JP2007018379A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007018379A
JP2007018379A JP2005200666A JP2005200666A JP2007018379A JP 2007018379 A JP2007018379 A JP 2007018379A JP 2005200666 A JP2005200666 A JP 2005200666A JP 2005200666 A JP2005200666 A JP 2005200666A JP 2007018379 A JP2007018379 A JP 2007018379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image signal
edge
noise
information
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005200666A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Takagi
達也 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Original Assignee
Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Medical and Graphic Inc filed Critical Konica Minolta Medical and Graphic Inc
Priority to JP2005200666A priority Critical patent/JP2007018379A/ja
Publication of JP2007018379A publication Critical patent/JP2007018379A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

【課題】処理によるノイズやアーティファクトの発生を抑制しつつ、画像信号中の構造物の輪郭などのエッジ成分の強調、ノイズ成分の減弱を行うことができるようにする。
【解決手段】本発明に係る画像処理装置10によれば、画像信号を多重解像度分解処理して得られた基準となる周波数帯域において取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号及び原画像信号にノイズ平滑化処理、エッジ平滑化処理の少なくとも一つを施してエッジ成分及び/又はノイズ成分を取得し、この取得したエッジ成分及び/又はノイズ成分に濃度依存補正処理を施して変換画像信号を得る。そして、得られた変換画像信号のそれぞれと隣合う周波数帯域(原画像信号に対しては最高周波数帯域)の非鮮鋭画像信号との差分画像信号を取得し、各差分画像信号に対し所定の調整係数をかけて、それぞれを原画像信号に加算して処理済み画像信号を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像信号中のエッジ成分を強調する処理やノイズ成分を抑制する処理を施す画像処理装置、画像処理方法に関する。
従来、画像を多重解像度空間に変換することにより、画像を複数の周波数帯域毎に分解し、複数に分解された各周波数帯域の画像信号成分のうちの少なくとも一つの画像信号成分に対して強調処理を施し、強調処理が施された周波数帯域の画像信号成分および他の周波数帯域の画像信号成分を逆変換することにより強調画像信号を得る画像処理が知られている。
例えば、特許文献1には、多重解像度空間への変換により複数の周波数帯域に分解された各周波数帯域の画像のうちの少なくとも一つの周波数帯域に対して強調処理を施す際の強調度を、強調処理が施される周波数帯域画像のうち少なくとも一つを含む、複数の周波数帯域画像の画像信号値に基づいて決定する画像処理方法が記載され、更に、複数の周波数帯域画像について対応する画像信号値の符号が同じ画素に対してのみ強調処理を施すことが記載されている。
また、特許文献2には、多重解像度空間への変換により複数の周波数帯域に分解された各周波数帯域の画像のノイズ成分及びエッジ成分を分離し、各周波数帯域画像信号に対してノイズ成分に対する平滑化処理及び/又はエッジ成分に対する強調処理を施して、処理済画像信号を得、処理済み周波数帯域画像信号に基づいて、処理済み画像信号を得る技術が記載されている。
また、特許文献3には、原画像信号から作成される複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号に変換処理を施し、非鮮鋭画像信号と変換処理後の画像信号の差分信号によって得られる差分画像信号を加算することで得られる高周波成分信号を原画像信号あるいはその最低周波数画像信号に加算することで処理済み画像を得る技術が記載されている。
特開平11−345331号公報 特開2000−306089号公報 特開2002−183727号公報
しかしながら、特許文献1、3に記載されている方法では、強調処理の対象となる周波数帯域における、輪郭などの必要な信号成分を特定して確実に強調することができず、処理後の画像が不自然となる場合があった。また、特許文献1、2においては、エッジ強調処理及びノイズ平滑化処理により、ノイズやアーティファクトが発生することがあった。
本発明は上記技術的課題に鑑みてなされたものであって、処理によるノイズやアーティファクトの発生を抑制しつつ、画像信号中の構造物の輪郭などのエッジ成分の強調、ノイズ成分の減弱を行うことができるようにすることである。
請求項1に記載の発明は、
入力画像信号を多重解像度変換して互いに異なる複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号を取得する分解処理工程と、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つに変換処理を施して得られる変換画像信号と、その変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとり差分画像信号を得る変換処理工程と、当該差分画像信号を前記入力画像信号に加算することにより処理済み画像を得る復元処理工程とを含む画像処理方法において、
前記変換処理工程は、
前記入力画像信号のエッジ情報及び/又はノイズ情報を取得する情報取得工程と、
前記取得したエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理又はノイズ平滑化処理のうちの少なくとも一つの処理を施した後、濃度依存補正処理を施して前記変換画像信号を得る工程と、
を含むことを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記変換工程は、
前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにノイズ平滑化処理を施し、前記ノイズ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第1の前記変換画像信号を得る工程と、前記第1の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にエッジ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のエッジ調整係数をかけてエッジ成分が調整された前記差分画像信号を得る工程とを含むエッジ成分調整工程と、
前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理を施し、前記エッジ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第2の前記変換画像信号を得る工程と、前記第2の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にノイズ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のノイズ調整係数をかけてノイズ成分が調整された前記差分画像信号を得る工程とを含むノイズ成分調整工程と、
を含むことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記エッジ情報とは、エッジ成分の画素位置、信号値の符号、前記エッジ成分の方向、エッジ変局点の画素位置を示す情報のうち少なくとも一つを含み、前記ノイズ情報とは、ノイズ成分の、局所分散値、エントロピー値、画素位置を示す情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、
前記ノイズ平滑化処理とは、エッジ成分ではない位置の画素については二次元的な平滑化を行い、エッジ成分の画素についてはエッジ勾配方向以外の方向又はエッジ勾配方向と垂直な方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記エッジ平滑化処理とは、エッジ成分の画素について、エッジ勾配方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、
前記多重解像度変換は、ラプラシアンピラミッド法を用いることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、
前記多重解像度変換は、ウェーブレット変換を用いることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、
入力画像信号を多重解像度変換して互いに異なる複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号を取得する分解処理手段と、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つに変換処理を施して得られる変換画像信号と、その変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとり差分画像信号を得る変換処理手段と、当該差分画像信号を前記入力画像信号に加算することにより処理済み画像を得る復元処理手段を備えた画像処理装置において、
前記変換処理手段は、
前記入力画像信号のエッジ情報及び/又はノイズ情報を取得する情報取得手段と、
前記取得したエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理又はノイズ平滑化処理のうちの少なくとも一つの処理を施した後、濃度依存補正処理を施して前記変換画像信号を得る手段と、
を有することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、
前記変換手段は、
前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにノイズ平滑化処理を施し、前記ノイズ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第1の前記変換画像信号を得る手段と、前記第1の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にエッジ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のエッジ調整係数をかけてエッジ成分が調整された前記差分画像信号を得る手段とを有するエッジ成分調整手段と、
前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理を施し、前記エッジ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第2の前記変換画像信号を得る手段と、前記第2の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にノイズ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のノイズ調整係数をかけてノイズ成分が調整された前記差分画像信号を得る手段とを有するノイズ成分調整手段と、
を有することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明において、
前記エッジ情報とは、エッジ成分の画素位置、信号値の符号、前記エッジ成分の方向、エッジ変局点の画素位置を示す情報のうち少なくとも一つを含み、前記ノイズ情報とは、ノイズ成分の、局所分散値、エントロピー値、画素位置を示す情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項8〜10の何れか一項に記載の発明において、
前記ノイズ平滑化処理とは、エッジ成分ではない位置の画素については二次元的な平滑化を行い、エッジ成分の画素についてはエッジ勾配方向以外の方向又はエッジ勾配方向と垂直な方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項8〜11の何れか一項に記載の発明において、
前記エッジ平滑化処理とは、エッジ成分の画素について、エッジ勾配方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項8〜12の何れか一項に記載の発明において、
前記多重解像度変換は、ラプラシアンピラミッド法を用いることを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項8〜12の何れか一項に記載の発明において、
前記多重解像度変換は、ウェーブレット変換を用いることを特徴としている。
請求項1〜14に記載の発明によれば、処理によるノイズやアーティファクトの発生を抑制しつつ、画像信号中の構造物の輪郭などのエッジ成分の強調、ノイズ成分の減弱を行うことが可能となる。
請求項2、9に記載の発明によれば、ノイズ平滑化により得られる主にエッジ成分からなる画像信号と、エッジ平滑化により得られる主にノイズ成分からなる画像信号のそれぞれに個別に濃度依存補正処理を施すことができるので、例えば、ノイズが目立ちやすい低濃度部ではノイズ抑制処理が強めにかかるように濃度依存補正処理を行い、処理によるノイズを低減させるためエッジ強調処理が抑えられるように濃度依存補正処理を行うことができる。また、ノイズが目立ちにくい高濃度部ではノイズ抑制処理が弱めにかかるように濃度依存補正処理を行い、エッジ強調処理が強めにかかるように濃度依存補正処理を行うことができる。これにより、より効果的にノイズやアーティファクトの発生を抑制しつつ画像信号中の構造物の輪郭などのエッジ成分の強調、ノイズ成分の減弱を行うことが可能となる。
<第1の実施の形態>
以下に、本発明の第1の実施について詳細に説明する。
〔画像処理装置の構成〕
まず、本実施の形態における画像処理装置10の構成について説明する。
図1は、本実施の形態における画像処理装置10の機能的構成を示すブロック図である。
図1に示すように、画像処理装置10は、外部の機器からの画像(原画像信号Sin)を受ける画像入力部11、入力された原画像信号にエッジ強調・ノイズ抑制(ノイズ減弱)処理を施して処理済み画像信号Soutを取得する分解・変換処理部12及び復元処理部13、復元処理された処理済み画像信号Soutを可視像として出力する画像出力部14から構成されている。
以下、分解・変換処理部12及び復元処理部13の処理手順、構成及び動作について、詳細に説明する。
分解・変換処理部12及び復元処理部13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、CPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウエア処理により、原画像信号Sinにエッジ強調・ノイズ抑制処理を施して処理済み画像信号Soutを得るものである。なお、分解・変換処理部12及び復元処理部13は、それぞれ専用のハードウエアやファームウエアで構成されることとしてもよい。分解・変換処理部12により、分解処理手段、変換処理手段が実現され、復元処理部13により復元処理手段が実現される。
エッジ強調・ノイズ抑制処理の処理手順は、図2に示すとおりである。
まず、分解・変換処理部12において、原画像信号Sinを多重解像度変換することにより複数の空間周波数(以下、単に周波数とする)帯域の非鮮鋭画像信号を得て(ステップS1)、取得された複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号のうち何れかの非鮮鋭画像信号に基づいて原画像信号Sinにおけるエッジ情報及びノイズ情報を取得し(ステップS2)、取得したエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、原画像信号Sinと各周波数帯域における非鮮鋭画像信号に画素値変換処理(変換処理)を施し(ステップS3)、隣合う周波数帯域の非鮮鋭画像信号との差分(原画像信号Sinについては最高周波数帯域の非鮮鋭画像信号との差分)をとるとともに、その差分信号に所定の調整係数を掛けて差分画像信号を取得する(ステップS4)。また、復元処理部13において、この差分画像信号を原画像信号Sinに加算することにより、エッジ強調・ノイズ抑制された処理済み画像信号Soutを得る(ステップS5)。
図3は、分解・変換処理部12(12A)の構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施の形態においては、画像入力部11を介して入力された画像(原画像信号Sin)をラプラシアンピラミッド法により多重解像変換して互いに異なる複数の周波数帯域の画像信号成分に分解するものとする。このラプラシアンピラミッド法によれば迅速な処理が可能となるが、ウェーブレット変換等、他の手法を用いることも可能である。
〔多重解像度分解処理〕
図3に示すように、入力された画像(原画像)を表すディジタルの原画像信号Sinが分解・変換処理部12に入力されると、まず、ローパスフィルタを構成するフィルタリング手段121によりフィルタリングされる。
このようなローパスフィルタによりフィルタリングされた原画像信号Sinは1画素おきにサンプリング(ダウンサンプリング)されることで、非鮮鋭画像信号g1が生成される。この非鮮鋭画像信号g1は、原画像の1/4の大きさになっている。
ついで、補間手段122において、この非鮮鋭画像信号g1のサンプリングされた間隔に値が0の画素が補間される。この補間は、非鮮鋭画像信号g1の列毎および1行ごとに値が0の行および列を挿入することにより行う。なお、このように補間された非鮮鋭画像信号は、1画素おきに値が0の画素が挿入されているため、信号値の変化が滑らかではない状態になっている。そして、このような補間が行われた後に、補間手段122に含まれるローパスフィルタにおいて、再度フィルタリングを施し、非鮮鋭画像信号g1′を得る。この非鮮鋭画像信号g1′は、前記した補間直後の非鮮鋭画像信号に比べると信号値の変化が滑らかな状態になっている。
この非鮮鋭画像信号g1′は、画像を1/4にした後に1画素おきに0の補間とフィルタリングとをすることにより、原画像信号と同じ大きさとなり、また、原画像信号の空間周波数の半分より高い周波数が消えた状態になっている。
さらに、前述した非鮮鋭画像信号g1が、フィルタリング手段121によってフィルタリング処理される。これにより非鮮鋭画像信号g1は、さらに1画素おきにサンプリングされて1/4(もとの1/16)の非鮮鋭画像信号g2に変換される。そして、この非鮮鋭画像信号g2に対し、補間手段122によって同様な処理が施されて非鮮鋭画像信号g2′が生成される。
このような処理を順次繰り返すことで、非鮮鋭画像信号gk (ここで、k=1〜L(Lは1以上の整数、以下同じ))、非鮮鋭画像信号gk′を得ることができる。非鮮鋭画像信号g1′、g2′、g3′、・・・は、周波数特性の異なる複数の周波数帯域(解像度)の非鮮鋭画像信号となっている。
〔エッジ・ノイズ情報取得処理〕
多重解像度分解処理により複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk′(ここで、k=1〜L)、が得られると、エッジ・ノイズ情報取得処理が行われる。
(エッジ情報の取得)
エッジ情報の取得は、複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk′のうち、何れかの基準とする第n周波数帯域の非鮮鋭画像信号gn′において行われる。図3においては、第2周波数帯域においてエッジ情報を取得する場合を例示している。
エッジ情報の取得帯域である第n周波数帯域は、画素サイズ0.5mm〜1.0mmピッチ程度の最高周波数帯域でない周波数帯域が好ましく、例えば、画素サイズ0.175ピッチの画像でダウンサンプリング率が1/2の場合、第3周波数帯域がもっとも好ましい。これは、30step/1〜2mm程度のエッジ信号にGaussianノイズを付加した擬似微小エッジ像に対して0.5mm〜1.0mmピッチの解像度でノイズ・コントラスト比が最も高くなり、エッジが認識しやすいためである。エッジ情報には、エッジ成分情報及びエッジ方向情報が含まれる。
・エッジ成分情報取得処理
以下、図3、4を参照して、エッジ成分情報取得処理(図3の符号126)について説明する。
まず、非鮮鋭画像信号gn-1′と非鮮鋭画像信号gn′の差分画像信号Mnが求められる。この差分画像信号Mnに図4に示すエッジ成分情報取得処理(図3の符号126)を施すことにより、エッジ成分情報Evが取得される。
まず、差分画像信号Mnに注目画素が設定される(ステップS11)。次いで、当該注目画素の信号値が予め定められた閾値Bh(Bhは正の信号値)以上であるか否かが判断され、閾値Bh以上であると判断された場合(ステップS12;YES)、当該注目画素が正のエッジ成分であると判別される(ステップS13)。閾値Bh以上ではない場合(ステップS12;NO)、当該注目画素の信号値が予め定められた閾値Bl(Blは負の信号値)以下であるか否かが判断され、閾値Bl以下であると判断された場合(ステップS14;YES)、当該注目画素が負のエッジ成分であると判別される(ステップS15)。
一方、当該注目画素の信号値が予め定められた閾値Bh以上でも閾値Bl以下でもない場合(ステップS14;NO)、当該注目画素が正・負のエッジ成分の画素に共に隣接しているか否かが判断され、隣接している場合(ステップS16;YES)、当該注目画素がエッジ変局点であると判断される(ステップS17)。エッジ変局点とは、エッジ成分の正負の変わり目となる信号値0付近の点であり、エッジの基準となる点である。
一方、注目画素が正・負のエッジ成分の画素に共に隣接していないと判断された場合(ステップS16;NO)、当該注目画素が非エッジ成分であると判断される(ステップS18)。
当該注目画素の成分が判別されると、判別結果(正のエッジ、負のエッジ、エッジ変局点、非エッジの何れか)を示す情報と画素位置とが対応付けて図示しないメモリに記憶される(ステップS19)。上述のステップS11〜S19が繰り返し実行され、全ての画素についての成分の判別が終了すると(ステップS20;YES)、本処理は終了する。
図5(a)は、差分画像信号Mnの或る一列分の画像信号を模式的に示す図である。図5(b)は、図5(a)の差分画像信号Mnに上記エッジ成分情報取得処理を施した場合のエッジ成分及び非エッジ成分の分類を模式的に示す図である。上記処理により正のエッジ、負のエッジ、エッジ変局点と判断された画素がエッジ成分として抽出される。
・ エッジ方向情報取得処理(図3の符号127)
エッジ方向情報Edは、非鮮鋭画像信号gn′にソベル(Sobel)フィルタ、プレヴィット(Prewitt)フィルタ等をかけることにより取得される。
(ノイズ情報の取得)
・ノイズ情報取得処理
ノイズ情報Nsは、例えば、最高周波数帯域(第1周波数帯域)における差分画像信号M1及び中間周波数帯域(例えば、第n周波数帯域とする)における差分画像信号Mnでの局所的な分散値、エントロピー値情報及びその画素位置情報から取得することができる。
画像のエントロピー値Seは、ある画素が画素値z を取る確率 P(z) とその画像の階調数Z を用いて下記の式(数1)により求めることができる(Wiley-Interscience 社刊「Digital Image Processing 3rd Edition」参照)。
Figure 2007018379
中間周波数帯域でエントロピー値が所定の値より低く、最高周波数帯域でエントロピーが大きい場合、その画素位置ではノイズ成分が支配的であり、その画素位置をノイズ成分とすることができる。
〔非鮮鋭画像信号に対する画素値変換処理〕
エッジ情報・ノイズ情報が取得されると、取得されたエッジ情報及び/又は情報に基づいて、原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)に画素値変換処理(図3の符号123)が施される。
画素値変換処理は、エッジ平滑化処理、ノイズ平滑化処理の少なくとも一つを施すものである。また、エッジ平滑化処理、ノイズ平滑化処理の少なくとも一つを施した後、濃度依存補正処理を施すとより好ましい。
平滑化に用いるフィルタは多重解像度変換処理で用いるダウンサンプリングフィルタかそれに近い周波数応答のローパスフィルタであることが望ましい。図6は、多重解像度分解のダウンサンプリングをバイノミアルフィルタリング(binomial Filtering)を8回行うラプラシアンピラミッド法で行った場合に用いる平滑化フィルタ係数(5tap)の一例である。例えば、タップ数が5tapである場合、フィルタ係数F(x)は、以下の関数(数2)(数3)で表されることが望ましい。
Figure 2007018379
Figure 2007018379
以下、エッジ平滑化処理、ノイズ平滑化処理、濃度依存補正処理についてそれぞれ説明する。
・エッジ平滑化処理
エッジ平滑化処理においては、原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)のそれぞれの、上述のエッジ情報取得処理においてエッジ成分と判別された画素について、平滑化フィルタ(例えば、図6(b)参照)によりエッジ勾配方向のみに一次元的な平滑化処理を施す。これにより、主にノイズ成分と1レベル下の周波数帯域の周波数成分からなる画像信号が得られる。
・ノイズ平滑化処理
ノイズ平滑化処理においては、原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)のそれぞれの、上述のエッジ情報取得処理において非エッジ成分と判別された画素について、平滑化フィルタ(例えば、図6(a)参照)により二次元的な平滑化処理を行い、エッジ成分と判別された画素については、平滑化フィルタ(例えば、図6(b)参照)によりエッジ勾配方向以外の方向又はエッジ勾配方向と垂直な方向のみに一次元的な平滑化処理を施す。これにより、主にエッジ成分と1レベル下の周波数帯域の周波数成分からなる画像信号のみが得られる。
・濃度依存補正処理
濃度依存補正処理とは、エッジ強調・ノイズ抑制処理において発生するアーティファクト、ノイズの発生を抑制するために、図7に示す補正関数により画像信号の濃度(画像信号値)及びコントラスト(濃度依存補正処理前の隣合う周波数帯域の非鮮鋭画像信号同士の差分画像信号(原画像信号Sinについては最高周波数帯域の非鮮鋭画像信号g1との差分画像信号))に応じて得られる補正成分値を、ノイズ平滑化処理、及び/又はエッジ平滑化処理後の画像信号値から減算する処理である。図7に示す補正関数は、各周波数帯域ごとに定義されている。
エッジ強調・ノイズ抑制処理では、処理を強くかけるとアーティファクトの発生やノイズの増幅により逆に画質が損なわれてしまうことがある。エッジ強調処理ではノイズ成分の増幅が問題となり、低濃度部で目立ちやすい。また、アーティファクト、ノイズは、低濃度部で目立ちやすい。
ここで、エッジ強調・ノイズ抑制処理では、上述したように、原画像信号Sinと各周波数帯域における非鮮鋭画像信号に画素値変換処理を施して変換画像信号を生成し、その後、変換画像信号と隣合う周波数帯域の非鮮鋭画像信号との差分画像信号(原画像信号Sinの変換画像信号については最高周波数帯域の非鮮鋭画像信号g1との差分)を原画像信号Sinに加算することにより、エッジ強調・ノイズ抑制された処理済み画像Soutを得るものである。すなわち、図7でいうコントラストの値が原画像信号Sinに加算されることとなる。差分画像信号(コントラスト)は、エッジ平滑化処理を施したものであれば主にノイズ成分からなる画像信号となり、ノイズ平滑化処理を施したものであれば主にエッジ成分からなる画像信号である。この差分画像信号(コントラスト)の値が0に近くなるように図7に示す補正関数での補正量を大きくするにつれて、原画像信号Sinに加算される信号成分が小さくなる、即ち、エッジ強調・ノイズ抑制処理が弱まる。
図8は、図7の補正関数のコントラストに対する応答を表した図である。図8に示すように、図7に示す補正関数は、いずれの周波数帯域においても低コントラスト部より高コントラスト部で強い補正がはたらくことがわかる。図9は、図7の補正関数の濃度に対する応答を表した図である。図9に示すように、図7に示す補正関数は、いずれの周波数帯域においても高濃度部より低濃度部で強い補正がはたらくことがわかる。
このように、濃度依存補正処理により、低濃度部でエッジ強調・ノイズ抑制処理を抑える補正を強くかけておくことにより、エッジ強調及びノイズ抑制処理において発生するアーティファクト、ノイズの発生を抑制することができる。
〔差分処理〕
原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)に画素値変換処理が施されると、まず、図3の減算器124により、変換済みの原画像信号S′(変換画像信号)から非鮮鋭画像信号g1′の減算を行って、差分画像信号b0を得る。この減算は、変換済みの原画像信号S′と非鮮鋭画像信号g1′との対応する画素の間で実行される。
また、減算器124により、変換処理済みの非鮮鋭画像信号G1(変換画像信号)から非鮮鋭画像信号g2′の減算を行って、差分画像信号b1を得る。
このような処理を順次繰り返すことで、差分画像信号bk-1(k=1〜k=L)を得る。そして、得られた差分画像信号bk-1のそれぞれに所定の調整係数であるエッジ強調・ノイズ抑制係数βkをかけ、原画像信号Sinに加算する画像信号成分を調整する。
図10は、エッジ平滑化及び/又はノイズ平滑化処理を行った後濃度依存補正処理した非鮮鋭画像信号から一つ下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の減算を行った際に得られる差分信号にエッジ強調・ノイズ抑制係数βk(k=1〜k=L)をかけた時の処理応答と濃度との関係を示す図である。図10に示すように、差分画像信号bk-1(k=1〜k=L)にエッジ強調・ノイズ抑制係数βkをかけた時の処理応答は、アーティファクト、ノイズの目立ちやすい低濃度部ほど低くなり、低濃度部ほど処理の強さが抑えられる。
〔復元処理〕
図11は、多重解像度分解処理により得られた複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号に画素値変換処理を施して、それぞれ1レベル下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号を減算して得られた差分画像信号bk-1(k=1〜L)を原画像信号Sinに加算して逆変換する復元処理部13の構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施の形態例においては、ラプラシアンピラミッド法により複数の細部画像から逆変換(復元)するものとする。このラプラシアンピラミッド法によれば迅速な処理が可能となるが、他の手法を用いることも可能である。
まず、差分画像信号bL-1が補間手段131によって各画素の間が補間されて4倍の大きさの画像信号bL-1′とされる。次に、加算器132で、補間された画像信号bL-1′と、1段階周波数帯域の高い非鮮鋭画像信号bL-2とが対応する画素同士で加算され、加算画像信号(bL-1′+bL-2)が得られる。
次いで、この加算画像信号(bL-1′+bL-2)が、補間手段131によって各画素の間が補間されてさらに4倍の大きさの画像bL-2′とされる。つぎに、加算器132で、補間された画像bL-2′と、1段周波数帯域の高い非鮮鋭画像信号bL-3とが対応する画素同士で加算され、加算画像信号(bL-2′+bL-3)が得られる。
以上の処理を繰り返す。そしてこの処理をより高周波の差分画像信号に対して順次行い、最終的に加算器132において補間された画像信号b1′と最高解像度の差分画像信号b0とを加算したものを加算器133で原画像信号Sinと加算して処理済み画像信号Soutを得る。
〔画像出力処理〕
以上のように、分解・変換処理され、復元処理された処理済み画像信号Soutについて、画像出力部14において可視像として印刷あるいは表示の出力がなされる。また、各種ディスク装置にディジタルデータとして記憶される。
以上説明したように、画像処理装置10によれば、画像信号を多重解像度分解処理して得られた基準となる周波数帯域において取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号及び原画像信号にノイズ平滑化処理、エッジ平滑化処理の少なくとも一つを施してエッジ成分及び/又はノイズ成分を取得し、この取得したエッジ成分及び/又はノイズ成分に濃度依存補正処理を施して変換画像信号を得る。そして、得られた変換画像信号のそれぞれと隣合う周波数帯域(原画像信号に対しては最高周波数帯域)の非鮮鋭画像信号との差分画像信号を取得し、各差分画像信号に対し所定の調整係数をかけ、それぞれを原画像信号に加算して処理済み画像信号を得る。
従って、エッジ強調・ノイズ抑制処理によるノイズやアーティファクトの発生を抑制しつつ、画像信号中の構造物の輪郭などのエッジ成分の強調及び/又はノイズ成分の減弱を行うことが可能となる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態においては、上述の第1の実施の形態と分解・変換処理部12における処理が異なる。
図12は、第2の実施の形態における分解・変換処理部12(12B)の構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施の形態においては、画像入力部11を介して入力された画像(原画像信号Sin)をラプラシアンピラミッド法により多重解像変換して互いに異なる複数の周波数帯域の画像信号成分に分解するものとする。このラプラシアンピラミッド法によれば迅速な処理が可能となるが、ウェーブレット変換等、他の手法を用いることも可能である。
〔多重解像度分解処理〕
図12に示すように、入力された画像(原画像)を表すディジタルの原画像信号Sinが分解・変換処理部12に入力されると、まず、ローパスフィルタを構成するフィルタリング手段121によりフィルタリングされる。
このようなローパスフィルタによりフィルタリングされた原画像信号Sinは1画素おきにサンプリング(ダウンサンプリング)されることで、非鮮鋭画像信号g1が生成される。この非鮮鋭画像信号g1は、原画像の1/4の大きさになっている。
ついで、補間手段122において、この非鮮鋭画像信号g1のサンプリングされた間隔に値が0の画素が補間される。この補間は、非鮮鋭画像信号g1の列毎および1行ごとに値が0の行および列を挿入することにより行う。なお、このように補間された非鮮鋭画像信号は、1画素おきに値が0の画素が挿入されているため、信号値の変化が滑らかではない状態になっている。そして、このような補間が行われた後に、補間手段122に含まれるローパスフィルタにおいて、再度フィルタリングを施し、非鮮鋭画像信号g1′を得る。この非鮮鋭画像信号g1′は、前記した補間直後の非鮮鋭画像信号に比べると信号値の変化が滑らかな状態になっている。
この非鮮鋭画像信号g1′は、画像を1/4にした後に1画素おきに0の補間とフィルタリングとをすることにより、原画像信号Sinと原画像信号と同じ大きさとなり、原画像信号Sinの空間周波数の半分より高い周波数が消えた状態になっている。
さらに、前述した非鮮鋭画像信号g1が、フィルタリング手段121によってフィルタリング処理される。これにより非鮮鋭画像信号g1は、さらに1画素おきにサンプリングされて1/4(もとの1/16)の非鮮鋭画像信号g2に変換される。そして、この非鮮鋭画像信号g2に対し、補間手段122によって同様な処理が施されて非鮮鋭画像信号g2′が生成される。
このような処理を順次繰り返すことで、非鮮鋭画像信号gk (ここで、k=1〜L)、非鮮鋭画像信号gk′を得ることができる。非鮮鋭画像信号g1′、g2′、g3′、・・・は、周波数特性の異なる複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号となっている。
〔エッジ・ノイズ情報取得処理〕
多重解像度分解処理により複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk′(ここで、k=1〜L)、が得られると、複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk′のうち、何れかの基準とする第n周波数帯域の非鮮鋭画像信号gn′においてエッジ・ノイズ情報の取得処理が行われる。エッジ/ノイズ情報取得部の機能構成は、図12においては図示しないが、第1の実施の形態で説明したエッジ情報・ノイズ情報取得処理と同様の処理によりエッジ成分情報、エッジ方向情報、ノイズ情報を得る。
エッジ成分情報、エッジ方向情報、ノイズ情報が取得されると、取得された情報に基づいて、原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)に画素値変換処理が施される。第2の実施の形態においては、原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)に対して、エッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理P1、ノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理P2がそれぞれ別個に施される。
エッジ平滑化処理、ノイズ平滑化処理は、上述の第1の実施の形態で説明したのと同様の処理により行われる。エッジ平滑化処理では、主にノイズ成分と1レベル下の周波数帯域の周波数成分からなる画像信号が得られる。ノイズ平滑化処理では、主にエッジ成分と1レベル下の周波数帯域の周波数成分からなる画像信号のみが得られる。
エッジ平滑化処理、ノイズ平滑化処理を原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)のそれぞれに別個にかけてエッジ成分とノイズ成分を別々に抽出することで、エッジ成分、ノイズ成分のそれぞれに個別に濃度依存補正処理等を施すことが可能となる。
濃度依存補正処理は、上述の第1の実施の形態で説明したのと略同様であるが、ノイズ平滑化処理後の主にエッジ成分からなる非鮮鋭画像信号に濃度補正依存処理を施す際に使用する補正関数と、ノイズ平滑化処理後の主にノイズ成分からなる非鮮鋭画像信号に濃度依存補正処理を施す際に使用する補正関数をそれぞれ用意しておくことで、画像信号の成分に応じて異なる補正をかけることができる。
図13は、ノイズ平滑化処理後の主にエッジ成分からなる非鮮鋭画像信号に使用する補正関数の濃度に対する応答を表した図である。図13に示すように、高濃度部より低濃度部で強い補正がかかっており、エッジ強調処理が高濃度部で強くかかることがわかる。
図14は、エッジ平滑化処理後の主にノイズ成分からなる非鮮鋭画像信号に使用する補正関数の濃度に対する応答を表した図である。図14に示すように、低濃度部より高濃度部で強い補正がかかっており、ノイズ抑制処理が低濃度部で強くかかることがわかる。
このように、ノイズの目立ちやすい低濃度部では、ノイズ抑制処理を強めにかけエッジ強調処理を弱めるように補正をかけることにより、ノイズを目立ちにくくすることができる。一方、ノイズの目立ちにくい高濃度部ではノイズ抑制処理を弱め、エッジ強調処理を強める補正を行うことにより、ノイズ抑制処理によるノイズ、アーティファクトの発生を弱めることができる。
〔差分処理〕
原画像信号Sin及び各周波数帯域の非鮮鋭画像信号gk(k=1〜k=L-1)にエッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理が施されると、まず、図12に示す減算器128において、エッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの原画像信号SN′(第1の変換画像信号)から非鮮鋭画像信号g1′の減算を行う。この減算は、原画像信号SN′と非鮮鋭画像信号g1′との対応する画素の間で実行される。そして、減算により得られた主にノイズ成分からなる差分信号に所定のノイズ調整係数(ノイズコントロール係数)βN1(0>βNk>−1)が掛けられ、ノイズ成分が減弱調整された差分画像信号N0が得られる。
同様に、減算器129により、ノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの原画像信号SE′(第2の変換画像信号)から非鮮鋭画像信号g1′の減算を行う。この減算は、ノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの原画像信号SE′と非鮮鋭画像信号g1′との対応する画素の間で実行される。そして、減算により得られた主にエッジ成分からなる差分信号に、所定のエッジ調整係数(エッジコントロール係数)βE1(βEk>1)が掛けられ、エッジ成分が強調調整された差分画像信号E0が得られる。この差分画像信号N0と差分画像画像信号E0を加算器130により加算することにより、差分画像信号B0が得られる。
また、減算器128により、エッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの非鮮鋭画像信号gN1′(第1の変換画像信号)から非鮮鋭画像信号g2′の減算を行う。この減算は、非鮮鋭画像信号gN1′と非鮮鋭画像信号g2′との対応する画素の間で実行される。そして、減算により得られた主にノイズ成分からなる差分信号に、所定のノイズコントロール係数βN2が掛けられ、ノイズ成分が減弱調整された差分画像信号N1が得られる。
同様に、減算器129により、ノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの非鮮鋭画像信号gE1′(第2の変換画像信号)から非鮮鋭画像信号g2′の減算を行う。この減算は、非鮮鋭画像信号gE1′と非鮮鋭画像信号g2′との対応する画素の間で実行される。そして、減算により得られた主にエッジ成分からなる差分信号に、所定のエッジコントロール係数βE1が掛けられ、エッジ成分が強調調整された差分画像信号E1が得られる。この差分画像信号N1と差分画像信号E1を加算器130により加算することにより、差分画像信号B1が得られる。
このような処理を順次繰り返すことで、差分画像信号Bk-1(k=1〜k=L)を得る。得られた差分画像信号Bk-1は、図示しない画像メモリに格納される。
図15は、ノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの非鮮鋭画像信号から一つ下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の減算を行った際に得られる主にエッジ成分からなる差分信号にエッジコントロール係数βEkをかけた時の処理応答(図15のエッジ成分処理応答)と濃度との関係を示す図、及びエッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの非鮮鋭画像信号から一つ下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の減算を行った際に得られる主にノイズ成分からなる差分信号にノイズコントロールβNkをかけたときの処理応答(図15のノイズ成分処理応答)と濃度との関係を示す図である。図15に示すように、濃度依存補正処理をノイズ成分、エッジ成分に個別に施した結果、低濃度部ではノイズ抑制処理が強めにかかり、エッジ強調処理が抑えられる。これにより、低濃度部でノイズを目立ちにくくすることができる。また、ノイズの目立ちにくい高濃度部では、ノイズ抑制処理が弱めにかかり、エッジ強調処理が強めにかかる。これにより、高濃度部ではノイズ抑制処理を弱めてノイズ処理により生じるアーティファクトを抑えつつ、エッジ強調を強くかけることが可能となる。
エッジ成分はどの周波数帯域でも存在するが、ノイズ成分は主に高周波成分であるので、低周波帯域からノイズ抑制処理を強くかけると画像がぼけてしまう。そこで、エッジ平滑化処理により取得された画像信号に掛けるノイズコントロール係数βNk、ノイズ平滑化処理により取得された画像信号に掛けるエッジコントロール係数βEkをそれぞれ個別に設定し、エッジコントロール係数βEkを低周波帯域から高周波帯域のそれぞれのエッジ成分にかけてエッジ強調を低周波帯域から高周波帯域にかけて行い、ノイズコントロール係数βNkを高周波数帯域のみのノイズ成分にかけて高周波数帯域のみにノイズ抑制を行うことで、図16に示すようにエッジ成分及びノイズ成分に対して異なった周波数応答を得ることができ、低周波数帯でのノイズ抑制処理を抑えて画像のぼけを抑制することが可能となる。
〔復元処理〕
復元処理部13においては、分解・変換処理部12で取得された差分画像信号Bk-1(k=1〜k=L)を原画像信号Sinに加算して逆変換し、画像信号Soutを出力する。復元処理部13の構成は、入力信号が異なる他は、図11で説明したのと同様であるので説明を省略する。
復元処理された画像信号Soutは、画像出力部14において可視像として印刷あるいは表示の出力がなされる。また、各種ディスク装置にディジタルデータとして記憶される。
以上説明したように、画像処理装置10によれば、画像信号を多重解像度分解処理して得られた基準となる周波数帯域において取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号及び原画像信号にノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理を施して、主にエッジ成分からなる第1の変換画像信号を取得し、この第1の変換画像信号のそれぞれと隣合う周波数帯域(原画像信号に対しては最高周波数帯域)の非鮮鋭画像信号との差分画像信号を取得し、各差分画像信号に対しエッジコントロール係数を掛けてエッジ成分の強調を行う。また、画像信号を多重解像度分解処理して得られた基準となる周波数帯域において取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号及び原画像信号にエッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理を施して、主にノイズ成分からなる第2の変換画像信号を取得し、この第2の変換画像信号のそれぞれと隣合う周波数帯域(原画像信号に対しては最高周波数帯域)の非鮮鋭画像信号との差分画像信号を取得し、各差分画像信号に対しノイズコントロール係数を掛けてノイズ成分の抑制を行う。そして、得られたエッジ強調差分画像信号及びノイズ抑制差分画像信号を原画像信号に加算して処理済み画像を得る。
従って、エッジ強調・ノイズ抑制処理によるノイズやアーティファクトの発生を抑制しつつ、画像信号中の構造物の輪郭などのエッジ成分の強調、ノイズ成分の減弱を行うことが可能となる。
なお、以上の実施の形態例においては、ラプラシアンピラミッド法を用いて多重解像度空間への変換と多重解像度空間からの逆変換を行うようにしていた。この変換と逆変換とを、ウェーブレット変換により行うことで、任意の方向(縦方向,横方向,斜め方向)についての強調処理を行うことが可能になる。
また、上記第1及び第2の実施の形態においては、全ての周波数帯域において差分画像信号を取得し、これを原画像信号に加算することとしたが、これに限定されず、少なくとも一つの周波数帯域において差分画像信号を得てエッジ強調及び/又はノイズ抑制処理を行うことで、エッジ強調、ノイズ抑制を行うことができる。
また、以上の実施の形態例の画像処理方法および画像処理装置は、放射線画像、MRIによる画像、CTによる画像、その他の各種画像において強調処理を行うに適している。
その他、画像処理装置10を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る画像処理装置10の機能的構成を示すブロック図である。 分解・変換処理部12及び復元処理部13により原画像信号Sinから処理済み画像信号Soutを得るための処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における分解・変換処理部12(12A)の構成例を示すブロック図である。 分解・変換処理部12において実行されるエッジ成分情報取得処理の一例を示すフローチャートである。 (a)は、差分画像信号の或る一列分の画像信号を模式的に示す図、(b)は、(a)の差分画像信号にエッジ成分情報取得処理を施した場合のエッジ成分及び非エッジ成分の分類を模式的に示す図である。 (a)は、多重解像度分解のダウンサンプリングをバイノミアルフィルタリングを8回行うラプラシアンピラミッド法で行った場合に用いる二次元の平滑化フィルタ係数(5tap)の一例を示す図、(b)は、多重解像度分解のダウンサンプリングをバイノミアルフィルタリングを8回行うラプラシアンピラミッド法で行った場合に用いる一次元の平滑化フィルタ係数(5tap)の一例を示す図である。 濃度依存補正処理で用いられる補正関数の一例を示す図である。 図7の補正関数のコントラストに対する応答を表した図である。 図7の補正関数の濃度に対する応答を表した図である。 エッジ平滑化処理及び/又はノイズ平滑化処理を行った後濃度依存補正処理した非鮮鋭画像信号から一つ下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の減算を行った際に得られる差分信号にエッジ強調・ノイズ抑制係数βk(k=1〜k=L)をかけた時の処理応答と濃度との関係を示す図である。 復元処理部13の構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態における分解・変換処理部12(12B)の構成例を示すブロック図である。 ノイズ平滑化処理後の主にエッジ成分からなる非鮮鋭画像信号に使用する補正関数の濃度に対する応答を表した図である。 エッジ平滑化処理後の主にノイズ成分からなる非鮮鋭画像信号に使用する補正関数の濃度に対する応答を表した図である。 ノイズ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの非鮮鋭画像信号から一つ下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の減算を行った際に得られる主にエッジ成分からなる差分信号にエッジコントロール係数βEkをかけた時の処理応答と濃度との関係を示す図、及びエッジ平滑化処理及び濃度依存補正処理済みの非鮮鋭画像信号から一つ下の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の減算を行った際に得られる主にノイズ成分からなる差分信号にノイズコントロールβNkをかけたときの処理応答と濃度との関係を示す図である。 エッジコントロール係数βEkを低周波帯域から高周波帯域のそれぞれのエッジ成分にかけてエッジ強調を低周波帯域から高周波帯域にかけて行い、ノイズコントロール係数βNkを高周波数帯域のみのノイズ成分にかけて高周波数帯域のみにノイズ抑制を行うことで得られるエッジ成分の周波数応答及びノイズ成分の周波数応答の一例を示す図である。
符号の説明
10 画像処理装置
11 画像入力部
12 分解・変換処理部
13 復元処理部
14 画像出力部

Claims (14)

  1. 入力画像信号を多重解像度変換して互いに異なる複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号を取得する分解処理工程と、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つに変換処理を施して得られる変換画像信号と、その変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとり差分画像信号を得る変換処理工程と、当該差分画像信号を前記入力画像信号に加算することにより処理済み画像を得る復元処理工程とを含む画像処理方法において、
    前記変換処理工程は、
    前記入力画像信号のエッジ情報及び/又はノイズ情報を取得する情報取得工程と、
    前記取得したエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理又はノイズ平滑化処理のうちの少なくとも一つの処理を施した後、濃度依存補正処理を施して前記変換画像信号を得る工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記変換工程は、
    前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにノイズ平滑化処理を施し、前記ノイズ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第1の前記変換画像信号を得る工程と、前記第1の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にエッジ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のエッジ調整係数をかけてエッジ成分が調整された前記差分画像信号を得る工程とを含むエッジ成分調整工程と、
    前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理を施し、前記エッジ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第2の前記変換画像信号を得る工程と、前記第2の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にノイズ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のノイズ調整係数をかけてノイズ成分が調整された前記差分画像信号を得る工程とを含むノイズ成分調整工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記エッジ情報とは、エッジ成分の画素位置、信号値の符号、前記エッジ成分の方向、エッジ変局点の画素位置を示す情報のうち少なくとも一つを含み、前記ノイズ情報とは、ノイズ成分の、局所分散値、エントロピー値、画素位置を示す情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理方法。
  4. 前記ノイズ平滑化処理とは、エッジ成分ではない位置の画素については二次元的な平滑化を行い、エッジ成分の画素についてはエッジ勾配方向以外の方向又はエッジ勾配方向と垂直な方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理方法。
  5. 前記エッジ平滑化処理とは、エッジ成分の画素について、エッジ勾配方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像処理方法。
  6. 前記多重解像度変換は、ラプラシアンピラミッド法を用いることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像処理方法。
  7. 前記多重解像度変換は、ウェーブレット変換を用いることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像処理方法。
  8. 入力画像信号を多重解像度変換して互いに異なる複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号を取得する分解処理手段と、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つに変換処理を施して得られる変換画像信号と、その変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとり差分画像信号を得る変換処理手段と、当該差分画像信号を前記入力画像信号に加算することにより処理済み画像を得る復元処理手段を備えた画像処理装置において、
    前記変換処理手段は、
    前記入力画像信号のエッジ情報及び/又はノイズ情報を取得する情報取得手段と、
    前記取得したエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理又はノイズ平滑化処理のうちの少なくとも一つの処理を施した後、濃度依存補正処理を施して前記変換画像信号を得る手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  9. 前記変換手段は、
    前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにノイズ平滑化処理を施し、前記ノイズ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第1の前記変換画像信号を得る手段と、前記第1の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にエッジ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のエッジ調整係数をかけてエッジ成分が調整された前記差分画像信号を得る手段とを有するエッジ成分調整手段と、
    前記取得されたエッジ情報及び/又はノイズ情報に基づいて、前記入力画像信号及び/又は前記複数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号の少なくとも一つにエッジ平滑化処理を施し、前記エッジ平滑化された画像信号に濃度依存補正処理を施して第2の前記変換画像信号を得る手段と、前記第2の変換画像信号とその変換画像信号に隣り合う周波数帯域の画像信号又は最高周波数帯域の画像信号との差分をとって主にノイズ成分からなる差分信号を取得した後、その差分信号に所定のノイズ調整係数をかけてノイズ成分が調整された前記差分画像信号を得る手段とを有するノイズ成分調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記エッジ情報とは、エッジ成分の画素位置、信号値の符号、前記エッジ成分の方向、エッジ変局点の画素位置を示す情報のうち少なくとも一つを含み、前記ノイズ情報とは、ノイズ成分の、局所分散値、エントロピー値、画素位置を示す情報のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の画像処理装置。
  11. 前記ノイズ平滑化処理とは、エッジ成分ではない位置の画素については二次元的な平滑化を行い、エッジ成分の画素についてはエッジ勾配方向以外の方向又はエッジ勾配方向と垂直な方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴とする請求項8〜10の何れか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記エッジ平滑化処理とは、エッジ成分の画素について、エッジ勾配方向のみに一次元的な平滑化処理を施すことを特徴とする請求項8〜11の何れか一項に記載の画像処理装置。
  13. 前記多重解像度変換は、ラプラシアンピラミッド法を用いることを特徴とする請求項8〜12の何れか一項に記載の画像処理装置。
  14. 前記多重解像度変換は、ウェーブレット変換を用いることを特徴とする請求項8〜12の何れか一項に記載の画像処理装置。
JP2005200666A 2005-07-08 2005-07-08 画像処理方法及び画像処理装置 Pending JP2007018379A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005200666A JP2007018379A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 画像処理方法及び画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005200666A JP2007018379A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 画像処理方法及び画像処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007018379A true JP2007018379A (ja) 2007-01-25

Family

ID=37755481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005200666A Pending JP2007018379A (ja) 2005-07-08 2005-07-08 画像処理方法及び画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007018379A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009037803A1 (ja) * 2007-09-20 2009-03-26 Panasonic Corporation 画像ノイズ除去装置、画像ノイズ除去方法及び画像ノイズ除去プログラム
WO2009139206A1 (ja) * 2008-05-14 2009-11-19 コニカミノルタエムジー株式会社 動態画像撮影制御装置及び動態画像撮影システム
JP2010033453A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Olympus Corp 成分抽出補正装置、成分抽出補正方法、成分抽出補正プログラム、又は電子機器
JP2011525009A (ja) * 2008-05-30 2011-09-08 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション 1以上のデフォーカス画像又は低コントラスト対雑音比画像を検出し除去するシステム及び方法
WO2012067254A1 (ja) * 2010-11-15 2012-05-24 独立行政法人科学技術振興機構 錯視画像生成装置、媒体、画像データ、錯視画像生成方法、印刷媒体製造方法、および、プログラム
WO2013161839A1 (ja) * 2012-04-26 2013-10-31 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
WO2013161840A1 (ja) * 2012-04-26 2013-10-31 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
WO2013161838A1 (ja) * 2012-04-26 2013-10-31 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
JP2014068330A (ja) * 2012-09-05 2014-04-17 Casio Comput Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
CN104243770A (zh) * 2013-06-19 2014-12-24 日立产业控制解决方案有限公司 图像信号处理装置、摄像装置及图像处理程序
JP2015090678A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 日本電気株式会社 画像処理方法、画像処理装置、及び画像処理プログラム
KR20190109242A (ko) * 2018-03-15 2019-09-25 소니 주식회사 이미지 신호로부터 계단 아티팩트들을 감소시키는 이미지 프로세싱 장치

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000306089A (ja) * 1999-02-17 2000-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 画像処理方法および装置並びに記録媒体
JP2002133410A (ja) * 2000-10-25 2002-05-10 Fuji Photo Film Co Ltd ノイズ抑制処理装置並びに記録媒体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000306089A (ja) * 1999-02-17 2000-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 画像処理方法および装置並びに記録媒体
JP2002133410A (ja) * 2000-10-25 2002-05-10 Fuji Photo Film Co Ltd ノイズ抑制処理装置並びに記録媒体

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009037803A1 (ja) * 2007-09-20 2011-01-06 パナソニック株式会社 画像ノイズ除去装置、画像ノイズ除去方法及び画像ノイズ除去プログラム
WO2009037803A1 (ja) * 2007-09-20 2009-03-26 Panasonic Corporation 画像ノイズ除去装置、画像ノイズ除去方法及び画像ノイズ除去プログラム
JP5195907B2 (ja) * 2008-05-14 2013-05-15 コニカミノルタエムジー株式会社 動態画像撮影制御装置及び動態画像撮影システム
WO2009139206A1 (ja) * 2008-05-14 2009-11-19 コニカミノルタエムジー株式会社 動態画像撮影制御装置及び動態画像撮影システム
US8254522B2 (en) 2008-05-14 2012-08-28 Konica Minolta Medical & Graphic Inc. Dynamic image capturing control apparatus and dynamic image capturing system
JP2011525009A (ja) * 2008-05-30 2011-09-08 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション 1以上のデフォーカス画像又は低コントラスト対雑音比画像を検出し除去するシステム及び方法
JP2010033453A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Olympus Corp 成分抽出補正装置、成分抽出補正方法、成分抽出補正プログラム、又は電子機器
US8873879B2 (en) 2010-11-15 2014-10-28 National Institute Of Japan Science And Technology Agency Illusion image generating apparatus, medium, image data, illusion image generating method, printing medium manufacturing method, and program
CN103210422B (zh) * 2010-11-15 2016-01-20 独立行政法人科学技术振兴机构 视错觉图像生成装置、介质、图像数据、视错觉图像生成方法、打印介质制造方法以及程序
JP5038547B2 (ja) * 2010-11-15 2012-10-03 独立行政法人科学技術振興機構 錯視画像生成装置、錯視画像生成方法、印刷媒体製造方法、および、プログラム
CN103210422A (zh) * 2010-11-15 2013-07-17 独立行政法人科学技术振兴机构 视错觉图像生成装置、介质、图像数据、视错觉图像生成方法、打印介质制造方法以及程序
US9418452B2 (en) 2010-11-15 2016-08-16 National Institute Of Japan Science And Technology Agency Print medium displaying illusion image and non-transitory computer-readable recording medium holding illusion image data
JP2012198923A (ja) * 2010-11-15 2012-10-18 Japan Science & Technology Agency 媒体、および、画像データ
RU2535430C1 (ru) * 2010-11-15 2014-12-10 Нэшнл Инститьют Оф Джапэн Сайнс Энд Текнолоджи Эйдженси Устройство генерирования изображения с иллюзией, носитель, данные изображения, способ генерирования изображения с иллюзией, способ изготовления печатного носителя и программа
KR101333781B1 (ko) 2010-11-15 2013-11-29 도쿠리츠교세이호진 가가쿠기쥬츠신고기코 착시 화상 생성 장치 및 방법
WO2012067254A1 (ja) * 2010-11-15 2012-05-24 独立行政法人科学技術振興機構 錯視画像生成装置、媒体、画像データ、錯視画像生成方法、印刷媒体製造方法、および、プログラム
WO2013161839A1 (ja) * 2012-04-26 2013-10-31 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
JPWO2013161839A1 (ja) * 2012-04-26 2015-12-24 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
JPWO2013161840A1 (ja) * 2012-04-26 2015-12-24 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
US9519958B2 (en) 2012-04-26 2016-12-13 Nec Corporation Image processing method and image processing device with pixel correction
JPWO2013161838A1 (ja) * 2012-04-26 2015-12-24 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
WO2013161838A1 (ja) * 2012-04-26 2013-10-31 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
US9135685B2 (en) 2012-04-26 2015-09-15 Nec Corporation Image processing method and image processing device
WO2013161840A1 (ja) * 2012-04-26 2013-10-31 日本電気株式会社 画像処理方法、及び画像処理装置
US9501711B2 (en) 2012-04-26 2016-11-22 Nec Corporation Image processing method and image processing device with correction of pixel statistical values to reduce random noise
US9058640B2 (en) 2012-09-05 2015-06-16 Casio Computer Co., Ltd. Image processing apparatus, image processing method and recording medium
JP2014068330A (ja) * 2012-09-05 2014-04-17 Casio Comput Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
US9355327B2 (en) 2013-06-19 2016-05-31 Hitachi Industry & Control Solutions, Ltd. Image processing apparatus and imaging apparatus with noise correction function and signal level correction function
CN104243770A (zh) * 2013-06-19 2014-12-24 日立产业控制解决方案有限公司 图像信号处理装置、摄像装置及图像处理程序
JP2015005001A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 株式会社 日立産業制御ソリューションズ 画像信号処理装置,撮像装置および画像処理プログラム
JP2015090678A (ja) * 2013-11-07 2015-05-11 日本電気株式会社 画像処理方法、画像処理装置、及び画像処理プログラム
KR20190109242A (ko) * 2018-03-15 2019-09-25 소니 주식회사 이미지 신호로부터 계단 아티팩트들을 감소시키는 이미지 프로세싱 장치
KR102183518B1 (ko) 2018-03-15 2020-11-26 소니 주식회사 이미지 신호로부터 계단 아티팩트들을 감소시키는 이미지 프로세싱 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007018379A (ja) 画像処理方法及び画像処理装置
JP5342068B2 (ja) 多重フレームへのアプローチ方法および画像アップスケール処理システム
US7978926B2 (en) Edge ringing artifact suppression methods and apparatuses
US9142009B2 (en) Patch-based, locally content-adaptive image and video sharpening
US8290292B2 (en) Method of generating a multiscale contrast enhanced image
JP3700804B2 (ja) 画像処理方法および装置
WO2011033619A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び、記憶媒体
JP2001057677A (ja) 画像処理方法および装置並びに記録媒体
US8526753B2 (en) Method of enhancing the contrast of an image
JPH0944657A (ja) 画像処理方法および装置
JP5105286B2 (ja) 画像復元装置、画像復元方法及び画像復元プログラム
EP3438923B1 (en) Image processing apparatus and image processing method
US10229479B2 (en) Image signal processing apparatus, image signal processing method and image signal processing program
KR100565065B1 (ko) 필터 뱅크를 이용한 이미지 세부묘사 향상 방법 및 장치
JP3700798B2 (ja) 画像処理方法および装置
CN108629740B (zh) 一种图像去噪的处理方法及装置
JPH0944655A (ja) 画像処理方法および装置
JP2008211840A (ja) 画像処理装置
JP4456096B2 (ja) ノイズ除去方法および装置並びにプログラム
JP2002183727A (ja) 画像処理装置
JP2002074356A (ja) 画像処理方法および装置並びに記録媒体
JPH10105701A (ja) 放射線画像強調処理方法および装置
JP3669452B2 (ja) 画像処理方法および装置
Dasgupta Comparative analysis of non-blind deblurring methods for noisy blurred images
US20090226108A1 (en) Multi-pass algorithm to reduce ringing artifacts in noise removal and deblur effects

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110207

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110315