JP2001065555A - 気体動圧軸受及びスピンドルモータ - Google Patents
気体動圧軸受及びスピンドルモータInfo
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Abstract
圧軸及びスピンドルモータを提供すること。 【解決手段】 固定軸11に、動圧発生溝G1〜G3を
設けた円筒状軸12を設け、円筒状軸12を回転スリー
ブ14で囲う。固定軸11と回転スリーブ14との間の
隙間15には磁性流体シール16を設けると共に、固定
軸11に磁性流体シール16に作用する動圧を外部に逃
がす空気流出孔11Bを設ける。さらに、回転スリーブ
14のスラスト軸とラジアル軸との境界に生じる負圧を
解消するための空気流入孔14A〜14Dを設ける。
Description
よって動圧発生用の気体を軸受間隙内にシールしておく
ようにした気体動圧軸受及びこれを用いたスピンドルモ
ータに関する。
示されるように、スラスト動圧溝101Aが形成された
円板状のスラスト気体軸受101と、ラジアル動圧溝1
02Aが周方向に形成された円筒状のラジアル動圧軸受
102とを隣接して組み合わせて成るT字形状の軸部1
03を軸受部104内に配置した構成、又は、図3に示
されるように、軸受部側に形成された動圧溝201に対
向する円板状の2枚のスラスト気体軸受202と周方向
にラジアル動圧溝203Aが形成された円筒状のラジア
ル高圧軸受203とを隣接して組み合わせてH字形状と
した軸部204を軸受部205内に配置した構成等が公
知である。
リンタなどに用いられる光走査システムで用いられるス
キャナモータ等に応用されてきた。この種の用途では、
軸受の回転数は2〜3万回転以上の高速回転で用いられ
る場合が殆どであり、したがってラジアル動圧軸受の径
が小さくても、大きな軸剛性が得られている。
3に示されるような、従来のこの種の気体動圧軸受を、
例えば回転数が1万回転程度と低い小型のHDD用スピ
ンドルモータに用いた場合、ラジアル動圧軸受の外径が
細いため軸剛性が不足する傾向となり、回転が不安定と
なってしまい、結局低速回転用の機器には用いることが
出来ないという問題点を有している。
使用しても充分な軸剛性が得られるようにした、改善さ
れた気体動圧軸受及びこれを用いたスピンドルモータを
提供することにある。
め、本発明によれば、固定軸と、上下面にスラスト動圧
発生溝が形成され側面にラジアル動圧発生溝が形成され
て成り前記固定軸に同軸に結合された円筒状軸とを有す
る固定子と、所定の軸受間隙を介して該円筒状軸を囲う
ように設けられた回転スリーブを有する回転子と、磁性
流体を有し前記回転子と固定子との間に設けられた磁性
流体シールと、動圧発生により前記磁性流体シールに作
用する空気圧を外部へ逃がすため前記固定軸に設けられ
た空気流出孔と、前記回転スリーブのスラスト軸とラジ
アル軸との境界に対応する部分に生じる負圧状態を解消
するため外部から空気を導入するための空気流入孔とを
有する空気流通孔とから備えて成る気体動圧軸受、及び
この気体動圧軸受を備えたスピンドルモータが提案され
る。
所要の動圧発生溝を設けたので、これにより1万回転程
度の低回転数によっても充分な動圧が発生し、高い軸剛
性が得られる。したがって、ハードディスクの駆動等に
も使用することが可能となる。また、動圧発生溝内で空
気が加圧されることにより内部に生じる空気圧は空気流
出孔を通って外部に逃がされ、磁性流体シールに動圧発
生による大きな空気圧が作用するのを防止している。こ
のため、磁性流体シールを構成する磁性流体が飛散して
しまうことがない。
気がスラスト軸とラジアル軸との境界に必要に応じて供
給されるので、回転時にスラスト軸とラジアル軸との境
界付近が負圧になり、動圧の発生に支障をきたすという
不具合が生じるのを有効に防止でき、またさらに、回転
スリーブと一体となっているハブに搭載するハードディ
スク等の静電気を逃がすことが可能となる。
施の形態の一例につき詳細に説明する。
たハードディスク駆動装置用のスピンドルモータの実施
の形態の一例を示す断面図である。
ス2と回転側であるハブ3とを有し、ベース2とハブ3
とは気体動圧軸受10によって相互に回転自在に連結さ
れている。
圧入等の公知の適宜の手段によって固定的に垂設された
固定軸11の上部に円筒状軸12を同軸に固定して成る
軸部13を備えている。
にはスラスト動圧発生溝G1、G2がそれぞれ形成さ
れ、円筒状軸12の側面12Cにはラジアル動圧発生溝
G3が形成されている。
上面12A、下面12B、側面12Cの各面から動圧発
生に必要な所定の軸受間隙を介して円筒状軸12を囲う
ように設けられた回転スリーブであり、回転スリーブ1
4が気体動圧軸受10の軸受部を構成している。
ブ3が固定されており、ハブ3は回転スリーブ14と一
体に回転することができる構成となっている。
り、スラスト動圧発生溝G1と回転スリーブ14との間
にはスラスト動圧軸受J1が形成され、スラスト動圧発
生溝G2と回転スリーブ14との間にはスラスト動圧軸
受J2が形成される。そして、ラジアル動圧発生溝G3
と回転スリーブ14との間にはラジアル動圧軸受J3が
形成される。
ーブ14との間に形成される隙間15から外部に逃げる
のを防止するため、固定軸11の上端部には磁性流体シ
ール16が設けられている。
3Aに収容されたリング状のマグネット16Aを有し、
マグネット16A内には固定軸11の先端の細径部11
Aが通されている。マグネット16Aと細径部11Aと
の間には磁性流体としての磁性オイル16Bがマグネッ
ト16Aの磁気吸引力で膜状になって設けられ、これに
より、動圧発生用の気体が固定軸11と回転スリーブ1
4との間の隙間15から外部に逃げるのを防止する構成
となっている。
に対してスラスト動圧軸受J1の動圧による大きな空気
圧が作用し、これにより磁性オイル16Bの膜状態が破
壊され、磁性オイル16Bが外部に飛散してしまうのを
防止するため、固定軸11内には空気流出孔11Bが形
成されている。本実施の形態では、空気流出孔11B
は、固定軸11の軸に沿って形成され一端が固定軸11
の下端に開口している第1通路13Baと、該第1通路
13Baの他端を隙間15に連通させるため固定軸11
の径方向に形成された第2通路11Bbとから成ってい
る。
く形成したので、回転スリーブ14の回転時にスラスト
動圧発生溝G1によって加圧された空気圧は、空気流出
孔11Bを通って外部に逃げることができるので、隙間
15の空気圧が磁性流体シール16のシール状態を破壊
する程には上昇することがなく、したがって、磁性流体
シール16の磁性オイル16Bが外部に飛散するのを有
効に防止することができる。
動圧軸受J1とラジアル動圧軸受J3との境界に対応し
て一対の空気流入孔14A、14Bが設けられ、スラス
ト動圧軸受J2とラジアル動圧軸受J3との境界に対応
して別の一対の空気流入孔14C、14Dが設けられて
いる。
4Dは、いずれも、ハブ3に対応して設けられた孔3a
〜3dによって外部に連通されており、したがって空気
流入孔14A〜14Dを介して外部の空気を対応する境
界部分に導き入れることができる。
とにより軸部13と回転スリーブ14との間の間隙で、
スラスト動圧発生溝G1、G2及びラジアル動圧発生溝
G3により空気の加圧が行われ、各境界部分で負圧状態
が生じると、対応する空気流入孔14A〜14Dを通っ
て外部から空気が流入し、その負圧状態が大きくなるの
が防止される。この結果、スラスト動圧軸受J1、J2
及びラジアル動圧軸受J3における発生動圧のレベル低
下を防ぎ、充分な軸剛性を確保することができる。
がその取付孔21Aを固定軸11に嵌め合わせることに
より固定軸11に取り付けられている。
の下方の段部11Dに係止することによって固定軸11
の軸方向における位置決めがなされており、モータコイ
ル21はこのようにして位置決めされた後、接着剤を用
いて固定軸11に固定される。
その周壁部3Bがハブ3に固定されており、これにより
ハブ3が固定軸11の軸を中心に回転できる構成となっ
ている。
径することにより環状の収容段部3Dがモータコイル2
1に対向するように形成されており、この収容段部3C
内にはバックヨーク付リング型マグネット22が収容さ
れ、接着剤により固定される構成となっている。
ハブ3内に上述の如くしてモータコイル21と対向する
ように取り付けられており、モータコイル21とバック
ヨーク付リング型マグネット22とによってモータの磁
気回路部23が構成されている。
れているので、モータコイル21に電流を流すことによ
り回転スリーブ14が回転し、スラスト動圧発生溝G
1、G2及びラジアル動圧発生溝G3により空気の加圧
による動圧が発生し、スラスト動圧軸受J1、J2及び
ラジアル動圧軸受J3が確立される。
ラジアル動圧発生溝G3は、大きな径の円筒状軸12に
形成されているので、低速回転でも大きな動圧を発生さ
せることができ、スラスト動圧軸受J1、J2及びラジ
アル動圧軸受J3の軸剛性を大きくすることができる。
その上、スラスト動圧軸受J1、J2及びラジアル動圧
軸受J3の各境界部分に対応して回転スリーブ14に空
気流入孔14A〜14Dを設けたので、これらの境界部
分において負圧領域が生じることがなく、所要の動圧が
安定して発生し、良好な軸受特性でスピンドルモータ1
の運転を行うことができる。
Bを形成したので、磁性流体シール16が破壊されるこ
とがなく、固定軸11と回転スリーブ14との間の隙間
15から動圧発生用の空気が外部に逃げることなく、安
定な空気動圧軸受を実現できる。
を、直径7mm高さ7mmの円筒状炭化珪素セラミック
スとして形成し、その上下面上に溝角18度溝深さ5μ
mのスパイラル動圧溝を形成し、側面には溝角15度溝
深さ5μmの動圧溝を形成した。
を取り囲む炭化珪素スリーブとし、溝隙間1.5μmと
なるように形成し、ディスクを取り付けるハブ3と結合
した。
4Dは0.5mmφとし4ヶ所に設けた。そして、固定
軸11に空気流出孔を設けた状態で10,000rpm
の回転数で回転させたところ、3.5インチのHDDデ
ィスクを5枚浮上させるのに充分の動圧を得た。
直径7mm高さ3.5..の円筒状炭化珪素として上記
と同様の動圧溝を形成し、これを、コイルコアを介して
固定シャフトの上下に一対配置し、上記と同様の回転ス
リーブ14を用いて軸受間隙を構成した。このことによ
り、さらに多くのHDDディスクを搭載することが可能
となり、モーメント剛性も大きくすることが出来た。
ば、10.000rpmという低い回転数でかつ3.5
インチサイズの小さなスピンドルモータを実現すること
が出来、従来のオイル動圧軸受のようにオイル漏れを起
こすことなく低消費電力で回転させることが可能とな
る。また空気流出孔により磁性オイルの飛散がなく、従
来のオイル動圧軸受以上の小さな振動のノイズでディス
ク回転が可能となり、これまで以上のHDDの高密度高
容量化が可能となる。またさらに、回転子と固定子とを
電気的に導通できるため、ハードディスク等の静電気を
逃がすことが可能となる。
度でも高い軸剛性を得ることができ、例えばハードディ
スク駆動装置の回転駆動源として使用することもでき
る。
み、オイル漏れを生じることもない。そして、空気流出
孔を設けたので、磁性シールの磁性流体が飛散するとい
う不具合も生ずることがない。
空気動圧軸受の境界部分で生じる負圧状態が空気流入孔
を設けることにより改善されるので、空気動圧軸受の軸
受特性が改善され、従来のオイル動圧軸受以上の小さな
振動ノイズでの回転が可能となる。このため、例えばハ
ードディスクの回転駆動に用いることにより、ハードデ
ィスク駆動装置の高密度、高容量化が可能となる。また
さらに、ハードディスク駆動装置に用いる場合にディス
ク等にて生じる静電気を逃がすことが可能となる。
ードディスク駆動装置用のスピンドルモータの実施の形
態の一例を示す断面図
図。
図。
Claims (3)
- 【請求項1】 回転子と、前記回転子を回転自在に支持
する固定子と、前記回転子と固定子との少なくとも一方
に設けられた気体動圧発生溝と、磁性流体を有し前記回
転子と固定子との間に設けられた磁性流体シールと、前
記固定子と回転子との少なくとも一方に設けられ、前記
磁性流体シール内外の気体を流通させる空気流通孔とを
有することを特徴とする気体動圧軸受。 - 【請求項2】 前記固定子は、固定軸と、上下面にスラ
スト動圧発生溝が形成され側面にラジアル動圧発生溝が
形成されて成り前記固定軸に同軸に結合された円筒状軸
とを有して成り、前記回転子は、所定の軸受間隙を介し
て該円筒状軸を囲うように設けられた回転スリーブを有
して成り、前記空気流通孔は、動圧発生により前記磁性
流体シールに作用する空気圧を外部へ逃がすため前記固
定軸に設けられた空気流出孔と、前記回転スリーブのス
ラスト軸とラジアル軸との境界に対応する部分に生じる
負圧状態を解消するため外部から空気を導入するための
空気流入孔とを有して成ることを特徴とする請求項1記
載の気体動圧軸受。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の気体動圧軸受を備
えてなるスピンドルモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24015199A JP2001065555A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 気体動圧軸受及びスピンドルモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24015199A JP2001065555A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 気体動圧軸受及びスピンドルモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001065555A true JP2001065555A (ja) | 2001-03-16 |
Family
ID=17055264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24015199A Pending JP2001065555A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 気体動圧軸受及びスピンドルモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001065555A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004049077B4 (de) * | 2004-10-08 | 2007-05-31 | Minebea Co., Ltd. | Fluiddynamisches Lagersystem zur Drehlagerung eines Spindelmotors |
-
1999
- 1999-08-26 JP JP24015199A patent/JP2001065555A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004049077B4 (de) * | 2004-10-08 | 2007-05-31 | Minebea Co., Ltd. | Fluiddynamisches Lagersystem zur Drehlagerung eines Spindelmotors |
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