JP2001019765A - 低誘電率重合体組成物 - Google Patents
低誘電率重合体組成物Info
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Abstract
化合物で分子末端を封止することを特徴とした低誘電率
重合体組成物。 【化1】 (一般式(1)において、RはF、Rf、ORfから選
ばれる少なくとも1つを示し、Rfはフルオロ基を有す
る炭素数1〜20までの一価の有機基を示す。nは1〜
5の整数を示す。nが2以上の場合、Rは1種または2
種以上を混在させてもよい。)
Description
で末端を封止した低誘電率重合体組成物等に関する。
技術の進歩を反映して、高集積化、多機能化、高性能化
の一途をたどっている。その結果、回路抵抗や配線間の
コンデンサー容量(以下、それぞれ「寄生抵抗」、「寄
生容量」という.)が増大して、消費電力が増大するだ
けでなく、遅延時間も増大して、デバイスの信号スピー
ドが低下する大きな要因となっている。そのため、寄生
抵抗や寄生容量を下げることが求められており、その解
決策の一つとして、配線の周辺を低誘電率の層間絶縁膜
で被うことにより、寄生容量を下げて、デバイスの高速
化に対応しようとしている。具体的には、従来の層間絶
縁膜に用いられている酸化ケイ素膜を、より誘電率の小
さい有機膜に替える試みがなされている。しかし、層間
絶縁膜には、低誘電性とともに、実装基板製造時の薄膜
形成工程や、チィップ接続、ピン付け等の後工程に耐え
られる優れた耐熱性を有することが必要である。代表的
な低誘電性有機材料としてポリテトラフルオロエチレン
等のフッ素樹脂が知られているが、この樹脂の場合耐熱
性が不十分である。また、耐熱性の有機材料としてポリ
イミドが知られているが、従来のポリイミドの比誘電率
は3〜3.5程度であり、低誘電性の面で満足できな
い。すなわち、十分な高耐熱性と低誘電性とを同時に兼
ね備えた絶縁材料は、未だ見出されていないのが現状で
ある。
止する手段として、特開平10−110031号公報が
あるが、優れた撥水性を有する樹脂を目的としており、
さらに分子末端を封止している化合物が、酸化合物であ
り、これは、酸化合物の製造方法が困難であるため、多
種のフッ素基を有する化合物が容易に製造できないこと
を問題としており、層間絶縁膜としてさらに期待されて
いる低誘電率を得られるものではなかった。
を解決せしめ、優れた耐熱性と低誘電性と同時に兼ね備
えた絶縁材料として有用な低誘電率重合体組成物を提供
することにある。
で表されるフッ素含有アミン化合物で分子末端を封止す
ることを特徴とした低誘電率重合体組成物である。
ORfから選ばれる少なくとも1つを示し、Rfはフル
オロ基を有する炭素数1〜20までの一価の有機基を示
す。nは1〜5の整数を示す。nが2以上の場合、Rは
1種または2種以上を混在させてもよい。)
る。発明者らは、フッ素含有アミン化合物を末端封止剤
として用いて合成したポリイミドが、良好な耐熱性と低
誘電率に優れていることを見出し、完成するに至った。
ッ素含有アミン化合物のRはF、Rf、ORfから選ば
れる少なくとも1つを示している。Rfはフルオロ基を
有する炭素数1〜20までの一価の有機基を示し、nは
1〜5の整数である。またnが2以上の整数の場合、R
は1種または2種以上を混在させてもよい。
の具体例としては、2−フルオロアニリン、3−フルオ
ロアニリン、4−フルオロアニリン、2,3−ジフルオ
ロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、2,5−ジ
フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,
4−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリ
ン、2,3,4−トリフルオロアニリン、2,3,5−
トリフルオロアニリン、2,3,6−トリフルオロアニ
リン、2,4,5−トリフルオロアニリン、2,4,6
−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロア
ニリン、2,3,4,5−テトラフルオロアニリン、
2,4,5,6−テトラフルオロアニリン、2,3,
5,6−テトラフルオロアニリン、パーフルオロアニリ
ン、2−トリフルオロメチルアニリン、3−トリフルオ
ロメチルアニリン、4−トリフルオロメチルアニリン、
2,3−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,4
−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,5−ビス
(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ビス(トリ
フルオロメチル)アニリン、3,4−ビス(トリフルオ
ロメチル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、2,3,4−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、2,3,5−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、2,3,6−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、2,4,5−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、3,4,5−トリス(トリフルオロメチ
ル)アニリン、2,3,4,5−テトラキス(トリフル
オロメチル)アニリン、2,4,5,6−テトラキス
(トリフルオロメチル)アニリン、2,3,5,6−テ
トラキス(トリフルオロメチル)アニリン、ペンタキス
(トリフルオロメチル)アニリン、2−ペンタフルオロ
エチルアニリン、3−ペンタフルオロエチルアニリン、
4−ペンタフルオロエチルアニリン、2−ヘプタフルオ
ロプロピルアニリン、3−ヘプタフルオロプロピルアニ
リン、4−ヘプタフルオロプロピルアニリン、2−ノナ
フルオロブチルアニリン、3−ノナフルオロブチルアニ
リン、4−ノナフルオロブチルアニリン、2−ウンデカ
フルオロペンチルアニリン、3−ウンデカフルオロペン
チルアニリン、4−ウンデカフルオロペンチルアニリ
ン、2−トリデカフルオロヘキシルアニリン、3−トリ
デカフルオロヘキシルアニリン、4−トリデカフルオロ
ヘキシルアニリン、2−ペンタデカフルオロヘプチルア
ニリン、3−ペンタデカフルオロヘプチルアニリン、4
−ヘプタデカフルオロオクチルアニリン、2−トリフル
オロメトキシアニリン、3−トリフルオロメトキシアニ
リン、4−トリフルオロメトキシアニリン、2−ペンタ
フルオロエトキシアニリン、3−ペンタフルオロエトキ
シアニリン、4−ペンタフルオロエトキシアニリン、2
−ヘプタフルオロプロポキシアニリン、3−ヘプタフル
オロプロポキシアニリン、4−ヘプタフルオロプロポキ
シアニリン、2−ノナフルオロブトキシアニリン、3−
ノナフルオロブトキシアニリン、4−ノナフルオロブト
キシアニリン、2−ウンデカフルオロペンチルオキシア
ニリン、3−ウンデカフルオロペンチルオキシアニリ
ン、4−ウンデカフルオロペンチルオキシアニリン、2
−トリデカフルオロヘキシルオキシアニリン、3−トリ
デカフルオロヘキシルオキシアニリン、4−トリデカフ
ルオロヘキシルオキシアニリン、2−ペンタデカフルオ
ロヘプチルオキシアニリン、3−ヘプタデカフルオロオ
クチルオキシアニリン、4−ペンタデカフルオロヘプチ
ルオキシアニリン、2−ヘプタデカフルオロオクチルオ
キシアニリン、3−ヘプタデカフルオロオクチルオキシ
アニリン、4−ヘプタデカフルオロオクチルオキシアニ
リン、2−ノナデカフルオロノニルオキシアニリン、3
−トリフルオロメチル−4−(トリフルオロメトキシ)
アニリン、4−トリフルオロメチル−3−(トリフルオ
ロメトキシ)アニリン、4−アミノ−2,3’,5’−
トリス(トリフルオロメチル)ビフェニルエーテル、
2,4−ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェノキシ)アニリン等を挙げることができる。
化合物とテトラカルボン酸二無水物とを有機溶媒中で重
縮合させ、その中に末端封止剤を投入し反応させること
によって製造することができる。末端封止剤は芳香族ジ
アミンと酸無水物を重縮合させる前に投入し反応させて
も良いし、重縮合中に投入し反応させても良い。
り、芳香族ジアミン化合物は、1種もしくは2種類以上
を混合して使用することができ、また、テトラカルボン
酸二無水物も1種もしくは2種類以上を混合して使用す
ることができる。また、ゲル化しない範囲においてトリ
アミン、テトラアミンを混合することもできる。
具体例としては、m−フェニレンジアミン、o−フェニ
レンジアミン、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、
3,3’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,4’−ジ
アミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノジフェ
ニルエ−テル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミ
ノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、
2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミ
ノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ベン、1,3−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾ
イル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイ
ル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベン
ゼン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェ
ノン、4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェ
ノン、3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェ
ノン、3,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェ
ノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ケトン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕ケトン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕ケトン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフ
ェノキシジベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,
5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミ
ノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビ
ス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィ
ド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィド、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフ
ェニル)スルホン、ビス〔3−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェ
ニル)スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕エ−テル、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エ−テル、ビス〔3−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕エ−テル、ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼ
ン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベン
ゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フ
ェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−ア
ミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−
ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼ
ン、1,3−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベン
ゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−ビ
フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−
アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)
ベンゼン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3−
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチ
ルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミ
ノ−6−トリフルオロメチルフェノキシ)−α,α−ジ
メチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−
アミノ−6−フルオロメチルフェノキシ)−α,α−ジ
メチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−
アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベ
ンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノ−
6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕
ベンゼン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリ
フルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,
4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、2,4−ジアミノ−(2−トリフルオロメチル)フ
ェノキシベンゼン、2,4−ジアミノ−(3−トリフル
オロメチル)フェノキシベンゼン、2,4−ジアミノ−
(4−トリフルオロメチル)フェノキシベンゼン、2,
4−ジアミノ−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)]フェノキシベンゼン、2,4−ジアミノ−[2,
6−ビス(トリフルオロメチル)]フェノキシベンゼ
ン、2,4−ジアミノ−[2,4,6−トリス(トリフ
ルオロメチル)]フェノキシベンゼン、2,5−ジアミ
ノ−(2−トリフルオロメチル)フェノキシベンゼン、
2,5−ジアミノ−(3−トリフルオロメチル)フェノ
キシベンゼン、2,5−ジアミノ−(4−トリフルオロ
メチル)フェノキシベンゼン、2,5−ジアミノ−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)]フェノキシベ
ンゼン、2,5−ジアミノ−[2,6−ビス(トリフル
オロメチル)]フェノキシベンゼン、2,5−ジアミノ
−[2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)]フェ
ノキシベンゼン、3,5−ジアミノ−(2−トリフルオ
ロメチル)フェノキシベンゼン、3,5−ジアミノ−
(3−トリフルオロメチル)フェノキシベンゼン、3,
5−ジアミノ−(4−トリフルオロメチル)フェノキシ
ベンゼン、3,5−ジアミノ−[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)]フェノキシベンゼン、3,5−ジアミ
ノ−[2,6−ビス(トリフルオロメチル)]フェノキ
シベンゼン、3,5−ジアミノ−[2,4,6−トリス
(トリフルオロメチル)]フェノキシベンゼン、2,4
−ジアミノ−1,5−ビス[3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)]フェノキシベンゼン、2,4−ジアミノ−
1,5−ビス[2,6−ビス(トリフルオロメチル)]
フェノキシベンゼン、2,4−ジアミノ−1,5−ビス
[2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)]フェノ
キシベンゼンジアミノポリシロキサン4,4’−ジアミ
ノ−3”−トリフルオロメチルトリフェニルアミン、
4,4’−ジアミノ−3”,5”−ビス(トリフルオロ
メチル)トリフェニルアミン、4,4’−ジアミノ−
2,2’,3”,5”−テトラキス(トリフルオロメチ
ル)トリフェニルアミンなどが挙げられる。これらは1
種または2種以上混合して使用される。
の好ましい具体例としては、ピロメリット酸二無水物、
3−フルオロピロメリット酸二無水物、3,6−ジフル
オロピロメリット酸二無水物、3,6−ビス(トリフル
オロメチル)ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4
−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、3,3”,4,4”−テルフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3”’,4,4”’−クァテ
ルフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3””,
4,4””−キンクフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、メチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、
1,1−エチニリデン−4,4’−ジフタル酸二無水
物、2,2−プロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無
水物、1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸二無水
物、1,3−トリメチレン−4,4’−ジフタル酸二無
水物、1,4−テトラメチレン−4,4’−ジフタル酸
二無水物、1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタ
ル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、ジフルオロメチレン−4,4’−ジフ
タル酸二無水物、1,1,2,2−テトラフルオロ−
1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、
1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1,3−ト
リメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1,
2,2,3,3,4,4−オクタフルオロ−1,4−テ
トラメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,
1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロ−
1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水
物、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、チオ−
4,4’−ジフタル酸二無水物、スルホニル−4,4’
−ジフタル酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルシロ
キサン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、1,3−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)
ベンゼン二無水物、1,3−ビス[2−(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水
物、1,4−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、ビス[3−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン
二無水物、ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]メタン二無水物、2,2−ビス[3−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパ
ン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−
ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジメチルシラン二
無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無
水物、2,3,6,7,−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,5,6,−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレン
テトラカルボン酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジ
イカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカ
ルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二
無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカル
ボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビシク
ロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、カルボニル−
4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン
酸)二無水物、メチレン−4,4’−ビス(シクロヘキ
サン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,2−エチ
レン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカ
ルボン酸)二無水物、1,1エチニリデン−4,4’−
ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水
物、2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(シクロヘ
キサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデ
ン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカル
ボン酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(シクロヘ
キサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、チオ−4,
4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)
二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(シクロヘキサ
ン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、2,2’−ジフ
ルオロ−3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、5,5’−ジフルオロ−3,3’4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、6,6’−ジ
フルオロ−3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2’,5,5’,6,6’−ヘキサ
フルオロ−3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)
−3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,
3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
6,6’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)−
3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2’,6,6’−テトラキス(トリフルオロメ
チル)−3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、5,5’,6,6’−テトラキス(トリフ
ルオロメチル)−3,3’4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,2’,5,5’,6,6’−
ヘキサキス(トリフルオロメチル)−3,3’4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’−ジ
フルオロオキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、5,
5’−ジフルオロオキシ)−4,4’−ジフタル酸二無
水物、6,6’−ジフルオロオキシ−4,4’−ジフタ
ル酸二無水物、3,3’,5,5’,6,6’−ヘキサ
フルオロオキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,
3’−ビス(トリフルオロメチル)オキシ−4,4’−
ジフタル酸二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメ
チル)オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、6,
6’−ビス(トリフルオロメチル)オキシ−4,4’−
ジフタル酸二無水物、3,3’,5,5’−テトラキス
(トリフルオロメチル)オキシ−4,4’−ジフタル酸
二無水物、3,3’,6,6’−テトラキス(トリフル
オロメチル)オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、
5,5’,6,6’−テトラキス(トリフルオロメチ
ル)オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,
3’,5,5’,6,6’−ヘキサキス(トリフルオロ
メチル)オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,
3’−ジフルオロスルホニル−4,4’−ジフタル酸二
無水物、5,5’−ジフルオロスルホニル−4,4’−
ジフタル酸二無水物、6,6’−ジフルオロスルホニル
−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,3’,5,
5’,6,6’−ヘキサフルオロスルホニル−4,4’
−ジフタル酸二無水物、3,3’−ビス(トリフルオロ
メチル)スルホニル−4,4’−ジフタル酸二無水物、
5,5’−ビス(トリフルオロメチル)スルホニル−
4,4’−ジフタル酸二無水物、6,6’−ビス(トリ
フルオロメチル)スルホニル−4,4’−ジフタル酸二
無水物、3,3’,5,5’,6,6’−ヘキサフルオ
ロスルホニル−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,
3’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)ス
ルホニル−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,3’,
6,6’−テトラキス(トリフルオロメチル)スルホニ
ル−4,4’−ジフタル酸二無水物、5,5’,6,
6’−テトラキス(トリフルオロメチル)スルホニル−
4,4’−ジフタル酸二無水物、3,3’,5,5’,
6,6’−ヘキサキス(トリフルオロメチル)スルホニ
ル−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,3’−ジフル
オロ−2,2−パーフルオロプロピリデン−4,4’−
ジフタル酸二無水物、5,5’−ジフルオロ−2,2−
パーフルオロプロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無
水物、6,6’−ジフルオロ−2,2−パーフルオロプ
ロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,
3’,5,5’,6,6’−ヘキサフルオロ−2,2−
パーフルオロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水
物、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−2,2−
パーフルオロプロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無
水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−2,2
−パーフルオロプロピリデン−4,4’−ジフタル酸二
無水物、6,6’−ジフルオロ−2,2−パーフルオロ
プロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、3,
3’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)−
2,2−パーフルオロプロピリデン−4,4’−ジフタ
ル酸二無水物、3,3’,6,6’−テトラキス(トリ
フルオロメチル)−2,2−パーフルオロプロピリデン
−4,4’−ジフタル酸二無水物、5,5’,6,6’
−テトラキス(トリフルオロメチル)−2,2−パーフ
ルオロプロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、
3,3’,5,5’,6,6’−ヘキサキス(トリフル
オロメチル)−2,2−パーフルオロプロピリデン−
4,4’−ジフタル酸二無水物9−フェニル−9−(ト
リフルオロメチル)キサンテン−2,3,6,7−テト
ラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(トリフルオロメ
チル)キサンテン−2,3,6,7−テトラカルボン酸
二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、9,9−
ビス〔4−(3,4−ジカルボキシ)フェニル〕フルオ
レン二無水物および、9,9−ビス〔4−(2,3−ジ
カルボキシ)フェニル〕フルオレン二無水物等を挙げる
ことができる。
二無水物との重縮合反応は、通常、有機溶媒中で行われ
る。有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、
N,N−ジエチルメトキシアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリド
ン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエ
タン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3
−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリ
ン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラ
メチル尿素、m−クレゾール、ガンマブチロラクトン、
シクロヘキサノン、シクロペンタノン等をあげることが
できる。これらの有機溶媒は1種でまたは2種以上を混
合して使用することができる。
は、通常、2〜50重量%、好ましくは5〜30重量%
であり、反応温度は、通常、60℃以下、好ましくは5
0℃以下である。反応圧力は特に限定されず、通常、常
圧で実施することができる。また反応時間は、通常、
0.5〜24時間である。このような重縮合反応によ
り、ポリアミド酸を得ることができる。
ポリマーは、上記に記載した芳香族ジアミン化合物とテ
トラカルボン酸二無水物とを重縮合させることで得られ
るが、その構造は直鎖状でも、分岐(枝分かれ)状のい
ずれでも構わない。本発明の最も特徴であるフッ素含有
アミノ化合物でより多くの末端を封止し、低誘電率を得
る点を考慮すれば、分岐状ポリマーは直鎖状のポリマー
より末端数が多いので、フッ素含有化合物をより多く導
入できるので、直鎖状ポリマーより分岐状ポリマーのほ
うが好ましい。
に作るために3価から4価の基を用いる。このような化
合物としては下記一般式(2)に示したようなものが好
ましい。しかしながら、これ以外の3価から4価の基を
使用することもできる。また枝分かれを得る場合、基が
3価以下となると枝分かれが得られないので好ましくな
い。また、基が5価以上となるとゲル化するおそれがあ
るので好ましくない。
Tは炭素数1〜6のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子
またはNHより選ばれる。) 分岐状ポリマーを構成するための3価から4価の基は、
ポリマー成分中の5モル%から60モル%配合されてい
ることが好ましい。さらに好ましくは10モル%から5
0モル%である。5モル%より少ないと、得られるポリ
マーが線状ポリマーの性質に近づき、60モル%より多
いと反応中にゲル化するおそれがある。
モノマーのみで重合した直鎖状のポリマーに較べると末
端数が多いので、末端基を多く導入できるメリットがあ
る。さらに、本発明の低誘電率重合体組成物は、最初に
枝分かれ基と2価の基を反応させることが可能で、この
操作を繰り返すことで、例えば一般式(3)に示したよ
うな放射状の枝分かれポリマーに近いものが得られると
推定される。このような適度な枝分かれで広がりを有し
たポリマーは、2価のモノマーのみで重合した直鎖状の
ポリマーに較べるとポリマー鎖同士がお互いに近づきあ
うことがなくなり、単位体積当たりのポリマーの体積分
率を小さくすることができる。このような体積分率の小
さいポリマーは体積分率の大きなポリマーより誘電率が
低下する傾向にある。これは、絶縁体の中で誘電率の最
も小さいものは真空であり、次いで空気であるためであ
る。
0、R2、・・R2mは3価から6価の有機基、ケイ素原子
含有基、R1、R3、・・R2m+1は2価の基、nは1から
100までの整数、r0は3から6までの整数、r2、
・・r2mは2から5までの整数を表す。またRsは末端
封止基を示している。) 本発明のポリイミドは、ポリアミド酸を脱水して閉環し
てイミド化することにより、製造することができる。前
記イミド化に際しては、加熱イミド化、または、化学イ
ミド化を採用することができる。前記加熱イミド化法と
しては、例えば、(a)ポリアミド酸溶液をガラス、金
属等の表面平滑な基板上に流延して加熱する方法、ある
いは、(b)ポリアミド酸溶液をそのまま加熱する方法
が適用される。これらの方法におけるポリアミド酸の溶
媒としては、例えば、ポリアミド酸の製造に使用される
ものと同様の有機溶媒を挙げることができる。前記
(a)の加熱イミド化法では、ポリアミド酸を基板上に
流延して形成された薄膜を、常圧下または減圧下で加熱
することにより、フィルム状のポリイミドを得ることが
できる。この場合の温度は通常、100〜400℃、好
ましくは150〜350℃であり、反応中に徐々にまた
は段階的に温度を上げることが好ましい。また、前記
(b)の加熱イミド化法では、ポリアミド酸溶液を加熱
することにより、ポリイミドが粉末ないし、溶液として
得られる。この場合の加熱温度は、通常、80〜300
℃、好ましくは、100〜250℃である。また、
(b)の加熱イミド化法に際しては、副生する水の除去
を容易とするため、水と共沸し、特に反応系外で水と容
易に分離しうる成分、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素を存在させることもできる。
さらに、(b)の加熱イミド化法に際しては、脱水閉環
を促進させるため、第三級アミン、例えば、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミ
ン、トリ−i−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミ
ン等の脂肪族第三級アミン類、N,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族第三級アミン
類、ピリジン、キノリン、イソキノリン等の複素環式第
三級アミン類等の触媒をポリアミド酸100重量部当た
り、例えば10〜400重量部用いることもできる。
ば、(c)ポリアミド酸を脱水環化させる閉環剤を用
い、溶液状態でポリイミド化する方法が採用され、ポリ
イミドが粉末あるいは溶液として得られる。この方法で
使用される溶媒としても、例えば、ポリアミド酸の製造
に使用されるものと同様の有機溶媒を挙げることができ
る。(c)の化学イミド化方法に使用される閉環剤とし
ては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸
のような無水物等を挙げることができる。これらの閉環
剤は、1種または2種類以上を混合して使用することが
でき、その使用量は、前記一般式(2)で表される繰り
返し単位1モル当たり通常2〜200モル、好ましくは
2〜100モルである。(c)の化学イミド化における
反応温度は、通常、0〜200℃である。なお、化学イ
ミド化法においても、前記加熱イミド化法の場合と同様
に第三級アミンを触媒として使用することができる。前
記加熱イミド化法または化学イミド化法によりポリイミ
ドが粉末として得られた場合は、濾過、噴霧乾燥、水蒸
気蒸留等の適宜の方法により、ポリイミド粉末を媒体か
ら回収することができる。本発明のポリイミドのイミド
化率は、50%以上、好ましくは90%以上である。
耐熱性に優れ、その誘電率(1kHz)は、3.0以
下、好ましくは2.8未満、さらに好ましくは2.7以
下、屈折率(膜面に対して平行方向(TE))は1.6
以下であり、イミド化後の5%重量減少温度は通常40
0℃以上、好ましくは500℃以上である。しかも、本
発明のポリイミドは、各種溶剤に対する溶解性にも優れ
ている。したがって、本発明のポリイミドは、特にLS
Iにおける層間絶縁膜として極めて好適に使用すること
ができるほか、一般の絶縁材料、耐熱性材料としても有
用である。本発明のポリイミドから層間絶縁膜を形成す
る際には、その前駆体物質である前記ポリアミド酸のワ
ニスあるいはペースト、該ポリイミドのフィルム等が使
用される。前記層間絶縁膜の形成法を例示すると、下記
の通りである。
層間に流延し、ワニス中の過剰の溶媒を過熱下および/
または減圧下で除去して、該ポリアミド酸の薄膜を形成
した後、例えば、100〜400℃、常圧下または加圧下
で、該ポリアミド酸を脱水閉環してイミド化する方法、
(ロ)フィルム状のポリイミドをデバイスの層間に配置
し、例えば、100〜400℃、常圧または加圧下で圧着
する方法がある。また、ポリイミドをフィルム状で取得
する方法としては、例えば、(ハ)予め離型処理した基
板、例えばガラス、テフロン、ポリエステル等の基板上
に、ポリアミド酸のワニスを流延し、徐々に加熱して溶
媒を除去しつつ脱水閉環し、イミド化する方法、(ニ)
ポリイミドの粉末を、プレス成形、射出成形等の適宜の
方法によりフィルム状に形成する方法等を採用すること
ができる。本発明のポリイミドを層間絶縁膜として使用
する場合の具体例としては、半導体の多層配線の層間絶
縁膜、多層プリント基板のリジット板やフレキソ印刷等
の層間絶縁膜、パッケージやMCM基板等の層間絶縁膜
等を挙げることができる。また、本発明のポリアミド酸
あるいは本発明のポリイミドワニスを基板上に流延した
後、加熱し、乾燥することによって、厚さ数十〜数百μm
のポリイミドのドライフィルムを得ることもできる。こ
のようなドライフィルムは多くの用途、例えば、半導体
のパッシベーション膜(ストレスバッファー膜)、α線
遮断膜等として使用することもできる。さらに、本発明
のポリイミドの前記以外の用途としては、ダイボンディ
ング用接着剤、リードオンチップ(LOC)用接着剤、
多層リードフレーム用接着フィルム等を挙げることがで
きる。
施例および比較例をあげて説明するが、本発明はこれら
の例によって限定されるものではない。
用いて、ポリスチレン換算にて重量平均分子量(Mw)
を測定した。 膜厚の測定 シリコンウエハーに製膜した膜に傷を付け、その傷の深
さを測定し、その深さを膜の厚さとした。
レットパッカード製のLCRメーター4284Aを用い
て測定し、次の式により比誘電率(ε)を求めた。 ε=C・d/ε0・S 但し、Cは静電容量、dは試料膜厚、ε0は真空中の誘
電率、Sは上部電極面積である。 5%重量減少温度(Td5)の測定 熱天秤を用い、窒素中、昇温速度10℃/分で加熱し
て、5%重量減少を示した温度を測定した。
チル−4,4’−ジアミノジフェニル(TFMB)2.
88g(9mmol)をNMP25.0gに溶解し、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物
(6FDA)4.44g(10mmol)と3,5−ビ
ストリフルオロメチルアニリン0.46g(2mmo
l)をNMP6.1gとともに加え、50℃で4時間撹
拌することで目的のポリアミド酸のワニスを得た。この
ポリマーのMwは41500であった。
脂製フィルター(ポアサイズ0.5μm)を用いて濾過
した。つぎに、この溶液を6×6cmのAl基板上およ
びシリコンウエハー上に回転塗布し、ついで、ホットプ
レート(大日本スクリーン社製SKW−636)を用い
て、80℃で3分、120℃で3分プリベークし、さら
にオーブン(光洋リンドバーグ製イナートオーブン)を
用いて、140℃で0.5時間、350℃で1時間加熱
することにより、ポリイミド膜を得た。その後、Al基
板上に形成したこのポリイミド膜上にマスクをしてAl
を真空蒸着し、上部電極を形成して比誘電率(ε)測定
試料とした。その結果、ε=2.68であった。
イミド膜を用いて、5%重量減少温度(Td5)を測定
した。その結果、Td5=538℃であり、高い耐熱性
を有することが確認された。
−トリアミノピリミジン(TAPym)0.625g
(5mmol)をm−クレゾール(mCR)170gに
溶解させた。ここに6FDA6.66g(15mmo
l)をmCR12gとともに加えて、60℃で30分攪
拌した。続いて、TFMB4.80g(15mmol)
をmCR5gとともに加えて、60℃で15分、180
℃で1時間攪拌した。その後、6FDA6.66g(1
5mmol)をmCR5gとともに加え、60分で30
分攪拌した。ついでTAPym1.87g(15mmo
l)をmCR28gとともに加えて溶解した後、60℃
で15分、180℃で1時間攪拌した。その後、6FD
A13.32g(30mmol)をmCR10gととも
に加え、60分で30分攪拌した。続いて、TFMB
9.61g(30mmol)をmCR5gとともに加え
て、60℃で15分、180℃で1時間攪拌した。この
溶液を室温に戻し、メタノールと水(=8:2)の混合
溶液2lに投入して析出させた。この析出物を濾取し、
NMPに溶解させ、メタノール0.5lに再沈澱させ白
色固体を得た。この析出物を濾取し、減圧乾燥機DP3
2(ヤマト社製)を用いて50℃で一晩乾燥させ、アミ
ン末端の分岐状ポリマー(ポリマーA)を40g得た。
このポリマーのMwは5700であった。
マー換算で0.459mmol)をmCR20gに溶解
させた。ここに6FDA1.23g(2.76mmo
l)と末端封止剤として3−トリフルオロアニリン0.
44g(2.76mmol)をmCR12gとともに加
えて、60℃で30分攪拌した。続いて180℃で1時
間攪拌した。この溶液を室温に戻し、メタノールと水
(=8:2)の混合溶液0.5lに投入して析出させ
た。この析出物を濾取しNMPに溶解させ、メタノール
0.5lに再沈澱させ白色固体を得た。この析出物を濾
取し、減圧乾燥機DP32(ヤマト社製)を用いて50
℃で一晩乾燥させ、4.5gの目的の分岐状ポリマーを
得た。このポリマーのMwは9700であった。実施例
1と同様にして、ポリマーの比誘電率(ε)および5%
重量減少温度(Td5)を測定した。その結果、ε=
2.75であり低い値であった。Td5=530℃であ
り、高い耐熱性を有することが確認された。
外は実施例2と同様にして目的の分岐状ポリマーを重合
し、実施例1と同様にして各ポリマーの重量平均分子量
(Mw)、比誘電率(ε)および5%重量減少温度(T
d5)を測定した。これらの結果を表1に示した。
−トリアミノピリミジン(TAPym)0.625g
(5mmol)をm−クレゾール(mCR)170gに
溶解させた。ここに6FDA6.66g(15mmo
l)をmCR12gとともに加えて、60℃で30分攪
拌した。続いて、4,4’−ジアミノ−2,2’,
3”,5”−テトラキス(トリフルオロメチル)トリフ
ェニルアミン(DTTT)8.21g(15mmol)
をmCR5gとともに加えて、60℃で15分、180
℃で1時間攪拌した。その後、6FDA6.66g(1
5mmol)をmCR5gとともに加え、60分で30
分攪拌した。ついでTAPym1.87g(15mmo
l)をmCR28gとともに加えて溶解した後、60℃
で15分、180℃で1時間攪拌した。その後、6FD
A13.32g(30mmol)をmCR10gととも
に加え、60分で30分攪拌した。続いて、DTTT1
6.42g(30mmol)をmCR5gとともに加え
て、60℃で15分、180℃で1時間攪拌した。その
後、6FDA13.32g(30mmol)と3,5−
ビストリフルオロメチルアニリン6.87g(30mm
ol)をmCR10gとともに加え、60℃で15分、
180℃で1時間攪拌した。この溶液を室温に戻し、メ
タノールと水(=8:2)の混合溶液2lに投入して析
出させた。この析出物を濾取しNMPに溶解させ、メタ
ノール0.5lに再沈澱させ白色固体を得た。この析出
物を濾取し、減圧乾燥機DP32(ヤマト社製)を用い
て50℃で一晩乾燥させ、アミン末端の分岐状ポリマー
を59.1g得た。このポリマーのMwは11200で
あった。
率(ε)および5%重量減少温度(Td5)を測定し
た。その結果、ε=2.56であり低い値であった。T
d5=532℃であり、高い耐熱性を有することが確認
された。
チル−4,4’−ジアミノジフェニル(TFMB)3.
20g(10mmol)をNMP25.0gに溶解し、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物
(6FDA)4.44g(10mmol)をNMP6.
1gとともに加え、50℃で4時間撹拌することで目的
のポリマーのワニスを得た。このポリマーのMwは12
0000であった。実施例1と同様にして、ポリマーの
比誘電率(ε)および5%重量減少温度(Td5)を測
定した。その結果、ε=2.8であり、フッ素含有化合
物で末端封止したポリマーより比誘電率が大きくなっ
た。Td5=540℃であった。
て目的のポリマーを重合した。このポリマーのMwは1
1900であった。、実施例1と同様にしてポリマーの
比誘電率(ε)、および5%重量減少温度(Td5)を
測定した。その結果、ε=2.82であり、実施例より
比誘電率が大きくなった。Td5=539℃であった。
従来の耐熱性を充分持ち得た樹脂組成物を得ることがで
きた。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1)で表されるフッ素含有アミン
化合物で分子末端を封止することを特徴とした低誘電率
重合体組成物。 【化1】 (一般式(1)において、RはF、Rf、ORfから選
ばれる少なくとも1つを示し、Rfはフルオロ基を有す
る炭素数1〜20までの一価の有機基を示す。nは1〜
5の整数を示す。nが2以上の場合、Rは1種または2
種以上を混在させてもよい。) - 【請求項2】請求項1記載の低誘電率重合体組成物がポ
リアミド酸、ポリイミドであることを特徴とする低誘電
率重合体組成物。 - 【請求項3】請求項2記載の低誘電率重合体組成物が分
岐状ポリアミド酸、分岐状ポリイミドであることを特徴
とする低誘電率重合体組成物。 - 【請求項4】請求項3記載の低誘電率重合体組成物の比
誘電率が2.8未満であることを特徴とする低誘電率重
合体組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19140499A JP4423705B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 低誘電率重合体 |
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---|---|---|---|
JP19140499A JP4423705B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 低誘電率重合体 |
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Family Applications (1)
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