JP2000515677A - ケーブル・スプライス・クロージャ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 複数のスプライス接続（６２）と封入剤（６６）を受け入れて格納するクロージャ（１０）。クロージャ（１０）は、制限された領域を定義し、互いに入れ子式にはめ込まれる第１と第２の協働するシェル（１２、１４）を有する。クロージャはさらに、第１と第２のシェル（１２と１４）を接続するための一体蝶番（１６）を含む。この蝶番（１６）は、各シェル（１２、１４）の少なくとも一方を横切って連続的に延び、シェルが開いた位置から閉じた位置に回転したときにシェルの一方（１２）がシェルの他方（１４）に入れ子式にはまり込むことができるように配置され、それにより制限された領域内の封入剤（６６）を、一体蝶番（１６）から、含まれるスプライス接続（６２）の方に連続的に導く封入剤押しのけ力を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ケーブル・スプライス・クロージャ 発明の背景 本発明は、ケーブル・スプライス・クロージャに関し、より詳細には、一体蝶 番（living hinge）を使用する単一片クラムシェル型クロージャに関する。 複数の個別ワイヤからなる電気ケーブルは、多くの用途すなわち電気通信サー ビスに使用される。個別ワイヤは、通常、金属シールドと、水分および／または その他の環境的な害から個別ワイヤを守る保護外装によって囲まれている。しか しながら、たとえば長い引込み線をつないだり、サービス・エリアを結合したり 、および／または独立した顧客のサービス接続を行ったりするために、電気ケー ブルの２つの部分を接続する必要がある場合がある。電気ケーブルの２つの部分 をつなぐときは、金属シールドと保護外装を取り除き、下にある個別ワイヤを露 出させなければならない。 その後で、個別ワイヤは、従来の方式で接続される。この場合、通常、複数の スプライス・ワイヤは、ケーブル・スプライス・クロージャ内に位置決めされ、 そのようなクロージャは、水分および／またはその他の環境上の害からの保護を 提供する。クロージャ内に配置されたスプライスの完全性をさらに保護するため に、クロージャには、接続されたワイヤを取り囲んで保護する封入剤が充填され る。クロージャを閉じると、封入剤がスプライス・ワイヤのまわりで押しつぶさ れ、それによりそのようなワイヤが水分から保護される。 スプライス・ワイヤを収容し格納するために様々な従来技術のクロージャが存 在する。従来技術のクロージャの第１のグループは、別々の上側部品と下側部品 からなる。２片クロージャは、現場で使用するのにあまり便利でない場合があり 、 製造にもあまり都合よくない。さらに、典型的な２片クロージャは、一方の部品 を他方の部品の上に直接取り付けることによって組み立てられる。当業者には理 解されるように、この種の組み立ては、クロージャのそれぞれの片方にきわめて 大きな力を加えなければならないことがあり、それにより取り付けが難しくなっ ている。より明確に言うと、そのような設計は、封入剤の流れの制御ができず、 すなわち、封入剤が抵抗の最も小さい経路に沿って流れる傾向があり、そのよう な経路は、必ずしも封入剤を必要とする方向とは限らない。 従来技術クロージャのもう１つのグループは、１片の部品として形成される。 クロージャの２つの部分は、そのような部分が互いに接触してクロージャが完成 するまで一体蝶番のまわりに互いに旋回することができる。このような従来技術 の設計は、現場でのクロージャの使用を容易にし製造効率を高めるが、一般に、 封入剤の流れを導くことができず、クロージャ内に入れられた封入剤を、クロー ジャ内に含まれるそれぞれすべてのスプライス接続と強制的に封止接触させるの に十分な封入剤押しのけ力を提供することができない。 したがって、１片ケーブル・スプライス・クロージャのための当技術分野にお ける必要性があり、そのようなクロージャは、取付けと製造を容易にする一体蝶 番を利用する。ケーブル・スプライス・クロージャは、封入剤がクロージャのす べての内側領域に導かれ、それによりクロージャに含まれるそれぞれすべてのス プライスが完全に封入されることを保証するように、封入剤の流れを導き、クロ ージャに含まれる封入剤に十分な力を提供することができなければならない。 発明の概要 本発明は、従来技術の必要性に取り組み、複数のスプライス接続と封入剤を受 け入れ格納するクロージャに関する。クロージャは、制限された領域を定義し、 互いに入れ子式にはめ込まれる第１と第２の協働するシェルを含む。クロージャ は、さらに、第１と第２のシェルを接続する一体蝶番を含む。この蝶番は、各ク ロージャの少なくとも１つの側面を連続的に横切って延び、それによりシェルが 互いに回転される軸を定義し、側面に沿った封入剤の流れの障壁を提供する。蝶 番は、シェルが開いた位置から閉じた位置に回転するときにシェルの一方がシェ ルの他方の中に入れ子式にはまり込むことができるように配置され、それにより 、制限された領域内に封入剤を保持しながら、前記制限された領域内に含まれる 封入剤を前記一体蝶番から離れる方向に連続的に導く封入剤押しのけ力を提供す る。クロージャは、さらに、電気ケーブルが中を通過することができるような、 シェル内に延びて制限された領域と連絡する少なくとも２つの通路を含む。最後 に、クロージャは、シェルを閉じた位置に保持するための固定手段を含む。 結果として、本発明は、取付けと製造を容易にするための一体蝶番を利用する １片ケーブル・スプライス・クロージャを提供する。ケーブル・スプライス・ク ロージャは、シェルの入れ予構造の相互作用により、中に含まれる封入剤の流れ をクロージャの前端の方に、中に含まれるスプライス接続と係合するように導く 。したがって、本発明のケーブル・スプライス・クロージャは、封入剤をクロー ジャのすべての内部領域に導き、それによりクロージャに含まれるそれぞれすべ てのスプライスが完全に封入される。 図面の簡単な説明 図１は、本発明のクロージャの斜視図であり、そのようなクロージャ内に位置 決めされた突合せ接続を示す。 図１ａは、２連ひずみ緩和クリップの拡大図である。 図１ｂは、１連ひずみ緩和クリップの拡大図である。 図１ｃは、シールド・コネクタを接地する割りボルトの拡大図である。 図２ａは、部分的に閉じた位置にある図１のクロージャの側面図である。 図２ｂは、完全に閉じた位置にある図１のクロージャの斜視図である。 図３ａは、ゲル封入剤を含む図１のクロージャの斜視図である。 図３ｂは、ペースト封入剤と圧力解放孔を有する図１のクロージャの斜視図で ある。 図４ａは、開いた位置にありペースト封入剤があらかじめ充填された本発明の クロージャの側面図である。 図４ｂは、部分的に閉じた状態にある図４ａのクロージャの側面図である。 図４ｃは、ゲル封入剤があらかじめ充填された本発明のクロージャの側面図で ある。 図５は、代替密閉容器における突合せ接続を示す平面図である。 図６は、図５のクロージャにおける直列接続を示す平面図である。 図７ａ〜図７ｂは、図５〜図６のクロージャに利用された接地クリップの拡大 図である。 図７ｃは、図７ａ〜図７ｂの接地クリップの図５〜図６のクロージャの下側シ ェルとの係合を示す拡大図である。 図８は、クロージャの外側に取り付けることができる接続ブロック・コネクタ の斜視図である。 図９ａ〜図９ｃは、図８のスプライス・ブロックのオス型コネクタ部分の詳細 である。 図１０は、電気ケーブルの接地シールドと係合するオス型コネクタ部分を示す 断面図である。 図１１ａ〜図１１ｃは、図８のスプライス・ブロックのメス型コネクタ部分の 図である。 図１２は、接地シールドと電気ケーブルの外装の両方と係合する図８のスプラ イス・ブロックの断面図である。 図１３ａは、図８のスプライス・ブロックを利用する突合せ接続を示す図であ る。 図１３ｂは、図８のスプライス・ブロックを利用する直列接続を示す図である 。 図１３ｃは、図８のスプライス・ブロックを利用する３方向接続を示す図であ る。 発明の詳細な説明 図面を参照すると、図１に、本発明によるケーブル・スプライス・クロージャ １０を示す。クロージャ１０は、上側シェル１２と下側シェル１４を含み、それ ぞれの半分は、一体蝶番（living hinge）１６のまわりに互いに回転可能である 。一体蝶番１６は、クロージャの幅Ｗの端から端まで連続している。シェルはそ れぞれ、内部制限領域を定義する。 クロージャ１０の下側シェル１４は、一方の側に一対のケーブル入口１８、２ ０を有し、反対側に単一のケーブル入口２２を有する。ケーブル入口は、電気ケ ーブルがシェル内に延びて、内部制限領域と連絡することを可能にする。図１に 示したように、ケーブル入口１８および２０は、それぞれ「突合せ」接続（butt splice）によるケーブル２４、２６の接続を可能にする。あるいは、ケーブル 入口１８と２０の一方を反対側のケーブル入口２２と一緒に利用して、「直列」 接続（in-line splice）により２本のケーブルを接続することができる。シェル １４はさらに、ケーブル入口の近くに追加の支持とひずみ緩和を実現するケーブ ル支持台２７（図３ａに最もよく示された）を含む。 クロージャに入るケーブルの十分なひずみ緩和を実現するために、クロージャ １０は、ひずみ緩和クリップ２８、３０を有することが好ましい。図１ａ〜図１ ｂに最もよく示されているように、クリップ２８および３０は、ケーブルをケー ブル入口に押し込んだときにケーブル外装に食い付くようにサイズが決められて 形成された複数の歯３２を有する。この結果、ケーブルが、クロージャに対して 固定され、それによりクロージャに対する相対的な動きが防止される。この点で 、クロージャ１０は、それぞれクリップ２８、３０を受けるための受入キャビテ ィ３４、３６が形成されることが好ましい。 クロージャ１０の上側シェル１２は、最初にケーブル・リリーフ通路４４、４ ６、４８を覆うカーテン３８、４０、４２を含む。さらに後で説明するように、 カーテンは、最初、上側シェル内に含まれる封入剤がケーブル・リリーフ通路か ら出るのを防ぐ。これは、特に、クロージャに封入剤が送られて蓄わえられてい るような、クロージャに封入剤があらかじめ充填された用途に適する。上側シェ ル１２が、一体蝶番１６のまわりに下側シェル１４の方に旋回されるとき、カー テンは、下側シェル１４のケーブル入口内に固定されたケーブルと接触する。図 ２ａに示したように、カーテン３８、４０は、そのようなカーテンが、関連する ケーブル入口を通るケーブルと接触したときに離れて拡がる。突合せ接続（図１ に示したような）を利用するときは、クロージャの反対側に配置されたカーテン ４２は、ケーブル入口２２を閉じるように働く。あるいは、上側シェルに、シェ ルを回転する前に除去される切離し式の扉があってもよい。 閉じられたとき、下側シェル１４上に形成されたロック・タブ５０が、上側シ ェル１２に形成されたスロット５２と噛み合って、クロージャを閉じた位置に固 定する（図２ｂを参照）。この構成により、必要に応じて、取付者は、クロージ ャを再び開けることができる。この固定手段は、シェルと一体的に形成されるこ とが好ましい。当然ながら、クロージャを閉じた位置に固定するための他の手段 が熟慮される。たとえば、様々なロック・クリップを利用することができ、ある いはバンドやピンなどの別々のロック部材を使用して、クロージャを閉じた位置 に固定することができる。あるいは、ラチェット機構を利用して、クロージャの 開閉を制御することができる。 本発明は、シールド・コネクタ５４をアースする割りボルトを利用することが 好ましい。割りボルト・コネクタ５４（図１ｃに最もよく示されている）は、ね じ付きボルト５６とナット５８を含み、それぞれのケーブルの接地シールドを互 いに接触した状態で確実に保持するために利用される。クロージャ内の割りボル ト・コネクタ５４の位置決めを容易にするために、クロージャ１０は、レースウ ェイ６０を含むことが好ましい。複数のスプライス接続６２は、クロージャの前 端６４（すなわち、クロージャの一体蝶番１６と反対側）に配置される。最後に 、クロージャ１０は、クロージャを閉じたときに上側シェルの一部と接触するよ うにサイズが決められた支柱６３を含む。したがって、この支柱は、そのような クロージャが使用期間中に荷重を受けたときにクロージャに構造的な支持を提供 する。 当業者には理解されるように、ケーブル・スプライス・クロージャは、スプラ イス接続を位置決めした後で封入剤を利用してクロージャを充填し、それにより クロージャに水分やその他の要素が入らないように個々のスプライスを保護する 。このような封入剤には、一般に、ゲル封入剤またはペースト封入剤と呼ばれる ものが含まれる。図３ａを参照すると、ゲル封入剤、すなわちゲル封入剤６６が 利用されるとき、そのようなゲル封入剤は、通常、クロージャの上側と下側両方 のシェルに提供される。クロージャには、通常、混合と装置の汚れを防ぐために 、あらかじめゲル封入剤が充填される。次に、図３ｂを参照すると、ペースト封 入剤すなわちペースト封入剤６８が利用されるとき、そのようなペーストは、通 常、上側シェルだけに提供される。クロージャには、このペーストがあらかじめ 充填されていてもよく、あるいは、そのようなペーストを現場で混合して、クロ ージャ１０の上側シェル１２に注入してもよい。ペースト封入剤が使用される場 合、クロージャの下側シェルは、通常、接続ケーブルのまわりのクロージャの閉 鎖を容易にするための複数の圧力解放孔７０を有する。これにより、そのような クロ ージャを閉じたときに、余分な封入剤をクロージャから押し出すことができる。 クロージャに封入剤があらかじめ充填されるとき、そのようなシェルは、取り 外し可能なフォイル・カバーやその他の適切な覆いで密閉することが好ましい。 あるいは、あらかじめ充填したクロージャの保管を容易にするために、（クロー ジャが開いている間に）一方または両方のシェルの上に嵌合いカバーを入れ子式 に取り付けることもできる。 クロージャ１０は、一体成形された１片の部品として形成されることが好まし い。好ましい１つの実施形態において、クロージャは、ポリプロピレンの混合物 などの耐衝撃性プラスチック材料で形成される。 従来技術のクロージャで通常発生する１つの問題に、封入剤で各スプライスを 完全に封入しクロージャ内のケーブルを完全に密閉することができないことがあ る。この点に関して、従来技術の１片クロージャ（すなわち、一体蝶番を利用し てシェルの上と下の部分を接合する密閉容器）は、クロージャのすべての部分に 封入剤を強制的に充填できない。別々の上側部分と下側部分を利用する他の従来 技術のクロージャは、商業的な視点からあまり望ましくなく、さらに、クロージ ャの上側シェルを下側シェルの上に配置して下側シェルに対して直接下方に押す ので、接続ケーブルのまわりを固定するのが困難なこともある。そのような構成 では、そのような密閉容器を閉じるために、十分に大きな力をクロージャに加え なければならないことがある。より明確には、これは、クロージャ内の封入剤の 流れを制御できない場合に困難である。これにより、クロージャを閉じる際に、 封入剤を強制的にスプライスから離れる方向に移動したり、および／またはクロ ージャの未充填の内側部分から離れる方向に移動したりすることがある。 これと対照的に、本発明のクロージャの新規な構成は、封入剤の流れの方向を 制御し、クロージャを閉じた際に、すべてのスプライスが完全に封入剤で封入さ れ、クロージャのすべての内部領域に封入剤が充填されることを保証する。さら に、後で考察するように、本発明の新規なクロージャは、クロージャのシェルの 回転入れ子式係合構造内の長さ全体に沿った封入剤の流れの制御を達成する。し たがって、クロージャ１０は、クロージャの半分が一体蝶番１６のまわりに回転 されるときに中に含まれる封入剤が連続的に前方に押し出されることを保証する 。これは、前述のように、現場の取付けを容易にし製造上の点から望ましい１片 クロージャにおいて遂行される。最後に、各シェルの完全な入れ子構造は、クロ ージャの合成内部容積を小さくし、それによりクロージャ内に必要な封入剤の量 が制限される。 次に、図４ａ〜図４ｂを参照すると、上側シェル１２が開いた位置から閉じた 位置に一体蝶番１６のまわりに時計回りに回転したとき、スプライス接続６２が 配置されたクロージャの前端６４の方に封入剤６８を付勢することによって、ケ ースに強制的に充填する封入剤押しのけ力が作り出される。スプライス接続がク ロージャの前端に配置されているため、個別のワイヤ７１は、封入剤の流れの方 向に延び、そのためそのような流れを妨害または遮断しない。クロージャの上側 シェルが、さらに一体蝶番のまわりを下側シェル１４の方に回転したとき、封入 剤は、クロージャの前端の方に引き続き流される。このように、すなわち、最初 にクロージャの後端に配置された封入剤を押しのけて、次に封入剤をクロージャ の前端の方に押し出すことによって、クロージャのすべての内部領域に封入剤が 充填される。個々のスプライスがクロージャの前端に配置されているため、箱を 閉じて中にある封入剤を前方に引き続き押し出すことにより、封入剤を最終的に 閉じたときに、個々のスプライスが封入剤内部に完全に封入されるようになる。 前述のように、クロージャは、特にペースト封入剤を使用する用途において、余 分な封入剤が外に出ることを可能にする圧力解放孔７０を有することもある。 ケーブル入口を一体蝶番の近くに配置することにより、クロージャが開いた位 置から閉じた位置に動かされて、上側シェルに含まれる封入剤が最初にケーブル ２４と接触したときに、封入剤が前方に「押し出される」ことが理解されよう。 ２つのシェルが互いに入れ子になっているため、上側シェル内の封入剤は、最初 にケーブル２４（すなわち、一体蝶番１６のより近くにあるケーブル）と接触し たときに押しのけられる。ケーブルが下側シェルに位置決めされたときに大きな 空間体積を占め、封入剤がそのようなケーブルに対して押されたときに、封入剤 の押しのけが生じることを理解されよう。一体蝶番がクロージャの後端を連続的 に横切るため、封入剤の後方への流れを妨げる封入剤の流れ障壁が作り出される 。シェルがさらに閉じられたとき、上側シェルの封入剤が、ケーブル２６と接触 する。クロージャの後端にはすでに充填されているので、封入剤は、クロージャ の前端に配置されたスプライス接続の方に前方に引き続き付勢される。 クロージャの細長い形状は、封入剤の前方への搬送を容易にする。スプライス 接続がクロージャの前端に配置されているため、十分な封入剤が前端に付勢され 、内部のそれぞれすべてのスプライス位置が完全に封入される。さらに、本発明 のクロージャの完全な入れ子構造により、封入剤がクロージャの内側部分に付勢 され、そのような封入剤の付勢は、上側シェルが開いた位置から完全に閉じた位 置に動かされるときに、クロージャの後方部分（一体蝶番の近く）から始まり、 前方に移動することが保証されることを理解されよう。この押しのけは、従来技 術の２片クロージャにおいて作り出された実質上垂直な接触とまったく対照的に 、封入剤とスプライスの内側部品の回転接触によって促進される。ケーブル・リ リーフ通路４６が一体蝶番１６に近いため、その一部分すなわち図４ａに示した 縁７８を面取りして、下側シェル１４に対する上側シェル１２の回転を容易にす ることができる。 図４ｃに示したように、クロージャのそれぞれのシェルに、最初に封入剤６６ を充填してもよい。図４ｃのゲル封入剤を利用して各シェルをあらかじめ充填す るとき、シェルは、図４ａのペースト封入剤を単一のシェルすなわち上側シェル １２に加えるときよりも少なく充填される。これは、封入剤の最初の高さを示す 図４ａと図４ｃの点線によって示される。 図５〜図６に、代替クロージャすなわちクロージャ１０’を示す。クロージャ １０’は、共通の接地クリップ８０を利用してそれぞれのケーブルの接地シール ドを電気的に相互接続する。図７ａ〜図７ｂに、接地クリップ８０を詳細に示す 。この点で、クリップ８０は、噛み合ってケーブルの接地シールドすなわち接地 シールド８４と電気的接触を作り出すために必要に応じて屈曲する翼状タブ８２ を含む。クロージャ１０’を接地クリップ８０と共に使用して、電気ケーブルを 、突合せ構造（図５に示したように）あるいは直列構造（図６に示したように） で接続することができる。それぞれの構造において、個々のスプライスは、個々 のワイヤが封入剤の流れの方向に延びる状態でクロージャの前端に詰め込まれる 。 クロージャ１０’は、クロージャの前端にワイヤを導くことを容易にする複数 の柱８６を含むことが好ましい。クロージャ１０’はまた、クロージャが閉じた 位置にあるときにケーブルが接地クリップ８０内に固定されたままになるように する抑制リブ８８を含むこともできる。クロージャ１０’は、反対側に接地クリ ップ８０を受けるためのクリップ受スロット９０が形成されることが好ましい。 さらに、クリップ８０は、スロット９０の側壁と噛み合うかえし９２を有するこ ともある。突合せ接続にも直列接続にも１つの共通の接地クリップを利用できる ことが理解されよう。 本発明のもう１つの実施形態において、クロージャは、それぞれ３つの別個の 切欠きまたはスロットを有する３つの平らな打抜き導電性金属部分９６、９８、 １００を使用することが好ましいケーブルひずみ緩和／シールド・コネクタ９４ （図８を参照）を使用する。３つの打抜き部分は、２つの嵌合いホルダ１０２、 １０４に含まれる。このホルダは、プラスチックで、オス／メスの構造で構成さ れることが好ましい。使用において、これらの３つの打抜き部分は、ケーブル・ シールド接続とケーブルひずみ緩和機構をコネクタに提供する。２つのホルダは 、スプライス接続を組み立てている間に打抜き部分を収容し制御するように設計 される。 コネクタ９４によって、ケーブルをスプライス・ケースに挿入する前に、ケー ブル・シールド接続とひずみ緩和機構を組み立てることができる。これにより、 製作者の作業調整ががより柔軟になり、スプライスの封入と接触にかかる時間が 最小になる。組み立てられたコネクタは、クロージャ内の特定の場所に配置でき る「スプライス・ブロック」を提供する。この設計は、組み立てたスプライス・ コネクタの強度をクロージャと構造的に一体化し、それによりクロージャの強度 を高める手段を提供する。クロージャ内に配置された後で、スプライス・ブロッ クは、封入剤に対して移動せず、それによりスプライスの完全性を損なうことが ない。 コネクタ９４は、電話業界で使用されている埋込み引込み線接続にケーブル・ シールド接続とケーブルひずみ緩和機構を提供し、３つすべての導電性金属打抜 き部分を有する２つのプラスチック嵌合いホルダの構成を使用することが好まし い。３つの導電性金属打抜き「ブレード」はそれぞれ、３つの切欠きまたはノッ チの独特なパターンを有し、その個別の機能のためにサイズと形状が決められた 固有のものである。コネクタの１つの嵌合いシェル、すなわちホルダ１０２は、 １つの独特な金属打抜き部分、すなわち部分９６を含む（図９ａ〜図９ｃを参照 ）。反対の嵌合いシェル、ホルダ１０４は、その他の２つの独特な金属打抜き部 分、すなわち金属部分９８、１００を含む（図１１ａ〜図１１ｃを参照）。 単一の中心ブレード・コネクタ・シェル、すなわちホルダ１０２は、スプライ スの組み立てにおいて最初に使用される。そこに含まれる単一の打抜き導電性金 属部分９６は、最大３本までの異なるケーブルの露出ケーブル・シールドをつか むために等しいサイズと構造の３つの切欠きを有することが好ましい。これはケ ーブル・シールドの「接地」を提供する。それぞれ個々のケーブル・シールドは 、コネクタ「ブレード」のノッチ付きの切欠きに押し込まれる。ケーブル外被は 、コネクタ「ブレード」に対して平らに配置される（図１０を参照）。ホルダは 、２連ブレード・ホルダすなわちホルダ１０４（図８および図１２を参照）と結 合しその内部で摺動するように形状が決められる。 ２連ブレード・ホルダは、スプライスの組み立てにおいて２番目に使用される 。導電性金属打抜き９８および１００を含み、それぞれ、３つの切欠きまたはノ ッチの独特なパターンを有し、その個々の機能のためにサイズと形状が決められ る。１つの打抜きすなわち打抜き９８は、中央ケーブル・シールドと両側の２つ のケーブル外被と係合し固定するように設計される。第２の打抜き対、すなわち 打抜き１００は両側で１つの中央ケーブル・ジャケットと２つのケーブル・シー ルドを把持し固定するように設計されている。これらの切欠きは、スプライス・ ブロックに対してシールドの「接地」とひずみ緩和機構の両方を提供する。製造 の際の支援のために、打抜き部分に識別ノッチ１１０が設けられる。このような 識別ノッチは、ホルダの突出部と適合する。コネクタの半分１０６（ホルダ１０ ４と打抜き９８、１００を含む）は、チャネル１１２内にコネクタの半分１０８ （ホルダ１０２と打抜き９６を含む）と結合して受け取るような形に形成される ことが好ましい。 組み立て後、コネクタ９４は、スプライス接続に使用される最大３本のケーブ ルのそれぞれに３つの確実な噛み合い接点を提供する。それぞれのケーブルは、 ケーブル外被に１度、ケーブル・シールドに２度係合される（図１２を参照）。 使用において、コネクタ９４は、（１）直列、（２）３方向、および（３）１つ の共通のアセンブリ内の突合せ接続（図１４を参照）の３タイプの引込み線接続 の構造を可能にする。 本明細書において、本発明をいくつかの好ましい実施形態または例示的実施形 態を参照して説明した。本明細書で説明した好ましい実施形態または例示的実施 形態は、本発明の意図する趣旨および範囲から外れることなしに、修正、変更、 追加または逸脱することができ、そのような追加、修正、変更および／または逸 脱はすべて、以下の請求の範囲に含まれる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．複数のスプライス接続と封入剤を受けて格納するクロージャであって、 制限された領域を定義し、互いに入れ子式に係合できる第１と第２の協働する シェルと、 前記第１と第２のシェルを接続するための一体蝶番であって、前記クロージャ のそれぞれの少なくとも１つ側面を横切って連続的に延び、それにより前記シェ ルが互いにまわりを回転する軸を定義し、前記側面に沿って封止剤流れ障壁を提 供し、前記シェルが開いた位置から閉じた位置に回転したときに前記シェルの一 方が前記シェルの他方に入れ子式にはまり込むことができるように位置決めされ 、それにより、前記制限された領域内に前記封入剤を保持しながら、前記制限さ れた領域に含まれる前記封入剤を前記一体蝶番から遠くに連続的に導く封入剤押 しのけ力を提供する一体蝶番と、 前記シェルを通って延び、前記制限された領域と連絡し、それにより電気ケー ブルが中を通ることができる少なくとも２つの通路と、 前記シェルを前記閉じた位置に保持するための固定手段と、 を含むことを特徴とするクロージャ。 ２．前記シェルが、高さＨの壁を有し、前記シェルは、前記シェルの少なくと も一方が、前記一方のシェルの前記壁の少なくとも半分の高さに他方のシェル内 に入れ子式にはまり込み、前記封入剤押しのけ力を提供することを特徴とする請 求項１記載のクロージャ。 ３．前記シェルの前記少なくとも一方が、前記一方のシェルの前記壁の実質上 全高さに他方のシェルに入れ子式にはまり込み、それにより前記閉じた位置にお ける前記クロージャの全体の高さが、個々のシェルの高さと実質上等しくなるこ とを特徴とする請求項２記載のクロージャ。 ４．前記シェルがそれぞれ、長さＬと幅Ｗを有し、ＬがＷよりも大きく、さら に、前記シェルがそれぞれ、前記長さと前記幅の両方に沿って延びる壁を有し、 それにより、前記封入剤を受け入れるように適応された前記制限された領域を定 義し、前記スプライス接続が、前記制限された領域の前記一体蝶番と反対の端に 配置されたことを特徴とする請求項１記載のクロージャ。 ５．前記第２のシェルが前記第１のシェルに入れ子式にはまり込み、前記第２ のシェルが、電気ケーブルの通過を可能にする少なくとも２つのケーブル入口を 有し、さらに前記シェルに固定され、前記ケーブル入口と協働するように配置さ れた少なくとも１つのひずみ緩和クリップを含み、それにより中を通る電気ケー ブルが、前記ひずみ緩和クリップによってつかまれることを特徴とする請求項１ 記載のクロージャ。 ６．前記ひずみ緩和クリップが、電気ケーブルを受けるようにサイズが決めら れたスロットを有し、電気ケーブルの外装に食い付くように構成された複数の歯 をまわりに有することを特徴とする請求項５記載のクロージャ。 ７．前記シェルが、相対する第１と第２の側壁を有し、前記第２のシェルが、 前記第１のシェルに入れ子式にはまり込み、前記第２のシェルが、前記第１の側 壁上に配置された２つのケーブル入口と、前記第２の側壁上に配置された１つの ケーブル入口とを有し、さらに、前記ケーブル入口と協働するように配置された ひずみ緩和クリップを含み、それにより、中を通る電気ケーブルが前記クリップ によってつかまれることを特徴とする請求項１記載のクロージャ。 ８．前記ケーブル入口が、前記一体蝶番の近くに配置され、前記スプライス接 続が、前記制限された領域内に配置され、前記一体蝶番から延びる方向に前記ケ ーブル入口から遠位に離間されたことを特徴とする請求項７記載のクロージャ。 ９．前記第１のシェルが、相対する第１と第２の側壁を有し、さらに前記第１ の側壁に配置され、前記第２のシェル上に配置された前記第１と第２のケーブル 入口と協働するように位置決めされた第１と第２のケーブル・リリーフ通路を有 し、前記第１のシェルが、さらに、前記第２の側壁に配置され、前記シェルが前 記閉じた位置に回転されるときに前記第２のシェル上の前記第３のケーブル入口 と協働するように適応された第３のケーブル・リリーフ通路を有し、前記第１の シェルが、さらに、前記シェルが前記閉じた位置に回転する前に前記ケーブル・ リリーフ通路を閉じるための一時的障壁を有することを特徴とする請求項８記載 のクロージャ。 １０．前記シェルと前記一体蝶番が、耐衝撃性プラスチックから一体的に成形 されることを特徴とする請求項９記載のクロージャ。 １１．前記耐衝撃性プラスチックが、ポリプロピレンであることを特徴とする 請求項１０記載のクロージャ。 １２．前記第２のシェルの外側の、前記ケーブル入口のそれぞれの近くに配置 されたケーブル支持台をさらに含むことを特徴とする請求項１１記載のクロージ ャ。 １３．スプライス接続と封入剤を受け入れて格納するクロージャと、 前記密閉容器内に入るようにサイズが決められ、複数の電気ケーブルに共通の 接地とひずみ緩和機能を提供するスプライス・ブロックとを含み、前記ブロック が、 それぞれはめ込まれた長い接地シールドを固定しかつ電気的に接触するように 構成された複数の受入スロットを有する第１のクリップと、 前記第１のクリップを所定の向きに支持するための第１のクリップ・ホルダと 、 少なくとも１つの外被受入スロットと少なくとも１つの接地シールド受入スロ ットとを含む第２と第３のクリップと、 前記第２と第３のクリップを実質上共面の向きに支持するための第２のクリッ プ・ホルダとを含み、前記第１と第２のクリップ・ホルダが、互いに結合するよ うに構成され、それにより、前記第１のクリップを、前記第２と第３のクリップ の間に配置し、前記第１のクリップの少なくとも１つの電気ケーブルの接地シー ルドとの噛み合いに従うように実質上共面に向きを決めることができることを特 徴とするアセンブリ。 １４．前記第１のクリップが、中にはめられた接地シールドを固定し電気的に 接触するための３つの受入スロットを有し、前記第２のクリップが、２つのケー ブルひずみリリーフ・スロットと１つの中央に位置決めされた接地シールド受入 スロットとを有し、前記第３のクリップが、１つの中央に位置決めされたひずみ 緩和スロットと、その反対側に配置された２つの接地シールド受入スロットとを 含み、それにより、前記スプライス・ブロックが、直列接続、突合せ接続および ３方向接続を可能にすることを特徴とする請求項１３記載のアセンブリ。