JP2010037349A - 樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

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Takeshi Matsumura
武 松村
Motoki Okaniwa
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Abstract

【課題】本発明は、成形した際、環状ポリオレフィン系樹脂が本来有する好ましい透明性、耐熱性および機械特性を維持するとともに、難燃性に優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】(i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、(ii)難燃剤1〜40重量部と(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする。)を含み、該難燃剤(ii)が、(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)を含むことを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、環状ポリオレフィン系樹脂および特定の難燃剤を含む樹脂組成物および該組成物を成形してなる成形体に関する。
近年、水素化された環状オレフィン開環重合体は、透明性および耐熱性などに優れているため、光学材料をはじめ電気・電子部品の材料としての使用が増加している。
しかしながら、水素化された環状オレフィン開環重合体は燃焼しやすいため、安全上の観点から、電気・電子部品の封止材料、保護膜材料、絶縁材料などとしての使用が制限されていた。
この水素化された環状オレフィン開環重合体に難燃性を付与するために、水素化された環状オレフィン開環重合体と、1種または2種以上の難燃剤とを組み合わせて複合させた樹脂組成物が提案されている。
例えば、ハロゲン系難燃剤、アンチモン系難燃剤、水酸化マグネシウム(特許文献1)、ポリリン酸アンモニウム(特許文献2)、低分子量または高分子量のハロゲン系有機難燃剤、酸化アンチモン等の無機化合物難燃剤、リン系難燃剤(特許文献3)などと複合させた樹脂組成物が提案されている。
しかしながら、上記の組成物においては、難燃性は向上する一方、水素化された環状オレフィン開環重合体が本来有する好ましい透明性などの特性が損なわれるという問題があった。また、人体に対する安全性についての関心が高まったことにより、アンチモン系難燃剤の使用は好ましくないという問題もあった。
そして、水素化された環状オレフィン開環重合体と、ある特定の縮合型リン酸エステル化合物とを組み合わせて複合させた樹脂組成物が提案された(特許文献4)。しかしながら、このような環状オレフィン系開環重合体が本来有する好ましい透明性、耐熱性および機械特性を維持しつつも、難燃性には改良の余地が認められた。
特開平2−255848号公報 特開平5−239284号公報 特開平11−140282号公報 特開2006−328175号公報
本発明は、成形した際、環状ポリオレフィン系樹脂が本来有する好ましい透明性、耐熱性および機械特性を維持するとともに、難燃性に優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の環状ポリオレフィン樹脂と、同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを有する化合物と、リン系化合物および/またはハロゲン系化合物とを、特定の組合せ、かつ特定の割合で含有することにより、透明性、耐熱性および機械特性に優れるとともに、難燃性に優れた環状オレフィン系樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の樹脂組成物は、
(i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、
(ii)難燃剤1〜40重量部と(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする)を含み、該難燃剤(ii)が、
(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、
(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、
(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、
(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または
(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)を含むことを特徴とする。
上記難燃剤(ii−2)は、リン系化合物(C)を5〜50重量%、ハロゲン系化合物(D)を50〜95重量%(ただし、該化合物(C)と該化合物(D)との合計を100重量%とする)含むことが好ましい。
上記難燃剤(ii−3)は、同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)を60〜98重量%、該化合物(C)を2〜40重量%(ただし、該化合物(B)と該化合物(C)との合計を100重量%とする)含むことが好ましい。
上記難燃剤(ii−4)は、該化合物(B)を15〜60重量%、該化合物(D)を40〜85重量%(ただし、該化合物(B)と該化合物(D)との合計を100重量%とする)含むことが好ましい。
上記難燃剤(ii−5)は、該化合物(B)を10〜50重量%、該化合物(C)を5〜45重量%、該化合物(D)を5〜45重量%(ただし、該化合物(B)と該化合物(C)と該化合物(D)との合計を100重量%とする)含むことが好ましい。
ガラス転移温度〔Tg〕は、80℃以上であることが好ましい。
上記化合物(B)は、下記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2010037349
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数
1〜20の炭化水素基または極性基を表し、R1〜R3の少なくとも1つは、ハロゲン原子を含む。)
上記樹脂(A)は、下記式(2)で表される単量体から導かれる構造単位を有する(共)重合体であることが好ましい。
Figure 2010037349
(式(2)中、R4〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基またはその他の1価の有機基を表し、R4〜R7のうち任意の2つは、互いに結合して単環または多環を形成してもよい。mおよびnは、それぞれ独立に、0または正の整数を表す。)
上記リン系化合物(C)は、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2010037349
(式(3)中、R8、R9およびR11〜R13は、それぞれ独立に、炭素原子数5〜20のアリール基を表し、R10は、炭素原子数6〜25のアリーレン基を表し、nは、1〜3の整数を表す。)
上記ハロゲン系化合物(D)は、下記式(4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2010037349
(式(4)中、Xは、ハロゲン原子またはハロゲン原子を含む炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、Yは、5〜12員環を表し、R14は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはケイ素原子を含む連結基を有してもよい置換または非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基;または極性基を表し、mは、1〜10の整数を表し、lとnとの和は、Yを表す環を形成する炭素原子数と同数を表し、lおよびnは、それぞれ1以上の整数を表す。)
また、本発明の成形体は、本発明の樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とするものであって、光学部品用に好適であり、該光学部品の形状は、フィルム状、シート状またはレンズ状であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、透明性、耐熱性および機械特性に優れるとともに、難燃性に優れる。
したがって、本発明の樹脂組成物から形成されるフィルム等の成形体は、光学部品をはじめ電気・電子部品の材料などとして好適に用いられる。
次に、本発明について具体的に説明する。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、(i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、(ii)難燃剤1〜40重量部と(ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする)を含み、該難燃剤(ii)が、
(ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、
(ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、
(ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、
(ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または
(ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)を含むことを特徴とするものである。
[環状ポリオレフィン系樹脂(A)]
本発明に用いられる環状ポリオレフィン系樹脂(A)は、下記式(2)で表される単量体(以下「特定単量体」ともいう。)から導かれる構造単位を有する(共)重合体であることが好ましく、このような特定単量体としては、以下の(共)重合体が挙げられる。
Figure 2010037349
(式(2)中、R4〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基またはその他の1価の有機基を表し、R4〜R7のうち任意の2つは、互いに結合して単環または多環を形成してもよい。mおよびnは、それぞれ独立に、0または正の整数を表す。)
(I)特定単量体の開環(共)重合体。
(II)特定単量体と共重合性単量体との開環共重合体。
(III)上記(I)または(II)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体。
(IV)上記(I)または(II)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環
化したのち、水素添加した(共)重合体。
(V)特定単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体。
(VI)特定単量体、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体の付加型(共)重合体およびその水素添加(共)重合体。
(VII)特定単量体とアクリレートとの交互共重合体。
これらのうち、光学特性と加工特性の両方に優れる(III)〜(VI)の重合体の水素添
加(共)重合体が好ましく、特に(III)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体が
好ましい。
(特定単量体)
特定単量体の具体例としては、次のような化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]−デカン−3,8−ジエン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン

8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3
−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン

8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,
5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
スピロ[フルオレン−9,8´−トリシクロ[4.3.0.12,5][3]デセン]
などを挙げることができる。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
特定単量体のうち好ましいのは、上記式(2)中、R4およびR6が水素原子または炭素原子数1〜10、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2の炭化水素基であり、R5およびR7が水素原子または1価の有機基である。R5およびR7の少なくとも1つは、水素原子または炭化水素基以外の極性を有する極性基を表すことが望ましい。mおよびnは、それぞれ独立に0〜3の整数であり、より好ましくはm+n=0〜4、さらに好ましくは0〜2、特に好ましくはm=0、n=1であるものである。m=0、n=1である特定単量体は、得られる環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度〔Tg〕が高くかつ機械的強度も優れたものとなる点で好ましい。
上記特定単量体の「極性基」としては、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アリロキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、シアノ基などが挙げられ、これら極性基はメチレン基などの連結基を介して結合していてもよい。また、カルボニル基、エーテル基、シリルエーテル基、チオエーテル基、イミノ基など極性を有する2価の有機基が連結基となって結合している炭化水素基なども極性基として挙げられる。これらの中では、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基またはアリロキシカルボニル基が好ましく、特にアルコキシカルボニル基またはアリロキシカルボニル基が好ましい。
さらに、R5およびR7の少なくとも1つが式:−(CH2pCOORで表される極性基である単量体は、得られる環状ポリオレフィン系樹脂が高いガラス転移温度と低い吸湿性、各種材料との優れた密着性を有するものとなる点で好ましい。上記の特定の極性基に係る式において、Rは炭素原子数1〜12、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2の炭化水素基、好ましくはアルキル基である。また、pは、通常、0〜5であるが、pの値が小さいものほど、得られる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度が高くなるので好ましく、さらにpが0である特定単量体はその合成が容易である点で好ましい。
また、上記式(2)において、R4またはR6がアルキル基であることが好ましく、炭素原子数1〜4のアルキル基、さらに好ましくは1〜2のアルキル基、特にメチル基であることが好ましく、特に、このアルキル基が上記の式:−(CH2pCOORで表される特定の極性基が結合した炭素原子と同一の炭素原子に結合されていることが、得られる環状ポリオレフィン系樹脂の吸湿性を低くできる点で好ましい。
(共重合性単量体)
共重合性単量体の具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのシクロオレフィンを挙げることができる。
シクロオレフィンの炭素原子数としては、4〜20が好ましく、さらに好ましいのは5〜12である。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
特定単量体/共重合性単量体の好ましい使用範囲は、重量比で100/0〜50/50であり、さらに好ましくは100/0〜60/40である。
(開環重合触媒)
本発明に用いられる開環(共)重合用の触媒としては、Olefin Metathesis and Metathesis Polymerization(K.J.IVIN,J.C.MOL, Academic Press 1997年)に記載されている触媒が好ましく用いられる。
このような触媒としては、例えば、(a)W、Mo、Re、VおよびTiの化合物から選ばれた少なくとも1種と、(b)Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Cd、Hg、B、Al、Si、Sn、Pbなどの化合物であって、少なくとも1つの当該元素−炭素結合または該元素−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1種との組合せからなるメタセシス重合触媒が挙げられる。この触媒は、触媒の活性を高めるために、後述の添加剤(c)が添加されたものであってもよい。また、その他の触媒として(d)助触媒を用いない周期表第4族〜8族遷移金属−カルベン錯体やメタラシクロブタン錯体などからなるメタセシス触媒が挙げられる。
上記(a)成分として好適なW、Mo、Re、VおよびTiの化合物の代表例としては、WCl6、MoCl5、ReOCl3、VOCl3、TiCl4など特開平1−24051
7号公報に記載の化合物を挙げることができる。
上記(b)成分としては、n−C49Li、(C253Al、(C252AlCl、
(C251.5AlCl1.5、(C25)AlCl2、メチルアルモキサン、LiHなど特
開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。
添加剤である(c)成分の代表例としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類などが好適に用いることができ、さらに特開平1−240517号公報に示される化合物を使用することができる。
上記触媒(d)の代表例としては、W(=N−2,6−C63 iPr2)(=CH tBu)(
O tBu)2、Mo(=N−2,6−C63 iPr2)(=CH tBu)(O tBu)2、Ru(=CHCH=CPh2)(PPh3)2Cl2、Ru(=CHPh)(PC611)2Cl2などが挙げられる。
メタセシス触媒の使用量としては、上記(a)成分と、全単量体(ノルボルネン系単量体(Im)、(IIm)および他の共重合可能な単量体。以下、同じ)とのモル比で「(a)成分:全単量体」が、通常1:500〜1:500,000となる範囲、好ましくは1
:1,000〜1:100,000となる範囲であるのが望ましい。(a)成分と(b)成分との割合は、金属原子比で「(a):(b)」が1:1〜1:100、好ましくは1:2〜1:50の範囲であるのが望ましい。また、このメタセシス触媒に上記(c)添加剤を添加する場合、(a)成分と(c)成分との割合は、モル比で「(c):(a)」が0.005:1〜15:1、好ましくは0.05:1〜7:1の範囲であるのが望ましい。また、触媒(d)の使用量は、(d)成分と全単量体とのモル比で「(d)成分:全単量
体」が、通常1:50〜1:100,000となる範囲、好ましくは1:100〜1:5
0,000となる範囲であるのが望ましい。
(重合反応用溶媒)
開環重合反応において用いられる溶媒(分子量調節剤溶液を構成する溶媒、特定単量体および/またはメタセシス触媒の溶媒)としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素;クロロブタン、ブロモヘキサン、塩化メチレン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレン等のハロゲン化アルカン、ハロゲン化アリールなどの化合物;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオン酸メチル、ジメトキシエタン等の飽和カルボン酸エステル類;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類などを挙げることができ、これらは1種単独で、または2種以上混合して用いることができる。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒の使用量としては、「溶媒:特定単量体(重量比)」が、通常、1:1〜10:1となる量とされ、好ましくは1:1〜5:1となる量とされる。
(分子量調節剤)
得られる開環(共)重合体の分子量の調節は、重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によっても行うことができるが、本発明においては、分子量調節剤を反応系に共存させることにより調節する。
ここに、好適な分子量調節剤としては、例えば、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−オレフィン類およびスチレンを挙げることができ、これらのうち、1−ブテン、1−ヘキセンが特に好ましい。
これらの分子量調節剤は、1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
分子量調節剤の使用量としては、開環重合反応に供される特定単量体1モルに対して0.005〜0.6モル、好ましくは0.02〜0.5モルとされる。
(II)開環共重合体を得るには、開環重合工程において、特定単量体と共重合性単量体とを開環共重合させてもよいが、さらに、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共役ジエン化合物、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−非共役ジエン共重合体、ポリノルボルネンなどの主鎖に炭素−炭素間二重結合を2つ以上含む不飽和炭化水素系ポリマーなどの存在下に特定単量体を開環重合させてもよい。
以上のようにして得られる開環(共)重合体は、そのままでも用いられるが、これをさらに水素添加して得られた(III)水素添加(共)重合体は、耐衝撃性の大きい樹脂の原
料として有用である。
(水素添加触媒)
水素添加触媒としては、通常のオレフィン性化合物の水素添加反応に用いられるものを使用することができる。この水素添加触媒としては、公知の不均一系触媒および均一系触媒をいずれも用いることができる。
不均一系触媒としては、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属触媒物質を、カーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に担持させた固体触
媒を挙げることができる。
均一系触媒としては、ナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミニウム、ビス(アセチルアセトナト)ニッケル(II)/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチウム、チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、(アセトキシ)カルボニル(ヒドリド)ビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、(4−ペンチルベンゾイロキシ)カルボニル(ヒドリド)ビス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムなど
を挙げることができる。
触媒の形態は粉末でも粒状でもよい。また、この水素添加反応触媒は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
これらの水素添加触媒は、適宣その添加量を調整する必要があるが、通常は、「開環(共)重合体:水素添加触媒(重量比)」が、1:1×10-6〜1:2となる割合で使用するのが望ましい。
(フリーデルクラフト反応による環化)
(I)または(II)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化する方法
は特に限定されるものではないが、特開昭50−154399号公報に記載の酸性化合物を用いた公知の方法が採用できる。酸性化合物としては、具体的には、AlCl3、BF3、FeCl3、Al23、HCl、CH2ClCOOH、ゼオライト、活性白土などのルイス酸、ブレンステッド酸が用いられる。
環化された開環(共)重合体は、(I)または(II)の開環(共)重合体と同様に水素
添加できる。
さらに、環状ポリオレフィン系樹脂(A)として、(V)上記特定単量体と不飽和二重
結合含有化合物との飽和共重合体も使用できる。
(不飽和二重結合含有化合物)
不飽和二重結合含有化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテンなど、好ましくは炭素原子数2〜12、さらに好ましくは炭素原子数2〜8のオレフィン系化合物を挙げることができる。
特定単量体/不飽和二重結合含有化合物の好ましい使用範囲は、重量比で90/10〜40/60であり、さらに好ましくは85/15〜50/50である。
本発明において、(V)特定単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体を得
るには、通常の付加重合法を使用できる。
(付加重合触媒)
上記(V)飽和共重合体を合成するための触媒としては、チタン化合物、ジルコニウム
化合物およびバナジウム化合物から選ばれた少なくとも1種と、助触媒としての有機アルミニウム化合物とが用いられる。
ここで、チタン化合物としては、四塩化チタン、三塩化チタンなどを、またジルコニウム化合物としてはビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを挙げることができる。
さらに、バナジウム化合物としては、式:
VO(OR)ab、またはV(OR)cd
(式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表し、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦(a+b)≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦(c+d)≦4である。)
で表されるバナジウム化合物、またはこれらの電子供与付加物が用いられる。
上記電子供与体としては、アルコール、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アルコキシシランなどの含酸素電子供与体;アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアナートなどの含窒素電子供与体などが挙げられる。
さらに、助触媒としての有機アルミニウム化合物としては、少なくとも1つのアルミニウム−炭素結合またはアルミニウム−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1種が用いられる。
上記において、例えば、バナジウム化合物を用いる場合におけるバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物との比率は、バナジウム原子に対するアルミニウム原子の比(Al/V)が2以上であり、好ましくは2〜50、特に好ましくは3〜20の範囲である。
付加重合に使用される重合反応用溶媒は、開環重合反応に用いられる溶媒と同じものを使用することができる。また、得られる(V)飽和共重合体の分子量の調節は、通常、水
素を用いて行われる。
さらに、本発明の環状オレフィン系樹脂として、(VI)上記特定単量体、およびビニル系環状炭化水素系単量体またはシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体の付加型共重合体およびその水素添加共重合体も使用できる。
(ビニル系環状炭化水素系単量体)
ビニル系環状炭化水素系単量体としては、例えば、4−ビニルシクロペンテン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロペンテン等のビニルシクロペンテン系単量体;4−ビニルシクロペンタン、4−イソプロペニルシクロペンタン等のビニルシクロペンタン系単量体などのビニル化5員環炭化水素系単量体;4−ビニルシクロヘキセン、4−イソプロペニルシクロヘキセン、1−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセン、2−メチル−4−ビニルシクロヘキセン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセン等のビニルシクロヘキセン系単量体;4−ビニルシクロヘキサン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキサン等のビニルシクロヘキサン系単量体;スチレン、α―メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−フェニルスチレン、p−メトキシスチレン等のスチレン系単量体;d−テルペン、1−テルペン、ジテルペン、d−リモネン、1−リモネン、ジペンテン等のテルペン系単量体;4−ビニルシクロヘプテン、4−イソプロペニルシクロヘプテン等のビニルシクロヘプテン系単量体;4−ビニルシクロヘプタン、4−イソプロペニルシクロヘプタン等のビニルシクロヘプタン系単量体などが挙げられる。
好ましくは、スチレン、α−メチルスチレンである。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
(シクロペンタジエン系単量体)
(VI)付加型共重合体の単量体に使用されるシクロペンタジエン系単量体としては、例えば、シクロペンタジエン、1−メチルシクロペンタジエン、2−メチルシクロペンタジエン、2−エチルシクロペンタジエン、5−メチルシクロペンタジエン、5,5−メチルシクロペンタジエンなどが挙げられる。好ましくはシクロペンタジエンである。これらは、1種単独で、または2種以上を併用することができる。
上記特定単量体、ビニル系環状炭化水素系単量体およびシクロペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体の付加型(共)重合体は、上記(V)特定単量体と不飽和二
重結合含有化合物との飽和共重合体と同様の付加重合法で得ることができる。
また、上記付加型(共)重合体の水素添加(共)重合体は、上記(III)開環(共)重
合体の水素添加(共)重合体と同様の水添法で得ることができる。
さらに、本発明の環状オレフィン系樹脂として、(VII)上記特定単量体とアクリレー
トとの交互共重合体も使用できる。
(アクリレート)
(VII)上記特定単量体とアクリレートとの交互共重合体の製造に用いられるアクリレ
ートとしては、例えば、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状または環状アルキルアクリレート;グリシジルアクリレート、2−テトラヒドロフルフリルアクリレート等の炭素原子数2〜20の複素環基含有アクリレート;ベンジルアクリレート等の炭素原子数6〜20の芳香族環基含有アクリレート;イソボロニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート等の炭素原子数7〜30の多環構造を有するアクリレートが挙げられる。
本発明において、(VII)上記特定単量体とアクリレートとの交互共重合体を得るため
には、ルイス酸存在下、上記特定単量体とアクリレートとの合計を100モルとしたとき、通常、上記特定単量体が30〜70モル、アクリレートが70〜30モルの割合で、好ましくは上記特定単量体が40〜60モル、アクリレートが60〜40モル割合で、特に好ましくは上記特定単量体が45〜55モル、アクリレートが55〜45モルの割合でラジカル重合する。
(VII)上記特定単量体とアクリレートとの交互共重合体を得るために使用するルイス
酸の量は、アクリレート100モルに対して0.001〜1モルとなる量とされる。また、公知のフリーラジカルを発生する有機過酸化物またはアゾビス系のラジカル重合開始剤を用いることができ、重合反応温度は、通常、−20℃〜80℃、好ましくは5℃〜60℃である。また、重合反応用溶媒には、開環重合反応に用いられる溶媒と同じものを使用することができる。
なお、本発明でいう「交互共重合体」とは、上記特定単量体に由来する構造単位が隣接しない、すなわち、上記特定単量体に由来する構造単位の隣は必ずアクリレートに由来する構造単位である構造を有する共重合体のことを意味しており、アクリレート由来の構造単位どうしが隣接して存在する構造を否定するものではない。
(特性)
本発明で用いられる環状ポリオレフィン系樹脂(A)の好ましい分子量は、固有粘度〔η〕inhで0.2〜5dL/g、さらに好ましくは0.3〜3dL/g、特に好ましくは
0.3〜1.0dL/gであり、テトラヒドロフランに溶解してゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量〔Mn〕は8,000〜100,000、さらに好ましくは10,000〜80,000、特に好ましくは12,000〜50,000であり、重量平均分子量〔Mw〕は20,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜250,000、特に好ましくは30,000〜200,000の範囲のものが好適である。また、分子量分布〔Mw/Mn〕は、好ましくは2.0〜4.0、さらに好ましくは2.5〜3.7であり、さらに好ましくは2.8〜3.5である。
固有粘度〔η〕inh、数平均分子量および重量平均分子量が上記範囲にあることによっ
て、環状ポリオレフィン系樹脂(A)の耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性と、本発明の光学フィルムとしての成形加工性が良好となる。
本発明に用いられる環状ポリオレフィン系樹脂(A)のガラス転移温度〔Tg〕としては、通常、100℃以上、好ましくは100〜350℃、さらに好ましくは110〜250℃、特に好ましくは110〜200℃である。Tgが100℃未満の場合は、高温条件下での使用、またはコーティング、印刷などの二次加工により変形するので好ましくない。一方、Tgが350℃を超えると、成形加工が困難になり、また成形加工時の加熱温度を高くする必要が生じるため、熱によって樹脂が劣化する可能性が高くなる。
(環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分)
環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分には、上記環状ポリオレフィン系樹脂(A)以外に、本発明の効果を損なわない範囲、好ましくは樹脂成分100重量%とするとき0〜60重量%で、例えば、特開平9−221577号公報、特開平10−287732号公報に記載されている、特定の炭化水素系樹脂、または公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム質重合体、有機微粒子、無機微粒子などを配合してもよい。
[同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)]
本発明に用いる同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)は、同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物であれば特に限定されるものではないが、下記式(1)で表される化合物であることが好ましく、このような構造を有する該化合物(B)は、環状ポリオレフィン系樹脂との相溶性が高く、透明性に優れた組成物を得ることができるため好適である。
Figure 2010037349
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、酸素原子、リン原子、硫黄原子、窒素
原子またはケイ素原子を含む連結基を有してもよい置換または非置換の炭素数1〜20の炭化水素基;または極性基を表し、R1〜R3の少なくとも1つは、ハロゲン原子を含む。)
上記式(1)で表される化合物の具体例として、以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
トリス(クロロプロピル)ホスフェート、
トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、
トリス(トリクロロネオペンチル)ホスフェート、
トリス(ブロモプロピル)ホスフェート、
トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、
トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、
2,2−ビス(クロロメチル)−1,3−プロパンジイルビス[ビス(トリブロモネオペ
ンチル)ホスフェート
などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上併用することができる。
上記化合物(B)のうち好ましいのは、上記式(1)中、R1、R2およびR3は、炭素
原子数1〜17であり、より好ましくは3〜17の炭化水素基である。リン原子を含んでもよく、含有するハロゲン原子は塩素または臭素であることが好ましい。
上記化合物(B)の極性基としては、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基、アリロキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、シアノ基などが挙げられ、これら極性基はメチレン基などの連結基を介して結合していてもよい。また、カルボニル基、エーテル基、シリルエーテル基、チオエーテル基、イミノ基など極性を有する2価の有機基が連結基となって結合している炭化水素基なども極性基として挙げられる。これらの中では、カルボキシル基、水酸基、アルコキシカルボニル基またはアリロキシカルボニル基が好ましく、特にアルコキシカルボニル基またはアリロキシカルボニル基が好ましい。
これらの上記化合物(B)のうち、下記式(B−1)で表される2,2−ビス(クロロメチル)−1,3−プロパンジイルビス[ビス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート
、および下記式(B−2)で表されるトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートが特に好ましく、下記式(B−2)で表される化合物の市販品として「CR−900」(大八化学工業(株)製)などが利用可能である。
Figure 2010037349
Figure 2010037349
[リン系化合物(C)]
リン系化合物(C)としては、樹脂成分の難燃剤として作用し、リン原子を含み、かつ
ハロゲン原子を含まない化合物を、特に制限なく本発明に用いることができるが、下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2010037349
(式(3)中、R8、R9およびR11〜R13は、それぞれ独立に、炭素原子数5〜20のアリール基を表し、R10は、炭素原子数6〜25のアリーレン基を表し、nは、1〜3の整数を表す。)
このようなリン系化合物(C)のうち、下記式(C−1)で表される化合物であることがより好ましく、1,3−ビス[ジ(2',6'−ジメチルフェニル)ホスフォリル]ベンゼン、別名レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、1,3−ビス[ジ(2'
,6'−ジブチルフェニル)ホスフォリル]ベンゼンなどが特に好ましい。このような構
造を有する該化合物は、環状ポリオレフィン系樹脂(A)との相溶性が高く、透明性に優れた組成物を得ることができるため好適である
Figure 2010037349
(式(C−1)中、A8〜A11は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜5の
アルキル基を表す。)
また、リン系化合物(C)としては、下記式(C−2)で表される10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドなども用いることができる。
Figure 2010037349
[ハロゲン系化合物(D)]
ハロゲン系化合物(D)は、樹脂成分の難燃剤として作用し、ハロゲン原子を含み、かつリン原子を含まない化合物を特に制限なく本発明に用いることができるが、下記式(4)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2010037349
(式(4)中、Xは、ハロゲン原子またはハロゲン原子を含む炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、Yは、5〜12員環を表し、R14は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはケイ素原子を含む連結基を有してもよい置換または非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基;または極性基を表し、mは、1〜10の整数を表し、lとnとの和は、Yを表す環を形成する炭素原子数と同数を表し、lおよびnは、それぞれ1以上の整数を表す。)
上記式(4)で表される化合物としては、具体的に以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
1,1,2,2−テトラブロモエタン、
1,2,3,4−テトラブロモエタン、
1,2,3−トリブロモプロパン、
ヘキサブロモベンゼン、
デカブロモジフェニルオキシド、
ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、
ビス(ペンタブロモフェニル)メタン、
ビス(テトラブロモフェニル)エタン、
ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、
テトラブロモフェノールA、
テトラブロモビスフェノールS、
テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニルプロパン)、
ペンタブロモトルエン、
ペンタブロモジフェニルオキシド、
ヘキサブロモジフェニルエーテル、
オクタブロモフェノールエーテル、
オクタブロモジフェニルエーテル、
オクタブロモジフェニルオキシド、
デカブロモジフェニルエーテル、
ヘキサブロモシクロドデカン、
臭素化ポリスチレン、
ポリ臭素化スチレン、
2,4,6−トリブロモフェノール、
TBBA・ビス(ジブロモプロピルエーテル)、
TBBAエポキシオリゴマー、
2,2,4−ジブロモフェノール、
2,6,4−ジブロモフェノール、
TBBAカーボネートオリゴマー、
トリアリルイソシアヌレート6臭化物、
2,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン
などが挙げられる。
これらのうち、下記式(D−1)で表されるTBBAカーボネートオリゴマー(商品名:ファイヤガード(登録商標)7500、帝人化成(株)製)、下記式(D−2)で表されるトリアリルイソシアヌレート6臭化物(商品名:FCP−660CN、鈴裕化学(株)製)、下記式(D−3)で表される,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(商品名:ピロガードSR−245、第一工業製薬(株)製)などが好ましい。
Figure 2010037349
(式(D−1)中、nは、1〜10を表す。)
Figure 2010037349
Figure 2010037349
[他の成分]
上記環状ポリオレフィン系樹脂(A)の透明性などの諸特性を損なわない範囲で、必要に応じて本発明の樹脂組成物に他の難燃剤を添加することができる。上記の他の難燃剤としては、例えば、シリコン化合物、難燃触媒、窒素化合物、ホウ素化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。
上記樹脂成分100重量部に対して、フェノール系、ラクトン系、リン系、チオエーテル系などの酸化防止剤を、0.01〜5重量部添加することにより、さらに耐熱劣化性を改良することができる。
上記酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4'−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチル−フェニル)、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブ
チルフェノール)、テトラキス[メチレン−3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート]メタン、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオン酸ステアレート、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ペンタエ
リスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤、ハイドロキノン系酸化防止剤、ビス−(2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト等のリン系2次酸化防止剤、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズ
イミダゾール等のイオウ系2次酸化防止剤などが挙げられる。
さらに、環状ポリオレフィン系樹脂に対して、本発明の目的を損なわない範囲で、例えば、レゾルシノール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、滑材、離
型材、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料、顔料などの通常の添加剤を、1種以上添加することができる。
[樹脂組成物の製造方法]
(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))
本発明の樹脂組成物に含有される環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分(i)の含有量は、60〜99重量部、好ましくは65〜98重量部、より好ましくは70〜96重量部であり、同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)である難燃剤(ii−1)の含有量は、1〜40重量部、好ましくは2〜35重量部、より好ましくは4〜30重量部である。
ただし、樹脂成分(i)と難燃剤(ii−1)との合計を100重量部とする。
樹脂成分(i)および難燃剤(ii−1)の含有量が上記範囲内であると、耐熱性・難燃性を両立できるため好適である。
(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−2))
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−2)である場合、すなわち樹脂成分(i)とリン系化合物(C)とハロゲン系化合物(D)とである場合、化合物(C)と化合物(D)との合計を100重量%とするとき、化合物(C)の含有率は、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは7〜48重量%、特に好ましくは10〜45重量%であり、化合物(D)の含有率は、好ましくは50〜95重量%、より好ましくは52〜93重量%、特に好ましくは55〜90重量%である。
化合物(C)および化合物(D)の含有率が上記範囲内であると、自己消火性が高いため好適である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−2)のそれぞれの好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−3))
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−3)である場合、すなわち樹脂成分(i)と化合物(B)と化合物(C)とである場合、化合物(B)と化合物(C)との合計を100重量%とするとき、化合物(B)の含有率は、好ましくは60〜98重量%、より好ましくは62〜95重量%、特に好ましくは65〜93重量%であり、化合物(C)の含有率は、好ましくは2〜40重量%、より好ましくは5〜38重量%、特に好ましくは7〜35重量%である。
化合物(B)および化合物(C)の含有率が上記範囲内であると、透明性が向上するため好適である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−3)の好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−4))
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−4)である場合、すなわち樹脂成分(i)と化合物(B)と化合物(D)とである場合、化合物(B)と化合物(D)との合計を100重量%とするとき、化合物(B)の含有率は、好ましくは15〜60重量%、より好ましくは17〜58重量%、特に好ましくは20〜55重量%であり、化合物(D)の含有率は、好ましくは40〜85重量%、より好ましくは42〜83重量%、特に好ましくは45〜80重量%である。
化合物(B)および化合物(D)の含有率が上記範囲内であると、自己消火性が高いた
め好適である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−4)の好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−5))
本発明の樹脂組成物に含有される成分が、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−5)である場合、すなわち樹脂成分(i)と化合物(B)と化合物(C)と化合物(D)とである場合、化合物(B)と化合物(C)と化合物(D)との合計を100重量%とするとき、化合物(B)の含有率は、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは20〜50重量%であり、化合物(C)の含有率は、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%であり、化合物(D)の含有率は、好ましくは5〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
化合物(B)、化合物(C)および化合物(D)の含有量が上記範囲内であると、自己消化性・透明性が向上するため好適である。
なお、樹脂成分(i)および難燃剤(ii−5)の好ましい含有量およびその理由は、上記(樹脂成分(i)+難燃剤(ii−1))で記載したものと同様である。
このような含有量(重量部)で、通常−5〜150℃、好ましくは0〜30℃で溶媒(好ましくはジクロロメタン、トルエン、シクロヘキサン)に溶解することにより、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上の濃度を有する均一かつ透明な溶液を調製することができる。
また、溶媒を使用せずに調製する場合は、各成分を溶融混練してペレット化することが好ましい。
[樹脂組成物の特性]
樹脂組成物のガラス転移温度〔Tg〕としては、80℃以上が好ましく、90〜250℃がより好ましく、100〜200℃が特に好ましい。Tgが低すぎると、熱変形温度が低くなるため、耐熱性に問題が生じるおそれがあり、また、得られる成形品やフィルムの温度による光学特性の変化が大きくなるという問題が生じることがある。一方、Tgが高すぎると、加工温度を高くする必要があり、これにより樹脂組成物が熱劣化することがある。
<成形体>
本発明の樹脂組成物から形成される成形体は、種々の材料として用いられ、例えば、導光板、位相差フィルム、透明電極基板などの光学部品用に好適である。
該光学部品の形状は、特に限定されるものでないが、フィルム状、シート状、レンズ状、薄膜状、積層体状などが挙げられる。これらの形状のうち、フィルム状、シート状またはレンズ状が好ましい。
[成形方法]
上記の樹脂組成物を成形する方法は、特に限定されず、溶液キャスト法(流延法)、押し出し成形法、圧縮成形法、射出成形法などを用いることができる。溶液キャスト法とは、樹脂組成物を溶媒に溶解して、その組成物の溶液を調製し、次いで、その溶液を支持体に塗工した後、溶媒を乾燥させることによって、フィルム状またはシート状の成形体を得る方法である。
本発明の樹脂組成物を用いてフィルムまたはシートに成形する方法は、樹脂組成物が溶液である場合はキャスト成形法、ペレットである場合は溶融押出成形法が好適である。
(特性)
以上のようにして得られる本発明の成形体(例えば、溶融押出フィルム、延伸フィルムなど)は、UL94燃焼試験(20mm垂直燃焼試験(IEC60695−11−10B法;ASTM D3801))に準じ、HVUL―C UL燃焼テストチャンバー((株)東洋精機製作所製)を用いて燃焼性の評価を行った場合、一回の着火で10秒以内に自己消火、下にひいた脱脂綿が発火し、ドリップの量が多いことが好ましく、一回の着火で5秒以内に自己消火、脱脂綿は発火するが、ドリップの量が少ないことがより好ましく、一回の着火で5秒以内に自己消火、脱脂綿が発火せず、ドリップの量が少ないことが特に好ましい。なお、試験片は、二軸押出機(商品名:TEM−37BS、東芝機械(株)製)により樹脂組成物をペレット化し、それを射出成形機(商品名:SG75M−S、住友重機製)に導入して、樹脂温度260〜300℃、金型温度80〜140℃の条件で射出成形し、125×13mm、厚さ2mmの平板を成形したものを使用する。
また、本発明の成形体は、キャスト成形により約100μmの膜厚を有するフィルムをヘイズメーター(HM−150型、(株)村上色彩技術研究所製)を用いてヘイズを測定した場合、好ましくは1.0%未満である。成形体のヘイズが上記範囲内であると、透明性が損なわれないため好適である。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において、「部」および「%」は、特に断りのない限りそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。
また、以下の実施例および比較例において、各物性値の測定および評価は下記(1)〜(3)に従った。
まず、本発明の樹脂組成物を用いて、以下のようにしてフィルムまたは成形板からなる試験片を作製した。
(フィルムからなる試験片の作製)
調製した樹脂組成物の5%塩化メチレン溶液をキャスト成形しフィルムを作製した。具体的には、該溶液を清浄なA4ガラス板に流し、蓋をして室温で24時間静置し、剥離後に100℃で24時間真空乾燥を行うことによって約100μmの膜厚を有するフィルムを作製した。
得られたフィルムを200mm×50mmにカットして試験片とした。
(成形板からなる試験片の作製)
調製した樹脂組成物を、二軸押出機(商品名:TEM−37BS、東芝機械(株)製)によりペレット化し、それを射出成形機(商品名:SG75M−S、住友重機械工業(株)製)に導入して、樹脂温度260〜300℃、金型温度80〜140℃の条件で射出成形し、125mm×12.5mm、厚さ2mmの平板を成形して試験片とした。
(1)ガラス転移温度〔Tg〕
樹脂組成物の補外ガラス転移開始温度(℃)、いわゆるガラス転移温度〔Tg〕(℃)を、日本工業規格(JIS)K7121に従い、示差走査熱量計(商品名:DSC6200、セイコーインスツル(株)製)を用いて測定した。
(2)燃焼試験
UL94燃焼試験(20mm垂直燃焼試験(IEC60695−11−10B法;ASTM D3801))に準じ、HVUL―C UL燃焼テストチャンバー((株)東洋精機製作所製)を用いて燃焼性の評価を行った。
燃焼性の評価は、フィルムおよび成形板からなる試験片の燃焼試験時のドリップについ
て、3段階評価した。
◎:試験片への一回の着火で5秒以内に自己消火する。かつドリップ量が少なく、試験片の下に敷いた脱脂綿が発火しない。
○:試験片への一回の着火で5秒以内に自己消火する。かつ試験片の下に敷いた脱脂綿は発火するが、ドリップ量が少ない。
×:試験片への一回の着火で10秒以内に自己消火する。かつ試験片の下に敷いた脱脂綿が発火し、ドリップ量が多い。
(3)透明性評価
フィルムからなる試験片を、幅:10mm、長さ:90mmとなるようにさらに調製し、ヘイズ(%)を測定し、2段階評価した。
○:ヘイズが1.0%未満である。
×:ヘイズが1.0%以上である。
なお、ヘイズの測定には、ヘイズメーター(HM−150型、(株)村上色彩技術研究所製)を用いた。
[合成例1]
下記式で表される8−メトキシカルボニル−8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン100g、分子量調節剤として1−へキセン3.6g、お
よびトルエン200gを窒素置換した反応容器に仕込み、80℃に加熱した。これにトリエチルアルミニウム(0.6mol/L)のトルエン溶液0.21mL、およびメタノール変性WCl6トルエン溶液(0.025モル/L)0.86mLを加え、80℃で1時
間反応させることにより開環重合体を得た。
Figure 2010037349
次いで、得られた開環重合体溶液に水素添加反応触媒であるRuHCl(CO)[P(C6533を0.04g添加し、水素ガス圧を9〜10MPaとし、160〜165℃の温度で、3時間反応させた。反応終了後、得られた生成物を多量のメタノール中で沈殿させることにより水素添加物を得た。
得られた重合体のガラス転移温度〔Tg〕は167℃、固有粘度〔η〕inhは0.79
dL/g、テトラヒドロフランに溶解してゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量〔Mn〕は28,800、重量平均分
子量〔Mw〕は144,000、分子量分布〔Mw/Mn〕は5.0、収量90g(収率90%)であった。また、500MHz、1H−NMR測定により求めたこの水素添加物
の水素添加率は99.0%以上であった。得られた開環重合体の水素添加物を「A−1」とする。
[実施例1]
樹脂成分(i)として、合成例1で得られたA−1を95部と、化合物(B)として、下記式(B−1)で表されるトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート(商品名:CR−900、大八化学工業(株)製)を5部とを、室温でジクロロメタンに溶解し、均一かつ透明な5%溶液を得た。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
Figure 2010037349
[実施例2]
実施例1において、樹脂成分(i)を78.1部、化合物(B)を0部、化合物(C)として下記式(C−1)で表される非ハロゲン縮合リン酸エステル(商品名:PX−200、大八化学工業(株)製)を4.4部、および化合物(D)として下記式(D−1)で表されるTBBAカーボネートオリゴマー(商品名:ファイヤガード7500、帝人化成(株)製)17.5部を用いた以外は実施例1と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
Figure 2010037349
Figure 2010037349
(式(D−1)中、nは、1〜10を表す。)
[実施例3]
実施例2において、樹脂成分(i)を81.7部、および化合物(D)として下記式(D−2)で表されるトリアリルイソシアヌレート6臭化物(商品名:FCP−660CN、鈴裕化学(株)製)13.9部を用いた以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
Figure 2010037349
[実施例4]
実施例2において、樹脂成分(i)を82.0部、および化合物(D)として下記式(D−3)で表される4,6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(商品名:ピロガードSR−245、第一工業製薬(株)製)13.6部を用いた以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。また、同様の組成で射出成形により成形板を得た。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
Figure 2010037349
[比較例1]
実施例1において、樹脂成分(i)を100部、および化合物(B)を0部とした以外は実施例1と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2において、樹脂成分(i)を95.6部、および化合物(D)を0部とした以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例3]
比較例2において、樹脂成分(i)を90部、および化合物(C)を10部用いた以外は比較例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例2において、樹脂成分(i)を82.5部、および化合物(C)を0部とした以外は実施例2と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例5]
比較例4において、樹脂成分(i)を70部、および化合物(D)を30部とした以外は比較例4と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例3において、樹脂成分(i)を86.1部、および化合物(C)を0部とした以外は実施例3と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値およ
び評価結果を表1に示す。
[比較例7]
比較例6において、樹脂成分(i)を80部、および化合物(D)を20部とした以外は比較例6と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例8]
実施例4において、樹脂成分(i)を84.4部、および化合物(C)を0部とした以外は実施例4と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例9]
比較例8において、樹脂成分(i)を80部、および化合物(D)を20部とした以外は比較例8と同様にして5%溶液を調製した。上記(1)〜(3)に係る各物性値および評価結果を表1に示す。
Figure 2010037349
本発明の樹脂組成物を成形してなる成形体は、優れた透明性、耐熱性、機性械特性および難燃性を活かして、光学部品をはじめ電気・電子部品の封止材料・保護膜材料、絶縁材料などとして好適である。
上記「光学部品」は、光学レンズ、フィルム、シートとして好適に用いることができ、これらの具体例として、導光板、位相差フィルム、保護フィルム、接着フィルム、タッチパネル、透明電極基板、TFT用基板、カラーフィルター基板などが挙げられる。
上記「電気・電子部品の封止材料・保護膜材料」としては、例えば、プリント配線基板の銅張積層板、高密度実装基板のビルドアップ多層配線層の層間絶縁膜、半導体パッケージ基板の絶縁材、半導体部品のトランスファー成型材の封止材、アンダーフィル用封止材、バッファーコート膜、パシベーション膜、ソルダーレジストの保護膜などが挙げられる。
上記「絶縁材料」としては、例えば、電線・ケーブル等の被覆材料;コンピューター、プリンター、複写機等OA機器の絶縁材料などが挙げられる。

Claims (10)

  1. (i)環状ポリオレフィン系樹脂(A)を含む樹脂成分60〜99重量部と、
    (ii)難燃剤1〜40重量部と
    (ただし、下記(i)と下記(ii)との合計を100重量部とする。)
    を含み、
    該難燃剤(ii)が、
    (ii−1)同一分子内にリン原子とハロゲン原子とを含む化合物(B)、
    (ii−2)リン系化合物(C)およびハロゲン系化合物(D)、
    (ii−3)該化合物(B)および該化合物(C)、
    (ii−4)該化合物(B)および該化合物(D)、または
    (ii−5)該化合物(B)、該化合物(C)および該化合物(D)
    を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 上記難燃剤(ii−2)が、
    リン系化合物(C)を5〜50重量%、ハロゲン系化合物(D)を50〜95重量%
    (ただし、該化合物(C)と該化合物(D)との合計を100重量%とする)
    含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. ガラス転移温度〔Tg〕が、80℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 上記化合物(B)が、下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2010037349
    (式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、酸素原子、リン原子、硫黄原子、窒素
    原子またはケイ素原子を含む連結基を有してもよい置換または非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基;または極性基を表し、R1〜R3の少なくとも1つは、ハロゲン原子を含む。)
  5. 上記樹脂(A)が、下記式(2)で表される単量体から導かれる構造単位を有する(共)重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2010037349
    (式(2)中、R4〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30の炭化水素基またはその他の1価の有機基を表し、R4〜R7のうち任意の2つは、互いに結合して単環または多環を形成してもよい。mおよびnは、それぞれ独立に、0または正の整数を表す。)
  6. 上記リン系化合物(C)が、下記式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2010037349
    (式(3)中、R8、R9およびR11〜R13は、それぞれ独立に、炭素原子数5〜20のアリール基を表し、R10は、炭素原子数6〜25のアリーレン基を表し、nは、1〜3の整数を表す。)
  7. 上記ハロゲン系化合物(D)が、下記式(4)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2010037349
    (式(4)中、Xは、ハロゲン原子またはハロゲン原子を含む炭素原子数1〜10の炭化水素基を表し、Yは、5〜12員環を表し、R14は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはケイ素原子を含む連結基を有してもよい置換または非置換の炭素原子数1〜20の炭化水素基;または極性基を表し、mは、1〜10の整数を表し、lとnとの和は、Yを表す環を形成する炭素原子数と同数を表し、lおよびnは、それぞれ1以上の整数を表す。)
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする成形体。
  9. 光学部品用であることを特徴とする請求項8に記載の成形体。
  10. 上記光学部品の形状が、フィルム状、シート状またはレンズ状であることを特徴とする請求項9に記載の成形体。
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