JP2001099480A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用済みのフィルタ６Ａの巻取りと使用済のフ
ィルタ６Ａの交換作業が容易なフィルタ装置６を有する
空気調和機を提供することを目的とする。 【解決手段】 駆動用ラチェットで巻取られる帯状のフ
ィルタ６Ａを有するフィルタ装置６を吸込パネル３の吸
気口２Ａの裏面に設置したことにより、使用済みのフィ
ルタ６Ａの巻取りと交換作業を容易に行える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は室内機の前面に巻
取ることにより長期に使用でき、交換可能なフィルタを
取付けた空気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】室内機の前面に清掃可能なフィルタを取
付けた空気調和機は、特開平５−１８７６５４号公報に
記載されたものがあった。

【０００３】この公報に記載の空気調和機は、吸気口の
前面の互いに対向した両縁部に配置された軸と、無端状
をなしその軸の両方に巻掛けられて循環運動するフィル
タ帯と、一方の上記軸に対向し配置された吸引ノズル
と、この吸引ノズルの排気部に設けられた集塵パック
と、除塵ファンと、フィルタ帯を加振する超音波振動子
とを備えたことによりフィルタを室内機から取り外さな
くても清掃できる構成と成っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した空気調和機
は、通常室内の壁面に据付板を介して人の背丈以上の高
さに据え付けられる。そして、フィルタが汚れたときに
は、清掃する必要があった。

【０００５】しかるに、上記従来の空気調和機において
は、吸気口の前面の互いに対向した両縁部に配置された
軸と、無端状をなしその軸の両方に巻掛けられて循環運
動するフィルタ帯と、一方の上記軸に配置された吸引ノ
ズルと、この吸引ノズルの排気部に設けられた集塵パッ
クと、除塵ファンと、フィルタ帯を加振する超音波振動
子とを備えたことによりサービス性は改善されたが構造
が複雑で補修が難しかった。

【０００６】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたものであり、巻取ることにより長期
に使用でき交換可能なフィルタを設けた空気調和機を提
供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項１にかかる発明は、室内の壁面上部に取付け
られ、本体前面の吸込パネルの吸気口から吸込んだ空気
をフィルタ装置で除塵し熱交換器部で冷却／加熱した
後、送風ファンで吹出口から室内へ送風するように構成
した空気調和機において、前記吸込パネルの吸気口の裏
面に取付けられるフィルタ装置は、上部に配置された軸
と、この軸に巻回された帯状のフィルタと、下部に配置
され前記フィルタを巻取る軸と、前記上部の軸から前記
下部の軸へ前記フィルタを導くガイド部と、前記下部の
軸に連結された巻取り駆動用のラチェットと、前記ラチ
ェットを操作する紐とを設けたことを特徴とする。

【０００８】請求項２にかかる発明は、前記フィルタ装
置は、前記ラチェットと紐の代りに巻取り駆動用のモー
タを設けたことを特徴とする。

【０００９】請求項３にかかる発明は、前記フィルタ装
置は、前記上部の軸と、前記フィルタと、前記下部の軸
と、前記ガイド部とを着脱自在な一体の構成としたこと
を特徴とする。

【００１０】請求項４にかかる発明は、前記フィルタ装
置は、前記フィルタの巻取りを一定の運転時間経過後に
行う制御手段を設けたことを特徴とする。

【００１１】請求項５にかかる発明は、前記フィルタ装
置は、前記フィルタの巻取りを前記フィルタの裏面に設
けた塵埃センサの検出結果に基づいて行う制御手段を設
けたことを特徴とする。

【００１２】請求項６にかかる発明は、前記フィルタの
巻取り回数が一定回数経過後に前記フィルタの交換時期
の表示を行う制御手段を設けたことを特徴とする。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を図１及び図2を
参照して説明する。空気調和機の室内機１は、前後に２
分割された前ケース部１Ａと後ケース部１Ｂとからなっ
ている。前ケース部１Ａの前面から上面にかけて室内の
空気の吸気口２Ａが形成され、前ケース部１Ａの前面下
部に吹出口２Ｂが形成されている。

【００１４】室内機１の内部に、吸気口２Ａと吹出口２
Ｂを繋ぐように風路２Ｃが形成されている。この風路２
Ｃ内には、送風ファン５が設けられ、室内空気を吸気口
２Ａから吸込み、吹出口２Ｂから吐出す空気流を発生さ
せている。送風ファン５の前方に設けられる第１熱交換
器４Ａは、空気吸込口２Ａと対面するように、また送風
ファン５を覆うように、くの字型に形成されている。

【００１５】送風ファン５の後方に設けた第２熱交換器
４Ｂは、第１熱交換器４Ａと上端部が接して、送風ファ
ン５を挟むように逆Ｖ字形に対面配置されている。この
第１熱交換器４Ａと第２熱交換器４Ｂとは熱交換器部４
を形成している。

【００１６】前ケース部１Ａは、上部を後ケース部１Ｂ
に引っかけ、下部を後ケース部１Ｂにビスで固定する構
造となっている。前ケース部１Ａは、前ケース部１Ａの
前面に開閉自在に支持した吸込パネル３を備えている。

【００１７】吸込パネル３は、その前面に吸気口２Ａ
が、その上部の左右の裏面に略コの字形状のアーム部３
Ａを有し、アーム部３Ａの先端には、回動軸３Ｃが設け
られている。アーム部３Ａの略コの字形状の部分は、吸
込パネル３の開放時にアーム部３Ａが前ケース部１Ａと
接触しないように設けられている。

【００１８】前ケース部１Ａは、回動軸３Ｃに対抗して
左右に回動孔（図示せず）を有しており、吸込パネル３
が開閉自在に支持されている。この回動軸３Ｃと回動孔
とは、その構成を逆に入れ替えても良い。

【００１９】吸込パネル３の吸気口２Ａの裏面の前ケー
ス部１Ａに取付けられたフィルタ装置６は、上部に配置
されたフィルタ６Aの繰出し用の軸６Ｂと、その軸６Ｂ
に巻回された帯状のフィルタ６Aと、下部に配置されフ
ィルタ６Aの巻取り用の軸６Ｃと、軸６Ｂから軸６Ｃへ
とフィルタ６Aを導き略L字状に曲って形成されたガイド
部６Ｄと軸６Ｃに連結された巻取り駆動用のラチェット
（図示せず）とラチェットを操作する紐（図示せず）と
から構成されている。

【００２０】上述したように構成されたフィルタ装置６
の動作について説明する。吸気口２Ａより吸込まれた空
気は、フィルタ６Aでほこり等を除去し、送風ファン５
により熱交換器部４を通り吹出口２Ｂより吹出される。
フィルタ６Aは、軸６Ｂにロール状に巻付けられ、幅は
吸気口２Ａの開口を覆う寸法になっている。軸６Ｂから
繰出したフィルタ６Aは、ガイド部６Ｄにより略L字状に
曲げられて軸６Ｃに導かれ、その端部が軸６Ｃに結合さ
れている。空気調和機を使用することによりフィルタ６
Ａが汚れてくると、ユーザーは紐（図示せず）を引いて
軸６Ｃの駆動用ラチェット（図示せず）を動作させる。
するとフィルタ６Ａの汚れた部分が軸６Ｃに巻取られ、
フィルタ６Ａの未使用の部分が軸６Ｂから繰出して吸気
口２Ａの開口を覆うことによりユーザーは再び快適に空
気調和機を使用することができる。

【００２１】上述した駆動用ラチェットと紐の代りにク
ラッチ（図示せず）を介して巻取り駆動用のモータ１１
を設けてリモコンでフィルタ６Ａの巻取りを行う構成も
考えられる。

【００２２】またフィルタ６Ａの巻取りを一定の運転時
間経過後に自動的に行うような制御手段を設けたり、フ
ィルタ６Ａの巻取りをフィルタ６Ａの裏面に設けた光電
式の塵埃センサ２０の検出結果に基づいて自動的に行う
ような制御手段を設けることにより、ユーザーが操作し
なくても自動的にフィルタ６Ａの巻取り作業を行うこと
も可能である。

【００２３】このようにしてユーザーは、半年乃至一年
間にわたってフィルタ６Ａを交換せずに快適に空気調和
機を使用することができる。フィルタ６Ａの巻取り回数
が一定回数経過後（フィルタ６Ａの残量が無くなつた
時）に前記フィルタ６Ａの交換時期の表示（表示ランプ
２１の点灯）を行う制御手段を設けることにより、ユー
ザーは表示ランプ２１に気がついて、吸込パネル３を開
いて本体１からフィルタ装置６を取り外し、フィルタ６
Ａの交換作業を行う。

【００２４】この時フィルタ６Ａのみを交換する構成だ
けでなく、上述したフィルタ装置６のフィルタ６Ａと軸
６Ｂと軸６Ｃとガイド部６Ｄとを着脱自在な一体の構成
６Ｊとすればより簡単にフィルタ６Ａの交換作業を行う
ことが可能となる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１にかかる
発明によれば、室内の壁面上部に取付けられ、本体前面
の吸込パネルの吸気口から吸込んだ空気をフィルタ装置
で除塵し熱交換器部で冷却／加熱した後、送風ファンで
吹出口から室内へ送風するように構成した空気調和機に
おいて、前記吸込パネルの吸気口の裏面に取付けられる
フィルタ装置は、上部に配置された軸に巻回された帯状
のフィルタと、下部に配置され前記フィルタを巻取る軸
と、前記上部の軸から前記下部の軸へ前記フィルタを導
くガイド部と、前記下部の軸に連結された巻取り駆動用
のラチェットと、前記ラチェットを操作する紐とを設け
たことにより、清掃が容易なフィルタを有する空気調和
機を提供することができる。

【００２６】請求項２にかかる発明は、前記フィルタ装
置は、前記ラチェットと紐の代りに巻取り駆動用のモー
タを設けたことにより、清掃が容易なフィルタを有する
空気調和機を提供することができる。

【００２７】請求項３にかかる発明によれば、前記フィ
ルタ装置は、前記上部の軸と前記フィルタと、前記下部
の軸と、前記ガイド部とを着脱自在な一体の構成とした
ことにより、清掃が容易なフィルタを有する空気調和機
を提供することができる。

【００２８】請求項４にかかる発明によれば、前記フィ
ルタ装置は、前記フィルタの巻取りを一定の運転時間経
過後に行う制御手段を設けたことにより、清掃が容易な
フィルタを有する空気調和機を提供することができる。

【００２９】請求項５にかかる発明によれば、前記フィ
ルタ装置は、前記フィルタの巻取りを前記フィルタの裏
面に設けた塵埃センサの検出結果に基づいて行う制御手
段を設けたことにより、清掃が容易なフィルタを有する
空気調和機を提供することができる。

【００３０】請求項６にかかる発明によれば、前記フィ
ルタの巻取り回数が一定回数経過後に前記フィルタの交
換時期の表示を行う制御手段を設けたことにより、清掃
が容易なフィルタを有する空気調和機を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す運転時の空気調和機の室
内機の内部構造を示す縦断面図である。

【図２】本発明の実施例を示す室内機の正面図である。

【符号の説明】

１ 室内機 ２Ａ 吸気口 ３ 吸込パネル ５ 送風ファン ６ フィルタ装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤沢 透 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大庭 秀樹 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大槻 顕 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 不動 孝 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3L051 BA02 BB04 BJ10 3L060 AA01 CC09 DD06 EE05 4D058 JA24 KD05 KD09 KD10 KD11 KD13 KD15 PA03 PA11 SA01

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】室内の壁面上部に取付けられ、本体前面の
   吸込パネルの吸気口から吸込んだ空気をフィルタ装置で
   除塵し熱交換器部で冷却／加熱した後、送風ファンで吹
   出口から室内へ送風するように構成した空気調和機にお
   いて、 前記吸込パネルの吸気口の裏面に取付けられるフィルタ
   装置は、上部に配置された軸と、この軸に巻回された帯
   状のフィルタと、下部に配置され前記フィルタを巻取る
   軸と、前記上部の軸から前記下部の軸へ前記フィルタを
   導くガイド部と、前記下部の軸に連結された巻取り駆動
   用のラチェットと、前記ラチェットを操作する紐とを設
   けたことを特徴とする空気調和機。
2. 【請求項２】室内の壁面上部に取付けられ、本体前面の
   吸込パネルの吸気口から吸込んだ空気をフィルタ装置で
   除塵し熱交換器部で冷却／加熱した後、送風ファンで吹
   出口から室内へ送風するように構成した空気調和機にお
   いて、 前記吸込パネルの吸気口の裏面に取付けられるフィルタ
   装置は、上部に配置された軸と、この軸に巻回された帯
   状のフィルタと、下部に配置され前記フィルタを巻取る
   軸と、前記上部の軸から前記下部の軸へ前記フィルタを
   導くガイド部と、前記下部の軸に連結された巻取り駆動
   用のモータとを設けたことを特徴とする空気調和機。
3. 【請求項３】前記フィルタ装置は、前記上部の軸と、前
   記フィルタと、前記下部の軸と、前記ガイド部とを着脱
   自在な一体の構成としたことを特徴とする請求項１又は
   請求項２記載の空気調和機。
4. 【請求項４】前記フィルタ装置は、前記フィルタの巻取
   りを一定の運転時間経過後に行う制御手段を設けたこと
   を特徴とする請求項２又は請求項３に記載の空気調和
   機。
5. 【請求項５】前記フィルタ装置は、前記フィルタの巻取
   りを前記フィルタの裏面に設けた塵埃センサの検出結果
   に基づいて行う制御手段を設けたことを特徴とする請求
   項２又は請求項３に記載の空気調和機。
6. 【請求項６】前記フィルタの巻取り回数が一定回数経過
   後に前記フィルタの交換時期の表示を行う制御手段を設
   けたことを特徴とする請求項２又は請求項３に記載の空
   気調和機。