JP2001056856A - 画像処理方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents

画像処理方法および装置並びに記録媒体

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JP2001056856A
JP2001056856A JP2000143166A JP2000143166A JP2001056856A JP 2001056856 A JP2001056856 A JP 2001056856A JP 2000143166 A JP2000143166 A JP 2000143166A JP 2000143166 A JP2000143166 A JP 2000143166A JP 2001056856 A JP2001056856 A JP 2001056856A
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band
image signal
image
frequency
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JP2000143166A
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Masahiko Yamada
雅彦 山田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像信号から帯域制限画像信号を求めて、
周波数処理等の変換処理を行う際に、演算時間を短縮す
る。 【解決手段】 帯域制限画像信号作成手段2において、
原画像信号Sorgの各周波数帯域毎の周波数応答特性を
表すとともに、周波数帯域に応じた画素数を有する帯域
制限画像信号Bk(k=1〜n)を作成する。各帯域制
限画像信号Bkを変換器22において変換関数fkにより
変換し、変換済み信号fkkを1段階高周波数帯域の帯
域制限画像信号Bk-1と同一の画素数を有するように補
間拡大して拡大高周波信号Sk′を得る。拡大高周波信
号Sk′と変換済み信号fk-1k -1とを加算して高周波
信号Sk−1を得る。この高周波信号Sk−1の補間拡
大による拡大高周波信号Sk−1′の取得、および拡大
高周波信号Sk−1′と変換済み信号fk-1k-1との加
算による高周波信号Sk−2の取得を繰り返し行って、
最高解像度の高周波信号S1を得る。この高周波信号S
1を用いて周波数強調処理を行って処理済み画像信号S
procを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号に対して
所定の周波数成分を強調する等の画像処理を行うための
画像処理方法および装置並びに画像処理方法をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
ータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理の分野においては、画像信号に
対して各周波数帯域毎に異なる画像処理を施すような場
合に、画像信号を周波数帯域毎に分類する手段としてウ
ェーブレット変換やラプラシアンピラミッドの手法が用
いられている。ここで画像処理としては、例えばノイズ
除去のための高周波の分離、さらにはノイズの多い周波
数帯域のデータを削減することによる圧縮処理などが挙
げられる。本出願人も、ウェーブレット変換を用いて画
像中のエッジ成分のみを強調する等の画像処理を行うよ
うにした画像処理方法を種々提案している(例えば特開
平6-274615号、同6-350989号等)。
【0003】一方、ラプラシアンピラミッドなる方法は
例えば特開平5-244508号、特開平6-96200 、特開平6-30
1766号等に記載されており、このラプラシアンピラミッ
ドは、原画像に対してガウス関数で近似されたようなマ
スクによりマスク処理を施した後、画像をサブサンプリ
ングして画素数を間引いて半分にすることにより、原画
像の1/4のサイズのボケ画像を得、このボケ画像のサ
ンプリングされた画素に値が0の画素を補間して元の大
きさの画像に戻し、この画像に対してさらに上述したマ
スクによりマスク処理を施してボケ画像を得、このボケ
画像を原画像から減算して、原画像信号のある限られた
周波数帯域の周波数成分を表す、すなわち原画像の複数
の周波数帯域毎の周波数応答特性を表す帯域制限画像信
号を得るものである。この処理を得られたボケ画像に対
して繰り返すことにより原画像の1/22Nのサイズを有
する帯域制限画像信号をN個作成するものである。な
お、最低周波数帯域のボケ画像は原画像の低周波成分を
表すものとなる。
【0004】ここで、上記特開平5-244508号において
は、放射線画像をラプラシアンピラミッドにより複数の
周波数帯域の画像に分解して各周波数帯域毎の帯域制限
画像信号を得、各帯域制限画像信号を非線形関数により
変換し、変換後の帯域制限画像信号を最低周波数帯域の
ボケ画像を表すボケ画像信号とともに再構成することに
より、画像中の周波数帯域に応じたコントラストが強調
された処理済み画像信号を得るようにした方法が提案さ
れている。
【0005】一方、本出願人により、非鮮鋭マスク画像
信号(以下、ボケ画像信号という)を用いて周波数強調
処理あるいはダイナミックレンジ圧縮処理等を行って放
射線画像の診断性能を向上させる数々の画像処理方法お
よび装置が提案されている(特開昭55-163472号、同55-
87953号、特開平3-222577号、同10-75395号、同10-7536
4号、同10-171983号等)。例えば周波数強調処理は、原
画像信号Sorgからボケ画像信号Susを引いたものに強
調係数βを乗じたものを、原画像信号Sorgに加算する
ことにより、原画像信号の所定の空間周波数成分を強調
するものである。これを式で表すと下記の式(1)のよ
うになる。
【0006】 Sproc=Sorg+β×(Sorg−Sus) (1) (Sproc:周波数強調処理された信号、Sorg:原画像
信号、Sus:ボケ画像信号、β:強調係数) また、特開平10-75395号には、原画像信号に加算する加
算信号の周波数応答特性を調整することにより、周波数
強調処理された信号に対してアーチファクトが発生する
ことを防止する方法が提案されている。この方法とは、
まず鮮鋭度の異なる、すなわち周波数応答特性の異なる
複数のボケ画像信号を作成し、そのボケ画像信号および
原画像信号の中の2つの信号の差分をとることにより、
原画像信号の、ある限られた周波数帯域の周波数成分を
表す複数の帯域制限画像信号(すなわち帯域制限画像信
号)を作成し、さらにその帯域制限画像信号をそれぞれ
異なる変換関数によって所望の大きさとなるように変換
してから、その複数の抑制された帯域制限画像信号を積
算することにより上記加算信号を作成するものである。
この処理は例えば下記の式(2)により表すことができ
る。
【0007】 Sproc=Sorg+β(Sorg)×Fusm(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) Fusm(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) =f1(Sorg−Sus1)+f2(Sus1−Sus2)+… +fk(Susk-1−Susk)+…+fn(Susn-1−Susn) (2) (但し、Sproc:処理済み画像信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜n):ボケ画像信号 fk(k=1〜n):各帯域制限画像信号を変換する変換関数 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数) さらに、特開平10-75364号には、ダイナミックレンジ圧
縮処理を施す場合において、処理が施された信号に対し
てアーチファクトが発生することを防止する方法が提案
されている。この方法とは、上記特開平10-75395号に記
載されたように、複数の帯域制限画像信号を作成し、こ
の帯域制限画像信号に基づいて原画像信号の低周波成分
に関する信号(低周波成分信号)を得、原画像信号にこ
の低周波成分に関する信号を加算することによりダイナ
ミックレンジ圧縮処理を施すようにしたものである。こ
の処理は例えば下記の式(3)により表すことができ
る。
【0008】 Sproc=Sorg +D(Sorg−Fdrc(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn)) (3 ) Fdrc(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) ={fd1(Sorg−Sus1)+fd2(Sus1 −Sus2)+… +fdk(Susk-1−Susk )+…+fdn(Susn-1−Susn)} (但し、Sproc:処理済み画像信号 Sorg:原画像信号 Susk(k=1〜n):ボケ画像信号 fdk(k=1〜n):低周波成分信号を得るために使用する
変換関数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) さらにまた、特開平10-171983号には、周波数強調処理
とダイナミックレンジ圧縮処理とを同時に施す場合にお
いて、処理が施された信号に対してアーチファクトが発
生することを防止する方法が提案されている。この方法
とは、上記特開平10-75395号に記載されたように、複数
の帯域制限画像信号を作成し、この帯域制限画像信号に
基づいて原画像信号の高周波成分に関する信号(高周波
成分信号)および低周波成分信号を得、原画像信号にこ
れらの高周波成分に関する信号および低周波成分に関す
る信号を加算することにより周波数強調処理を施すとと
もにダイナミックレンジ圧縮処理を施すようにしたもの
である。この処理は例えば下記の式(4)により表すこ
とができる。
【0009】 Sproc=Sorg +β(Sorg)・Fusm(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) +D(Sorg−Fdrc(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn)) (4 ) Fusm(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) ={fu1(Sorg−Sus1)+fu2(Sus1 −Sus2)+… +fuk(Susk-1−Susk )+…+fun(Susn-1−Susn)} Fdrc(Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) ={fd1(Sorg−Sus1)+fd2(Sus1 −Sus2)+… +fdk(Susk-1−Susk )+…+fdn(Susn-1−Susn)} (但し、Sproc:処理済み画像信号 Sorg:原画像信号 Susk(k=1〜n):ボケ画像信号 fuk(k=1〜n):高周波成分信号を得るために使用する
変換関数 fdk(k=1〜n):低周波成分信号を得るために使用する
変換関数 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数 D(Sorg−Fdrc):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−Fdrcを
変換する関数)) これらの周波数強調処理やダイナミックレンジ圧縮処理
(以下変換処理とする)においては、帯域制限画像信号
を変換する変換関数等の定義を変更することによって原
画像信号に加算する加算信号の周波数応答特性を調整す
ることができる。このため、各変換関数の定義次第で、
アーチファクトの発生防止等所望の周波数応答特性を有
する処理済み画像信号を得ることができる。
【0010】一方、上述した変換処理に用いられるボケ
画像信号は、まず原画像信号の画素に対して所定間隔毎
に所定のフィルタリング処理を施すことによって画素を
間引きし、そのようにして得た画像信号に対して同様の
フィルタリング処理を繰り返してさらに画素数を少なく
した低解像度の画像信号を複数作成し、低解像度画像信
号のそれぞれに対して、所定の補間方法により原画像と
画素数が同一となるように補間処理を施すことにより作
成される。したがって、ボケ画像信号は画素数は原画像
信号と同一であるが、原画像信号よりも鮮鋭度が低い画
像を表す画像信号となる。
【0011】また、帯域制限画像信号は、例えば隣接す
る周波数帯域のボケ画像信号同士で差分をとって、ある
いは原画像信号と各ボケ画像信号の差分をとって作成さ
れる。したがって、帯域制限画像信号は画素数は原画像
信号と同じであり、原画像信号の周波数帯域毎の周波数
応答特性を表す信号となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平5-244508号
に記載された方法においては、各周波数帯域の帯域制限
画像信号に対して非線形関数により変換処理を施し、変
換された帯域制限画像信号を再構成して処理済み画像信
号を得ているため、変換の程度を修正したい場合には、
再度帯域制限画像信号に対して変換処理を施した後に画
像を再構成する必要があり、この結果、再処理には長時
間を要するものとなる。このため、CRTを観察しなが
ら画像処理の内容を種々変更して最適な画像処理内容を
設定するような場合には、処理が施された画像が再生さ
れるまでに長時間を要するものとなり、オペレータのス
トレスが大きい。
【0013】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、帯域制限画像信号を用いた周波数強調処理等の画像
処理を高速に行うことができる画像処理方法および装置
並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるための
プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒
体を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による画像処理方
法は、原画像を表す原画像信号に対して、該原画像の高
周波成分に関する信号に基づく画像処理を施して処理済
み画像信号を得る画像処理方法において、前記原画像信
号から帯域制限画像信号を作成し、所定の変換関数に基
づいて、前記帯域制限画像信号から前記原画像の高周波
成分に関する信号を得、該高周波成分に関する信号に基
づいて、前記原画像信号に対して前記画像処理を施すこ
とを特徴とするものである。
【0015】ここで、「画像処理」とは、具体的には、
原画像信号に含まれる特定の周波数成分を強調する周波
数強調処理や、原画像の最高濃度と最低濃度との差すな
わちダイナミックレンジを狭めるように高濃度域もしく
は低濃度域あるいは高濃度域および低濃度域の双方のコ
ントラストを下げるダイナミックレンジ圧縮処理等が挙
げられる。さらには、周波数強調処理とダイナミックレ
ンジ圧縮処理とを同時に行うものが挙げられる。なお、
「所定の変換関数」は、画像処理の内容に応じた関数を
用いることが好ましい。
【0016】なお、本発明による画像処理方法において
は、前記帯域制限画像信号により表される各画像が、そ
の周波数帯域に応じた画素数を有することが好ましい。
【0017】また、本発明による画像処理方法において
は、前記高周波成分に関する信号が前記原画像信号と同
一画素数であることが好ましい。
【0018】ここで、「原画像信号と同一画素数」と
は、原画像と高周波成分に関する信号により表される画
像との画像サイズが同一であることをいう。
【0019】さらに、本発明による画像処理方法におい
ては、前記原画像信号を多重解像度変換することによ
り、前記帯域制限画像信号を作成し、該帯域制限画像信
号に対して所定の変換関数に基づいて変換処理を施して
変換帯域制限画像信号を得、該変換帯域制限画像信号を
逆多重解像度変換することにより、前記高周波成分に関
する信号を得るものとすることができる。なお、逆多重
解像度変換は、前記多重解像度変換に対応するものであ
って、この逆多重解像度変換を施すことにより、元の信
号を復元(可逆/非可逆のいずれでもよい)することが
できるものであることはいうまでもない。
【0020】ここで、「原画像信号を多重解像度変換す
ることにより帯域制限画像信号を作成」するに際して
は、ラプラシアンピラミッドの手法によるラプラシアン
ピラミッド分解により、あるいはウェーブレット変換に
より原画像信号を複数の周波数帯域毎の周波数応答特性
を表す信号に変換する方法などを用いることができる。
この場合、「逆多重解像度変換」としては、ラプラシア
ンピラミッド分解により帯域制限画像信号を得た場合は
ラプラシアンピラミッド再構成の方法が用いられ、ウェ
ーブレット変換により帯域制限画像信号を得た場合は逆
ウェーブレット変換が用いられるのはいうまでもない。
【0021】なお、ラプラシアンピラミッド分解やウェ
ーブレット変換などにより原画像信号を多重解像度変換
した場合、最低周波数帯域の信号は原画像を縮小した低
周波の情報を表すものであり、原画像信号の周波数帯域
毎の周波数応答特性を表す帯域制限画像信号ではないた
め、本発明においては処理には使用しないか、または値
を0として使用することが好ましい。
【0022】なお、本発明による画像処理方法において
は、前記所定の変換関数は、非線形関数であることが好
ましい。
【0023】本発明による画像処理装置は、原画像を表
す原画像信号に対して、該原画像の高周波成分に関する
信号に基づく画像処理を施して処理済み画像信号を得る
画像処理装置において、前記原画像信号から帯域制限画
像信号を作成する帯域制限画像信号作成手段と、所定の
変換関数に基づいて、前記帯域制限画像信号から前記原
画像の高周波成分に関する信号を得る高周波成分取得手
段と、該高周波成分に関する信号に基づいて、前記原画
像信号に対して前記画像処理を施す画像処理手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0024】なお、本発明による画像処理装置において
は、前記帯域制限画像信号作成手段は、前記帯域制限画
像信号により表される各周波数帯域の画像が、その周波
数帯域に応じた画素数を有するよう前記帯域制限画像信
号を作成する手段であることが好ましい。
【0025】また、本発明による画像処理装置において
は、前記高周波成分取得手段は、前記高周波成分に関す
る信号が前記原画像信号と同一画素数となるように前記
高周波成分に関する信号を取得する手段であることが好
ましい。
【0026】さらに、本発明による画像処理装置におい
ては、前記帯域制限画像信号作成手段は、前記原画像信
号を多重解像度変換することにより、前記帯域制限画像
信号を作成する手段であり、前記高周波成分取得手段
は、前記帯域制限画像信号に対して前記所定の変換関数
に基づいて変換処理を施して変換帯域制限画像信号を
得、該変換帯域制限画像信号を逆多重解像度変換するこ
とにより、前記高周波成分に関する信号を得る手段であ
ることが好ましい。
【0027】この場合、前記多重解像度変換は、ラプラ
シアンピラミッド分解による変換、またはウェーブレッ
ト変換とすることができる。
【0028】また、本発明による画像処理装置において
は、前記高周波成分取得手段は、最低周波数帯域の帯域
制限画像信号以外の帯域制限画像信号から前記高周波成
分に関する信号を得る手段であることが好ましい。
【0029】さらに、前記所定の変換関数は、非線形関
数であることが好ましい。
【0030】さらにまた、前記画像処理は、周波数強調
処理および/またはダイナミックレンジ圧縮処理である
ことが好ましい。
【0031】なお、本発明による画像処理方法をコンピ
ュータに実行させるためのプログラムとして、コンピュ
ータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、原画像から帯域制限画
像信号を作成し、所定の変換関数に基づいて、帯域制限
画像信号から原画像の高周波成分に関する信号を得、こ
の信号に基づいて原画像信号に対して画像処理を施すよ
うにしたものである。したがって、高周波成分に関する
信号のレベルを変更するのみで原画像信号に対する画像
処理の程度を任意に変更することができるため、上記特
開平5-244508号に記載されたように非線形関数を修正す
ることにより画像処理の程度を変更する方法と比較し
て、画像処理の程度を簡易に変更することができ、これ
により、処理済み画像信号を得るための演算時間を短縮
して、オペレータのストレスを低減することができる。
【0033】また、帯域制限画像信号の各周波数帯域の
画像を、その周波数帯域に応じた画素数を有するものと
することにより、変換処理を行う際の演算量を低減する
ことができ、これにより、処理済み画像信号を得るため
の演算時間を一層短縮することができる。
【0034】さらに、高周波成分に関する信号の画素数
を原画像信号と同一の画素数とすることにより、高周波
成分に関する信号に対して、サイズを変更する処理を施
すことなく、直ちに原画像信号に対して画像処理を施す
ことができるため、画像処理をより効率よく行うことが
できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明による画像処理方法
および装置の一実施形態について、図面を参照して詳細
に説明する。以下に示す画像処理装置は、蓄積性蛍光体
シートに記録された人体の放射線画像を読み取って得た
画像信号に対して、その画像が診断に適した画像となる
ように、ボケ画像信号を使用して周波数強調処理を施す
ものであり、処理された画像信号は主としてフィルムに
記録され、診断に用いられる。
【0036】図1は本発明の第1の実施形態による画像
処理装置の構成を示す概略ブロック図である。画像処理
装置1は、読取装置等において得られた所定の解像度を
有する原画像信号Sorgから原画像の複数の周波数帯域
毎の周波数応答特性を表す帯域制限画像信号を作成する
帯域制限画像信号作成手段2と、帯域制限画像信号に基
づいて原画像信号Sorgに対して特定の周波数を強調す
るための周波数強調処理を行って処理済み画像信号Spr
ocを得る変換処理手段3とを有する。
【0037】まず帯域制限画像信号の作成処理について
詳細に説明する。図2は帯域制限画像信号作成処理の概
要を示すブロック図、図3は帯域制限画像信号作成処理
を模式的に示す図である。なお、本実施形態において
は、例えば特開平5-244508号に記載されたラプラシアン
ピラミッドの手法により帯域制限画像信号を作成するも
のとする。まず図2に示すように、図1の帯域制限画像
信号作成手段2は、フィルタリング処理手段10におい
て原画像信号Sorgに対し、原画像のx方向およびy方
向(図22参照)に対してフィルタリング処理を施して
原画像信号Sorgよりも解像度が低い画像信号L1(以
下、低解像度画像信号という)を作成し、次にこの低解
像度画像信号L1に対して同様のフィルタリング処理を
施してこの低解像度画像信号L1よりもさらに解像度が
低い低解像度画像信号L2を作成し、以降順次同様のフ
ィルタリング処理を繰り返して各解像度毎の低解像度画
像信号Lk(k=1〜n)を得るものである。そして、
補間処理手段11において、このフィルタリング処理の
各段において得られる低解像度画像信号Lkに対して、
それぞれ2倍の画素数となるように補間処理を施して、
鮮鋭度が異なる複数のボケ画像信号Sus1〜Susn(以
下Susk(k=1〜n)で代表させる)を得る。この
後、減算器12により互いに対応する画素数を有する低
解像度画像信号Lk-1とボケ画像信号Suskおよび原画像
信号Sorgとボケ画像信号Sus1との差分を求め、これ
を帯域制限画像信号Bkとする。
【0038】本実施形態においては、上記フィルタリン
グ処理のフィルタとして、1次元ガウス分布に略対応し
たフィルタを使用する。すなわちフィルタのフィルタ係
数を、ガウス信号に関する下記の式(5)にしたがって
定める。
【0039】
【数1】 これは、ガウス信号は周波数空間および実空間の双方に
おいて局在性がよいためであり、例えば上記(5)式に
おいてσ=1とした場合の5×1の1次元フィルタは図
4に示すようなものとなる。
【0040】フィルタリング処理は、図5に示すよう
に、原画像信号Sorgに対して、あるいは低解像度画像
信号に対して1画素おきに行う。このような1画素おき
のフィルタリング処理をx方向、y方向に行うことによ
り、低解像度画像信号L1の画素数は原画像の1/4と
なり、フィルタリング処理により得られる低解像度画像
信号に対して繰り返しこのフィルタリング処理を施すこ
とにより、得られるn個の低解像度画像信号Lk(k=
1〜n)は、それぞれ画素数が原画像信号Sorgの1/
2kの画像信号となる。
【0041】次に、このようにして得られた低解像度画
像信号Lkに対して施される補間処理について説明す
る。補間処理を行うための補間演算の方法としては、B
スプラインによる方法等種々の方法が挙げられるが、本
実施形態においては、上記フィルタリング処理において
ガウス信号に基づくローパスフィルタを用いているた
め、補間演算についてもガウス信号を用いるものとす
る。具体的には、下記の式(6)において、σ=2k-1
と近似したものを用いる。
【0042】
【数2】 例えば低解像度画像信号L1を補間する際には、k=1
であるためσ=1となる。この場合、補間処理を行うた
めのフィルタは、図6に示すように5×1の1次元フィ
ルタとなる。この補間処理は、まず低解像度画像信号L
1に対して1画素おきに値が0の画素を1つずつ補間す
ることにより低解像度画像信号L1を原画像と同一の画
素数となるように拡大し、次に、この補間された低解像
度画像信号L1に対して上述した図6に示す1次元フィ
ルタによりフィルタリング処理を施すことにより行われ
る。
【0043】同様に、この補間拡大処理を全ての低解像
度画像信号Lkに対して行う。低解像度画像信号Lkを補
間する際には、上記式(6)に基づいて、3×2k−1
の長さのフィルタを作成し、低解像度画像信号Lkの各
画素の間に値が0の画素を1個ずつ補間することによ
り、1段階高解像度の低解像度画像信号Lk-1と同一画
素数となるように拡大し、この値が0の画素が補間され
た低解像度画像信号Lkに対して3×2k−1の長さのフ
ィルタにより、フィルタリング処理を施すことにより補
間拡大してボケ画像信号Suskを得る。
【0044】次に、上記のようにして作成されたボケ画
像信号Suskが、対応する画素数を有する低解像度画像
信号Lk-1から減算されて、帯域制限画像信号Bk(k=
1〜n)が得られる。なお、帯域制限画像信号Bkは下
記の式(7)に示すものとなる。
【0045】 B1=Sorg−Sus1 B2=L1−Sus2 B3=L2−Sus3 ・ (7) ・ Bk=Lk−Susk 具体的には、図3に示すように5段階の低解像度画像信
号L1〜L5が得られた場合、まず最低解像度の低解像度
画像信号L5に対して補間処理を施して、低解像度画像
信号L4と同一画素数を有するボケ画像信号Sus5を作
成する。そして、低解像度画像信号L4からボケ画像信
号Sus5を減算して帯域制限画像信号B5を得る。以下
順次L3−Sus4、L2−Sus3、L1−Sus2、Sorg−
Sus1の演算を行って、帯域制限画像信号B1〜B5を得
る。ここで、最低解像度の低解像度画像信号Lk(L5
は、原画像を縮小した低周波の情報を表すものである
が、これ以降の演算において使用することはない。
【0046】次に、上述したように算出された帯域制限
画像信号Bkを用いて行われる変換処理について説明す
る。本実施形態においては変換処理として周波数強調処
理を行うものとする。図7は変換処理手段3の構成を帯
域制限画像信号作成手段2とともに示す概略ブロック
図、図8は変換処理を模式的に示す図である。図7に示
すように、帯域制限画像信号作成手段2において作成さ
れた帯域制限画像信号B kが、変換器22において変換
関数f1〜fnにより所望の大きさとなるように抑制され
て、変換済み信号fkk(k=1〜n)が得られる。関
数f1の例を図9に示す。この関数f1は、帯域制限画像
信号の絶対値が閾値Th1よりも小さい場合は傾きが1
であり、閾値Th1よりも大きい場合は傾きが1よりも
小さくなるような非線形関数である。この関数は、各帯
域制限画像信号において同一のものであってもよいが、
各信号毎に異なるものであってもよい。
【0047】そして、この変換済み信号fkkのうち、
最低解像度の変換済み信号fnnは高周波信号Snとさ
れるとともに、高周波信号Snが1段階高解像度の変換
済み信号fn-1n-1と同一画素数となるように、補間処
理手段23において上記補間処理手段11と同様に補間
処理がなされて、拡大高周波信号Sn′が得られる。こ
の後、変換済み信号fn-1n-1と拡大高周波信号Sn′
とが加算器24において加算されて、高周波信号Sn−
1が得られる。そして、高周波信号Sk−1の補間拡大
による拡大高周波信号Sk−1′の取得、および拡大高
周波信号Sk−1′と変換済み信号fk-1k-1との加算
による高周波信号Sk−2の取得を繰り返し行って、最
高解像度の高周波信号S1を得る。
【0048】具体的には図8に示すように、5段階の帯
域制限画像信号B1〜B5が得られた場合には、まず変換
済み信号f11〜f55が得られ、最低解像度の変換済
み信号f55が高周波信号S5とされる。そして、高周
波信号S5に対して1段階高解像度の変換済み信号f4
4と同一画素数となるように補間処理が施されて拡大
高周波信号S5′が得られる。そして、変換済み信号f
44と拡大高周波信号S5′とが加算されて、高周波信
号S4が得られる。以下同様にして高周波信号S3,S
2が得られ、最終的に最高解像度の高周波信号S1が得
られる。
【0049】なお、変換器22、補間処理手段23およ
び加算器24が本発明による高周波成分取得手段と観念
される。
【0050】このようにして最高解像度の高周波信号S
1が得られると、本発明の画像処理手段としての演算器
25において、下記の式(8)に示すように、高周波信
号S1に対して原画像信号Sorg の値に応じた、周波数
強調の度合いを表すパラメータとしての強調度βが乗じ
られ、さらにこの強調度βが乗じられた高周波信号S1
が原画像信号Sorg と加算されて処理済み画像信号Spr
ocが得られる。
【0051】 Sproc=Sorg +β(Sorg )・S1 (8) (但し、Sproc:高周波成分が強調された画像信号 Sorg :原画像信号 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数) なお、強調度β(Sorg)の値を変更することにより、
処理済み画像信号Sprocの画像処理の程度を任意に変更
することができる。
【0052】次いで、第1の実施形態の動作について説
明する。図10は第1の実施形態の動作を示すフローチ
ャートである。まず、読取装置等から原画像信号Sorg
が画像処理装置1に入力される(ステップS1)。原画
像信号Sorgは帯域制限画像信号作成手段2に入力され
てここで原画像信号Sorgの周波数帯域毎の周波数応答
特性を表す帯域制限画像信号Bkが作成される(ステッ
プS2)。帯域制限画像信号Bkは、上記図9に示すよ
うな変換関数により変換されて変換済み信号fkkが得
られ(ステップS3)、さらに変換済み信号fkkの1
段階高周波数帯域への補間処理による高周波信号Skの
取得、および高周波信号Skと対応する周波数帯域の変
換済み信号fkkとの加算による高周波信号Sk−1の
取得を最高周波数帯域の変換済み信号f11まで繰り返
し行って、高周波信号S1を得る(ステップS4)。そ
して高周波信号S1を用いて上記式(8)に示す演算を
行って処理済み画像信号Sprocを得て(ステップS
5)、処理を終了する。
【0053】このように、第1の実施形態においては、
強調度β(Sorg)の値を変更するのみで、処理済み画
像信号Sprocの画像処理の程度を変更することができる
ため、上記特開平5-244508号に記載されたように非線形
関数を修正することにより画像処理の程度を変更する方
法と比較して、画像処理の程度を簡易に変更することが
でき、これにより、処理済み画像信号Sprocを得るため
の演算時間を短縮することができる。したがって、例え
ば画像処理の内容を切り替えて連続的に処理済み画像信
号SprocをCRT等に表示する場合にも、処理時間を低
減してオペレータのストレスを低減することができる。
【0054】ここで、第1の実施形態による高周波信号
S1を得る処理の演算量と従来の演算量とを比較する。
図11は例えば上記特開平10-75395号に記載された従来
の処理を模式的に示す図である。図11に示すように、
従来の処理は、本実施形態と同様に低解像度画像信号L
kを求め、この低解像度画像信号Lkに対して補間処理を
施すことにより、原画像信号Sorgと同一の画素数を有
するボケ画像信号Suskを得、このボケ画像信号Susk間
および原画像信号Sorgとボケ画像信号Sus1との減算
を行って、原画像と同一画素数の帯域制限画像信号Bk
を得、各帯域制限画像信号Bkに対して変換関数による
変換処理を行った後、変換後の帯域制限画像信号に対し
て強調係数βを乗じたものを原画像信号Sorgに加算す
ることにより、処理済み画像信号Sprocを得るものであ
る。この処理を下記の式(9)に示す。
【0055】 Sproc=Sorg +β(Sorg )×Fusm (Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) Fusm (Sorg,Sus1,Sus2,…Susn) =f1(Sorg −Sus1)+f2(Sus1 −Sus2)+… +fk(Susk-1−Susk )+…+fn(Susn-1−Susn) (9) (但し、Sproc:高周波成分が強調された画像信号 Sorg :原画像信号 Susk(k=1〜n):ボケ画像信号(原画像と同一画素数) fk(k=1〜n):各帯域制限画像信号を変換する変換関数 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数) このような従来の処理においては、低解像度画像信号L
kに対して原画像信号Sorgと同一画素数となるような補
間処理を施しているため、例えば原画像の画素数が10
24×1024であり、この原画像を表す原画像信号S
orgから6段階の低解像度画像信号L1〜L6を得た場
合、補間処理が4×4の範囲における16画素を用いて
1つの画素を求める演算を行うものであるとすると、補
間処理の演算量としては、(1024×1024)×16×6=1006
63296回の演算が必要となる。これに対して本実施形態
においては、ボケ画像信号Suskはその周波数帯域に応
じた画素数を有しており、変換済み信号fkkから得ら
れる高周波信号Skを拡大するときに補間処理を行うも
のであるため、その演算量としては、((1024×1024)+(5
12×512)+(256×256)+(128×128)+(64×64)+(32×32))
×16=22364160となる。なお、実際にはボケ画像信号Su
skを求める際にも補間処理を行っているため、補間処理
のトータル演算量は44728320回となる。この演算量は上
記従来の演算量の約2.25倍少なくなっているため、
演算時間を約2.25倍短縮することができる。
【0056】なお、本発明においては、帯域制限画像信
号の作成方法としては、上記第1の実施形態において説
明した方法に限定されるものではなく、上記特開平10-7
5395号に記載された方法により帯域制限画像信号を作成
してもよいものである。
【0057】また、上記第1の実施形態においては、ラ
プラシアンピラミッドの手法により原画像信号Sorgか
ら各周波数帯域毎の特性を表す帯域制限画像信号を得て
いるが、例えば特開平6-274615号に示すように、ウェー
ブレット変換により帯域制限画像信号を得るようにして
もよい。以下ウェーブレット変換を用いた画像処理の実
施形態を第2の実施形態として説明する。
【0058】図12は本発明の第2の実施形態による画
像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図12
に示すように、本発明の第2の実施形態による画像処理
装置31は、読取装置等において得られた所定の解像度
を有する原画像信号Sorgをウェーブレット変換するウ
ェーブレット変換手段32と、ウェーブレット変換によ
り得られた信号に基づいて原画像信号Sorgに対して特
定の周波数を強調するための周波数強調処理を行って処
理済み画像信号Sprocを得る変換処理手段33とを有す
る。なお、第2の実施形態における主走査方向および副
走査方向とは、原画像に対して図22に示す方向とす
る。
【0059】図13はウェーブレット変換手段32の構
成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態にお
いては、ウェーブレット変換の各係数が直交する直交ウ
ェーブレット変換を行うものである。
【0060】まず、図13に示すように原画像信号Sor
gに対してウェーブレット変換部41においてウェーブ
レット変換が施される。図14はウェーブレット変換部
41において行われる処理を示すブロック図である。図
14に示すように、原画像信号Sorg(信号LLk)の
主走査方向に基本ウェーブレット関数H,Gによりフィ
ルタリング処理を行うとともに、主走査方向の画素を1
画素おきに間引き(図中↓2で表す)、主走査方向の画
素数を1/2にする。ここで、関数Hはハイパスフィル
タであり、関数Gはローパスフィルタである。さらに、
この画素が間引かれた信号のそれぞれに対して副走査方
向に関数H,Gによりフィルタリング処理を行うととも
に、副走査方向の画素を1画素おきに間引き、副走査方
向の画素数を1/2にして、ウェーブレット変換係数信
号(以下単に信号とすることもある)HH1,HL1,
LH1,LL1(HHk+1,HLk+1,LHk+
1,LLk+1)を得る。ここで、信号LL1は原画像
の縦横を1/2に縮小した画像を表し、信号HL1、L
H1およびHH1はそれぞれ原画像の1/2縮小画像に
おいて縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像
を表すものとなる。
【0061】次に、信号LL1に対してさらにウェーブ
レット変換部41においてウェーブレット変換が施され
て、信号HH2,HL2,LH2,LL2が得られる。
ここで、信号LL2は原画像の縦横を1/4に縮小した
画像を表し、信号HL2、LH2およびHH2はそれぞ
れ原画像の1/4縮小画像において縦エッジ、横エッジ
および斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。
【0062】以下、上記と同様にして、各周波数帯域に
おいて得られるウェーブレット変換係数信号LLkに対
するウェーブレット変換をn回繰り返すことによりウェ
ーブレット変換係数信号HH1〜HHn,HL1〜HL
n,LH1〜LHn,LL1〜LLnを得る。ここで、
n回目のウェーブレット変換により得られるウェーブレ
ット変換係数信号HHn,HLn,LHn,LLnは、
原画像信号Sorgと比較して主副各方向の画素数が(1/
2)n となっているため、各ウェーブレット変換係数信
号はnが大きいほど周波数帯域が低く、原画像データの
周波数成分のうち低周波数成分を表すデータとなる。し
たがって、ウェーブレット変換係数信号HHk(k=0
〜n、以下同様)は、原画像信号Sorgの主副両方向の
周波数の変化を表すものであり、kが大きいほど低周波
信号となる。またウェーブレット変換係数信号HLkは
原画像信号Sorgの主走査方向の周波数の変化を表すも
のであり、kが大きいほど低周波信号となる。さらにウ
ェーブレット変換係数信号LHkは原画像信号Sorg の
副走査方向の周波数の変化を表すものであり、kが大き
いほど低周波信号となる。
【0063】ここで、図15にウェーブレット変換係数
信号を複数の周波数帯域毎に示す。なお、図15におい
ては便宜上2回目のウェーブレット変換を行った状態ま
でを表すものとする。なお、図15において信号LL2
は原画像を主副各方向が1/4に縮小した画像を表すも
のとなっている。
【0064】なお、ウェーブレット変換係数信号HH
k,HLk,LHk,LLk(k=1〜n)のうち、信
号HHk,HLk,LHkはその周波数帯域におけるエ
ッジ成分を表すものであり、換言すれば原画像における
特定の周波数帯域(帯域制限画像特性)を有する画像を
表すもの、すなわち主にその周波数帯域における画像の
コントラストを表すものとなっている。また、ウェーブ
レット変換係数信号LLkは上述したように原画像を縮
小した画像を表すものとなっている。なお、本実施形態
においては、ウェーブレット変換係数信号HHk,HL
k,LHkを帯域制限画像信号と称し、ウェーブレット
変換係数信号LLkを解像度信号と称し、帯域制限画像
信号および解像度信号を総称してウェーブレット変換係
数信号と称するものとする。ここで、最低解像度の信号
LLnは帯域制限画像信号を得る目的のためには必要な
いため、値を0とする。
【0065】変換処理手段33は、上記第1の実施形態
における変換処理手段3と同様に周波数強調処理を行う
ものである。図16は変換処理手段33の構成をウェー
ブレット変換手段32とともに示す概略ブロック図であ
る。図16に示すように、ウェーブレット変換手段32
において得られた帯域制限画像信号HHk,HLk,L
Hk(以下Bkで代表させる)が、変換器51において
周波数帯域毎に異なる変換関数f1〜fnにより所望の大
きさとなるように抑制されて、変換済み信号B k′(H
Hk′,HLk′,LHk′、k=1〜n)が得られ
る。そして、変換済み信号HHk′,HLk′,LH
k′に対して逆ウェーブレット変換手段52において逆
ウェーブレット変換が施される。図17は、逆ウェーブ
レット変換手段52において行われる逆ウェーブレット
変換を説明するための図である。図17に示すように、
最低周波数帯域の変換済み信号HHn′,HLn′,L
Hn′,LLn(=0)に対して逆ウェーブレット変換
手段52において逆ウェーブレット変換を施して処理済
み信号LLn−1′を得る。
【0066】図18は逆ウェーブレット変換手段52に
おいて行われる処理を示すブロック図である。図18に
示すように変換済み信号LLn′(LLk′,k=nの
場合LLn=0)および変換済み信号LHn′(LH
k′)の副走査方向に対して画素間に1画素分の間隔を
あける処理を行うとともに(図中↑2で表す)、関数
G,Hに対応する逆ウェーブレット変換関数G′,H′
によりフィルタリング処理を副走査方向に施してこれら
を加算し、さらに加算により得られた信号(第1の加算
信号とする)の主走査方向に対して画素間に1画素分の
間隔をあける処理を行うとともに、関数G′によりフィ
ルタリング処理を主走査方向に施して第1の信号を得
る。一方、信号HLn′(HLk′)および信号HH
n′(HHk′)の副走査方向に対して画素間に1画素
分の間隔をあける処理を行うとともに、関数G′,H′
によりフィルタリング処理を副走査方向に施してこれら
を加算し、さらに加算により得られた信号(第2の加算
信号とする)の主走査方向に対して画素間に1画素分の
間隔をあける処理を行うとともに、関数H′によりフィ
ルタリング処理を主走査方向に施して第2の信号を得
る。そして第1および第2の信号を加算して変換済み信
号LLn−1′(LLk−1′)を得る。なお、最低解
像度のウェーブレット変換係数信号LLnは0とされて
いるため、変換済み信号LLn−1′は原画像信号Sor
gのバンドパス特性を表すものとなる。
【0067】次に、変換済み信号HHn−1′,HLn
−1′,LHn−1′,LLn−1′に対して上記と同
様に逆ウェーブレット変換手段52において逆ウェーブ
レット変換を行って、変換済み信号LLn−2′を得
る。そして、以下上記と同様にして逆ウェーブレット変
換を最高周波数帯域まで繰り返し、さらに変換済み信号
HH1′,HL1′,LL1′を逆ウェーブレット変換
することにより高周波信号S1が得られる。
【0068】得られた高周波信号S1は、演算器53に
おいて上記第1の実施形態と同様に式(8)に示すよう
な演算が行われて処理済み画像信号Sprocが得られる。
【0069】次いで、第2の実施形態の動作について説
明する。図19は第2の実施形態の動作を示すフローチ
ャートである。まず、読取装置等から原画像信号Sorg
が画像処理装置1に入力される(ステップS11)。原
画像信号Sorgはウェーブレット変換手段32において
ウェーブレット変換が施されて各周波数帯域毎のウェー
ブレット変換係数信号が得られる(ステップS12)。
次に、各ウェーブレット変換係数信号Bkが上述した変
換関数により変換されて変換済み信号Bk′が得られる
(ステップS13)。この後、変換済み信号Bk′が、
逆ウェーブレット変換手段52において逆ウェーブレッ
ト変換されて高周波信号S1が得られる(ステップS1
4)。そして高周波信号S1を用いて上記式(8)に示
す演算を行って処理済み画像信号Sprocを得て(ステッ
プS15)、処理を終了する。
【0070】このように、第2の実施形態においても、
従来の周波数強調処理方法のように、原画像信号Sorg
と同一の画素数を有するボケ画像信号を用いて原画像信
号Sorgと同一の画素数を有する帯域制限画像信号Bk
作成するものと比較して、周波数帯域毎のボケ画像信号
を原画像信号と同一の画素数にする補間演算を行う必要
がなくなる。したがって、演算量を低減することがで
き、これにより画像処理を高速に行って、オペレータの
ストレスを低減することができる。
【0071】また、強調度β(Sorg)の値を変更する
のみで、処理済み画像信号Sprocの画像処理の程度を変
更することができるため、上記特開平5-244508号に記載
されたように、非線形関数を修正し、画像を再構成する
ことにより画像処理の程度を変更する方法と比較して、
画像処理の程度を簡易に変更することができ、これによ
り、処理済み画像信号Sprocを得るための演算時間を短
縮して、オペレータのストレスを低減することができ
る。
【0072】なお、上記第1および第2の実施形態にお
いては、逆多重解像度変換を最高周波数帯域まで行っ
て、原画像信号Sorgにより表されると同一解像度の画
像を表す高周波信号S1を得ているが、逆多重解像度変
換を最高周波数帯域まで行うことなく、途中の周波数帯
域まで行うようにしてもよい。この場合、途中の周波数
帯域まで逆多重解像度変換を行うことにより得られた高
周波信号に基づいて、原画像信号Sorgに対して画像処
理を行うことにより、原画像信号Sorgに含まれるその
周波数帯域までの成分を強調することができることとな
る。
【0073】なお、上記第1および第2の実施形態にお
いては、演算器25,53において行われる画像処理と
して周波数強調処理を行っているが、ダイナミックレン
ジ圧縮処理を行ってもよい。この場合、上述したように
得られた高周波信号S1に対して、下記の式(10)に
示すように演算が施されて、原画像信号Sorgのダイナ
ミックレンジが圧縮される。また、式(10)において
は、D(Sorg−S1)の値を変更することにより、処
理済み画像信号Sprocのダイナミックレンジ圧縮の程度
を変更することができる。
【0074】 Sproc=Sorg +D(Sorg−S1) (10) (但し、Sproc:処理済み画像信号 Sorg:原画像信号 D(Sorg−S1):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数(DはSorg−S1を
変換する関数)) なお、ダイナミックレンジ圧縮処理を行う場合には、帯
域制限画像信号に変換処理を行う関数fkとしては、例
えば図20、図21に示される変換関数、あるいはこれ
らを組み合わせた関数を使用することが好ましい。
【0075】ここで、図20に示す変換関数は、振幅の
大きな帯域制限画像信号を抑制するような変換を行うも
のであり、周波数帯域の高い帯域制限画像信号の抑制の
度合いを、周波数帯域の低い帯域制限画像信号よりも強
くするものであるが、これは実際の放射線画像のエッジ
に含まれている高周波成分が、低周波成分に比べてその
振幅が小さいということを考慮したものである。実際の
放射線画像においては、かなり急峻なエッジでさえも正
確な階段状にはなっておらず、高周波成分になるほどそ
の振幅が小さくなっていることが多い。このため、各周
波数成分の振幅に合わせて、周波数の高い帯域制限画像
信号ほど小さい振幅から抑制を行うことが望ましく、本
関数によりそれを実現することができる。
【0076】また図21の関数は、帯域制限画像信号
を、帯域制限画像信号の絶対値に基づいて決まる、その
絶対値以下の値となるように変換を行うもので、この関
数が低周波帯域を処理する関数であるほど、帯域制限画
像信号の絶対値が0近傍の所定の範囲内の値である帯域
制限画像信号を変換した際に得られる変換画像信号の絶
対値が小さい値であることを特徴とするものである。言
い換えれば、これらの関数はそれぞれ、原点を通り、関
数の傾きがその関数により処理される値に拘わらず1以
下であり、その関数の0近傍における傾きが、低周波帯
域を処理する関数であるほど小さいことを特徴とするも
のである。これらの関数は、変換画像信号を積算して得
られる信号を、原画像信号Sorgに加えた場合、原画像
信号Sorgと加算された信号とのつなぎ目、すなわち信
号の立ち上がりをより自然なものとするという効果があ
る。
【0077】さらに、演算器25,53において、下記
の式(11)に示すように、周波数強調処理とダイナミ
ックレンジ圧縮処理とを同時に行うようにしてもよい。
なお、式(11)においては、β(Sorg)およびD
(Sorg−S1)の値を変更することにより、処理済み
画像信号Sprocの周波数強調処理およびダイナミックレ
ンジ圧縮の程度を変更することができる。
【0078】 Sproc=Sorg +β(Sorg)・S1+D(Sorg−S1′) (11) (但し、Sproc:処理済み画像信号 Sorg:原画像信号 β(Sorg):原画像信号に基づいて定められる強調係
数 D(Sorg−S1):低周波成分信号に基づいて定めら
れるダイナミックレンジ圧縮係数 この場合、周波数強調処理を行うための高周波信号S1
は、帯域制限画像信号に対して上記図9に示す変換関数
により変換処理を行うことにより得、ダイナミックレン
ジ圧縮処理を行うための高周波信号S1′は、帯域制限
画像信号に対して上記図20,21に示す変換関数によ
り変換処理を行うことにより得ればよい。
【0079】このように、周波数強調処理とダイナミッ
クレンジ圧縮処理とを行う場合には、補間処理を行うた
めの演算回数は22364160×3=67092480回となる。この
演算量は従来の演算量の約1.5倍少なくなっているた
め、演算時間を約1.5倍高速化することができる。
【0080】さらに、上記各実施形態においては、変換
関数を非線形関数として帯域制限画像信号に対して非線
形処理を施しているが、非線形処理に限定されるもので
はなく、変換関数を線形関数や定数としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による画像処理装置の
構成を示す概略ブロック図
【図2】帯域制限画像信号作成処理の概要を示すブロッ
ク図
【図3】帯域制限画像信号作成処理を模式的に示す図
【図4】フィルタリング処理に使用されるフィルタの一
例を示す図
【図5】低解像度画像信号作成処理の詳細を示す図
【図6】補間処理に使用されるフィルタの一例を示す図
【図7】変換処理手段の構成を帯域制限画像信号作成手
段とともに示す概略ブロック図
【図8】変換処理を模式的に示す図
【図9】非線形関数の一例を示す図
【図10】第1の実施形態の動作を示すフローチャート
【図11】従来の変換処理を模式的に示す図
【図12】本発明の第2の実施形態による画像処理装置
の構成を示す概略ブロック図
【図13】ウェーブレット変換手段の構成を示す概略ブ
ロック図
【図14】ウェーブレット変換部において行われる処理
を示すブロック図
【図15】ウェーブレット変換係数信号を複数の周波数
帯域毎に示す図
【図16】変換処理手段の構成を帯域制限画像信号作成
手段とともに示す概略ブロック図
【図17】逆ウェーブレット変換を説明するための図
【図18】逆ウェーブレット変換手段において行われる
処理を示すブロック図
【図19】第2の実施形態の動作を示すフローチャート
【図20】ダイナミックレンジ圧縮処理を行う際の非線
形関数の例を示す図(その1)
【図21】ダイナミックレンジ圧縮処理を行う際の非線
形関数の例を示す図(その2)
【図22】原画像の主走査方向および副走査方向を示す
【符号の説明】
1,31 画像処理装置 2 帯域制限画像信号作成手段 3,33 変換処理手段 10 フィルタリング処理手段 11,23 補間処理手段 12 減算器 22,51 変換器 24 加算器 25,53 演算器 32 ウェーブレット変換手段 41 ウェーブレット変換部 52 逆ウェーブレット変換手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/41 H04N 5/202 5J064 5/202 5/205 5/205 1/40 101D Fターム(参考) 5B057 AA07 BA03 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CB16 CD05 CD11 CE03 CE06 CG02 5C021 PA38 PA66 PA72 PA99 SA08 XA31 XB01 XB07 XB16 5C076 AA21 AA22 AA36 BA06 BA09 BB24 BB40 5C077 LL18 NN03 PP03 PP04 PP10 PP20 PP49 PQ12 RR21 5C078 BA01 CA31 DB13 5J064 AA02 BA16 BB04 BC18 BC29 BD03

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像を表す原画像信号に対して、該
    原画像の高周波成分に関する信号に基づく画像処理を施
    して処理済み画像信号を得る画像処理方法において、 前記原画像信号から帯域制限画像信号を作成し、 所定の変換関数に基づいて、前記帯域制限画像信号から
    前記原画像の高周波成分に関する信号を得、 該高周波成分に関する信号に基づいて、前記原画像信号
    に対して前記画像処理を施すことを特徴とする画像処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記帯域制限画像信号により表される
    各周波数帯域の画像が、その周波数帯域に応じた画素数
    を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記高周波成分に関する信号が前記原
    画像信号と同一画素数であることを特徴とする請求項1
    または2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記原画像信号を多重解像度変換する
    ことにより、前記帯域制限画像信号を作成し、 該帯域制限画像信号に対して前記所定の変換関数に基づ
    いて変換処理を施して変換帯域制限画像信号を得、 該変換帯域制限画像信号を逆多重解像度変換することに
    より、前記高周波成分に関する信号を得ることを特徴と
    する請求項1から3のいずれか1項記載の画像処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記多重解像度変換は、ラプラシアン
    ピラミッド分解による変換、またはウェーブレット変換
    であることを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 最低周波数帯域の帯域制限画像信号以
    外の帯域制限画像信号から前記高周波成分に関する信号
    を得ることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項
    記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記所定の変換関数は、非線形関数で
    あることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記
    載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記画像処理は、周波数強調処理であ
    ることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載
    の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記画像処理は、ダイナミックレンジ
    圧縮処理であることを特徴とする請求項1から8のいず
    れか1項記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 原画像を表す原画像信号に対して、
    該原画像の高周波成分に関する信号に基づく画像処理を
    施して処理済み画像信号を得る画像処理装置において、 前記原画像信号から帯域制限画像信号を作成する帯域制
    限画像信号作成手段と、 所定の変換関数に基づいて、前記帯域制限画像信号から
    前記原画像の高周波成分に関する信号を得る高周波成分
    取得手段と、 該高周波成分に関する信号に基づいて、前記原画像信号
    に対して前記画像処理を施す画像処理手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記帯域制限画像信号作成手段は、
    前記帯域制限画像信号により表される各周波数帯域の画
    像が、その周波数帯域に応じた画素数を有するよう前記
    帯域制限画像信号を作成する手段であることを特徴とす
    る請求項10記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記高周波成分取得手段は、前記高
    周波成分に関する信号が前記原画像信号と同一画素数と
    なるように前記高周波成分に関する信号を取得する手段
    であることを特徴とする請求項10または11記載の画
    像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記帯域制限画像信号作成手段は、
    前記原画像信号を多重解像度変換することにより、前記
    帯域制限画像信号を作成する手段であり、 前記高周波成分取得手段は、前記帯域制限画像信号に対
    して前記所定の変換関数に基づいて変換処理を施して変
    換帯域制限画像信号を得、該変換帯域制限画像信号を逆
    多重解像度変換することにより、前記高周波成分に関す
    る信号を得る手段であることを特徴とする請求項10か
    ら12のいずれか1項記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記多重解像度変換は、ラプラシア
    ンピラミッド分解による変換、またはウェーブレット変
    換であることを特徴とする請求項13記載の画像処理装
    置。
  15. 【請求項15】 前記高周波成分取得手段は、最低周
    波数帯域の帯域制限画像信号以外の帯域制限画像信号か
    ら前記高周波成分に関する信号を得る手段であることを
    特徴とする請求項10から14のいずれか1項記載の画
    像処理装置。
  16. 【請求項16】 前記所定の変換関数は、非線形関数
    であることを特徴とする請求項10から15のいずれか
    1項記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記画像処理は、周波数強調処理で
    あることを特徴とする請求項10から16のいずれか1
    項記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 前記画像処理は、ダイナミックレン
    ジ圧縮処理であることを特徴とする請求項10から17
    のいずれか1項記載の画像処理装置。
  19. 【請求項19】 原画像を表す原画像信号に対して、
    該原画像の高周波成分に関する信号に基づく画像処理を
    施して処理済み画像信号を得る画像処理方法をコンピュ
    ータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
    ータ読取り可能な記録媒体において、 前記プログラムは、前記原画像信号から帯域制限画像信
    号を作成する手順と、 所定の変換関数に基づいて、前記帯域制限画像信号から
    前記原画像の高周波成分に関する信号を得る手順と、 該高周波成分に関する信号に基づいて、前記原画像信号
    に対して前記画像処理を施す手順とを有することを特徴
    とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記帯域制限画像信号を作成する手
    順は、前記帯域制限画像信号により表される各周波数帯
    域の画像が、その周波数帯域に応じた画素数を有するよ
    う前記帯域制限画像信号を作成する手順であることを特
    徴とする請求項19記載のコンピュータ読取り可能な記
    録媒体。
  21. 【請求項21】 前記高周波成分に関する信号を得る
    手順は、前記高周波成分に関する信号が前記原画像信号
    と同一画素数となるように前記高周波成分に関する信号
    を得る手順であることを特徴とする請求項19または2
    0記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  22. 【請求項22】 前記帯域制限画像信号を作成する手
    順は、前記原画像信号を多重解像度変換することによ
    り、前記帯域制限画像信号を作成する手順であり、 前記高周波成分に関する信号を得る手順は、該帯域制限
    画像信号に対して前記所定の変換関数に基づいて変換処
    理を施して変換帯域制限画像信号を得る手順と、該変換
    帯域制限画像信号を逆多重解像度変換することにより、
    前記高周波成分に関する信号を得る手順とを有すること
    を特徴とする請求項19から21のいずれか1項記載の
    コンピュータ読取り可能な記録媒体。
  23. 【請求項23】 前記多重解像度変換は、ラプラシア
    ンピラミッド分解による変換、またはウェーブレット変
    換であることを特徴とする請求項22記載のコンピュー
    タ読取り可能な記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記高周波成分に関する信号を得る
    手順は、最低周波数帯域の帯域制限画像信号以外の帯域
    制限画像信号から前記高周波成分に関する信号を得る手
    順であることを特徴とする請求項19から23のいずれ
    か1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  25. 【請求項25】 前記所定の変換関数は、非線形関数
    であることを特徴とする請求項19から24のいずれか
    1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  26. 【請求項26】 前記画像処理は、周波数強調処理で
    あることを特徴とする請求項19から25のいずれか1
    項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  27. 【請求項27】 前記画像処理は、ダイナミックレン
    ジ圧縮処理であることを特徴とする請求項19から26
    のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒
    体。
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