JP2001017258A - 座椅子 - Google Patents

座椅子

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JP2001017258A
JP2001017258A JP11194687A JP19468799A JP2001017258A JP 2001017258 A JP2001017258 A JP 2001017258A JP 11194687 A JP11194687 A JP 11194687A JP 19468799 A JP19468799 A JP 19468799A JP 2001017258 A JP2001017258 A JP 2001017258A
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shaft
seat
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chair
gear
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JP11194687A
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Naritaka Hashida
成敬 橋田
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Hikari Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 座椅子として、背もたれ部の角度を極めて簡
単な操作によって無段階に調整でき、背もたれ部が不用
意に倒れる危険性がなく、製作コスト的に有利なものを
提供する。 【解決手段】 座枠1の座側金具11と背枠2の背側金
具12との枢着連結部3A,3Bが、アウターギヤ6a
と、インナーギヤ6bと、両ギヤ6a,6bを貫通する
回転作動軸7A,7Bとでタウメル機構を構成し、回転
作動軸7A,7Bの対向するフランジ部8A,8B間に
回転軸線に対する同心軸部71と偏心軸部72とを有
し、アウターギヤ6aとインナーギヤ6bとが噛合状態
で両フランジ部8A,8B間に挟まれて配置し、両ギヤ
6a,6bの一方に同心軸部71が嵌合して他方に偏心
軸部72が嵌合し、回転作動軸7Aの回転操作によって
背枠2が前後方向に傾動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、背もたれ部の角
度を無段階に調整できる座椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】座椅子の背もたれ部の角度調整手段とし
て、従来よりラチェット方式が汎用されている。その代
表的な構造では、係止爪を設けた座側金具とラチェット
を設けた背側金具とを連結する枢軸に、ラチェットと係
止爪との係合を規制するカム板が枢支されており、背も
たれを起立させる前方向に回動させて段階的に角度調整
できると共に、その前方回動終端で係止爪がカム板にて
係合不能状態となり、背もたれを後方へ倒して係止爪を
係合可能状態に戻すことより、再び背もたれ部の前方回
動による角度調整を行えるようになっている(実公昭4
1−488号、同42−3313号、同54−3133
1号、同59−20118号等)。
【0003】その他、ラチェットを備えた背側金具にく
字形の長孔を設け、係止爪を有する座側金具に該長孔を
通した枢軸を軸支させると共に、スプリングにて両金具
を引き付け方向に付勢することにより、前記のカム板を
省略した形で同様の角度調整を行えるようにしたもの
(例えば、特開平11−37139号)や、背側金具の
カム曲面と座側金具の凹円弧面との間に装填したコロの
噛み込みにより、背もたれの前方回動による角度調整を
無段階に行えるようにしたもの等も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の角度調整手段では、いずれも背もたれ部の角度は前
方回動側でのみ調整可能であるから、背もたれ部を一旦
設定した角度よりも後傾の大きい状態とする場合、背も
たれ部を前方回動終端まで折り付け、次いで後方へ倒し
た上で再び所要の角度まで前方回動させることになり、
操作に非常に手間がかかるという問題があった。また、
ラチェット機構では、背もたれ部の角度調整範囲が最大
5〜6段階程度に限られ、使用者の好みや状況に応じた
細かい角度調整を行えないという難点もあった。
【0005】この発明は、上述の事情に鑑みて、背もた
れ部の角度を極めて簡単な操作によって無段階に調整で
き、しかも背もたれ部が不用意に倒れるような危険性が
なく、また製作コスト的にも有利な座椅子を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、座枠の後部左右両側に固着され
た座側金具と、背枠の下部左右両側に固着された背側金
具とが枢着連結された座椅子において、少なくとも左右
片側における座側金具と背側金具の枢着連結部は、一方
の金具側面の円形凸部外周に設けたアウターギヤと、他
方の金具側面の円形凹部内周に設けられて前記アウター
ギヤよりも径大で且つ歯数の多いインナーギヤと、これ
ら両ギヤを貫通する回転作動軸とでタウメル機構を構成
しており、前記回転作動軸は、対向する一対のフランジ
部を備え、これら両フランジ部間に回転軸線に対する同
心軸部と偏心軸部とを有し、前記アウターギヤとインナ
ーギヤとが噛合状態で両フランジ部間に挟まれて配置
し、両ギヤの一方に同心軸部が嵌合すると共に他方に偏
心軸部が嵌合し、この回転作動軸の回転操作によって背
枠が座枠に対して前後方向に傾動するようになされてい
る。
【0007】上記構成の座椅子では、座枠と背枠との枢
着連結部にタウメル機構を採用しているため、座枠に対
して背枠がどのような角度であっても、アウターギヤと
インナーギヤとの噛合によってその角度姿勢で安定に保
持されると共に、回転作動軸を回転させた際、その回転
方向によって背枠が前方と後方のいずれの傾動方向にも
回転作動軸の一回転当たり両ギヤの歯数差に相当する角
速度で無段階で傾動変位する。しかして、アウターギヤ
とインナーギヤとは噛合状態で回転作動軸の両フランジ
部間に挟まれていることから、背枠に回動方向とは異な
る方向の力や捻じれ方向の力が加わっても、両側のフラ
ンジ部によって両ギヤの重なりが開く動きは阻止され、
もって両ギヤの噛合が外れる懸念はない。
【0008】請求項2の発明は、上記請求項1の座椅子
において、回転作動軸における前記同心軸部側のフラン
ジ部が当該回転作動軸とは別体の孔付きプレートからな
り、該回転作動軸の前記同心軸部に続く一端側がより径
小の細軸部をなし、この細軸部に嵌装された前記孔付き
プレートが当該細軸部と前記同心軸部との境界段部に接
する状態で溶接にて固着されてなるものとしている。す
なわち、座椅子の組立製作に当たり、回転作動軸にアウ
ターギヤ及びインナーギヤを嵌装する上で、少なくとも
同心軸部側のフランジ部は別体の孔付きプレートとし
て、両ギヤの嵌装後に当該回転作動軸に嵌め込んで固着
する必要があるが、該孔付きプレートを溶接固着する際
に前記境界段部で位置決めを行えるから、両フランジ部
間を両ギヤの軽快な動きが保障される一定の間隔に確実
に設定できる。
【0009】請求項3の発明は、上記請求項1又は2の
座椅子において、左右両側の枢着連結部が共にタウメル
機構を構成し、これら両側のタウメル機構の回転作動軸
が連結シャフトを介して一体に連結されてなる構成とし
ている。この場合、背枠は、左右両側でタウメル機構の
アウターギヤとインナーギヤとの噛合によって傾動不能
に保持される。しかして、両側の回転作動軸が連結シャ
フトで一体化しているから、角度変更は片側の回転作動
軸の回転によって行える。
【0010】請求項4の発明は、上記請求項1又は2の
座椅子において、左右片側の枢着連結部のみがタウメル
機構を構成し、このタウメル機構がアウターギヤ2枚と
インナーギヤ2枚との二重噛合構造となっている。この
場合、背枠の設定した角度姿勢をタウメル機構の片側だ
けで保つことになるが、該タウメル機構が二重噛合構造
で大きな固定力を有するから、片側の固定のみで背枠を
安定に保持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る座椅子の実
施例について、図面を参照して具体的に説明する。図1
〜図4は第一実施例、図5は第二実施例を示す。
【0012】第一実施例の座椅子は、図1に示すよう
に、矩形枠状をなす金属パイプ製の座枠(1)の後部左
右両側に垂直に立設された舌片状の座側金具(11)(1
1)と、コ字枠状をなす金属パイプ製の背枠(2)の下
部左右両側に設けた斜め前方へ突出する帯板状の背側金
具(21)(21)とが枢着連結されており、両側の枢着連
結部(3A)(3B)にわたる連結シャフト(4)を有
すると共に、片側(使用者が座った状態での右側)の枢
着連結部(3A)に操作用ハンドル(5)が取り付けら
れている。なお、座枠(1)と背枠(2)の全体は、操
作用ハンドル(5)のみが外側に露呈する形で、図の仮
想線で示すようにクッション層及びカバーで覆われる。
【0013】図2に示すように、左右の枢着連結部(3
A)(3B)は、対称的に配置した略同様構造のタウメ
ル機構を構成している。各タウメル機構は、座側金具
(11)の側面に片側からのプレスによって形成された円
形凸部(11a)の外周のアウターギヤ(6a)と、背側
金具(21)の側面に同様にプレスによって形成された円
形凹部(21a)の内周のインナーギヤ(6b)と、これ
ら両ギヤ(6a)(6b)を貫通する回転作動軸(7
A)又は(7B)とからなる。
【0014】ここで、インナーギヤ(6b)は、歯数が
アウターギヤ(6a)よりも1個ないし数個多く、且つ
歯1個の高さをやや越える分だけ直径がアウターギヤ
(6a)の直径より大きく設定されている。また、回転
作動軸(7A),(7B)は、対向状に配置した小径フ
ランジ部(8A)と大径フランジ部(8B)を有すると
共に、両フランジ部(8A)(8B)の間が小径フラン
ジ部(8A)側の偏心軸部(71)と大径フランジ部(8
B)側の同心軸部(72)とで構成されている。そして、
アウターギヤ(6a)とインナーギヤ(6b)とは、相
互に噛合した状態で回転作動軸(7A),(7B)の両
フランジ部(8A)(8B)間に嵌装され、アウターギ
ヤ(6a)には偏心軸部(71)が、インナーギヤ(6
b)には同心軸部(72)がそれぞれギヤ中心と同心に嵌
合している。なお、小径フランジ部(8A)は座側金具
(11)のアウターギヤ(6a)側とは反対側の円形凹部
(11b)内に位置している。
【0015】このようなタウメル機構では、図3に示す
ように、回転作動軸(7A),(7B)の偏心軸部(7
1)に嵌合したアウターギヤ(6a)は、該偏心軸部(7
1)の偏心側でインナーギヤ(6b)に噛合するが、そ
れ以外の部分ではインナーギヤ(6b)から離れてお
り、回転作動軸(7A),(7B)の回転に伴って偏心
軸部(71)の中心Pが同心軸部(72)の中心Oの周りを
周回移動するから、インナーギヤ(6b)との噛合位置
も周方向に移動する。しかるに、両ギヤ(6a)(6
b)に歯数差があり、且つ歯数の少ないアウターギヤ
(6a)は固定側である座側金具(11)に設けられてい
るから、回転作動軸(7A),(7B)の回転に伴い、
その一回転当たり歯数差分だけ同方向にインナーギヤ
(6b)が回転し、これと一体の背枠(2)が前後に傾
動することになる。
【0016】一方、背枠(2)に前後へ傾動させる方向
の外力が加わっても、タウメル機構ではギヤ側からの回
転力によって回転作動軸(7A),(7B)を回転させ
ることは不可能であるため、アウターギヤ(6a)とイ
ンナーギヤ(6b)との噛合位置は変わらず、もって背
枠(2)は傾動を生じず所定の角度姿勢を保つ。
【0017】なお、回転作動軸(7A),(7B)の小
径フランジ部(8A)は軸自体に一体形成されている
が、図4に示すように組立てに際してアウターギヤ(6
a)及びインナーギヤ(6b)を嵌装する上で、大径フ
ランジ部(8B)は別体であるドーナツ板状の孔明きプ
レート(80)を嵌装して溶接固着することによって形成
される。しかして、回転作動軸(7A),(7B)の同
心軸部(72)に続く内端側はより径小の細軸部(73)と
することにより、大径フランジ部(8B)の溶接固着に
際し、細軸部(73)に嵌装した前記孔明きプレート(8
0)を同心軸部(72)と該細軸部(73)との境界段部(7
4)に当接させて位置決めし、もって両フランジ部(8
A)(8B)間にアウターギヤ(6a)とインナーギヤ
(6b)の軽快な動きを保障するための一定の間隔
(s)を確保できるようにしてある(図4参照)。
【0018】また図2に示すように、左右両側の回転作
動軸(7A),(7B)は、各々の細軸部(73)の先端
部(73a)が周面の一部切欠によって非円形断面をな
し、この先端部(73a)を金属パイプ製の連結シャフト
(4)の同様に非円形断面に加工した端部(4a)に挿
嵌し、その嵌合部分に止めピン(41)を貫設することに
より、一体回転するように相互に連結されている。そし
て、枢着連結部(3A)側の回転作動軸(7A)は、外
端側が回転作動軸(7B)よりも長く設定され、その先
端部(75)が図2の仮想線で示す操作用ハンドル(5)
を取り付けるために角軸状に形成されている。
【0019】上記構成の座椅子においては、座枠(1)
と背枠(2)の左右両側の枢着連結部(3A)(3B)
にタウメル機構を用いているため、所要の角度に設定し
た背枠(2)はアウターギヤ(6a)とインナーギヤ
(6b)との噛合によって左右両側で傾動不能に固定さ
れた形になり、その角度姿勢で安定に保持される。一
方、操作用ハンドル(5)を回転操作すれば、左右両側
の回転作動軸(7A),(7B)が一体に回転し、この
回転に伴って背枠(2)が同じ回転方向に傾動するか
ら、該背枠(2)の角度を前後いずれの方向にも無段階
に調整できる。
【0020】なお、背枠(2)の傾動は、操作用ハンド
ル(5)の一回転当たりに両ギヤ(6a)(6b)の歯
数差分に相当する角速度であり、例えばアウターギヤ
(6a)の歯数が20である場合、インナーギヤ(6
b)の歯数が1個違いの19であれば、操作用ハンドル
(5)の一回転で18度(360度/20)の割合、同
じく2個違いの18では36度の割合となる。
【0021】ところで、座椅子の使用中には、背枠
(2)に回動方向とは異なる方向の力や捻じれ方向の力
が加わることが多々あるが、これら外力によってタウメ
ル機構のアウターギヤ(6a)とインナーギヤ(6b)
の重なりが開くと、両ギヤ(6a)(6b)の噛合が外
れてしまい、背枠(2)が不用意に倒れる危険性があ
る。しかるに、前記構成の座椅子では、両ギヤ(6a)
(6b)が噛合状態で回転作動軸(7A),(7B)の
両フランジ部(8A)(8B)間に挟まれ、これらフラ
ンジ部(8A)(8B)によって両ギヤ(6a)(6
b)の重なりが開く動きは阻止されるから、背枠(2)
に上記のような外力が作用しても、両ギヤ(6a)(6
b)の噛合が外れることはなく、使用中に背枠(2)が
不用意に倒れる懸念はない。
【0022】上記の第一実施例では座枠(1)と背枠
(2)の左右両側の枢着連結部(3A)(3B)にタウ
メル機構を用いているが、この発明においては、左右の
枢着連結部(3A)(3B)の片側のみをタウメル機構
として、反対側では座側金具と背側金具とが単に枢着し
た係止機能のない構造としてもよい。しかして、このよ
うに左右の枢着連結部(3A)(3B)の片側のみをタ
ウメル機構とする場合、背枠(2)の安定性を向上させ
るため、次に述べる第二実施例のようにタウメル機構を
二連型つまり二重噛合構造とすることが推奨される。
【0023】第二実施例の座椅子では、座枠(1)及び
背枠(2)のフレーム構造は前記第一実施例と同様であ
る。しかるに、図4に示すように、片側の枢着連結部
(3A)においては、座側金具(12)は前記第一実施例
の座側金具(11)の2枚をアウターギヤ(6a)側を外
側にして重ね合わせ、ピン(9)にて結合した構造を有
し、これに対応して背側金具(22)も前記第一実施例の
背側金具(21)の2枚をインナーギヤ(6b)側を内側
にして対向配置した構造となり、背側金具(22)にて座
側金具(12)を両側から挟んだ状態で回転作動軸(7
C)が貫通して二重噛合構造のタウメル機構を構成して
おり、回転作動軸(7C)の外端部には仮想線で示すよ
うに操作用ハンドル(5)が取り付けられる。
【0024】そして、回転作動軸(7C)は、対向する
2枚の大径フランジ部(8B)(8B)の間に、幅広の
偏心軸部(71)と、その両側に位置する一対の同心軸部
(72)(72)を有しており、偏心軸部(71)がアウター
ギヤ(6a)(6a)に、同心軸部(72)(72)がイン
ナーギヤ(6b)(6b)に、それぞれギヤ中心と同心
に嵌合している。なお、この回転作動軸(7C)では、
枢着連結部(3A)の組立に際し、偏心軸部(71)を中
央にして両側からアウターギヤ(6a)及びインナーギ
ヤ(6b)の各2枚を嵌装することになるから、2枚の
大径フランジ部(8B)(8B)は共に第一実施例同様
に孔明きプレートの溶接固着にて形成している。また、
回転作動軸(7C)の内外両端側は同心軸部(72)より
径小の細軸部(73)として、各大径フランジ部(8B)
の溶接固着に際して前記孔明きプレートを同心軸部(7
2)との境界段部(74)に当接させて位置決めし、もっ
て両フランジ部(8B)(8B)間で座側金具(12)と
背側金具(22)が軽快に動き得る一定の間隔を確保する
ようにしてある。
【0025】この枢着連結部(3A)のタウメル機構で
は、回転作動軸(7C)の偏心軸部(71)に嵌合した2
つのアウターギヤ(6a)(6a)は、共に該偏心軸部
(71)の偏心側でインナーギヤ(6b)(6b)に噛合
しており、前記第一実施例の場合と同様に、該回転作動
軸(7C)の回転に伴う偏心軸部(71)の中心点の周回
移動によって噛合位置が周方向に移動し、回転作動軸
(7C)の一回転当たりインナーギヤ(6b)がアウタ
ーギヤ(6a)との歯数差分だけ同方向に回転し、これ
と一体の背枠(2)が前後に傾動する。
【0026】一方、反対側の枢着連結部(3B)は、共
に平板状である座側金具(13)と背側金具(23)とが枢
支ピン(31)を介して単に相対回転可能に枢着した構造
となっており、枢着連結部(3A)側のタウメル機構の
ような係止機能を有していない。(31a)は枢支ピン
(31)の先端側に溶接によって形成した抜止めフランジ
部である。
【0027】この第二実施例の座椅子では、前記第一実
施例と同じく操作用ハンドル(5)の回転操作によって
背枠(2)の角度を前後いずれの方向にも無段階に調整
できるが、左右の枢着連結部(3A)(3B)の一方の
みにタウメル機構を用いているため、背枠(2)の設定
した角度姿勢を片側だけで保持することになる。しかる
に、そのタウメル機構は2つのアウターギヤ(6a)
(6a)とインナーギヤ(6b)(6b)とが同時に噛
合した二重噛合構造であるから、その大きな固定力によ
って片側だけで充分に背枠(2)を傾動不能に保持でき
る。なお、このような片側固定では、背枠(2)の捻じ
れ変形を防止するため、該背枠(2)を剛性の大きいフ
レーム構成とすることが望ましい。
【0028】そして、この第二実施例の座椅子において
も、タウメル機構を用いた片側の枢着連結部(3A)で
はアウターギヤ(6a)とインナーギヤ(6b)の各2
枚が噛合状態で回転作動軸(7C)の両フランジ部(8
B)(8B)間に挟まれており、これらギヤ(6a)
(6a)(6b)(6b)の重なりが開く動きは阻止さ
れるから、使用中の背枠(2)に回動方向とは異なる方
向の力や捻じれ方向の力が加わることがあっても、両ギ
ヤ(6a)(6b)の噛合が外れることはなく、もって
背枠(2)が不用意に倒れる懸念はない。
【0029】この発明においては、座枠(1)と背枠
(2)とのタウメル機構を利用した枢着連結部は、上記
第一及び第二実施例とは逆に、背側金具にアウターギヤ
(6a)を、座側金具にインナーギヤ(6b)を設けた
構造としてもよい。この場合、回転作動軸の回転方向と
背枠(2)の回動方向は逆向きとなる。また、回転作動
軸の偏心軸部(71)と同心軸部(72)は、上記第一及び
第二実施例とは逆に、前者(71)がインナーギヤ(6
b)に、後者(72)がアウターギヤ(6a)にそれぞれ
嵌合する構成としてもよく、動作的には全く同じであ
る。更に、前記第二実施例のような二重噛合構造のタウ
メル機構は、当該実施例とは内外逆に、背側金具を二枚
合わせとして、これを両側から座側金具で挟む構成でも
よい。
【0030】その他、この発明では、左右両側の枢着連
結部にタウメル機構を採用する場合に、両側の回転作動
軸と連結シャフトを溶接にて連結したり、座側金具や背
側金具に別部材からなるアウターギヤ(6a)やインナ
ーギヤ(6b)を溶接やねじ止めによって固着する等、
細部構成については実施例以外に種々設計変更可能であ
る。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、座椅子とし
て、座枠と背枠との枢着連結部にタウメル機構を用いて
いることから、回転作動軸を回転させるだけの極めて簡
単な操作により、背もたれ部の角度を前後の何れの方向
にも無段階に調整でき、しかも該タウメル機構を構成す
るアウターギヤとインナーギヤが回転作動軸の一対のフ
ランジ部間に挟まれて配置しているため、使用中に背も
たれ部に回動方向とは異なる方向の力や捻じれ方向の力
が加わっても、両ギヤの噛合が外れるような動きは阻止
され、もって背もたれ部が不用意に倒れる危険性がな
く、また構造的に簡素で製作コスト的にも有利なものが
提供される。
【0032】請求項2の発明によれば、上記の座椅子と
して、タウメル機構部分の組立てに際し、回転作動軸の
一対のフランジ部間を一定間隔に確実に設定できるた
め、アウターギヤとインナーギヤの軽快な動きが保障さ
れ、もって背もたれ部の角度調整をより円滑に行えるも
のが提供される。
【0033】請求項3の発明によれば、上記の座椅子に
おいて、左右両側の枢着連結部が共にタウメル機構を構
成し、これら両側のタウメル機構の回転作動軸が連結シ
ャフトを介して一体に連結されていることから、背枠の
設定した角度姿勢が左右両側での固定によって安定に保
たれると共に、片側の回転作動軸の回転によって背もた
れ部の角度変更を行えるという利点がある。
【0034】請求項4の発明によれば、上記の座椅子に
おいて、左右片側の枢着連結部のみにタウメル機構が用
いられた構成であるが、そのタウメル機構が二重噛合構
造で大きな固定力を有することから、背もたれの設定し
た角度姿勢を片側の固定のみで安定に保持できるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第一実施例に係る座椅子全体のフ
レーム構造を示す斜視図である。
【図2】 同座椅子の座枠と背枠の枢着連結部における
縦断正面図である。
【図3】 図2のIII −III 線における断面矢視図であ
る。
【図4】 同枢着連結部の分解状態での縦断正面図であ
る。
【図5】 この発明の第二実施例に係る座椅子の座枠と
背枠の枢着連結部における縦断正面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・座枠 11〜13・・・座側金具 11a・・・・・円形凸部 2・・・・・・・背枠 21〜23・・・座側金具 21a・・・・・円形凹部 3A,3B・・・枢着連結部 4・・・・・・・連結シャフト 5・・・・・・・操作ハンドル 6a・・・・・・アウターギヤ 6b・・・・・・インナーギヤ 7A〜7C・・・回転作動軸 71・・・・・・偏心軸部 72・・・・・・同心軸部 73・・・・・・細軸部 74・・・・・・境界段部 8A・・・・・・小径フランジ部 8B・・・・・・大径フランジ部 80・・・・・・孔明きプレート O・・・・・・・同心軸部の中心(回転軸線) P・・・・・・・偏心軸部の中心

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座枠の後部左右両側に固着された座側金
    具と、背枠の下部左右両側に固着された背側金具とが枢
    着連結された座椅子において、 少なくとも左右片側における座側金具と背側金具の枢着
    連結部は、一方の金具側面の円形凸部外周に設けたアウ
    ターギヤと、他方の金具側面の円形凹部内周に設けられ
    て前記アウターギヤよりも径大で且つ歯数の多いインナ
    ーギヤと、これら両ギヤを貫通する回転作動軸とでタウ
    メル機構を構成しており、 前記回転作動軸は、対向する一対のフランジ部を備え、
    これら両フランジ部間に回転軸線に対する同心軸部と偏
    心軸部とを有し、前記アウターギヤとインナーギヤとが
    噛合状態で両フランジ部間に挟まれて配置し、両ギヤの
    一方に同心軸部が嵌合すると共に他方に偏心軸部が嵌合
    し、 この回転作動軸の回転操作によって背枠が座枠に対して
    前後方向に傾動するようになされた座椅子。
  2. 【請求項2】 回転作動軸における前記同心軸部側のフ
    ランジ部が当該回転作動軸とは別体の孔付きプレートか
    らなり、該回転作動軸の前記同心軸部に続く一端側がよ
    り径小の細軸部をなし、この細軸部に嵌装された前記孔
    付きプレートが当該細軸部と前記同心軸部との境界段部
    に接する状態で溶接にて固着されてなる請求項1記載の
    座椅子。
  3. 【請求項3】 左右両側の枢着連結部が共にタウメル機
    構を構成し、これら両側のタウメル機構の回転作動軸が
    連結シャフトを介して一体に連結されてなる請求項1又
    は2に記載の座椅子。
  4. 【請求項4】 左右片側の枢着連結部のみがタウメル機
    構を構成し、このタウメル機構がアウターギヤ2枚とイ
    ンナーギヤ2枚との二重噛合構造である請求項1又は2
    に記載の座椅子。
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