JP2001026053A - 熱収縮性フィルムの製造法 - Google Patents

熱収縮性フィルムの製造法

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JP2001026053A
JP2001026053A JP19990199A JP19990199A JP2001026053A JP 2001026053 A JP2001026053 A JP 2001026053A JP 19990199 A JP19990199 A JP 19990199A JP 19990199 A JP19990199 A JP 19990199A JP 2001026053 A JP2001026053 A JP 2001026053A
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stretching
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temperature
resin material
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Gen Kanai
玄 金井
Hiroshi Omori
浩 大森
Tadashi Sezume
忠司 瀬詰
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Japan Polychem Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚薄精度が良好で、広幅の製品を得ることが
でき、成形速度を向上させるなど生産性を向上させるこ
とができ、かつ高い熱収縮性を発現する熱収縮性フィル
ムの製造法を提供することを課題とする。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂材料を押出成形し
た未延伸シートをフラット状同時二軸延伸成形する際
に、未延伸シートにT1≦Tp≦T2[Tpは予熱温度。T
1及びT2は低温側から起算した融解熱量がΔHma(ポ
リオレフィン系樹脂材料の総融解熱量)の各々10%及
び70%となる温度。]を満たす温度で予熱をかけ、次
いでT1≦Tp+Te≦2×T2(Teは延伸温度)となる
温度で同時二軸延伸し、Le(製膜工程終了時のフィル
ム幅)/Lm(最大延伸時のフィルム幅)が0.9以上
1以下、最大延伸時のフィルムの延伸倍率が流れ方向2
〜10倍、横方向2〜10倍、面延伸倍率9〜81倍と
なるようにして熱収縮性フィルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱収縮性フィルム
の製造法に関する。詳しくは、本発明は、厚薄精度が良
好で、広幅の製品を得ることができ、成形速度を向上さ
せるなど生産性を向上させることができ、尚かつ高い熱
収縮性を発現するフィルムが得られる熱収縮性フィルム
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性フィルムは、加熱によって収縮
する性質を利用して、個包装、集積包装、収縮ラベルな
どのシュリンク包装用途に幅広く用いられている。かか
る熱収縮性フィルムとしては、ポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート系樹脂などの各種熱可塑性樹脂を用
いたフィルムが数多く市販されている。
【0003】熱収縮性フィルムの製造法としては、フィ
ルムの縦方向と横方向の収縮率を合わせる目的から一般
にインフレーション方式の二軸延伸法により製造される
が、フィルムの厚薄精度の向上が困難であったり、成形
速度の向上が困難であったり、広幅の製品を得ることが
困難であるなど、生産性に問題があった。
【0004】一方、フラット状二軸延伸法による製造法
では、一般に逐次二軸延伸法が用いられているが、収縮
率が上がりにくい傾向にあり、また縦方向と横方向の収
縮率を合わせることが困難であるなどの問題点を有して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した状
況に鑑みなされたものであって、厚薄精度が良好で、広
幅の製品を得ることができ、成形速度を向上させるなど
生産性を向上させることができ、かつ高い熱収縮性を発
現する熱収縮性フィルムの製造法を提供することを課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
行った結果、特定の成形条件の下でフラット状同時二軸
延伸を行うことにより上記課題を解決しうることを見出
し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹
脂材料をTダイ法により押出成形して得られる未延伸シ
ートを、フラット状同時二軸延伸成形法により製膜する
製膜工程を含むフィルムの製造法であって、前記製膜工
程が以下に示す条件(a)〜(c)を満たすことを特徴
とする、熱収縮性フィルムの製造法を提供する。
【0008】(a)前記未延伸シートに対し、式1に示
す温度範囲で予熱をかけ、次いで式2を満たす温度で同
時二軸延伸すること。
【0009】
【数4】式1:T1≦Tp≦T2
【0010】(式1中、Tpは未延伸シートの予熱温度
(℃)を示す。T1は、DSCで求めた前記ポリオレフ
ィン系樹脂材料の総融解熱量をΔHmaとしたとき、低
温側から起算した融解熱量が前記ΔHmaの10%とな
るときの温度(℃)を示す。T2は、低温側から起算し
た融解熱量が前記ΔHmaの70%となるときの温度
(℃)を示す。)
【0011】
【数5】式2:T1≦Tp+Te≦2×T2 (式2中、Teは延伸温度(℃)を示す。)
【0012】(b)製膜工程終了時のフィルム幅をL
e、最大延伸時のフィルム幅をLmとしたとき、Leと
Lmが式3の関係を満たすこと。
【0013】
【数6】式3:0.90≦Le/Lm≦1.0
【0014】(c)最大延伸時のフィルムの流れ方向の
延伸倍率が2倍〜10倍、横方向の延伸倍率が2倍〜1
0倍であり、かつ面延伸倍率が9〜81倍であること。
【0015】また、本発明は、前記ポリオレフィン系樹
脂材料が、ポリプロピレン系樹脂材料である前記熱収縮
性フィルムの製造法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。本発明の熱収縮性フィルムの製造法は、ポリオレ
フィン系樹脂材料をTダイ法により押出成形して得られ
る未延伸シートを、フラット状同時二軸延伸成形法によ
り製膜する製膜工程を含む。
【0017】(1)フラット状同時二軸延伸成形法 本発明におけるフラット状同時二軸延伸成形法による製
膜工程は、通常、未延伸シートを予熱する予熱工程と、
予熱された未延伸シートを同時二軸延伸する延伸工程と
を含み、好ましくは、さらに前記延伸工程で得られるフ
ィルムを熱セットする熱セット工程を含む。フラット状
同時二軸延伸成形法としては、バッチ式同時二軸延伸
法、テンター式同時二軸延伸法が挙げられるが、生産性
の面からテンター式同時二軸延伸法が好ましい。なお、
テンター式同時二軸延伸法の場合、未延伸シートの予熱
方法は、テンター炉内のみで行う方法や、予め予熱ロー
ルなどで加熱した後テンター炉内で更に加熱する方法が
挙げられる。
【0018】本発明では、前記フラット状同時二軸延伸
成形法による製膜工程における製膜条件が、以下に示す
(a)〜(c)を満たすことが必要である。
【0019】(a)温度条件 予熱温度 本発明の方法では、ポリオレフィン系樹脂材料をTダイ
法により押出成形し、得られる未延伸シートに対して予
熱をかける(予熱工程)。その際、予熱温度は以下に示
す式1を満たす温度範囲とする。すなわち、前記未延伸
シートの予熱温度範囲は、T1以上T2以下とする。
【0020】
【数7】式1:T1≦Tp≦T2
【0021】ここで、式1中、Tpはシートの予熱温度
(℃)を示す。T1は、DSCで求めた前記ポリオレフ
ィン系樹脂材料の総融解熱量をΔHmaとしたとき、低
温側から起算した融解熱量が前記ΔHmaの10%とな
るときの温度(℃)であり、好ましくは15%となると
きの温度である。T2は、低温側から起算した融解熱量
が前記ΔHmaの70%となるときの温度(℃)であ
り、好ましくは60%以下、更に好ましくは50%以
下、特に好ましくは40%以下となるときの温度であ
る。
【0022】未延伸シートの予熱温度が上記範囲未満で
あると、延伸が困難となる。一方、未延伸シートの予熱
温度が上記範囲より大きいと、熱収縮特性が悪化し、ま
た、厚薄精度が悪化する。
【0023】なお、前記予熱温度Tpは、必ずしも予熱
ゾーンの設定温度を意味するものではない。すなわち、
予熱工程では、実質的に未延伸シートの温度が上記式1
を満たす温度範囲内であればよく、例えば、予熱時間を
十分に確保することができないために未延伸シートの温
度を上記式1で示す範囲内まで上昇させることができな
いおそれがある場合は、予熱ロールや、テンター炉内の
予熱ゾーンの設定温度をT2より高く設定してもよい。
【0024】延伸温度 本発明の製膜工程においては、未延伸シートを、上述し
た予熱工程に次いで、同時二軸延伸して製膜し、フィル
ムとする(延伸工程)。その際、延伸温度は式2を満た
す温度とする。
【0025】
【数8】式2:T1≦Tp+Te≦2×T2
【0026】ここで、式2中、Teは延伸温度(℃)を
示す。T1、Tp、T2はそれぞれ式1におけるのと同じ
である。延伸温度が上記式2を満たす範囲より低いと、
延伸することが困難となる。一方、延伸温度が上記式2
を満たす範囲より高いと、熱収縮特性が悪化する。
【0027】(b)フィルム幅 本発明の方法では、上述した製膜工程終了時のフィルム
幅をLe、最大延伸時のフィルム幅をLmとしたとき、
LeとLmが式3の関係を満たすことが必要である。す
なわち、LeとLmの比(Le/Lm)が0.90以上
となるようにする。
【0028】
【数9】式3:0.90≦Le/Lm≦1.0
【0029】Le/Lmが0.90未満であると、熱収
縮特性が悪化する。なお、製膜工程終了時とは、バッチ
式同時二軸延伸法においては、延伸装置からフィルムを
取り出す時を意味し、テンター式同時二軸延伸法におい
ては、フィルムがテンター炉の出口に達した時を意味す
る。
【0030】(c)延伸倍率 本発明の方法では、延伸工程における最大延伸時の延伸
倍率が、フィルムの流れ方向(フィルムの引取方向ある
いは縦方向)において2倍〜10倍、好ましくは3〜7
倍であり、横方向(前記流れ方向に垂直な方向または直
交方向)で2倍〜10倍であり、好ましくは3〜7倍で
ある。また、面延伸倍率が9〜81倍、好ましくは9〜
49倍、さらに好ましくは16倍〜49倍である。これ
らの延伸倍率が上記範囲より低いと、十分な収縮性が得
られず、また引き残し、厚みムラなどが発生しやすい。
一方、これらの延伸倍率が上記範囲より高いと、上述し
た温度条件内での製膜(フィルムの成形)が困難となる
ため、十分な収縮性が得られない。
【0031】(d)その他の製膜条件 本発明の方法においては、上述した製膜条件(a)〜
(c)を満たせばよく、他の条件は特に限定されない
が、延伸工程に引き続き、該延伸工程で得られるフィル
ムを熱セットする熱セット工程を設けるのが好ましい。
熱セットは、延伸工程終了後直ちに行い、0℃〜130
℃、好ましくは30℃〜120℃で、1秒〜20秒程度
行うのが好ましい。
【0032】なお、前記未延伸シートは、単層でも2層
以上が積層された多層シートであってもよい。未延伸シ
ートが多層の場合、2種類以上のポリオレフィン系樹脂
材料の層からなる多層シートであってもよく、ポリオレ
フィン系樹脂材料以外の層が積層された多層シートであ
ってもよく、またこれらの組み合わせであってもよい。
【0033】ポリオレフィン系樹脂材料以外の層が積層
された多層シートの場合は、基材(具体的には層構成比
50%以上の層)となる樹脂層が本発明で用いられるポ
リオレフィン系樹脂材料からなる層であればよい。層構
成比50%未満の層を構成するポリオレフィン系樹脂材
料以外の材料としては、例えばポリアミド、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリビニルアルコール等が挙げられ
る。これらのポリオレフィン系樹脂材料以外の材料から
なる層は、前記ポリオレフィン系樹脂材料からなる基材
層に共押出成形等により積層することができる。
【0034】未延伸シートが多層の場合は、上記T1
びT2は多層シート全体(全層)のトータルの融解熱量
から求めたものが採用される。多層シート全体(全層)
のトータルの融解熱量は、例えば、多層シートを切り出
してDSCにて測定することにより求めることができ
る。
【0035】(2)ポリオレフィン系樹脂材料 本発明でフィルム成形に用いられる樹脂材料は、ポリオ
レフィン系樹脂を主体とするポリオレフィン系樹脂材料
である。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1系樹脂
などが挙げられる。これらのうち、好ましいものはポリ
プロピレン系樹脂である。
【0036】ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロ
ピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体等が挙げられ、プロピレン・α−オレフィン
ランダム共重合体としてはプロピレン・エチレンランダ
ム共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1ランダ
ム共重合体等が挙げられる。好ましくは、融点が145
℃以下、MFR(メルトフローレート)が10g/10
分以下のプロピレン・エチレンランダム共重合体、プロ
ピレン・ブテン−1ランダム共重合体が用いられる。こ
れらのポリオレフィン系樹脂は単独で用いても2種以上
を混合して用いてもよい。
【0037】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
材料には、ポリオレフィン系樹脂に加えて、通常のフィ
ルム用ポリオレフィン樹脂成形材料等に使用される添加
剤等の他の付加的成分を、本発明の効果を著しく損なわ
ない範囲で任意に配合することができる。このような任
意成分としては、酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、光
安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、
帯電防止剤、防曇剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、
分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤が挙げられる。
また、上記ポリオレフィン系樹脂に加え、さらにポリオ
レフィン系樹脂以外の樹脂、例えば石油樹脂、酸変性ポ
リオレフィン系樹脂等を任意に添加することもできる。
【0038】(3)熱収縮性フィルム 本発明の方法で得られる熱収縮性フィルムは、本発明の
ポリオレフィン系樹脂材料からなるフィルムにより形成
される層(以下、「ポリオレフィン系樹脂層」という場
合がある)のみからなる単層フィルムでもよいが、未延
伸シートとして該ポリオレフィン系樹脂材料以外の材料
からなる層を積層した多層シートを用いた場合は、該ポ
リオレフィン系樹脂層以外の層が積層された2層以上の
多層フィルムとなる場合があり、前記熱収縮性フィルム
はそのような多層フィルムであってもよい。前記熱収縮
性フィルムが多層フィルムの場合、本発明のポリオレフ
ィン系樹脂層が層構成比50%以上、好ましくは60%
以上の基材層を構成していればよい。また、前記熱収縮
性フィルムの厚み(多層フィルムの場合は総厚み)は通
常5〜100μm、好ましくは8〜60μmである。
【0039】かかる本発明の熱収縮性フィルムは、加熱
によって収縮する性質を利用して、個包装、集積包装、
収縮ラベルなどのシュリンク包装用途に幅広く用いるこ
とができる。本発明の方法で得られる熱収縮性フィルム
は、その用途によって好適な収縮率が異なるが、一般に
120℃における加熱収縮率が15%〜80%のものが
好適に用いられる。
【0040】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、これ
ら実施例によって何ら制約を受けるものではない。な
お、実施例における物性の測定方法及び評価方法は次の
通りである。
【0041】(1)DSCによるT1およびT2の測定
(単位:℃) セイコー社製DSCを用い、サンプル(ポリオレフィン
系樹脂材料)量5.0mgを採り、200℃で5分間保
持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで冷却
し、更に10℃/分の昇温スピードで融解させて融解熱
量曲線を得、得られた融解熱量曲線によりT1およびT2
を求めた。
【0042】(2)加熱収縮率(単位:%) 延伸フィルムを10cm×10cmの正方形状に、その
一辺がフィルムの流れ方向と平行になるよう切り出し、
2枚の金網の間にはさみ、これを120℃に加熱したシ
リコンオイル槽に20秒間浸漬した。20秒経過後直ち
に別途用意した23℃のシリコンオイル槽に20秒間浸
漬したのち金網よりフィルムを取りだし、フィルムの流
れ方向、直交方向各々の長さを測定し、加熱収縮率を求
めた。
【0043】(3)厚薄精度(%) 延伸フィルムをフィルムの流れ方向および、直交方向に
各々フィルム全幅を短冊状に切り出し、連続厚み計を用
いて平均厚みda、最大厚みdb、最小厚みdcを測定
し、厚みのふれ幅と平均厚みの比(db−dc)/da×
100(%)をもって厚薄精度の指標とした。値が小さ
いほど良好である。
【0044】
【実施例1】(1)ポリオレフィン系樹脂材料 MFR2.5g/10分、エチレン含量3.8重量%の
プロピレン・エチレンランダム共重合体パウダー100
重量部に対して、ステアリン酸カルシウム0.05重量
部、BHT(2,6−ジターシャリーブチルヒドロキシ
トルエン)0.2重量部、「Irganox1010」
(チバガイギー社製)0.05重量部、NA11(旭電
化社製)0.05重量部をヘンシェルミキサーで混合し
た後、30mm単軸押出機で造粒してペレット化し、ポ
リオレフィン系樹脂材料を得た。このポリオレフィン系
樹脂材料のT1は90℃、T2は141℃であった
【0045】(2)未延伸シートの成形 前記ポリオレフィン系樹脂材料を230℃でTダイ法に
より溶融押出し、厚さ430μmの未延伸シートを得
た。
【0046】(3)延伸フィルムの成形 前記未延伸シートを9cm×9cmの正方形状に、その
一辺がシートの流れ方向と平行になるよう切り出し、東
洋精機製バッチ式二軸延伸装置にて、105℃で3分間
予熱をかけた後、直ちに90℃の雰囲気下、延伸速度1
0m/分の速度でシートの流れ方向に5倍、直交方向に
5倍の倍率で同時二軸延伸を行い、更に、延伸終了後9
0℃の雰囲気下10秒間熱セットしたのち延伸フィルム
を取りだした。評価結果を表1に示した。
【0047】
【実施例2】実施例1の(3)延伸フィルムの成形にお
いて、予熱温度を100℃、延伸温度を120℃、熱セ
ット温度を120℃に変えた以外は実施例1と同様に延
伸フィルムを成形した。評価結果を表1に示した。
【0048】
【実施例3】実施例1の(3)延伸フィルムの成形にお
いて、予熱温度を120℃、延伸温度を30℃、熱セッ
ト温度を30℃に変えた以外は実施例1と同様に延伸フ
ィルムを成形した。評価結果を表1に示した。
【0049】
【実施例4】実施例1の(3)延伸フィルムの成形にお
いて、シートの流れ(MD)方向に5.25倍、直交
(TD)方向に5.25倍の倍率で同時二軸延伸を行っ
た後、直ちに10m/分の速度でMD、TD両方向のチ
ャックを同時に最大延伸幅から5%戻し、最終延伸倍率
をシートの流れ方向に5倍、直交方向に5倍の倍率と
し、更に90℃の雰囲気下10秒間熱セットしたのち延
伸フィルムを取りだした。評価結果を表1に示した。
【0050】
【実施例5】実施例1の(2)未延伸シートの成形にお
いて、シートの厚さを590μmに変え、また(3)延
伸フィルムの成形において、予熱温度を110℃、延伸
温度を120℃、熱セット温度を120℃に変え、更に
延伸倍率をシートの流れ方向に6倍、直交方向に6倍と
した以外は実施例1と同様に延伸フィルムを成形した。
評価結果を表1に示した。
【0051】
【比較例1】実施例1の(3)延伸フィルムの成形にお
いて、予熱温度を145℃、延伸温度を145℃、熱セ
ット温度を145℃に変えた以外は実施例1と同様に延
伸フィルムを成形した。評価結果を表1に示した。温度
範囲が本発明の範囲からはずれているため、実施例に比
べ加熱収縮率が小さく、また厚み精度も劣ったものであ
った。
【0052】
【比較例2】実施例1の(3)延伸フィルムの成形にお
いて、予熱温度を110℃、延伸温度を120℃にか
え、シートの流れ方向に5.9倍、直交方向に5.9倍
の倍率で同時二軸延伸を行った後、直ちに10m/分の
速度でMD、TD両方向のチャックを同時に最大延伸幅
から15%戻し、最終延伸倍率をシートの流れ方向に5
倍、直交方向に5倍の倍率とし、更に120℃の雰囲気
下10秒間熱セットしたのち延伸フィルムを取りだし
た。評価結果を表1に示した。製膜工程終了時のフィル
ム幅と最大延伸時のフィルム幅の比が本発明の範囲から
はずれているため、実施例に比べて加熱収縮率が小さか
った。
【0053】
【比較例3】実施例1の(2)未延伸シートの成形にお
いて、シートの厚さを590μmに変え、また(3)延
伸フィルムの成形において、予熱温度を110℃、延伸
温度を120℃、熱セット温度を120℃に変え、更に
延伸倍率をシートの流れ方向に10倍、直交方向に10
倍(面延伸倍率100倍)とした以外は実施例1と同様
に延伸フィルムを成形した。延伸過程でフィルムが破
れ、成形できなかった。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の方法によれば、厚薄精度が良好
で、広幅の製品を得ることができ、成形速度を向上させ
るなど生産性を向上させることができ、かつ高い熱収縮
性を発現する熱収縮性フィルムが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬詰 忠司 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社材料開発センター内 Fターム(参考) 4F210 AA03 AA11 AE01 AG01 AR06 QC07 QD13 QD25 QG01 QG18 QW07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂材料をTダイ法に
    より押出成形して得られる未延伸シートを、フラット状
    同時二軸延伸成形法により製膜する製膜工程を含むフィ
    ルムの製造法であって、前記製膜工程が以下に示す条件
    (a)〜(c)を満たすことを特徴とする、熱収縮性フ
    ィルムの製造法。 (a)前記未延伸シートに対し、式1に示す温度範囲で
    予熱をかけ、次いで式2を満たす温度で同時二軸延伸す
    ること。 【数1】式1:T1≦Tp≦T2 (式1中、Tpは未延伸シートの予熱温度(℃)を示
    す。T1は、DSCで求めた前記ポリオレフィン系樹脂
    材料の総融解熱量をΔHmaとしたとき、低温側から起
    算した融解熱量が前記ΔHmaの10%となるときの温
    度(℃)を示す。T2は、低温側から起算した融解熱量
    が前記ΔHmaの70%となるときの温度(℃)を示
    す。) 【数2】式2:T1≦Tp+Te≦2×T2 (式2中、Teは延伸温度(℃)を示す。) (b)製膜工程終了時のフィルム幅をLe、最大延伸時
    のフィルム幅をLmとしたとき、LeとLmが式3の関
    係を満たすこと。 【数3】式3:0.90≦Le/Lm≦1.0 (c)最大延伸時のフィルムの流れ方向の延伸倍率が2
    倍〜10倍、横方向の延伸倍率が2倍〜10倍であり、
    かつ面延伸倍率が9〜81倍であること。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系樹脂材料が、ポリ
    プロピレン系樹脂材料である、請求項1記載の熱収縮性
    フィルムの製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005049702A1 (ja) * 2003-11-21 2005-06-02 Asahi Kasei Life & Living Corporation 低温収縮性フィルム
KR100688347B1 (ko) 2005-10-12 2007-03-02 도레이새한 주식회사 융착방지성이 우수한 열수축필름 및 그 제조방법

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