JP2010037349A - 樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、(ii)難燃剤1〜40重量部と(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする。)を含み、該難燃剤(ii)が、(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)を含むことを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
しかしながら、水素化された環状オレフィン開環重合体は燃焼しやすいため、安全上の観点から、電気・電子部品の封止材料、保護膜材料、絶縁材料などとしての使用が制限されていた。
(i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、
(ii)難燃剤1〜40重量部と(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする)を含み、該難燃剤(ii)が、
(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、
(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、
(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、
(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または
(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)を含むことを特徴とする。
上記化合物(B)は、下記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
1〜20の炭化水素基または極性基を表し、R1〜R3の少なくとも1つは、ハロゲン原子を含む。)
上記樹脂(A)は、下記式(2)で表される単量体から導かれる構造単位を有する(共)重合体であることが好ましい。
上記リン系化合物(C)は、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
上記ハロゲン系化合物(D)は、下記式(4)で表される化合物であることが好ましい。
したがって、本発明の樹脂組成物から形成されるフィルム等の成形体は、光学部品をはじめ電気・電子部品の材料などとして好適に用いられる。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、(i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、(ii)難燃剤1〜40重量部と(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする)を含み、該難燃剤(ii)が、
(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、
(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、
(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、
(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または
(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)を含むことを特徴とするものである。
本発明に用いられる環状ポリオレフィン系樹脂(A)は、下記式(2)で表される単量体(以下「特定単量体」ともいう。)から導かれる構造単位を有する(共)重合体であることが好ましく、このような特定単量体としては、以下の(共)重合体が挙げられる。
(II)特定単量体と共重合性単量体との開環共重合体。
(III)上記(I)または(II)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体。
(IV)上記(I)または(II)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環
化したのち、水素添加した(共)重合体。
(V)特定単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体。
(VI)特定単量体、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体の付加型(共)重合体およびその水素添加(共)重合体。
(VII)特定単量体とアクリレートとの交互共重合体。
これらのうち、光学特性と加工特性の両方に優れる(III)〜(VI)の重合体の水素添
加(共)重合体が好ましく、特に(III)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体が
好ましい。
特定単量体の具体例としては、次のような化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−デカン−3,8−ジエン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
−3−ドデセン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,
5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
スピロ[フルオレン−9,8´−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]
などを挙げることができる。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
共重合性単量体の具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのシクロオレフィンを挙げることができる。
特定単量体/共重合性単量体の好ましい使用範囲は、重量比で100/0〜50/50であり、さらに好ましくは100/0〜60/40である。
本発明に用いられる開環(共)重合用の触媒としては、Olefin Metathesis and Metathesis Polymerization(K.J.IVIN,J.C.MOL, Academic Press 1997年)に記載されている触媒が好ましく用いられる。
7号公報に記載の化合物を挙げることができる。
(C2H5)1.5AlCl1.5、(C2H5)AlCl2、メチルアルモキサン、LiHなど特
開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。
O tBu)2、Mo(=N−2,6−C6H3 iPr2)(=CH tBu)(O tBu)2、Ru(=CHCH=CPh2)(PPh3)2Cl2、Ru(=CHPh)(PC6H11)2Cl2などが挙げられる。
:1,000〜1:100,000となる範囲であるのが望ましい。(a)成分と(b)成分との割合は、金属原子比で「(a):(b)」が1:1〜1:100、好ましくは1:2〜1:50の範囲であるのが望ましい。また、このメタセシス触媒に上記(c)添加剤を添加する場合、(a)成分と(c)成分との割合は、モル比で「(c):(a)」が0.005:1〜15:1、好ましくは0.05:1〜7:1の範囲であるのが望ましい。また、触媒(d)の使用量は、(d)成分と全単量体とのモル比で「(d)成分:全単量
体」が、通常1:50〜1:100,000となる範囲、好ましくは1:100〜1:5
0,000となる範囲であるのが望ましい。
開環重合反応において用いられる溶媒(分子量調節剤溶液を構成する溶媒、特定単量体および/またはメタセシス触媒の溶媒)としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロモヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレン等のハロゲン化アルカン、ハロゲン化アリールなどの化合物;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチル、ジメトキシエタン等の飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類などを挙げることができ、これらは1種単独で、または2種以上混合して用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒の使用量としては、「溶媒:特定単量体(重量比)」が、通常、1:1〜10:1となる量とされ、好ましくは1:1〜5:1となる量とされる。
得られる開環(共)重合体の分子量の調節は、重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によっても行うことができるが、本発明においては、分子量調節剤を反応系に共存させることにより調節する。
分子量調節剤の使用量としては、開環重合反応に供される特定単量体1モルに対して0.005〜0.6モル、好ましくは0.02〜0.5モルとされる。
料として有用である。
水素添加触媒としては、通常のオレフィン性化合物の水素添加反応に用いられるものを使用することができる。この水素添加触媒としては、公知の不均一系触媒および均一系触媒をいずれも用いることができる。
媒を挙げることができる。
を挙げることができる。
これらの水素添加触媒は、適宣その添加量を調整する必要があるが、通常は、「開環(共)重合体:水素添加触媒(重量比)」が、1:1×10-6〜1:2となる割合で使用するのが望ましい。
(I)または(II)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化する方法
は特に限定されるものではないが、特開昭50−154399号公報に記載の酸性化合物を用いた公知の方法が採用できる。酸性化合物としては、具体的には、AlCl3、BF3、FeCl3、Al2O3、HCl、CH2ClCOOH、ゼオライト、活性白土などのルイス酸、ブレンステッド酸が用いられる。
添加できる。
さらに、環状ポリオレフィン系樹脂(A)として、(V)上記特定単量体と不飽和二重
結合含有化合物との飽和共重合体も使用できる。
不飽和二重結合含有化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテンなど、好ましくは炭素原子数2〜12、さらに好ましくは炭素原子数2〜8のオレフィン系化合物を挙げることができる。
本発明において、(V)特定単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体を得
るには、通常の付加重合法を使用できる。
上記(V)飽和共重合体を合成するための触媒としては、チタン化合物、ジルコニウム
化合物およびバナジウム化合物から選ばれた少なくとも1種と、助触媒としての有機アルミニウム化合物とが用いられる。
VO(OR)aXb、またはV(OR)cXd
(式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表し、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦(a+b)≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦(c+d)≦4である。)
で表されるバナジウム化合物、またはこれらの電子供与付加物が用いられる。
素を用いて行われる。
ビニル系環状炭化水素系単量体としては、例えば、4−ビニルシクロペンテン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロペンテン等のビニルシクロペンテン系単量体;4−ビニルシクロペンタン、4−イソプロペニルシクロペンタン等のビニルシクロペンタン系単量体などのビニル化5員環炭化水素系単量体;4−ビニルシクロヘキセン、4−イソプロペニルシクロヘキセン、1−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセン、2−メチル−4−ビニルシクロヘキセン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセン等のビニルシクロヘキセン系単量体;4−ビニルシクロヘキサン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキサン等のビニルシクロヘキサン系単量体;スチレン、α―メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−フェニルスチレン、p−メトキシスチレン等のスチレン系単量体;d−テルペン、1−テルペン、ジテルペン、d−リモネン、1−リモネン、ジペンテン等のテルペン系単量体;4−ビニルシクロヘプテン、4−イソプロペニルシクロヘプテン等のビニルシクロヘプテン系単量体;4−ビニルシクロヘプタン、4−イソプロペニルシクロヘプタン等のビニルシクロヘプタン系単量体などが挙げられる。
好ましくは、スチレン、α−メチルスチレンである。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
(VI)付加型共重合体の単量体に使用されるシクロペンタジエン系単量体としては、例えば、シクロペンタジエン、1−メチルシクロペンタジエン、2−メチルシクロペンタジエン、2−エチルシクロペンタジエン、5−メチルシクロペンタジエン、5,5−メチルシクロペンタジエンなどが挙げられる。好ましくはシクロペンタジエンである。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
重結合含有化合物との飽和共重合体と同様の付加重合法で得ることができる。
合体の水素添加(共)重合体と同様の水添法で得ることができる。
さらに、本発明の環状オレフィン系樹脂として、(VII)上記特定単量体とアクリレー
トとの交互共重合体も使用できる。
(VII)上記特定単量体とアクリレートとの交互共重合体の製造に用いられるアクリレ
ートとしては、例えば、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状または環状アルキルアクリレート;グリシジルアクリレート、2−テトラヒドロフルフリルアクリレート等の炭素原子数2〜20の複素環基含有アクリレート;ベンジルアクリレート等の炭素原子数6〜20の芳香族環基含有アクリレート;イソボロニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート等の炭素原子数7〜30の多環構造を有するアクリレートが挙げられる。
には、ルイス酸存在下、上記特定単量体とアクリレートとの合計を100モルとしたとき、通常、上記特定単量体が30〜70モル、アクリレートが70〜30モルの割合で、好ましくは上記特定単量体が40〜60モル、アクリレートが60〜40モル割合で、特に好ましくは上記特定単量体が45〜55モル、アクリレートが55〜45モルの割合でラジカル重合する。
酸の量は、アクリレート100モルに対して0.001〜1モルとなる量とされる。また、公知のフリーラジカルを発生する有機過酸化物またはアゾビス系のラジカル重合開始剤を用いることができ、重合反応温度は、通常、−20℃〜80℃、好ましくは5℃〜60℃である。また、重合反応用溶媒には、開環重合反応に用いられる溶媒と同じものを使用することができる。
本発明で用いられる環状ポリオレフィン系樹脂(A)の好ましい分子量は、固有粘度〔η〕inhで0.2〜5dL/g、さらに好ましくは0.3〜3dL/g、特に好ましくは
0.3〜1.0dL/gであり、テトラヒドロフランに溶解してゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量〔Mn〕は8,000〜100,000、さらに好ましくは10,000〜80,000、特に好ましくは12,000〜50,000であり、重量平均分子量〔Mw〕は20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜250,000、特に好ましくは30,000〜200,000の範囲のものが好適である。また、分子量分布〔Mw/Mn〕は、好ましくは2.0〜4.0、さらに好ましくは2.5〜3.7であり、さらに好ましくは2.8〜3.5である。
て、環状ポリオレフィン系樹脂(A)の耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性と、本発明の光学フィルムとしての成形加工性が良好となる。
環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分には、上記環状ポリオレフィン系樹脂(A)以外に、本発明の効果を損なわない範囲、好ましくは樹脂成分100重量%とするとき0〜60重量%で、例えば、特開平9−221577号公報、特開平10−287732号公報に記載されている、特定の炭化水素系樹脂、または公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム質重合体、有機微粒子、無機微粒子などを配合してもよい。
本発明に用いる同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)は、同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物であれば特に限定されるものではないが、下記式(1)で表される化合物であることが好ましく、このような構造を有する該化合物(B)は、環状ポリオレフィン系樹脂との相溶性が高く、透明性に優れた組成物を得ることができるため好適である。
原子またはケイ素原子を含む連結基を有してもよい置換または非置換の炭素数1〜20の炭化水素基;または極性基を表し、R1〜R3の少なくとも1つは、ハロゲン原子を含む。)
上記式(1)で表される化合物の具体例として、以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
トリス(クロロプロピル)ホスフェート、
トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、
トリス(トリクロロネオペンチル)ホスフェート、
トリス(ブロモプロピル)ホスフェート、
トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、
トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、
2,2−ビス(クロロメチル)−1,3−プロパンジイルビス[ビス(トリブロモネオペ
ンチル)ホスフェート
などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上併用することができる。
原子数1〜17であり、より好ましくは3〜17の炭化水素基である。リン原子を含んでもよく、含有するハロゲン原子は塩素または臭素であることが好ましい。
、および下記式(B−2)で表されるトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートが特に好ましく、下記式(B−2)で表される化合物の市販品として「CR−900」(大八化学工業(株)製)などが利用可能である。
リン系化合物(C)としては、樹脂成分の難燃剤として作用し、リン原子を含み、かつ
ハロゲン原子を含まない化合物を、特に制限なく本発明に用いることができるが、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
,6'−ジブチルフェニル)ホスフォリル]ベンゼンなどが特に好ましい。このような構
造を有する該化合物は、環状ポリオレフィン系樹脂(A)との相溶性が高く、透明性に優れた組成物を得ることができるため好適である
アルキル基を表す。)
また、リン系化合物(C)としては、下記式(C−2)で表される10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドなども用いることができる。
ハロゲン系化合物(D)は、樹脂成分の難燃剤として作用し、ハロゲン原子を含み、かつリン原子を含まない化合物を特に制限なく本発明に用いることができるが、下記式(4)で表される化合物であることが好ましい。
上記式(4)で表される化合物としては、具体的に以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
1,2,3,4−テトラブロモエタン、
1,2,3−トリブロモプロパン、
ヘキサブロモベンゼン、
デカブロモジフェニルオキシド、
ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、
ビス(ペンタブロモフェニル)メタン、
ビス(テトラブロモフェニル)エタン、
ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、
テトラブロモフェノールA、
テトラブロモビスフェノールS、
テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニルプロパン)、
ペンタブロモトルエン、
ペンタブロモジフェニルオキシド、
ヘキサブロモジフェニルエーテル、
オクタブロモフェノールエーテル、
オクタブロモジフェニルエーテル、
オクタブロモジフェニルオキシド、
デカブロモジフェニルエーテル、
ヘキサブロモシクロドデカン、
臭素化ポリスチレン、
ポリ臭素化スチレン、
2,4,6−トリブロモフェノール、
TBBA・ビス(ジブロモプロピルエーテル)、
TBBAエポキシオリゴマー、
2,2,4−ジブロモフェノール、
2,6,4−ジブロモフェノール、
TBBAカーボネートオリゴマー、
トリアリルイソシアヌレート6臭化物、
2,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン
などが挙げられる。
上記環状ポリオレフィン系樹脂(A)の透明性などの諸特性を損なわない範囲で、必要に応じて本発明の樹脂組成物に他の難燃剤を添加することができる。上記の他の難燃剤としては、例えば、シリコン化合物、難燃触媒、窒素化合物、ホウ素化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブ
チルフェノール)、テトラキス[メチレン−3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート]メタン、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオン酸ステアレート、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ペンタエ
リスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤、ハイドロキノン系酸化防止剤、ビス−(2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト等のリン系2次酸化防止剤、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズ
イミダゾール等のイオウ系2次酸化防止剤などが挙げられる。
型材、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料、顔料などの通常の添加剤を、1種以上添加することができる。
(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))
本発明の樹脂組成物に含有される環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分(i)の含有量は、60〜99重量部、好ましくは65〜98重量部、より好ましくは70〜96重量部であり、同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)である難燃剤(ii−1)の含有量は、1〜40重量部、好ましくは2〜35重量部、より好ましくは4〜30重量部である。
樹脂成分(i)および難燃剤(ii−1)の含有量が上記範囲内であると、耐熱性・難燃性を両立できるため好適である。
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−2)である場合、すなわち樹脂成分(i)とリン系化合物(C)とハロゲン系化合物(D)とである場合、化合物(C)と化合物(D)との合計を100重量%とするとき、化合物(C)の含有率は、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは7〜48重量%、特に好ましくは10〜45重量%であり、化合物(D)の含有率は、好ましくは50〜95重量%、より好ましくは52〜93重量%、特に好ましくは55〜90重量%である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−2)のそれぞれの好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−3)である場合、すなわち樹脂成分(i)と化合物(B)と化合物(C)とである場合、化合物(B)と化合物(C)との合計を100重量%とするとき、化合物(B)の含有率は、好ましくは60〜98重量%、より好ましくは62〜95重量%、特に好ましくは65〜93重量%であり、化合物(C)の含有率は、好ましくは2〜40重量%、より好ましくは5〜38重量%、特に好ましくは7〜35重量%である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−3)の好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−4)である場合、すなわち樹脂成分(i)と化合物(B)と化合物(D)とである場合、化合物(B)と化合物(D)との合計を100重量%とするとき、化合物(B)の含有率は、好ましくは15〜60重量%、より好ましくは17〜58重量%、特に好ましくは20〜55重量%であり、化合物(D)の含有率は、好ましくは40〜85重量%、より好ましくは42〜83重量%、特に好ましくは45〜80重量%である。
め好適である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−4)の好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−5)である場合、すなわち樹脂成分(i)と化合物(B)と化合物(C)と化合物(D)とである場合、化合物(B)と化合物(C)と化合物(D)との合計を100重量%とするとき、化合物(B)の含有率は、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜50重量%であり、化合物(C)の含有率は、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%であり、化合物(D)の含有率は、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−5)の好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
また、溶媒を使用せずに調製する場合は、各成分を溶融混練してペレット化することが好ましい。
樹脂組成物のガラス転移温度〔Tg〕としては、80℃以上が好ましく、90〜250℃がより好ましく、100〜200℃が特に好ましい。Tgが低すぎると、熱変形温度が低くなるため、耐熱性に問題が生じるおそれがあり、また、得られる成形品やフィルムの温度による光学特性の変化が大きくなるという問題が生じることがある。一方、Tgが高すぎると、加工温度を高くする必要があり、これにより樹脂組成物が熱劣化することがある。
本発明の樹脂組成物から形成される成形体は、種々の材料として用いられ、例えば、導光板、位相差フィルム、透明電極基板などの光学部品用に好適である。
該光学部品の形状は、特に限定されるものでないが、フィルム状、シート状、レンズ状、薄膜状、積層体状などが挙げられる。これらの形状のうち、フィルム状、シート状またはレンズ状が好ましい。
上記の樹脂組成物を成形する方法は、特に限定されず、溶液キャスト法(流延法)、押し出し成形法、圧縮成形法、射出成形法などを用いることができる。溶液キャスト法とは、樹脂組成物を溶媒に溶解して、その組成物の溶液を調製し、次いで、その溶液を支持体に塗工した後、溶媒を乾燥させることによって、フィルム状またはシート状の成形体を得る方法である。
本発明の樹脂組成物を用いてフィルムまたはシートに成形する方法は、樹脂組成物が溶液である場合はキャスト成形法、ペレットである場合は溶融押出成形法が好適である。
以上のようにして得られる本発明の成形体(例えば、溶融押出フィルム、延伸フィルムなど)は、UL94燃焼試験(20mm垂直燃焼試験(IEC60695−11−10B法;ASTM D3801))に準じ、HVUL―C UL燃焼テストチャンバー((株)東洋精機製作所製)を用いて燃焼性の評価を行った場合、一回の着火で10秒以内に自己消火、下にひいた脱脂綿が発火し、ドリップの量が多いことが好ましく、一回の着火で5秒以内に自己消火、脱脂綿は発火するが、ドリップの量が少ないことがより好ましく、一回の着火で5秒以内に自己消火、脱脂綿が発火せず、ドリップの量が少ないことが特に好ましい。なお、試験片は、二軸押出機(商品名:TEM−37BS、東芝機械(株)製)により樹脂組成物をペレット化し、それを射出成形機(商品名:SG75M−S、住友重機製)に導入して、樹脂温度260〜300℃、金型温度80〜140℃の条件で射出成形し、125×13mm、厚さ2mmの平板を成形したものを使用する。
まず、本発明の樹脂組成物を用いて、以下のようにしてフィルムまたは成形板からなる試験片を作製した。
調製した樹脂組成物の5%塩化メチレン溶液をキャスト成形しフィルムを作製した。具体的には、該溶液を清浄なA4ガラス板に流し、蓋をして室温で24時間静置し、剥離後に100℃で24時間真空乾燥を行うことによって約100μmの膜厚を有するフィルムを作製した。
得られたフィルムを200mm×50mmにカットして試験片とした。
調製した樹脂組成物を、二軸押出機(商品名:TEM−37BS、東芝機械(株)製)によりペレット化し、それを射出成形機(商品名:SG75M−S、住友重機械工業(株)製)に導入して、樹脂温度260〜300℃、金型温度80〜140℃の条件で射出成形し、125mm×12.5mm、厚さ2mmの平板を成形して試験片とした。
樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(℃)、いわゆるガラス転移温度〔Tg〕(℃)を、日本工業規格(JIS)K7121に従い、示差走査熱量計(商品名:DSC6200、セイコーインスツル(株)製)を用いて測定した。
UL94燃焼試験(20mm垂直燃焼試験(IEC60695−11−10B法;ASTM D3801))に準じ、HVUL―C UL燃焼テストチャンバー((株)東洋精機製作所製)を用いて燃焼性の評価を行った。
燃焼性の評価は、フィルムおよび成形板からなる試験片の燃焼試験時のドリップについ
て、3段階評価した。
◎:試験片への一回の着火で5秒以内に自己消火する。かつドリップ量が少なく、試験片の下に敷いた脱脂綿が発火しない。
○:試験片への一回の着火で5秒以内に自己消火する。かつ試験片の下に敷いた脱脂綿は発火するが、ドリップ量が少ない。
×:試験片への一回の着火で10秒以内に自己消火する。かつ試験片の下に敷いた脱脂綿が発火し、ドリップ量が多い。
フィルムからなる試験片を、幅:10mm、長さ:90mmとなるようにさらに調製し、ヘイズ(%)を測定し、2段階評価した。
○:ヘイズが1.0%未満である。
×:ヘイズが1.0%以上である。
なお、ヘイズの測定には、ヘイズメーター(HM−150型、(株)村上色彩技術研究所製)を用いた。
下記式で表される8−メトキシカルボニル−8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン100g、分子量調節剤として1−へキセン3.6g、お
よびトルエン200gを窒素置換した反応容器に仕込み、80℃に加熱した。これにトリエチルアルミニウム(0.6mol/L)のトルエン溶液0.21mL、およびメタノール変性WCl6トルエン溶液(0.025モル/L)0.86mLを加え、80℃で1時
間反応させることにより開環重合体を得た。
dL/g、テトラヒドロフランに溶解してゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量〔Mn〕は28,800、重量平均分
子量〔Mw〕は144,000、分子量分布〔Mw/Mn〕は5.0、収量90g(収率90%)であった。また、500MHz、1H−NMR測定により求めたこの水素添加物
の水素添加率は99.0%以上であった。得られた開環重合体の水素添加物を「A−1」とする。
樹脂成分(i)として、合成例1で得られたA−1を95部と、化合物(B)として、下記式(B−1)で表されるトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート(商品名:CR−900、大八化学工業(株)製)を5部とを、室温でジクロロメタンに溶解し、均一かつ透明な5%溶液を得た。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例1において、樹脂成分(i)を78.1部、化合物(B)を0部、化合物(C)として下記式(C−1)で表される非ハロゲン縮合リン酸エステル(商品名:PX−200、大八化学工業(株)製)を4.4部、および化合物(D)として下記式(D−1)で表されるTBBAカーボネートオリゴマー(商品名:ファイヤガード7500、帝人化成(株)製)17.5部を用いた以外は実施例1と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例2において、樹脂成分(i)を81.7部、および化合物(D)として下記式(D−2)で表されるトリアリルイソシアヌレート6臭化物(商品名:FCP−660CN、鈴裕化学(株)製)13.9部を用いた以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例2において、樹脂成分(i)を82.0部、および化合物(D)として下記式(D−3)で表される4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(商品名:ピロガードSR−245、第一工業製薬(株)製)13.6部を用いた以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。また、同様の組成で射出成形により成形板を得た。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例2において、樹脂成分(i)を95.6部、および化合物(D)を0部とした以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
比較例2において、樹脂成分(i)を90部、および化合物(C)を10部用いた以外は比較例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例2において、樹脂成分(i)を82.5部、および化合物(C)を0部とした以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
比較例4において、樹脂成分(i)を70部、および化合物(D)を30部とした以外は比較例4と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例3において、樹脂成分(i)を86.1部、および化合物(C)を0部とした以外は実施例3と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値およ
び評価結果を表1に示す。
比較例6において、樹脂成分(i)を80部、および化合物(D)を20部とした以外は比較例6と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
実施例4において、樹脂成分(i)を84.4部、および化合物(C)を0部とした以外は実施例4と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
比較例8において、樹脂成分(i)を80部、および化合物(D)を20部とした以外は比較例8と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
上記「絶縁材料」としては、例えば、電線・ケーブル等の被覆材料;コンピューター、プリンター、複写機等OA機器の絶縁材料などが挙げられる。
Claims (10)
- (i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、
(ii)難燃剤1〜40重量部と
(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする。)
を含み、
該難燃剤(ii)が、
(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、
(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、
(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、
(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または
(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)
を含むことを特徴とする樹脂組成物。 - 上記難燃剤(ii−2)が、
リン系化合物(C)を5〜50重量%、ハロゲン系化合物(D)を50〜95重量%
(ただし、該化合物(C)と該化合物(D)との合計を100重量%とする)
含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。 - ガラス転移温度〔Tg〕が、80℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする成形体。
- 光学部品用であることを特徴とする請求項8に記載の成形体。
- 上記光学部品の形状が、フィルム状、シート状またはレンズ状であることを特徴とする請求項9に記載の成形体。
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