JP2001066250A - ガス検出装置 - Google Patents

ガス検出装置

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JP2001066250A
JP2001066250A JP24388299A JP24388299A JP2001066250A JP 2001066250 A JP2001066250 A JP 2001066250A JP 24388299 A JP24388299 A JP 24388299A JP 24388299 A JP24388299 A JP 24388299A JP 2001066250 A JP2001066250 A JP 2001066250A
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light
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laser light
laser
wavelength
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JP24388299A
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Takashi Wada
隆志 和田
Hiroyuki Matsubara
弘幸 松原
Hiroshi Ito
伊藤  博
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出途中の一部隠蔽などのさまざまなノイズ
の有無に関わらず、零点安定性を維持すると共に、超高
精度なガス漏れ検知を行うことができるガス検出装置の
提供を目的とする。 【解決手段】 信号発生回路24により出力信号を変調
信号調整回路22に入力し、レーザダイオード16A及
びレーザダイオード16Bが逆位相、並びに、レーザダ
イオード16A及びレーザダイオード16Bが逆位相に
それぞれなるように変調信号をそれぞれのレーザダイオ
ードに出力することにより、レーザダイオードより変調
光が出力される。そして、それぞれのレーザダイオード
より出力された変調光を分波器18及び3つの合波器2
0A、20B、20Cによって測定光を生成し、プロー
ブ部14の対象ガス雰囲気へ出力し、受光器36により
受光する。そして、同期検波回路26により変調成分の
みを抽出してガス検知を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス検出装置に関
し、特に、対象ガスの光吸収特性を利用してガス漏れ等
を検出するガス検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスには特定波長の光を吸収する吸収帯
のあることが知られており、これを利用したガス検出装
置が従来より提案されている。
【0003】例えば、特開平5−264446号公報に
示されるような、差分吸収法によるものが知られてい
る。これは単一のレーザダイオードの駆動電流を変調し
て、対象ガスに吸収される波長と吸収されない波長の二
種のレーザ光を交互に射出させ、途中ビームスプリッタ
で光束を分岐して、一方を対象ガスを経て受光素子に入
射させ、他方は直接他の受光素子に入射させる。そし
て、各受光素子の出力信号を対数比増幅器に入力し、そ
の出力を矩形波列に変換すると共に、これを帯域通過フ
ィルタに通して変調基本波成分を抽出することによりガ
ス濃度信号を得ている。
【0004】しかしながら、特開平5−264446号
公報に示されるガス検出装置では、レーザ光の波長を変
化させるに伴って光出力も大きく変化してしまう問題を
対数比増幅器を使用することによって解決しているが、
該対数比増幅器は、一般に温度依存性が大きく、精度及
び信頼性に難がある。また、特開平5−264446号
公報に示されるガス検出装置は、受光器を2つ使用して
いるのでノイズが発生しやすい。
【0005】そこで、特開平5−264446号公報に
示されるガス検出装置の問題点を解消するために、特開
平11−142327号公報に記載のガス検出装置が提
案されている。
【0006】特開平11−142327号公報に示され
るガス検出装置は、対象ガスに吸収される波長のレーザ
光と対象ガスに吸収されない波長のレーザ光のそれぞれ
のレーザ光を同一振幅且つ互いに逆相に変調した変調光
として合成し測定光とする。そして、該測定光を対象ガ
ス雰囲気中を通過させ、受光器で受光させ、その抽出さ
れた変調成分より演算回路でガス濃度を算出している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−142327号公報に示されるガス検出装置で
は、対象ガスの検知範囲にガスがない場合に測定光を一
部隠蔽しても出力変動がないはずであるが、ナイフエッ
ジ法(ナイフエッジにより測定光を一方向から遮蔽して
いき、その測定光の出力変化をみる方法)などを用いて
実際に測定光を一部隠蔽すると、出力光の変動が生じる
(図5)。これは、2つのレーザ光の逆相の変調光によ
り発生させられた測定光そのものが空間的不均一性(空
間的に全く同一の光強度にできないこと)を有するため
である。測定光の空間不均一性の存在は、吸収、非吸収
の2つの光の波長の違いに基づくもので、レーザ光出射
端あるいは光ファイバー出射端から射出される光は、回
折して広がるがその回折角度をθとすると、θ=λ/π
ωで定義される。ここでλは波長、ωは出射ビーム径で
あり所定の定数である。従って、波長が異なることによ
り回折角度が異なるので結局、測定のためのコリメート
などを施した場合のビーム径に差を生じることになる。
【0008】特開平11−142327号公報に示され
るガス検出装置の検出原理からは対象ガス雰囲気中にガ
スがない場合及びその時に測定光を一部隠蔽しても出力
変動がないはずであり高精度測定が可能としているが、
実際には測定光を一部隠蔽すると、上述した理由により
出力光の変動を生じる。
【0009】2つの変調光の径が異なる場合(図9
(A)の実線及び点線)の出力の変動を、ガスがない場
合の測定範囲の一部隠蔽を模擬検証可能なナイフエッジ
法を例にとって計算すると、図9(B)のようになり図
5の測定結果と合うことが計算結果により示される。
【0010】従って、特開平11−142327号公報
に示されるガス検出装置では、2つの波長の異なるレー
ザ光を用いているので、原理的に上述の問題を回避する
ことができない。この一部隠蔽により出力の変動が明確
にされた、空間的不均一性が測定精度に与える影響は±
1〜2%程度であり、これが無視できるようなガス漏れ
検知には、特開平11−142327号公報に示される
ガス検出装置を適用することができるが、正確なガス濃
度測定、微量なガス検知については重大な問題となる。
【0011】本発明は、上記問題を解決すべく成された
もので、検出途中の一部隠蔽などのさまざまなノイズの
有無に関わらず、零点安定性を維持すると共に、超高精
度なガス漏れ検知を行うことができるガス検出装置の提
供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、対象ガスに吸収される波長
のレーザ光を発生する第1のレーザ光発生手段と、前記
第1のレーザ光発生手段より出力される波長よりも小さ
い波長で、且つ対象ガスに吸収されない波長のレーザ光
を発生する第2のレーザ光発生手段と、前記第1のレー
ザ光発生手段より出力される波長よりも大きい波長で、
且つ対象ガスに吸収されない波長のレーザ光を発生する
第3のレーザ光発生手段と、前記第1のレーザ光発生手
段及び前記第2のレーザ光発生手段より出力される各レ
ーザ光が、同一振幅且つ互いに逆相となるように変調す
ると共に、前記第1のレーザ光発生手段及び前記第3の
レーザ光発生手段より出力される各レーザ光が、同一振
幅且つ互いに逆相となるように変調する変調手段と、前
記変調手段により変調された各変調光を合成して測定光
とし、該測定光を対象ガス雰囲気中に出力する測定光出
力手段と、対象ガス雰囲気中を通過した前記測定光を受
光する受光手段と、当該受光手段の出力信号中の変調成
分を抽出する変調成分抽出手段と、を具備することを特
徴としている。
【0013】請求項1に記載の発明によれば、対象雰囲
気ガスの濃度が零であると、測定光を構成する各変調成
分はいずれも減衰されず、これら変調光の変調成分が互
いに相殺し合って測定光の変調成分は問題とならない程
度に小さくなる。一方、対象雰囲気ガスの濃度が増加す
ると、測定光を構成する各変調光のうち対象ガスに吸収
される波長のものがガス濃度に応じて減衰させられる。
これによって、各変調光の変調成分に大小を生じ、この
結果、測定光の変調成分はガス濃度に応じて大きくな
る。従って、測定光の変調成分が所定値を越えた時にこ
れを報知すれば、ガス漏れ検出器として使用できる。ま
た、測定光の変調成分を所定の数式に代入してガス濃度
を算出すれば、ガス濃度測定器として使用できる。
【0014】また、対象ガスに吸収される波長の第1の
レーザ光、第1のレーザ光よりも小さい波長で且つ対象
ガスに吸収されない第2のレーザ光、及び第1のレーザ
光より大きい波長で且つ対象ガスに吸収されない第3の
レーザ光を変調手段により上述したように、第1のレー
ザ光及び第2のレーザ光が同一振幅且つ互いに逆位相と
なるように変調すると共に、第1のレーザ光及び第3の
レーザ光が同一振幅且つ互いに逆相となるように変調す
る。そして、合成して測定光を生成することにより、一
部隠蔽することによって生じる出力変動を相殺すること
ができる。従って、従来のガス検出装置のように空間的
不均一性を生じることが無い。
【0015】すなわち、対数比増幅器が不要であると共
に、単一の受光器を設ければよいので、温度変化による
特性変化やノイズの混入による精度低下をきたすことが
なく、高精度なガス検出が可能である。また、測定光の
変調成分のみを抽出するので、各レーザ光発生手段で発
生させられる非変調時のレーザ光強度にある程度の差が
あっても問題とならない。
【0016】従って、検出途中の一部隠蔽などのさまざ
まなノイズの有無に関わらず、零点安定性を維持すると
共に、超高精度なガス漏れ検知を行うことができるガス
検出装置を提供することができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記測定光出力手段が、前記第1のレ
ーザ光発生手段より出力される光を2分する分割手段
と、前記第2のレーザ光より出力される光及び前記分割
手段により2分された一方の光を合成する第1の合成手
段と、前記第1のレーザ光発生手段より出力される光及
び前記分割手段により2分された他方の光を合成する第
2の合成手段と、前記第1の合成手段及び前記第2の合
成手段により合成された光をさらに1つの光に合成する
第3の合成手段と、からなることを特徴としている。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、測定光出力手段を、第1のレー
ザ光発生手段より出力される光を2分する分割手段と、
第2のレーザ光より出力される光及び分割手段により2
分された一方の光を合成する第1の合成手段と、第1の
レーザ光発生手段より出力される光及び分割手段により
2分された他方の光を合成する第2の合成手段と、第1
及び第2の合成手段により合成された光をさらに1つの
測定光に合成する第3の合成手段により構成することが
可能である。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記測定光出力手段が、前記第2のレ
ーザ光発生手段及び前記第3のレーザ光発生手段より出
力される光を合成する第1の合成手段と、前記第1の合
成手段により合成された光及び前記第1のレーザ光発生
手段より出力される光を合成する第2の合成手段と、か
らなることを特徴としている。
【0020】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、測定光出力手段を、第2のレー
ザ光発生手段及び第3のレーザ光発生手段により出力さ
れる光を合成する第1の合成手段と、第1の合成手段に
より合成された光及び第1のレーザ光発生手段により出
力される光を合成する第2の合成手段より構成すること
が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1にはガス検
出装置10の構成を示す。ガス検出装置10はコントロ
ーラ部12とプローブ部14よりなり、コントローラ部
12には3個のレーザダイオード(LD)16A、16
B、16C、分波器18、3個の合波器20A、20
B、20C、変調信号調整回路22、信号発生回路2
4、同期検波回路26、演算回路28及び表示器30が
設けられている。また、プローブ部14にはコリメータ
レンズ32、集光レンズ34及び受光器36が設けられ
ている。なお、3個のレーザダイオード16A、16
B、16Cは、それぞれ本発明の第1、第2及び第3の
レーザ光発生手段に、分波器18及び合波器20A、2
0B、20Cは測定光出力手段に、変調信号調整回路2
2は変調手段に、受光器36は受光手段に同期検波回路
26は変調成分抽出手段にそれぞれ相当する。また、分
波器18は分割手段に相当し、合波器20A、20B、
20Cはそれぞれ第1、第2及び第3の合成手段に相当
する。
【0022】上記レーザダイオード16Aは対象ガスに
吸収される波長λ1のレーザ光を発振し、レーザダイオ
ード16Bはレーザダイオード16Aより発振される波
長よりも小さい波長λ2のレーザ光を発振し、レーザダ
イオード16Cはレーザダイオード16Aより発振され
る波長よりも大きい波長λ3のレーザ光を発振する。な
お、レーザダイオード16Aより発振されるレーザ光は
そのスペクトル幅が対象ガスの吸収線幅よりも狭いこと
が望まれる。また、レーザダイオード16B、16Cよ
り発生されるレーザ光は、ガス雰囲気中にガスが存在す
る場合に、それらのガスで吸収されない波長であること
が望ましい。本実施形態では、各レーザ光の波長λ1、
λ2、λ3は1.65μm帯を使用しており、これら波
長λ1、λ2、λ3は、屈折率等の光学的特性を類似さ
せるために可能な限り近い波長とするのがよい。
【0023】信号発生回路24は、5KHzの正弦波あ
るいは矩形波を変調信号調整回路22に出力し、変調信
号調整回路22は、所定の変調比でレーザダイオード1
6A及びレーザダイオード16B、並びに、レーザダイ
オード16A及びレーザダイオード16Cがそれぞれ逆
位相の変調信号となるように調整して変調信号22a、
22b、22cをレーザダイオード16A、16B、1
6Cに出力する。
【0024】分波器18、合波器20A、20B、20
Cは、それぞれ方向性結合器からなり、分波器18は、
レーザダイオードLaより出力されるレーザ光Laを変
調光La1及び変調光La2に2分する。合波器20A
は変調光La1及びレーザダイオード16Bより出力さ
れる変調光Lbを合波して測定光Ls1を生成し、合波
器20Bは変調光La2及びレーザダイオード16Cよ
り出力される変調光Lcを合波して測定光Ls2を生成
し、合波器20Cは測定光Ls1及び測定光Ls2を合
波して最終的な測定光Lsを生成する。なお、各レーザ
ダイオード16A、16B、16Cに対する強度変調比
において、レーザダイオード16Aでは変調光Laを分
波器18にて2分した変調光La1、La2に対して強
度変調比を調整する。合波器20A、及び合波器20B
における変調光La1、Lb、及び変調光La2、Lc
の混合比率をMa1、Mb,及びMa2、Mcとし、受
光器36における各変調光La、Lb、Lcの感度をγ
a、γb、γcとして、変調光La1と変調光Lbに対
してMbγb:Ma1γaとなるように、また変調光L
a2と変調光Lcに対してMcγc:Ma2γaとなる
ようにして、合波器20Cにおいて測定光Ls1、Ls
2を合波する。レーザダイオード16A、16B、16
Cから出力される各変調光La(La1、La2)、L
b、Lcの光強度の経時変化を図2(A)、(B)、
(C)に示し、それぞれ非変調時の所定強度I1、I
2、I3を中心に5kHzでほぼ同一振幅且つ互いに逆
位相に変調されている。また、分波器18、合波器20
A、20B、20Cとしては、方向性結合器を使用する
以外に、例えば、ハーフミラー等を使用することもでき
る。
【0025】同期検波回路26は、信号発生回路24よ
り出力される5KHz信号が入力されると共に、受光器
36の出力のうち変調成分IMのみを抽出するように構
成されており、演算回路28は、抽出された変調成分I
Mから下式(1)によってガス濃度αを算出し、表示器
30は演算回路28によって算出された結果を表示する
ように構成されている。 α=−1/KL・log(1−IM/I0) ・・・(1) =−1/KL・log(1−(Ib+Ic−Ia)/(Ib+Ic)) =−1/KL・log(Ia/(Ib+Ic)) なお、上式(1)において、I0(=Ib+Ic)は変
調光Laをカットした時の対象ガス通過後の測定光Ls
中における変調成分強度であり、Ia、Ib、Icはそ
れぞれ、対象ガス通過後の測定光Ls中の変調光La、
Lb、Lcの変調成分強度である。また、Kは対象ガス
の吸収係数、Lは対象ガス雰囲気中の光路長である。
【0026】コントローラ部12とプローブ部14は光
ファイバーによって接続されており、プローブ部14の
コリメータレンズ32は、コントローラ部12より出力
された測定光Lsを平行光に変換し対象ガス雰囲気中に
出力する。
【0027】集光レンズ34は、対象ガス雰囲気中を通
過した測定光を受光器36に集光するように構成されお
り、受光器36は、フォトダイオードあるいは光電子増
倍管を使用して測定光Lsを受光するように構成されて
いる。
【0028】続いて、上述のように構成されたガス検出
装置10の作用について説明する。
【0029】信号発生回路24から出力される5KHz
の正弦波あるいは矩形波の出力信号は変調信号調整回路
22に入力され、変調信号調整回路22で上述した変調
比を、変調光La1と変調光Lbに対してMbγb:M
a1γaとなるように、また変調光La2と変調光Lc
に対してMcγc:Ma2γaとなるようにして、レー
ザダイオード16A及びレーザダイオード16Bが逆位
相、並びに、レーザダイオード16A及びレーザダイオ
ード16Cが逆位相にそれぞれなるように、すなわち、
レーザダイオード16B及びレーザダイオード16Cで
は同位相になるように、変調信号22a、22b、22
cをレーザダイオード16A,16B、16Cに出力す
ることによってレーザダイオード16A、16B、16
Cより変調光La、Lb、Lcが出力される。
【0030】各レーザダイオード16Aから出力された
変調光Laは分波器18に入力され、変調光Laが変調
光La1及び変調光La2に2分される。2分された変
調光Laの一方の変調光La1及びレーザダイオード1
6Bから出力された変調光Lbは、合波器20Aに入力
され、ここで合波されて第1の測定光Ls1が生成され
る。また、2分された変調光Laの他方の変調光La2
及びレーザダイオード16Cから出力された変調光Lc
は、合波器20Bに入力され、ここで合波されて第2の
測定光Ls2が生成される。
【0031】そして、第1の測定光Ls1及び第2の測
定光Ls2は合波器20Cに入力され、ここで合波され
て最終的に測定光Lsが生成される。ここで、測定光L
sの光強度の経時変化を図2(D)に示し、変調成分が
互いに相殺されて殆ど脈動の無い一定強度となってい
る。
【0032】測定光Lsは光ファイバ38によってプロ
ーブ部14へ導入され、コリメータレンズ32で平行光
に変換されて対象ガス雰囲気中へ送出される。対象ガス
雰囲気中を通過した測定光Lsは集光レンズ34によっ
て、受光器36に入力される。
【0033】測定光Lsのうち波長λ1の成分は対象ガ
スの濃度が零であれば波長λ1の測定光成分は全く減衰
させられないから、変調分が互いに相殺しあった一定強
度の測定光Lsが受光器36に入力され、受光器36の
出力は図3(A)に示すように一定となる。一方、対象
ガスの濃度が零以外であると、波長λ1の測定光成分は
吸収によってガス濃度に応じて減衰させられ(図2
(A)の破線参照)、このため、受光器36の出力には
波長λ1の測定光成分と、波長λ2及び波長λ3の測定
光成分との差分に応じた変調成分が現れる(図4
(A))。
【0034】そして、受光器36の出力はコントローラ
部12の同期検波回路26に入力され、同期検波回路2
6では、受光器36より入力された変調信号から信号発
生回路24より出力された信号を取り出すことによって
受光器36の出力の信号のうち変調成分IMのみが抽出
される(図4(B))。この変調成分IMは対象ガス濃
度が零の場合には零となる(図3(B))。また、抽出
された変調成分IMは演算回路28に出力され、演算回
路28によってガス濃度αが算出され、表示器30上に
算出結果が表示される。
【0035】続いて、測定範囲の一部隠蔽を模擬検証可
能なナイフエッジ法を用いて、出力変動の検証を行った
結果について説明する。
【0036】特開平11−142327号公報に記載の
ガス検出装置では、ナイフエッジ法を用いて、測定光を
一部隠蔽すると、図5に示すように 出力光の変動を生
じする。これは、上述したように、空間的不均一性によ
るものであり、波長が異なることにより、回折角度が異
なる。従って、測定のためにコリメートを施したビーム
径に差を生じる。
【0037】そこで、本実施の形態では、レーザダイオ
ード16Aより出力された変調光La1とレーザダイオ
ード16Bより出力される変調光La1よりも小さい波
長の変調光Lbにより測定光Ls1を生成する。また、
レーザダイオード16Aより出力された変調光La2と
レーザダイオード16Cより出力される変調光La2よ
りも大きい波長の変調光Lcにより測定光Ls2を生成
する。そして、測定光Ls1及び測定光Ls2を合成し
て測定光Lsを生成する。
【0038】このように2つの測定光Ls1、Ls2を
合成して測定光Lsを生成することにより、ナイフエッ
ジ法を用いた出力変動は、測定光Ls1及び測定光Ls
2により、図6に示すように従来の出力変動を補償・相
殺する。従って、出力変動がなくなる。なお、図6の点
線は、従来のガス検出装置による出力変動、或いは、例
えば本実施形態における測定光Ls1単独の出力変動を
示し、実線は、本実施形態における、従来の出力変動、
或いは測定光Ls1の出力変動を補償・相殺する測定光
Ls2単独の逆相の出力変動を示す。
【0039】すなわち、検出中の一部隠蔽などのさまざ
まなノイズの有無に関わらず、零点安定を維持すると共
に、超高精度なガス漏れ検知を行うことができる。 [第2実施形態]コントローラ部12の構成は図7に示
すようなものとしてもよい。すなわち、図7において
は、コントローラ部12には、第1実施形態と同様に、
レーザダイオード16A、レーザダイオード16B、及
びレーザダイオード16Cが設けられている。
【0040】第2実施形態では、レーザダイオード16
B及びレーザダイオード16Cより出力される変調光L
b、Lcが合波器21Aにより合成されて変調光Lbc
を生成し、レーザダイオード16Aより出力された変調
光La、及びレーザダイオード16B及びレーザダイオ
ード16Cから出力された合成変調光Lbcを合波器2
1Bにより合成することによって測定光Lsを生成する
構成となっている。なお、合波器21A、21Bは本発
明の第1及び第2の合成手段に相当する。
【0041】このような構成としても第1実施形態と同
様の作用効果が得られる。更に、合成器を設ける数を減
らすことができコントローラ部12を小型化することが
できると共に、各種の調整を容易に行うことができる。
また、レーザダイオード16Aより出力される変調光L
aを分波することがないのでレーザダイオード16Aの
出力損失が少ない。
【0042】なお、上記実施形態において、プローブ部
14の構成は図8に示すようなものとしてもよい。すな
わち、図8において、プローブ部14にはコリメータレ
ンズ32、集光レンズ34、及び受光器36に加えて、
ハーフミラー40が設けられている。他の構成は第1実
施形態及び第2実施形態と同様である。
【0043】コントローラ部12(図1参照)から至っ
た光ファイバ38によりコリメータレンズ32に測定光
Lsが導入され、これはハーフミラー40で反射されて
対象ガス雰囲気中へ送出される。対象ガス雰囲気を通過
した測定光Lsは室壁W等の反射体あるいは散乱体で反
射ないし散乱される。測定光Lsのうち反射等されて対
象ガス雰囲気中を再び戻った光はハーフミラー40を通
過して集光レンズ34にいたり、受光器36に入射させ
られる。
【0044】このような構成によっても、第1実施形態
及び第2実施形態と同様の作用効果が得られると共に、
コリメータレンズ32と集光レンズ34を第1実施形態
及び第2実施形態のように対象ガス雰囲気を挟んで対称
位置に設ける必要がなく、同じ側に設けることができる
から、プローブ部14が小型化されると共に、対象ガス
雰囲気から離れた遠隔からのガス検出が可能となる。
【0045】また、上記の実施の形態では、演算回路2
8でガス濃度αを算出するようにしたが、単にガス漏れ
検出の用途に使用する場合には、演算回路28を設け
ず、同期検波回路26の出力すなわち変調成分IMが所
定値を越えた時に警報信号を発するような構成とすれば
よい。
【0046】変調成分抽出手段としては上記実施形態の
同期検波回路に代えて、受光器の出力をフーリエ変換し
て変調成分強度を測定するもの、あるいは受光器出力と
変調信号との相互相関をとるもの等が採用できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、検
出途中の一部隠蔽などのさまざまなノイズの有無に関わ
らず、零点安定性を維持すると共に、超高精度なガス漏
れ検知を行うことができるガス検出装置の提供するこが
できる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す、ガス検出装置の
ブロック構成図である。
【図2】光強度の経時変化を示す図である。
【図3】受光器出力と同期検波出力の経時変化を示す図
である。
【図4】受光器出力と同期検波出力の経時変化を示す図
である。
【図5】ナイフエッジ法を用いた従来のガス検出装置の
出力変動を示す図である。
【図6】ナイフエッジ法を用いて本発明の実施の形態に
関わるガス検出装置の出力変動を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す、ガス検出装置の
ブロック構成図である。
【図8】プローブ部の別の構成を示す、ブロック構成図
である。
【図9】(A)光ビーム径の異なる場合の光強度分布、
(B)光ビーム径の異なる測定光の場合にナイフエッジ
で遮蔽した時の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 ガス検出装置 16A レーザダイオード(第1のレーザ光発生手段) 16B レーザダイオード(第2のレーザ光発生手段) 16C レーザダイオード(第3のレーザ光発生手段) 22 変調信号調整回路(変調手段) 18 分波器(分割手段) 20A 合波器(測定光出力手段) 20B 合波器(測定光出力手段) 20C 合波器(測定光出力手段) 21A 合波器(測定光出力手段) 21B 合波器(測定光出力手段) 26 同期検波回路(変調成分抽出手段) 36 受光器(受光手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 博 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 2G059 AA05 EE01 EE11 GG01 GG02 GG03 GG09 JJ11 JJ17 KK01 KK02 2G067 BB15 BB17 CC04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象ガスに吸収される波長のレーザ光を
    発生する第1のレーザ光発生手段と、 前記第1のレーザ光発生手段より出力される波長よりも
    小さい波長で、且つ対象ガスに吸収されない波長のレー
    ザ光を発生する第2のレーザ光発生手段と、 前記第1のレーザ光発生手段より出力される波長よりも
    大きい波長で、且つ対象ガスに吸収されない波長のレー
    ザ光を発生する第3のレーザ光発生手段と、 前記第1のレーザ光発生手段及び前記第2のレーザ光発
    生手段より出力される各レーザ光が、同一振幅且つ互い
    に逆相となるように変調すると共に、前記第1のレーザ
    光発生手段及び前記第3のレーザ光発生手段より出力さ
    れる各レーザ光が、同一振幅且つ互いに逆相となるよう
    に変調する変調手段と、 前記変調手段により変調された各変調光を合成して測定
    光とし、該測定光を対象ガス雰囲気中に出力する測定光
    出力手段と、 対象ガス雰囲気中を通過した前記測定光を受光する受光
    手段と、 当該受光手段の出力信号中の変調成分を抽出する変調成
    分抽出手段と、 を具備するガス検出装置。
  2. 【請求項2】 前記測定光出力手段が、前記第1のレー
    ザ光発生手段より出力される光を2分する分割手段と、
    前記第2のレーザ光より出力される光及び前記分割手段
    により2分された一方の光を合成する第1の合成手段
    と、前記第1のレーザ光発生手段より出力される光及び
    前記分割手段により2分された他方の光を合成する第2
    の合成手段と、前記第1の合成手段及び前記第2の合成
    手段により合成された光をさらに1つの光に合成する第
    3の合成手段と、からなることを特徴とする請求項1に
    記載のガス検出装置。
  3. 【請求項3】 前記測定光出力手段が、前記第2のレー
    ザ光発生手段及び前記第3のレーザ光発生手段より出力
    される光を合成する第1の合成手段と、前記第1の合成
    手段により合成された光及び前記第1のレーザ光発生手
    段より出力される光を合成する第2の合成手段と、から
    なることを特徴とする請求項1に記載のガス検出装置。
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