JP2001066962A - 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2001066962A
JP2001066962A JP24551499A JP24551499A JP2001066962A JP 2001066962 A JP2001066962 A JP 2001066962A JP 24551499 A JP24551499 A JP 24551499A JP 24551499 A JP24551499 A JP 24551499A JP 2001066962 A JP2001066962 A JP 2001066962A
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cleaning
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electrophotographic photosensitive
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JP24551499A
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English (en)
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Hideo Yoshizawa
英男 吉沢
Akihiko Itami
明彦 伊丹
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に亘る繰り返しての画像形成の過程で、
クリーニングブレードにおけるトナーのすり抜けの発生
が無く、画像ボケ等の画質不良の発生がなく、高解像力
の良質の画像が安定して得られる画像形成方法、画像形
成装置及びプロセスカートリッジの提供。 【解決手段】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
形成を行う画像形成方法において、該電子写真感光体が
電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
であり、該クリーニング工程のクリーニング部材と該電
子写真感光体の表面とを接触帯電させた場合に該電子写
真感光体表面がプラスに帯電することを特徴とする画像
形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーニング特性に
優れていて、繰り返しての画像形成の過程で良質の画像
が安定して得られる画像形成装置、画像形成方法及び該
画像形成装置に組み込まれるプロセスカートリッジに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年省資源の観点から電子写真感光体
(以後、単に感光体ともいう)の高寿命化が要望されて
おり、そのためには感光層の減耗量の抑制、耐傷性向
上、電位安定性の向上、表面異物付着性の低減、特には
クリーニング性の向上が大きな課題となっている。そこ
で、感光体の物理的強度を向上し、表面層の減耗量が少
なくなるようにするため、特開昭61−51155号公
報に示されるような保護層を有する感光体が提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記保
護層を有する感光体をクリーニングブレードを用いたク
リーニングプロセスを含む画像形成方法及び画像形成装
置に適用しようとした場合、転写紙の紙粉が感光体表面
に付着してクリーニング不良を生じ易くなり、繰り返し
ての画像形成の過程でクリーニング不良が多く発生する
という問題が生じた。特に低温低湿下では多くの場合、
紙粉がプラスに帯電し易くなり画像上にすり抜けや使用
翌朝の画像ボケ等が発生するという問題が生じた。
【0004】本発明は上記実情に鑑みて提案されたもの
であり、その目的とするところは、長期に亘る繰り返し
ての画像形成の過程で、特に低湿低温時にクリーニング
不良や翌朝使用時の画像ボケを生ずることがなく、良質
の画像が安定して得られる画像形成方法、画像形成装置
及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等の鋭意検討の
結果、クリーニングブレードの材質と感光体表面組成と
の違いにより紙粉の帯電性が異なることに着目し、特定
の感光体表面組成と特定のクリーニングブレード表面材
質を組み合わせることにより優れたクリーニング特性が
発揮されることを見いだすに至った。
【0006】前記の目的は下記構成により達成される。
【0007】1.電子写真感光体上に帯電、像露光、現
像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
形成を行う画像形成方法において、該電子写真感光体が
電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
であり、該クリーニング工程のクリーニング部材と該電
子写真感光体の表面とを接触帯電させた場合に該電子写
真感光体表面がプラスに帯電することを特徴とする画像
形成方法。
【0008】2.電子写真感光体上に帯電、像露光、現
像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
形成を行う画像形成方法において、該電子写真感光体が
電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
であり、該クリーニング工程のクリーニング部材が、そ
の表面に電子写真感光体表面より電子親和性が大きい材
料を塗布して形成されていることを特徴とする画像形成
方法。
【0009】3.前記クリーニング部材の表面に塗布さ
れる材料が、フッ素系樹脂微粒子を含有することを特徴
とする前記2に記載の画像形成方法。
【0010】4.前記クリーニング部材の表面に塗布さ
れる材料が、アクリル系樹脂微粒子を含有することを特
徴とする前記2に記載の画像形成方法。
【0011】5.前記電荷輸送性能を有する構造単位を
含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を表面に
有する電子写真感光体が、その表面に酸化防止剤を含有
することを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の
画像形成方法。
【0012】6.電子写真感光体上に帯電、像露光、現
像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
形成を行う画像形成装置において、該電子写真感光体が
電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
であり、該クリーニング工程のクリーニング部材と該電
子写真感光体の表面とを接触帯電させた場合に該電子写
真感光体表面がプラスに帯電することを特徴とする画像
形成装置。
【0013】7.電子写真感光体上に帯電、像露光、現
像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
形成を行う画像形成装置において、該電子写真感光体が
電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
であり、該クリーニング工程のクリーニング部材が、そ
の表面に電子写真感光体表面より電子親和性が大きい材
料を塗布して形成されていることを特徴とする画像形成
装置。
【0014】8.前記クリーニング部材の表面に塗布さ
れる材料が、フッ素系樹脂微粒子を含有することを特徴
とする前記7に記載の画像形成装置。
【0015】9.前記クリーニング部材の表面に塗布さ
れる材料が、アクリル系樹脂微粒子であることを特徴と
する前記7に記載の画像形成装置。
【0016】10.前記電荷輸送性能を有する構造単位
を含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を表面
に有する電子写真感光体が、その表面に酸化防止剤を含
有することを特徴とする前記6〜9の何れか1項に記載
の画像形成装置。
【0017】11.電子写真感光体上に帯電、像露光、
現像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画
像形成を行う画像形成装置に使用するプロセスカートリ
ッジにおいて、該電子写真感光体が電荷輸送性能を有す
る構造単位を含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系
樹脂を表面に有する電子写真感光体であり、該クリーニ
ング工程のクリーニング部材が該電子写真感光体を接触
帯電させた場合に、該電子写真感光体の表面をプラスに
帯電させるクリーニング部材であり、該電子写真感光体
と帯電、像露光、現像、転写、分離及びクリーニングを
含む工程に用いられる各機器の少なくとも1つとを組み
合わせて造られていることを特徴とするプロセスカート
リッジ。
【0018】12.電子写真感光体上に帯電、像露光、
現像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画
像形成を行う画像形成装置に使用するプロセスカートリ
ッジにおいて、該電子写真感光体が電荷輸送性能を有す
る構造単位を含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系
樹脂を表面に有する電子写真感光体であり、該クリーニ
ング工程のクリーニング部材がその表面に電子写真感光
体表面より電子親和性が大きい材料を塗布して形成され
たクリーニング部材であり、該電子写真感光体と帯電、
像露光、現像、転写、分離及びクリーニングを含む工程
に用いられる各機器の少なくとも1つとを組み合わせて
造られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0019】13.前記電荷輸送性能を有する構造単位
を含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を表面
に有する電子写真感光体が、その表面に酸化防止剤を含
有することを特徴とする前記11又12に記載のプロセ
スカートリッジ。
【0020】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】〈画像形成方法〉本発明の画像形成方法
は、繰り返して画像形成に使用され、後述する特定の樹
脂構成を有する感光体の表面をクリーニングブレード
(以下、単にブレードともいう)によりクリーニングを
行う画像形成方法であって、該感光体とブレードの間に
摩擦により該感光体表面がプラスに帯電される構成とし
たことにより、トナーすり抜けや画像ボケ等のクリーニ
ング不良の発生が防止され、効果的に前記感光体上に残
留するトナーや紙粉等を除去することができ、良好な画
像を長期に亘り安定して得られるようにした点に特徴が
ある。
【0022】図1は本発明の画像形成方法を説明するた
めの複写機の一例である。
【0023】図1において10は矢印方向に回転する上
記特定の樹脂構成を有する感光体であり、11は前記感
光体10に一様な帯電を付与する帯電器であり、コロナ
放電帯電器、ローラー帯電器、又は磁気ブラシ帯電器と
されてもよい。12はアナログ像露光又はLED、LD
等を用いたデジタル像露光であり、該像露光により感光
体10上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、一
成分系又は二成分系現像剤、好ましくは二成分系現像剤
であって体積平均粒径3〜15μmの微粒子トナーを含
有する現像剤を収納する現像器13により接触又は非接
触で現像されて前記感光体10上にトナー像が形成され
る。このトナー像はタイミングを合わせて搬送された転
写材p上に転写器(コロナ放電による転写器又はローラ
ー転写器)14により静電転写さる。次にトナー像を担
持した転写材は分離電極15により分離され、搬送手段
16により定着器17へと搬送、定着される。
【0024】転写後に感光体10表面は除電器18によ
り除電された後、後述する本発明に係わるブレード19
により前記感光体10に対して好ましくは後述のカウン
ター方向で当接してクリーニングされ、その後除電ラン
プ20により除電されて次の像形成に備えられる。
【0025】《ブレード》本発明の画像形成方法に用い
られるブレード19としては、従来、ウレタンゴム、シ
リコンゴム、フッ素ゴム、アクリロニトリルゴム、クロ
ロプレンゴム、ブタジエンゴム等の弾性ゴムブレードが
用いられ、例えば、耐摩耗特性に優れていることから特
開昭59−30574号に記載のポリカプロラクトンエ
ステルとポリイソシアネートとを反応硬化させて得られ
るウレタンゴム等が耐摩耗特性に優れていることから好
ましく用いられている。
【0026】本発明の画像形成方法においては、例えば
ブレード19の選択により、該ブレード19と感光体1
0との摩擦時、該感光体10の表面をプラスに帯電させ
ることを必須の要件としているが、その他、感光体表面
の材質、クリーニング条件、温湿度等の変化により、感
光体10表面を安定してプラスに帯電させることができ
ず、その結果紙粉付着によりクリーニング不良となり良
質の画像形成が得られない場合が生する。
【0027】本発明の画像形成方法ではブレード19が
感光体10との摩擦により該感光体10表面を安定して
プラスに帯電させることができない場合は該ブレード1
9表面に感光体10表面に対してより電子親和性が大き
い材料、例えばハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カ
ルボニル基等の電子親和性基を構造中に有する化合物、
樹脂、樹脂微粒子又はこれらの複合体を直接又は溶媒に
溶解或いは分散したもの、又は溶媒及びバインダー樹脂
と共に溶解或いは分散したものを塗布等により被覆する
ようにしている。上記塗布には、例えばニトロセルロー
ズ、アクリルニトリル樹脂、テフロン、ポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化
ビニリデン等のビニール系樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂若しくはフッ素化処理されたシリコーン樹脂、
又はこれらの樹脂微粒子が用いられる。さらに又、ウレ
タンゴム等の弾性ブレード表面をフッ素化処理されたも
のでもよい。
【0028】特には電子親和力の高いフッ素系樹脂微粒
子を有機溶媒又は水中に分散した分散液をディップ、ス
プレイ、刷毛等による塗布、或いは滴下塗布により上記
ブレード19表面に塗布したものが好ましい。
【0029】以上説明したように、本発明に用いられる
ブレード19としては、該当する感光体10に当接して
手動又は機械的手段により摺擦したとき、摩擦帯電系列
上感光体10に対してマイナス側に位置し、感光体10
をプラスに帯電させるものであればブレード単体でもよ
く、感光体を帯電させない場合、特に感光体をマイナス
に帯電させる場合は少なくとも感光体との接触部に電子
親和力の高い樹脂微粒子、樹脂、又は該樹脂微粒子を分
散含有する層を塗布して設ける必要がある。
【0030】ブレード19により感光体10を摺擦した
とき該感光体表面の摩擦による発生する表面電位は、実
用上、例えば以下のようにして測定される。使用される
複写機、例えば図1の複写機に感光体10を装着し、該
複写機の帯電器11、像露光12、現像器13、転写器
14及び分離器15、除電器18、除電露光器20等の
像形成機器を不作動とし、ブレード19を作動させて、
該複写機を常温常湿下に通常は100回程度連続して回
転させたときの感光体10上の表面電位を該ブレード1
9のすぐ下流に設けた電位計により測定して得られ、好
ましい感光体10上の表面電位は、とくに限定されない
が例えば100ボルト以下のプラスの電位である。
【0031】ブレード19との摩擦により得られる感光
体10上の表面電位は例えばブレード19の材質、硬
度、反発弾性、肉厚、自由長、感光体10への当接の角
度等、当接方法(カウンター又はトレール)、環境の温
度、湿度等により変化する。なお上記感光体10とブレ
ード19との摩擦により生ずる表面電位の測定でのブレ
ード19の当接方法としては何れでもよいが、好ましく
は測定中ブレード19の変形を生じないことからトレー
ルが好ましい。
【0032】本発明の画像形成方法に用いられる感光体
10及びブレード19の表面の電子親和性の測定は低エ
ネルギー電子分光装置「AC−1」(理研計器社製)に
よりイオン化ポテンシャルの測定を行うことにより求め
られる。
【0033】以下、ブレード19の動作を図2、図3及
び図4を用いて説明する。図2はブレード19が感光体
にカウンター方向で当接し、ステップスリップしてクリ
ーニングする動作を説明する図であり、図3は同じくブ
レード19がカウンター方向で当接角θで感光体10に
当接してクリーニングする動作を説明する図であり、図
4はブレード19がトレール方向で当接角θで感光体1
0に当接してクリーニングする動作を説明する図であ
る。
【0034】図2において、ブレード19は本発明では
25℃±0.2℃における反発弾性が20〜75のもの
が好ましく用いられ、感光体10にカウンター方向で当
接され、該感光体10の矢印方向への回転に伴い相互の
摩擦係数に応じて点線19aに移動するが、前記ブレー
ド19の反発弾性により点線19bにステップスリップ
し、該ステップスリップによりトナー19cが前記ドラ
ム面上から除去されてクリーニングされる。さらに本発
明では、感光体10表面がブレード19によりプラスに
摩擦帯電されように構成されており、さらには該感光体
10表面に付着してクリーニング不良を引き起こす紙粉
の多くがプラスに帯電し易いことから、該感光体10表
面をブレード19でクリーニングする際、トナー19c
と共に紙粉も感光体10表面から除去され、常に良質の
画像が安定して得られる等の効果が発揮される。
【0035】また、本発明ではステップスリップの振動
の大きさK1として10〜200μmが適性値とされ
る。上記振動の大きさの測定は図2に示すようにブレー
ド先端から約3mmの位置にセットされたピエゾセンサ
ー30でブレード振動の加速度を読み取り、得られた加
速度信号32を演算器31に入力して演算処理33によ
りブレードの振動の大きさ(センサーセット位置のブレ
ードの振幅)Kμmを出力する。このデーターと適性値
K1と比較してブレード条件の適、不適を判別し、不適
の場合、ブレードの交換又はブレード当接荷重Pg/c
m、当接角θ°、自由長Lmmその他を修正して、適性
条件で画像形成を行うようにするのが好ましい。実用的
には例えば、小野測器社製加速度検出器NP−3210
のセンサーをクリーニングブレードの中央(先端から3
mmの所)に取り付け、感光体10が一定回転になった
ときの振動を前記センサーにより10秒間読取り、該セ
ンサーからの出力データーを「ONO SOKKI C
F6400 4チャンネルインテリジェントFFアナラ
イザ」で演算処理して前記振動の振幅の平均値を得、こ
れを前記ブレードの振動の大きさとする。
【0036】さらに、図3及び図4において、ブレード
19の感光体ドラム10への当接荷重P、当接角θの好
ましい値としては、P=5〜40g/cm、θ=5〜3
5°である。また、ブレード19の自由長Lは図3及び
図4に示すように支持部材191の端部Bから変形前の
ブレード19の先端Aまでの長さを表す。該自由長の好
ましい値としてはL=6〜15mm、である。ブレード
19の厚さは0.5〜10mmが好ましい。なお、当接
荷重Pはブレード19を感光体ドラム10に当接させた
ときの圧接力P′の法線方向ベクトル値である。
【0037】又当接角θは感光体10の変形後の当接点
A′における接線Xと変形前のブレード(図面では点線
で示した)とのなす角を表す。
【0038】本発明に用いられる感光体10の表面をク
リーニングするブレード19の25±5℃におけるJI
SA硬度は65〜80の範囲が好ましく、JISA硬度
が65未満の場合はブレード19の反転が起こり易くな
り、80を越えるとトナーのクリーニング性能が低下
し、かつ紙粉の除去が不十分となり、良質の画像が得ら
れなくなる。また、ブレード19の反発弾性は20〜7
5の範囲が好ましく、20未満の場合はトナーのクリー
ニング性能が低下し、紙粉の除去が不十分となり75を
超た場合はブレード19の反転がおこり易くなり、良質
の画像が得られにくい。
【0039】なお、ブレード19の反発弾性は20〜4
0がより好ましく、JISA硬度及び反発弾性ともJI
SK6301の加硫ゴム物理試験方法に基づき測定さ
れ、反発弾性の数値は%で表される。
【0040】次に、本発明に用いられる感光体について
説明する。
【0041】〈感光体の説明〉本発明に用いられる感光
体は、電荷輸送性能を有し、かつ架橋構造を有するシロ
キサン系樹脂を含有する樹脂層(以後、本発明の樹脂層
ともいう)を有する点に特徴がある。
【0042】《本発明の樹脂層の形成に用いられるシロ
キサン系樹脂》本発明の樹脂層の形成に用いられるシロ
キサン系樹脂は公知の方法により、通常は水酸基又は加
水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用いて製造され
る。前記有機ケイ素化合物は下記一般式(A)〜(D)
の化学式で示される。
【0043】
【化1】
【0044】(式中、R1〜R6は式中のケイ素に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Y〜Yは水酸基又
は加水分解性基を表す。) 上記一般式中のY1〜Y4が加水分解性基の場合は、メト
キシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジ
エチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げら
れる。R1〜R6に示されるケイ素に炭素が直接結合した
形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフ
ェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エ
ポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリ
ロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒド
ロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシ
プロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニ
ル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ
−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,
1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシ
ル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、そ
の他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることがで
きる。又、R1〜R6はそれぞれの有機基が同一でも良
く、異なっていてもよい。
【0045】上記シロキサン系樹脂の原料として用いら
れる有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合し
ている加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素化合
物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4のと
きは高分子化反応が起こり易く、特に3或いは4では高
度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これ
らをコントロールすることにより得られる塗布層液の保
存性や塗布層の硬度等を制御することが出来る。
【0046】又、上記シロキサン系樹脂の原料として用
いられる有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件
下で加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加
水分解縮合物を用いることもできる。
【0047】なお、上記シロキサン系樹脂は、予め化学
構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーを反応させて(加水分解反応、触媒や架橋
剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬
化させた樹脂を意味する。即ち、シロキサン結合を有す
る有機珪素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合に
よりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成さ
せ、その結果生成した架橋構造を有するシロキサン系樹
脂を意味する。
【0048】又、上記シロキサン系樹脂は水酸基或いは
加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架
橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよ
い。 《本発明の樹脂層の形成》本発明の樹脂層を形成する樹
脂(電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構
造を有するシロキサン系樹脂(本発明に係わる樹脂とも
いう))は電子或いは正孔のドリフト移動度を示す特性
を有する化学構造(=電荷輸送性能を有する構造単位)
を上記シロキサン系樹脂中に部分構造として組み込んだ
ものである。具体的には本発明に係わる樹脂は通常電荷
輸送物質として用いられる化合物(以後電荷輸送性化合
物又はCTMとも云う)を前記シロキサン系樹脂中に部
分構造として結合させたものである。
【0049】なお、前記電荷輸送性能を有する構造単位
とは、電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を
示す構造単位、或いはCTM残基であり、又別の定義と
してはTime−Of−Flight法などの電荷輸送
性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する
検出電流が得られる構造単位、或いはCTM残基として
表現することもできる。
【0050】以下に上記シロキサン系樹脂中に有機ケイ
素化合物との反応により電荷輸送性能を有する構造単位
を組み込むことのできるCTMについて説明する。
【0051】例えば正孔輸送型CTMとしてはオキサゾ
ール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、
イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミ
ダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラ
ゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロン、ベ
ンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベ
ンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニル
ピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等があり、これ
らの化学構造を前記シロキサン系樹脂の部分構造として
含有する。
【0052】一方、電子輸送型CTMとしては無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼ
ン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニト
ロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロル
イミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフ
トキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキ
ノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキ
ノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロ
ベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリ
ル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−
(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフ
ルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレ
ニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ
−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニト
リル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安
息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安
息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリ
チル酸、フタル酸、メリット酸などがあり、これらの化
学構造を前記シロキサン系樹脂の部分構造として含有す
る。
【0053】本発明において、好ましい電荷輸送性能を
有する構造単位は、前記の如き通常用いられるCTMの
残基であり、該CTMを構成する炭素原子又はケイ素原
子を介して下記一般式(1)中のZで示される連結原子
又は連結基に結合し、Zを介して前記シロキサン系樹脂
中に含有される。
【0054】
【化2】
【0055】(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単
位であって、該構造単位を構成する炭素原子又はケイ素
原子を介して式中のZと結合する基、Zは隣接する結合
原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基であ
る。) 但し、Zが3価以上の原子の時は式中のSiとC以外の
Zの結合手は結合が可能な前記硬化性樹脂中のいずれか
の構成原子と結合しているか又は他の原子、分子基と連
結した構造(基)を有する。
【0056】又、前記一般式の中で、Z原子として、特
に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)が
好ましい。
【0057】ここで、Zが窒素原子(N)の場合、前記
連結基は−NR−で表される。(Rは水素原子又は1価
の有機基である。) 電荷輸送性能を有する構造単位Xは式中では1価の基と
して示されているが、シロキサン系樹脂と反応させるC
TMが2つ以上の反応性官能基を有している場合は硬化
性樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合しても
よく、単にペンダント基として接合していてもよい。
【0058】前記O、S、Nの原子はそれぞれ電荷輸送
性能を有する化合物中に導入された水酸基、メルカプト
基、アミノ基と水酸基或いは加水分解性基を有する有機
ケイ素化合物との反応によって形成され、シロキサン系
樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部分構造とし
て取り込む連結基である。
【0059】次に本発明の樹脂の形成に用いられる電荷
輸送性能を有する化合物中の水酸基、メルカプト基、ア
ミノ基、有機ケイ素含有基を有するCTMについて説明
する。
【0060】(水酸基を有するCTM)前記水酸基を有
するCTMは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、
且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的に
は硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成す
る下記一般式で示されるCTMを挙げることができる
が、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送性能
を有し、且つ水酸基を有している化合物であればよい。
【0061】X−(R7−OH)m 式中、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリー
レン基、 m:1〜5の整数である。
【0062】その中でも代表的なCTMを挙げれば下記
のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合
物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造
を電荷輸送性能を有する構造単位=Xとして有し、前記
Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長された
アルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合
物が好ましく用いられる。
【0063】1.トリアリールアミン系化合物
【0064】
【化3】
【0065】
【化4】
【0066】
【化5】
【0067】
【化6】
【0068】
【化7】
【0069】2.ヒドラジン系化合物
【0070】
【化8】
【0071】
【化9】
【0072】
【化10】
【0073】3.スチルベン系化合物
【0074】
【化11】
【0075】
【化12】
【0076】
【化13】
【0077】
【化14】
【0078】4.ベンジジン系化合物
【0079】
【化15】
【0080】
【化16】
【0081】5.ブタジエン系化合物
【0082】
【化17】
【0083】6.その他の化合物
【0084】
【化18】
【0085】《水酸基を有するCTMの合成》次に、水
酸基を有するCTMの合成例について述べる。
【0086】例示化合物T−1の合成
【0087】
【化19】
【0088】ステップA 温度計、冷却管、攪拌装置、滴下ロートの付いた四頭コ
ルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184
gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルム
アミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85
〜95℃に保ち、約15時間攪拌を行った。次に反応液
を大過剰の温水に徐々に注いだ後、攪拌しながらゆっく
り冷却した。
【0089】析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリ
カゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結
晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30
gであった。
【0090】ステップB 化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベン
に投入し攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを
徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時
間攪拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々
にあけ、攪拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗し
て、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであっ
た。
【0091】例示化合物S−1の合成
【0092】
【化20】
【0093】ステップA 温度計及び攪拌装置を付けた300mlコルベンに、C
uを30g、K2COを60g、化合物(1)8g、
化合物(2)100gを投入し、約180℃まで昇温し
て20時間攪拌した。冷却後濾過し、カラム精製により
化合物(3)7gを得た。
【0094】ステップB 温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び攪拌装
置を付けた100mlコルベンをアルゴンガス雰囲気に
し、これに化合物(3)7g、トルエン50ml、塩化
ホスホリル3gを投入した。室温下で攪拌しながら、D
MF2gをゆっくりと滴下し、その後約80℃に昇温し
て16時間攪拌した。約70℃の温水にあけてから冷却
した。これをトルエンにて抽出し、抽出液を水のpHが
7になるまで水洗した。硫酸ナトリウムにて乾燥した後
に濃縮し、カラム精製により化合物(4)5gを得た。
【0095】ステップC アルゴンガス導入装置及び攪拌装置を付けた100ml
コルベンにt−BuOK1.0g、DMF60mlを投
入し、アルゴンガス雰囲気にした。これに化合物(4)
2.0g、化合物(5)2.2gを加え、室温で1時間
攪拌した。これを大過剰の水にあけ、トルエンにて抽出
し、抽出液を水洗した後、硫酸ナトリウムにて乾燥後、
濃縮してからカラム精製を行い化合物(6)2.44g
を得た。
【0096】ステップD 温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び攪拌装
置を付けた100mlコルベンにトルエンを投入し、ア
ルゴンガス雰囲気にした。これにn−BuLiのヘキサ
ン溶液(1.72M)15mlを加え、50℃に加温し
た。これに化合物(6)2.44gをトルエン30ml
溶解させた液を滴下し、50℃に保って3時間攪拌し
た。これを−40℃に冷却した後、エチレンオキサイド
8mlを加え、−15℃まで昇温して1時間攪拌した。
その後室温まで昇温し、水5mlを加えて、エーテル2
00mlにて抽出後、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。
洗浄液がpH7になるまで洗浄した後、硫酸ナトリウム
にて乾燥、濃縮、カラム精製して化合物(7)1.0g
を得た。
【0097】(メルカプト基を有するCTM)次に、メ
ルカプト基を有するCTMの具体例を下記に例示する。
【0098】メルカプト基を有するCTMとは、通常用
いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有
している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケ
イ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る
下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることが
できるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸
送性能を有し、且つメルカプト基を有している化合物で
あればよい。
【0099】X−(R−SH)m ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレ
ン基、 m:1〜5の整数である。
【0100】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。
【0101】
【化21】
【0102】
【化22】
【0103】(アミノ基を有するCTM)更に、アミノ
基を有するCTMについて説明する。
【0104】アミノ基を有するCTMは、通常用いられ
る構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化
合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物
と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式
で示されるCTMを挙げることができるが、下記構造に
限定されるものではなく、電荷輸送性能を有し、且つア
ミノ基を有している化合物であればよい。
【0105】X−(R9−NR10H)m ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置
換のアリーレン基、 R10:水素原子、置換、無置換のアルキル基、置換、無
置換のアリール基、 m:1〜5の整数である。
【0106】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。
【0107】
【化23】
【0108】
【化24】
【0109】アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中
で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水
素原子が有機ケイ素化合物と反応し、シロキサン構造に
連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の
場合は1個の水素原子が有機ケイ素化合物と反応し、R
10はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起
こす基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよ
い。
【0110】(ケイ素原子含有基を有するCTM)更
に、ケイ素原子含有基を有するCTMについて説明す
る。
【0111】ケイ素原子含有基を有するCTMは、以下
のような構造の電荷輸送物質である。この化合物も硬化
性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成すること
が出来る。
【0112】 X−(−Z−Si(R113-a(R12an (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む基で
あり、R11は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル
基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基
を示し、Zは置換若しくは無置換のアルキレン基、アリ
ーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を
示す。) その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものが
ある。
【0113】
【化25】
【0114】
【化26】
【0115】
【化27】
【0116】前記シロキサン系樹脂の形成原料:前記一
般式(A)から(D)(以下(A)〜(D)という)の
ケイ素化合物の組成比としては、有機ケイ素化合物:
(A)+(B)成分1モルに対し、(C)+(D)成分
0.05〜1モルを用いることが好ましい。
【0117】またコロイダルシリカ(E)を添加する場
合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総重量
100部に対し(E)を1〜30重量部を用いることが
好ましい。
【0118】また前記有機ケイ素化合物やコロイダルシ
リカと反応して樹脂層を形成することができる反応性C
TM(F)の添加量は、前記(A)+(B)+(C)+
(D)成分の総重量100部に対し(F)を1〜500
重量部を用いることが好ましい。
【0119】前記(A)+(B)成分が少ない場合はシ
ロキサン樹脂層は架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。
又、(A)+(B)成分が多すぎると架橋密度が大きす
ぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層となる。(E)成分の過
不足も、(A)+(B)成分と同様の傾向がみられる。
一方、(F)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層の電
荷輸送能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、
(F)成分が多い場合はシロキサン樹脂層の膜強度が弱
くなる傾向がみられる。
【0120】本発明に係わる樹脂(電荷輸送性能を有す
る構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系
樹脂)は予め構造単位にシロキサン結合を有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新た
な化学結合を形成させ3次元網目構造を形成することも
あり、又加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキ
サン結合を促進させモノマー、オリゴマー、ポリマーか
ら3次元網目構造を形成することもできる。
【0121】一般的には、アルコキシシランを有する組
成物又はアルコキシシランとコロイダルシリカを有する
組成物の縮合反応により3次元網目構造を形成すること
ができる。
【0122】また前記の3次元網目構造を形成させる触
媒としては有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン
酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩、有機ア
ミン塩(水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩(スタンナ
スオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチル
チンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチ
ルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート
等)、アルミニウム、亜鉛のオクテン酸、ナフテン酸
塩、アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。
【0123】本発明に係わる樹脂中に含有される前記一
般式(1)の電荷輸送性能を有する構造単位Xの含有割
合は、好ましくは1〜10重量%であり、1重量%未満
では繰り返しての画像形成の過程で感度低下やカブリの
発生が大となり、良質の画像が得られなくなり、10重
量%を越えると繰り返しての画像形成の過程で電位低下
により画像の濃度低下が大となり鮮明な画像が得られな
くなる。また、本発明に係わる樹脂層の膜厚は、好まし
くは2.5μm以下であり、0.01μm以上がより好
ましい。0.01μm未満では繰り返しての画像形成の
過程で感光層が摩耗損傷して感光体が疲労劣化し易く、
2.5μmを越えると電子写真性能が低下し、カブリが
増大し易く良質の画像形成が困難になる。
【0124】《樹脂層中に含有される有機微粒子》本発
明の樹脂層中にはフッ素(F)原子又はケイ素(Si)
原子を有するポリマーからなる有機微粒子を含有するこ
とができる。
【0125】上記フッ素原子含有有機微粒子としては、
例えばポリフッ化ビニル、フッ化ビニリデン樹脂、ジク
ロルジフルオロエチレン樹脂、ポリテトラフルオロエチ
レン樹脂等のフッ素系樹脂の1種又は2種以上を用いて
形成され、その分子量は好ましくは3000〜500万
のものが好ましく用いられ、該当する市販品をそのまま
用いることができる。なお、商品名「セフボン−CM
F」(セントラル硝子社製)などのフロロカーボン類も
本発明に利用される。
【0126】次にケイ素原子含有有機微粒子としては、
例えば、アルキルシリコーン樹脂、フェニルシリコーン
樹脂、アルキルフェニルシリコーン樹脂(炭素数1〜8
のアルキル)等のシリコーン樹脂が用いられ市販品とし
ては、「トスパール」(東芝シリコーン社製)及び「ト
レフィル」(トレダウコーニング社製)等が好ましく用
いられる。
【0127】《樹脂層中に含有される無機微粒子》本発
明の樹脂層中には無機微粒子を含有することができる。
【0128】上記無機微粒子としては、例えば酸化チタ
ン、シリカ、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム等が
用いられ、特にはシリカ及びコロイダルシリカが重要で
あり、これらはチタンカップリング剤又はシランカップ
リング剤等で被覆して疎水化されるのが好ましい。上記
有機微粒子及び無機微粒子の体積平均粒径は好ましくは
0.01〜5μmであり、0.01未満では樹脂層の耐
摩耗性及びクリーニング性への寄与が不十分であり、5
μmを越えると感光層表面に粒子が突出してクリーニン
グ部材を損傷してクリーニング性を悪化せしめ、画質が
劣化し易くなる。
【0129】上記有機微粒子及び無機微粒子の体積平均
粒径はHORIBAレーザー回折/散乱式粒度分布測定
装置「LA−700」により測定される。
【0130】また、有機微粒子及び無機微粒子の樹脂層
中の含有量は好ましくは50wt%以下、より好ましく
は0.1〜30wt%であり、樹脂層へ有機微粒子を5
0wt%を越えて添加した場合は感光体の電子写真性能
が低下して良質の画像が得られなくなる。
【0131】《樹脂層に添加される酸化防止剤》また、
本発明に用いられる感光体においては、繰り返しての画
像形成の過程での感光体の電子写真性能の疲労劣化を十
分に防止するため、樹脂層中に酸化防止剤を含有するこ
とが好ましい。また、上記酸化防止剤は必要により下層
の電荷輸送層(CTL)、電荷発生層(CGL)その他
中間層等に含有させてもよい。
【0132】ここで、上記酸化防止剤とは感光層又は感
光層表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、
放電等の条件下での酸素の作用を防止又は制御する性質
を有する有機化合物であり、下記の化合物群を挙げるこ
とができる。
【0133】(1)ラジカル連鎖禁止剤 ・フェノール系酸化防止剤 ヒンダードフェノール系 ・アミン系酸化防止剤 ヒンダードアミン系 ジアリルジアミン系 ジアリルアミン系 ・ハイドロキノン系酸化防止剤 (2)過酸化物分解剤 ・硫黄系酸化防止剤 チオエーテル類 ・燐酸系酸化防止剤 亜燐酸エステル類 なお、ヒンダードフェノール系とは、フェノール性OH
基ないしはフェノール性OHのアルコキシ化基のオルト
位にかさ高い有機基を有する化合物であり、ヒンダード
アミン系とはN原子近傍にかさ高い有機基を有する化合
物である。かさ高い有機基としては分岐状アルキル基が
あり、例えばt−ブチル基が好ましい。
【0134】上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジ
カル連鎖禁止剤が良く、特にヒンダードフェノール系或
いはヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。
【0135】又、2種以上のものを併用してもよく、例
えば(1)のヒンダードフェノール系酸化防止剤と
(2)のチオエーテル類の酸化防止剤との併用も良い。
【0136】本発明において、更に好ましいものとして
は、分子中に上記ヒンダードアミン構造を有するものが
画像ボケ防止や黒ポチ対策等の画質改善に良く、別の態
様として、ヒンダードフェノール構造単位とヒンダード
アミン構造単位を分子内に含んでいるものも同様に好ま
しい。
【0137】本発明において好ましく用いられるヒンダ
ードフェノール系及びヒンダードアミン系酸化防止剤と
して、下記一般式(a)及び(b)を構造単位として有
する化合物がある。
【0138】
【化28】
【0139】式中、R1、R2、R3及びR4は各水素原子
又はアルキル基、アリール基を表し、Qは含窒素脂環を
構成するに必要な原子団を表す。
【0140】またR1、R2の組及びR3、R4の組の夫々
の組においてその1つはQの中に組込まれて二重結合を
与えてもよい。
【0141】更に、R5は分岐状アルキル基、R6、R7
及びR8はそれぞれ水素原子、ヒドロキシ基、アルキル
基又はアリール基を表し、R6、R7及びR8は相互に連
結して環を形成してもよい。
【0142】R9は水素原子、アルキル基又はアルキリ
デン基を表す。
【0143】前記R1、R2、R3及びR4は好ましくは炭
素数1〜40個のアルキル基であって、該アルキル基は
置換基を有してもよく、置換基としては、例えばアリー
ル基、アルコキシ基、カルボン酸基、アミド基、ハロゲ
ン原子等任意のものが挙げられる。
【0144】なお、上記のようにQは含窒素脂環を構成
するに必要な原子団であり、好ましくは5員環、6員環
を構成する原子団であり、好ましい環構造としては、ピ
ペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、イミ
ダゾリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、セレナゾ
リジン、ピロリン、イミダゾリン、イソインドリン、テ
トラヒドロイソキノリン、テトラヒドロピリジン、ジヒ
ドロピリジン、ジヒドロイソキノリン、オキサゾリン、
チアゾリン、セレナゾリン、ピロール等の各環が挙げら
れ、特に好ましくはピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン及びピロリジンの各環である。
【0145】前記R5、R6は炭素数3〜40のtert
−もしくはsec−アルキル基が好ましい。
【0146】R7及びR8はアルキル基としては、炭素数
1〜40のものが好ましく、アリール基としてはフェニ
ル基、ナフチル基、ピリジル基等が挙げられる。またR
6とR7が環となる場合にはクロマン環が好ましい。
【0147】R9の表すアルキル基、アルキリデン基を
表し、炭素数1〜40のものが好ましく、特に好ましい
のは、炭素数1〜18のものである。
【0148】ヒンダードフェノール系或いはヒンダード
アミン系酸化防止剤の樹脂中の含有量は0.01〜25
重量%が好ましい。25重量%より多い含有量では樹脂
層中の電荷輸送能の低下が起こり、残留電位が増加しや
すくなり、又膜強度の低下が発生する可能性がある。更
に好ましくは0.1〜10重量%がよい。
【0149】又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或
いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させても
良い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に
対して0.01〜25重量%が好ましい。
【0150】本発明に用いられる酸化防止剤としては、
上記の条件に適合するものであれば特に限定は無いが、
具体例を下記にあげる。
【0151】(1)ヒンダードフェノール構造単位を有
する化合物例
【0152】
【化29】
【0153】
【化30】
【0154】
【化31】
【0155】
【化32】
【0156】
【化33】
【0157】
【化34】
【0158】
【化35】
【0159】
【化36】
【0160】
【化37】
【0161】
【化38】
【0162】
【化39】
【0163】
【化40】
【0164】(2)ヒンダードアミン構造単位を有する
化合物例
【0165】
【化41】
【0166】
【化42】
【0167】
【化43】
【0168】
【化44】
【0169】
【化45】
【0170】
【化46】
【0171】
【化47】
【0172】
【化48】
【0173】
【化49】
【0174】
【化50】
【0175】
【化51】
【0176】
【化52】
【0177】
【化53】
【0178】(3)ヒンダードアミン構造単位とヒンダ
ードフェノール構造単位を有する化合物例
【0179】
【化54】
【0180】
【化55】
【0181】
【化56】
【0182】(4)有機リン系化合物例 例えば、一般式RO−P(OR)−ORで表される化合
物で代表的なものとして下記のものがある。なお、ここ
においてRは水素原子、各々置換もしくは無置換のアル
キル基、アルケニル基又はアリール基を表す。
【0183】
【化57】
【0184】
【化58】
【0185】(5)有機硫黄系化合物 例えば、一般式R−S−Rで表される化合物で代表的な
ものとして下記のものがある。なお、ここにおいてRは
水素原子、各々置換もしくは無置換のアルキル基、アル
ケニル基又はアリール基を表す。
【0186】
【化59】
【0187】又、製品化されている酸化防止剤としては
以下のような化合物、例えば「イルガノックス107
6」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス
1098」、「イルガノックス245」、「イルガノッ
クス1330」、「イルガノックス3114」、「イル
ガノックス1076」「3,5−ジ−(t)ブチル−4
−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール
系、「サノールLS2626」、「サノールLS76
5」「サノールLS2626」、「サノールLS77
0」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、
「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マー
クLA67」、「マークLA62」、「マークLA6
8」、「マークLA63」以上ヒンダードアミン系が挙
げられる。
【0188】〈感光体の層構成〉本発明に用いられる感
光体の層構成は導電性支持体に必要により設けられる中
間層を介して電荷発生物質(CGM)を含有する電荷発
生層(CGL)、電荷輸送物質(CTM)を含有する電
荷輸送層(CTL)及び樹脂層をこの順に設けた構成で
も良く、また必要により設けられる中間層を介してCG
L、下層CTL、上層CTL及び樹脂層をこの順に設け
た構成であってもよく、またCTL(上層CTL)と樹
脂層との間に接着層を設けてもよい。
【0189】さらにまた、上記樹脂層は複数の層からな
ってもよく、例えば電荷輸送性能を有する層と、電荷輸
送性能を有しない層からなってもよい。
【0190】《感光層に含有されるCGM、CTM》本
発明に用いられる感光体の感光層に含有されるCGMと
しては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、
アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン
顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニ
ン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサン
テン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が
挙げられ、これらのCGMは単独で又は適当なバインダ
ー樹脂と共に層形成が行われる。
【0191】前記感光層に含有されるCTMとしては、
例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、
チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、
イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチ
リル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピ
ラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘導体、オ
キサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイ
ミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘
導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノス
チルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等
が挙げられこれらのCTMは通常バインダー樹脂と共に
層形成が行われる。
【0192】《感光層のバインダー樹脂》本発明に用い
られる感光体のCGL、CTLに含有されるバインダー
樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、
スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロ
ニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共
重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹
脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリ
シラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
【0193】本発明においてCGL中のCGMとバイン
ダー樹脂との割合は重量比で1:5〜5:1が好まし
い。またCGLの膜厚は5μm以下が好ましく、特には
0.05〜2μmが好ましい。
【0194】又、CTLは前記のCTMとバインダー樹
脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥すること
によって形成される。CTMとバインダー樹脂との混合
割合は重量比で3:1〜1:3が好ましい。
【0195】また、CTLの膜厚は10μm以上とする
のが好ましく、より好ましくは15〜50μmであり、
CTLの膜厚が10μm未満では感光体への像露光時C
TLの電荷輸送機能が十分発揮されず良質の画像が得ら
れにくい。またCTLが複数のCTLからなる場合は、
該複数のCTLの上層の膜厚は10μm以下が好まし
く、かつ、該複数のCTLの上層の下に設けられた全て
のCTLの膜厚より小さいことが好ましい。
【0196】《感光層用の溶剤、分散剤》本発明に用い
られる感光体のCGL、CTL、樹脂層、中間層に用い
られる溶剤又は分散剤としては、n−ブチルアミン、ジ
エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールア
ミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジク
ロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,
1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、
ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イ
ソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルス
ルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明
はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が
好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは
2種以上の混合溶剤として用いることもできる。
【0197】《導電性支持体》次に本発明に用いられる
感光体の導電性支持体としては、 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、 2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネ
ート若しくは蒸着によって設けたもの、 3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性
化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が
挙げられる。
【0198】上記導電性支持体の材料としては、主とし
てアルミニウム、銅、真鍮、スチール、ステンレス等の
金属材料、その他プラスチック材料をベルト状またはド
ラム状に成形加工したものが用いられる。中でもコスト
及び加工性等に優れたアルミニウムが好ましく用いら
れ、通常押出成型または引抜成型された薄肉円筒状のア
ルミニウム素管が多く用いられる。
【0199】上記導電性支持体は、好ましくはその表面
に封孔処理されたアルマイト膜を形成したものが用いら
れる。アルマイト処理は通常、例えばクロム酸、硫酸、
しゅう酸、リン酸、ホウ酸、スルファミン酸等の酸性浴
中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好まし
い結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸
濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度
は1〜10g/l、液温は20℃前後、電荷医電圧は約
20ボルトで行うのが好ましいが、これに限定されるも
のではない。また、陽極酸化皮膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特には10μm以下が好ましい。
【0200】また、支持体の形状はドラム状でもシート
状でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に最適
した形状であることが好ましい。
【0201】《中間層》本発明に用いられる感光体にお
いて画像形成を行った場合の優れた画質及び接着性を確
保するうえで導電性支持体上に必要により中間層を設け
ることができ、該中間層の材料としてはポリビニルアル
コール、ポリアミド、有機金属化合物及び/又はシラン
カップリング剤等が用いられ、その膜厚は通常0.1〜
10μmの範囲である。
【0202】《塗布加工方法》次に本発明に用いられる
感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗
布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が
用いられるが、感光層の表面層側の塗布加工は下層の膜
を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成する
ためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッ
パ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが
好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開
平3−90250号及び特開平3−269238号公報
に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例
えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載され
ている。
【0203】本発明においては、更に、支持体と中間層
との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すこと
や、特に画像入力がレーザー光の場合には問題となる干
渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設
けることができる。この導電層は、カーボンブラック、
金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバ
インダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成する
ことができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好まし
く、特には10〜30μmが好ましい。
【0204】〈画像形成装置及びプロセスカートリッ
ジ〉前記画像形成方法により像形成を行う本発明の画像
形成装置及び該装置に組み込まれるプロセスカートリッ
ジは、具体的には複写機、レーザープリンター、LED
プリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真
方式の画像形成装置一般に適用し得るものであるが、更
には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印
刷、製版、ファクシミリ等の画像形成装置にも広く適用
し得るものである。
【0205】図5は本発明の画像形成装置の一例を示す
断面構成図である。図5において50は感光体ドラム
で、該感光体ドラム50は円筒状の導電性支持体上に必
要により中間層を設け、該中間層上に感光層を塗設して
設け、その上に本発明に係わる樹脂層を塗設して得ら
れ、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコ
ロトロンの帯電器で、感光体ドラム50周面に対し一様
な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器5
2による帯電に先だって、前の画像形成での感光層の履
歴をなくすために発光ダイオード等を用いた除電露光器
51による露光を行って感光体ドラム周面の除電を行っ
てもよい。
【0206】感光体ドラム50への一様帯電の後像露光
器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。こ
の図の像露光器53は図示しないレーザーダイオードを
露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθ
レンズ等を経て反射ミラー542により光路を曲げられ
た光により感光体ドラム50上の走査がなされ、静電潜
像が形成される。
【0207】次いで上記静電潜像は現像器54で現像さ
れる。感光体ドラム50周縁にはイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキ
ャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器54
が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内
蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によ
って行われる。現像剤は、例えばフェライトをコアとし
てそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、ポリエステルを主材料として色に応じた顔料と荷電
制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからな
るもので、現像剤は図示していない層形成手段によって
現像スリーブ541上に100〜600μmの層厚に規
制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時
通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直
流及び/又は交流バイアス電圧をかけて現像が行われ
る。
【0208】カラー画像形成においては、1色目の顕像
化が終った後2色目の画像形成工程にはいり、再び帯電
器52による一様帯電が行われ、2色目の静電潜像が像
露光器53によって形成される。3色目、4色目につい
ても2色目と同様の画像形成工程が行われ、感光体ドラ
ム50周面上には4色の重ね合わされた多色トナー像が
形成される。一方モノクロの電子写真方式の画像形成装
置では現像器54は黒トナー1種で構成され、1回の現
像で画像を形成することができる。
【0209】転写紙pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラ57の回転作動により転写域
へと給紙される。
【0210】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム50の周面に転写ローラ58が圧接さ
れ、給紙された転写紙pを挟着して多色トナー像が一括
して転写される。
【0211】次いで転写紙pは転写ローラとほぼ同時に
圧接状態とされた分離器59によって除電がなされ、感
光体ドラム50の周面から分離され定着装置60に搬送
され、熱ローラ601と圧着ローラ602の加熱、加圧
によってトナーを溶着したのち排紙ローラ61を介して
装置外部に排出される。なお前記の転写ローラ58及び
分離器59は転写紙pの通過後、感光体ドラム50の周
面より退避離間して次なるトナー像の形成に備えられ
る。
【0212】一方転写紙pを分離した後の感光体ドラム
50は、クリーニング器62のブレード621の圧接に
より残留トナーを除去清掃し、再び露光部51による除
電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプ
ロセスに入る。なお感光体上に多色トナー像を重ね合わ
せて形成する場合には、前記のブレード621は感光体
ドラム面のクリーニング後直ちに移動して感光体ドラム
50の周面より退避する。
【0213】ここで、上記感光体ドラム50は導電性支
持体上に有機感光層及び該感光層上に本発明の樹脂層
(電荷輸送性能を有する構造単位を有するシロキサン樹
脂層)を設けてなる感光体ドラムであり、70は感光体
ドラム50、除電露光器51、帯電器52、転写ローラ
58、分離器59及びクリーニング器62を一体化して
着脱可能としたプロセスカートリッジである。
【0214】なお、電子写真方式の画像形成装置として
は、除電露光器51、帯電器52、像露光器53、現像
器54、転写ローラ58、分離器59及びクリーニング
器62等の像形成機器の少なくとも1つを感光体ドラム
50と共に一体に支持してプロセスカートリッジを形成
し、レールなどの案内手段を用いて装置本体に着脱自在
の構成としても良い。
【0215】画像形成装置を複写機やプリンターとして
使用する場合には、像露光は原稿からの反射光や透過光
を感光体ドラムに照射すること、或いはセンサーで原稿
を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービーム
の走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレ
イの駆動を行い感光体ドラムに光を照射することなどに
より行われる。
【0216】なお、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、像露光は受信データをプリントするた
めの露光を行うことになる。
【0217】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが本発明の実施の態様がこれにより限定されるもので
はない。
【0218】〔感光体の作製〕 〈感光体1の作製〉下記のごとくして感光体1を作製し
た。
【0219】 《中間層》 ポリアミド樹脂「アミランCM−8000」(東レ社製) 60g メタノール 1600ml 1−ブタノール 400ml を混合し、溶解して中間層塗布液を調製した。この塗布
液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、
膜厚0.3μmの中間層を形成した。
【0220】 《電荷発生層》 下記構造のCGM(G1) 60g シリコーン樹脂溶液「KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液」 (信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に
浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形
成した。
【0221】 《電荷輸送層》 下記構造のCTM(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート「ユーピロンZ300」 (三菱ガス化学社製) 300g ジオキソラン 2000ml を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜
厚25μmの電荷輸送層を形成した。
【0222】
【化60】
【0223】但し、CuKαの特性X線を用いたX線回
折図において、ブラッグ角(2θ±0.2°)が27.
3°に最大ピークを有し、その他9.5°、11.6
°、15.0°及び24.1°に少なくとも1つのピー
クを有するオキシチタニウムフタロシアニンである。
【0224】
【化61】
【0225】《保護層》まず、メチルシロキサン単位7
0モル%と、メチル−フェニルシロキサン単位30モル
%からなるポリシロキサン樹脂を合成し、これにモレキ
ュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置して脱水処理
されたポリシロキサン樹脂10重量部を得た。この樹脂
をトルエン10重量部に溶解し、これにメチルトリメト
キシシラン7重量部、ジブチル錫アセテート0.2重量
部、例示化合物T−1を6重量部、ヒンダードアミン
(例示化合物2−1)0.3重量部を加えて混合溶解
し、得られた溶液を前記電荷輸送層上に塗布乾燥して2
μm厚の保護層を形成し、さらに120℃で1時間の熱
処理を行い、該保護層中のポリシロキサン樹脂を架橋硬
化させ、且つCTM(例示化合物T−1)を該ポリシロ
キサン樹脂に結合させて感光体1を作製した。
【0226】〈感光体2の作製〉感光体1において保護
層中の例示化合物T−1を例示化合物Si−1に代え、
電荷輸送層の膜厚を20μmにした以外は全く同様にし
て感光体2を作製した。
【0227】〈感光体3の作製〉感光体1において保護
層中のヒンダードアミン(例示化合物2−1)をヒンダ
ードフェノール(例示化合物1−1)に代え、電荷輸送
層の膜厚を28μmにした以外は全く同様にして感光体
3を作製した。
【0228】〈感光体4の作製〉感光体1において保護
層中のヒンダードアミン(例示化合物2−1)を用いな
い以外は全く同様にして感光体4を作製した。
【0229】〈感光体5の作製〉感光体1において保護
層中の例示化合物T−1を用いない以外は全く同様にし
て感光体5を作製した。
【0230】〈感光体6の作製〉感光体1において保護
層を設置しない以外は全く同様にして感光体6を作製し
た。
【0231】〔ブレードの構成〕ブレード1は表1の特
性を有するシリコーンゴムブレードであり、ブレード2
は表1の特性を有するウレタンゴムブレードAの表面を
フッ化水素で処理してなるフッ素化処理ゴムブレードで
ある。また、ブレード3は表1の特性を有するウレタン
ゴムブレードBの先端に、メチルエチルケトンのアクリ
ル樹脂(バインダー樹脂)5%溶液1000ccにフッ
素樹脂微粒子「カイナー#500」(ペンウォルト社
製)100gを分散した分散液を乾燥膜厚が1μmとな
るよう塗布したものである。また、ブレード4は表1の
特性を有するウレタンゴムブレードBの先端に、メチル
エチルケトンのブチラール樹脂(バインダー樹脂)5%
溶液1000ccに粒径0.4μmのアクリル樹脂微粒
子「MP−1000」(総研化学社製)100gを分散
した分散液を乾燥膜厚が1μmとなるよう塗布したもの
である。またブレード5は表1の特性を有するウレタン
ゴムブレードBの先端に、乾燥膜厚が1μmとなるよう
シリコーン樹脂液「FL−100」(信越化学社製)を
塗布したものである。また、ブレード6は表1の特性を
有するウレタンゴムブレードBの先端に、メチルエチル
ケトンのブチラール樹脂5%溶液1000ccに前記C
TM(D1)の10gを溶解させた溶液を乾燥膜厚が1
μmとなるよう塗布したものである。
【0232】
【表1】
【0233】表中、ウレタンゴムブレードA及びBは北
辰工業社製である。
【0234】〔実施例1〜5及び比較例1〜3の画像評
価テスト〕上記感光体1〜6及びクリーニングブレード
1〜6を表2の如く順次組み合わせて装着してなるKo
nica LP3015の改造機を用い、クリーニング
ブレードの感光体への当接方法をカウンター方向とし、
下記条件で実施例1〜5及び比較例1〜3の実写による
画像評価テスト及び解像力評価テストを行った。即ち、
画像評価テストの原稿には黒化率7%の全面文字テスト
パターンを用い、低温低湿(LL)10℃、RH20%
下における初期及び5万コピー後の画質の評価テスト及
び該5万コピー後の翌朝最初のコピーの画質評価テスト
を行いその結果を表2に示した。また、上記5万コピー
後の翌朝最初のコピーの原稿に1mmあたり本数が8、
7、6、5、4、3、2のテストパターンを用いて解像
力評価テスト(LL下)を行い、その結果を表2に示し
た。
【0235】また上記感光体1〜6及びクリーニングブ
レード1〜6を感光体に対する当接方法を図5の如くト
レール方向とし、表2の条件で順次組み合わせて装着し
たKonica LP3015の改造機において帯電
器、露光器、現像器及び帯電前電光(PCL)を不作動
とし、クリーニングブレードを作動させ、該改造機を常
温常湿(20℃,RH60%)環境下で100回連続作
動させてクリーニングブレード直後の該クリーニングブ
レードによる感光体の摩擦帯電の表面電位を測定し、そ
の結果を表2に示した。
【0236】
【表2】
【0237】表2より、実施例の画像評価テストでは、
特に条件の悪い低温低湿(LL)時においても、5万コ
ピーに及ぶ繰り返しての画像形成の過程でクリーニング
ブレードにおけるトナーのすり抜けの発生が無く、5万
コピー後の翌朝の最初のコピーにおいて画像ボケ等の画
質不良の発生がなく、高解像力の良質の画像が得られる
が、比較例の画像評価テストではトナーすり抜けや画像
ボケが発生し、かつ画像の解像力も低く、実用性に乏し
いことが分かる。
【0238】
【発明の効果】実施例により実証されたように、本発明
の画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッ
ジによれば、長期に亘る繰り返しての画像形成の過程
で、クリーニングブレードにおけるトナーのすり抜けの
発生が無く、画像ボケ等の画質不良の発生がなく、高解
像力の良質の画像が安定して得られる等、優れた効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成方法を説明するための複写機の一例を
示す図である。
【図2】ステップスリップしてクリーニングする動作を
説明する図である。
【図3】当接角θで感光体にカウンター方向で当接して
クリーニングする動作を説明する図である。
【図4】当接角θで感光体にトレール方向で当接してク
リーニングする動作を説明する図である。
【図5】画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
【符号の説明】
10 感光体 11、52 帯電器 12 像露光 13、54 現像器 19、621 ブレード 50 感光体ドラム 20、51 除電露光器 53 像露光器 541 スリーブ 60 定着装置 62 クリーニング器 70 プロセスカートリッジ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
    像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
    形成を行う画像形成方法において、該電子写真感光体が
    電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
    有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
    であり、該クリーニング工程のクリーニング部材と該電
    子写真感光体の表面とを接触帯電させた場合に該電子写
    真感光体表面がプラスに帯電することを特徴とする画像
    形成方法。
  2. 【請求項2】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
    像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
    形成を行う画像形成方法において、該電子写真感光体が
    電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
    有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
    であり、該クリーニング工程のクリーニング部材が、そ
    の表面に電子写真感光体表面より電子親和性が大きい材
    料を塗布して形成されていることを特徴とする画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】 前記クリーニング部材の表面に塗布され
    る材料が、フッ素系樹脂微粒子を含有することを特徴と
    する請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記クリーニング部材の表面に塗布され
    る材料が、アクリル系樹脂微粒子を含有することを特徴
    とする請求項2に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送性能を有する構造単位を含
    み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を表面に有
    する電子写真感光体が、その表面に酸化防止剤を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の
    画像形成方法。
  6. 【請求項6】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
    像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
    形成を行う画像形成装置において、該電子写真感光体が
    電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
    有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
    であり、該クリーニング工程のクリーニング部材と該電
    子写真感光体の表面とを接触帯電させた場合に該電子写
    真感光体表面がプラスに帯電することを特徴とする画像
    形成装置。
  7. 【請求項7】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
    像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
    形成を行う画像形成装置において、該電子写真感光体が
    電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を
    有するシロキサン系樹脂を表面に有する電子写真感光体
    であり、該クリーニング工程のクリーニング部材が、そ
    の表面に電子写真感光体表面より電子親和性が大きい材
    料を塗布して形成されていることを特徴とする画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 前記クリーニング部材の表面に塗布され
    る材料が、フッ素系樹脂微粒子を含有することを特徴と
    する請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記クリーニング部材の表面に塗布され
    る材料が、アクリル系樹脂微粒子であることを特徴とす
    る請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記電荷輸送性能を有する構造単位を
    含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を表面に
    有する電子写真感光体が、その表面に酸化防止剤を含有
    することを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載
    の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
    像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
    形成を行う画像形成装置に使用するプロセスカートリッ
    ジにおいて、該電子写真感光体が電荷輸送性能を有する
    構造単位を含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹
    脂を表面に有する電子写真感光体であり、該クリーニン
    グ工程のクリーニング部材が該電子写真感光体を接触帯
    電させた場合に、該電子写真感光体の表面をプラスに帯
    電させるクリーニング部材であり、該電子写真感光体と
    帯電、像露光、現像、転写、分離及びクリーニングを含
    む工程に用いられる各機器の少なくとも1つとを組み合
    わせて造られていることを特徴とするプロセスカートリ
    ッジ。
  12. 【請求項12】 電子写真感光体上に帯電、像露光、現
    像、転写、分離及びクリーニングを含む工程を経て画像
    形成を行う画像形成装置に使用するプロセスカートリッ
    ジにおいて、該電子写真感光体が電荷輸送性能を有する
    構造単位を含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹
    脂を表面に有する電子写真感光体であり、該クリーニン
    グ工程のクリーニング部材がその表面に電子写真感光体
    表面より電子親和性が大きい材料を塗布して形成された
    クリーニング部材であり、該電子写真感光体と帯電、像
    露光、現像、転写、分離及びクリーニングを含む工程に
    用いられる各機器の少なくとも1つとを組み合わせて造
    られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 【請求項13】 前記電荷輸送性能を有する構造単位を
    含み、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を表面に
    有する電子写真感光体が、その表面に酸化防止剤を含有
    することを特徴とする請求項11又12に記載のプロセ
    スカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011074050A (ja) * 2009-10-02 2011-04-14 Ricoh Co Ltd 新規メチロール化合物とアルデヒド化合物、及び該メチロール化合物の製法

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