JP2001012490A - 自在継手用ヨーク - Google Patents

自在継手用ヨーク

Info

Publication number
JP2001012490A
JP2001012490A JP11180297A JP18029799A JP2001012490A JP 2001012490 A JP2001012490 A JP 2001012490A JP 11180297 A JP11180297 A JP 11180297A JP 18029799 A JP18029799 A JP 18029799A JP 2001012490 A JP2001012490 A JP 2001012490A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yoke
universal joint
holes
portions
support arms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11180297A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sekine
博 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP11180297A priority Critical patent/JP2001012490A/ja
Publication of JP2001012490A publication Critical patent/JP2001012490A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に且つ安価に造れ、しかも組み付け作業
が容易なる構造で、十分な剛性を確保する。 【解決手段】 自在継手用のヨーク34は、金属板をプ
レス成形する事により造る。取付基板部29aの両側
に、重ね合わせ部36、36を介して、同方向に1対の
支持腕部30a、30aを折り曲げ形成している。これ
ら各支持腕部30a、30aの先端部に、十字軸枢支用
の円孔25b、25bを形成している。又、上記各重ね
合わせ部36、36に、上記ヨーク34と他の部材とを
結合するボルトを螺合させる為のねじ孔37、37等の
取付孔を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る自在継手用ヨ
ークは、例えば自動車のステアリング装置用の自在継手
を構成する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用の操舵装置は、ステアリングホ
イールの動きをステアリングシャフトを介してステアリ
ングギヤに伝達し、操舵車輪(一般的には前輪)に舵角
を付与する様に構成している。この様な操舵装置は、一
般的には機械式の伝達機構により構成している為、その
ままでは、悪路走行等によって操舵車輪に加わった振動
が、ステアリングギヤやステアリングシャフトを介して
ステアリングホイールにまで伝達されてしまう。
【0003】この様に、悪路走行等に伴う振動が、ステ
アリングホイールにまで伝達された場合、運転者に不快
感を与える為、例えば特開昭61−197820号公報
に開示されている様に、ステアリングシャフトの端部に
弾性自在継手を設ける事でこの振動を吸収し、操舵車輪
の振動がそのままステアリングホイールにまで伝わらな
い様にしている。
【0004】図8〜9は、上記公報に記載されたステア
リングシャフト用の弾性自在継手を示している。図示し
ないステアリングギヤに通じる軸1の端部に、フランジ
2を固定している。このフランジ2は、ゴム等の弾性材
製のカップリング部材3を介して、本発明による改良の
対象となるヨーク4に連結している。弾性継手は、この
カップリング部材3の弾性により、振動を吸収する。
又、上記ヨーク4とステアリングシャフト5(使用状態
を示す図10参照)の端部とを、十字軸6(図10)を
介して結合自在としている。
【0005】上記フランジ2と上記カップリング部材3
とは、直径方向反対側2個所位置で、第一の結合手段に
より結合している。この第一の結合手段は、第一のボル
ト7、7、第一のナット8、8及び、直径方向反対位置
2箇所に円弧状の第一の切り欠き9、9を有する欠円状
に形成された第一の抑え板10により構成している。即
ち、上記フランジ2の両端部2個所位置に形成した通孔
11、11を挿通した第一のボルト7、7は、カップリ
ング部材3に互いに等間隔に形成された4個の通孔6
5、12のうち、直径方向反対位置に存在する1対の通
孔65、65を貫通し、上記第一の抑え板10の両端部
に形成した通孔13、13を貫通してから、その先端部
に第一のナット8、8を螺合し、緊締している。
【0006】一方、上記ヨーク4と上記カップリング部
材3とは、やはり直径方向反対位置2個所で、第二の結
合手段によって結合している。この第二の結合手段は、
第二のボルト14、14、第二のナット15、15及
び、上記第一の抑え板10と同様の欠円状に形成された
第二の抑え板16により構成している。即ち、ヨーク4
基端の両端部2個所位置に形成した通孔17を挿通した
第二のボルト14、14は、カップリング部材3に形成
された上記4個の通孔65、12のうち、残りの通孔1
2、12を貫通し、上記第二の抑え板16の両端部に形
成した通孔18、18を貫通してから、その先端部に第
二のナット15、15を螺合し、緊締している。
【0007】この結果、軸1の端部に固定したフランジ
2とヨーク4とは、図9に示す様に、弾性材製のカップ
リング部材3を介して結合された状態となる。この様に
構成される弾性継手は、図10に示す様に、上記ヨーク
4と他のヨーク19とを、十字軸6を介して互いに変位
を自在に結合する事により、弾性自在継手とする。そし
て、前記軸1を、別の自在継手20と連結ロッド21等
とを介して、ステアリングギヤ(図示せず)の入力軸に
結合する。
【0008】弾性自在継手をステアリング装置に、上述
の様に組み込んだ状態で、図示しないステアリングホイ
ールを操作する事によりステアリングシャフト5を回動
させ、十字軸6を介してヨーク4を回転させると、この
回転が上記カップリング部材3を介してフランジ2に伝
わり、このフランジ2を固定した軸1が回転する。そし
てこの回転が、自在継手20、連結ロッド21を介して
ステアリングギヤに伝達され、前記操舵輪への舵角付与
が行なわれる。上記カップリング部材3は、ゴム等の弾
性材により造られている為、操舵車輪から軸1に振動が
伝わった場合には、カップリング部材3が回転方向及び
軸方向に弾性変形してこの振動を吸収し、ステアリング
シャフト5に接続されるヨーク4が振動する事を防止す
る。
【0009】尚、前記第一のボルト7、7が挿通された
第一のスリーブ22、22は、第二の抑え板16に形成
された第二の切り欠き23、23に、第二のボルト1
4、14が挿通された第二のスリーブ24、24は、第
一の抑え板10に形成された第一の切り欠き9、9に、
それぞれ係合している。そして、前記フランジ2とヨー
ク4との捩り方向に亙る変位は、各スリーブ22、24
が各切り欠き23、9の内側で移動できる範囲内(振動
吸収の為には十分な大きさである)でのみ、可能であ
る。この為、上記カップリング部材3の弾性変形量が過
大となり、このカップリング部材3が破損する様な事は
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する、ステアリングシャフト用の弾性自在継手に組み
込まれたヨーク4の場合、弾性自在継手の構造によって
は、カップリング部材3に結合する為の第二のボルト1
4、14を挿通する為の通孔17と、十字軸6の端部を
支持する為の円孔25、25の円周方向に亙る位相を一
致させる必要が生じるが、図8〜9に示した従来形状の
ヨーク4の場合、これら両孔17、25の位相を一致さ
せる事ができない。この様な不都合を生じる事は、実開
昭57−172930号公報に記載された発明の場合も
同様である。
【0011】そこで従来は、金属材に鍛造加工を施す事
により、図11に示す様なヨーク26を造っていた。こ
の図11に示したヨーク26は、全体形状を鍛造加工に
より整えると共に、前記ボルト14、14(図8〜1
0)を螺合させる為のねじ孔27、27と、前記十字軸
6(図10)の端部を支持する為の円孔25a、25a
とを形成している。ところが、この様な鍛造加工により
ヨーク26を造る場合、鍛造加工後に同図の鎖線部分を
切除して寸法精度を確保する必要がある等、製作が面倒
で、コストが嵩んでしまう。
【0012】これに対して実用新案登録第257252
1号公報には、図12に示す様なヨーク28が記載され
ている。このヨーク28は、金属厚板を折り曲げ形成し
て成り、取付基板部29と、この取付基板部29の両端
から同方向にほぼ直角に折れ曲がった1対の支持腕部3
0、30と、これら両支持腕部30、30の先端部に形
成された、互いに同心の1対の円孔25a、25aとか
ら成る。更に、上記図12に示した自在継手用ヨークの
場合には、上記両支持腕部30、30の基部の幅方向中
間部に透孔31、31が存在し、これら各透孔31、3
1を形成する為に上記金属厚板の一部を上記各支持腕部
30、30に対して直角に折り曲げた1対の取付片3
2、32が、上記取付基板部29と同一平面に存在して
いる。そして、これら各取付片32、32の先端部に、
それぞれ取付孔33、33を形成している。
【0013】上述した様な、図12に示したヨーク28
の場合には、前記図8〜11に示したヨーク4、26の
様な不都合がない代わりに、多少なりとも上記各支持腕
部30、30の剛性が低下する事が避けられない。この
為、パワーステアリングを持たない自動車用の場合、或
は大型自動車用の場合等、ヨーク28を介して伝達する
トルクが大きくなる場合には、金属厚板の厚さを大きく
する必要が生じる等、必ずしも有効な軽量化を図れない
場合がある。又、上記各支持腕部30、30の基部に上
記各透孔31、31が存在する分、上記各円孔25a、
25aの形成位置が限定される。この為、上記各支持腕
部30、30の高さを或る程度(各透孔31、31と円
孔25a、25aとが干渉しない程度に)大きくする必
要が生じ、その分、これら各支持腕部30、30の剛性
確保並びに小型・軽量化が難しくなる。本発明の自在継
手用ヨークは、この様な不都合を何れも解消すべく発明
したものである。
【0014】
【課題を解決する為の手段】本発明の自在継手用ヨーク
は、上述した実用新案登録第2572521号公報に記
載された自在継手用ヨークと同様に、金属厚板を折り曲
げ形成して成り、取付基板部と、この取付基板部から同
方向にほぼ直角に折れ曲がった1対の支持腕部と、これ
ら両支持腕部の先端部に形成された、互いに同心の1対
の円孔とから成る。特に、本発明の自在継手用ヨークに
於いては、上記取付基板部の端部は上記各支持腕部の外
側面よりも外方に突出した部分を180度折り返す事に
より、ほぼ上記金属厚板2枚分の厚さを有する重ね合わ
せ部としている。これと共に、上記各支持腕部は、これ
ら各重ね合わせ部の内端部から折れ曲がった状態で形成
している。そして、これら各重ね合わせ部に取付孔を形
成している。
【0015】
【作用】上述の様に構成する本発明の自在継手用ヨーク
の場合、各支持腕部の基部に透孔を形成する必要がない
為、これら各支持腕部の剛性を十分に確保できる。又、
これら各支持腕部の高さが小さい場合でも、これら各支
持腕部の先端部に必要な円孔を形成できる。しかも、金
属板をプレス成形する事により、容易且つ安価に製作で
きる構造にも拘らず、十字軸支持用の円孔と取付孔との
円周方向に亙る位相を一致させる事ができて、自在継手
全体としての設計の自由度を確保できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1〜5は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。先ず、図1〜3により、第1例
の自在継手用ヨークの構造に就いて説明する。このヨー
ク34は、JISに規定する熱間圧延軟鋼板で厚さが
5.5〜6.5mm程度のものを折り曲げる事により、全
体を一体に形成している。このヨーク34は、平板状の
取付基板部29aと、この取付基板部29aの中間部2
個所位置のそれぞれ両端寄り部分から同方向にほぼ直角
に折れ曲がった1対の支持腕部30a、30aとを備え
る。これら各支持板部30a、30aは、互いに対向す
る面を凹面とした、部分円筒状に湾曲させて、曲げ剛性
の確保を図っている。そして、これら両支持腕部30
a、30aの先端部にそれぞれ円孔25b、25bを、
互いに同心に形成している。又、上記取付基板部29a
の中央部には、円形の中心孔35を形成している。
【0017】上記取付基板部29aの端部は、上記各支
持腕部30a、30aの外側面よりも、上記中心孔35
の直径方向に関して外方に突出した部分を180度折り
返す事により、ほぼ上記熱間圧延軟鋼板2枚分の厚さを
有する重ね合わせ部36、36としている。即ち、この
熱間圧延軟鋼板の中間部2個所位置で上記取付基板部2
9aの両端部に対応する部分を、互いに近づく方向にそ
れぞれ可及的に小さな曲率半径で180度折り返し、折
り返し部分を上記取付基板部29aの中間部両端寄り部
分に当接させて、上記各重ね合わせ部36、36として
いる。そして、上記各支持腕部30a、30aは、これ
ら各重ね合わせ部36、36の内端部から同方向にほぼ
直角に折れ曲がった状態で形成している。そして、これ
ら各重ね合わせ部36、36に、取付孔であるねじ孔3
7、37を形成している。尚、図示の例では、上記各重
ね合わせ部36、36の両側縁部に溶接38、38を施
して、これら各重ね合わせ部36、36部分で重ね合わ
せられた、上記熱間圧延軟鋼板同士が面方向にずれ動く
事を防止している。この構成により、上記各重ね合わせ
部36、36から連続した上記各支持腕部30a、30
aの剛性を確保している。
【0018】次に、上述の様な構成を有する、本発明の
ヨーク34の製造方法に就いて、図4により説明する。
先ず、材料となる上記熱間圧延軟鋼板にプレスによる打
ち抜き加工を施す事により、図4に示す様な第一素材3
9を造る。この第一素材39は、長さ方向(図4の左右
方向)中央部に上記取付基板部29aとなる中央板部4
0を、両端部に上記各支持腕部30a、30aとなる両
側板部41、41を、それぞれ有する。又、上記中央板
部40の両端部とこれら各両側板部41、41との連続
部は、幅が狭いくびれ部42、42としている。これら
各くびれ部42、42は、上記各重ね合わせ部36、3
6の形成作業を容易にすると共に、これら各重ね合わせ
部36、36の外径寸法を小さくして、上記ヨーク34
の回転半径を小さくし、このヨーク34を組み込んだ弾
性自在継手43(後述する図5参照)の設置空間を小さ
くする役目を有する。
【0019】上述の様な第一素材39はその両端部を、
これら各くびれ部39、39部分で互いに近づく方向に
180度折り返すと共に、折り返された部分の中間部を
互いに同方向にほぼ90度折り曲げて、図示しない第二
素材とする。そして、この第二素材の一部を湾曲させて
それぞれが部分円筒状である上記各支持腕部30a、3
0aとし、円孔25b、25b及びねじ孔37、37を
形成すると共に、溶接38、38を施して、図1〜3に
示す様なヨーク34とする。
【0020】上述の様にして造る、前述の様な構成を有
するヨーク34は、図5に示す様に他の部材と組み合わ
せて、弾性自在継手43を構成する。この弾性自在継手
43は、互いに接続すべき1対の回転軸(ステアリング
シャフト)44a、44b同士の間に直列に設けてい
る。上記ヨーク34は、一方(図5の右方)の回転軸4
4aの端部に固定した別のヨーク45と共に、十字軸式
の自在継手46を構成している。この別のヨーク45の
基半部(図5の右半部)は、上記回転軸44aの端部に
セレーション係合した状態でボルト47を緊締する事に
より、この回転軸44aの端部に固定している。又、上
記別のヨーク45の先半部(図5の左半部)に設けた1
対の支持腕部48の先端部に設けた円孔49には、十字
軸6aに設けた4個所の端部のうちの直径方向反対側2
個所の端部を、それぞれシェル型ニードル軸受50によ
り、回転自在に支持している。
【0021】一方、上記本発明のヨーク34の支持腕部
30a、30aの先端部に形成した円孔25b、25b
には、それぞれ上記十字軸6aの残り2個所の端部を、
それぞれシェル型ニードル軸受50により、回転自在に
支持している。この構成により上記1対のヨーク34、
45同士を、揺動変位しつつ回転力の伝達自在に組み合
わせている。尚、上記十字軸6aに設けた4個所の端部
には、それぞれ合成樹脂製のスラストピース51を嵌装
して、上記十字軸6aの各端面と上記各シェル型ニード
ル軸受50、50を構成するシェル52、52の内面と
が擦れ合う事を防止している。尚、十字軸式の自在継手
の構成及び作用は、従来から周知であり、本発明の要旨
でもない為、詳しい説明は省略する。
【0022】又、上記本発明のヨーク34の取付基板部
29aの両端部に設けた各重ね合わせ部36、36部分
には、それぞれゴムの如きエラストマー等の弾性材によ
り円輪状に構成したカップリング部材3aの直径方向反
対側2個所位置を、結合固定している。この為に、この
カップリング部材3aの直径方向反対側2個所位置に形
成した通孔12aに、金属等十分な強度を有する材料に
よりこのカップリング部材3aの厚さよりも大きな長さ
を有する円筒状に造った、カラー53を内嵌している。
従って、これら各カラー53の片半部(図5の右半部)
は、上記カップリング部材3aの片面から突出してい
る。又、上記通孔12aの内周面部分には、ポリエステ
ル製のコード54を円筒状に巻回して成り上記カップリ
ング部材3aと一体にしている。
【0023】又、上記カラー53の片半部には合成樹脂
製で円筒状の間座55を、軸方向に亙るがたつきなく外
嵌している。そして、上記カップリング部材3aの他面
の直径方向反対側2個所位置に設けた座板56、56と
上記カラー53とを挿通した第二のボルト14a、14
aの先端部を、上記各重ね合わせ部36、36に形成し
たねじ孔37に螺合し、更に緊締している。この状態で
上記カップリング部材3aは上記ヨーク34に、しっか
りと結合固定された状態となる。本発明のヨーク34の
場合には、前記熱間圧延軟鋼板2枚分の厚さを有する重
ね合わせ部36、36に上記各ねじ孔37を形成してい
る為、特にバーリング加工等のコストが嵩む加工を施さ
なくても、これら各ねじ孔37の長さを確保して、上記
各第二のボルト14a、14aとの螺合部の強度を確保
できる。
【0024】又、他方(図5の左方)の回転軸44bの
端部には、前述の図8〜9に示した従来構造に組み込ん
でいたフランジ2と同様のフランジ2aを固定してい
る。図示の例では、上記回転軸44aの端部にこのフラ
ンジ2aを固設した継手57を、セレーション係合させ
た状態でボルト58の緊締により固定する事で、上記回
転軸44bの端部に上記フランジ2aを固定している。
そして、このフランジ2aに、ストッパプレート66を
結合固定している。これらフランジ2aとストッパプレ
ート66との結合構造は、上述したヨーク34とカップ
リング部材3aとの結合構造とほぼ同様である。即ち、
このカップリング部材3aの一部で前記通孔12aから
円周方向に90度ずれた位置に形成した通孔にスリーブ
の片半部を内嵌し、更にこのスリーブの他半部でこの通
孔から突出した部分に間座59、59を外嵌している。
そして、上記フランジ2aの両端部に形成した通孔と座
板56aと上記スリーブと上記ストッパプレート66に
形成した通孔とを挿通した第一のボルト7aの先端部
で、このストッパプレート66の片面(図5の右側面)
から突出した部分にナット61を螺合し、更に緊締する
事で、上記フランジ2aとストッパプレート66とを結
合している。
【0025】このストッパプレート66の直径方向反対
側2個所位置で上記ヨーク34とカップリング部材3a
との結合部を構成する間座55に整合する位置には、そ
れぞれ切り欠き62を形成している。上記カップリング
部材3aの円周方向に亙る、この切り欠き62の幅は、
上記間座55の外径よりも少し大きくしている。従っ
て、上記フランジ2aと前記ヨーク34との捩り方向に
亙る変位は、上記各間座55が各切り欠き62の内側で
移動できる範囲内(振動吸収の為には十分な大きさであ
る)でのみ、可能である。この為、上記カップリング部
材3aの弾性変形量が過大となり、このカップリング部
材3aが破損する様な事はない。
【0026】又、図示の例では、上記ストッパプレート
66の中央部に短円筒状の突出部63を形成している。
弾性自在継手43を組み立てた状態でこの突出部63
は、上記ヨーク34を構成する取付基板部29aの中央
部に形成した中心孔35と同心になって、この中心孔3
5内に挿入された状態となる。そして、この中心孔35
の内周縁と上記突出部63の外周面との間に、ウレタン
ゴム等の弾性材製のブッシュ64を、弾性的に圧縮した
状態で挟持している。この様なブッシュ64を設ける事
により、上記中心孔35の中心軸と突出部63の中心軸
とがずれる事を防止し、前記他方の回転軸44bに対し
て上記ヨーク34が折れ曲がりにくくしている。
【0027】前述の様に構成され、上述の様に弾性自在
継手43に組み込んだ状態で使用される、本例のヨーク
34の場合には、前記各支持腕部30a、30aの基部
に、前述の図12に示した従来構造の場合に設けられて
いた様な透孔31、31を形成していない為、これら各
支持腕部30a、30aの剛性を十分に確保できる。特
に、本例の場合には、前記各重ね合わせ部36、36の
両端部に溶接38、38を施すと共に、上記各支持腕部
30a、30aを部分円筒状に湾曲させているので、上
記各重ね合わせ部36、36の幅を特に大きくしなくて
も、上記各支持腕部30a、30aの剛性をより向上さ
せる事ができる。
【0028】又、上記各支持腕部30a、30aの高さ
が小さい場合でも、これら各支持腕部30a、30aの
先端部に必要な円孔25b、25bを形成できる。例え
ば、一般的な乗用車用の弾性自在継手43を構成する場
合で、上記ヨーク34の長さL34(図2)を70〜74
mm程度とし、1対の支持腕部30a、30aの外側面同
士の間隔D30a (図1)を41〜42mm程度とし、上記
各円孔25b、25bの内径R25b (図3)を15〜1
6mm程度とし、前記1対のねじ孔37、37のピッチP
37(図2)を50〜52mm程度とした場合に、前記取付
基板部29aの底面から上記各円孔25b、25bの中
心までの高さH25b (図3)を30mm程度にまで小さく
できる。
【0029】しかも、本発明のヨーク34は、前記熱間
圧延軟鋼板をプレス成形する事により、容易且つ安価に
製作できる構造にも拘らず、上記各支持腕部30a、3
0aの先端部に形成した、前記十字軸6a支持用の円孔
25b、25bと、取付孔であり、前記各第二のボルト
14a、14aの先端部を螺合させる為のねじ孔37と
の円周方向に亙る位相を一致させる事ができる。この
為、前述の図8〜9に示した従来構造の様に、この位相
を一致させられない事で生じる面倒をなくして、弾性自
在継手全体としての設計の自由度を確保できる。又、図
示の例では、第一、第二のボルト7a、14aの挿入方
向を(図5の左から右に)一致させている。この為、弾
性自在継手43の組み付け部分のスペースが限られて、
上記第一、第二のボルト7a、14aの挿入方向が一方
向に規制される場合でも、上記弾性自在継手43の組み
付け作業を行なえる。
【0030】次に、図6〜7は、本発明の実施の形態の
第2例を示している。本例のヨーク34aは、ほぼ全長
に亙り同じ幅を有する熱間圧延軟鋼板を、上述した第1
例の場合と同様に折り曲げる事で、取付基板部29b
と、それぞれ1対ずつの支持腕部30b、30b及び重
ね合わせ部36a、36aとを、一体に形成している。
上述した第1例の場合とは異なり、これら各重ね合わせ
部36a、36aには溶接を施してはいない。又、上記
各支持腕部30b、30bは平板状のままとし、湾曲さ
せてはいない。又、上記取付基板部29bの中央部に
は、上述した第1例の様な中心孔35(図1、2、5参
照)を形成してはいない。更に、上記取付板部29bの
外側面両端部でそれぞれねじ孔37、37の周囲部分に
は座ぐり60、60を施して、上記ヨーク34aを弾性
自在継手に組み付けた場合に、カラー53及び間座5
5、55(図5参照)の端面と上記取付板部29aの外
側面との当接面積を確保できる様にしている。この様に
構成する本例の場合、上記取付板部29bの外径が大き
く、得られる弾性自在継手の回転半径が大きくなり、
又、上記各支持腕部30a、30aの剛性が上述した第
1例に比べて多少低くなる代わりに、加工が容易でコス
トの低減を図れる。
【0031】尚、上述した第2例の構造と前述した第1
例の構造とは、適宜組み合わせを変えて実施する事もで
きる。即ち、溶接38、38の有無、座ぐり60、60
の有無、中心孔35の有無、支持腕部30a、30bの
形状等は、適宜組み合わせを変えて実施できる。又、各
例で、重ね合わせ部36、36aに形成する取付孔は、
図示の様なねじ孔37、37に限らず、単なる通孔でも
良い。この場合には、通孔である取付孔を挿通したボル
トの先端部とナットとを螺合させる。従って、取付孔を
形成する位置は、このナットと支持腕部30a、30b
との干渉を防止する為、取付孔をねじ孔37、37とす
る場合よりも、上記重ね合わせ部36、36aの外端寄
りにする。
【0032】
【発明の効果】本発明の自在継手用ヨークは、以上に述
べた通り、金属板にプレス加工を施す事により低コスト
で造れる構造であって、十分な強度を保持しつつ軽量化
を図り、しかも限られた空間への組付けが容易な構造を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す部分切断正
面図。
【図2】同平面図。
【図3】同側面図。
【図4】製造作業の第一工程で造る第一素材の平面図。
【図5】弾性自在継手に組み込んだ状態を示す部分切断
側面図。
【図6】本発明の実施の形態の第2例を示す平面図。
【図7】図6のA−A断面図。
【図8】従来から知られているヨークの第1例を組み込
んだ弾性自在継手の分解斜視図。
【図9】同じく組み立てた状態を示す斜視図。
【図10】同じく使用状態を示す側面図。
【図11】従来のヨークの第2例を示す縦断側面図。
【図12】同第3例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 軸 2、2a フランジ 3、3a カップリング部材 4 ヨーク 5 ステアリングシャフト 6、6a 十字軸 7、7a 第一のボルト 8 第一のナット 9 第一の切り欠き 10 第一の抑え板 11 通孔 12、12a 通孔 13 通孔 14、14a 第二のボルト 15 第二のナット 16 第二の抑え板 17 通孔 18 通孔 19 ヨーク 20 自在継手 21 連結ロッド 22 第一のスリーブ 23 第二の切り欠き 24 第二のスリーブ 25、25a、25b 円孔 26 ヨーク 27 ねじ孔 28 ヨーク 29、29a、29b 取付基板部 30、30a、30b 支持腕部 31 透孔 32 取付片 33 取付孔 34、34a ヨーク 35 中心孔 36、36a 重ね合わせ部 37 ねじ孔 38 溶接 39 第一素材 40 中央板部 41 両側板部 42 くびれ部 43 弾性自在継手 44a、44b 回転軸 45 ヨーク 46 自在継手 47 ボルト 48 支持腕部 49 円孔 50 シェル型ニードル軸受 51 スラストピース 52 シェル 53 カラー 54 コード 55 間座 56、56a 座板 57 継手 58 ボルト 59 間座 60 座ぐり 61 ナット 62 切り欠き 63 突出部 64 ブッシュ 65 通孔 66 ストッパプレート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属厚板を折り曲げ形成して成り、取付
    基板部と、この取付基板部から同方向にほぼ直角に折れ
    曲がった1対の支持腕部と、これら両支持腕部の先端部
    に形成された、互いに同心の1対の円孔とから成る自在
    継手用ヨークに於いて、上記取付基板部の端部は上記各
    支持腕部の外側面よりも外方に突出した部分を180度
    折り返す事により、ほぼ上記金属厚板2枚分の厚さを有
    する重ね合わせ部とすると共に、上記各支持腕部は、こ
    れら各重ね合わせ部の内端部から折れ曲がった状態で形
    成しており、これら各重ね合わせ部に取付孔を形成して
    いる事を特徴とする自在継手用ヨーク。
JP11180297A 1999-06-25 1999-06-25 自在継手用ヨーク Pending JP2001012490A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11180297A JP2001012490A (ja) 1999-06-25 1999-06-25 自在継手用ヨーク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11180297A JP2001012490A (ja) 1999-06-25 1999-06-25 自在継手用ヨーク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001012490A true JP2001012490A (ja) 2001-01-16

Family

ID=16080755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11180297A Pending JP2001012490A (ja) 1999-06-25 1999-06-25 自在継手用ヨーク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001012490A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005054700A1 (ja) 2003-12-01 2005-06-16 Jtekt Corporation 自在継手用ヨーク
KR101372491B1 (ko) * 2013-12-13 2014-03-13 (주)영남테크놀로지 요크의 스폿 페이싱부 표면 가공방법
JPWO2016199807A1 (ja) * 2015-06-09 2018-03-15 日本精工株式会社 自在継手用ヨーク
JP7209896B1 (ja) 2021-09-09 2023-01-20 三菱電機株式会社 鉄道管理システム、番線検知装置、番線検知方法、制御回路および記憶媒体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005054700A1 (ja) 2003-12-01 2005-06-16 Jtekt Corporation 自在継手用ヨーク
KR101372491B1 (ko) * 2013-12-13 2014-03-13 (주)영남테크놀로지 요크의 스폿 페이싱부 표면 가공방법
JPWO2016199807A1 (ja) * 2015-06-09 2018-03-15 日本精工株式会社 自在継手用ヨーク
JP7209896B1 (ja) 2021-09-09 2023-01-20 三菱電機株式会社 鉄道管理システム、番線検知装置、番線検知方法、制御回路および記憶媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3264616B2 (ja) ステアリング装置における弾性継手
US6022047A (en) Universal joint and a yoke therefor for a steering apparatus
JPH0341220A (ja) 自在継手のヨークとその製造方法
JP2508575Y2 (ja) 自在継手のヨ―ク
JP2532378Y2 (ja) 弾性自在継手
JP2001012490A (ja) 自在継手用ヨーク
US20060163860A1 (en) Steering apparatus
JP3482343B2 (ja) ステアリングコラム用ダンパー
JPH06329033A (ja) 弾性軸継手
JP3661327B2 (ja) 自在継手用ヨーク
JP2000320564A (ja) 自在継手のヨークとその製造方法
JP3532122B2 (ja) 電動転舵ステアリングコラム
JPS61160629A (ja) 弾性軸継手
JP2572521Y2 (ja) 自在継手用ヨーク
JPH1019054A (ja) 弾性継手
JPH0422111Y2 (ja)
JP2578809Y2 (ja) 自在継手用ヨーク
JPH0972348A (ja) ユニバーサルジョイント
JPH09229085A (ja) 弾性軸継手
JP3446541B2 (ja) ダブルカルダン式等速ジョイント
JP3473330B2 (ja) ダブルカルダン式等速ジョイント
JP3952172B2 (ja) ステアリングシャフト用軸継手
JP2006205749A (ja) ステアリング装置
JPH08170647A (ja) 弾性自在継手
JP3769846B2 (ja) 弾性自在継手