JP2001056977A - 光磁気記録媒体の再生方法及び再生装置 - Google Patents

光磁気記録媒体の再生方法及び再生装置

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JP2001056977A
JP2001056977A JP11231551A JP23155199A JP2001056977A JP 2001056977 A JP2001056977 A JP 2001056977A JP 11231551 A JP11231551 A JP 11231551A JP 23155199 A JP23155199 A JP 23155199A JP 2001056977 A JP2001056977 A JP 2001056977A
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Manabu Tani
学 谷
Koichiro Wakabayashi
康一郎 若林
Hiroyuki Awano
博之 粟野
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録層の記録磁区が転写され且つ拡大される
磁区拡大層を備えるMAMMOS用の光磁気記録媒体を用いて
更なる高密度化を実現する。 【解決手段】 方向の異なる2つの磁化の向きをそれぞ
れ第1の記録状態、第2の記録状態として第1の記録状
態の最小記録磁区が第2の記録状態の最小記録磁区より
も小さくなるように記録された光磁気記録媒体を再生光
で走査しながら交番磁界を印加する。再生レーザ光でデ
ィスクを走査する際に、記録再生エリアのある地点が該
高温領域に入ってから、該高温領域から出るまでの時間
よりも短い周期で再生外部磁界を印加する。記録マーク
によって拡大再生される信号を該記録マークよりも長い
範囲にわたって検出し、再生信号検出後に上記記録マー
クによって上記記録マークよりも長い範囲にわたって検
出された拡大信号の範囲を記録マークの長さに変換する
ことによって情報を再生する。記録磁区は熱スポットよ
り小さくても拡大再生されるので記録磁区の長さを極め
て短くすることができ、記録密度を一層増大させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録層の記録磁区
を磁区拡大再生層に転写拡大するタイプの光磁気記録媒
体の再生方法および再生装置に関し、更に詳細には、超
高密度化を実現する新規な再生方法および再生装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどの外部メモリとして光
磁気ディスクなどの光磁気記録媒体が知られている。光
磁気記録媒体は情報の書換えが可能であり、動画像や音
声などの大容量データを取り扱うことができることから
マルチメディア時代の記録媒体として利用されている。
かかる光磁気記録媒体においては、その記憶容量をより
一層増やすことが望まれている。
【0003】記憶容量を増大させる技術として、例え
ば、記録マークの前エッジと後エッジとにそれぞれ記録
データの”1”を対応させ記録マークの長さと記録マー
クの間隔に情報を付与させるマークエッジ記録方式が知
られている。この記録方式によれば従来と同一サイズの
最小記録マークであっても、線方向の記録密度を従来の
方式(マークポジション方式)のほぼ1.5倍に向上さ
せることができる。
【0004】記憶容量を増大させる他の方法として、記
録マーク(記録磁区)を微小化して高密度に情報を記録
することも検討されている。記録磁区を微小化して記録
するには、記録クロックと同期してパルス化された光を
照射しながら記録信号に応じた極性の磁界を印加する光
パルス磁界変調方式を用いることで可能である。この方
式によれば、微小な記録磁区を形成することができる
が、かかる微小記録磁区が再生光スポット内に複数存在
する場合には、それらを識別して再生する方法が必要と
なる。
【0005】再生光スポット内に複数個存在する微小記
録磁区をそれぞれ弁別して読み出すには、例えば、Jour
nal of Magnetic Society of Japan, Vol.17 Supplemen
t No.S1, pp.201(1993)において提案されている磁気超
解像(MSR)と呼ばれる技術を用いることができる。
この技術は、光磁気記録媒体の光スポット内に温度分布
を利用して磁気的なマスクを形成し、光スポットよりも
小さな開口部(アパーチャー)と呼ばれる領域から記録
磁区を読み出す方法である。しかし、この方法では磁気
的マスクを形成することで実効的なスポット径を小さく
するため、再生信号出力に寄与する光量が少ない。この
ため、再生信号の振幅が低下し、十分なS/Nを得るこ
とが困難である。
【0006】かかる問題を回避する方法として、例え
ば、日本応用磁気学会誌Vol.21, No.10, pp.1187-1192
(1997)において、記録層に記録された微小磁区を磁気的
に転写及び拡大して再生するための再生層を備えた光磁
気記録媒体が提案されている。この技術では、再生時に
記録クロックに同期させた外部磁界を交番させて印加す
ることによって、再生層に磁気的に転写された各微小磁
区を光スポットサイズまで拡大及び完全消滅させ、再生
層から増幅された信号振幅を検出して情報を読み出して
いる。この技術はMAMMOS(Magnetic Amplifying
Magneto-OpticalSystem)と呼ばれ、再生信号振幅の低
下に関する上記磁気超解像技術の問題を解決している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記MAM
MOS用の光磁気記録媒体を用いて、更なる高密度化を
実現することが可能な新規な記録再生方法及びそれに好
適な再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、記録磁区が形成される記録層と、磁区拡大再生層
とを備える光磁気記録媒体を用い、光磁気記録媒体に再
生光を照射して再生光スポット内で高温領域を生じさ
せ、該高温領域を通じて記録磁区を再生層に転写させる
とともに、転写した磁区を外部磁界の印加によって拡大
させる光磁気記録媒体の再生方法において、再生レーザ
光でディスクを走査する際に、記録再生エリアのある地
点が該高温領域に入ってから、該高温領域から出るまで
の時間よりも短い周期で再生外部磁界を印加することを
特長とする光磁気記録媒体の再生方法が提供される。
【0009】本発明の第2の態様に従えば、記録マーク
によって拡大再生される信号を該記録マークよりも長い
範囲にわたって検出することを特長とする請求項第1に
記載の光磁気記録媒体の再生方法が提供される。
【0010】本発明の第3の態様に従えば、再生信号検
出後に上記記録マークによって上記記録マークよりも長
い範囲にわたって検出された拡大信号の範囲を記録マー
クの長さに変換することを特長とする請求項1又は2に
記載の光磁気記録媒体の再生方法が提供される。
【0011】本発明の第1、第2及び第3の態様の再生
方法に用いられる光磁気記録媒体は、情報が記録磁区と
して形成される記録層と、当該記録層の記録磁区が転写
されるとともに、転写された磁区を外部磁界の印加によ
り拡大することができる磁区拡大再生層とを備えるMA
MMOS用の光磁気記録媒体である。このMAMMOS
用の光磁気記録媒体の再生原理について図29を参照し
ながら簡単に説明する。
【0012】再生光の照射により光磁気記録媒体上に形
成される再生光スポット50は、その光強度分布がガウ
ス分布に従うために、かかる再生光スポット50により
加熱された磁区拡大再生層3においては、図29に示す
ような温度分布に基づく温度領域が生じる。再生光スポ
ット50の高温領域52では磁区拡大再生層3の保磁力
が一層低下するために記録層5からの漏洩磁界の影響を
受けやすくなる。
【0013】このような温度分布が生じている光磁気記
録媒体に、再生外部磁界を記録磁区と同一極性で印加す
ると、磁区拡大再生層3の保磁力が記録層の漏洩磁界と
再生外部磁界との和よりも小さくなる領域では、記録層
5の記録磁区53が磁区拡大再生層3に転写される。次
いで、磁区拡大再生層3に転写された磁区54は、再生
外部磁界の下で再生光スポット50の大きさまで拡大す
る。このため、磁区拡大再生層3で拡大した転写磁区か
らは増幅された光磁気信号を検出することができる。上
述のように、再生光スポット50内において記録磁区5
3が再生層3に転写可能な高温領域を、本明細書におい
ては「熱スポット」と呼ぶ。なお、MAMMOS用の光
磁気記録媒体の構造及び原理については、例えば、WO
98/02878に詳細に説明されているので、それを
参照することができる。
【0014】このMAMMOS用の光磁気記録媒体に情
報を記録し、記録した情報を再生する方法について図1
〜9を参照しながら説明する。本発明の再生方法では、
光磁気記録媒体をトラックに沿って再生光で走査しつつ
1ビット1周期の外部磁界を印加する。図1に記録マー
ク(記録磁区)のパターンの一例と、かかる記録マーク
に対して印加する再生外部磁界の印加パターンを示し
た。また、図2〜9に、トラック30内に記録された記
録磁区32が再生光スポット50に対して進行する様子
を示す。図2〜9は、図1に示した状態〜の位置
に、それぞれ、再生光スポット50の熱スポットが存在
している場合を概念的に示している。
【0015】前述したように、再生光の照射により、磁
区拡大再生層上に形成された熱スポット内では、磁区拡
大再生層の保磁力は低下している。しかしながら、図2
に示したように、状態では、まだ熱スポット内に記録
磁区32が進入していないので記録磁区32は磁区拡大
再生層には転写されず、拡大再生信号は検出されない。
再生光スポットに対する光磁気記録媒体の更なる移動に
より、図3、図4、図5、図6及び図7の状態及び
に示したように、記録磁区32が磁区拡大再生層に形
成された熱スポット内に進入すると記録磁区32が磁区
拡大再生層に転写される。このとき、光磁気記録媒体に
は交番外部磁界が印加されているので、磁区拡大再生層
に転写された記録磁区は磁区拡大再生層内で再生光スポ
ットの大きさまで拡大し、拡大した磁区から増幅した再
生信号が検出され、MAMMOSの再生原理にしたがって再生
する。
【0016】そして、図1に示したように熱スポットが
記録磁区32よりも大きいために1ビットの記録磁区に
対して2ビット以上の拡大信号が検出されるので、再生
信号検出後に上記記録マークによって上記記録マークよ
りも長い範囲にわたって検出された拡大信号の範囲を記
録マークの長さに変換することによって記録情報を再生
することができる。
【0017】すなわち、本発明の再生方法では、記録磁
区が熱スポットに進入すれば、MAMMOSの再生原理
により増大した信号強度を検出できるので、記録層に形
成される記録磁区の大きさは問わない。それゆえ、記録
磁区の線方向の長さを極めて短くし、拡大信号の範囲を
記録マークの長さに変換することによって記録密度を大
幅に上げることが可能となる。
【0018】本発明の第4の態様に従えば、記録磁区が
形成される記録層と、磁区拡大再生層とを備える光磁気
記録媒体を用い、光磁気記録媒体に再生光を照射して再
生光スポット内で高温領域を生じさせ、該高温領域を通
じて記録磁区を再生層に転写させるとともに、転写した
磁区を外部磁界の印加によって拡大させる光磁気記録媒
体の再生方法において、方向の異なる2つの磁化の向き
をそれぞれ第1の記録状態、第2の記録状態として第1
の記録状態の最小記録磁区が第2の記録状態の最小記録
磁区よりも小さくなるように記録した磁化パターンから
該高温領域を走査して情報を再生する際に、該高温領域
の走査方向の長さが、第2の記録状態の最小磁区よりも
小さい状態で再生することを特徴とする光磁気記録媒体
の再生方法が提供される。
【0019】本発明の第5の態様に従えば、記録磁区が
形成される記録層と、磁区拡大再生層とを備える光磁気
記録媒体を用い、光磁気記録媒体に再生光を照射して再
生光スポット内で高温領域を生じさせ、該高温領域を通
じて記録磁区を再生層に転写させるとともに、転写した
磁区を外部磁界の印加によって拡大させる光磁気記録媒
体の記録方法において、方向の異なる2つの磁化の向き
をそれぞれ第1の記録状態、第2の記録状態として第1
の記録状態の最小記録磁区が第2の記録状態の最小記録
磁区よりも小さくなるように記録することを特徴とする
光磁気記録媒体の記録方法が提供される。
【0020】本発明の第4及び第5の態様に従う記録及
び再生方法おいて、上記再生原理に基づいて複数の記録
磁区が形成された光磁気記録媒体を再生光に対して相対
移動させながら再生する場合は、2つの記録磁区が同時
に再生層に転写されないようにする必要がある。このた
めには、記録層に形成されている記録磁区の磁区拡大再
生層への転写は熱スポットを通じて起こるので、前方記
録磁区のと後方記録磁区とが熱スポット内に同時に含ま
れないようにすればよい。それゆえ、前方記録磁区と後
方記録磁区との最短の間隔、すなわち2つの記録磁区の
最短間隔(最短スペース長)が、かかる熱スポットのト
ラック方向の長さと同等またはそれ以上になるように記
録磁区を形成すればよい。換言すれば、記録磁区を形成
した後に、必ず、トラック方向における熱スポットの長
さと同等またはそれ以上の寸法を有するスペースが形成
されるように情報を記録する。これにより、トラック方
向で隣り合う記録磁区は、少なくとも熱スポットの長さ
に相当するブランクを隔てて存在することになり、1つ
の記録磁区のみを独立して確実に再生することができ
る。なお、本発明においてスペースとは、トラック方向
において隣り合う記録磁区同士によって画成される、記
録磁区と反対方向の磁化を有する領域を意味するものと
する。
【0021】本発明の第6の態様に従えば、記録磁区が
形成される記録層と、記録層の記録磁区が転写されて外
部磁界の印加により拡大される磁区拡大再生層とを備え
る光磁気記録媒体の再生方法において、再生信号を前と
後の両方、又は前か後かのどちらかに1ビット以上シフ
トさせ、再生信号とシフトした後の信号の論理積をとる
過程を有する光磁気記録媒体の再生方法が提供される。
【0022】本発明の第7の態様に従えば、記録磁区が
形成される記録層と、記録層の記録磁区が転写されて外
部磁界の印加により拡大される磁区拡大再生層とを備え
る光磁気記録媒体を再生するための再生装置において、
光磁気記録媒体に光を照射するための光源と、上記外部
磁界を発生させるための磁界印加装置と、磁区拡大再生
層からの再生信号を検出するための信号検出装置と、再
生信号を前後にずらすための波形シフト装置と、再生信
号と上記波形シフト装置の出力との論理積をとるための
論理演算装置とを備えることを特徴とする再生装置が提
供される。
【0023】本発明の再生装置は波形シフト装置により
光磁気記録媒体から検出された信号を時間的に前後さ
せ、それらと再生信号との論理積をとることができる。
このような光磁気記録媒体から検出された信号を時間的
に前後させ、それらと再生信号との論理積をとる操作は
本発明の第1及び第2の態様の再生方法に極めて有効で
ある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う記録再生方法
及びその記録再生方法の実施に好適な装置について図面
を参照にして具体的に説明するが、本発明はそれらに限
定されるものではない。
【0025】
【実施例】[実施例1]まず、本発明の再生方法に従う
光磁気記録媒体としてMAMMOS用の光磁気記録媒体
を用意した。図28に、MAMMOS用光磁気記録媒体
の断面構造の一例を示す。光磁気記録媒体100は、透
明基板1上に、第1誘電体層2、磁区拡大再生層3、非
磁性層4、記録層5及び第2誘電体層6を順次積層して
有する。
【0026】本実施例で用いる光磁気記録媒体100で
は、透明基板1としてディスク状のポリカーボネート基
板を用い、第1誘電体層2及び第2誘電体層6に窒化珪
素を、磁区拡大再生層3にGdFeCo合金を、非磁性
体層4に窒化珪素を、記録層5にTbFeCo合金をそ
れぞれ用いた。これらの各層2〜6は、それぞれ、マグ
ネトロンスパッタ装置を用いてスパッタリングにより成
膜した。
【0027】かかる光磁気記録媒体100に、(2,
7)RLL変調を用いユーザーデーターをエンコードしてN
RZIに対応するように記録データを記録した。情報の記
録では、光パルス磁界変調方式を用い、エンコードされ
た情報に従う入力信号に基づいて変調された記録レーザ
ー光及び記録磁界を光磁気記録媒体に適用して、記録層
のトラック上に記録磁区を形成した。1ビットのトラッ
ク方向の長さは0.067μmとした。記録層に形成さ
れた記録磁区の磁区パターンの例を図1に示す。磁区パ
ターンの上方の数字は入力情報(記録情報)を示してい
る。
【0028】次いで、かかる記録方法により記録磁区が
形成された光磁気記録媒体を一定速度で回転させながら
再生レーザー光を所定のパワーで照射するとともに、1
ビット1周期の再生外部磁界を一定の磁界強度で印加し
て情報を再生した。図1に、印加した再生外部磁界及び
検出された再生信号のタイミングチャートを示す。図2
に示したように、再生レーザー光のスポットサイズは
1.0μmであり、記録層から磁区拡大再生層への磁区
の転写が生じる熱スポットのトラックに平行な方向の長
さは約0.2μmであった。この熱スポットのトラック
に平行な方向の長さは、後述する方法に基づいて予め調
整して得た。
【0029】つぎに、光磁気記録媒体の所定のトラック
を再生光スポットで走査したときに、再生光スポット内
に形成された熱スポットに対して記録磁区が移動する様
子を図2〜9に順次示した。図2〜9にそれぞれ示した
各状態〜は、図1に示した再生外部磁界のタイミン
グチャートの下方に示した番号〜にそれぞれ対応し
ている。すなわち、図2〜9は、それぞれ、図1に示し
た〜の位置に熱スポットが存在している場合を概念
的に示している。また、図2〜9においては、紙面裏か
ら表に向かう向きが記録方向、すなわち記録磁区の磁化
と同一方向である。
【0030】図1及び図2に示したように、状態で
は、再生外部磁界が記録磁区と同一極性で印加されてい
るが、熱スポット内に記録磁区32が進入していないた
め記録磁区32は磁区拡大再生層に転写されず、磁区拡
大再生層から再生信号は検出されない。図2、図3、図
4、図5、図6及び図7に示すように、状態、状態
、状態、状態及び状態では、記録磁区32の一
部が熱スポット内に進入しているので、かかる磁区(記
録磁区32の一部)が磁区拡大再生層に転写されるとと
もに、再生外部磁界により拡大されて、前述のMAMM
OSの原理により増幅された再生信号が検出される。
【0031】次いで、図5示したように、状態では、
記録磁区32が熱スポット内に進入していないため記録
磁区32は磁区拡大再生層に転写されず、磁区拡大再生
層から再生信号は検出されない。すなわち熱スポットよ
りも記録磁区32と次の記録磁区33との間隔(スペー
ス)が大きければ、かかるスペース内で外部磁界を印加
しても記録磁区32及び記録磁区33は磁区拡大再生層
に転写されず、その部分が該スペースであることを検出
することができる。本実施例では1ビットを0.067
μmとして(2,7)RLL変調を用い、NRZIに対応して
記録磁区を形成しているので該スペースは0.2μm以
上であるから該スペースを検出することができる。
【0032】しかし、図1に示したように熱スポットが
記録磁区32よりも大きいために一つの記録磁区に対し
て前後1ビットづつ2ビットの拡大信号が記録磁区より
も多く検出されている。したがって、拡大信号が検出さ
れた場合その両端の拡大信号を0に変換しなければ記録
した情報と同一の情報を得ることができない。本実施例
では、拡大信号の両端を0に変換する手段として、図1
に示すように再生信号を後に1ビットずつシフトしてそ
れと再生信号のの論理積をとる方法を用いた。
【0033】こうして、各記録磁区の位置情報をそれぞ
れ増幅した再生信号で再生することによって図1の下方
に示したような再生情報が得られ、かかる再生情報を後
に1ビットシフトしてそれと再生信号の論理積をとるこ
とによって図1の上方に示した記録情報を再生すること
ができる。
【0034】ここで、再生時の熱スポットの大きさを
0.2μmとし、(2,7)RLL符号を用いてNRZIに対
応して記録マークを記録した場合、該スペースは0.2
μmとなり、ビットピッチは約0.133μmとなる。
最短スペースを0.2μmにした理由はMAMMOSでは熱ス
ポットよりも小さい記録磁区は転写拡大することによっ
て検出できるが、熱スポットより小さい該スペースは検
出できないから該スペースが0.2μm以上になるよう
にしたからである。
【0035】従来のマークポジション記録方式において
も、該スペースはは熱スポットの長さよりも長くするこ
とが必要であった。すなわち、熱スポットの大きさを
0.2μmとした場合1ビットの情報には、上記(2,
7)RLL変調を用いた場合と同様に考えて、該スペース
を0.2μmとすると、ビットピッチは0.2μmにし
かならない。それゆえ、本発明の記録再生方法は、記録
できる情報量を従来のマークポジション記録方式よりも
一層増大できることがわかる。
【0036】つぎに、前述した熱スポットのトラック方
向の長さの調整方法について説明する。まず、記録層
に、トラック方向の長さが1μmの記録マークを記録
し、かかる記録マークが記録された光磁気記録媒体を線
速2.5m/sで回転させながら、図30に示したよう
に、再生光スポットで記録マークを走査する。ここで、
再生光スポットにより形成される熱スポットのトラック
方向の長さが0.2μm程度であると仮定した場合、記
録マークの前エッジが再生光スポットの熱スポット内に
進入した時点から、記録マークの後エッジが熱スポット
から進出するまでの時間Tは、計算により、(1μm+
0.2μm)/2.5m/s=480ns秒後である。
【0037】図30に示したように、記録マークの手前
から記録マークと同一極性の再生磁界を印加しながら再
生光スポットで記録マークを走査すると、再生光スポッ
トの熱スポット内に記録マークの前エッジFが進入した
ときに再生信号が検出される。再生信号を検出した直後
に再生磁界の極性を反転させ、上記時間T=480ns
よりも短い460ns秒後に再度、再生磁界を反転させ
て印加すると、熱スポット内に記録マークの後エッジE
が含まれてしまうために再生信号が検出される。一方、
図31に示したように、再生信号を検出した直後に再生
磁界の極性を反転させた後、上記時間T=480nsよ
りも長い500秒後に再度、再生磁界を反転させて印加
すると、熱スポット内には記録マークの後エッジEに含
まれないために再生信号は検出されない。したがって、
最初に再生信号を検出した時点から、460ns秒後に
再生磁界H+を印加したときに再生信号が検出され、且
つ500秒後に再生磁界H+を印加したときに再生信号
が検出されないように、再生光のパワーをコントロール
すれば熱スポットのトラック方向の長さをほぼ0.2μ
mにすることができる。以上が熱スポットのトラック方
向の長さの調整方法である。
【0038】[実施例2]まず、本発明の再生方法に従
う光磁気記録媒体として実施例1と同様のMAMMOS
用の光磁気記録媒体を用意した。
【0039】かかる光磁気記録媒体100に、(2,
7)RLL変調を用いユーザーデーターをエンコードしてN
RZIに対応するように記録データを記録した。ただし、
前後1/2ビットずつ短くなるように記録磁区を形成し
て記録を行った。すなわち、最短記録磁区は2ビットの
長さに相当する。情報の記録では、光パルス磁界変調方
式を用い、エンコードされた情報に従う入力信号に基づ
いて変調された記録レーザー光及び記録磁界を光磁気記
録媒体に適用して、記録層のトラック上に記録磁区を形
成した。1ビットのトラック方向の長さは0.05μm
とした。記録層に形成された記録磁区の磁区パターンの
例を図10に示す。磁区パターンの上方の数字は入力情
報(記録情報)を示している。
【0040】次いで、かかる記録方法により記録磁区が
形成された光磁気記録媒体を一定速度で回転させながら
再生レーザー光を所定のパワーで照射するとともに、1
ビット1周期の再生外部磁界を一定の磁界強度で印加し
て情報を再生した。図10に、印加した再生外部磁界及
び検出された再生信号のタイミングチャートを示す。図
11に示したように、再生レーザー光のスポットサイズ
は1.0μmであり、記録層から磁区拡大再生層への磁
区の転写が生じる熱スポットのトラックに平行な方向の
長さは約0.2μmであった。この熱スポットのトラッ
クに平行な方向の長さは、実施例1で説明した方法に基
づいて予め調整して得た。
【0041】つぎに、光磁気記録媒体の所定のトラック
を再生光スポットで走査したときに、再生光スポット内
に形成された熱スポットに対して記録磁区が移動する様
子を図11〜18に順次示した。図11〜18にそれぞ
れ示した各状態〜は、図10に示した再生外部磁界
のタイミングチャートの下方に示した番号〜にそれ
ぞれ対応している。すなわち、図11〜18は、それぞ
れ、図10に示した〜の位置に熱スポットが存在し
ている場合を概念的に示している。また、図11〜18
においては、紙面裏から表に向かう向きが記録方向、す
なわち記録磁区の磁化と同一方向である。
【0042】図10及び図11に示したように、状態
では、再生外部磁界が記録磁区と同一極性で印加されて
いるが、熱スポット内に記録磁区32が進入していない
ため記録磁区32は磁区拡大再生層に転写されず、磁区
拡大再生層から再生信号は検出されない。、図11,図
12、図13、図14、図15、及び図16に示すよう
に、状態、状態、状態、状態及び状態では、
記録磁区32の一部が熱スポット内に進入しているの
で、かかる磁区(記録磁区32の一部)が磁区拡大再生
層に転写されるとともに、再生外部磁界により拡大され
て、前述のMAMMOSの原理により増幅された再生信
号が検出される。
【0043】次いで、図17示したように、状態で
は、記録磁区32が熱スポット内に進入していないため
記録磁区32は磁区拡大再生層に転写されず、磁区拡大
再生層から再生信号は検出されない。すなわち熱スポッ
トよりも記録磁区32と次の記録磁区33との間隔(ス
ペース)が大きければ、かかるスペース内で外部磁界を
印加しても記録磁区32及び記録磁区33は磁区拡大再
生層に転写されず、その部分が該スペースであることを
検出することができる。本実施例では1ビットを0.0
5μmとして(2,7)RLL変調を用い、NRZIに対応し
て記録磁区を形成し、記録磁区の前後が1/2ビット短
くなるように記録しているので該スペースは0.2μm
以上であるから該スペースを検出することができる。
【0044】しかし、図10に示したように熱スポット
が記録磁区32よりも大きいために一つの記録磁区に対
して前後1ビットづつ2ビットの拡大信号が記録磁区よ
りも多く検出されている。したがって、拡大信号が検出
された場合その両端の拡大信号を0に変換しなければ記
録した情報と同一の情報を得ることができない。本実施
例では、拡大信号の両端を0に変換する手段として、図
10に示すように再生信号を後に1ビットずつシフトし
てそれと再生信号のの論理積をとる方法を用いた。
【0045】こうして、各記録磁区の位置情報をそれぞ
れ増幅した再生信号で再生することによって図10の下
方に示したような再生情報が得られ、かかる再生情報を
後に1ビットシフトしてそれと再生信号の論理積をとる
ことによって図1の上方に示した記録情報を再生するこ
とができる。
【0046】ここで、再生時の熱スポットの大きさを
0.2μmとし、(2,7)RLL符号を用いてNRZIに対
応して記録磁区が前後1/2ビット短くなるように記録
マークを記録し、最短スペースは0.2μmとした。こ
の時ビットピッチは約0.1μmとなる。最短スペース
を0.2μmにした理由はMAMMOSでは熱スポットよりも
小さい記録磁区は転写拡大することによって検出できる
が、熱スポットより小さい該スペースは検出できないか
ら該スペースが0.2μm以上になるようにしたからで
ある。
【0047】従来のマークポジション記録方式において
も、該スペースはは熱スポットの長さよりも長くするこ
とが必要であった。すなわち、熱スポットの大きさを
0.2μmとした場合1ビットの情報には、上記(2,
7)RLL変調を用いた場合と同様に考えて、該スペース
を0.2μmとすると、ビットピッチは0.2μmにし
かならない。それゆえ、本発明の記録再生方法は、記録
できる情報量を従来のマークポジション記録方式よりも
一層増大できることがわかる。
【0048】実施例1の様に記録磁区の前後を短くしな
かった場合は、熱スポットのトラックに平行な方向の長
さが0.2μmの時、ビットピッチは0.133μmで
あった。すなわち、本実施例のように記録磁区を短く記
録し、最短スペースを長くすることによって記録密度が
増大していることがわかる。本実施例では、前後1/2
ビットづつ、合計1ビットの記録磁区を短くしたが、該
記録磁区を短くする方向及び該1ビットなる長さに限定
はされない。MAMMOSによる再生においては微小磁区が熱
スポット内にある時に外部磁界を加えると拡大再生する
ので、最短記録磁区がゼロでなければよい。従って、記
録磁区を短くする長さをs、短くする前の最短記録磁区
の長さをmとすると、0≦s<mの範囲で記録磁区を短
くすることができる。
【0049】[実施例3]まず、本発明の再生方法に従
う光磁気記録媒体として実施例1と同様のMAMMOS
用の光磁気記録媒体を用意した。
【0050】かかる光磁気記録媒体100に、(2,
7)RLL変調を用いユーザーデーターをエンコードしてN
RZに対応するように記録データを記録した。情報の記録
では、光パルス磁界変調方式を用い、エンコードされた
情報に従う入力信号に基づいて変調された記録レーザー
光及び記録磁界を光磁気記録媒体に適用して、記録層の
トラック上に記録磁区を形成した。1ビットのトラック
方向の長さは0.67μmとした。記録層に形成された
記録磁区の磁区パターンの例を図19に示す。磁区パタ
ーンの上方の数字は入力情報(記録情報)を示してい
る。
【0051】次いで、かかる記録方法により記録磁区が
形成された光磁気記録媒体を一定速度で回転させながら
再生レーザー光を所定のパワーで照射するとともに、1
ビット1周期の再生外部磁界を一定の磁界強度で印加し
て情報を再生した。図19に、印加した再生外部磁界及
び検出された再生信号のタイミングチャートを示す。図
20に示したように、再生レーザー光のスポットサイズ
は1.0μmであり、記録層から磁区拡大再生層への磁
区の転写が生じる熱スポットのトラックに平行な方向の
長さは約0.2μmであった。この熱スポットのトラッ
クに平行な方向の長さは、実施例1で説明した方法に基
づいて予め調整して得た。
【0052】つぎに、光磁気記録媒体の所定のトラック
を再生光スポットで走査したときに、再生光スポット内
に形成された熱スポットに対して記録磁区が移動する様
子を図20〜27に順次示した。図20〜27にそれぞ
れ示した各状態〜は、図19に示した再生外部磁界
のタイミングチャートの下方に示した番号〜にそれ
ぞれ対応している。すなわち、図20〜27は、それぞ
れ、図19に示した〜の位置に熱スポットが存在し
ている場合を概念的に示している。また、図20〜27
においては、紙面裏から表に向かう向きが記録方向、す
なわち記録磁区の磁化と同一方向である。
【0053】図20に示したように、状態では、再生
外部磁界が記録磁区と同一極性で印加されているが、熱
スポット内に記録磁区32が進入していないため記録磁
区32は磁区拡大再生層に転写されず、磁区拡大再生層
から再生信号は検出されない。図20、図22、図2
3、図24、及び図25に示すように、状態、状態
、状態、状態及び状態では、記録磁区32の一
部が熱スポット内に進入しているので、かかる磁区(記
録磁区32の一部)が磁区拡大再生層に転写されるとと
もに、再生外部磁界により拡大されて、前述のMAMM
OSの原理により増幅された再生信号が検出される。
【0054】次いで、図26示したように、状態で
は、記録磁区32が熱スポット内に進入していないため
記録磁区32は磁区拡大再生層に転写されず、磁区拡大
再生層から再生信号は検出されない。すなわち熱スポッ
トよりも記録磁区32と次の記録磁区33との間隔(ス
ペース)が大きければ、かかるスペース内で外部磁界を
印加しても記録磁区32及び記録磁区33は磁区拡大再
生層に転写されず、その部分が該スペースであることを
検出することができる。本実施例では熱スポットの大き
さが0.2μmなので0.2μm以上の長さを持つスペ
ースを検出することができる。
【0055】ここで、本実施例では(2,7)RLL変調
を用い、1ビットを0.067μmとしてNRZに対応し
て記録磁区を形成しているので該スペースは0.13μ
m、0.2μm、0.27μm、0.34μm、0.4
μm及び0.47の6通りのみで、これらのスペースの
間には必ず1ビットの記録磁区が記録されている。従っ
て、最短スペースである0.13μmのスペースは検出
されなくても、その他の5通りのスペースが検出できれ
ば、全ての記録パターンを再生することができる。
【0056】図1に示したように熱スポットが記録磁区
32よりも大きいために一つの記録磁区に対して前後1
ビットづつ2ビットの拡大信号が記録磁区よりも多く検
出されている。したがって、拡大信号が検出された場合
その両端の拡大信号を0に変換しなければ記録した情報
と同一の情報を得ることができない。本実施例では、1
11の再生パターンを010に変換して再生情報を得
た。
【0057】こうして、各記録磁区の位置情報をそれぞ
れ増幅した再生信号で再生することによって図19の下
方に示したような再生情報が得られ、かかる再生情報の
111の再生パターンを010に変換後することによっ
て図19の上方に示した記録情報を再生することができ
る。
【0058】ここで、再生時の熱スポットの大きさを
0.2μmとし、(2,7)RLL符号を用いてNRZに対応
して記録マークを記録した場合、検出するべき最短スペ
ースは0.2μmとなり、ビットピッチは約0.133
μmとなる。検出するべき最短スペースを0.2μmに
した理由はMAMMOSでは熱スポットよりも小さい記録磁区
は転写拡大することによって検出できるが、熱スポット
より小さい該スペースは検出できないから該スペースが
0.2μm以上になるようにしたからである。
【0059】従来のマークポジション記録方式において
も、該スペースはは熱スポットの長さよりも長くするこ
とが必要であった。すなわち、熱スポットの大きさを
0.2μmとした場合1ビットの情報には、上記(2,
7)RLL変調を用いた場合と同様に考えて、該スペース
を0.2μmとすると、ビットピッチは0.2μmにし
かならない。それゆえ、本発明の記録再生方法は、記録
できる情報量を従来のマークポジション記録方式よりも
一層増大できることがわかる。
【0060】[実施例4]この実施例では、実施例1及
び実施例2で説明した記録再生方法に好適な装置の構成
例について説明する。図32に、本発明の記録再生方法
に従う記録再生装置の構成を概略的に示す。記録再生装
置101は、コードデータと同期した周期でパルス化さ
れた光を光磁気記録媒体100に照射するためのレーザ
ー光照射部と、記録再生時に制御された磁界を光磁気記
録媒体100に印加する磁界印加部と、光磁気記録媒体
100からの信号を検出及び処理する信号処理系とから
主に構成されている。
【0061】レーザー光照射部において、レーザー22
は、レーザー駆動回路132及び記録パルス幅/位相調
整回路(RC−PPA)151に接続されており、レー
ザー駆動回路32は、記録パルス幅/位相調整回路51
または再生パルス幅/位相調整回路53からの信号を受
けてレーザー22のレーザーパルス幅及び位相を制御す
る。記録パルス幅/位相調整回路151は、記録時に、
PLL回路39から記録クロックを受けてレーザー光の
位相及びパルス幅を調整するための第1同期信号を発生
する。
【0062】磁界印加部において、光磁気記録媒体10
0に磁界を印加するための磁気コイル29は磁気コイル
駆動回路(M−DRIVE)34に接続されており、直
流(DC)磁界(連続磁界)とパルス磁界(交番磁界)
とを切り替えて光磁気記録媒体100に印加することが
できる。記録時には磁気コイル駆動回路34は、記録デ
ータを所定のコードに変換する符号器303から位相調
整回路(RE−PA)231を通じてコード変換された
データを受けて磁気コイル29を制御する。一方、再生
時には、再生パルス幅/位相調整回路(RP−PPA)
131を通じて磁気コイル29を制御する。磁気コイル
駆動回路34に入力される信号を記録時と再生時で切り
換えるために、記録再生切換器(RC/RP SW)1
34が磁気コイル駆動回路34に接続されている。
【0063】信号処理系において、レーザ22と光磁気
ディスク100との間には第1の偏光プリズム25が配
置され、その側方には第2の偏光プリズム251及び検
出器28及び281が配置されている。検出器28及び
281は、それぞれ、I/V変換器311及び312を
介して、共に、減算器302及び加算器301に接続さ
れる。加算器301はクロック抽出回路(CSS)37
を介してPLL回路39に接続されている。減算器30
2の一部は、クロックに同期して信号をホールドするサ
ンプルホールド(S/H)回路41、同様にクロックと
同期してアナログデジタル変換を行うA/D変換回路4
2及び2値化信号処理回路(BSC)43を介して復号
器38に接続される。
【0064】レーザ22から出射した光はコリメータレ
ンズ23によって平行光にされ、偏光プリズム25を通
って対物レンズ24によって光磁気ディスク100上に
集光される。ディスク100からの反射光は偏光プリズ
ム25によって偏光プリズム251の方向に向けられ、
1/2波長板26を透過した後、偏光プリズム251で
二方向に分割される。分割された光はそれぞれ検出レン
ズ27で集光されて光検出器28及び281に導かれ
る。ここで、光磁気ディスク100上にはトラッキング
エラー信号及びクロック信号生成用のピットが予め形成
されている。クロック信号生成用ピットからの反射光を
示す信号が検出器28及び281で検出された後、クロ
ック抽出回路37において抽出される。次いでクロック
抽出回路37に接続されたPLL回路39においてデー
タチャネルクロックが発生される。
【0065】上記装置において、PLL回路39に同期さ
せて1ビットに対して1周期の交番磁界を磁気ヘッドド
ライバーを介して再生外部磁界として光磁気記録媒体に
印加する。2値化された再生信号は波形シフト装置(P
CS)71としてを用いてシフトレジスタによって、1
ビット後にシフトされ、論理回路72によって再生信号
と論理積をとることによって、図1及び図10に示した
ように記録信号と同様の再生信号を得ることができるた
め、実施例1で説明した再生方法に基づく情報の再生が
実現される。
【0066】図33及び図34は波形シフト装置と論理
回路の一例と各部の波形である。入力信号S0はD−F
Fによってクロックの立ち上がりの状態が保持されてS
0'としてQに出力される図34の例ではS0はクロッ
クの立ち下がりで立ち上がっているので、S0'はS0
よりCKに対して半周期遅れた信号になる。次に一段目
のクロックの否定を2段目のCKとしてS0'をD−F
Fに入力すると同様にCKに対して半周期遅れた信号S
1となって出力される。すなわちS1はS0よりもクロ
ックに対して1ビット遅れた信号として出力される。同
様にS2はS0よりもクロックに対して1ビット遅れた
信号として出力される。このように、D−FFを連続し
て構成することにより任意のビットだけシフトした信号
を作ることが可能である。再生信号をS0としてシフト
された信号と再生信号との論理積をとることにより実施
例1及び実施例2で説明した再生方法に基づく再生が実
現される。
【0067】以上、本発明の記録再生方法について実施
例1、実施例2、実施例3及び実施例4により具体的に
説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。例えば、実施例1、実施例2及び実施例
3では、(2,7)RLL符号を用いなくても(1,7)R
LLなど他の変調方式でも同様な再生を行うことができ
る。
【0068】また、実施例4においては、シフトレジス
タを用いて再生信号をシフトさせたが、遅延回路を通す
ことによっても再生信号をシフトさせることができる。
その他にも、波形を一旦コンピュータに取り込んでソフ
トウェアによって行うことも可能である。
【0069】さらに、実施例1及び実施例2において
は、再生信号を前後に1ビットずつシフトさせたが、前
又は後に2ビットずつでも同様の再生ができる。シフト
量も熱スポットの大きさ、スペースの最小の長さ、再生
外部磁界の周期などによって変わり得る。
【0070】また、上記実施例1、実施例2及び実施例
3においては、光パルス磁界記録方式を用いて情報の記
録を行ったが、それに限定されることはなく、光変調方
式及び磁界変調方式を用いることも可能である。更に、
MAMMOS用の光磁気記録媒体として図28に示した
構造の媒体を使用したが、これに限らず、例えばWO9
8/02878号に開示された種々の構造のMAMMO
S用の光磁気記録媒体を使用することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明の再生方法は、熱スポットよりも
記録マークの間隔(スペース)が大きければスペースの
有無を検出し、記録磁区が検出された前後のビットを反
転することによって記録した情報を得ることができるの
で、スペースに対して記録マークの幅を極めて短くする
ことができ、光磁気記録媒体の記録密度を大幅に向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において記録層に形成した記録磁区の
磁区パターンの一例と、再生外部磁界の印加パターン
と、検出される再生信号を示す図である。
【図2】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図3】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図4】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図5】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図6】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図7】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図8】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図9】再生光スポット内に形成された熱スポットに対
して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図1
の状態の場合である。
【図10】実施例2において記録層に形成した記録磁区
の磁区パターンの一例と、再生外部磁界の印加パターン
と、検出される再生信号を示す図である。
【図11】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図12】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図13】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図14】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図15】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図16】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図17】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図18】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
10の状態の場合である。
【図19】実施例3において記録層に形成した記録磁区
の磁区パターンの一例と、再生外部磁界の印加パターン
と、検出される再生信号を示す図である。
【図20】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図21】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図22】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図23】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図24】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図25】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図26】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図27】再生光スポット内に形成された熱スポットに
対して記録磁区が移動する様子を説明する図であり、図
19の状態の場合である。
【図28】実施例で用いた光磁気記録媒体の断面構造を
模式的に示す図である。
【図29】MAMMOSの再生原理について説明するた
めの図である。
【図30】熱スポットのトラック方向の長さを調整する
方法を説明するための図であり、1μmの記録マークを
光スポットで走査した様子を示す図である。
【図31】熱スポットのトラック方向の長さを調整する
方法を説明するための図であり、印加タイミングを変更
したときの再生磁界と、それにより検出される再生信号
を示す図である。
【図32】実施例3で使用した光磁気記録再生装置のブ
ロック図である。
【図33】図20中の波形シフト装置及び論理回路の例
を示す図である。
【図34】図21の回路各部の波形の説明図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 第1誘電体層 3 磁区拡大再生層 4 非磁性層 5 記録層 6 第2誘電体層 100 光磁気記録媒体 101 記録再生装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟野 博之 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D075 AA03 CC01 CC11 CC23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録磁区が形成される記録層と、磁区拡
    大再生層とを備える光磁気記録媒体を用い、光磁気記録
    媒体に再生光を照射して再生光スポット内で高温領域を
    生じさせ、該高温領域を通じて記録磁区を再生層に転写
    させるとともに、転写した磁区を外部磁界の印加によっ
    て拡大させる光磁気記録媒体の再生方法において、再生
    レーザ光でディスクを走査する際に、記録再生エリアの
    ある地点が該高温領域に入ってから、該高温領域から出
    るまでの時間よりも短い周期で再生外部磁界を印加する
    ことを特徴とする光磁気記録媒体の再生方法。
  2. 【請求項2】 記録マークによって拡大再生される信号
    を該記録マークよりも長い範囲にわたって検出すること
    を特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体の再生方
    法。
  3. 【請求項3】 再生信号検出後に上記記録マークによっ
    て上記記録マークよりも長い範囲にわたって検出された
    拡大信号の範囲を記録マークと同じ長さに変換すること
    を特徴とする請求項1および2記載の光磁気記録媒体の
    再生方法。
  4. 【請求項4】 記録磁区が形成される記録層と、磁区拡
    大再生層とを備える光磁気記録媒体を用い、光磁気記録
    媒体に再生光を照射して再生光スポット内で高温領域を
    生じさせ、該高温領域を通じて記録磁区を再生層に転写
    させるとともに、転写した磁区を外部磁界の印加によっ
    て拡大させる光磁気記録媒体の再生方法において、方向
    の異なる2つの磁化の向きをそれぞれ第1の記録状態、
    第2の記録状態として第一の記録状態の最小記録磁区が
    第2の記録状態の最小記録磁区よりも小さくなるように
    記録した磁化パターンから該高温領域を走査して情報を
    再生する際に、該高温領域の走査方向の長さが、第2の
    記録状態の最小磁区よりも小さい状態で再生することを
    特徴とする光磁気記録媒体の再生方法。
  5. 【請求項5】 記録磁区が形成される記録層と、磁区拡
    大再生層とを備える光磁気記録媒体を用い、光磁気記録
    媒体に再生光を照射して再生光スポット内で高温領域を
    生じさせ、該高温領域を通じて記録磁区を再生層に転写
    させるとともに、転写した磁区を外部磁界の印加によっ
    て拡大させる光磁気記録媒体の記録方法において、方向
    の異なる2つの磁化の向きをそれぞれ第1の記録状態、
    第2の記録状態として第1の記録状態の最小記録磁区が
    第2の記録状態の最小記録磁区よりも小さくなるように
    記録することを特徴とする光磁気記録媒体の記録方法。
  6. 【請求項6】 記録磁区が形成される記録層と、記録層
    の記録磁区が転写されて外部磁界の印加により拡大され
    る磁区拡大再生層とを備える光磁気記録媒体の再生方法
    において、再生信号を前と後の両方、又は前か後かのど
    ちらかに1ビット以上シフトさせ、再生信号とシフトし
    た後の信号の論理積をとる過程を有することを特徴とす
    る光磁気記録媒体の再生方法。
  7. 【請求項7】 記録磁区が形成される記録層と、記録層
    の記録磁区が転写されて外部磁界の印加により拡大され
    る磁区拡大再生層とを備える光磁気記録媒体を再生する
    ための再生装置において、光磁気記録媒体に光を照射す
    るための光源と、前記外部磁界を発生させるための磁界
    印加装置と、磁区拡大再生層からの再生信号を検出する
    ための信号検出装置と、再生信号を前後にずらすための
    波形シフト装置と、再生信号と上記信号波形シフト装置
    の出力との論理積をとるための論理演算装置とを備える
    ことを特徴とする再生装置。
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WO2003069614A2 (en) * 2002-02-14 2003-08-21 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and device for data dependent field switching for domain expansion reading and record carrier for use by the method

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WO2003069614A3 (en) * 2002-02-14 2004-01-08 Koninkl Philips Electronics Nv Method and device for data dependent field switching for domain expansion reading and record carrier for use by the method

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