JP2001081068A - シクロヘキセン誘導体 - Google Patents

シクロヘキセン誘導体

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JP2001081068A
JP2001081068A JP25991299A JP25991299A JP2001081068A JP 2001081068 A JP2001081068 A JP 2001081068A JP 25991299 A JP25991299 A JP 25991299A JP 25991299 A JP25991299 A JP 25991299A JP 2001081068 A JP2001081068 A JP 2001081068A
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JP25991299A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Kawanishi
弘文 川西
Tatsuya Terada
達也 寺田
Hideki Sakurai
秀樹 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有用な医薬であるトラネキサム酸の製造方法
における重要な製造中間体、及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】式(1)で表される化合物を、式(3)
〔式中、Rは水素原子、置換基を有してもよい低級アル
キル基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基、置換
基を有してもよいベンジルオキシ基、イソボルニルオキ
シ基又は置換基を有してもよいフェニル基を示す〕で表
される化合物から、下記の経路で製造する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、トラネキサム酸の製造
方法における重要な製造中間体、及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来技術】トラネキサム酸は、トランス−4−アミノ
メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸の化学構造を有
する抗プラスミン薬として知られ、出血の抑制、湿疹な
どにおける掻痒の抑制、或いは扁桃炎等における充血や
腫脹などの抑制に用いられている有用な医薬品である。
【0003】トラネキサム酸については、多くの製造方
法が知られているが、例えば、特開昭55−15451
号公報に記載されている下記の方法を挙げることができ
る。
【0004】
【化12】 しかしながら、本製造方法では、出発原料であるトラン
ス−1,4−ジシアノシクロヘキサンの入手が困難であ
り、また入手できたとしても経済的な面から工業的な生
産には適さない。このような理由から、特公昭54−3
867号公報あるいは特公昭54−7784号公報に記
載されているように、シス−4−アミノメチルシクロヘ
キサン−1−カルボン酸、又はシス及びトランス−4−
アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸混合物を
アンモニア水等で処理して異性化することにより、選択
的にトランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−
カルボン酸を得る下記の方法が開発されている。
【0005】
【化13】 しかしながら、現在まで、シス−4−アミノメチルシク
ロヘキサン−1−カルボン酸、又はシス及びトランス−
4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸混合
物を効率よく製造する方法には、必ずしも満足すべきも
のはなく、新たな方法が求められてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トラネキサ
ム酸の製造方法における重要な製造中間体、及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シス−4
−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸、又は
シス及びトランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−
1−カルボン酸混合物を効率よく製造する方法について
鋭意検討した結果、4−アミノメチルシクロヘキセン−
1−カルボン酸を還元することにより、効率的にシス及
びトランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カ
ルボン酸混合物を得る製造方法を見出し、本発明を完成
させた。
【0008】すなわち、本発明は、 1)式(1)
【0009】
【化14】 で表される化合物、その塩、又はそれらの溶媒和物、 2)一般式(2)
【0010】
【化15】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物、 3)一般式(3)
【0011】
【化16】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物と青
酸ナトリウム又は青酸カリウムとの反応により、一般式
(2)
【0012】
【化17】 〔式中、Rは前記に同じ〕で表わされる化合物又はその
溶媒和物を製造する方法、 4)一般式(2)
【0013】
【化18】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物を加
水分解することにより、式(1)
【0014】
【化19】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
物を製造する方法、 5)一般式(3)
【0015】
【化20】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物と青
酸ナトリウム又は青酸カリウムとの反応により得られる
一般式(2)
【0016】
【化21】 〔式中、Rは前記に同じ〕で表わされる化合物又はその
溶媒和物を加水分解することによる式(1)
【0017】
【化22】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
物を製造する方法、及び6)式(1)
【0018】
【化23】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
物を還元して、式(4)
【0019】
【化24】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
物を製造する方法を提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明において、下記の一般式
(2)
【0021】
【化25】 及び一般式(3)
【0022】
【化26】 中、CORとして示される置換基はアミノ基のアシル型
の保護基を意味し、その式中のRは水素原子、置換基を
有することもある低級アルキル基、置換基を有すること
もある低級アルコキシ基、置換基を有することもあるベ
ンジルオキシ基、イソボルニルオキシ基又は置換基を有
することもあるフェニル基を意味し、具体的には以下の
ものを挙げることができる。
【0023】置換基を有することもある低級アルキル基
とは、1乃至複数のハロゲン原子が置換することもある
炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基を
意味し、その具体例としてメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、第一級ブチル基、第二級ブチル
基、第三級ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、及びクロルメチル基等を挙げることがで
きる。
【0024】置換基を有することもある低級アルコキシ
基とは、1乃至複数のハロゲン原子、炭素数1〜6のア
ルコキシ基、又は置換基を有することもあるベンジルオ
キシ基が置換することもある炭素数1〜6の直鎖状、又
は分枝状のアルコキシ基を意味し、その具体例としてメ
トキシ基、エトキシ基、2,2,2−トリクロルエトキ
シ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、第一級ブトキ
シ基、第二級ブトキシ基、第三級ブトキシ基、メトキシ
メトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ
基、イソプロポキシメトキシ基、第一級ブトキシメトキ
シ基、第二級ブトキシメトキシ基、第三級ブトキシメト
キシ基、及びベンジルオキシメトキシ基等を挙げること
ができる。
【0025】置換基を有することもあるフェニル基と
は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ニトロ基、アミノ基、及びシアノ基から選ばれる1
乃至複数の置換基をベンゼン環上に有することもあるフ
ェニル基を意味し、その際ベンゼン環上の置換基の位置
は特に限定されず、また置換基が複数ある場合にはその
種類は同種でも異種でもよい。このような置換基を有す
ることもあるフェニル基の具体例として、クロルフェニ
ル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ニトロ
フェニル基、アミノフェニル基、及びシアノフェニル基
等を挙げることができる。
【0026】置換基を有することもあるベンジルオキシ
基とは、ベンジルオキシ基の他に、ベンゼン環上又は/
及びメチレン部分に置換基を有するベンジルオキシ基を
意味し、より具体的には以下のi)乃至iii)に記載
する置換基を意味する。
【0027】i)ベンゼン環上に置換基を有するベンジ
ルオキシ基とは、ベンゼン環上にハロゲン原子、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、及
びシアノ基から選ばれる1乃至複数の置換基を有するこ
ともあるベンジルオキシ基を意味する。ベンゼン環上に
置換基を有する場合には、置換基の位置及びその種類の
異同については特に限定されない。具体例としては、ク
ロルベンジルオキシ基、メチルベンジルオキシ基、メト
キシベンジルオキシ基、ニトロベンジルオキシ基、アミ
ノベンジルオキシ基、及びシアノベンジルオキシ基等を
挙げることができる。
【0028】ii)メチレン部分に置換基を有するベン
ジルオキシ基とは、メチレン部分に低級アルキル基もし
くはフェニル基を有することもあるベンジルオキシ基を
意味する。具体例としては、α−メチルベンジルオキシ
基、及びジフェニルメチルオキシ基等を挙げることがで
きる。
【0029】iii)ベンゼン環上及びメチレン部分に
置換基を有するベンジルオキシ基とは、ベンゼン環上に
置換基を有するベンジルオキシ基のメチレン部分に低級
アルキル基もしくは1乃至複数の置換基を有するフェニ
ル基が置換したものを意味する。なお、ベンゼン環上に
複数の置換基を有する場合、その置換基は同種でも異種
でもよい。具体例としては、α−メチル−4−メトキシ
ベンジルオキシ基、及びビス(4−メトキシフェニル)
メチル基等を具体例として挙げることができる。イソボ
ルニルオキシ基とは、光学活性なD−もしくはL−イソ
ボルニルオキシ基、もしくはラセミ体のDL−イソボル
ニルオキシ基を意味する。
【0030】なお、上述の説明におけるハロゲン原子と
は、フッ素原子、クロル原子、臭素原子、及び沃素原子
を意味し、また、複数のハロゲン原子により置換すると
は、異種又は同種のハロゲン原子で置換することを意味
する。
【0031】また、本発明において、塩とは、アミン部
分が塩酸、硫酸、硝酸及び燐酸などの無機酸の塩、トリ
フルオロ酢酸等の有機カルボン酸の塩、ベンゼンスルボ
ン酸及びメタンスルホン酸等の有機スルホン酸の塩とな
ったもの、及びカルボン酸部分がナトリウム、カリウ
ム、カルシウム等の金属塩、アンモニア、トリエチルア
ミン等の有機塩基の塩となったものを意味し、溶媒和物
とは、水和物、メタノール、エタノール、プロパノール
等の低級アルコールが付加した有機溶媒和物、及びアセ
トン、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン等が付
加した有機溶媒和物を意味し、水和物は空気中の水分を
吸収して生成したものも含む。
【0032】本発明の化合物及びその製造方法を利用し
たトラネキサム酸の製造工程を下に示す。
【0033】
【化27】 以下に、本工程による4−アシルアミノメチルシクロヘ
キサノン(3)からトラネキサム酸(5)の製造方法に
ついて記載するが、以下の反応試薬や反応条件は代表的
なものであり、ここに記載した試薬や条件に限定される
ものではない。
【0034】化合物(3)から4−アシルアミノメチル
シクロヘキセン−1−カルボニトリル(2)の製造につ
いて、代表的な条件を示すならば、一般にシアンヒドリ
ン法と称される方法に準じて、亜硫酸水素ナトリウム、
亜硫酸水素カリウム、もしくは硫酸水素ナトリウム等を
触媒として、化合物(3)を水などの極性溶媒中で青酸
ナトリウムもしくは青酸カリウム等で処理し、中間体シ
アンヒドリン型化合物を得、それをピリジン等を溶媒と
してオキシ塩化リン、塩化チオニル、メタンスルホン酸
クロリドもしくは塩化アセチル等で処理することによ
り、化合物(2)を得ることができる。シアンヒドリン
型化合物を得るための反応温度は、好ましくは0℃から
50℃の範囲であり、シアンヒドリン型化合物から化合
物(2)を得るための反応温度は、好ましくは零下20
℃から80℃の範囲である。また、シアンヒドリン型化
合物から化合物(2)を得るための反応に用いる試薬、
溶媒等は、シアンヒドリン型化合物の水酸基の脱離を促
進するものであればよく、上記のものに限定されない。
【0035】4−アミノメチルシクロヘキセン−1−カ
ルボン酸(1)は、化合物(2)を水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリを用いて、水溶液中、ある
いは水溶液と有機溶媒との混合液中で加熱して加水分解
することで製造することができる。また、化合物(2)
のアミノ基の保護基の種類によっては、適切な濃度の塩
酸もしくは硫酸等の酸と加熱することにより、製造する
こともできる。
【0036】4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カ
ルボン酸(4)は、シス体及びトランス体の混合物であ
るが、化合物(1)を白金又はパラジウム−炭素等を触
媒として極性溶媒中で水素添加することにより製造可能
である。二重結合を選択的に還元できる条件であれば、
これらの還元条件に限定されるものではない。
【0037】トラネキサム酸(5)は、特公昭54−3
867号あるいは特公昭54−7784号に記載されて
いる条件で、化合物(4)を処理することで得ることが
できる。すなわち、化合物(4)をアンモニア水に溶解
し、オートクレーブ中で180℃から220℃に5時間
加熱することにより、定量的に得ることができる。
【0038】また、本発明に用いた化合物(3)は、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.O
rg.Chem.) 36巻,2864頁(1971
年)に記載されている方法、又は参考例に示した4−ア
セトアミノメチルシクロヘキサノンの製造方法に従って
製造することができる。
【0039】
【実施例】以下に、トラネキサム酸の製造における重要
中間体シス及びトランス−4−アミノメチルシクロヘキ
サン−1−カルボン酸混合物(4)の製造方法を具体例
で示して本発明を詳述する。なお、本発明中の化合物の
製造方法は、以下の参考例あるいは実施例に示した反応
試薬や反応条件に限定されるものではない。
【0040】[参考例1] 4−アセトアミノメチルシ
クロヘキサノン エチレン ケタール 水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)11.1
4gをテトラヒドロフラン150mlに懸濁し、氷冷下
に、4−カルボキサミドシクロヘキサノンエチレン
ケタール18.5gをテトラヒドロフラン450mlに
懸濁した溶液を滴下した。滴下終了後、得られた反応混
合物を10時間加熱還流した。反応液を氷水100ml
中に注ぎ、不溶物をろ過し、得られた溶液を減圧下に濃
縮乾固して油状物20.74gを得た。この油状物を2
N−水酸化ナトリウム300mlに懸濁した後、氷冷下
に無水酢酸30.6gを滴下した。得られた反応液を室
温で20時間撹拌後、反応液をクロロホルム100ml
で5回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒
を減圧下に留去して、4−アセトアミノメチルシクロヘ
キサノン エチレン ケタール19.46g(65.9
%)を得た。m.p.73℃H−NMR(CDC
)δ:1.0−2.0(m,9H),1.90
(s,3H),3.90(s,4H),3.10(m,
2H),5.70(m,1H)
【0041】[参考例2] 4−アセトアミノメチルシ
クロヘキサノン 4−アセトアミノメチルシクロヘキサノン エチレン
ケタール19.46gを0.1N−塩酸460mlに加
え室温で10時間撹拌後、反応液をクロロホルム150
mlで5回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
溶媒を減圧下に留去して、4−アセトアミノメチルシク
ロヘキサノン8.21g(53.9%)を得た。 m.p.64℃ H−NMR(CDCl)δ:1.10−2.55
(m,9H),1.99(s,3H),3.88(t,
2H),6.20(m,1H)
【0042】[実施例1] 4−アセトアミノメチルシ
クロヘキセン−1−カルボニトリル 亜硫酸水素ナトリウム10.30gを水50mlに溶解
した液に、4−アセトアミノメチルシクロヘキサノン1
1.20gを10〜15℃で徐々に加えた。反応液を3
時間攪拌した後、氷冷下に、青酸ナトリウム9.57g
を水10mlに溶解した液を滴下し、室温で5時間撹拌
した。反応液をクロロホルム100mlで5回抽出し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し
て、油状物12.33gを得た。
【0043】上記油状物をピリジン60mlに溶解後、
氷冷下0〜5℃でオキシ塩化リン20.2gを加え同温
度で6時間攪拌した後、室温に戻し19時間攪拌した。
氷冷下で反応液中に水70mlを滴下した後、濃塩酸で
酸性とした後、クロロホルム100mlで6回抽出し
た。抽出液を水100ml、1N−塩酸100ml、水
100mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、活
性炭1gで処理した後、溶媒を減圧下に留去して、4−
アセトアミノメチルシクロヘキセン−1−カルボニトリ
ル8.91g(75.6%)を油状物として得た。 m.p.112−113℃ H−NMR(CDCl)δ:1.10−2.50
(m,7H),1.98(s,3H),3.18(t,
2H),6.10(m,1H),6.60(m,1H)
【0044】[実施例2] 4−アセトアミノメチルシ
クロヘキセン−1−カルボン酸 4−アセトアミノメチルシクロヘキセン−1−カルボニ
トリル11.08gに10%水酸化ナトリウム99.2
gを加え、得られた反応液を12時間還流した。反応液
を冷却後、イオン交換樹脂SK−1B(H−型)250
mlを充填したカラムに通し、水500mlで洗浄した
後、5%アンモニア水500mlで溶出した。溶出液を
減圧下に濃縮乾固し、4−アミノメチルシクロヘキセン
−1−カルボン酸(1)4.76g(48.8%)を得
た。 m.p.235−237℃ H−NMR(DO)δ:1.20−2.50(m,
7H),3.18(m,2H),4.85(m,2
H),6.55(m,1H)
【0045】[実施例3] シス及びトランス−4−ア
セトアミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸 4−アセトアミノメチルシクロヘキセン−1−カルボン
酸(1)6mgをメタノール8ml及び1N−塩酸2m
lに溶解し、酸化白金15mgを加え、水素雰囲気下で
5時間接触還元した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下に
濃縮乾固して、シス及びトランス−4−アセトアミノメ
チルシクロヘキサン−1−カルボン酸(4)6mg(定
量的)を得た。 m.p.380−392℃ H−NMR(DO)δ:1.06−2.12(m,
10H),2.88(m,2H)
【0046】
【発明の効果】本発明は、効率よくトラネキサム酸を製
造する方法、及びその製造に用いる新規化合物を提供す
ることを可能とする。すなわち、新規化合物4−アミノ
メチルシクロヘキセン−1−カルボニトリル及び4−ア
ミノメチルシクロヘキセン−1−カルボン酸の製造を可
能とし、次いで、トラネキサム酸の製造における重要な
中間体であるシス及びトランス−4−アミノメチルシク
ロヘキサン−1−カルボン酸混合物への変換を実現した
ことにより、トラネキサム酸を効率的に製造することを
可能とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB84 AC11 AC46 AC54 BD70 BE20 BE60 BE90 BJ20 BS20 BU34 QN00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
    物。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
    アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
    基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
    ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
    ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物。
  3. 【請求項3】 一般式(3) 【化3】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
    アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
    基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
    ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
    ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物を青
    酸ナトリウム又は青酸カリウムと反応させることを特徴
    とする、一般式(2) 【化4】 〔式中、Rは前記に同じ〕で表わされる化合物又はその
    溶媒和物を製造する方法。
  4. 【請求項4】 一般式(2) 【化5】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
    アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
    基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
    ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
    ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物を加
    水分解することにより、式(1) 【化6】 で表される化合物、その塩もしくはそれらの溶媒和物を
    製造する方法。
  5. 【請求項5】 一般式(3) 【化7】 〔式中、Rは水素原子、置換基を有することもある低級
    アルキル基、置換基を有することもある低級アルコキシ
    基、置換基を有することもあるベンジルオキシ基、イソ
    ボルニルオキシ基又は置換基を有することもあるフェニ
    ル基を示す〕で表わされる化合物又はその溶媒和物と青
    酸ナトリウム又は青酸カリウムとの反応により得られる
    一般式(2) 【化8】 〔式中、Rは前記に同じ〕で表わされる化合物又はその
    溶媒和物を加水分解することにより、式(1) 【化9】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
    物を製造する方法。
  6. 【請求項6】 式(1) 【化10】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
    物を還元して、式(4) 【化11】 で表される化合物もしくはその塩、又はそれらの溶媒和
    物を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106631849A (zh) * 2016-12-14 2017-05-10 成都摩尔生物医药有限公司 氨甲环酸环烯烃杂质的合成方法及氨甲环酸环烯烃杂质的应用

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