JP2001062635A - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置

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JP2001062635A
JP2001062635A JP24350799A JP24350799A JP2001062635A JP 2001062635 A JP2001062635 A JP 2001062635A JP 24350799 A JP24350799 A JP 24350799A JP 24350799 A JP24350799 A JP 24350799A JP 2001062635 A JP2001062635 A JP 2001062635A
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JP
Japan
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work
wire electrode
wire
electric discharge
machining
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JP24350799A
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Shiro Takada
士郎 高田
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Makino Milling Machine Co Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの切断片がノズル上又はその中に落下
したときにワイヤ電極の後退によって起こるノズル又は
ワイヤガイドの破損を防止すること。 【解決手段】 ワーク45の放電加工時に、ワーク45
に対してワイヤ電極33を移動させる際、ワイヤ電極3
3が加工軌跡に沿ってワーク45に対して加工進行方向
と反対方向へ後退する量が予め定められた基準量に達し
ても後退指令が継続していると、放電加工制御装置57
がワイヤ電極33の移動を停止させるように相対移動装
置43の作動を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークから切り落
ちた切断片がワイヤ放電加工装置のノズル又はワイヤヘ
ッド内に落下しワークとノズル又はワイヤヘッドとの間
に挟まれている状態で、ワークとノズル又はワイヤヘッ
ドとが相対移動することによりワイヤヘッド内に設けら
れたワイヤガイドやノズルが破損することを防止したワ
イヤ放電加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ放電加工においては、ワイヤを加
工電極として使用し、ワークとこのワイヤ電極との間に
加工電源からパルス電圧を印加して間欠的火花放電を発
生させ、その際に発生する放電エネルギを利用してワー
クを糸鋸式に加工する。こうしたワイヤ放電加工を行う
ワイヤ放電加工装置においては、ワイヤ電極は、供給リ
ールから一定速度で送り出されて、ワークの上下に配置
され且つワイヤガイドを備えたワイヤヘッド間に供給さ
れる。このとき、ワイヤ電極とワークとの放電加工部に
対して加工液供給ノズルから加工液を噴出して、冷却作
用を与えると共に加工屑の除去を行う。これによって、
ワイヤ電極の断線と加工間隙における目詰まりとを防止
し、円滑且つ安定な放電加工作用を促進するようにして
いる。ワイヤヘッドに供給されたワイヤ電極は、位置を
精度よく決めるべくワイヤヘッド内に設けられたワイヤ
ガイドによって案内されて、上下に配置されたワイヤヘ
ッドのノズル間に延びている。
【0003】一方、ワークが載置されるテーブルは、数
値制御指令で制御されるサーボ機構により、水平面内で
直交するX軸方向及びY軸方向に送りが与えられ2次元
形状の加工が行われる。通常は、サーボ機構として、サ
ーボモータ等の駆動装置とボールねじ等の送りねじが組
み合わせられて使用される。放電加工中は、ワイヤ電極
はサーボ機構によりワークに対して相対的に加工方向に
前進すると共に、ワークとワイヤ電極との極間における
放電状態を検出し、異常放電が発生したり極間が短絡し
た場合には、極間距離を開離させたり短絡を解消させる
ために加工軌跡に沿って後退する。
【0004】こうしたワイヤ放電加工においては、ワー
クの一部分が切断されて切り落とされるとき、この切断
片が落下してノズルの上に載ること又はその中に進入し
てワイヤガイド上に載ることによりワーク及びワイヤ電
極の一方又は両方に接触することがある。それによっ
て、異常放電が発生したりワーク及びワイヤ電極が短絡
して、ワークに損傷を与えたりワイヤ電極を切断してし
まう可能性があるという問題があった。
【0005】こうした問題に対処するために、切断片が
切り落ちる瞬間を操作者が目視で確認して、手動で加工
電源によるパルス電圧の印加を遮断していた。また、特
許第2681809号公報には、ワイヤ放電加工装置の
完全無人運転を可能にするべく、プログラム上で指定し
た加工終了点とその手前数mm以内の2点間で、ワーク
が切り落ちる際に発生する異常放電現象或いは短絡現象
を検出し、加工電源を遮断することによって、ワークへ
の損傷の発生を防止するワイヤ放電加工用制御装置が開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特許第2681809号公報に記載のワイヤ放電加工
用制御装置においては、ワークの切断片が切り落ちた瞬
間に異常放電現象又は短絡現象が起こると、加工電源が
遮断されてワークとワイヤ電極の間に電気エネルギは供
給されなくなるが、サーボ機構によるワークに対するワ
イヤ電極の相対移動は停止されない。したがって、切断
片がノズル径よりも小さいと、切断片がノズル内に進入
してしまい、切り落ちたワーク、すなわち切断片がノズ
ルとワークの間に挟まれた場合には、切断片を挟んだま
まワイヤヘッド及びノズルは後退し、ノズルやその中の
ワイヤガイドが破損することがある。また、異常放電現
象又は短絡現象を検出して加工電源を遮断する制御を行
うのは、加工終了点とその手前数mm以内に限定される
ため、それ以外の場合において作業者の意図に反して発
生する切断片に対しては全く機能せず、異常放電現象又
は短絡現象によりワークに損傷を与えたりワイヤ電極を
切断する可能性がある。当然のことながら、この場合に
は、ノズル径よりも小さい切断片がノズル内に進入して
ノズルとワークの間に挟まれれば、異常放電現象又は短
絡現象が発生するため、ノズルが後退させられてノズル
とワークとの間に挟さまれた切断片がノズル又はその中
のワイヤガイドを破損させる可能性がある。
【0007】よって、本発明の目的は、上記従来技術に
存する問題を解消して、ワークの切断片がノズル上又は
その中に落下したときにワイヤ電極またはワークの後退
によって起こるノズル又はワイヤガイドの破損を防止す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的に鑑
みて、ワイヤ電極またはワークの後退量によって異常放
電現象又は短絡現象が発生したことを検出して、ワイヤ
電極またはワークの移動を停止させるようにしたもので
あり、好適には同時に加工電源によるワイヤ電極及びワ
ークへの給電を停止させるようにする。
【0009】すなわち、本発明によれば、ワイヤ電極と
ワークとの極間にパルス電圧を印加して前記極間で発生
する放電状態を検出し、前記ワイヤ電極と前記ワークと
を相対移動させながら前記ワークを放電加工するワイヤ
放電加工装置において、前記放電状態の検出信号からサ
ーボ送り信号を生成するサーボ送り信号生成手段と、前
記サーボ送り信号生成手段からのサーボ送り信号に応じ
て前記ワイヤ電極と前記ワークとを相対移動させる相対
移動手段と、前記ワイヤ電極と前記ワークとの極間にパ
ルス電圧を印加する加工電源と、前記ワークの放電加工
時に前記サーボ送り信号生成手段からのサーボ送り信号
を後退指令として受けて前記ワイヤ電極と前記ワークと
を相対的に後退させ、前記ワイヤ電極と前記ワークとの
後退移動量が所定の基準量に達しても前記サーボ送り信
号生成手段からのサーボ送り信号が後退指令を発してい
るとき、前記相対移動手段による前記ワイヤ電極と前記
ワークとの相対移動を停止させるよう制御する放電加工
制御手段と、を具備するワイヤ放電加工装置が提供され
る。
【0010】好適には、上記ワイヤ放電加工装置におい
て、前記ワークの放電加工時に前記サーボ送り信号生成
手段からのサーボ送り信号を後退指令として受けて前記
ワイヤ電極と前記ワークとを相対的に後退させ、前記ワ
イヤ電極と前記ワークとの後退移動量が所定の基準量に
達しても前記サーボ送り信号生成手段からのサーボ送り
信号が後退指令を発しているとき、前記加工電源による
前記ワイヤ電極と前記ワークとの極間へのパルス電圧の
印加を遮断させるよう制御する。
【0011】ワークから離脱した切断片により異常放電
現象又は短絡現象が発生した場合には、ワイヤ電極を加
工軌跡に沿って後退させてもそれらの現象は簡単に解消
されない。このため、通常のワイヤ放電加工において行
われるワイヤ電極の加工送りにおける後退量と比較し
て、上記現象が発生したことに起因するワイヤ電極の後
退量は大きくなる。したがって、ワイヤ電極の後退量に
関して予め定めた基準量と比較することでワークの切断
片に起因する異常放電現象又は短絡現象の発生を判定す
ることが可能となる。
【0012】さらに、ワークの切断片に起因する異常放
電現象又は短絡現象が検出された場合に、ワイヤ電極と
ワークとの相対移動を停止させることによって、ワーク
の切断片がワークとワイヤヘッドとの間に挟まれた状態
となってワイヤガイドやノズルを破損させることを防止
することができる。また、同時に加工電源からワイヤ電
極とワークとの極間に印加されるパルス電圧を遮断する
ことによって、加工面に再放電してワークに損傷を与え
ることを防止することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施形態を説明する。図1及び図2は、それぞれ、本発
明のワイヤ放電加工装置の一つの実施形態を示す全体斜
視図及び主要構成部のブロック図であり、先ず同図を参
照して全体構成に関して概説する。
【0014】本発明のワイヤ放電加工装置11において
は、ベッド13が床に設置されており、このベッド13
の上にはサドル15が図1に示されるごとく水平なX軸
方向に移動可能に配置され、さらにその上には加工槽1
7と一体的なテーブル19がX軸方向と垂直であり且つ
水平なY軸方向に移動可能に配置されている。ベッド1
3の奥側には、加工槽17の後部側壁21に形成された
長穴23を貫通して加工槽17内部に延出する円柱状の
下ヘッド支持アーム25を側部に突設したコラム27
が、ベッド13と一体的に設けられている。下ヘッド支
持アーム25はその先端部にノズル31を備えた下ヘッ
ド29を有する。
【0015】コラム27の上には、ワイヤ電極33が巻
装されたワイヤ電極供給リール35、下ヘッド29に対
向するノズル39を備えた上ヘッド37、及び図示され
ていないワイヤ電極走行装置が取り付けられたU・V軸
装置41が配置されている。このU・V軸装置41は、
X及びY軸方向とそれぞれ平行なU及びV軸方向に上ヘ
ッド37を移動させるもので、U・V軸方向への上ヘッ
ド37の移動は、主としていわゆるテーパ加工の際に行
われる。
【0016】X軸方向に移動可能なサドル15、Y軸方
向に移動可能なテーブル19、及びU・V軸装置41か
ら構成される相対移動装置43によって、ワイヤ電極3
3と加工槽17内に載置されたワーク45とが相対的に
移動され、所望される二次元形状のワイヤ放電加工が行
われる。この相対移動装置43としては、典型的には、
サーボモータ等の駆動装置とボールねじ等の送りねじが
組み合わせられて使用される。
【0017】ワイヤ電極33は、ワイヤ電極供給リール
35から一定速度で送り出されて上ヘッド37と下ヘッ
ド29との間に供給される。図2に示されるように、ワ
イヤ電極33は上ヘッド37及び下ヘッド29それぞれ
の内部に設けられた上下のワイヤガイド47、49によ
って案内され各ヘッド29、37のノズル31、39間
に延びている(図1においては、上ヘッド37のノズル
39は図示されていない)。
【0018】このようにして供給されるワイヤ電極33
と加工槽17内に載置されるワーク45との間に加工電
源51からパルス電圧が印加されて、ワイヤ電極33と
ワーク45との間で火花放電が起こることにより、ワー
ク45は糸鋸式に切断される。なお、図2に示されるよ
うに、上ヘッド37及び下ヘッド29内にはワイヤ電極
33に接触してパルス電圧を印加するための給電子53
がそれぞれ設けられており、加工電源51からこの給電
子53を介してワイヤ電極33への給電が行われる。
【0019】ワイヤ電極33とワーク45との極間に印
加されたパルス電圧は電圧検出器55によって検出さ
れ、検出された極間電圧を一定に維持するように、すな
わち加工間隙を一定に維持するように相対移動装置43
がワイヤ電極33を移動させる。この加工の際にワイヤ
電極33が放電熱等により高温となるため、加工部近傍
にあるワイヤ電極部分は加工液に覆われていることが必
要となる。このため、加工時には加工槽17内に十分な
量の加工液が供給・収容され、下ヘッド29及び下ヘッ
ド支持アーム25は加工液中に完全に埋没されている。
また、ワイヤ電極33とワーク45との放電加工部に対
して、ノズル31、39から加工液を噴出して冷却作用
を与えると共に加工屑の除去を行い、ワイヤ電極33の
断線と加工間隙における目詰まりとを防止する。
【0020】本発明のワイヤ放電加工装置11は放電加
工制御装置57を備え、この放電加工制御装置57は、
電圧検出器55で検出された極間電圧からサーボ送り信
号を生成するサーボ送り信号生成装置58を内部に備
え、生成されたサーボ信号に応じて、相対移動装置43
及び加工電源51の作動を制御している。こうしてワー
ク45を放電加工した後、ワイヤ電極33は下ヘッド2
9のワイヤガイド49を通った後、図1に示されるダス
トボックス59内に連続的に収容される。
【0021】上記のようなワイヤ放電加工装置11にお
いては、一般に、加工槽17内に支持、固定されたワー
ク45から分離された切断片、すなわちワーク本体から
切り離されたワークは非支持状態となるため下方へ落下
する。この切断片が落下する際に、下ヘッド29のノズ
ル31から噴射される加工液の作用でワイヤ電極33と
ワーク45の両方に接触して、ワイヤ電極33とワーク
45との間で短絡現象又は異常放電現象を起こす場合が
ある。
【0022】このようにワイヤ電極33とワーク45と
の間で短絡現象又は異常放電現象が発生するとサーボ送
り信号は後退を指令する信号となり、放電加工制御装置
57によって相対移動装置43が制御されて、加工間隙
を広げるべくワイヤ電極33、すなわちヘッド29、3
7を加工進行方向と反対側に後退させる。ところが、図
3に示されるように、切断片61が下ヘッド29のノズ
ル31内に進入して、例えばワイヤガイド49上に載っ
た状態になり、ノズル31とワーク45の間に切断片6
1が挟まった状態となっている場合には、この状態を維
持したままヘッド29、37を後退させると、下ヘッド
29のノズル31やワイヤガイド49を破損させる恐れ
がある。また、異常放電によりワーク45に損傷を受け
させてしまう。
【0023】そこで、本発明のワイヤ放電加工装置11
は放電加工制御装置57によって相対移動装置43及び
加工電源51の作動を制御して、このような短絡現象又
は異常放電現象が発生してワイヤ電極33を後退させる
場合に後退移動量が所定の基準量に達してもサーボ送り
信号が後退指令を継続しているとき、相対移動装置43
によるワーク45に対するワイヤ電極33の移動及び加
工電源51によるワイヤ電極33及びワーク45へのパ
ルス電圧の印加を停止させるようにする。それによっ
て、異常放電現象の持続を防いでワーク45が損傷を受
けることを防止すると共に、切断片61がノズル31内
に進入した場合にノズル31やワイヤガイド49を破損
させることを防止することが可能となる。
【0024】図4に示されるフローチャートを参照し
て、以下で本発明のワイヤ放電加工装置11の作動を詳
細に説明する。ワイヤ放電加工装置11は、電圧検出器
55によってワイヤ電極33とワーク45との間の極間
電圧を常時監視する(ステップ63)。放電加工制御装
置57は電圧検出器55によって検出された極間電圧を
放電加工制御装置57に内蔵するサーボ送り信号生成装
置58によってサーボ送り量を決定し相対移動装置43
へ指令する(ステップ65)。放電加工制御装置57は
極間電圧をチェックして(ステップ67)、極間電圧が
大きいときにはワイヤ電極33を加工進行方向へ前進さ
せ(ステップ69)、極間電圧が小さくてサーボ送り信
号が後退指令のとき、すなわち放電加工制御装置57が
相対移動装置43へ後退を指令しているときにはその後
退量がチェックされる(ステップ71)。
【0025】後退量が予め定められた基準量よりも小さ
い場合には、ワイヤ電極33、すなわちヘッド29、3
7の後退が継続される(ステップ73)。一方、後退量
が予め定められた基準量に達すると、放電加工制御装置
57は、相対移動装置43の作動を停止させると共に、
加工電源51によるワイヤ電極33及びワーク45への
給電を遮断する(ステップ75)。後退の基準量は通常
の加工の際に発生する加工送りの後退量よりも大きい
値、例えば0.1mm程度に設定される。
【0026】ワーク45から離脱した切断片61により
異常放電現象又は短絡現象が発生した場合、ワイヤ電極
33を加工軌跡に沿って後退させてもそれらの現象は簡
単には解消されない。このため、上記現象が発生した場
合には、ワイヤ電極33とワーク45とのサーボ間隙を
一定に保つべく通常のワイヤ放電加工において行われる
ワイヤ電極33の前進・後退といったサーボ送りの後退
量と比較して、ワイヤ電極33の後退量は大きくなる。
したがって、ワイヤ電極33の後退量に関して予め定め
た基準量と比較することでワーク45の切断片61に起
因する異常放電現象又は短絡現象の発生を判定すること
が可能となる。
【0027】このようにして、放電加工制御装置57は
ワイヤ電極33とワーク45との極間電圧を常時監視す
ることによって異常放電現象あるいは短絡現象を検出し
てサーボ送り信号を生成するので、その検出機能は加工
終了点付近に限定されることはない。したがって、作業
者が予測していない切断片の発生にも対応することが可
能となり、作業者はワイヤ放電加工装置の運転を常時監
視する必要性から解放される。すなわち、完全自動運転
が可能となる。
【0028】上記のような予測していない切断片61の
発生は、例えば図5に示されるように、加工プログラム
上の軌跡77では閉じた軌跡とはなっていないため切断
片が発生すると予測されていないときでも、加工間隙及
びワイヤ径に起因して生じる加工切り幅及びワイヤ電極
33のオフセット量により、実際には加工切り幅が干渉
して切断片79が生じてしまう場合に起こる。
【0029】また、異常放電現象あるいは短絡現象を検
出した場合には、相対移動装置43の作動が停止される
ので、ワーク45と下ヘッド29のノズル31との間に
ワーク45の切断片61が挟まれた状態となってもノズ
ル31及びワイヤガイド49が破損することを防止させ
ることが可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤ放
電加工装置によれば、相対移動装置によってなされるワ
ークに対するワイヤ電極の加工進行方向とは反対側への
後退量が予め定められた基準値に達したときには、加工
電源及び相対移動装置を停止させ、異常放電現象や短絡
現象によるワークの損傷を防止すると共に、ワークの切
断片が下ヘッドのノズルとワークとの間に挟まれた状態
となってノズルやワイヤガイドを破損させることが防止
される。また、このような作用は加工終了点以外の場所
で作業者の意図に反して発生する切断片に対しても有効
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤ放電加工装置の一つの実施形態
を示す全体斜視図である。
【図2】図1のワイヤ放電加工装置の主要構成部のブロ
ック図である。
【図3】ノズル内にワークの切断片が進入してワークと
下ヘッドとの間に挟まれた状態を示すワーク及び下ヘッ
ドの断面図である。
【図4】本発明のワイヤ放電加工装置の作動を示すフロ
ーチャートである。
【図5】作業者が予測しないワークの切断片が生じる例
を示す説明図である。
【符号の説明】
11…ワイヤ放電加工装置 29…下ヘッド 31…ノズル 33…ワイヤ電極 43…相対移動装置 45…ワーク 49…ワイヤガイド 51…加工電源 57…放電加工制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極とワークとの極間にパルス電
    圧を印加して前記極間で発生する放電状態を検出し、前
    記ワイヤ電極と前記ワークとを相対移動させながら前記
    ワークを放電加工するワイヤ放電加工装置において、 前記放電状態の検出信号からサーボ送り信号を生成する
    サーボ送り信号生成手段と、前記サーボ送り信号生成手
    段からのサーボ送り信号に応じて前記ワイヤ電極と前記
    ワークとを相対移動させる相対移動手段と、 前記ワイヤ電極と前記ワークとの極間にパルス電圧を印
    加する加工電源と、 前記ワークの放電加工時に前記サーボ送り信号生成手段
    からのサーボ送り信号を後退指令として受けて前記ワイ
    ヤ電極と前記ワークとを相対的に後退させ、前記ワイヤ
    電極と前記ワークとの後退移動量が所定の基準量に達し
    ても前記サーボ送り信号生成手段からのサーボ送り信号
    が後退指令を発しているとき、前記相対移動手段による
    前記ワイヤ電極と前記ワークとの相対移動を停止させる
    よう制御する放電加工制御手段と、 を具備することを特徴としたワイヤ放電加工装置。
  2. 【請求項2】 前記ワークの放電加工時に前記サーボ送
    り信号生成手段からのサーボ送り信号を後退指令として
    受けて前記ワイヤ電極と前記ワークとを相対的に後退さ
    せ、前記ワイヤ電極と前記ワークとの後退移動量が所定
    の基準量に達しても前記サーボ送り信号生成手段からの
    サーボ送り信号が後退指令を発しているとき、前記加工
    電源による前記ワイヤ電極と前記ワークとの極間へのパ
    ルス電圧の印加を遮断させるよう制御する請求項1に記
    載のワイヤ放電加工装置。
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