JP2001060113A - 電気機械変換素子を用いた駆動装置 - Google Patents

電気機械変換素子を用いた駆動装置

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JP2001060113A
JP2001060113A JP11236980A JP23698099A JP2001060113A JP 2001060113 A JP2001060113 A JP 2001060113A JP 11236980 A JP11236980 A JP 11236980A JP 23698099 A JP23698099 A JP 23698099A JP 2001060113 A JP2001060113 A JP 2001060113A
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driving
hole
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unit
driving device
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Ryuichi Yoshida
龍一 吉田
Yasuhiro Okamoto
泰弘 岡本
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストロークを長くしても駆動速度が低下せ
ず、かつ、小型化が容易な電気機械変換素子を用いた駆
動装置を提供する。 【解決手段】 駆動装置は、パイプユニット42aの筒
穴内に一対の板バネ5が平行に配置され、板バネ5の間
に内ユニット20が配置される。内ユニット20の本体
は、圧電素子の伸縮方向一端が固着結合され、圧電素子
の伸縮方向他端に固着結合された駆動摩擦部材を移動自
在に支持する。駆動摩擦部材の一部は膨出し、板バネ5
により弾力的に挟持され、板バネ5と摩擦結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動装置に関し、
詳しくは、圧電素子等の電気機械変換素子を用いた駆動
装置に関し、例えばパラレルメカニズムにおける6軸制
御アクチュエータ、注射器のシリンダ駆動、車載用ラジ
オや携帯電話のアンテナ駆動等に好適な駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図3に示すように、素子固定タイ
プと自走式タイプの圧電リニアアクチュエータが提案さ
れている。
【0003】図3(a)の素子固定タイプは、圧電素子
の伸縮方向の一方の端面に固定部材が固着結合され、他
方の端面に駆動摩擦部材が固着結合され、駆動摩擦部材
に移動体が摩擦結合する。図3(b)の自走式タイプ
は、圧電素子の伸縮方向の一方の端面に移動体が固着結
合され、他方の端面に駆動摩擦部材が固着結合され、駆
動摩擦部材が固定部材に摩擦結合する。移動部材は、固
定部材に沿って移動自在である。
【0004】いずれも、例えば図3(c)のような鋸歯
状のパルス電圧を圧電素子に印加して、圧電素子を伸び
と縮みで異なる速度で伸縮させることにより、駆動を行
う。
【0005】すなわち、素子固定タイプの場合、例えば
図3(a)に示すように、圧電素子をゆっくり伸ばし、
移動体を駆動摩擦部材とともに一体的に移動させる。次
に、圧電素子を急に縮め、駆動摩擦部材を急激に初期位
置に戻す。このとき、駆動摩擦部材と移動体との間に滑
りを生じ、移動体は実質的に移動せず、駆動摩擦部材だ
けが初期位置に戻る。その結果、移動体は、駆動摩擦部
材に沿って初期位置から移動する。このサイクルを繰り
返し、移動体を駆動摩擦部材に沿って移動させる。
【0006】一方、自走式タイプの場合、例えば図3
(b)に示すように、圧電素子をゆっくり伸ばすと、摩
擦駆動部材と固定摩擦部材との間には大きな摩擦力があ
るため、移動体側が移動する。次に、圧電素子を急に縮
める。このとき、移動体の方が駆動摩擦部材より十分に
質量が大きいと、固定部材と駆動摩擦部材との間で滑り
が生じ、駆動摩擦部材が移動体体側へ移動する。その結
果、駆動装置全体が、固定部材に沿って初期位置から移
動する。このサイクルを繰り返し、駆動装置を固定部材
に沿って移動させる。
【0007】具体的には、素子固定タイプの駆動装置1
10は、図1(I)の分解斜視図および(II)の組立斜
視図に示したように、駆動装置110を用いる不図示の
機器の固定部材(例えば、XY駆動テーブルのベース)
に取り付ける固定部材124と、圧電素子122と、固
定部材124に摺動可能に支持される駆動軸126と、
不図示の被駆動部材(例えば、XY駆動テーブルのステ
ージ)に結合される駆動ユニット128とを備える。圧
電素子122は、その伸縮方向の一方の端面が固定部材
124に固着結合され、その伸縮方向の他方の端面には
駆動軸126の一方の軸端面が固着結合されている。駆
動軸126には、スライダー128c、摩擦部材128
b、板ばね128aからなる駆動ユニット128が、摩
擦結合するようになっている。この駆動装置110は、
圧電素子122に例えば鋸歯状の周期的なパルス電圧を
印加し、駆動軸126を軸方向に往復振動させ、駆動ユ
ニット128を駆動軸126に沿って所定方向に動かす
ことができる。
【0008】ところで、この駆動装置110は、コンパ
クトであるが、被駆動部材の移動範囲、すなわち駆動ユ
ニット128のストロークを長くしようと思えば、駆動
軸126を長くする必要がある。しかし、駆動軸126
を長くすると、駆動軸126の共振周波数が低下すると
ともに、駆動軸126の質量が増して圧電素子122の
応答性が落ちるので、高周波での駆動ができなくなる。
その結果、被駆動部材の移動速度の低下を招くことにな
る。したがって、この素子固定タイプの駆動装置では、
駆動速度を維持したままストロークを長くすることは困
難であった。
【0009】一方、自走式タイプの駆動装置は、図2
(a)の分解斜視図、(b)の組立斜視図にに示したよ
うに、移動体224と、圧電素子222と、駆動摩擦部
材228とからなる駆動ユニット210を備える。圧電
素子122は、その伸縮方向の一方の端面が移動体22
4に固着結合され、その伸縮方向の他方の端面には駆動
摩擦部材228が固着結合されている。
【0010】この駆動装置は、駆動摩擦部材228に摩
擦結合するガイドを別途設ける必要がある。例えば、ベ
ース250に対して案内ガイド270により移動自在に
支持されたテーブル280を駆動する場合、図2(c)
の分解斜視図および(d)の正面図に示したように、駆
動ユニット210の移動体224の上部のネジ穴224
a,224bを利用し、テーブル280をネジ280
a,280bで固定するとともに、テーブル280の移
動方向と並行に配置された一対の固定ガイド240の間
に、駆動ユニット210を配置する。一対の固定ガイド
240は、それぞれ板バネ242を介してベース250
に支持され、駆動摩擦部材228を弾力的に挟持し、固
定ガイド240との間に摩擦力を与えるようにする。そ
して、圧電素子222にパルス電圧を印加して、駆動摩
擦部材228を軸方向に往復振動させ、テーブル280
を固定した駆動ユニット210を固定ガイド240に沿
って所定方向に駆動する。
【0011】ところで、この駆動装置では、被駆動部材
の移動範囲、すなわちストロークを長くしようと思え
ば、固定ガイド240を長くすればよい。しかし、駆動
ユニット210の他に、駆動装置を案内する固定ガイド
240のような案内機構や、板バネ242のような摩擦
力付与機構が必要である。そのため、構成が複雑とな
り、また、装置が大型化する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする技術的課題は、ストロークを長くして
も駆動速度が低下せず、かつ、小型化が容易な電気機械
変換素子を用いた駆動装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術的課
題を解決するために、以下の構成の電気機械変換素子を
用いた駆動装置を提供する。
【0014】電気機械変換素子を用いた駆動装置は、細
長い略筒形状の外筒部材と、該外筒部材の筒穴内に配置
される内部材とを備える。該内部材には、駆動パルス発
生手段に接続されて伸縮する電気機械変換素子の伸縮方
向一端が固着結合される。該電気機械変換素子の伸縮方
向他端には、駆動摩擦部材が固着結合される。該電気機
械変換素子の伸縮方向は、上記外筒部材の筒穴延在方向
と一致する。上記駆動摩擦部材は、上記内部材および上
記電気機械変換素子より外側に膨出する膨出部を有す
る。上記外筒部材の上記筒穴内には、上記駆動摩擦部材
の上記膨出部の幅よりわずかに小さい幅で上記筒穴に沿
って延在し上記駆動摩擦部材の上記膨出部を弾力的に挟
持して摩擦結合する摩擦案内部を有する。
【0015】上記構成において、駆動装置は、外筒部材
を他の機器に固定し、内部材に被駆動部材を結合して
も、逆に、内部材を他の機器に固定し、外筒部材に被駆
動部材を結合してもよい。
【0016】外筒部材を他の機器に固定し、内部材に被
駆動部材を結合する場合、自走式タイプの駆動装置とな
る。すなわち、電気機械変換素子が伸びるときと縮むと
きとで駆動摩擦部材と摩擦案内部との間に生じる相対滑
り量が異なるように、駆動パルス発生手段により電気機
械変換素子に伸縮変位を発生させると、駆動摩擦部材
は、電気機械変換素子および内部材とともに、摩擦案内
部に沿って所定方向に移動する。
【0017】一方、内部材を他の機器に固定し、外筒部
材に被駆動部材を結合する場合、素子固定式タイプの駆
動装置となる。すなわち、電気機械変換素子が伸びると
きと縮むときとで駆動摩擦部材と摩擦案内部との間に生
じる相対滑り量が異なるように、駆動パルス発生手段に
より電気機械変換素子に伸縮変位を発生させると、摩擦
案内部が駆動摩擦部材と接触する位置が変化し、外筒部
材は駆動摩擦部材に対して所定方向に移動する。
【0018】上記構成によれば、駆動ストロークは摩擦
案内部の長さによって決まる。摩擦案内部は、詳しくは
後述するように、共振周波数の低下を起こさないように
長くすることができる。また、駆動装置は、外筒部材の
内側に内部材等が配置され、案内機構や摩擦付与機構を
コンパクトに構成することができる。
【0019】したがって、ストロークを長くしても駆動
速度が低下せず、かつ、小型化が容易である。
【0020】駆動摩擦部材と摩擦案内部を摩擦結合させ
ための摩擦力付与機構は、具体的には、以下のように構
成される。
【0021】上記外筒部材の上記筒穴内に一対の板バネ
が平行に配置される。該各板バネは、上記筒穴に沿って
延在するその少なくとも一辺が上記筒穴に固定される。
または、該各板バネは、筒穴方向に移動不自在に保持さ
れ、かつ、上記筒穴に沿って延在するその二辺が上記筒
穴に当接する。上記一対の板バネの対向面により上記摩
擦案内部が形成される。
【0022】上記構成によれば、駆動摩擦部材は、板バ
ネと接触して板バネの間隔を押し広げる。このとき、板
バネは、駆動摩擦部材との当接部分およびその近傍部分
が駆動摩擦部材の振動方向に対して垂直方向に弾性変形
するが、駆動摩擦部材の振動方向に対しては高い剛性を
保つようにすることができる。したがって、外筒部材お
よび板バネを長くしても共振周波数の低下を起こさない
ので、長ストローク化することができる。
【0023】別の構成としては、上記外筒部材は、上記
筒穴の内周面の一部を形成する平行な一対の対向面と、
該対向面の間を接続する筒壁に形成され該対向面の間隔
を弾力的に変化させる弾性変形部とを有する。該対向面
により上記摩擦案内部が形成される。
【0024】上記構成によれば、駆動摩擦部材が筒穴の
対向面を押し広げる。このとき、弾性変形部の変形によ
り、対向面は、駆動摩擦部材の振動方向に対して略垂直
方向に変位するようにする。対向面は外筒部材の一部と
して形成するので、駆動摩擦部材の振動方向に対しては
高い剛性を保つようにすることができる。したがって、
外筒部材および筒穴を長くしても共振周波数の低下を起
こさないので、長ストローク化することができる。
【0025】好ましくは、上記外筒部材又は上記内部材
の一方に、位置表示手段を設け、上記外筒部材又は上記
内部材の他方に、上記位置表示手段を読み取る位置読み
取り手段を設ける。これにより、内部材と外筒部材との
相対移動距離を検出することができ、駆動装置とは別に
検出手段を設けなくても、被駆動部材の位置や移動距離
を検出することができる。
【0026】好ましくは、上記外筒部材又は上記内部材
の端部に、他の機器に固定するための固定部を設ける。
これにより、駆動装置を用いる場合の駆動装置の取り付
けが容易になる。
【0027】好ましくは、上記外筒部材の上記筒穴の内
周面の一部と、上記内部材の外周面の一部とに、互いに
摺動自在に嵌合する案内部を設ける。これにより、内部
材と外筒部材の一方を他方に対して、簡単な機構で案内
することができる。案内部が弾力的に移動しないように
すれば、高精度に案内することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る駆動装置の実
施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0029】駆動装置50は、図6の分解斜視図に示す
ように、外ユニット40に内ユニット20が収納され、
両者が相対移動するようになっている。
【0030】内ユニット20は、図4の分解斜視図に示
すように、圧電素子1と、素子固定ユニット2と、先端
押さえ6と、駆動摩擦部材3とから構成される。
【0031】素子固定ユニット2は、その先端部2aに
先端押さえ6の凹部6bが固着され、駆動摩擦部材3を
摺動自在に支持するようになっている。すなわち、駆動
摩擦部材3の両端の軸部3a,3bは、素子固定ユニッ
ト2の貫通穴2bと、先端押さえ6の貫通穴6aとに挿
入される。駆動摩擦部材3の膨出部3cは、素子固定ユ
ニット2の側面よりも外側に張り出すようになってい
る。
【0032】素子固定ユニット2および先端押さえ6に
はステンレス鋼を用い、駆動摩擦部材3には、密度が低
く、剛性が高く、摺動性の良い樹脂材料、例えばカーボ
ンファイバーを用いる。したがって、駆動摩擦部材3の
質量は、素子固定ユニット2および先端押さえ6より小
さい。
【0033】素子固定ユニット2の中央部には素子空間
2cが形成され、圧電素子1が収納されるようになって
いる。圧電素子1は、電気機械変換素子の一種であっ
て、電圧を印加すると体積が変化する複数の圧電板が積
層され、積層方向に伸縮するようになっている。圧電素
子1の積層方向一端には、駆動摩擦部材3の軸部3aが
固着され、積層方向他端は素子空間2cの壁面2dに固
着される。圧電素子1への電圧印加のための電線1a
は、素子固定ユニット2の側面に設けた溝2e、後端部
2hを貫通する穴2f、後端部2hの端面に設けた溝2
gを通って外部に出るようになっている。
【0034】外ユニット40は、図5の分解斜視図に示
すように、円筒状のパイプユニット4と、パイプユニッ
ト4内に配置される一対の板バネ5と、一対の板バネ5
を固定する板バネ固定部材7および板バネ固定ピン8と
からなる。
【0035】詳しくは、パイプユニット4、板バネ5、
板バネ固定部材7にはピン穴4a,5a,7aが形成さ
れ、これらに板バネ固定ピン8が挿通される。これによ
り、一対の板バネ5は、パイプユニット4内に、軸方向
に移動しないように保持される。このとき、一対の板バ
ネ5は、それぞれの長辺5bがパイプユニット4の内周
面4aに接し、互いに平行な状態となる。一対の板バネ
5の間隔は、駆動摩擦部材3の膨出部3cの幅よりもわ
ずかに小さい。
【0036】外ユニット40に内ユニット20が収納さ
れると、図7に示すように、パイプユニット4の内周面
4aには、素子固定ユニット2の後端部2hを除く部分
の上面2iおよび下面2i’が摺接するようになってい
る。この部分は移動ガイドとなり、内ユニット20と外
ユニット40とは同軸上を伸縮する。
【0037】また、素子固定ユニット2の側面よりも外
側に張り出した駆動摩擦部材3の膨出部3cは、板バネ
5を押し広げる。これにより、板バネ5は弾性変形し、
駆動摩擦部材3に圧接する。この圧接力は、板バネ5に
対する駆動摩擦部材3の圧接位置に拘わらず、略一定で
あり、両者の間の摩擦力は略一定に保たれる。また、板
バネ5の弾性変形方向は、駆動摩擦部材3の振動方向と
垂直であり、駆動摩擦部材3の振動方向に対しては高い
剛性を保つようになっている。したがって、性能を低下
することなく、駆動ストロークを長くすることが可能で
ある。
【0038】素子固定ユニット2の後端部2hの外径寸
法は、パイプユニット4の内径寸法よりも大きいので、
内ユニット20が外ユニット40内に完全に入り込んで
しまうことはない。
【0039】また、図6において矢印Sで示した方向か
ら見た斜視図である図8に示すように、素子固定ユニッ
ト2の側面には溝2jが形成され、この溝2jに、図6
に示すようにパイプユニット4に固定された抜け止めビ
ス12の先端が入り込むようになっている。これによっ
て、内ユニット20は、外ユニット40から一定寸法ま
でしか突出できないようになっている。
【0040】つまり、パイプユニット4の内周面4aに
より素子固定ユニット2が出没自在に案内されている
が、両者の相対移動範囲は、板バネ5に駆動摩擦部材3
が圧接し駆動可能な範囲内となるように、規制されてい
る。
【0041】さらに、図6に示すように、素子固定ユニ
ット2には、磁気スケール9が接着固定される。パイプ
ユニット4には、磁気スケール9に対向する位置にMR
センサ10がビス11で固定される。これにより、外ユ
ニット40と内ユニット20との相対位置、すなわち、
内ユニット20又は外ユニット40の移動距離を検出で
きるようになっている。
【0042】図8に示すように、素子固定ユニット2の
後端部2hには、ネジ穴2kが形成されている。このネ
ジ穴2kを利用して内ユニット20側を固定すると、内
ユニット20に対して外ユニット40が移動する。つま
り、素子固定タイプの駆動装置となる。
【0043】また、図5および図6に示すように、板バ
ネ固定部材7の後端には、ネジ穴7bが形成されてい
る。このネジ穴7bを利用して外ユニット40側を固定
すると、外ユニット40に対して内ユニット20が移動
する。つまり、自走式タイプの駆動装置となる。
【0044】パイプユニット4内に別部材の板バネ5を
配置する代わりに、図9に示したように一体的に構成し
てもよい。
【0045】図9(a)のパイプユニット4xは、板バ
ネ4a’がパイプユニット4xの筒壁に片持ち支持され
たものである。図9(b)のパイプユニット4yは、板
バネ4b’がパイプユニット4yの筒壁に弾性変形部4
iを介して両端支持されたものである。図9(c)のパ
イプユニット4zは、板バネ5に相当する部分をパイプ
ユニット4zの筒壁と一体的に構成したものである。パ
イプユニット4zの筒壁の一部には、弾性変形部4jと
スリット4sを設け、平行な対向面4tの間の距離が弾
力的に変化するようにしている。いずれのパイプユニッ
ト4x,4y,4zも、金属の引き抜きなどにより容易
に作ることができる。
【0046】次に、駆動装置50の応用例について、図
10〜図15を参照しながら説明する。
【0047】図10は、駆動装置50を6軸ステージ7
0に応用した例である。
【0048】6軸ステージ70は、図10(b)に示す
ように、6組のリニアアクチュエータAの一端を固定板
72に、他端を移動板74に固定したものである。各リ
ニアアクチュエータAは、図10(a)に示すように、
駆動装置50の両端のネジ穴2k、7bにボールジョイ
ント60の一端を螺合したものであり、各ボールジョイ
ント60の他端が固定板72又は移動板74に固定さ
れ、リニアアクチュエータAと固定板72又は移動板7
4との結合角度が自在に変わるようになっている。
【0049】6軸ステージ70は、リニアアクチュエー
タAを適宜に選択して伸縮することによって、移動板7
4の位置や向きを変えることができる。このようにパラ
レルリンクを用いた6軸ステージ70は、図2(c)の
ような通常の積み重ねステージに比べ、小型、軽量で多
軸化ができるメリットがあるが、そこに使うリニアアク
チュエータAには高精度が要求される。この点で、駆動
装置50は好適であり、6軸ステージ70は非常に高精
度に駆動することが可能となる。
【0050】図11および図12は、薬液カートリッジ
を用いる注射装置に応用した例である。図11は分解斜
視図、図12(A)は組み立て斜視図、図12(B)は
断面図である。パイプユニット42の一端側に板バネ5
が配置され、その間を内ユニット20が移動するように
なっている。圧電素子1の電線1aは、板バネ固定部材
に設けた穴から外部に出るようになっている。パイプユ
ニット42の他端側には薬液カートリッジ82が収納さ
れる。パイプユニット42の他端には、針ユニット84
が固定されると、針ユニット84の両刀針が薬液カート
リッジ82のゴム栓を貫通するようになっている。内ユ
ニット20の一端には、薬液カートリッジ82のピスト
ン83を押すためのロッド81が固定されている。内ユ
ニット20がパイプユニット42内を移動すると、ピス
トン83は、図12において矢印Kで示した範囲を移動
する。これによって、非常に高精度な液吐出が可能とな
【0051】図13および図14は、パイプユニット4
2aをシリンジとして用いる注射器に応用した例であ
る。図13は分解斜視図、図14の組み立て斜視図であ
る。
【0052】注射器80aは、前述の注射装置80と同
様に、パイプユニット42aの一端側に板バネ5が配置
され、板バネ5の間を内ユニット20が移動するように
なっている。パイプユニット42aの他端には、針ユニ
ット84が固定される。内ユニット20の一端にはロッ
ド81が固定されている。注射装置80と異なり、ロッ
ド81の先端には、ピストン85が固定されている。ピ
ストン85は、パイプユニット42aの内周面に圧接す
る。内ユニット20がパイプユニット42内を移動する
と、ピストン85は、図14において矢印Kで示した範
囲を移動する。これによって、非常に高精度な液吐出が
可能となる。
【0053】図15および図16は、携帯電話90のア
ンテナ伸縮に応用した例である。図15は分解斜視図に
示すように、アンテナ線90aが接続されたアンテナ9
2は、内ユニット20の一端に固定される。図16の断
面図に示すように、パイプユニット44は、携帯電話9
0の本体94内に収納され、その端部の板バネ固体部材
7のネジ穴7bを利用して、ネジ96で本体94に固定
される。内ユニット20が移動すると、アンテナ92が
出没するようになっている。これにより、小さいスペー
スでアンテナ伸縮機構を構成することができる。車載用
ラジオのアンテナ伸縮機構も同様に構成することができ
る。
【0054】なお、本発明は、上記各実施例に限定され
るものではなく、その他は種々の態様で実施可能であ
る。例えば、駆動装置は直線状態に駆動するリニアアク
チュエータに限らず、例えば曲線状に駆動するように構
成しても、循環するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の素子固定タイプの圧電リニアアクチュ
エータの斜視図である。
【図2】 従来の自走式タイプの圧電リニアアクチュエ
ータおよびその使用状態の斜視図である。
【図3】 圧電リニアアクチュエータの説明図である。
【図4】 本発明の駆動装置の内ユニットの分解斜視図
である。
【図5】 本発明の駆動装置の外ユニットの分解斜視図
である。
【図6】 本発明の駆動装置の分解斜視図である。
【図7】 本発明の駆動装置の断面図である。
【図8】 図6のS方向から見た要部斜視図である。
【図9】 パイプユニットの変形例の断面図および斜視
図である。
【図10】 本発明の駆動装置を用いた6軸ステージの
説明図である。
【図11】 本発明の駆動装置を用いた注射装置の分解
斜視図である。
【図12】 図11の注射装置の組立斜視図および断面
図である。
【図13】 本発明の駆動装置を用いた注射器の分解斜
視図である。
【図14】 図13の注射器の組立斜視図である。
【図15】 本発明の駆動装置を用いた携帯電話の分解
斜視図である。
【図16】 図15の組立斜視図および断面図である。
【符号の説明】
1 圧電素子(電気機械変換素子) 1a 電線 2 素子固定ユニット(内部材) 2a 先端部 2b 貫通穴 2c 素子空間 2d 壁面 2e 溝 2f 穴 2g 溝 2h 後端部 2i 上面(案内部) 2i’ 下面(案内部) 2j 溝 2k ネジ穴(固定部) 3 駆動摩擦部材 3a,3b 軸部 3c 膨出部 4,4x,4y,4z パイプユニット(外筒部材) 4a 内周面(案内部) 4a’ 板バネ 4b ピン穴 4b’ 板バネ 4s スリット 4t 対向面 4i,4j 弾性変形部 5 板バネ(摩擦案内部) 5a ピン穴 5b 長辺 6 先端押さえ 6a 貫通穴 6b 凹部 7,7’ 板バネ固定部材 7a,7a’ ピン穴 7b ネジ穴(固定部) 7x’ 貫通穴 8 板バネ固定ピン 9 磁気スケール(位置表示手段) 10 MRセンサ(位置読み取り手段) 11 ビス 12 抜け止めビス 20 内ユニット 40 外ユニット 42,42a,44 パイプユニット 50 駆動装置 60 ボールジョイント 70 6軸ステージ 72 固定板 74 移動板 80 注射装置 80a 注射器 81 ロッド 82 カートリッジ 83 ピストン 84 針ユニット 85 ピストン 90 携帯電話 90a アンテナ線 92 アンテナ 94 本体 96 ネジ A リニアアクチュエータ K 移動範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H303 AA10 AA30 BB01 BB06 BB11 DD14 DD21 DD30 EE03 EE07 MM01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長い略筒形状の外筒部材と、該外筒部
    材の筒穴内に配置される内部材とを備え、 該内部材には、駆動パルス発生手段に接続されて伸縮す
    る電気機械変換素子の伸縮方向一端が固着結合され、該
    電気機械変換素子の伸縮方向他端には駆動摩擦部材が固
    着結合され、該電気機械変換素子の伸縮方向は上記外筒
    部材の筒穴延在方向と一致し、上記駆動摩擦部材は上記
    内部材および上記電気機械変換素子より外側に膨出する
    膨出部を有し、 上記外筒部材の上記筒穴内には、上記駆動摩擦部材の上
    記膨出部の幅よりわずかに小さい幅で上記筒穴に沿って
    延在し上記駆動摩擦部材の上記膨出部を弾力的に挟持し
    て摩擦結合する摩擦案内部を有することを特徴とする、
    電気機械変換素子を用いた駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記外筒部材の上記筒穴内に一対の板バ
    ネが平行に配置され、該各板バネは、上記筒穴に沿って
    延在するその少なくとも一辺が上記筒穴に固定され、ま
    たは、筒穴方向移動不自在に保持されかつ上記筒穴に沿
    って延在するその二辺が上記筒穴に当接し、 上記一対の板バネの対向面により上記摩擦案内部が形成
    されることを特徴とする、請求項1記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記外筒部材は、 上記筒穴の内周面の一部を形成する平行な一対の対向面
    と、 該対向面の間を接続する筒壁に形成され該対向面の間隔
    を弾力的に変化させる弾性変形部とを有し、 該対向面により上記摩擦案内部が形成されることを特徴
    とする、請求項1記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 上記外筒部材又は上記内部材の一方に、
    位置表示手段を設け、上記外筒部材又は上記内部材の他
    方に、上記位置表示手段を読み取る位置読み取り手段を
    設けたことを特徴とする、請求項1記載の駆動装置。
  5. 【請求項5】 上記外筒部材又は上記内部材の端部に、
    他の機器に固定するための固定部を設けたことを特徴と
    する、請求項1記載の駆動装置。
  6. 【請求項6】 上記外筒部材の上記筒穴の内周面の一部
    と、上記内部材の外周面の一部とに、互いに摺動自在に
    嵌合する案内部を設けたことを特徴とする、請求項1記
    載の駆動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005086887A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Minolta Co Ltd 駆動装置
US7268465B2 (en) 2004-11-12 2007-09-11 Konica Minolta Opto, Inc. Driving device and optical device using the same
JP2011527587A (ja) * 2008-07-10 2011-11-04 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光学画像プローブ

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