JP2001046384A - 外科用器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組織を把持及びクランプするための外科用器
具を提供する。 【解決手段】 外科用器具は、ハンドルアセンブリ（４
０）、細長い軸部（８５）、端部作動体（９５）、作動
部材（１０５）、ロック用タブ（１５５）、ロック用ロ
ッド（１０８）、及び解除用トリガー（１２０）を備え
る。ロック用ロッドは、作動部材の近位端部に固定さ
れ、ロック用タブがロック解除位置にある場合、少なく
もロック用ロッドの遠位端部がロック用タブの開口部を
介して可動自在にロック用タブと係合し、作動部材がハ
ンドルアセンブリから遠ざかる方向及びハンドルアセン
ブリに近づく方向に移動することを可能とする。一方、
ロック用タブがロック位置にある場合、ハンドルアセン
ブリから遠ざかる方向の作動部材の動きが妨げられるよ
うに、ロック用タブにロック用ロッドが固定される。解
除用トリガーの往復運動によって、ロック用タブがロッ
ク位置とロック解除位置との間を交互する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般にハンドヘル
ド型の外科用器具に関し、特に腹腔鏡用ハンドヘルド型
の外科用器具の作動部材を固定及び解除するための新規
かつ有用な往復式の解除自在ロック機構に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ハン
ドヘルド（手持）型の外科用器具は外科分野でよく知ら
れており、古くから使用されてきた。そのような器具の
多くは、把持、切開、切断、結紮、又は身体に物体を固
定することに使用されてきた。外科的処置の間、組織を
把持したり或いは巧みに手動操作することによって組織
を処理したりするために使用されるハンドヘルド型の外
科用器具に対して関心が持たれている。また、腹腔鏡手
術すること、すなわち患者の大きな開口部又は切開部を
介するよりもむしろ少数かつ小口径の外科用アクセスポ
ートを介して手術が行われるような、僅かな侵襲による
外科的処置においては、腹腔鏡手術するためのハンドヘ
ルド型の外科用器具に対して特に関心が持たれている。
典型的な腹腔鏡手術では、腹腔を不活性ガスで通気し、
手術用アクセスポートを患者の体内に挿入する。腹腔鏡
外科用器具をアクセスポートに挿入し、該アクセスポー
トを介して外科的処置が施される。腹腔鏡手術は、しば
しば「鍵穴手術」とも呼ばれ、アクセスポートが「鍵
穴」（keyhole)で、それを通して手術が行われる。アク
セスポート（「鍵穴」）の寸法の結果として、腹腔鏡把
持器具は、一対のハサミ様ハンドルと、アクセスポート
と気密封止を形成する小径で細長い軸と、動作可能に少
なくとも一つのハンドルに動作可能に結合している。

【０００３】切開及び腹腔鏡手術の際、組織を把握又は
巧みに手動操作することが可能な外科用器具を提供する
ことが重要である。長時間にわたって組織を把持及び保
持していることは疲労を招くものであり、また外科医が
疲労して掴んでいる組織を放してしまう場合は合併症が
生じるおそれがある。したがって、外科医のスタミナを
節約して他の外科的仕事に備えるために、外科用把持器
具に一方向の保持又はクランピング機構を設けることが
現在一般に行われている。多くのそのような把持器具は
ハサミのようなハンドルを介して端部作動体（end effe
ctor）に動作可能なかたちで連結された歯板（rack）及
び歯止め（pawl）によるクランピング機構を用いる。歯
板及び歯止めは、歯の傾斜面と歯のアンダーカット面と
を有する鋸歯状の歯部を備えている。把持器具の歯板は
一方のハンドルに動作可能に連結し、歯止めは他方のハ
ンドルに偏位して連結する。端部作動体が一緒に動いて
組織を掴もうとすると歯板及び歯止めの歯部の傾斜面が
滑り係合（sliding engagement）し、端部作動体が離れ
ようとするとアンダーカット面がロック係合（locking
engagement）する。歯止めは歯板から外されなければな
らず、また歯止めはカム又は他の手段によって外されて
端部作動体が再び開かなければならない。開く方法に関
するそのような器具の一例は、D. M. Litlejohnの米国
特許第１，６５９，１１２号に記述されている。歯板及
び歯止め機構が動作可能にハサミ様ハンドルに連結され
ている別の器具はBales らの米国特許第５，１７６，７
０２号に開示されている。Bales らに記述された器具
は、腹腔鏡手術で使用される。

【０００４】Bales らに記述された腹腔鏡把持器具は、
組織をクランプするとロックされるが、手術中に器具を
解除するための第２の手を用いなければならないので、
使用が難しい。器具を作動させる同一の手でロック及び
ロック解除が容易に行える歯板及び歯止め機構を持つ腹
腔鏡把持器具が求められていた。一対のハサミ様ハンド
ルとラチェットから歯止めを解除するために容易にアク
セス可能なトリガーとを持つ腹腔鏡把持器具がGreen ら
の米国特許第５，４７６，４７９号及びAranyiの米国特
許第５，４８３，９５２号に開示されている。

【０００５】Green ら及びAranyiによって開示された腹
腔鏡検査用ロック器具の歯板及び歯止めロック機構は限
界がある。歯板及び歯止め機構は、閉じる際の位置が無
制限にあるわけではなく、歯板と歯止めとの間の距離に
応じて事前に定めたいくつかのロック位置に限定され
る。爪は２つのラック歯の間に固定されるので、ラック
歯の寸法は事前に定めたロック位置の数を限定する。も
し歯の形状が大きければ、外科医は非常に少ない数の離
散したロック位置の数に制限され、強すぎる力又は弱す
ぎる力で組織をクランプする可能性が増大する。もし歯
の形状が小さければ、事前に定めたロック位置の数を増
やすことで、噛み合わせによるロック機構の限界を減少
させることができるが、限界を排除することはできな
い。

【０００６】ハンドルが閉じる際にロックされる位置が
無制限にあるロック機構が求められている。そのような
機構は、T. C. Hutcheson の米国特許第８０４，２２９
号、Nicholasの米国特許第５，３１４，４２４号、及び
Measamerらの米国特許第５，７３５，８７４号に開示さ
れている。Hutcheson、Nicholas、及びMeasamerによっ
て使用されるロック機構は、アパーチャ又は開口部が形
成され、該開口部を貫通する軸部を中心にして旋回可能
な平板である。端部作動体は動作可能に軸部によって作
動ハンドルに連結されている。軸部の軸線に対して平板
が傾いている場合、平板の開口部が軸に対して楕円状に
なって軸部との接触が生じ、軸部による一方向の摩擦ロ
ックが形成される。平板が軸部に対して直角である場
合、軸部に対して平板の開口部が円形となり、両方向に
軸部が開口部内を自由に滑動するので、作動ハンドルが
ロック解除される。

【０００７】Hutcheson 及びMeasamerの発明は実際に画
期的であったが、一方向滑動ロック機構を作動又は解除
する際の作動ボタンまたはトリガーの使用が煩わしかっ
た。Nicholasの作動機構もまた煩わしかった。これらの
従来技術のロック機構は使用者が直覚的に使用できるも
のではない。したがって、無制限に変化可能な一方向ロ
ック機構であって、ロック解除可能で直覚的に使用でき
るものが求められている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、組織を把持及
びクランプするための外科用器具である。この外科用器
具は、ハンドルアセンブリと、近位端部及び遠位端部を
有する細長い軸部とを備える。細長い軸部の近位端部は
ハンドルアセンブリと接続している。少なくとも一つの
可動部材を有する端部作動体が細長い軸部の遠位端部に
位置している。

【０００９】この外科用器具はさらに作動部材を備え、
作動部材は近位端部を有し、ハンドルアセンブリから遠
ざかる方向及びハンドルアセンブリに近づく方向に移動
可能である。作動部材は、少なくとも一つの可動部材の
動作を始動させるために動作可能に端部作動体と接続し
ている。

【００１０】この外科用器具はさらにロック用タブを備
え、ロック用タブはハンドルアセンブリ上に設けられ、
開口部が形成されている。ロック用タブは、ロック位置
とロック解除位置との間で移動可能である。

【００１１】本発明の外科用器具は、近位端部及び遠位
端部を有するロック用ロッドをさらに備える。ロック用
ロッドは、作動部材の近位端部で該作動部材に固定され
ている。作動部材がハンドルアセンブリから遠ざかる方
向及びハンドルアセンブリに近づく方向に移動すること
を可能とすべく、ロック用タブがロック解除位置にある
時に、ロック用ロッドの少なくとも遠位端部が開口部を
介して移動可能にロック用タブと係合する。また、ロッ
ク用ロッドは、ハンドルアセンブリから遠ざかる方向の
作動部材の移動を防止すべくロック用タブがロック位置
にある時にロック用タブに対して固定される。

【００１２】ロック用タブに動作可能に連結した解除用
トリガーがさらに設けられている。解除用トリガーはハ
ンドルアセンブリから延びており、またハンドルアセン
ブリから離れた第１の位置とハンドルアセンブリに近接
する第２の位置との間をハンドルアセンブリ内で移動可
能である。解除用トリガーは第１の位置に向けて付勢さ
れている。解除用トリガーは、最初にハンドルアセンブ
リに向けて第１の位置から第２の位置へ押し込まれ、続
いて第２の位置から解除されて第１の位置へ戻る時に往
復運動可能である。解除用トリガーが連続した往復運動
を行うことによってロック用タブをロック位置とロック
解除位置との間で交互させる。

【００１３】特に重要なことは、組織を把持及びクラン
プする本発明の新規な外科用器具により外科医に直覚的
に使用可能な解除自在ロック機構が提供されることであ
る。すなわち、この解除自在ロック機構は解除用トリガ
ーを押し込んだり解除したりすることでロック又は係合
され、また、解除用トリガーを再び押し込んだり再び解
除したりすることで解除自在ロック機構がロック解除又
は係合解除される。そのような機構は習熟が容易であ
り、またロック状態からロック解除状態への切換えが容
易である。したがって、直覚的で容易に使用できる解除
自在ロック機構が外科医に対して提供される。

【００１４】本発明のハンドヘルド型の外科用器具は、
係合した際に端部作動体が妨害されることなく閉じるこ
とを可能とし、該端部作動体を使用者が開こうとした際
にロックされる解除自在ロック機構を提供する。この種
の解除自在ロック機構は、開放式及び腹腔鏡式外科処置
の際に組織を把持又はクランプするのに特に適してい
る。そのような解除自在ロック機構は、外科用器具（把
持器、バブコック等）にとって理想的である。

【００１５】特に、本発明のハンドヘルド型の外科用器
具は、係合した際に外科医に対して閉じている間に無数
のロック位置を提供する解除自在ロック機構を提供す
る。この種の解除自在ロック機構によって、外科医に対
して組織の厚さや組織の圧縮性に関わりなく適当な把持
力又はクランプ力が与えれられる。

【００１６】さらに、本発明のハンドヘルド型の外科用
器具は、外科医に対して人間工学的なハンドルアセンブ
リを提供する。このハンドルアセンブリは小さく、外科
医の手に十分フィットして操作を容易にする。人間工学
的なハンドルアセンブリは、小指用の弓形フィンガーフ
ックと、中指用及び薬指用の中央フィンガーループと、
人差し指用のフィンガーレストとを有する。親指によっ
て作動する移動可能な作動部材は、親指が掛かる作動ル
ープを有する。また、本発明のハンドヘルド型の外科用
器具の解除自在ロック機構は、弓形の経路内で湾曲して
おり、操作を容易にするために人差し指に対して解除用
トリガーが人間工学的に配置され、またハンドルアセン
ブリ内でロック用ロッドに対してロック用タブが人間工
学的に配置されている。

【００１７】さらに、本発明のハンドヘルド型の外科用
器具は、異なる寸法、形状、及び用途の多種多様な端部
作動体と組み合わせることが可能な普遍的なハンドルア
センブリを提供する。また、本発明のハンドヘルド型の
外科用器具は、組立の際に端部作動体を作動させるため
に容易に変化可能なストローク又は変位を提供する。ス
トロークが変化可能であることによって、異なる端部作
動体のストローク要求に対して良好に一致するストロー
クを提供することができる。

【００１８】本発明の様々な新規な特徴は、特に特許請
求の範囲で指摘され、開示の一部を形成している。本発
明をより一層理解するために、本発明の好ましい実施の
形態例が例証される図面及び発明の詳細な説明にもとづ
いて本発明を説明する。

【００１９】本発明の新規な特徴は特に特許請求の範囲
に開示されている。しかし、本発明の構成及び操作の方
法については、本発明のさらなる目的及び利点ととも
に、図面を参照しながら以下の説明にもとづいて最も良
く理解することができよう。

【００２０】

【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態は、
腹腔鏡を用いる外科的処置の際に組織を把持およびクラ
ンプするためのハンドヘルド型の外科用器具である。特
に、本発明は端部作動体に動作可能に取り付けられた新
規かつ有用な解除自在ロック機構を持つ腹腔鏡手術用把
持およびクランプ器具に関する。係合した場合、端部作
動体が閉じて組織を把持またはクランプしている間、解
除自在ロック機構はほとんど抗力を与えない。また、使
用者が端部作動体を開こうと試みるとクランプ又はロッ
クされる。解除自在ロック機構は必要な時に容易に係合
解除される。本発明の外科用器具３０を図１乃至図２４
に示す。

【００２１】図１は、本発明の実施の一形態である外科
用器具３０の等角図である。腹腔鏡検査器具は、外科医
が把持するため近位側にあるハンドルアセンブリ４０
と、該ハンドルアセンブリ４０に回転自在に接続された
細長い軸部アセンブリ８０と、該細長い軸部アセンブリ
８０の遠位端に取り付けられた端部作動体９５とを備え
る。本発明の目的は、寸法、形状、及び使用目的が異な
る多種多様な端部作動体を組み付けることが可能な普遍
的な外科用器具を提供することである。ハンドルアセン
ブリ４０は人間工学的に設計されており、小指用の弓形
のフィンガーフック４１と、中指用及び薬指用の固定フ
ィンガーループ４２と、人差し指用のフィンガーレスト
４３とを有する。可動の作動部材１０５は、親指用の作
動ループ１０６を有し、動作可能に端部作動体９５に接
続している。作動部材１０５を固定フィンガーループ４
２から遠ざかる方向及び近づく方向に動かすことで端部
作動体９５の開閉が行われる。説明及び図示を容易かつ
理解し易くするために、以下の説明では組織を把持およ
びクランプするのに適した一対の端部作動体９５、すな
わち可動な第１及の顎部材９６び第２の顎部材９７を使
用して説明する。作動部材１０５は、解除自在ロック機
構１１５（図２乃至図３及び図５乃至図１６）の解除用
トリガー１２０によって解除自在なかたちでロックされ
たり、ロック解除される。解除用トリガー１２０は通
常、ハンドルアセンブリ４０から遠ざかる方向に付勢さ
れている。またハンドルアセンブリ４０に近づく方向及
び該ハンドルアセンブリ４０から遠ざかる方向への解除
用トリガー１２０の往復運動を交互に行うことにより解
除自在ロック機構１１５をロック及びロック解除する。
解除自在ロック機構１１５を構成する要素の大部分は、
ハンドルアセンブリ４０の中に位置しており、後で詳細
に説明する。細長い軸部アセンブリ８０は固定自在及び
回転自在にハンドルアセンブリ４０の遠位端部内に取り
付けられている。回転ノブ８１は、細長い軸部アセンブ
リ８０と第１の顎部材９６及び第２の顎部材９７とを回
転させるために設けられている。

【００２２】上記のようにして保持される場合、組織を
把持又はクランプする際に腹腔鏡外科用器具３０の使用
及び操作が容易である。すなわち、解除自在ロック機構
１１５をロック解除することで、外科医は可動の第１の
顎部材９６及び第２の顎部材９７を容易に開閉して組織
を把持したり、巧みに扱うことができる。外科用器具３
０で組織をクランプするために、ハンドルアセンブリ４
０に近づく方向及び遠ざかる方向へ解除用トリガー１２
０を前後に往復運動させることにより、外科医は第１の
顎部材９６及び第２の顎部材９７を開き、解除自在ロッ
ク機構を作動させ、所望の組織上で第１の顎部材９６及
び第２の顎部材９７をクランプするか又は閉じる。作動
部材１０５が解除されると、解除自在ロック機構１１５
は第１の顎部材９６及び第２の顎部材９７をロックして
閉じた状態を保つ。解除用トリガー１２０の第２の往復
運動により解除自在ロック機構１１５をロック解除する
ことによって第１の顎部材９６及び第２の顎部材９７が
開かれる。

【００２３】図２は、本発明の最も好ましい外科用器具
の分解等角図である。図中、ハンドルアセンブリ４０の
内部構成要素を示すために、右側ハンドルカバー４５と
左側ハンドルカバー５０とが分離されている。右側ハン
ドルカバー４５及び左側ハンドルカバー５０は、一般に
鏡像関係にあり、これらの間に長手方向に沿う鏡像の対
称面が定まる。この鏡像の対称面の例外は、右側ハンド
ルカバー４５に設けられた部分的ループ４４、右側ハン
ドルカバー４５の内側から左側に延びる一連のグリップ
ピン（図示せず）、及び左側ハンドルカバー４５に設け
られた一連の対応するグリップピンが係合するグリップ
ピンソケット４０ａ（図３）である。その他の違いにつ
いては後述する。グリップピン及びグリップピンソケッ
ト４０ａは押し嵌めることによって結合する構造となっ
ており、それによって右側ハンドルカバー４５と左側ハ
ンドルカバー５０とが一体に保持される。

【００２４】図２に示すように、左側ハンドルカバー５
０の遠位端は内側方向に延びるハンドルフランジ部５２
を有し、また細長い軸部アセンブリ８０は回転ノブ８１
の近位端部近傍に溝部８２が形成されている。細長い軸
部アセンブリ８０の溝部８２と左側ハンドルカバー５０
のハンドルフランジ部５２とを係合することによって細
長い軸部アセンブリ８０を左側ハンドルカバー５０に取
り付ける。これによって、細長い軸部アセンブリ８０が
軸線に沿ってハンドルアセンブリ４０内に固定される回
転継手が形成される。細長い軸部アセンブリ８０の近位
端部は、回転自在かつ動作可能に作動ロッド８３を介し
て作動部材１０５に連結されている。作動部材１０５の
動きによって作動ロッド８３が近位方向及び遠位方向に
細長い軸部アセンブリ８０内で移動し、第１の顎部材９
６と第２の顎部材９７とが閉じたり、開いたりする。

【００２５】作動部材１０５の上部は外側に延びる一対
の対向した軸ピン１０７を有する。これらの軸ピン１０
７は、右側ハンドルカバー４５及び左側ハンドルカバー
５０に位置する一対の対向した軸ピン受穴５１に旋回自
在に設けられている。作動部材１０５は、軸ピン１０７
を軸ピン受穴５１に挿入することによって右側ハンドル
カバー４５及び左側ハンドルカバー５０に旋回自在に設
けられる。断面が矩形状である作動ロック用ロッド１０
８は、作動部材１０５の作動ループ１０６から遠位方向
に延びる。作動ロック用ロッド１０８（同様に作動部材
１０５の残りの部分）は、エンジニアリングサーモプラ
スチック、例えばスチレン、ポリカーボネート、ポリエ
ーテルアミド、液晶ポリマー、又は医学用器具で一般に
使用されている他のいくつかのエンジニアリングサーモ
プラスチックのいずれかから作られる。

【００２６】解除自在ロック機構１１５（解除用トリガ
ー１２０を含む）が組み合わされ、作動部材１０５をロ
ック又はロック解除するために該作動部材１０５の作動
ロック用ロッド１０８に動作可能に連結し、また間接的
に第１の顎部材９６及び第２の顎部材９７に連結してい
る。解除自在ロック機構１１５は、解除用トリガー１２
０の連続的な往復運動、すなわちハンドルアセンブリ４
０に近づく動き及びハンドルアセンブリ４０から遠ざか
る動きに応答して、作動部材１０５の係合及び係合解除
を交互に行う。この点に関しては以下に詳細に説明す
る。

【００２７】図３は、図２に示す外科用器具を分解した
かたちで示す等角図であり、該外科用器具を構成する全
ての構成要素が示されている図である。細長い軸部アセ
ンブリ８０の主軸は細長い軸部８５である。この細長い
軸部８５は、薄いシート状の外科用品質基準の金属から
形成されている。すなわち、この細長い軸部８５は、ス
テンレス鋼管で細長い軸部８５を作るというような従来
の方法によって形成されるものではなく、連続型抜き及
び板金成型等、一連の成型工程によって平坦なシートか
ら形成される。ステンレス鋼からなる平坦なシートを巻
いたり、或いは形作ることで断面が円筒状で、軸方向に
沿う継ぎ目８７及び遠位端側Ｕリンク８６を有する中空
の細長い軸部８５にする。軸方向に沿う継ぎ目８７は、
スチール鋼からなる平坦な帯（図示せず）の長手方向に
沿う縁部が一緒に巻かれて円筒状の細長い軸部８５を形
成するところである。型抜き及び成型プロセスは、長手
方向の縁部をあらかじめ互いに合わせ、図３において細
長い軸部８５の下部に位置していることから軸線に沿う
継ぎ目８７は図示されていない。断熱材８８で細長い軸
部８５を覆うことで電気焼灼器使用の際に外科医及び患
者を保護する。細長い軸部８５の近位端部と係合する一
対の軸アダプタ８９は、回転ノブ８１によって一緒に固
定される。軸アダプタ８９は、既に述べたように、細長
い軸部アセンブリ８０をハンドルアセンブリ４０に挿入
した場合にハンドルフランジ部５２と係合する溝部８２
を有する。細長い軸部８５の遠心端部には、ピボット部
材９８がＵリンク８６内で第１の顎部材９６及び第２の
顎部材９７に可動なかたちで取り付けられている。

【００２８】作動ロッド８３は、細長い軸部８５内に同
軸的に配置され、かつ可動である。端部作動体９５の一
対のリンク９９によって作動ロッド８３の遠位端部が動
作可能に第１の顎部材９６及び第２の顎部材９７に接続
されている。作動ロッド８３の近位端部上に、対向する
ノッチ８４が２対形成されており、一方の対が近位側で
他方の対が遠位側となるようにして配置されている。な
お、組み立て方法を明確に与えるために、作動ロッド８
３の切断された近位端部が図３の分解図において２度出
現していることを留意しておく。一対の作動半球体９０
が一対のノッチ８４に取り付けられ、作動ロッド８３の
遠位端部における球体状の回転及び作動継手となる（図
２３乃至図２４）。作動半球体９０の各々は、ロックピ
ン９１とロック用ソケット９２とを有し、さらに一対の
作動半球体９０同士を圧して接合させることによって球
体が形成される。組み立ての際に、ロック用ピン９１と
対向するロック用ソケット９２とが整合されるように作
動半球体９０を配置することが重要である。図２３及び
図２４に示すように、作動半球体９０は一対のノッチ８
４にある近位側又は遠位側の２つの位置のいずれか一つ
にロックすることができる。図２３は近位側の取付位置
を示している図であり、一方、図２４は第２の作動半球
体９０の取付に先立して遠位端側の取付位置が示されて
いる図である。この２つの位置で作動半球体９０が取付
けられることによって、端部作動体９５において２通り
の異なったストローク（デュアルストローク）又は直線
往復運動形の出力が得られる。デュアルストローク機能
は、一般的なハンドルアセンブリ４０及び細長い軸部ア
センブリ８０に多種多様な寸法及び形態の端部作動体を
適用することを目的とした製造の過程で特に必要であ
る。

【００２９】作動半球体９０を組み合わせて球体状の回
転及び作動継手が形成される。この継手は作動部材１０
５の左片側部材１１０と右片側部材１１１の内側に位置
した球体ソケット１０９の中に据えられる。左片側部材
１１０と右片側部材１１１とが一緒にロックされて、組
み立てられた作動部材１０５内に組み合わせられた作動
半球体９０が捕捉される。

【００３０】図３の分解した状態に示されるように、解
除自在ロック機構１１５は、解除用トリガー１２０、ト
リガーバネ１２５、弾性部材（伝達部材）１３０、カム
ボタン１３５、プランジャー１４５、ロック用タブ１５
５、及びロック用バネ１６５から構成される。解除用ト
リガー１２０、トリガーバネ１２５、伝達部材１３０及
びカムボタン１３５が一緒に結合してサブアセンブリを
形成する。解除自在ロック機構１１５の構成要素は、ハ
ンドルアセンブリ４０の右側ハンドルカバー４５及び左
側ハンドルカバー５０の中に取り付けられる。

【００３１】図３の解除用トリガー１２０は、略Ｔ字形
であり、ハンドルアセンブリ４０の中に往復運動自在に
取付けられている。解除用トリガー１２０の連続的な往
復運動、すなわちハンドルアセンブリ４０に近づく方向
への動き及びハンドルアセンブリ４０から遠ざかる方向
への動きに応答して解除自在ロック機構１１５の係合及
び係合解除が行われる。解除用トリガー１２０は、指
（図示せず）を掛けるためのフィンガーパッド１２１と
遠位方向に延びるトリガー軸１２２とを有する。リブ１
２３がトリガー軸１２２の軸線に沿って該トリガー軸１
２２の底部に延びていることから、トリガー軸１２２の
断面形状が鍵穴形となり、それによってハンドルアセン
ブリ４０内でのフィンガーパッド１２１の回転が防げ
る。保持リング１２４もまたトリガー軸１２２の近位端
部に設けられており、トリガーバネ１２５と係合してハ
ンドルアセンブリ４０から解除用トリガー１２０が排除
されるのを防ぐ。ピン１２４ａ（図３）が保持リング１
２４から近位方向に延びており、解除用トリガー１２０
の近位端部で弾性部材１３０に固定可能に取り付けられ
ている。

【００３２】弾性部材１３０は、強く巻かれたバネであ
り、解除用トリガー１２０からの動力及び動作入力を弓
形経路に沿って解除自在ロック機構１１５の他の可動要
素へ伝達する。多くの他の伝達部材、例えば弾力性の
管、薄いワイヤ、ビーズのストリング、或いは多くの弾
性伝達部材のいずれも同様に動力及び動作を弓形経路に
沿って伝達可能であることは、当業者にとって明らかで
ある。

【００３３】図３のカムボタン１３５は、弾性部材１３
０の遠位端部に連結しており、ハンドルアセンブリ４０
内で近位方向及び遠位方向に沿って往復運動する。カム
ボタン１３５は図２０乃至図２２に最もよく図示されて
おり、解除自在ロック機構１１５のロック及びロック解
除を行うためにプランジャー１４５と係合している。カ
ムボタン１３５は中心に位置したボタン状の円板１３６
と、弾性部材１３０と結合する近位端側ポスト１３７
と、遠位端側ガイド軸１３８とを有する。また、ハンド
ルアセンブリ４０内でのカムボタン１３５の回転を防ぐ
ために、４枚の等間隔に離間したカムリブ１３９が円板
１３６から半径方向に沿って外側に延びている。さら
に、４枚のカム歯１４０がカムボタン１３５の近位端面
に位置し、各カムリブ１３９から半径方向に沿って内側
に延びている。これらのカム歯１４０の使用については
後述する。ガイド軸１３８は、プランジャー１４５の整
合及び誘導のために、カム歯１４０から近位方向に延び
ている。

【００３４】図３のプランジャー１４５は、解除自在ロ
ック機構１１５のロック及びロック解除を行うために、
ハンドルアセンブリ４０内のいくつかの位置を通って往
復及び回転する。図１７乃至図１９に最も良く図示され
ているように、プランジャー１４５は、概ね中空の円柱
状であり、本体１４６と、ガイド軸１３８が係合する開
口部１４７（図１９）とを有する。一対の対向したプラ
ンジャーリブ１４９が本体１４６の遠位端部近傍で半径
方向に沿って外側に延びている。傾斜したランプ面１５
０が、各プランジャーリブ１４９の遠位端部に位置して
おり、右側ハンドルカバー４５及び左側ハンドルカバー
５０の特徴的な形状と係合する。傾斜したランプ面１５
０及びピーク面１５２が、各プランジャーリブ１４９の
遠位端部でプランジャーピーク１５２を形成する。カム
ボタン１３５の４枚のカム歯１４０（図２０）に対応し
て等間隔で離間した同一寸法及び同一ピッチの４枚の歯
１５３が本体１４６の遠位端側の面に位置するとともに
半径方向に沿って内側に延びている。ここで注意すべき
ことは、プランジャーリブ１４９はプランジャー歯１５
３と直接整合されているものではないことである。この
ことの意義については後述する。また、このような傾斜
したランプ面１５０及びプランジャー歯１５３を用いて
作動部材１０５のロック及びロック解除を行うことにつ
いても詳細に後述する。ロック用タブ１５５と係合する
ために、プランジャー１４５の近位端部に丸みを帯びた
面１４８が形成されている。

【００３５】図３のロック用タブ１５５は、右側ハンド
ルカバー４５及び左側ハンドルカバー５０の中に旋回自
在に設けられており、作動部材１０５の矩形状のロック
用ロッド１０８と係合する。ロック用タブ１５５は、平
坦な片状の材料をＺ字形に加工したものであり、ロック
用ロッド１０８を受けるために垂直方向に延びる脚部１
５７にロック用開口部１５６を有する。任意の位置でロ
ック用ロッド１０８をグリップ又はクランプするため
に、ロック用開口部１５６の内側の上端面及び下端面が
滑面となっている。接点における接線に対して概ね垂直
な位置までロック用タブ１５５が旋回するとき、ロック
用ロッド１０８はロック用タブ１５５の開口部１５６内
を自由に滑動する。ロック用タブ１５５が適当な角度に
旋回するとき、一方向においてはロック用ロッド１０８
が摩擦によってロックされ、他方向においてはロック用
タブ１５５と滑動自在に係合する。例えば、図１４に示
す配向では、作動部材１０５がハンドルアセンブリ４０
から遠ざかる方向に動こうとする際に、ロック用タブ１
５５がロック用ロッド１０８をロックする。ロック用タ
ブ１５５は通常、ロック用タブバネ１６５によってプラ
ンジャー１４５の丸みを帯びた面１４８に向けてロック
位置方向に付勢されている。ロック用ロッド１０８とと
もにロック用タブ１５５をロック及びロック解除するの
は、ハンドルアセンブリ４０に対するプランジャー１４
５の位置である。

【００３６】図４は、解除自在ロック機構１１５の可動
要素を支持するとともに動作可能に係合する左側ハンド
ルカバー５０の内部主要構造を示す拡大図である。解除
自在ロック機構１１５の可動要素は、内部主要構造の中
で弧を描くように形成された弓形の経路に設けられてお
り、大部分のものが右側ハンドルカバー４５と鏡像の関
係にある（図３）。左側ハンドルカバー５０と右側ハン
ドルカバー４５とを組み合わせると、解除自在ロック機
構１１５の構成要素を保持する内部主要構造は一般に一
連の弓形の円筒又はスロットをハンドルアセンブリ４０
の中心部分に相互接続する。解除自在ロック機構１１５
の弓形経路の略円筒状の構造は、ほとんどの場合、右側
ハンドルカバー４５と左側ハンドルカバー５０との間で
長手方向に沿って等しく分割される。

【００３７】トリガー開口部５３及びトリガースロット
５４が、左側ハンドルカバー５０の固定フィンガールー
プ４２上に位置している。トリガー開口部５３及びトリ
ガースロット５４は、ハンドルアセンブリ４０内に鍵穴
形状の開口部を形成し、それによって解除用トリガー１
２０及びリブ１２３を受ける（図３）。鍵穴形状の開口
部は、鍵穴形状のトリガー軸１２２及びリブ１２３の回
転を防ぐ。直径がトリガー開口部５３よりも大きい円筒
状のトリガーバネ開口部５５がトリガー開口部５３と同
軸的に位置し、またトリガー開口部５３よりも近位側に
位置している。トリガーバネ１２５（図３）及び解除用
トリガー１２０の近位端部は、円筒状のトリガーバネ開
口部５５内に据えられ、解除用トリガー１２０はハンド
ルアセンブリ４０から遠ざかる方向に付勢されている
（図６の矢印参照）。弓形スロット５６がトリガーバネ
開口部５５から近位方向に延びており、弾性部材１３０
（図３）を受けるとともに誘導する。

【００３８】弓形スロット５６の近位端部は、円筒状の
カムボタン開口部５７に接続している。カムボタン開口
部５７は、往復運動するカムボタン１３５を受ける。一
対の水平スロット５８及び一対の垂直スロット５９がカ
ムボタン開口部５７の軸線から半径方向外側に向けて左
側ハンドルカバー５０及び右側ハンドルカバー４５の中
に延びている。水平スロット５８及び垂直スロット５９
は、カムボタン１３５のカムリブ１３９を受け、該カム
ボタン１３５の往復運動の際にカムボタン１３５が回転
するのを防ぐ。図５に示すように右側ハンドルカバー４
５と左側ハンドルカバー５０との当接面を示す縦方向の
線に沿って、カムボタン開口部５７及び垂直スロット５
９が等しく分割されている。一つの水平スロット５８が
左側ハンドルカバー５０の中に位置しており、一方それ
に対向するスロットはその鏡像として右側ハンドルカバ
ー４５の中に位置している。ここで注意しておくべき点
は、一対の垂直面６０によって垂直スロット５９の左側
壁部及び右側壁部が形成されており、左側壁部は左側ハ
ンドルカバー５０の中に位置し、右側壁部は右側ハンド
ルカバー４５の中に位置していることである。

【００３９】図４において、カムボタン開口部５７の遠
位端部、水平スロット５８、及び垂直スロット５９は、
より大きな円筒状のプランジャー開口部６７に開いてい
る。図５では、プランジャー開口部６７を横切る左側ハ
ンドルカバー５０の断面図が示されている。ハンドルア
センブリ４０のプランジャー開口部６７は、一対のロッ
ク用歯６２と一対のロック解除用歯６４とを備え、これ
らは水平スロット５８と垂直スロット５９の各対の間か
ら遠位方向に延びている。図５に最も良く示されている
ように、ロック用歯６２及びロック解除用歯６４はプラ
ンジャー開口部６７の内側円周に交互に設けられてい
る。図４では、左側ハンドルカバー５０内のロック用歯
６２及びロック解除用歯６４は２通りの異なる歯形を持
つ。これらの歯形は解除自在ロック機構１１５を交互に
ロック及びロック解除する上で重要な役割を担う。

【００４０】図４に示すように、ロック用歯６２の歯形
は、水平スロット５８及び傾斜したロック用ランプ６２
ａから延びる停止面６６から形成される。停止面６６及
びロック用ランプ６２ａは、ロック用ピーク６３で交差
する。ロック用ランプ６２ａはロック用ピーク６３から
所定の角度で傾斜（図４）してロック用エッジ６１で
（垂直スロット５９の）垂直面６０と交差する。ロック
解除用歯６４の歯形は、停止面６６及びプランジャー開
口部６７の壁部（図４）から浅い角度で延びるロック解
除用ランプ６５から形成される。右側ハンドルカバー４
５及び左側ハンドルカバー５０の各々において、ロック
解除用ランプ６５（図４）はロック解除用エッジ６４ａ
で垂直スロット５９の垂直面６０と交差する。このよう
な構成の目的は後述する。円筒状ジャーナル６８がプラ
ンジャー開口部６７の近位端部に設けられており、プラ
ンジャー１４５を受ける。

【００４１】ロック用タブスロット６９が、左側ハンド
ルカバー５０内の円筒状ジャーナル６８の上方かつ近位
側に位置しており、ロック用タブ１５５（図３）を受け
る。右側ハンドルカバー４５にも左側ハンドルカバー５
０のロック用タブスロット６９と同様のロック用タブス
ロット（図示せず）が形成されており、これらは互いに
鏡像の関係にある。バネポケット７０がロック用タブス
ロット６９の下に形成されており、ロック用タブバネ１
６５を受ける。ロック用タブバネ１６５は、通常ロック
用タブ１５５をロック位置方向に、およびプランジャー
１４５の丸みを帯びた面１４８とは逆の方向に付勢す
る。

【００４２】解除自在ロック機構１１５の要素の組み立
て、配置、及び動作をここで若干詳細に説明する。ここ
で、図３を再び見てみると、この図は解除自在ロック機
構１１５の個々の要素を示す分解図である。また、図１
１乃至図１６は、カムボタン１３５及びプランジャー１
４５をさらに詳細に説明するための図である。さらに図
４は、解除自在ロック機構１１５の要素を保持し、かつ
相互作用するハンドルカバーの特徴的構造を示す図であ
る。さらに、図６，図８，図１０，図１２，図１４及び
図１５では、内部構成要素の配置を示すために、右側ハ
ンドルカバー４５が取り外されている。図５，図７，図
９，図１１，図１３及び図１６の断面図では、切断した
左側ハンドルカバー５０が断面線で示されており、右側
ハンドルカバー４５は破線で示されている。

【００４３】図６の組み立てられた外科用器具３０で
は、作動部材１０５が可動となるロック解除位置に解除
自在ロック機構１１５が置かれていることが示されてい
る。作動部材１０５は端部作動体９５を開くためにハン
ドルアセンブリ４０から遠ざかる方向に移動しているの
が図示されている。往復運動する解除用トリガー１２０
は、トリガーバネ１２５によってハンドルアセンブリ４
０から遠ざかる通常の位置に付勢されている。保持リン
グ１２４は、トリガーバネ開口部５５の遠位端に対して
付勢され、解除用トリガー１２０が排除されるのを防
ぐ。解除用トリガー１２０の上に矢印が記されており、
付勢の方向を示している。

【００４４】解除用トリガー１２０及びカムボタン１３
５は、左側ハンドルカバー５０の弓形スロット５６内で
往復運動する弾性部材１３０に動作可能なかたちで接続
されている。解除自在ロック機構１１５は、ロック解除
位置にあり、カムボタン１３５がトリガーバネ１２５に
よってカムボタン開口部５７の遠位端部に対して付勢さ
れている。右側ハンドルカバー４５及び左側ハンドルカ
バー５０の両方にまたがる水平スロット５８及び垂直ス
ロット５９内にカムリブ１３９を捕捉することで、カム
ボタン１３５の回転が防げる。プランジャー１４５は、
カムボタン１３５から近位方向に離れたロック解除位置
にあるプランジャー開口部６７の中に捕捉されている。
このロック解除位置ではプランジャー１４５のプランジ
ャーリブ１４９が概ね水平に配向されている。プランジ
ャー１４５は、ロック用タブバネ１６５及びロック用タ
ブ１５５によって遠位方向に付勢されている。また、プ
ランジャーリブ１４９の遠位側プランジャーピーク１５
１は、停止面６６（図４）とロック解除用ランプ６５
（図４）との交線から形成される一対の水平方向に対向
した谷部の中に捕捉される。図７もまた、プランジャー
１４５及びプランジャー開口部６７の断面図を示すもの
で、停止面６６とロック解除用ランプ６５とによって形
成された両方の谷部の中に両方のプランジャーピーク１
５１が捕捉されるのを強調して示す。

【００４５】図６に示すように、ロック用タブ１５５
は、左側ハンドルカバー５０のロック用タブスロット６
９に旋回自在なかたちで取り付けられている。ロック用
タブ１５５は、ロック用開口部１５６を通過するロック
用ロッド１０８によってハンドルアセンブリ４０内に垂
直に配向している。ロック用タブバネ１６５は、旋回す
るロック用タブ１５５を、往復運動するプランジャー１
４５に対して遠位方向に常に付勢する。上記の通り、ロ
ック用タブ１５５をロック用ロッド１０８に係合又は係
合解除するのは、プランジャー１４５の（ハンドルアセ
ンブリ４０に対する）位置である。ロック用タブバネ１
６５は左側ハンドルカバー５０のバネポケット７０の中
に示されている。

【００４６】図８乃至図１４は、解除用トリガー１２０
の最初の往復運動によって解除自在ロック機構１１５を
ロック位置からロック解除位置に切り換えるプロセスを
説明するためのものである。図８は図６に類似している
が、解除自在ロック機構１１５をロック解除位置からロ
ック位置に切り換えるプロセスの第１のステップにおい
て解除用トリガー１２０が部分的に押し込まれて示され
ている。図９は、プランジャー開口部６７の特徴ととも
にプランジャー１４５の配向を示す図８の一部断面図で
ある。図８において、解除用トリガー１２０は部分的に
押し込まれており、トリガーバネ１２５が矢印によって
示される動きの方向に圧縮されている。弓形スロット５
６によって形成される弓状の経路に沿って解除用トリガ
ー１２０からの力及び動作を弾性部材１３０が伝達し
て、カムボタン１３５がカムボタン開口部５７の中を近
位方向に動いてプランジャー１４５と接触する。この動
作によって、プランジャー１４５はプランジャーピーク
１５１（プランジャーリブ１４９の遠位端にある）がロ
ック用歯６２のロック用ピーク６３を通過するためにバ
ランスがとれる位置に向けて遠位方向に動く。右側ハン
ドルカバー４５のロック用ピーク６３の小さな断面部分
が図８においてハッチングによって図示されている。こ
れによって、ロック用ピーク６３に対するプランジャー
ピーク１５１の位置が明らかに示されている。

【００４７】カムボタン１３５がプランジャー１４５を
遠位方向に動かす際に、カム歯１４０はプランジャー歯
１５３と完全には噛み合っていない。この部分的な噛み
合いは、図８及び図９に示されるように、ハンドルアセ
ンブリ４０に対するカム歯１４０の固定配向とプランジ
ャーの回転配向によって生ずる。プランジャー１４５の
回転配向は、プランジャーリブ１４９のピーク面１５２
と右左ハンドルカバー４５及び５０の停止面６６との接
触によって生ずる。ロック用タブ１５５は、図８に示す
位置でロック用ロッド１０８によってロック解除され
る。

【００４８】図１０は、図８のものに類似しているが、
ロック解除状態からロック状態に切り換えるプロセスの
第２のステップにおいて解除自在ロック機構１１５の要
素を示す図である。図１０において、解除用トリガー１
２０の連続する近位方向への動きによってプランジャー
１４５のプランジャーピーク１５１が右左ハンドルカバ
ー４５及び５０のロック用ピーク６３を遠位方向に通り
越し、その結果プランジャー１４５の回転が自在とな
る。プランジャー１４５が回転自由となることによっ
て、圧縮されたロック用タブバネ１６５の遠位方向の付
勢が図８の部分的に噛み合ったプランジャー歯１５３を
動かして、図１０に示す位置にカムボタン１３５のカム
歯１４０を滑り込ませる。この滑り動作がプランジャー
１４５を遠位方向に動かし、プランジャー１４５をロッ
ク用ピーク６３を通り越して図１０乃至図１１に示す位
置に回転させる（概ね上を向いている矢印を参照）。ひ
とたびカム歯１４０とプランジャー歯１５３とが完全に
噛み合うと、プランジャー１４５は方向を変えて右左ハ
ンドルカバー４５及び５０に対して解除用トリガー１２
０が当接するまでカムボタン１３５に沿って近位方向に
移動する（図示せず）。この時点で、トリガーバネ１２
５及びロック用タブバネ１６５の両方が完全に圧縮され
る。解除用トリガー１２０が解除されると、解除自在ロ
ック機構１１５がロック用タブバネ１６５の付勢下で遠
位方向に移動し、トリガーバネ１２５は図１０及び図１
１に示す位置に戻る。この時点で、プランジャーピーク
１５１は、右左ハンドルカバー４５及び５０のロック用
ランプ６２ａに再び係合する。右側ハンドルカバー４５
のロック用歯６２の小さな断面部分は、プランジャー１
４５のプランジャーピーク１５１とロック用ランプ６２
ａとの係合を明確に見せるためのものである。

【００４９】カムボタン１３５及びプランジャー１４５
は図１０に示す第２の位置から図１２に示す第３の位置
に向けて遠位方向に移動を続ける。プランジャーピーク
１５１とロック用ランプ６２ａとが接触することでプラ
ンジャー１４５が図１２に示す位置に回転する。プラン
ジャー１４５上に示される矢印は回転の方向を示してい
る。プランジャー１４５が図１０に示す位置から回転す
る際に、プランジャー歯１５３はカム歯１４０上を滑
り、遠位方向に移動しているカムボタン１３５からプラ
ンジャー１４５を分離する。この分離によってプランジ
ャー歯１５３がカム歯１４０の第１の組の面に乗り上げ
て、カム歯１４０の次の第２の組との噛み合わせに跳び
込むことが可能となる。この跳び込み及び回転によって
プランジャー１４５は図１２に示す位置に移動する。

【００５０】図１２及び図１３では、プランジャー１４
５のプランジャーリブ１４９は右左ハンドルカバー４５
及び５０の垂直スロット５９と整合している。プランジ
ャーリブ１４９のピーク面１５２（図１７乃至図１９）
が右左ハンドルカバー４５及び５０の垂直面６０と接し
ているので、プランジャー１４５のさらなる回転を防げ
る。この位置において、プランジャー１４５は、部分的
に圧縮されたロック用タブバネ１６５の付勢下で遠位方
向に沿って垂直スロット５９への移動が自在となり、ロ
ック解除プロセスが完了する。ロック用タブバネ１６５
の付勢はまた、プランジャー歯１５３とカム歯１４０と
の部分的噛み合わせを強制する。プランジャー１４５の
プランジャーリブ１４９が垂直スロット５９内に位置し
ている限り、カム歯１４０とプランジャー歯１５３は部
分的に噛み合った状態に留まる。

【００５１】図１４では、解除自在ロック機構１１５の
要素の遠位方向への移動が完了し、ロック位置にある解
除自在ロック機構１１５を有する外科用器具３０が図示
されている。解除用トリガー１２０は通常の位置（ハン
ドルアセンブリ４０から完全に延びきった位置）に戻
り、一回の完全な往復運動を完了して解除自在ロック機
構１１５をロックする。すなわち、解除用トリガー１２
０は図６に示す通常の延長位置から右左ハンドルカバー
４５及び５０に近接又は当接する位置に移動し、再び図
１４に示す位置に戻る。端部作動体９５は完全に閉じた
位置にあり、端部作動体９５を開こうとした時に解除自
在ロック機構１１５はロックされる。解除用トリガー１
２０を再び往復運動させて解除自在ロック機構１１５を
係合解除しない限り、もはや閉じた作動部材１０５を開
くことは不可能である。

【００５２】ロック用タブ１５５はロック用タブ１０８
とロックされた係合状態で示されている。ロック用タブ
１５５及びプランジャー１４５はロック用タブバネ１６
５によって遠位方向に付勢され、またプランジャー１４
５は最も遠位方向にある位置へ移動してロック用タブ１
５５を反時計方向に旋回させてロック位置にする（矢印
参照）。トリガーバネ１２５は解除用トリガー１２０を
図１４に示す延長位置に付勢している。解除自在ロック
機構１１５の要素は作動部材１０５が再び往復運動を開
始するまでロック位置に留まる。

【００５３】図１５及び図１６は、解除用トリガー１２
０が第２回目の往復運動を開始することで解除自在ロッ
ク機構１１５がロック位置からロック解除位置へ切り換
えられるプロセスを説明するためのものである。図１５
において、ハンドルアセンブリ４０に近接した位置まで
近位方向に沿って作動部材１０５が押し込まれる。作動
部材１０５の動作によってカムボタン１３５及び部分的
に係合したプランジャー１４５が近位方向に移動する。
カムボタン１３５及びプランジャー１４５が近位方向に
移動する際に、解除自在ロック機構１１５の要素が図１
２に既に示した位置に達するまでカム歯１４０はプラン
ジャー歯１５３（図１４参照）に部分的に噛み合った状
態に留まる。解除自在ロック機構１１５の要素がさらに
遠位方向に動くことによって、プランジャー１４５の遠
位側プランジャーピーク１５１が近位方向に動いて右左
ハンドルカバー４５及び５０の垂直面６０（図４）のロ
ック解除用エッジ６４ａを通り越すことが可能となる。
この動作によってプランジャー１４５が回転式にロック
解除され、プランジャー歯１５３がカム歯１４０上を滑
動し、図１５及び図１６に示す完全に係合した位置にプ
ランジャー１４５が回転する。この回転によって下の方
のプランジャーリブ１４９が動いて視界に入る。完全に
係合したプランジャー１４５及びカムボタン１３５はハ
ンドルアセンブリ４０内で遠位方向に移動を続けて図１
５及び図１６に示す位置に達する。ロック用タブ１５５
はプランジャー１４５によって時計方向（矢印参照）に
付勢されてロック解除される。ここで注意しておく点
は、図１６において、プランジャー１４５のプランジャ
ーリブ１４９が上述した位置まで回転し、この位置でロ
ック解除用ランプ６５に部分的に重なることである。

【００５４】作動部材１０５が図１５及び図１６に示す
ような完全に押し込まれた位置から操作者によって解除
される時に、解除自在ロック機構１１５の移動可能な構
成要素はロック用タブバネ１６５の付勢下で遠位方向に
移動する。解除自在ロック機構１１５の遠位方向への移
動によって、プランジャー１４５のプランジャーピーク
１５１が右左ハンドルカバー４５及び５０の傾斜したロ
ック解除用ランプ６５と滑り接触する。この滑り接触に
よってプランジャー１４５が図６のロック解除位置に回
転し、この位置においてプランジャーリブ１４９の遠位
側プランジャーピーク１５１が、停止面６６とロック解
除用ランプ６５との交差部分から形成された一対の水平
に対向する谷部の中に捕捉される。カムボタン１３５及
び作動部材１０５は図６の延長位置に戻り、第２のロッ
ク解除往復運動を完了する。

【００５５】以上、本発明の好ましい実施形態例につい
て説明したが、それらの実施形態例は本発明を説明する
ことのみを目的として提供されたものであるこは当業者
ならば容易に理解することができよう。数多くの変形、
改良、置換等が本発明から逸脱することなく可能である
ことは当業者にとって明らかとなろう。したがって、本
発明の範囲は特許請求の範囲にもとづいてのみ定めるこ
とができる。

【００５６】好ましい実施態様は以下の通りである （１）解除用トリガーは、前記ハンドルアセンブリ内で
弓形経路にある前記ロック用タブに動作可能に結合して
いる請求項１に記載の外科用器具。 （２）第１の位置に向けて解除用トリガーを付勢するた
めに、前記ハンドルアセンブリ上にトリガーバネがさら
に設けられている実施態様（１）に記載の外科用器具。 （３）前記解除用トリガーは遠位側フィンガーパッドを
有する実施態様（２）に記載の外科用器具。 （４）前記解除用トリガーは、前記遠位側フィンガーパ
ッドから前記ハンドルアセンブリの中に近位方向に延び
る細長いトリガー部材を有する実施態様（３）に記載の
外科用器具。 （５）前記解除用トリガーは、前記トリガー部材の周り
に前記ハンドルアセンブリ内で前記解除用トリガーが回
転するのを防ぐために、前記トリガー部材上に軸線方向
に沿って延びるリブを有する実施態様（４）に記載の外
科用器具。

【００５７】（６）前記ハンドルアセンブリ及び前記ロ
ック用タブに動作可能に接続したロック用タブバネをさ
らに備え、該ロック用タブバネは前記ロック用タブを前
記ロック位置に向けて付勢し、前記ロック用タブがロッ
ク位置にある時に前記ロック用タブを前記ロック用ロッ
ドにロックする実施態様（５）に記載の外科用器具。 （７）前記ロック用タブは矩形状の開口部を有する実施
態様（６）に記載の外科用器具。 （８）前記ロック用ロッドは矩形状の断面を有し、前記
ロック用タブの前記矩形状の開口部が前記ロック用ロッ
ドを受ける実施態様（７）に記載の外科用器具。 （９）前記ロック用ロッドが湾曲している実施態様
（８）に記載の外科用器具。 （１０）前記ロック用ロッドは、エンジニアリングサー
モプラスチックから作られる実施態様（９）に記載の外
科用器具。

【００５８】（１１）前記ロック用ロッドは、前記作動
部材の少なくとも一部分とともに一体的に形成される実
施態様（１０）に記載の外科用器具。 （１２）前記作動部材はフィンガーループを有する実施
態様（１０）に記載の外科用器具。

【００５９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の外科用器
具は多種多様な端部作動体に対応することができ、また
直覚的かつ容易に使用することが可能な解除自在ロック
機構が得られ、さらに組織の厚さや組織の圧縮性に関わ
りなく適当な把持又は把握力を与えることを可能とする
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のハンドヘルド型の外科用器具の等角
図であって、該ハンドヘルド型の外科用器具は作動部材
のロック及びロック解除を行うための解除自在ロック機
構を有する図である。

【図２】図１のハンドヘルド型の外科用器具の分解等角
図であって、ハンドルアセンブリ内に設けられたサブア
センブリが示されている図である。

【図３】図２のハンドヘルド型の外科用器具の要素すべ
てを分解したかたちで示す分解等角図である。

【図４】ハンドルアセンブリの左側ハンドルカバーの内
部の一部を示す側面図であり、図１のハンドヘルド型の
外科用器具の解除自在ロック機構を保持及び係合する構
成が示されている図である。

【図５】左側ハンドルカバーの一部をハッチングで示
し、右側ハンドルカバーの一部を破線で示す断面図であ
る。

【図６】図１のハンドヘルド型の外科用器具を組み立て
た状態を示す側面図であって、解除自在ロック機構がロ
ック解除された時の要素の位置が分かるように右側ハン
ドルカバーが取り除かれている図である。

【図７】図６の組み立てられたハンドヘルド型の外科用
器具の断面図であって、解除自在ロック機構がロック解
除された時の、ハッチングで表された左側ハンドルカバ
ー及び破線で表された右側ハンドルカバーに対するプラ
ンジャーの位置を示す図である。

【図８】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科用
器具の側面図であって、解除自在ロック機構がロックさ
れ始める過程にある時の要素の第１の位置が分かるよう
に、右側ハンドルカバーが取り除かれている図である。

【図９】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科用
器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構がロ
ックされ始める過程にある時の、ハッチングで表された
左側ハンドルカバー及び破線で表された右側ハンドルカ
バーに対するプランジャーの位置を示す図である。

【図１０】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構が
ロックされ始める過程にある時の要素の第２の位置が分
かるように、右側ハンドルカバーが取り除かれている図
である。

【図１１】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構が
ロックされ始める過程にある時の、ハッチングで表され
た左側ハンドルカバー及び破線で表された右側ハンドル
カバーに対するプランジャーの位置を示す図である。

【図１２】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構が
ロックされ始める過程にある時の要素の第３の位置が分
かるように、右側ハンドルカバーが取り除かれている図
である。

【図１３】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構が
ロックされ始める過程にある時の、ハッチングで表され
た左側ハンドルカバー及び破線で表された右側ハンドル
カバーに対するプランジャーの位置を示す図である。

【図１４】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構が
ロックされる時の要素が分かるように、右側ハンドルカ
バーが取り除かれている図である。

【図１５】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構の
ロック解除が始まる過程にある時の要素が分かるよう
に、右側ハンドルカバーが取り除かれている図である。

【図１６】図１の組み立てられたハンドヘルド型の外科
用器具の一部の断面図であって、解除自在ロック機構の
ロック解除が始まる過程にある時の、ハッチングで表さ
れた左側ハンドルカバー及び破線で表された右側ハンド
ルカバーに対するプランジャーの位置を示す図である。

【図１７】図１に示すハンドヘルド型の外科用器具のプ
ランジャーの正面図である。

【図１８】図１７に示すハンドヘルド型の外科用器具の
プランジャーの上面図である。

【図１９】図１７に示すハンドヘルド型の外科用器具の
プランジャーの端面図である。

【図２０】ハンドヘルド型の外科用器具のカムボタンの
正面図である。

【図２１】図２０に示すハンドヘルド型の外科用器具の
カムボタンの上面図である。

【図２２】図２１に示すハンドヘルド型の外科用器具の
カムボタンの端面図である。

【図２３】ハンドヘルド型の外科用器具の作動ロッドに
対する第１の位置に置かれた作動半球体の正面図であ
る。

【図２４】ハンドヘルド型の外科用器具の作動ロッドに
対する第２の位置に置かれた作動半球体の正面図であ
る。

【符号の説明】

３０ 外科用器具 ４０ ハンドルアセンブリ ４０ａ グリップピンソケット ４２ 固定フィンガーループ ４５ 右側ハンドルカバー ５０ 左側ハンドルカバー ５１ 軸ピン受穴 ５３ トリガー開口部 ５４ トリガースロット ５５ トリガーバネ開口部 ５６ 弓形スロット ５７ カムボタン開口部 ５８ 水平スロット ５９ 垂直スロット ６０ 垂直面 ６２ ロック用歯 ６２ａ ロック用ランプ ６３ ロック用ピーク ６４ ロック解除用歯 ６４ａ ロック解除用エッジ ６５ ロック解除用ランプ ６６ 停止面 ６７ プランジャー開口部 ６８ 円筒状ジャーナル ６９ ロック用タブスロット ８０ 細長い軸部アセンブリ ８１ 回転ノブ ８２ 溝部 ８３ 作動ロッド ８４ ノッチ ８５ 細長い軸部 ８６ Ｕリンク ８７ 継ぎ目 ８８ 断熱材 ８９ 軸アダプタ ９０ 作動半球体 ９１ ロック用ピン ９２ ロック用ソケット ９３ 作動ロック ９５ 端部作動体 ９６ 第１の顎部材 ９７ 第２の顎部材 ９８ ピボット部材 １０５ 作動部材 １０７ 軸ピン １０８ ロック用ロッド １０９ 球体ソケット １１０ 左片側部材 １１１ 右片側部材 １１５ 解除自在ロック機構 １２０ 解除用トリガー １２２ トリガー軸 １２３ リブ １２４ 保持リング １２４ａ ピン １２５ トリガーバネ １３０ 弾性部材（伝達部材） １３５ カムボタン １３６ 円板 １３７ ポスト １３８ ガイド軸 １３９ カムリブ １４０ カム歯 １４５ プランジャー １４６ 本体 １４８ 丸みを帯びた面 １４９ プランジャーリブ １５０ ランプ面 １５３ プランジャー歯 １５５ ロック用タブ １５６ 開口部 １６５ ロック用バネ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・エル・コック・ジュニア アメリカ合衆国、45239 オハイオ州、シ ンシナティ、バイアンサイド・アベニュー 2515 (72)発明者 ロバート・エフ・ウェルチ アメリカ合衆国、45039 オハイオ州、マ イネビル、スクールハウス・プレイス 8710 (72)発明者 アンソニー・ティー・ニギュエン アメリカ合衆国、45206 オハイオ州、シ ンシナティ、アパートメント・ナンバー ３、クレインビュー・アベニュー 2701

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 組織を把持及びクランプするための外科
   用器具であって、 ハンドルアセンブリと、 近位端部及び遠位端部を有し、前記近位端部で前記ハン
   ドルアセンブリと接続する細長い軸部と、 前記細長い軸部の前記遠位端部に位置した少なくとも一
   つの可動部材を有する端部作動体と、 近位端部を有し、前記ハンドルアセンブリから遠ざかる
   方向及び前記ハンドルアセンブリに近づく方向に移動可
   能であり、前記少なくとも一つの可動部材の動作を始動
   させるために動作可能に前記端部作動体に接続した作動
   部材と、 前記ハンドルアセンブリ上に設けられ、開口部を有し、
   ロック位置とロック解除位置との間で移動可能であるロ
   ック用タブと、 近位端部及び遠位端部を有し、前記作動部材の前記近位
   端部で前記作動部材に固定されており、前記作動部材が
   前記ハンドルアセンブリから遠ざかる方向及び前記ハン
   ドルアセンブリに近づく方向に移動することを可能とす
   べく前記ロック用タブが前記ロック解除位置にある時に
   少なくとも前記遠位端部が前記ロック用タブの前記開口
   部を介して移動可能に前記ロック用タブと係合し、ま
   た、前記ハンドルアセンブリから遠ざかる方向への前記
   作動部材の移動を防止すべく前記ロック用タブが前記ロ
   ック位置にある時に前記ロック用タブに対して固定され
   るロック用ロッドと、 前記ロック用タブに動作可能に連結し、前記ハンドルア
   センブリから離れた第１の位置と前記ハンドルアセンブ
   リに近接する第２の位置との間を前記ハンドルアセンブ
   リ内で移動可能であり、また、最初に前記第１の位置か
   ら前記第２の位置に向けて前記ハンドルアセンブリに押
   し込まれ、続いて第２の位置から解除されて前記第１の
   位置へ戻る時に往復運動可能であり、連続した往復運動
   を行うことで前記ロック用タブを前記ロック位置と前記
   ロック解除位置との間で交互させる解除用トリガーとを
   備えることを特徴とする外科用器具。