部の冷却を行い、拡散接合を終了する。
【0028】なお、鉄道レールの材料は一般に固相線の
温度(T2)が1389℃の高炭素鋼である。また、イ
ンサート材としては、液相線の温度(T1)1160℃
のFeシートや、液相線の温度が1050℃のNiシー
トを使用することができる。したがって、接合温度
(T)は用いるインサート材の種類に応じて適宜に設定
することが可能であるが、Feシートの場合は概して1
180〜1250℃に設定すれば充分である。
【0029】接合温度(T)を上記した温度域に設定し
た場合、時点A1から時点A2の保持過程では加圧力を1
2〜15MPaで一定としたまま2〜4分間ほど保持すれ
ばよい。また、時点A0から時点A1までは、1.5〜5
分程で上記した温度に達するような昇温速度を採用すれ
ばよい。
【0030】
【実施例】高炭素鋼から成り、全高174mm、頭部1a
の幅65mm、フランジ部1cの幅145mmの60K鉄道
レールを用意した。固相線の温度(T2)は1389℃
である。この鉄道レールの接合面の間に、液相線の温度
(T1)が1160℃であるFe製のインサート材(厚
み30μm)を挿入して継手部を形成し、その外側に本
発明の誘導加熱コイル3を図2で示したように配置して
その周囲をArガス雰囲気にした。
【0031】誘導加熱コイル3の形状は次のとおりであ
る。図2で示した間隔L1は23mm、間隔L2は23.2m
m、間隔L3は26.5mm、間隔L4は21.2mm、間隔L5
は30mm、間隔L6は20mm、間隔L7は30mm、間隔L
8は45mm、そして膨出部3Dの幅は90mmになってい
る。この誘導加熱コイル3を継手部を中心に長さ60mm
に亘って配置した。
【0032】鉄道レールの頭部表面に温度センサをセッ
トし、ここでの測定温度を接合温度(T)として設定
し、予圧として7.7Mpa一定にし、誘導加熱コイルに周
波数1.8kHzで約2分間通電してセンサ温度が1210
℃になるまで継手部を昇温した。ついで、センサ温度が
1210℃に到達すると同時に10秒で15Mpaまで昇
圧し、かつ周波数3.4kHzの周波数の通電に切り換えて
約4分間その状態を保持したのち、通電を停止した。
【0033】得られた接合面の曲げ強度を測定したとこ
ろ、145〜170トンであり、60Kレール規格値1
40トンを充分にクリアしていた。また、上記した拡散
接合時に、鉄道レールの頭部1aの表面、フランジ部1
cの両側部の表面に温度センサをセットし、また、頭部
1aの中心部とフランジ部1cの中央箇所付近の厚肉部
の真中に熱電対(白金−白金ロジウム)をセットし、保
持過程の開始後4分の時点でそれぞれの温度を測定した
ところ、いずれの箇所においても、温度は、設定温度
(1220度)対比1220+30℃であり、温度ばら
つきは30℃以内になっていた。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
誘導加熱コイルを用いることにより、鉄道レールを確実
に拡散接合することができる。そして、拡散接合である
ため、接合部に発生するバリは小さく、作業時間も短時
間であり、しかも高度な熟練を必要としないので、新し
い鉄道レールの接合方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄道レールの継手部の外側に誘導加熱コイルを
配置した状態を示す側面図である。
【図2】誘導加熱コイルを鉄道レールの外側に配置した
状態を示す断面図である。
【図3】本発明の拡散接合方法の作業チャート図であ
る。
【符号の説明】
1 鉄道レール 1a 鉄道レール1の頭部 1b 鉄道レール1のリブ部 1c 鉄道レール1のフランジ部 2 継手部 3 誘導加熱コイル 3A,3B,3C 誘導加熱コイル3の部分 3D 誘導加熱コイル3の膨出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:26 B23K 101:26 (72)発明者 松嵜 道洋 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 浅田 豊 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 3K059 AA08 AB22 AB28 AC33 AC54 AC77 AD28 AD37 AD40 CD44 CD52 CD66 CD73 4E067 AA02 AB02 AB05 AD03 BA03 CA02 CA03 DB03 DC03 DC06 EA00 EB03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道レールの継手部付近の外周を被包し
    て配置され、前記継手部付近を加熱して前記鉄道レール
    を拡散接合するための鉄道レール拡散接合用誘導加熱コ
    イルであって、 その断面形状は、前記鉄道レールのフランジ部中央箇所
    以外の箇所では前記鉄道レールの断面形状と略相似形の
    断面形状になっており、かつ、前記フランジ部中央箇所
    付近では下方に膨出する膨出部を有する形状になってい
    ることを特徴とする鉄道レール拡散接合用誘導加熱コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 インサート材を挟持した鉄道レールの継
    手部付近の外周を被包して請求項1の誘導加熱コイルを
    配置し、前記継手部に長手方向の加圧力を印加しながら
    不活性ガス雰囲気中で前記誘導加熱コイルに通電して、
    前記継手部を前記インサート材の液相線の温度以上でか
    つ前記鉄道レール材料の固相線の温度未満の接合温度に
    まで昇温したのちその接合温度に保持して拡散接合を進
    める鉄道レールの拡散接合方法であって、 前記接合温度に昇温するまでの過程では、前記加圧力を
    漸増させながら相対的に低周波で誘導加熱を行い、前記
    接合温度の保持過程では、前記加圧力を一定に保持しな
    がら相対的に高周波で誘導加熱を行うことを特徴とする
    鉄道レールの拡散接合方法。
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