JP2001026597A - ポリリン酸メラミンおよびその製造方法 - Google Patents
ポリリン酸メラミンおよびその製造方法Info
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- JP2001026597A JP2001026597A JP11198432A JP19843299A JP2001026597A JP 2001026597 A JP2001026597 A JP 2001026597A JP 11198432 A JP11198432 A JP 11198432A JP 19843299 A JP19843299 A JP 19843299A JP 2001026597 A JP2001026597 A JP 2001026597A
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- melamine polyphosphate
- polyphosphate
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- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B25/00—Phosphorus; Compounds thereof
- C01B25/16—Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
- C01B25/26—Phosphates
- C01B25/38—Condensed phosphates
- C01B25/40—Polyphosphates
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Fireproofing Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】オルトリン酸メラミンを加熱処理することで、
樹脂と高温で混練する際に水分を発生しないことを特徴
とする難燃剤として有用なポリリン酸メラミンおよびそ
の工業的な製造法である。 【構成】メラミンとオルトリン酸の等モル反応物を26
0〜320℃で加熱処理することにより、示差熱分析法
で昇温速度10℃/分で測定するときに380±10℃
付近の最大吸熱ピークより低温域の分解がないポリリン
酸メラミンを効率よく得る製造方法。
樹脂と高温で混練する際に水分を発生しないことを特徴
とする難燃剤として有用なポリリン酸メラミンおよびそ
の工業的な製造法である。 【構成】メラミンとオルトリン酸の等モル反応物を26
0〜320℃で加熱処理することにより、示差熱分析法
で昇温速度10℃/分で測定するときに380±10℃
付近の最大吸熱ピークより低温域の分解がないポリリン
酸メラミンを効率よく得る製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂用難燃剤として好
適な耐熱性をそなえたポリリン酸メラミンを製造する方
法。
適な耐熱性をそなえたポリリン酸メラミンを製造する方
法。
【0002】
【従来の技術】オルトリン酸メラミンはリン酸1モルに
対して1〜3モルのメラミンを反応させたものが塗料、
樹脂、セルロース用の難燃剤として使用されている。リ
ン酸含有量の多い1メラミン塩が通常使用され、本特許
ではオルトリン酸1メラミン塩を以下リン酸メラミンと
記す。リン酸メラミンは加熱時にリン酸分がポリリン酸
化する際に放出する水分に由来する示差熱分析法の吸熱
分解ピークが270±10℃付近と310±10℃付近
にあり、各々約4%づつ減量する。このリン酸メラミン
から放出される水分は、樹脂組成物とリン酸メラミンを
高温で混練する際にベントアップを生じたり樹脂中に気
泡を発生するため、高い混練温度の必要な樹脂には使用
が制限された。リン酸メラミン2分子から1分子脱水し
たピロリン酸メラミンも310±10℃付近に脱水反応
による水分の放出があるため、樹脂との混練温度は低く
設定する必要があった。
対して1〜3モルのメラミンを反応させたものが塗料、
樹脂、セルロース用の難燃剤として使用されている。リ
ン酸含有量の多い1メラミン塩が通常使用され、本特許
ではオルトリン酸1メラミン塩を以下リン酸メラミンと
記す。リン酸メラミンは加熱時にリン酸分がポリリン酸
化する際に放出する水分に由来する示差熱分析法の吸熱
分解ピークが270±10℃付近と310±10℃付近
にあり、各々約4%づつ減量する。このリン酸メラミン
から放出される水分は、樹脂組成物とリン酸メラミンを
高温で混練する際にベントアップを生じたり樹脂中に気
泡を発生するため、高い混練温度の必要な樹脂には使用
が制限された。リン酸メラミン2分子から1分子脱水し
たピロリン酸メラミンも310±10℃付近に脱水反応
による水分の放出があるため、樹脂との混練温度は低く
設定する必要があった。
【0003】特公昭40−28594号公報および米国
特許第3,920,796号明細書にはオルトリン酸メ
ラミンを170〜320℃で焼成して、一部または全量
をピロリン酸メラミンとする方法が記載されている。本
生成物の詳細な熱分析挙動は示されていないが、ポリリ
ン酸メラミンを目的とするものではない。
特許第3,920,796号明細書にはオルトリン酸メ
ラミンを170〜320℃で焼成して、一部または全量
をピロリン酸メラミンとする方法が記載されている。本
生成物の詳細な熱分析挙動は示されていないが、ポリリ
ン酸メラミンを目的とするものではない。
【0004】特開昭61−126091号公報には縮合
リン酸とメラミンを固相反応せしめて縮合リン酸メラミ
ンを得る方法が記載されている。この方法では縮合リン
酸自体が高価であるため安価な縮合リン酸メラミンが得
られないほか、反応が不均一になるため未反応原料が混
入しやすく、樹脂との混練中にメラミンの昇華が生じや
すい欠点があった。
リン酸とメラミンを固相反応せしめて縮合リン酸メラミ
ンを得る方法が記載されている。この方法では縮合リン
酸自体が高価であるため安価な縮合リン酸メラミンが得
られないほか、反応が不均一になるため未反応原料が混
入しやすく、樹脂との混練中にメラミンの昇華が生じや
すい欠点があった。
【0005】特開平10−306081号公報にはオル
トリン酸1モルに対して2〜4倍モルのメラミンを反応
せしめた後340〜450℃で0.1〜30時間焼成し
てポリリン酸メラミン・メラム・メレム複塩を得る方法
が記載されている。この方法はリン酸と同時にメラミン
を縮合させるため、焼成時に多量のメラミンとアンモニ
アの発生し、対策が必要となる。また、焼成装置が局部
的に強熱される場合はリン酸の分解により強酸性ガスを
発生しさらに作業環境を悪化する。分解生成物が多い場
合、原料のオルトリン酸メラミンに対する最終生成物の
量も少ない結果となる。
トリン酸1モルに対して2〜4倍モルのメラミンを反応
せしめた後340〜450℃で0.1〜30時間焼成し
てポリリン酸メラミン・メラム・メレム複塩を得る方法
が記載されている。この方法はリン酸と同時にメラミン
を縮合させるため、焼成時に多量のメラミンとアンモニ
アの発生し、対策が必要となる。また、焼成装置が局部
的に強熱される場合はリン酸の分解により強酸性ガスを
発生しさらに作業環境を悪化する。分解生成物が多い場
合、原料のオルトリン酸メラミンに対する最終生成物の
量も少ない結果となる。
【0006】従って、本発明の目的は、ポリオレフィン
系樹脂やポリスチレン系樹脂及びポリアミド系樹脂に添
加して混練する際に有害となる水分を発生することがな
いポリリン酸メラミンを製造することにある。本発明の
もう一つの目的は反応工程での腐食性ガスや有害性ガス
の発生を少なくすることにより製造を容易とすることで
ある。
系樹脂やポリスチレン系樹脂及びポリアミド系樹脂に添
加して混練する際に有害となる水分を発生することがな
いポリリン酸メラミンを製造することにある。本発明の
もう一つの目的は反応工程での腐食性ガスや有害性ガス
の発生を少なくすることにより製造を容易とすることで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を行った結果、リン酸メラミンを260〜320℃で加
熱することにより上記目的を達成することを見出した。
リン酸メラミンの示差熱分析チャートを図1に示した
が、270±10℃(第一吸熱域)付近と310±10
℃(第二吸熱域)付近の吸熱ピークで各々1/2分子量
づつの脱水反応をした後、380±10℃(第三吸熱
域)付近で分解が始まることを表している。図2に本発
明の目的物であるポリリン酸メラミンの示差熱分析チャ
ートを掲載した。図1の第三吸熱域より低温域の吸熱分
解ピークが消滅していることが示される。第一吸熱域、
第二吸熱域に相当するピークは痕跡程度であり、熱天秤
分析した場合の減量率は合わせて2%未満である。第三
吸熱域以上にリン酸メラミンを加熱した場合、メタリン
酸化反応とメラミンの分解によるアンモニアの発生を生
じ、生成物の酸性化や水溶性物質の増加などの物性低下
と収量の低下をもたらし望ましくない。
を行った結果、リン酸メラミンを260〜320℃で加
熱することにより上記目的を達成することを見出した。
リン酸メラミンの示差熱分析チャートを図1に示した
が、270±10℃(第一吸熱域)付近と310±10
℃(第二吸熱域)付近の吸熱ピークで各々1/2分子量
づつの脱水反応をした後、380±10℃(第三吸熱
域)付近で分解が始まることを表している。図2に本発
明の目的物であるポリリン酸メラミンの示差熱分析チャ
ートを掲載した。図1の第三吸熱域より低温域の吸熱分
解ピークが消滅していることが示される。第一吸熱域、
第二吸熱域に相当するピークは痕跡程度であり、熱天秤
分析した場合の減量率は合わせて2%未満である。第三
吸熱域以上にリン酸メラミンを加熱した場合、メタリン
酸化反応とメラミンの分解によるアンモニアの発生を生
じ、生成物の酸性化や水溶性物質の増加などの物性低下
と収量の低下をもたらし望ましくない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の原料となるリン酸メラミ
ンはオルトリン酸の一メラミン塩であって、水溶液中で
メラミンとリン酸を反応せしめた後、濾過、乾燥したも
の、あるいは水性媒体の実質不存在下でメラミンとリン
酸を固相反応せしめたものでも特に限定されることはな
い。
ンはオルトリン酸の一メラミン塩であって、水溶液中で
メラミンとリン酸を反応せしめた後、濾過、乾燥したも
の、あるいは水性媒体の実質不存在下でメラミンとリン
酸を固相反応せしめたものでも特に限定されることはな
い。
【0009】本発明においてリン酸メラミンを加熱する
場合、260〜320℃、望ましくは270〜310℃
で、1〜10時間の加熱処理でポリリン酸メラミンを得
ることができる。加熱温度が260℃より低い場合はポ
リリン酸化が進行しない。320℃より高い場合は分解
反応が生じるため、メラミン分解のアンモニアガス対策
やメタリン酸化による装置の腐食対策等が必要となる。
場合、260〜320℃、望ましくは270〜310℃
で、1〜10時間の加熱処理でポリリン酸メラミンを得
ることができる。加熱温度が260℃より低い場合はポ
リリン酸化が進行しない。320℃より高い場合は分解
反応が生じるため、メラミン分解のアンモニアガス対策
やメタリン酸化による装置の腐食対策等が必要となる。
【0010】本発明の加熱処理は、熱風乾燥機、ロータ
リーキルン、ニーダーなどを単独または組み合わせて用
いることができる。本発明により得たポリリン酸メラミ
ンは必要に応じてボールミル、ジェットミル等で樹脂用
難燃剤として望ましい粒径に粉砕することも可能であ
る。例えば、シングルトラックジェットミル(STJ−
2 株式会社セイシン企業製)で粉砕した場合、平均粒
径2μm以下の物を容易に得ることが可能である。
リーキルン、ニーダーなどを単独または組み合わせて用
いることができる。本発明により得たポリリン酸メラミ
ンは必要に応じてボールミル、ジェットミル等で樹脂用
難燃剤として望ましい粒径に粉砕することも可能であ
る。例えば、シングルトラックジェットミル(STJ−
2 株式会社セイシン企業製)で粉砕した場合、平均粒
径2μm以下の物を容易に得ることが可能である。
【0011】なお、本発明における評価方法は下記の通
りである。
りである。
【0012】(1)示差熱分析装置 難燃剤5mgを示差熱熱重量同時測定装置(DTG−5
0 島津製作所株式会社製)を用いて室温から700℃
まで10℃/分の昇温速度で測定した。加熱前の重量に
対して300℃で減量した割合を減量率で示した。
0 島津製作所株式会社製)を用いて室温から700℃
まで10℃/分の昇温速度で測定した。加熱前の重量に
対して300℃で減量した割合を減量率で示した。
【0013】(2)水(25℃)に対する溶解度 試料2gを200mlのビーカーにはかり取り、純水1
00mlを添加した。25℃の恒温下1時間撹拌した。
30分静置後上澄み液を分取し、炉液中に含まれる溶解
物の量から水(25℃)に対する溶解度を計算した。
00mlを添加した。25℃の恒温下1時間撹拌した。
30分静置後上澄み液を分取し、炉液中に含まれる溶解
物の量から水(25℃)に対する溶解度を計算した。
【0014】(3)リン含有量 試料に過塩素酸を加えて分解後、リンバナドモリブデン
法で発色させて比色分析により定量した。
法で発色させて比色分析により定量した。
【0015】(4)粒度分布 レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−2100
島津製作所株式会社製)でイソプロピルアルコール溶
媒を用いて測定した。1年後の再測定で、状態と粒度分
布にほとんど変化がなかったものを○、凝集して変化し
た物を×で評価した。
島津製作所株式会社製)でイソプロピルアルコール溶
媒を用いて測定した。1年後の再測定で、状態と粒度分
布にほとんど変化がなかったものを○、凝集して変化し
た物を×で評価した。
【0016】(5)難燃性 市販のナイロン66を100重量部と難燃剤20重量部
をタンブラーブレンダーで混合し、270℃に加熱した
ベント式押出機で溶融混合してペレットを作成した。こ
のペレットから厚み1/8インチの試験片を作成し、U
L94規格に準拠した垂直燃焼試験により難燃性を評価
した。
をタンブラーブレンダーで混合し、270℃に加熱した
ベント式押出機で溶融混合してペレットを作成した。こ
のペレットから厚み1/8インチの試験片を作成し、U
L94規格に準拠した垂直燃焼試験により難燃性を評価
した。
【0017】以下に実施例をあげて本発明をさらに具体
的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例
によりなんらの制限を受けるものではない。実施例およ
び比較例で得た難燃剤の評価結果を表1に示す。
的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例
によりなんらの制限を受けるものではない。実施例およ
び比較例で得た難燃剤の評価結果を表1に示す。
【0018】製造例1 ジャケットに熱媒を通して加熱するタイプの実容量17
0リットルのニーダーにメラミン40kgを入れた。こ
れを撹拌しながら75重量%オルトリン酸水溶液40k
gを噴霧後加熱乾燥して白色のリン酸メラミン67kg
を得た。図1に本品5mgの示差熱分析チャートを示し
た。本品はナイロン66と溶融混合する際に多量の水分
を発生しベントアップしたため、試験片の作成はできな
かった。
0リットルのニーダーにメラミン40kgを入れた。こ
れを撹拌しながら75重量%オルトリン酸水溶液40k
gを噴霧後加熱乾燥して白色のリン酸メラミン67kg
を得た。図1に本品5mgの示差熱分析チャートを示し
た。本品はナイロン66と溶融混合する際に多量の水分
を発生しベントアップしたため、試験片の作成はできな
かった。
【0019】実施例1 270℃に加熱した熱風乾燥機中に、製造例1のリン酸
メラミン67Kgの入ったステンレス製バットを入れ、
時々撹拌しながら6時間加熱したのち冷却して取り出し
ポリリン酸メラミン60kgを得た本品20重量部と市
販のナイロン66を100重量部、タンブラーブレンダ
ーで混合し、270℃に加熱したベント式押出機で溶融
混合してペレットを作成した。評価した結果を表1に示
した。
メラミン67Kgの入ったステンレス製バットを入れ、
時々撹拌しながら6時間加熱したのち冷却して取り出し
ポリリン酸メラミン60kgを得た本品20重量部と市
販のナイロン66を100重量部、タンブラーブレンダ
ーで混合し、270℃に加熱したベント式押出機で溶融
混合してペレットを作成した。評価した結果を表1に示
した。
【0020】実施例2 製造例1の条件で製造したリン酸メラミン100kgを
300℃に加熱した連続投入式の外熱式ロータリーキル
ン内に入れて処理した。キルン回転数1.5RPM、キ
ルンう内の滞留時間4時間で白色のポリリン酸メラミン
87kgを得た。キルン内壁への付着はほとんどなかっ
た。本品を実施例1と同様の条件でペレットを作成し、
評価した結果を表1に示した。
300℃に加熱した連続投入式の外熱式ロータリーキル
ン内に入れて処理した。キルン回転数1.5RPM、キ
ルンう内の滞留時間4時間で白色のポリリン酸メラミン
87kgを得た。キルン内壁への付着はほとんどなかっ
た。本品を実施例1と同様の条件でペレットを作成し、
評価した結果を表1に示した。
【0021】比較例1 製造例1の条件で製造したリン酸メラミン100kgを
250℃に加熱した熱風乾燥機中にステンレス製バット
に入れて投入し、時々撹拌しながら2時間加熱したのち
冷却して取り出し生成物95kgを得た。本品はナイロ
ン66と溶融混合する際に多量の水分を発生しベントア
ップしたため、試験片の作成はできなかった。
250℃に加熱した熱風乾燥機中にステンレス製バット
に入れて投入し、時々撹拌しながら2時間加熱したのち
冷却して取り出し生成物95kgを得た。本品はナイロ
ン66と溶融混合する際に多量の水分を発生しベントア
ップしたため、試験片の作成はできなかった。
【0022】比較例2 製造例1の条件で製造したリン酸メラミン100kgを
350℃に加熱した熱風乾燥機中にステンレス製バット
に入れて投入し、時々撹拌しながら2時間加熱したのち
冷却して取り出し生成物75kgを得た。加熱中のアン
モニアガス発生が著しかったほか、ステンレス製バット
に溶融した状態で付着が観察された。本品を実施例1と
同様の条件でペレットを作成し評価した結果結果を表1
に示した。
350℃に加熱した熱風乾燥機中にステンレス製バット
に入れて投入し、時々撹拌しながら2時間加熱したのち
冷却して取り出し生成物75kgを得た。加熱中のアン
モニアガス発生が著しかったほか、ステンレス製バット
に溶融した状態で付着が観察された。本品を実施例1と
同様の条件でペレットを作成し評価した結果結果を表1
に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明のポリリン酸メラミンは380±
10℃付近の最大吸熱分解ピークより低温域で分解発生
する水分やガスがほとんどないため、高温で樹脂と混練
する難燃剤として極めて有用である。また、従来からリ
ン酸メラミンをピロリン酸化、ポリリン酸化することで
水への溶解度が減少することは知られていたが、本発明
により得たポリリン酸メラミンは凝集性が減少し樹脂に
対する分散性が大幅に改善されたことを発見した。凝集
性が減少したことにより従来のリン酸メラミンより微粉
砕が可能となった。
10℃付近の最大吸熱分解ピークより低温域で分解発生
する水分やガスがほとんどないため、高温で樹脂と混練
する難燃剤として極めて有用である。また、従来からリ
ン酸メラミンをピロリン酸化、ポリリン酸化することで
水への溶解度が減少することは知られていたが、本発明
により得たポリリン酸メラミンは凝集性が減少し樹脂に
対する分散性が大幅に改善されたことを発見した。凝集
性が減少したことにより従来のリン酸メラミンより微粉
砕が可能となった。
【0025】
【図1】 製造例1で得られたリン酸メラミンの示差熱
分析図である。
分析図である。
【図2】 実施例1で得られたポリリン酸メラミンの示
差熱分析図である。
差熱分析図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H028 AA40 BA06 4H050 AA01 AA02 AB80 BC10 BD10 WA12 WA17 WA23 4J002 AA001 CL031 EW006 EW156 FD136
Claims (3)
- 【請求項1】オルトリン酸一メラミンを加熱処理するこ
とで得られるポリリン酸メラミンであって、10℃/分
の昇温速度で示差熱分析するとき380±10℃の主吸
熱分解ピークより低温域での吸熱分解がほとんど認めら
れないことを特徴とするポリリン酸メラミン。 - 【請求項2】オルトリン酸とメラミンのモル比が1:1
で反応させて得られるオルトリン酸メラミンを260〜
320℃で1〜10時間加熱処理することを特徴とする
ポリリン酸メラミンの製造方法。 - 【請求項3】オルトリン酸メラミンを320℃以下で加
熱処理してポリリン酸メラミンとすることで、樹脂用難
燃剤として優れた耐水性と分散性を持つポリリン酸メラ
ミンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11198432A JP2001026597A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | ポリリン酸メラミンおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11198432A JP2001026597A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | ポリリン酸メラミンおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001026597A true JP2001026597A (ja) | 2001-01-30 |
Family
ID=16390999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11198432A Pending JP2001026597A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | ポリリン酸メラミンおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001026597A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2012509980A (ja) * | 2008-11-26 | 2012-04-26 | エイブリィ デニソン コーポレーション | 印刷可能な難燃性高分子フィルム |
WO2014132814A1 (ja) | 2013-03-01 | 2014-09-04 | 株式会社Adeka | ピロリン酸塩の製造方法 |
CN104610181A (zh) * | 2015-01-13 | 2015-05-13 | 云南江磷集团股份有限公司 | 密胺磷酸盐干法制备工艺 |
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-
1999
- 1999-07-13 JP JP11198432A patent/JP2001026597A/ja active Pending
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