JP2000507081A - 肥満症を治療するための核酸 - Google Patents

肥満症を治療するための核酸

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Abstract

(57)【要約】 食物摂取及び/又は体重の増加を効果的に阻害できる生物学的に活性なobポリペプチドを生成するために宿主細胞において発現され得る核酸分子が供給される。その核酸分子を含むベクター及び宿主細胞、並びに、obタンパク質及び他のobポリペプチドを生成するための方法、インビボ又はエクスビボ遺伝子療法によるobポリペプチドの生成の誘発方法及び食物摂取及び/又は体重の増加の阻害方法がまた提供される。obポリペプチドに対する抗体、及びobポリペプチド又はその相同体の同定又は検出のための及びobポリペプチド活性の阻害のためにそのような抗体を用いる方法がさらに提供される。ob受容体の同定、検出又は単離のための方法、ob受容体に対する抗体の生成方法が提供される。本発明の抗体及びポリペプチドは、イムノアッセイのためのキットに組込まれ得る。obポリペプチド及びobポリペプチド又はob受容体に対する抗体を含む医薬組成物は、動物及びヒトへの投与のために使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 肥満症を治療するための核酸 発明の分野 本発明は、自然においてはob遺伝子と関連しない発現制御配列の調節制御下に ob遺伝子を置く核酸分子を用いて、obポリペプチドが宿主細胞において効果的に 発現され得るという発見に関する。さらに、組換え的に発現されたobポリペプチ ドは、食物摂取及び/又は体重の増加を阻害することにおいて生物学的に活性で ある。本発明はまた、核酸分子を含んで成るベクター及び宿主細胞、obポリペプ チドの生成、obポリペプチドの生成の誘発、体重増加及び/又は食物摂取の阻害 、肥満の処理、obポリペプチドの活性の阻害、ob受容体の同定、検出及び単離、 及びobポリペプチド又はその相同体の同定又は検出のための方法にも関する。さ らに、本発明は、前記方法に従って生成されるobポリペプチド、obポリペプチド に対する抗体、ob受容体に対する抗体の単離方法、そのような抗体を含んで成る キット、及びobポリペプチドを含んで成る医薬組成物にも関する。 発明の背景 肥満症、脂肪の過剰蓄積の状態又は過剰肥満症は、人口の30%に影響を及ぼし 、そして重大な健康障害である。食欲、エネルギーバランス及び体重の増加は、 身体における種々の器官及び脳における種々の領域からの種々の神経化学及び神 経内分泌性シグナルにより調節されると一般的に思われる。視床下部は、この過 程において重要な機能を演じ、すなわちLeibowitz,Trends in Neurosciences( 1992)15:491-497に示されるように、栄養物、アミン、神経ペプ チド及びホルモン間での密接した相互作用を包含する種々のシステムを通して作 用する。 脳における2種のペプチドが、栄養物及びエネルギーバランスに不可欠な、挙 動及び生理学的機能の調節におけるそれらの役割に関して相当の注目を受けて来 た。それらは、神経ペプチド(neuropeptice)Y(NPY)、すなわち膵臓ポリペプチ ドファミリーの36個のアミノ酸のペプチドメンバー、及びガラニン(GAL)、すな わちCOOH末端でアミド化されている29個のアミノ酸鎖である。両ペプチドは、Le ibowitz,Models of Neuropeptide Action,Ann.N.Y.Acad.Sci.(1984)739 :12に記載されるように、高レベルのmRNA及びそれらのペプチドのための受容体 部位を含む、脳及び特に視床下部において密に濃縮される。 さらに、他のエフェクター、たとえば、J.Neuroendocrinology(1994)6:4 79-501に記載されるようなグルココルチコイドコルチコステロン(CORT);Smit h and Gibbs(1992),Multiple Cholecy strokinin Receptors in the CNS(Oxfo rd Univ.Press,Oxford)pp.166-182に記載されるような十二指腸ペプチドコレ シストキニン(CCK);及びSchwartzなど、(1994),Endocrinol.Rev.2(1) :109-113に記載されるようなインスリンは、栄養物摂取及び代謝の調節に役割 を有することが見出された。 他の研究者は、突然変異遺伝子を担持する動物の遺伝子分析により食物摂取及 びエネルギー出力の調節を理解する問題に取りかかって来た。最初に、劣性肥満 症突然変異、すなわちobese突然変異(ob)が、Ingaltなど.,J.Hered.(1950 )41:317-318により、1950年に同定され、そして記載されている。続いて、マ ウスにおける5種の単一遺伝子突然変異が、Friedmanなど。(1990),Cell 69:2 17-220に記載されるように、obese表現型を生成することが観察 されている。より最近には、マウスobese遺伝子及びそのヒト相同体が、Zhangな ど。(1994),Nature 372:425に記載されるように、クローン化されている。 Zhangなどは、高度に保存された167個のアミノ酸のリーディングフレームと 共に、4.5kbの脂肪組織メッセンジャ-RNA(mRNA)をコードするマウスob遺伝子 のクロ-ニング及び配列決定を報告している。そのヌクレオチド配列及びリーデ ィングフレームの推定されるアミノ酸配列に基づいて、Zhangなどは、ob遺伝子 の生成物が、たぶんobタンパク質のN−末端にシグナルペプチドを有する167個 のアミノ酸のobタンパク質であることを仮定している。しかしながら、Zhangな どは、その167個のアミノ酸のポリペプチドが本当に、分泌されることを、又は たとえあるとしても、このペプチドの一部が実際的に分泌されることを示してい ない。さらに、Zhangなどはまた、ob遺伝子のポリペプチド生物成物がいづれか 特定の生物活性又は機能を有することも示していない。 過去における肥満症の治療のための方法は、食事療法、手術(脂肪組織切除) 、及び薬物、たとえばインスリン正常化薬物Ro23-7637、抗脂肪分解剤、たとえ ばSandoz Research Instituteで開発されたZDZ WAG994, CCK-Aアゴニスト、た とえばFisons Pharmaceuticalsで開発されたFPL 15849KF及びGlaxo Research In stituteで開発された同様の薬物、Lederle Laboratoriesで開発された食欲不振 デクスフェンフルラミン、Lilly Research Laboratoriesで開発されたセロトニ ン摂取インヒビター、すなわちフルオキセチン、Boots Pharmaceuticalsで開発 されたシブトラミン、Bristol-Myers Squibb及びAmerican Cyanamidで開発され たβ−アドレナリン受容体アゴニストの抗−糖尿病薬、及びAmylin Pharmaceuti calsで開発されたエンテロスタチン及び発熱療法剤による薬物療法を包含する。 今日まで、それらの種の処理方法にかかわらず、肥満症の状態からの長期の回 復はまれである。さらに、obタンパク質はマウスにおいて同定され、そしてその 相同性がヒトにおいて同定されているけれども、成熟した活性obタンパク質のア ミノ酸配列の正確な決定は、行なわれておらず、又は分子の血清形の正確な配列 も決定されていない。特に、obタンパク質と栄養物及びエネルギーバランスに不 可欠な挙動及び生理学的機能に影響を及ぼす他の因子との間の関係又は相互作用 はまだひじょうに不可解である。 発明の要約 従って、obタンパク質の機能のより良好な理解、並びに食物摂取及び/又はエ ネルギー出力を支配する調節機構のより良好な理解を提供することが本発明の目 的である。 肥満症及び肥満症に関連する問題、たとえばタイプII尿病の制御のために使用 され得るポリペプチドを供給するために細胞において発現され得る核酸分子を供 給することもまた、本発明の目的である。そのような核酸分子によりコードされ ているポリペプチドは、本明細書において、obポリペプチドとして言及される。 発現に基づいて宿主細胞からのobポリペプチドの分泌を可能にするために分泌 リーダーコード配列をさらに含む上記のような核酸分子を供給することが本発明 のさらなる目的である。 そのような核酸分子を含む発現ベクター及びそのようなベクターを含む宿主細 胞を供給するさとが本発明のもう1つの目的である。 たとえば組換えDNA技法によりobポリペプチドを生成する方法を提供すること もまた、本発明の目的である。 obポリペプチドの生成を誘発することもまた、本発明の目的である。 食物摂取の阻害方法及び/又は体重の増加の阻害を提供することもまた、本発 明のさらなるもう1つの目的である。 obポリペプチドの活性を阻止するための方法を提供することもまた、本発明の さらなる目的である。 obポリペプチドに対する抗体、そのような抗体を含む治療目的のための医薬組 成物、及びそのような抗体を含む、obポリペプチド又はその相同体の検出のため のキットを提供することもまた、本発明の目的である。 obポリペプチドの受容体、すなわちob受容体の単離、同定、検出又は生成のた めの方法、obポリペプチド又はその相同体の同定及び/又は検出のための方法、 ob受容体に対する抗体の生成のための方法を提供することが本発明のさらにもう 1つの目的である。 obポリペプチドの活性の阻害のための方法を提供することもまた、本発明の目 的である。 それらによれば、発現制御配列をコードする第1のヌクレオチド配列、及びob ポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列を含む核酸分子が本明細書に おいて提供され、ここで前記第2のヌクレオチド配列は前記第1のヌクレオチド 配列の調節制御下にあり、そして前記第1のヌクレオチド配列は前記第2のヌク レオチド配列とは自然において関係しない。 本発明のもう1つの目的によれば、第3のヌクレオチド配列をさらに含む上記 のような核酸分子が供給され、ここで前記第3のヌクレオチド配列は宿主細胞に おける核酸分子の発現に基づいてobポリペプチドの分泌のために十分である分泌 リーダー配列をコードする。 本発明のもう1つの目的によれば、発現ベクター、及び上記のような核酸分子 を含む発現ベクターを含む宿主細胞が供給される。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、上記のような核酸分子を供給し、前 記核酸分子を細胞中に導入し、そして細胞においてobポリペプチドの発現を可能 にすることによってobポリペプチドを生成する方法が提供される。 本発明のもう1つの目的によれば、上記のようなベクターを供給し、前記ベク ターを宿主細胞中に導入し、そして前記細胞においてobポリペプチドの発現を可 能にすることによってobポリペプチドを生成する方法がまた提供される。 上記のようなベクターにより形質転換された宿主細胞を供給し、そして前記細 胞においてobポリペプチドの発現を可能にすることによるobポリペプチドの生成 のための方法がまた、本明細書において提供される。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、上記のような核酸分子を直接的に又 はウィルスもしくは非ウィルス手段により投与し、あるいは上記のようなベクタ ーを投与することによってobポリペプチドのインビボ生成の誘発のための方法が 提供される。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、上記のような核酸分子又はベクター により形質転換された宿主細胞を供給し、そして宿主細胞においてobポリペプチ ドの発現を可能にする方法により生成されるobポリペプチドが供給される。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、治療的に有効な量のobポリペプチド の投与による、体重の増加の阻害のための方法及び/又は食物摂取の阻害のため の方法が提供される。 本発明のさらなる目的によれば、ラベルされたobポリペプチドを供給し、結合 対を形成するために前記ラベルされたobポリペプチドとob受容体との反応を可能 にし、そして結合対の同一性、特にラベルされたobポリペプチドに結合する分子 の同一性を決定することに よる、ob受容体の同定、単離、検出又は生成の方法が提供される。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、上記のようなobポリペプチドに対す る抗体、及びob受容体に対する抗体を生成する方法が提供され、ここで前記obポ リペプチドに対する抗体はobポリペプチドと特定の結合対を形成することができ 、そして前記ob受容体に対する抗体はob受容体と特定の結合対を形成することが できる。 本発明のもう1つの目的によれば、obポリペプチドの活性を、それらに対する インヒビター、たとえばobポリペプチドに対する抗体の使用により阻止するため の方法が提供される。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、上記のようなobポリペプチドに対し て向けられた抗体とobポリペプチド又はその相同体を含むと思われるサンプルと を接触せしめ、反応する混合物の特定の結合対の形成を可能にし、そして特定の 結合対の存在を決定することを含む、obポリペプチド又はその相同体の同定又は 検出のための方法が提供され、ここで前記抗体は、容易な同定又は検出を促進す るために検出可能なマーカーによりラベルされる。 本発明のもう1つの目的によれば、obポリペプチド又はその相同体の検出のた めのキット、及びobポリペプチドに対する抗体の検出のためのキットがさらに提 供され、ここで前記キットは、ラベルされた抗体又はラベルされたobポリペプチ ドのいづれかを含む。 本発明のさらにもう1つの目的によれば、obポリペプチド及び医薬的に許容で きるキャリヤーを含む医薬組成物、及びobポリペプチドに対する抗体及び医薬的 に許容できるキャリヤーを含む医薬組成物がまた供給される。 本発明のさらなる目的、特徴及び利点は、次の詳細な記載から明らかになるで あろう。しかしながら、その詳細な記載は、本発明の好ましい態様を示している が、本発明の範囲内での種々の変更及び 修飾が当業者に明らかになるであろうから、単に例示により与えられることが理 解されるべきである。 図面の簡単な説明 図1は、obポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を個々に含んで成るDN A構造体を図的に示す。左側の数、すなわち#1122,#1123,#1124,#1132,# 1130,#1131,#1119,#1129,#1127,#1150及び#1128は、企画された構造 体の番号である。用語“CMV”は、構造体におけるプロモーターがサイトメガロ ウィルス(“CMV”)に由来することを示す。用語“T7”とは、それらの構造 体におけるプロモーターがT7プロモーターであることを示す。 図2は、obポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を個々に含んで成る他 のDNA構造体を図的に示す。左側の数、すなわち#1144,#1142,#1143,#114 5及び#1147は、企画された構造体の番号である。用語“SRα”は、プロモータ ー(SV40/HIVハイブリッドプロモーター)の源を示す。構造体#1145及び#114 7は個々に、Moloneyネズミ白血病ウィルスからのウィルス配列を含んで成る。 図3は、未処理対照の体重と比較しての処理されたCDラットの体重に対する、 構造体#1127から発現されたobタンパク質の静脈内投与の効果を示す。 図4は、未処理対照の食物消費の量と比較しての、obタンパク質により処理さ れたCDラットによる食物消費の量を示す。 図5は、未処理対照の糞物質の重量と比較しての、obタンパク質により処理さ れたCDラットにより***された糞物質の重量を示す。 図6は、未処理対照の尿生産と比較しての、obタンパク質により処理されたCD ラットの尿生産を示す。 図7は、未処理対照の水摂取量と比較しての、obタンパク質によ り処理されたCDラットによる水摂取量を示す。 図8A及び8Bは、DNA構造体#1122の証明地図を示す。 図9は、それぞれDNA構造体#1130,#1131及び#1132のヌクレオチド配列、 及びそれらの配列の整合を示す。 図10は、DNA構造体#1119の証明地図を示す。 図11は、DNA構造体#1127の証明地図を示す。 図12は、DNA構造体#1150の証明地図を示す。 好ましい態様の詳細な記載 本明細書に記載される発明は、前に公開された研究及び係属特許出願に基づい て企画されている。たとえば、そのような研究は、科学技術、特許又は係属特許 出願から成る。すべての出版された研究、たとえば本明細書に引用される特許及 び特許出願は、引用により本明細書に組込まれる。 本発明者は、obポリペプチドをコードする核酸分子が、obポリペプチドを生成 するために組換え発現システムで発現され得ることを発見した。核酸分子はまた 、宿主細胞においてobポリペプチドの発現のために1又は複数の発現制御配列を 含む発現ベクターにも使用され得る。さらに、核酸分子は、obポリペプチドの生 成又は生成の誘発のための遺伝子療法目的のために、たとえばエクソビボ又はイ ンビボ遺伝子療法において使用され得、ここで前記核酸分子は直接的に、又はウ ィルスもしくは非ウィルス手段のいづれかにより供給される。 本発明において生成されるobポリペプチドは、食物摂取の阻害、及び/又は体 重の増加の阻害のために、並びに実質的に、肥満症又はタイプII糖尿病を包含す る肥満症の結果の治療において有用である。さらに、obポリペプチドは、obポリ ペプチド又はその相同体の 検出又は同定のためにイムノアッセイにおいて使用され得るモノクローナル又は ポリクローナル抗体の生成のためにも使用され得る。obポリペプチドに対するイ ンヒビター、たとえば抗体は、obポリペプチドの活性を阻止するために使用され 得る。そのような阻止活性は、たとえば疾病又は慢性の状態、たとえば神経性食 欲不振、精神医学的状態、又は手術からの回復の間の状態に起因する良好でない 食物摂取及び/又は良好でない栄養状態を有する対象において食欲を剌激するた めに有用である。従って、obポリペプチドに対する抗体は、イムノアッセイのた めの他の従来の試薬を含むことができるキット中に又は治療投与のための医薬組 成物中に組込まれ得る。obポリペプチドはまた、同定できるマーカー、たとえば 放射性マーカーによりラベルされ得、そして結合対を形成する、obポリペプチド を特異的に結合するob受容体の存在を検出するために使用され得る。obポリペプ チドを含む医薬組成物はまた、投与及び処理のためにも製造され得る。 この態様で同定されるob受容体は、配列決定され得、そしてコード配列を得る ためにcDNAライブラリーをプローブするためのプローブを製造するために使用さ れ得る。次に、このob受容体をコードする配列は、obポリペプチドについてと同 じ態様で組換え的にob受容体を製造するために使用され得る。ob受容体の検出又 は同定のためのキットにも使用され得る、ob受容体に対するポリクローナル及び モノクローナル抗体が製造され得る。 特に、本発明者は、成熟obポリペプチドが組換え DNA技法を用いて効果的に 発現され得、そして精製又は一部的精製の後、その発現されたobポリペプチドが 生物学的活性を有することを見出した。そのような生物学的活性は、体重の増加 及び/又は食物摂取を阻害する能力を包含する。obタンパク質の投与の毒性効果 は観察されてい ない。 本発明は、本明細書に組込まれる次の定義により一層良好に理解され得る。 定義 “核酸分子”又は“コード配列”とは、本明細書で使用される場合、特定のア ミノ酸配列をコードする RNAもしくはDNA、又はその相補的鎖のいづれかを意味 する。 用語“発現制御配列”とは、ポリペプチドをコードする遺伝子の発現をもたら すために使用され、そして発現に影響を及ぼす1又は複数の成分、たとえば転写 及び翻訳シグナルを含む配列を意味する。そのような配列は、たとえば次のもの の1又は複数の配列を含む:プロモーター配列、エンハンサー配列、上流の活性 化配列、下流の終結配列、ポリアデニル化配列、哺乳類細胞において翻訳の開始 を最適化するための最適な5’側リーダー配列、及びシャイン−ダルガルノの配 列。本発明のポリペプチドの発現のために適切である発現制御配列は、ポリペプ チドが発現される予定である宿主系に依存して異なる。たとえば、原核生物にお いては、そのような制御配列は、1又は複数のプロモーター配列、リボソーム結 合部位及び転写終結配列を含むことができる。真核生物においては、そのような 配列は、プロモーター配列及び転写終結配列を含むことができる。発現制御配列 のいづれか必要な成分が本発明の核酸分子に欠失している場合、そのような成分 は、発現をもたらすために発現ベクターにより供給され得る。本発明における使 用のために適切な発現制御配列は、原核源、真核源、ウィルス又はウィルスベク ター、又は線状又は環状プラスミドから誘導され得る。発現制御配列に関するさ らなる詳細は、下記に提供されている。 用語“obタンパク質”とは、上記Zhangなどにより記載されるよ うに、ob遺伝子をコードする単離されたcDNAから推定される167個のアミノ酸残 基の配列を含む推定上のネズミポリペプチド、及び哺乳類及び非哺乳類における その相同体を意味する。 “成熟obタンパク質”とは、上記のようなobタンパク質を意味するが、但し、 それは推定上のシグナルペプチド配列を欠いている。 用語“obポリペプチド”は、上記で定義されるようなobタンパク質及び成熟ob タンパク質を包含し、そしてさらに、それらの末端切断形、変異体、対立遺伝子 、類似体及び誘導体も包含する。特にことわらない限り、そのようなobポリペプ チドは、obタンパク質の1又は複数の生物活性、たとえば本明細書において発見 された活性を有する。この用語は、ob遺伝子の生成物の特定の長さに限定されな い。従って、ヒト又は非ヒト源に由来しても、obタンパク質又は成熟obタンパク 質に対して同一であるか、又はそれに対して少なくとも60%、好ましくは70%、 より好ましくは80%、及び最とも好ましくは90%の相同性を有するポリペプチド は、obポリペプチドの定義内に包含される。従って、アミノ酸置換、欠失又は挿 入を含むob遺伝子の生成物の対立遺伝子及び変異体もまた包含される。アミノ酸 置換は、非必須アミノ酸残基を排除するために、たとえばグリコシル化部位、リ ン酸化部位、アセチル化部位を変更するために、又は機能のためには必要でない システイン残基の位置を変更することにより折りたたみパターンを変更するため に、保存性アミノ酸置換であり得る。保存性アミノ酸置換は、置換されるアミノ 酸の一般的な電荷、疎水性/親水性及び/又は立体容積を保存する置換であり、 たとえば次のグループのメンバー間の置換が保存性置換である: Gly/Ala,Va l/Ile/Leu,Asp/Glu,Lys/Arg,Asn/Gln及び Phe/Trp/Tyr。類似体は、 obタンパク質様活性を有する、ペプトイドとしても知られている、1又は複数の ペプチド擬似体を有する ペプチドを包含する。たとえば、アミノ酸(たとえば、異常なアミノ酸、等を包 含する)の1又は複数の類似体を含むポリペプチド、置換された連鎖を有するポ リペプチド、及び当業界において知られている、自然において存在し、そして非 自然において存在する他の修飾は、前記定義内に包含される。用語“obポリペプ チド”はまた、ポリペプチドの発現後の修飾、たとえばグリコシル化、アセチル 化、リン酸化及び同様のものを排除しない。 用語“リーダー配列”とは、発現されるべきポリペプチド配列の5’側のN末 端に位置する翻訳されたアミノ酸配列、又は未翻訳ヌクレオチド配列のいづれか を意味する。この用語は、次のものの少なくとも1つを包含し、そしてそれらの 組合せでもあり得る:下記に定義されるような分泌リーダー配列、融合タンパク 質リーダー配列、及び翻訳されないヌクレオチド配列。翻訳されるアミノ酸リー ダー配列は、分泌リーダー配列におけるように、分泌を最適化するために本明細 書において使用され得る。他方では、翻訳されるアミノ酸リーダー配列は、tkリ ーダー配列のすべて又は一部の使用により、翻訳の開始を最適化するために使用 され得る。さらに、翻訳の開始を最適化するために使用されるアミノ酸配列は、 分泌リーダー配列と組合して使用され得る。融合タンパク質リーダー配列は、ポ リペプチド、たとえば酵母における細胞内発現のためのユビキチン/obポリペプ チド融合タンパク質の細胞内生成を最適化するために使用され得る。5’側の翻 訳されていないリーダー配列は、所望により、転写を最適化するために使用され 得る。 用語“分泌リーダー配列”とは、タンパク質のN−末端でコードされる場合、 合成の部位、典型的には小胞体から他の位置、たとえば原核生物におけるペリプ ラズム空間へのタンパク質の分泌を引き起こし、又は宿主が増殖される培養培地 中へのタンパク質の細胞外 分泌を引き起こすポリペプチドを意味する。分泌リーダー配列は、シグナルペプ チド配列であり得、又はグリコシル化部位、又は成熟タンパク質の生成のための プロセッシング部位を含む他の配列を包含することができる。そのような配列は 、所望する宿主における発現のために適切であるいづれかの源に由来することが でき、又はハイブリッド配列又は合成配列であり得る。たとえば、酵母への使用 のための適切な分泌リーダーは、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyce s cerevisiae)のα−因子リーダー(アメリカ特許第4,870,008号)、α−因子 リーダー配列、切断されたα−因子リーダー配列、酵母キラートキシンリーダー 配列、及びα−アミラーゼ又はグルコアミラーゼリーダー配列を包含する。ハイ ブリッドリーダー配列は、たとえば、プロセッシング部位での切断に基づいての 成熟ポリペプチドの生成のためのプロセッシング部位に連結されるシグナルペプ チド配列を包含することができ、たとえば酵母インベルターゼシグナル配列は、 ハイブリッドリーダー配列を生成するためにKEX2分解部位(Lys-Arg)と組合して 使用され得る。さらに、いづれかの宿主発現システムのためのランダムペプチド 配列、たとえば組合せのライブラリーにより生成されるものは、所望する宿主の ためのリーダー配列として有用である配列のために分泌され得る。本明細書にお いて有用な細菌リーダー配列は、ペリプラズム空間中に分泌されるポリペプチド の生成を導びく配列、たとえばβ−ラクタマーゼシグナルペプチド配列である。 哺乳類リーダー配列は、たとえばタンパク質、たとえばアルブミン、免疫グロブ リン、第VII因子、分泌されたホルモン、血液担持の因子、たとえばインスリン 、成長因子を包含する、血清中に通常分泌されるタンパク質のリーダー配列を包 含し、又は脂肪細胞に由来する配列であり得る。次の遺伝子はまた、哺乳類細胞 からの分泌を促進するリーダー配列も有 し、そして哺乳類細胞システムにおける異種タンパク質の分泌のために使用され 得る:中でも、ヒトインフルエンザウィルスANヒトプレプロインスリン、及び ウシ成長ホルモン、分泌リーダー配列に関するさらなる詳細は;下記に提供され る。 用語“体重増加の阻害量”とは、個人の体重の増加の阻害の生成のために効果 的である量を言及する。正確な阻害量は、処理される個人の健康及び物理的状態 、代謝及び身体のサイズの変化に適合する個人の能力の容量、配合、及び医学情 況の医者の評価、並びに他の相当する要因に依存して変化する。その量は、通常 の試験を通して決定され得る比較的広い範囲であることが予想される。 用語“食物摂取の阻害量”とは、個人の食物摂取の阻害の生成のために効果的 である量を意味する。正確な阻害量は、処理される個人の健康及び物理的な状態 、食物摂取の阻害に適合する個人の能力、配合、及び医学情況の医者の評価、並 びに他の相当する要因に依存して変化する。その量は、通常の試験を通して決定 され得る比較的広い範囲であることが予想される。 “治療的に有効な量”とは、一般的に、所望する治療結果を生成するであろう 量であり、そしてたとえば、“体重増加の阻害量”及び“食物摂取の阻害量”を 包含する。 用語“ob受容体”とは、ランダムなポリペプチドに対してよりも高い親和性を 伴って、結合対を形成するobポリペプチドに対して結合するために、そのobポリ ペプチドのアミノ酸の配列を特異的に認識する細胞膜上に又は細胞腔に位置する 構造体、一般的にはタンパク質を意味する。obポリペプチドとob受容体との間の そのような相互作用は、細胞内応答を引き起こすことが予想される。 用語“結合対”とは、通常、タンパク質/タンパク質対を意味する分子の対を 意味するが、しかしタンパク質/DNA対を排除せず、 ここでは、対の成分はランダム分子に対してよりも高い親和性を伴ってお互いに 対して特異的に結合し、その結果、結合に基づいて、たとえばリガンド/受容体 の相互作用の場合、その結合対は細胞又は細胞内応答を引き起こす。リガンド/ 受容体結合対の例は、PDGF(血小板由来の成長因子)とPDGF受容体との間で形成 される対である。異なった結合対の例は、抗体/抗体の対であり、ここでは抗体 は抗原による宿主の免疫化により生成される。特異的結合は、低い解離定数を有 する結合相互作用を示し、これは特異的結合と非特異的なバックグラウンド結合 とを区別する。 用語“キット”とは、特定された材料を含むパッケージを意味し、そしてその 材料の使用のためのプリントされた説明書を包含する。たとえば、キットは、抗 原、たとえばobポリペプチド又はob受容体に対する抗体を含むイムノアッセイキ ットであり得、又はそれは抗体を検出するために抗原を含むアッセイキットでも あり得る。“プリントされた説明書”は、紙又は他の媒体上に書かれ又はプリン トされ得、又は電子媒体、たとえば磁気テープ、コンピューター読み取り可能な ディスク又はテープ、CD-ROM及び同様のものに記録され得る。キットはまた、プ レート、管、皿、希釈剤、溶媒、洗浄流体又は他の従来の試薬を含むことができ る。 用語“医薬的に許容できるキャリヤー”とは、治療剤、たとえば抗体又はobポ リペプチドのインビボ投与のためのキャリヤーを意味し、そして組成物を受ける 個人に対して有害な抗体の生成をそれ自体誘発せず、そして不適切な毒性を伴わ ないで投与され得るいづれかの医薬キャリヤーを意味する。適切なキャリヤーは 、ひじょうにゆっくりと代謝される高分子、たとえばタンパク質、多糖類、ポリ 乳酸、ポリグリコール酸、高分子アミノ酸、アミノ酸コポリマー及び不活性ウィ ルス粒子であり得る。そのようなキャリヤーは当業者 に十分に知られている。医薬的に許容できる塩、たとえば無機酸塩、たとえば塩 酸塩、臭素酸塩、リン酸塩、硫酸塩及び同様のもの;及び有機酸の塩、たとえば 酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩及び同様のものは、本明細書 に包含され得る。医薬的に許容できる賦形剤の十分な議論は、Remington's Phar maceutical Sciences(Mack Pub.Co.,N.J.1991)から入手できる。治療組成物 における医薬的に許容できるキャリヤーは、液体、たとえば水、塩溶液、グリセ ロール及びエタノールを含むことができる。さらに、助剤物質、たとえば湿潤剤 又は乳化剤、pH緩衝物質、及び同様のものは、そのようなビークルに存在するこ とができる。典型的には、治療組成物は、注射可溶物として、たとえば液体溶液 又は懸濁液として調製され;注射の前、液体ビークルにおける溶液又は懸濁液の ために適切な固体形がまた調製され得る。 下記に記載される方法論は当業者による本発明の実施を可能にするために十分 な詳細を含むと思われるが、特別に例示されていない他の構造体、たとえばプラ スミドは、United States Dept.of New,National Institute of Health(NIH )Guidelines for Recombinant DNA Researchに記載される現在の規制下で、た とえばSambrookなど、(1989),Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2d e dition(Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.)に記載される標 準的組換えDNA技法を用いて構成され、そして精製され得る。それらの文献は、 次の標準の方法のための手順を包含する:プラスミドによるクローニング法、宿 主細胞の形質転換、プラスミドDNAの精製、DNAのフェノール抽出、DNAのエタノ ール沈殿、アガロースゲル電気泳動、アガロースゲルからのDNAフラグメントの 精製、及び制限エンドヌクレアーゼ及び他のDNA−変性酵素の反応。 本発明のobタンパク質のコード配列は、いづれかの従来の技法、たとえばポリ メラーゼ連鎖反応(“PCR”)を用いて、上記に引用されるZhangなどに開示され るobタンパク質のDNA配列に基づいて得られる。そのような技法の1つの例は、 逆転写PCR (“RT-PCR”)である。この方法下では、ポリA+RNAが脂肪組織から 単離され、そして逆方向プライマー及び逆転写酵素を用いて、第1鎖のcDNAを生 成するために逆転写される。その逆プライマーは、ob遺伝子の非コード鎖の一部 のヌクレオチドを含む。たとえば、リンカーのヌクレオチドにより拡張される非 コード鎖のヌクレオチド593−616を含む逆方向プライマー#553が、本発明での 使用のために適切である。次に、このPCR反応混合物が前記同じ逆方向プライマ ー、及びob遺伝子のコード鎖の一部からのヌクレオチドを含む前方向プライマー を用いての増幅のために使用され得る。たとえばリンカーのためのヌクレオチド により延長されるコード鎖のヌクレオチド115−134を含む前方向プライマー#55 2が本発明において使用され得る。増幅されたDNAは、精製され、そして原核生物 及び真核生物におけるタンパク質発現のために他のob DNA構造体の生成のための 鋳型として使用され得る。 このob構造体の変動は、従来の技法、たとえばPCR又は特定部位の突然変異誘 発により行なわれ得る。それらの変異体は、切断されたタンパク質、たとえばそ のシグナル配列を欠いているobタンパク質を創造するために、制限部位又はリン カー配列を挿入するために、及び構造体の検出を促進するための標識を添加する ために、たとえばそれぞれ抗−Myc又は抗−HA抗体の使用により検出され得るMyc 又はHA(インフルエンザウィルス赤血球凝集素)配列を添加するために製造され 得る。 1つの例として、アミノ酸1−21を欠いている切断されたobポリ ペプチド、すなわち推定されるシグナル配列は、十分な長さのcDNA構造体、前方 向プライマー、たとえばコード鎖のヌクレオチド178−197及びリンカー配列を含 むプライマー#560、及び逆方向プライマー#558の使用により製造され得る。真 核生物における発現のための開始コドンは、リンカーの形で添加され得る。 同定目的のための標識を含むDNA構造体は、PCRを用いて合成され得る。たとえ ば、DNA構造体#1150は、抗体認識のためのエピトープ標識を含むobポリペプチ ドをコードする。この構造体は、十分な長さのob DNA構造体、前方向プライマー 、たとえばプライマー#560、及び逆方向プライマー、たとえばSmaI制限部位に より拡張された、非コード鎖のヌクレオチド602−616を含むプライマー#559を 用い、そして標準の方法を用いてのPCRによりDNAを増幅することにより製造され 得る。次に、増幅されたDNAフラグメントは、心筋キナーゼをコードする配列及 びMycエピトープを含むベクター中に連結され得る。 上記のようにして製造されたDNA構造体は、所望する宿主発現系における発現 のための適切なプロモーターを含む発現プラスミドに連結され得る。種々のプロ モーターを有する発現プラスミドは現在、市販されている。たとえば、プラスミ ドpET23は、Novagen(Madison,WI)から購入され得る。このプラスミドは、細 菌における発現のためにT7プロモーターを利用する。市販の哺乳類発現プラス ミドもまた、本発明の目的のために使用され得る。本発明の場合、本発明におい て使用されるプラスミドpCGは、University of California,San Francisco,CA のQianjin Huから入手できる。このプラスミドは、pEVRFの誘導体であり、そし てヒトCMVプロモーター/エンハンサー領域からの、哺乳類細胞における発現を 方向づける。発現システムに関するさらなる詳細は、下記に提供される。細菌細胞における発現 細菌発現系は、本発明の構造体と共に使用され得る。細菌における使用のため の制御要素は、オペレーター配列及びリボソーム結合部位を任意に含むプロモー ターを包含する。有用なプロモーターは、糖代謝性酵素に由来する配列、たとえ ばガラクトース、ラクトース(lac)及びマルトースを含む。追加の例は、生合成 酵素に由来するプロモーター配列、たとえばトリプトファン(trp)、β−ラクタ マーゼ(bla)プロモーター系、バクテリオファージλPL及びT7を包含する。さ らに、合成プロモーター、たとえばtacプロモーターが使用され得る。β−ラク タマーゼ及びラクトースプロモーターシステムは、Changなど.,Nature(1978) 275:615及びGoeddelなど.,Nature(1979)281:544に記載されており;アルカ リホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモーターシステムは、Goeddelなど .,Nucleic Acids Res.(1989)8:4057及びヨーロッパ特許第36,776号に記載 されており;そしてハイブリッドプロモーター、たとえばtacプロモーターは、 アメリカ特許第4,551,433号及びde Boerなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1 983)80:21-25に記載されている。しかしながら、真核タンパク質の発現のため に有用な他の既知の細菌プロモーターもまた、適切である。当業者は、いづれか の必要とされる制限部位を供給するためにリンカー又はアダプターを用いて、Si ebenlistなど.,Cell(1980)20:269に記載されるようにして、本発明のobコー ド配列にそのようなプロモーターを操作可能的に連結することができる。細菌シ ステムへの使用のためのプロモーターはまた一般的に、標的ポリペプチドをコー ドするDNAに作用可能に連結されるシャイン−ダルガルノ(SD)配列を含むであ ろう。活性ポリペプチドシグナル配列を認識せず、そしてそれを処理しない原核 宿主細胞のためには、シグナル配列は、 たとえばアルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、Ipp又は熱安定性エンテロ トキシンIIリーダーから成る群から選択された原核シグナル配列により置換され 得る。プラスミドpBR322からの複製の起点は、ほとんどのグラム陰性細菌のため に適切である。 前述の系は特に、E.コリに適合できる。しかしながら、多くの他の系が、細 菌宿主、たとえば、中でも、グラム陰性又はグラム陽性生物、たとえばバシラス spp.(Bacillus spp.)、ストレプトコッカスspp.(Streptococcus spp.)、ス トレプトマイセスspp.(Streptomyces spp.)、シュードモナス(Pseudomonas)種 、たとえばP.アエルギノサ(P.aeruginosa)、サルモネラ・チフィムリウム(S almonella typhimurium)、又はセラチア・マルセスガンス(Serratia marcescan s)に使用される。それらの宿主中に外因性DNAを導入するための方法は典型的に は、CaCl2又は他の剤、たとえば二価のカチオン及びDMSOの使用を包含する。DNA はまた、上記に引用されるSambrookなど。(1989)に一般的に記載されるような、 エレクトロポレーション、核注射又はプロトプラスト融合法により細菌細胞中に 導入され得る。それらの例は、制限的であるよりもむしろ例示的である。好まし くは、宿主細胞は、最少量のタンパク質分解性酵素を分泌すべきである。他方で は、クローニングのインビトロ方法、たとえばPCR又は他の核酸ポリメラーゼ反 応が適切である。 本発明の標的ポリペプチドを生産するために使用される原核細胞は、上記に引 用されるSambrookなどに一般的に記載されるように、適切な培地において培養さ れる。酵母細胞における発現 発現及び形質転換ベクター、すなわち染色体外レプリコン又は組込みベクター が、多くの酵母の形質転換のために開発されて来た。たとえば、発現ベクターが 、中でも次の酵母のために開発された: Hinnenなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1978)75:1929及びItoなど.,J. Bacteriol.(1983)153:163に記載されるようなサッカロミセス・セレビシア エ(Saccharomyces cerevisiae);Kujtzなど.,Mol.Cell.Biol.(1986)6 :142に記載されるようなカンジダ・アルビカンス(Candida albicans); Kun zeなど.,J.Basic Microbiol.(1985)25:141に記載されるようなカンジダ・ マルトサ(Candida maltosa);Gleesonなど.,J.Gen.Microbiol.(1986)13 2:3459及びRoggenkampなど.,Mol.Gen.Genet.(1986)202:302に記載され るようなハンセンウラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha); Dasなど., J.Bacteriol.(1984)158:1165及びVan der Bergなど.,Bio/Technology(1 989)8:135に記載されるようなクルイベロミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis);Kunzeなど.,J.Basic Micobiol.(1985)25:141に記載されるよう なピキア・グイレリモンジ(Pichia guillerimondii);Creggなど.,Mol.Cell. Biol.(1985)5:3376及びアメリカ特許第4,837,148号及び第4,929,555号に記 載されるようなピキア パストリス(Pichia pastoris);Beach and Nurse,Natu re(1981)300:706に記載されるようなシゾサッカロミセス・リポライチカ(Sch izosaccharomyces pombe);Daridowなど.,Curr.Genet.(1985)10:380及びG aillardinなど.,Curr.Genet.(1985)10:49に記載されるようなセロウィア ・リポライチカ(Sarrowia lipolytica);Ballanceなど.,Biochem.Biophys. Res.Commun.(1983)112:284-289、Tilburnなど.,Gene(1983)26:205-221 及びYeltonなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1984)81:1470-1474に記載さ れるようなアスペルギラス宿主、たとえばA.ニジュランス(A.nidulans);Kel ly and Hynes,EMBO J.(1985)4:475479に記載されるようなA.ニガー(A .niger);ヨーロッ パ特許第244,234号に記載されるようなトリコダーマ レーシア(Trichoderma r eesia);及びWO 91/00357に記載されるような糸状菌、たとえばネウロスポラ (Neurospora)、ペニシリウム(Penicillium)及びトリポクラジウム(Tolypoclad ium)。 酵母ベクターのための制御配列は知られており、そしてヨーロッパ特許第284, 044号に記載されるようなアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、エノラーゼ、グル コキナーゼ、グルコース−6−ホスフェートイソメラーゼ、グリセルアルデヒド −3−ホスフェート−デヒドロゲナーゼ(GAP又はGAPDH)、ヘキソキナーゼ、ホス ホフルクトキナーゼ、3−ホスホグリセレートムターゼ、及びヨーロッパ特許第 329,203号に記載されるようなピルビン酸キナーゼ(PyK)のためのプロモーター領 域を含む。酸性ホスファターゼをコードする酵母PHO5遺伝子はまた、Myanohara など.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1983)80:1に記載されるように、有用 なプロモーター配列を供給する。酵母宿主と共に使用するための他の適切なプロ モーター配列は、Hitzemanなど.,J.Biol.Chem.(1980)255:2073に記載さ れるような3−ホスホグリセレートキナーゼ、又はHessなど.,J.Adv.Enzyme R eg.(1968)7:149及びHollandなど.,Biochemistry(1978)17:4900に記載 されるような他の解糖酵素、たとえばピルビン酸デカルボキシラーゼ、トリオー スリン酸イソメラーゼ及びホスホグルコースイソメラーゼを含む。増殖条件によ り制御される転写のさらなる利点を有する誘発性酵母プロモーターは、上記列挙 及び他からの、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシトクロムC、酸性ホスフ ァターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素、メタロチオネイン、グリセルアルデヒ ド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、及びマルトース及びガラクトース利用を担当 する酵素を包含する。酵母発現への使用のための適切なベクター及びプロモータ ーは、 ヨーロッパ特許第073,657号(Hitzeman)にさらに記載されている。酵母エンハ ンサーはまた、酵母プロモーターと共に都合良く使用される。さらに、自然にお いては存在しな合成プロモーターはまた、酵母プロモーターとして機能する。た とえば、1つの酵母プロモーターの上流の活性化配列(UAS)は、もう1つの酵母 プロモーターの転写活性化領域と共に連結され得、合成ハイブリッドプロモータ ーが創造される。そのようなハイブリッドプロモーターの例は、アメリカ特許第 4,876,197号及び4,880,734号に記載されるような、GAP転写活性化領域に速結さ れるADH調節配列を包含する。ハイブリッドプロモーターの他の例は、ヨーロッ パ特許第164,556号に記載されるように、解糖系酵素遺伝子、たとえばGAP又はPy Kの転写活性化領域と共に組合された、ADH2,GAL4,GAL10又はPH05遺伝子の調 節配列から成るプロモーターを包含する。さらに、酵母プロモーターは、酵母RN Aポリメラーゼを結合し、そして転写を開示せしめる能力を有する非酵母起原の 自然において存在するプロモーターを含むことができる。 酵母発現ベクターに含まれ得る他の制御要素は、GAPDHからの及びHollandなど .,J.Biol.Chem.(1981)256:1385に記載されるようなエノラーゼ遺伝子か らのターミネーター、及び分泌のためのシグナル配列をコードするリーダー配列 である。適切なシグナル配列をコードするDNAは、分泌された酵母タンパク質の ための遺伝子、たとえばヨーロッパ特許第012,873号及び日本特許第62,096,086 号に記載されるような酵母インベルターゼ遺伝子、及びアメリカ特許第4,586,68 4号、第4,546,083号及び第4,870,008号;ヨーロッパ特許第324,274号及びWO 89 /02463に記載されるようなα−因子遺伝子に由来することができる。他方では 、非酵母起原のリーダー、たとえばインターフェロンリーダーはまた、ヨーロッ パ特許 第060,057号に記載されるように、酵母における分泌を提供する。 酵母宿主中への外因性DNAの導入方法は当業界においては良く知られており、 そして典型的には、スフェロプラストの又はアルカリカチオンにより処理された 損なわれていない酵母細胞の形質転換を誘発する。 酵母の形質転換は、Van Solingenなど.,J.Bact.(1977)130:946及びHsia oなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1979)76:3829に記載される方法に従っ て実施され得る。しかしながら、細胞中にDNAを導入するための他の方法、たと えば核注入法、エレクトロポレーション又はプロトプラスト融合法はまた、上記 引用されるSambrookなどにより記載されるようにして使用され得る。 酵母分泌のためには、活性の標的ポリペプチドシグナル配列が、酵母インベル ターゼ、α−因子又は酸性ホスファターゼリーダーにより置換され得る。2μプ ラスミド起点からの複製起点が酵母のために適切である。酵母への使用のための 適切な選択遺伝子は、Kingsmanなど.,Gene(1979)7:141又はTschemperなど. ,Gene(1980)10:157に記載される酵母プラスミドに存在するtrp1遺伝子であ る。そのtrp1遺伝子は、トリプトファンにおいて増殖する能力を欠いている酵 母の変異株に選択マーカーを供給する。同様に、Leu2−欠損酵母株(ATCC 20,62 2又は38,626)は、Leu2遺伝子を担持する既知のプラスミドにより補足される。 酵母における本発明のポリペプチドの細胞内生成のためには、酵母タンパク質 をコードする配列は、発現に基づいて酵母細胞により細胞内で分解され得る融合 タンパク質を生成するためにobポリペプチドのコード配列に連結され得る。その ような酵母リーダー配列の例は、酵母コビキチン遺伝子である。昆虫細胞における発現 バキュロウィルス発現ベクター(BEV)は、組換え昆虫ウィルスであり、ここで は、発現されるべき外来性遺伝子のためのコード配列が、アメリカ特許第4,745, 051号(Smith and Summers)に記載されるように、ウィルス遺伝子、たとえばポリ ヘドリンの代わりにバキュロウィルスプロモーターの後ろに、挿入されている。 本発明の発現構造体は、昆虫細胞系の感染又は形質転換のための中間体として 有用なDNAベクターを含み、ここで前記ベクターは一般的に、バキュロウィルス 転写プロモーターをコードするDNA、任意には、好ましくは、その下流に、所望 するタンパク質の分泌を方向づけることができる昆虫シグナルDNA配列、及び外 来性タンパク質をコードする外来性遺伝子の挿入のための部位を含み、ここで前 記シグナルDNA配列及び外来性遺伝子はバキュロウィルスプロモーターの転写制 御下に配置されており、そして前記外来性遺伝子はobポリペプチドのコード配列 である。 本発明に使用するためのプロモーターは、昆虫、たとえばOrders Lepioptera ,Diptera,Ortoptera,Coleoptera及びHymenopteraを一般的に感染する500種以 上のバキュロウィルスのいづれかに由来するバキュロウィルス転写プロモーター 領域、たとえばオートグラホ・カリホルニカ(Autographo californica)MNPV、 ボンビクス・モリ(Bombyx mori)NPV、リコプルシア・ニ(rrichoplusia ni)MNP V、ラチルプルシア・オウ(Rachilplusia ou)MNPV、ガレリアメロニラ(Galleria mellonella)MNPV、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、ドロソフイラ・メ ラノガステル(Drosophila melanogaster)、スポドプテラ・フルキペルダ(Spodo ptera fugiperda)及びトリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)のウィルスDNA( 但し、それらだけには限定されない)であり得る。従って、バキュロウィルス転 写プロモーターは、バキュロウィルス即時−初期遺伝子I EI又はIENプロモーター;39K及び遅延一初期遺伝子を含むHindIIIフラグメント から成る群から選択されたバキュロウィルス遅延−初期遺伝子プロモーター領域 と組合しての即時−初期遺伝子;又はバキュロウィルス後期遺伝子プロモーター であり得る。即時−初期又は遅延−初期プロモーターは、転写エンハンサー要素 により増強され得る。 Friesenなど.(1986)“The Regulation of Baculovirus Gene Expression ”,The Molecular Biology of Baculoviruses(D.Doerfler,ed.);ヨーロッ パ特許第127,839号及び第155,476号に記載されるような、DNA挿入体の高レベル 発現を方向づけするバキュロウィルスの強力なポリヘドリンプロモーター;及び Vlakなど.,J.Gen.Virol.(1988)69:765-776に記載されるようなp10タンパ ク質をコードする遺伝子からのプロモーターは、特に本発明において適切である 。 本発明において使用するためのプラスミドはまた通常、Millerなど.,Ann.Re v.Microbiol.(1988)42:177に記載されるようなポリヘドリンポリアデニル 化シグナル、及びE.コリにおける選択及び増殖のための、原核性アンピシリン 耐性(amp)遺伝子及び複製起点も含む。適切なシグナル配列をコードするDNAもま た含まれ得、そしてそれらは一般的に、Carbonellなど.,Gene(1988)73:409 に記載されるような、分泌される昆虫又はバキュロウィルスタンパク質のための 遺伝子、たとえばバキュロウィルスポリヘドリン遺伝子;並びに哺乳類シグナル 配列、たとえばMaedaなど.,Nature(1985)315:592-594に記載されるようなヒ トα−インターフェロンをコードする遺伝子に由来するシグナル配列;Lebacq-V erheydenなど.,Mol.Cell.Biol.(1988)8:3129に記載されるようなヒトガ ストリン放出ペプチド; Smithなど.,Proc.Natl.Acad.S ci.USA(1985)82:8404に記載されるようなヒトIL−2;Miyajimaなど.,Gene (1987)58:273に記載されるようなマウスIL−3;及びMartinなど.,DNA(198 8)7:99に記載されるようなヒトグルコセレブロシダーゼに由来する。 多くのバキュロウィルス株及び変異体、及び宿主、たとえばスポドプテラ・フ ルキペルダ(毛虫)、アエデス・アエギプチ(蚊)、アエデス・アルボピクタス (蚊)、ドロソフィラ・メラノガステル(ショウジョウバエ)及びポンビクス・ モリからの対応する許容できる昆虫宿主細胞が同定されており、そして本発明に おいて使用され得る。たとえば、Luckowなど.,Bio/Technology(1988)6:47 -55,Millerなど.,Genetic Engineering(Setlow,J.K.など.,eds.),Vol.8 (Plenum Publishing,1986),pp.277-279、及びMaedaなど.,Nature(1985)31 5:592-594における記載も参照のこと。種々のそのようなウィルス株、たとえば オートグラホ・カリホルニカNPVのL−1変異体及びポンビクス・モリNPVのBm− 5株は、公的に入手できる。そのようなウィルスは、宿主細胞、たとえばスポド プテラフルキペルダ細胞のトランスフェクションのためのウィルスとして使用さ れ得る。 ポリヘドリンプロモーターの他に他のバキュロウィルス遺伝子が、バキュロウ ィルス発現系において有益であるために使用され得る。それらは、それらが発現 される間、ウィルス感染の相に従って、即時−初期(α)、遅延−初期(β)、 後期(γ)又はひじょうに後期(δ)を包含する。それらの遺伝子の発現は、連 続的に、たぶん転写調節の“カスケード”機構の結果として生じる。従って、即 時−初期遺伝子は、他のウィルス機能の不在下で、感染の直後に発現され、そし て1又は複数のそれらの得られる遺伝子生成物が遅延−初期遺伝子の転写を誘発 する。いくつかの遅延−初期遺伝子生成 物が後期遺伝子の転写を誘発し、そして最終的に、ひじょうに後期の遺伝子が1 又は複数のより初期の遺伝子からの以前に発現された遺伝子生成物の制御下で発 現される。この調節カスケードの1つの比較的十分に定義された成分は、IEI、 すなわちオートグラホ カリホルニカ核多角体病ウィルス(AcMNPV)の即時−初 期遺伝子である。IEIは、他のウィルス機能の不在下で発現され、そして遅延− 初期クラスのいくつかの遺伝子、たとえばGuarino and Summers,J.Virol.(1 986)57:563-571及びJ.Virol.(1987)61:2091-2099に記載されるような好 ましい39K遺伝子、及びGuanno and Summers,Virol.(1988)162:444-451に 記載されるような後期遺伝子の転写を刺激する生成物をコードする。 上記のような即時−初期遺伝子は、遅延−初期種類のバキュロウィルス遺伝子 プロモータ−領域と組合して使用され得る。即時−初期遺伝子とは異なって、遅 延−初期遺伝子は、他のウィルス遺伝子又は遺伝子生成物、たとえば即時−初期 遺伝子のそれらのものの存在を必要とする。即時−初期遺伝子の組合せは、いく つかの遅延−初期遺伝子プロモータ−領域のいづれか、たとえば39K、又はバキ ュロウィルスゲノムのHindIIIフラグメント上に見出される遅延−初期遺伝子プ ロモーターの1つにより行なわれ得る。本発明の場合、39Kプロモーター領域は 、L.A.Guarino and Summers(1986a);Guarino & Summers(1986b),J.Virol .(1986)60:215-223及びGuarinoなど.,(1986c),J.Virol.(1986)60:22 4-229に記載されるように、発現がIEIの存在によりさらに制御されるよう、発現 されるべき外来性遺伝子に連結され得る。 さらに、即時−初期遺伝子と遅延−初期遺伝子プロモーター領域との組合せが 使用される場合、異種遺伝子の発現の増強が、遅延−初期遺伝子プロモーター領 域との直接的なシス結合するエンハンサ −配列の存在により実現され得る。そのようなエンハンサ−配列は、即時−初期 遺伝子又はその生成物が制限される情況下での遅延−初期遺伝子発現のそれらの 増強により特徴づけられる。たとえば、hr5エンハンサー配列は、遅延−初期遺 伝子プロモーター領域、すなわち39Kに直接的にシス結合され、それにより、Gu arino and Summers(1986a),(1986b)及びGuarinoなど。(1986)に記載されるよう に、クローン化された異種DNAの発現を増強する。 ポリヘドリン遺伝子は、ひじょうに後期の遺伝子として分類される。従って、 ポリヘドリンプロモーターからの転写は、未知であるが、しかしたぶん、多類の 他のウィルス及び細胞遺伝子生成物の前もっての発現を必要とする。ポリヘドリ ンプロモーターのこの遅延された発現のために、たとえばアメリカ特許第4,745, 051号においてSmith及びSummersにより記載される典型的なBEVシステムは、ウィ ルスゲノムの残りからの遺伝子発現の結果としてのみ、及びウィルス感染が十分 に進行した後でのみ、外来性遺伝子を発現するであろう。これは、存在するBEV の使用に対する限定を表わす。新しく合成されたタンパク質を処理する宿主細胞 の能力は、バキュロウィルス感染が進行するにつれて、低下する。従って、ポリ ヘドリンプロモーターからの遺伝子発現は、新しく合成されたタンパク質を処理 する宿主細胞の能力が一定のタンパク質、たとえばヒト組織プラスミノーゲン活 性化因子のために潜在的に減じられる時点で生じる。結果として、BEVシステム における分泌性糖タンパク質の発現が、クローン化された遺伝子生成物の不完全 な分泌により複雑化され、それにより、クローン化された遺伝子生成物を不完全 に処理された形で妨害する。 昆虫シグナル配列が成熟タンパク質を生成するために分解され得る外来性タン パク質を発現するために使用され得ることは理解され ているが、本発明はたぶん、obシグナル配列のために哺乳類シグナル配列により 実施される。 本発明において適切な典型的昆虫シグナル配列は、鱗翅目の脂質動員ホルモン (AKH)ペプチドをコードする配列である。このAKHファミリーは、昆虫におけるエ ネルギー基質代謝化及び代謝を調節する短いブロックされた神経ペプチドから成 る。好ましい態様において、鱗翅目のマンデュカ・セクタ(Manduca sexta)のAKH シグナルペプチドをコードするDNA配列が使用され得る。他の昆虫AKHシグナルペ プチド、たとえば直翅目のスキストセルガ・グレガリア(Schistocerca gregari a)の遺伝子座からのペプチドもまた、好結果をもたらすので使用され得る。も う1つの典型的な昆虫シグナル配列は、ショウジョウバエのクチクラタンパク質 、たとえばCP1,CP2,CP3又はCP4をコードする配列である。 現在、AcNPV中に外来性遺伝子を導入するためにここで使用され得る、最も通 常に使用されるトランスファーベクターは、pAc373である。当業者に知られてい る多くの他のベクターもまた、本発明において使用され得る。バキュロウィルス /昆虫細胞発現系のための材料及び方法は、Invitrogen(San Diego CA)からの キット形(“Max Bac”キット)として市販されている。本発明で使用される技 法は一般的に当業者に知られており、そしてSummers and Smith,A Manual of M ethods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures,Texas Agricultural Experiment Station Bulletin No.1555,Texas A & M Universi ty(1987);Smithなど.,Mol.Cell.Biol.(1983)3:2156及びLuckow and S ummers(1989)に十分に記載されている。たとえば、それらは、Luckow and Sum mers,Virology(1989)17:31に記載されるように、ATGからATTにポリヘドリン 開始コドンを変え、そしてそのATTから32塩基対下 流にBamHIクローニング部位を導入するpVL985の使用を包含する。 従って、たとえば、本発明のポリペプチドの昆虫細胞発現のためには、所望す るDNA配列は、既知の技法を用いて、トランスファーベクター中に挿入され得る 。昆虫細胞宿主は、野生型バキュロウィルスのゲノムDNAと共に、挿入されたDNA を含むトランスファーベクターにより、通常、同時トランスフェクションを用い て同時形質転換され得る。前記ベクター及びウィルスゲノムは、組換えを可能に し、容易に同定され、そして精製され得る組換えウィルスをもたらす。パッケー ジされた組換えウィルスは、obポリペプチドを発現するために昆虫宿主細胞の感 染に使用され得る。 本発明に適用できる他の方法は、昆虫細胞培養の標準方法であり、プラスミド の同時トランスフェクション及び調製は、上記で引用されたSummers and Smith (1987)に示されている。この文献はまた、AcMNPVトランスファーベクター中への 遺伝子のクローニング、プラスミドDNA単離、AcmMNPVゲノム中への遺伝子のトラ ンスファー、ウィルスDNA精製、組換えタンパク質の放射性ラベル化、及び昆虫 細胞培養培地の調製の標準方法にも関する。ウィルス及び細胞の培養のための方 法は、Volkman and Summers,J.Virol.(1975)19:820-832及びVolkmanなど. ,J.Virol.(1976)19:820-832に記載されている。哺乳類細胞における発現 本発明のobポリペプチドは、哺乳類細胞、たとえば脂肪細胞において、そのよ うな細胞において機能的であるプロモーター及びエンハンサーを用いて発現され 得る。たとえば、422(aP2)遺伝子及びステアロイル−CoAデサチュラーゼ1(SC D1)遺伝子は、Christyなど.,Genes Dev.(1989)3:1323-1335に記載され るように、適切な脂肪細胞−特異的プロモーターを含む。合成の非天然プロモー ター又はハイブリッドプロモーターもまた、本発明に使用され得る。たとえば、 T7T7/T7OBプロモーターは、Chenなど.,Nucleic Acids Res.22:2114-2 120(1994)に従って構成され、そして使用され得、ここでT7ポリメラーゼは それ自体のプロモーターの調節制御下にあり、そしてもう1つのT7プロモータ ーの制御下に配置されるobコード配列の転写を駆動する。脂肪−特異的発現のた めの主な決定因子は、Rossなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(l990)87:959 0-9594及びGravesなど.,Genes Dev.(1991)5:428-437に記載されるように 、転写開始部位の約5kb以上下流に位置するエンハンサーである。Birkenmeier など.,Genes Dev.(1989)3:1146-1156に記載されるように、3T3−1L 脂肪芽細胞が分化経路にゆだねられる場合、及び成熟した有糸***後の脂肪細胞 においてひじょうに発現される、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質C/ EBPα のための遺伝子もまた、本発明への使用のために適切である。Tontonozなど.,C ell(1994)79:1147-1156に記載されるように、脂肪組織において独占的に発現 される、最近に単離された転写因子PPARγ2もまた本発明に使用され得る。 哺乳類細胞発現のための典型的なプロモーターは、中でも、SV40初期プロモー ター、CMVプロモーター、マウス乳癌ウィルスLTRプロモーター、アデノウィルス 主要後期プロモーター(AdMLP)、及び単純ヘルペスウィルスプロモーターを包含 する。他の非ウィルスプロモーター、たとえばネズミメタロチオネイン遺伝子に 由来するプロモーターもまた、哺乳類構造体に使用されるであろう。哺乳類での 発現は、プロモーターに依存して、構成的であり又は調節され得る(誘導性であ る)。典型的には、転写の終結及びポリアデニル化の配列はまた、3’側の翻訳 停止コドンに位置するであろう。好ましくは、obポリペプチドコード配列の5’ 側に位置する、翻訳の開 始を最適化するための配列もまた存在する。転写ターミネーター/ポリアデニル 化シグナルの例は、前で引用されたSambrookなど。(1989)に記載されるように、 SV40由来のものを包含する。スプライスドナー及び受容体部位を含むイントロン もまた、本発明の構造体中に企画され得る。 エンハンサー要素はまた、哺乳類構造体の発現レベルを高めるために本発明に おいて使用され得る。例としては、Dizkemaなど.,EMBO J.(1985)4:761に 記載されるようなSV40初期遺伝子エンハンサー;Gormanなど.,Proc.Natl.Aca d.Sci.USA(1982b)79:6777に記載されるようなRous Sarcomaウィルスの長い 末端反復体(LTR)に由来するエンハンサー/プロモーター;及びBoshartなど. ,Cell(1985)41:521に記載されるようなヒトサイトメガロウィルスを列挙す ることができる。哺乳類細胞において外来性タンパク質の分泌を提供するために 、シグナルペプチドをコードする配列を含むリーダー配列もまた存在することが できる。好ましくは、リーダー配列がインビボ又はインビトロのいづれかにおい て分解され得るようそのリーダーフラグメントと対象の遺伝子との間にコードさ れるプロセッシング部位が存在する。アデノウィルス分節系リーダーは、哺乳類 細胞における外来性タンパク質の分泌を提供するリーダー配列の例である。 標的ポリペプチドをコードするDNAの哺乳類細胞における一過性発現を提供す る発現ベクターが存在する。一般的に、一過性発現は、宿主細胞において効果的 に複製することができる発現ベクターの使用を包含し、その結果、宿主細胞は発 現ベクターの多くのコピーを蓄積し、そして発現ベクターによりコードされる所 望するポリペプチドを高レベルで合成する。適切な発現ベクター及び宿主細胞を 含んで成る過渡的発現系は、クローン化されたDNAによりコードさ れるポリペプチドの便利な陽性同定、及び所望する生物学的又は生理学的性質に ついてそのようなポリペプチドの急速なスクリーニングを可能にする。従って、 過渡的系は、標的のポリペプチド様活性を有する、標的ポリペプチドの類似体及 び変異体を同定するために特に有用である。 一旦完成すれば、哺乳類発現ベクターは、いくつかの哺乳類細胞のいづれかを 形質転換するために使用され得る。哺乳類細胞中に異種ポリヌクレオチドを導入 するための方法は当業界において知られており、そして、デキストラン−介在の トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿法、ポリブレン介在のトランスフ ェクション、プロトプラスト融合法、エレクトロポレーション、リポソームにお けるポリヌクレオチドの封入化法、及び核中へのDNAの直接的なマイクロインジ ェクション法を包含する。哺乳類細胞宿主システム形質転換の一般的な観点は、 アメリカ特許第4,399,216号(Axel)により記載されている。 発現のための宿主として利用できる哺乳類細胞系もまた知られており、そして American Type Culture Collection(ATCC)から入手できる多くの不滅化された 細胞系、たとえばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞、子供のハ ムスターの腎細胞(BHK)、サル腎細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(たとえばHep G2 )、ヒト胚腎細胞、マウスセルトイル細胞、イヌ腎細胞、バッファローラット肝 細胞、ヒト肺細胞、ヒト肝細胞、マウス乳癌細胞及び同様のものを包含するが、 但し、これらだけには限定されない。 本発明の標的ポリペプチドを生成するために使用される哺乳類宿主細胞は、種 々の培地において培養され得る。市販の培地、たとえばHam's F10(Sigma)、最 少必須培地(〔MEM〕,Sigma),RPMI−1640(Sigma)及びダルベッコの変性イーグ ル培地(〔DMEMI〕,Si gma)が、宿主細胞を培養するために適切である。さらに、Ham and Wallace,Met h.Enz.(1979)58:44;Barnes and Sato,Anal.Biochem.(1980)102:255 ;アメリカ特許第4,767,704号、第4,657,866号、第4,927,762号又は第4,560,655 号;WO 90/103430,WO 87/00195、及びU.S.RE30,985に記載される培地のいづ れかが、宿主細胞のための培養培地として使用され得る。それらの培地のいづれ でも、必要により、ホルモン及び/又は他の成長因子、たとえばインスリン、ト ランスフェリン又は上皮成長因子、塩(たとえば塩化ナトリウム、カルシウム、 マグネシウム及びリン酸塩)、緩衝液(たとえばHEPES)、ヌクレオシド(たとえ ばアデノシン及びチミジン)、抗生物質(たとえばゲンタマイシン(tm)M薬物 )、微量元素(μモル範囲での最終濃度で通常存在する無機化合物として定義さ れる)、及びグルコース又は同等のエネルギー源により補充され得る。いづれか 他の必要な補充物もまた、当業者に知られている適切な濃度で含まれ得る。培養 条件、たとえば温度、PH及び同様の条件は、発現のために選択された宿主細胞に よりこれまで使用されて来た条件であり、そして当業者に明らかであろう。遺伝子療法への適用 シグナル配列を伴って又はそれを伴わないで、obポリペプチドをコードする配 列(”obコード配列)を含む核酸構造体は、遺伝子療法を通してのその投与によ り、食物摂取及び体重増加の阻害のために、たとえば肥満症又は肥満症に関連す る問題の処理のために使用され得る。そのような構造体を供給するための遺伝子 療法手段は、インビボ又はエクスビボ様式でのウィルス又は非ウィルスベクター アプローチを利用することができる。そのようなコード配列の発現は、哺乳類の 内因性又は外因性プロモーターを用いて誘発され得る。インビボでのコード配列 の発現は、構成的であり又は調節され得 る。 ウィルスベクターを用いての供給のためには、多くのウィルスベクターのいづ れかが、Jilly,Cancer Gene Therapy1:51-64(1994)に記載されるようにし て使用され得る。たとえば、obコード配列は、Kimuraなど.,Human Gene Therap y(1994)5:845-852に記載されるようなレトロウィルスベクター;Connellyな ど.,Human Gene Therapy(1995)6:185-193に記載されるようなアデノウィル スベクター;Kaplittなど.,Nature Genetics(1994)6:148-153に記載される ようなアデノ関連ウィルスベクター;及びシンドビスベクターでの発現のために 企画されたプラスミド中に挿入され得る。それらのベクターと共に使用するため に適切であるプロモーターは、Mo1oneyレトロウィルスLTR,CMVプロモーター及 びマウスアルブミンプロモーターを包含する。複製能力を有さないウィルスが生 成され、そしてZatloukalなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1994)91:5148 -5152に記載されるようにして、エクスビボでの自己由来の細胞のトランスダク ション、続いての注入により、動物又はヒトに直接的に注入され得る。 obコード配列はまた、インビボ又はエクスビボでobポリペプチドの発現のため にプラスミド中に挿入され得る。インビボ療法のためには、前記コード配列は、 直接的な注入により組織中に又は静脈内注入により供給され得る。この態様での 使用のために適切なプロモーターは、内因性及び外因性プロモーター、たとえば CMVを包含する。さらに、合成T7T7/T7OBプロモーターは、Chenなど.,( 1994),Nucleic Acids Res.22:2114-2120に記載されるようにして構成され得 、ここでT7ポリメラーゼは、それ自体のプロモーターの調節制御下にあり、そ してT7プロモーターの制御の下にまた配置されるobコード配列の転写を駆動す る。前記コード配列は、Z huなど.,Science(1993)261:209-211に記載されるようにして、そのコード配 列を安定化し、そして細胞中へのそのトランスダクションを促進し、そして/又 は標的化を付与する緩衝液を含んで成る配合物に注入され得る。 ウィルス又は非ウィルスベクターによる遺伝子療法目的のための供給に基づい てのインビボでのobコード配列の発現は、Gossenなど.,Proc.Natl.Acad.Sci .USA(1992)89:5547-5551に記載されるように、調節された遺伝子発現プロモ ーターの使用により最大の効能及び安全性のために調節され得る。たとえば、ob コード配列は、テトラサイクリン応答性プロモーターにより調節され得る。それ らのプロモーターは、レギュレーター分子による処理により陽性又は陰性の態様 で調節され得る。 obコード配列の非ウィルス性供給のためには、その配列は、高レベル発現のた めの従来の制御配列を含む従来のベクター中に挿入され、そして次に、細胞標的 リガンド、たとえばWu and Wu,J.Biol.Chem.(1987)262:4429-4432に記載 されるようなアシアロオロソムコイド;Huckedなど.,Biochem.Pharmacol.40 :253-263(1990)に記載されるようなインスリン;Plankなど.,BioconjugateChe m.3:533-539(1992)に記載されるようなガラクトース;Midouxなど.,Nucleic Acids Res.21:871-878(1993)に記載されるようなラクトース;又はWagner など.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3410-3414(1990)に記載されるよう なトランスフェリンに結合される、合成遺伝子トランスファー分子、たとえばポ リリシン、プロタミン及びアルブミンのようなポリマ−DNA結合カチオンと共に インキュベートされ得る。他の供給システムは、Habelなど.,Proc.Natl.Acad .Sci.USA90:11307-11311(1993)及びPhilipなど.,Mol.Cell Biol.14:24 11-2418(1994)に記載されるよ うに、種々の組織特異的又は遍在的活性プロモーターの制御下でのob遺伝子を含 んで成るDNAを封入するためにリポソームの使用を包含する。使用に適切なさら なる非ウィルス供給は、Woffendinなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1994) 91(24):11581-11585に記載されるように、機械的供給システム、たとえばバ イオリスティック(biolistic)アプローチを包含する。さらに、obコード配列及 びその発現生成物は、光重合されたヒドロゲル材料の沈着を通して供給され得る 。obコード配列の供給のために使用され得る遺伝子供給のための他の従来の方法 は、たとえば、アメリカ特許第5,149,655号に記載されるような手動性遺伝子ト ランスファー粒子ガンの使用;及びアメリカ特許第5,206,152号及びPCT出願WO 9 2/11033に記載されるような、トランスファーされた遺伝子を活性化するために イオン化放射線の使用を包含する。 上記発現系のいづれかにおけるobポリペプチドのインビトロ発現に基づいて、 及び従来の方法に従ってobポリペプチドの回収及び任意には、折たたみ、及び精 製の後、obポリペプチドは種々の手段に使用され得る。たとえば、obポリペプチ ドは、体重増加の阻害及び/又は食物摂取の阻害のための治療的有効量で、静脈 内、皮下、腹腔内、筋肉内又は経口投与され得る。与えられるべき特定の量は、 前で定義されたような体重増加阻害量又は食物摂取阻害量である。好ましくは、 obポリペプチドは、好ましくは、医薬的に許容できるキャリヤーを含む医薬組成 物の形で静脈内又は皮下投与される。 さらに、その自然の分泌リーダー配列を有するか又は有さないobタンパク質は 、そのobタンパク質に対する特異的親和性を有するob受容体を同定するために使 用される。このためには、obタンパク質は、従来のマーカー、たとえば放射性ラ ベルによりラベルされ、そしてそのラベルされたobタンパク質が細胞、細胞抽出 物、又は1又 は複数の細胞型に属する細胞膜との反応を可能にされる。次に、その混合物が、 ラベルされたobタンパク質に対する特異的結合の存在について試験される。形成 される結合対が、従来の技法により、たとえば溶媒又は変性試薬の使用により、 又は1つのメンバーの対を選択的に結合するカラムに通し、そして反対のメンバ ー、すなわちob受容体を適切な溶媒により溶出することにより分離され得る。 ob受容体は従来の技法により精製され、そしてそのアミノ酸配列が決定され得 る。同定されたアミノ酸配列に基づいて、オリゴヌクレオチドプローブがcDNA又 はゲノムDNAライブラリーをプローブするために製造され得る。プローブにハイ ブリダイズするクローンは増幅され、そして配列決定され得る。十分な長さのob 受容体をコードするcDNAクローンは、肥満症の調節の機構のさらなる研究のため に有用な多量の受容体の組換え生成のために、及びアゴニスト及びそれに対する アンタゴニストを得るために使用され得る。 本発明のobポリペプチド及びob受容体はさらに、モノクローナル又はポリクロ ーナル抗体を生成するために使用され得る。本発明のタンパク質に対するポリク ローナル及びモノクローナル抗体は、従来の方法により調製され得る。一般的に 、タンパク質がまず、適切な動物、好ましくはマウス、ラット、ウサギ又はヤギ を免疫化するために使用される。ウサギ及びヤギは、ポリクローナル血清の調製 、及びラベルされた抗−ウサギ及び抗−ヤギ抗体の有効性のために好ましい。免 疫化は、一般的に、塩溶液、好ましくはアジュバント、たとえば完全フロイント アジュバントにタンパク質を混合し、又は乳化し、そしてその混合物又はエマル ジョンを非経口注射することにより(一般的には、皮下又は筋肉内)、実施され る。50〜200μg/注射の用量が典型的には十分である。免疫化は一般的に、塩 溶液、好ましくは不完全フロイントアジュバントにおけるタンパク 質の1又は複数回の注射により2〜6週間後、追加免疫化される。当業界におい て知られている方法を用いてインビトロ免疫化により抗体を生成することができ 、本発明のためには、インビボ免疫化に相当すると思われる。ポリクローナル抗 血清は、免疫化された動物の血液をガラス又はプラスチック容器に放血し、その 血液を25℃で1時間インキュベートし、続いて4℃で2〜18時間インキュベート することによって得られる。血清は、たとえば約1,000xgでの10分間の遠心分離 により回収される。放血当たり約20〜50mlがウサギから得られる。 モノクローナル抗体(MAb)は、Kohler and Milstein,Nature(1975)256:495 -96の方法、又はその変法を用いて調製される。典型的には、マウス又はラット が上記のようにして免疫化される。しかしながら、血清を抽出するために動物の 放血するよりもむしろ、脾臓及び任意には、いくつかの大きなリンパ節が除去さ れ、そして単細胞に解離される。所望には、脾臓細胞が、非特異的に付着する細 胞の除去の後、タンパク質抗原により被覆されたプレート又はウェルに細胞懸濁 液を適用することによってスクリーンされ得る。抗原に対して特異的な膜結合免 疫グロブリンを発現するB−細胞がプレートに結合し、そして懸濁液の残りによ りすすぎ落とされない。次に、その得られるB−細胞又はすべての解離された脾 臓細胞が、ハイブリドーマを形成するために骨髄腫細胞と融合するよう誘発され 、そして選択培地、たとえばヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジンを含 む培地(“HAT”培地)において培養される。得られるハイブリドーマが、制限希 釈法によりプレートされ、そして免疫化する抗原に対して特異的に結合し、そし て無関係な抗原に対して結合しない抗体の生成についてアッセイされる。次に、 選択されたMAb−分泌性ハイブリドーマが、インビトロ、たとえば組織培養ボト ル又は中空繊維反応器において、又はマウスの腹水においてインビボで培養され る。 所望により、ポリクローナル又はモノクローナル抗体は、従来の技法を用いて ラベルされ得る。適切なラベルは、螢光団、発色団、放射性原子(特に32P及び125 I)、電子密集試薬、酵素、及び特異的結合パートナーを有するリガンドを 包含する。酵素は典型的には、それらの活性により検出される。たとえば、ホー スラディシュペルオキシダーゼ(HRP)は、通常、分光計により定量できる青色色 素への3,3’,5,5’−テトラメチルベンジン(TMB)を転換するその能力 により検出される。“特異的結合パートナー”とは、たとえば抗原及びそれに対 して特異的なモノクローナル抗体の場合におけるように、高い特異性を有するリ ガンド分子を結合することができるタンパク質を意味する。他の特異的結合パー トナーは、ビオチン及びアビジン又はストレプタビジン、IgG及びプロテインA 、及び当業界において知られている多くの受容体−リガンド対を包含する。上記 の記載は、前記種々のラベルがいくつかの異なった形式で作用するので、それら のラベルを明確なクラスに分類することを意味しないことが理解されるべきであ る。たとえば、125Iは放射性ラベルとして又は電子集中試薬として作用するこ とができる。HRPは酵素として、又はMAbのための抗原として作用することができ る。さらに、所望する効果のために種々のラベルを組合すことができる。たとえ ば、MAb及びアビジンはまた、本発明の実施においてラベルを必要とし;従って 、ビオチンによりMAbをラベルし、そして125Iによりラベルされたアビジン、又 はHRPによりラベルされた抗−ビオチンMAbによりその存在を検出することができ る。他の変更及び可能性は当業者に明らかであろうし、そして本発明の範囲内で 同等のものとして見なされる。 この態様で生成された抗体は、診断及び治療目的を包含するいづれかの従来の 用途に使用され得る。たとえば、診断としては、それは、obポリペプチド又はそ の相同体を含むと思われるサンプルにおけるそのobポリペプチド又はその相同体 の同定又は検出のためのイムノアッセイに使用され得る。このためには、抗体は 、適切なマーカー、たとえば放射性ラベルによりラベルされ、そしてサンプルと の反応を可能にされる。適切な長さの時間の経過の後、サンプルは特異的結合対 の存在について試験され得る。特異的結合の存在は、obポリペプチド又はその相 同体がサンプルに存在することを示唆する。 obポリペプチドに対する抗体、すなわちポリクローナル又はモノクローナル、 好ましくはモノクローナル抗体は、obポリペプチドのインビボ活性を阻止するた めの治療目的のために使用され得る。そのような抗体は処理されるべき宿主に適 合できるであろう。たとえば、ヒトの処理のためには、抗体はヒトモノクローナ ル抗体又はヒト適合化された抗体であり得る。ヒト適合化された抗体は、多くの 従来の方法のいづれか;たとえばcdr(相補性決定領域)移植、被覆、ファージ ライブラリー表示、又は異種−マウスの使用により製造され得る。cdr移植の場 合、ネズミ抗体のcdrのコード領域が、ヒト抗体の骨格領域のコード領域に連結 される。被覆の場合、cdrの部分、及び分子の表面上に暴露されるネズミ骨格領 域の部分を包含する、抗体の標準的領域が、ネズミcdr領域と共に維持される。 投与されるべき抗体は治療的に有効な量で与えられ、そして医薬組成物の形で存 在することができる。 イムノアッセイの設計は種々の可変条件に依存し、そしてそれらの各々は当業 界において知られている。イムノアッセイのためのプロトコールは、たとえば競 争、又は直接的な反応、もしくはサンド イッチ型アッセイに基づくであろう。プロトコールはまた、たとえば個体支持体 を使用することができ、又は免疫沈殿により実施され得る。本発明のアッセイは 、obポリペプチド又はラベルされたobポリペプチドに対するラベルされた抗体の 使用を包含する。ラベルはたとえば、螢光、化学ルミネセンス、放射性又は色素 分子であり得る。プローブからのシグナルを増幅するアッセイもまた使用され得 ;この例はビオチン及びアビジンを用いるアッセイ、及び酵素ラベルされた及び 酵素介在のイムノアッセイ、たとえばELISAアッセイである。 酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)は、抗原、obポリペプチドの濃 度、又はobポリペプチドに対する抗体濃度のいづれかを測定するために使用され 得る。この方法は、抗原又は抗体のいづれかと酵素との接合に依存し、そして定 量ラベルとしてその結合された酵素活性を使用する。抗体濃度を測定するために は、抗原が固相、たとえばマイクロプレート又はプラスチックカップに固定され 、試験されるべきサンプルの希釈液と共にインキュベートされる。次に、その混 合物は洗浄され、酵素によりラベルされた抗−免疫グロブリンと共にインキュベ ートされる。ラベリングのために適切な酵素は当業界において知られており、そ してたとえば、ホースラディシュペルオキシダーゼを包含する。固相に結合され る酵素活性は、特異的基質を添加し、そして生成物形成又は基質使用を比色的に 決定することにより測定される。結合される酵素活性は、結合される抗体の量の 直接的な関数である。 抗原濃度、すなわちobポリペプチド濃度を測定するためには、既知の特異的抗 体が固相に固定され、抗原を含む試験材料が添加される。インキュベーションの 後、固相が洗浄され、そして第2の酵素ラベルされた抗体が添加される。洗浄の 後、基質が添加され、そし て酵素活性が比色的に評価され、そしてそれは抗原濃度に関連する。免疫螢光ア ッセイはまた、Hashidoなど.,Biochem.Biophys.Res.Comm.(1992)187(3 ):1241-1248に記載されるようにして、そのような抗体及び抗原により実施さ れ得る。 免疫診断のために適切な及び適切なラベルされた試薬を含むキットは、本発明 のポリペプチド又はobポリペプチドに対する抗体を包含する適切な材料、及びア ッセイの実施のために必要とされる残る試薬及び材料、並びに適切な組のアッセ イ説明書を適切な容器にパッケージすることにより構成される。他の材料又は試 薬はたとえば、希釈剤、洗浄及び他の試薬、適切な容器、たとえば管、プレート 、等を包含する。 本発明は現在、特に好都合な態様を示す次の例により例示されるであろう。し かしながら、それらの態様は例示的であって、そして本発明を制限するものでは ないことが注目されるべきである。 例1 容易な参照のために、本発明において製造され、そして図1及び2に示される ような核酸構造体を下記に要約する。その要約の他に、核酸分子の構成に関する さらなる詳細は次の通りである。 図1に示されるような構造体#1122は、pCG発現プラスミドにおけるobコード 領域の図による表示である。上部の番号は、obタンパク質におけるアミノ酸位置 を示す。文字“MASR”は、使用されるクローニング方法によりob配列に融合され る、その一文字コードにより表わされる4個の追加のアミノ酸を示す。それらの アミノ酸は、上流のtkリーダー領域の一部であり、そしてob mRNAの翻訳の最適 化された開始を確保する。obコード領域は、XbaI及びBamHIのための制限酵素 認識配列を両端に有する。ボックスにおけるバーは、 推定上のシグナル配列切断部位を表わす。 図1に示される構造体#1123及び#1124は、構造体#1122の図示に類似するも のであるが、但し、ob停止コドンが除去され、そしてSmaI制限認識配列、続い てMyc又はHAエピトープのいづれかのためのヌクレオチド配列を含んで成るリン カーにより置換されている。 図1に示される構造体#1130−1132は、推定上のシグナル配列を欠いているob コード領域の図示である。アミノ酸21〜167,22〜167、又は25〜167をコードす るobコード領域に続いて、上記のように、使用される構成方法のために、その一 文字コードによりそれぞれ示される5個の追加のアミノ酸“MASR”をコードする 配列が存在する。さらに、それらの構造体における停止コドンを除去し、そして SmaI認識配列、続いてMycエピトープのためのヌクレオチド配列を含んで成るリ ンカーにより置換した。構造体#1132は、アミノ酸位置111でバリンへのロイシ ンの保存性置換を含む。 図1に示されるような構造体#1119は、TGAヌクレオチド配列により生成され るアミノ酸59での突然変異を包含するobコード領域の図示である。この構造体は 、生物学的に活性なobポリペプチドの発現のために利用されないが、しかし代わ りに、肥満突然変異を模倣するための対照及び比較目的のために使用される。Nd eI認識配列は、前記分子のT7プロモーター及びシグナル配列を連結する、こ のobポリペプチドのN−末端で位置する。BamHI部位は、前記分子のC−末端に 位置する。 図1に示されるような構造体#1127,#1128及び#1129は、obポリペプチドの N−末端で、それぞれ21,24及び20個のアミノ酸のためのコドンの切除を担持す るobコード領域の図示である。それらの構造体は、シグナル配列の長さの不明確 性を考慮して製造された。 構造体#1127は、ラット中へのobポリペプチドの注入を包含する実験のためのob ポリペプチドを生成するために使用された。 図1に示されるような構造体#1150は、obタンパク質のアミノ酸22〜167をコ ードするobコード領域の図示である。さらに、そのコード領域は、心筋キナーゼ のための認識配列、続いてMycエピトープ配列をコードするヌクレオチド配列に より延長されている。 図2に示されるような構造体#1142,#1143及び#1144は、ハイブリッドプロ モーターSRdに連結されるobコード領域のすべて又は一部の図示である。#1144 は、N末端でXbaI部位及びC末端でBamHI部位を有する十分な長さのobタンパ ク質をコードする。構造体#1142は、N末端でXbaI部位、C末端でSmaI部位及 びMyc標識を有する十分な長さのobタンパク質をコードする。構造体#1143は、 N末端でアミノ酸1〜21を欠いているobタンパク質の切断された形をコードし、 そしてC末端でSmaI部位及びMyc標識を含む。構造体#1142及び#1143によりコ ードされるポリペプチドの長さを、シグナル配列を含む構造体#1142及びシグナ ル配列を欠いている#1143により哺乳類細胞(COS細胞)をトランスフェクトする ことにより試験した。全タンパク質を、SDS−PAGEにより分離し、そしてニトロ セルロースフィルターにトランスファーした。obポリペプチドを、モノクローナ ルMyc抗体を用いて検出した。2種のシグナル構造体#1142のために得、この1 つはobタンパク質の前駆体形、及び構造体#1143からの生成物と同時移動するよ り早く移動するバンドに対応する。構造体#1123及び#1124の個々の発現生成物 を同様にして試験し、形成されるポリペプチドのサイズを決定した。#1143の生 成物と共に処理された形の同時移動に基づけば、シグナル配列が21個のアミノ酸 から成ることが結論づけられる。マウスob遺伝子のクローニング マウスob遺伝子を次のようにして逆転写PCR(“RT−PCR”)によりクローン化し た。RNAをマウス脂肪組織から単離し、そしてポリA+mRNAを、Dynabead(Dynal A .S.,Norway)から購入されたオリゴ−dTビーズを用いて単離した。第1の鎖のc DNAを合成するために、このポリA+mRNA 1μgを、次のような配列を有する逆 方向プライマー1μgを用いて逆転写した:5’−GCGGATCCTCATGCGCATTCAGGGCT AACATCCAACT −3’。この逆方向プライマーは、非下線部分で示されるようなBam HI制限部位により延長された、上記配列の下線部分で示されるような非コード 鎖のヌクレオチド593〜616を含む。10単位のMoloneyマウス白血病ウィルス(M −MuLV)逆転写酵素(Boehringen Mannheim,Germany)及び25μMのdNTPをそれに 添加した。その反応混合物を42℃で60分間インキュベートした。その逆転写酵素 反応混合物3μlを、上記逆方向プライマー及び次のような配列を有する前方向 プライマー#552を用いてPCR増幅のために使用した:5’−CGCATATGTGCTGGAGAC CCCTGT −3’。この前方向プライマーは、配列の非下線部分で示されるようなNd eI制限部位で始まる、上記配列の下線部分で示されるようなコード鎖のヌクレ オチド115〜134を含んだ。ob mRNAの最初のコドン、すなわちメチオニンコドンA TGは、NdeI制限部位の一部である。 増幅されたDNAをゲル精製し、そして下記に例示されるような、真核及び原核 生物におけるタンパク質発現のための種々のob構造体の生成のための鋳型として 使用した。図1及び2におけるob発現構造体は、十分な長さのobタンパク質、又 はobタンパク質のN−末端アミノ酸残基の種々の1−20,1−21、又は1〜24を 欠くその切断された変異体のいづれかを示す。さらに、いくつかの構造体におい ては、obコード領域が、抗−Myc又は抗−HA抗体による認識のための又は放射性 γ−〔32p〕ATPの存在下で心筋キナーゼによるラベ リングのためのエピトープ、たとえばHA(インフルエンザウィルス血液凝集素) を含んで成る追加のヌクレオチド配列にそのC末端で融合された。 例2 細菌及び哺乳類細胞におけるobタンパク質の発現のためのob発現プラスミドの構 十分な長さのobタンパク質、及びobタンパク質のN末端領域又はシグナル配列 の部分を欠いている前記obタンパク質の切断された形をコードする追加のDNA構 造体を製造した。構造体#1138(示されていない)を次の通りに製造した:アミ ノ酸1〜167から成る十分な長さのobタンパク質のコード配列を、(1)上記ob cDNA;(2)次の配列:5’−GCTCTAGAATGTGCTGGAGACCCCTGTG−3′を有する前 方向プライマー#557(このプライマーは、上記配列の下線部分により示される ような、コード鎖のヌクレオチド115〜135を含み、そして前記配列の非下線部分 により示されるようなXbaI制限部位で始まる);及び(3)次の配列:5’−G CGGATCCTCAGCATTCAGGGCTAAC−3’を有する逆方向プライマー#558(このプライ マーは、下線部分により示されるような、非コード鎖のヌクレオチド602〜616を 含み、そして非下線部分により示されるような、BamHI制限部位により延長され る)を用いて、PCRにより合成した。十分な長さのコード配列を、標準的PCR法を 用いて、PCRにより増幅した。 増幅されたDNA生成物を、Novagen(Madison,WI)からの発現プラスミドpET23の 中に連結した。このプラスミドは、細菌における発現のためのT7プロモーター 配列を含む。この構造体#1138においては、obタンパク質の発現は、T7プロモ ーターからの転写を方向づけするT7ポリメラーゼの制限下にある。 真核生物における発現のためには、構造体#1122を、構造体#1138についての 手段と実質的に同じ手段で製造し、但し、十分な長さのobタンパク質をコードす るDNAフラグメントを真核発現プラスミドpCG中に連結した。Matthiasなど.,Nuc leic Acids Res.(1989)17:6418に記載されるような、pEVRF誘導体であるプ ラスミド pCGは変性されたポリリンカーを有し、そしてヒトサイトメガロウィ ルスプロモーター/エンハンサー領域からの哺乳類における発現を方向づけする 。この構造体において、翻訳開始は、単純ヘルペスウィルスのチミジンキナーゼ 遺伝子の5’未翻訳領域により制御される。 obタンパク質のN末端領域の部分を欠いている切断されたobポリペプチドを製 造した。包含される構造体は、アミノ酸21〜167(構造体#1129)、22〜167(構造 体#1127及び#1150)、又は25〜167(構造体#1128)をコードするヌクレオチド 配列を含むものである。構造体#1127を、(1)上記十分な長さのob DNA;(2 )次のような配列:5’−GCTCTAGACATATGGTGCCTATCCAGAAAGTCC−3’を含む前 方向プライマー#560を用いて、PCRにより合成した。このプライマーは、前記配 列の下線部分により示されるような、コード鎖のヌクレオチド178〜197を含み、 そしてXbaI及びNdeI制限部位で開始し;及び(3)上記のような逆方向プライ マー#558を用いて、PCRにより合成した。このプライマーは、下線部分により示 されるような、非コード鎖のヌクレオチド602〜616を含み、そして非下線部分に より示されるような、SmaI制限部位により延長される。そのDNAは、標準的PCR 法を用いて、PCRにより増幅された。 構造体#1127の増幅されたDNAフラグメントを、T7発現プラスミドpHB40P中 に連結した。原核生物における発現のためのイニシエターメチオニンをNdeI制 限部位により供給し、そしてそれは活性 タンパク質の部分ではなかった。ベクターpHB40Pは、Stadierなど.,Methods in Enzymol.(1990)185:60に記載されるpETプラスミドの誘導体であり、そして ETベクターに比較して異なったポリリンカーを含む。この構造体におけるobポリ ペプチドの発現は、T7プロモーターからの転写を方向づけるT7ポリメラーゼ の制御下にある。 哺乳類細胞における発現のためには、obタンパク質の切断された形をコードす るDNAフラグメントを、前記タンパク質の十分な長さの形の発現について記載の ようにして、真核発現プラスミドpCG中に連結した。 HA又はMycエピトープ標識のいづれかを有するobポリペプチドの発現を提供す るための構造体を、次の通りにして製造した。図1に示される発現構造体#1150 を、(1)上記十分な長さのob cDNA;(2)上記前方向プライマー#560;及び (3)次の配列:5’−CGCCCGGGGCATTCAGGGCTAAC−3’を含む逆方向プライマ ー#559を用いて、PCRにより合成した。DNAは、標準のPCR法を用いてPCRにより 増幅された。 原核生物における発現のためには、増幅されたDNAフラグメントを、心筋キナ ーゼのための配列及びMycエピトープ、5’−CCCGGGGGACGCAGAGCTTCCGTGGAGCAGA AGCTGATTTCCGAGGGAGGACCTGAACTGAを含む上記ベクターpHB40P中に連結した。最終 構成物は、#1150として図1に同定される。 図1に示されるような構造体#1123及び#1124を、(1)上記の十分な長さの ob cDNA;(2)上記の前方向プライマー#557;及び(3)上記の逆方向プライ マー#559を用いて、PCRにより合成した。哺乳類細胞における発現のためには、 そのDNAフラグメントを、HA又はMycに対するモノクローナル抗体のためのエピト ープ配 列を含む上記pCGベクター中に連結した。最終構造体#1123及び#1124は、図1 に同定される。 構造体#1142,#1143及び#1144を、真核生物における発現のために製造し、 そして図2に示されるように、前記ベクターからの追加のアミノ酸を含まなかっ た。十分な長さのobタンパク質(構造体#1144)、及び追加のアミノ酸残基を有 さない推定上のシグナル配列を欠いているバージョンをコードするヌクレオチド 配列を、プラスミドpBJ−1において構成した。プラスミドpBJ−1は、Takebeな ど.,Mol.Cell.Biol.(1988)8:466-472に記載されるように、変性された ポリリンカーを有するpcDL−SRα296誘導体であり、そしてSRαプロモーターか らの哺乳類細胞における発現を方向づける。SRαは、SV40の初期プロモーター、 及びヒトT−細胞白血病ウィルスタイプ1の長い末端反復体(LTR)のU5配列( R−U5’)のRセグメント及びその一部から構成される。構造体#1144及び# 1142は、それぞれ、Myc標識を有する及びそれを有さない十分な長さのobタンパ ク質を表わす。構造体#1143は、最初の21個のアミノ酸を欠いているobタンパク 質を表わす。この構造体はまた、Myc標識も含む。構造体#1142及び#1143はさ らに、Mycエピトープ標識の5’側にSmaI部位を含んで成る。 図2に同定される構造体#1147及び#1145は、レトロウィルスベクターpBabeP uro中に挿入される、Mycエピトープ標識を有するか又は有さない十分な長さのob タンパク質のコード配列を含んだ。このベクターは、Morgenstein and Land,Nu cleic Acids Res(1990)12:3587-3596に記載される。pBabePuroベクターによ るobポリペプチドの発現は、M−MuLV長い末端反復体の制御下に存在し、そして さらに、T7プロモーターにより調節され得る。プロマイシン耐性をコードする “Puro”配列は、SV40プロモーターの調節制御下 にある。 例3 細菌におけるobタンパク質の発現、obタンパク質の生成、及び前記obタンパク質 に対するポリクローナル抗体の生成 obタンパク質の十分な長の形及び切断された形をコードするDNAを包含するT 7プロモーターを含むob DNA構造体を用いて、Studierなど.,Methods in Enzym ol.(1990)185:60に記載される発現のためのE.コリ株BL21(pLysS)を形質転 換した。過剰発現されたobタンパク質を、封入体から、約5mMのPMSF(フェニル メチルスルホニルフルオリド)及び約2mMのDTTを含むリン酸緩衝溶液に細胞ペ レットを溶解することによって単離した。その懸濁液を音波処理し、約0.5MのN aCl及び1.0%のTriton-X-100の最終濃度に調節した。溶解物を、4℃で約10分間 、約12Krpmでの遠心分離により透明にした。封入体を、約100mMのリン酸緩衝液 及び10mMのトリス−HCl(pH7.5)中、約7Mのグアニジウム−塩酸塩に溶解した。 不溶性粒子を遠心分離により除去した。溶解されたobポリペプチドを、約10mMの NaCl及び20mMのトリス−HCI(pH7.5)を含む7Mのレウアに対していくつかの段階 で透析した。obポリペプチドを、Pharmacia(Piscataway,N.J.)から購入された Q−セファロースを用いて、イオン交換クロマトグラフィーにより精製した。再 生のために、obポリペプチドを、約10〜約150μg/mlの濃度で、約1MのNaCl を含むリン酸緩衝溶液に対して透析した。リン酸緩衝溶液のみに対しての透析の 後、タンパク質を約1mg/mlに濃縮した。 実質的に精製されたobポリペプチドを用いて、標準的技法を用いて、ウサギに おいてポリクローナル抗体を生成せしめた。そのようなポリクローナル抗体を、 次の方法に従って、E.L.Labs(Soque1,CA)により生ぜしめた:3匹の動物を、 2つの部位で後脚への筋肉 内注射及び背後の首筋への皮下注射により免疫化した。この免疫化の形式は、NI Hにより立証されている。接種物は、0.5mlの塩溶液及び同体積のアジュバントに おける抗原、すなわちobタンパク質から成った。完全フロイントアジュバントが 最初の免疫化のために使用され、そして不完全フロイントアジュバントがすべて の他の追加免疫化のために使用された。動物を約3週間隔で免疫化した。試験放 血は、中央の可動脈を通して行なわれ、そして約5〜10mlのサンプルが収集され た。試験放血が予備放血として1度採取され、そして次に、免疫化の4,5及び 7週後に採取された。動物は、血清中の力価が許容できることがわかるとすぐに 、全血が放血された。 例4 昆虫細胞におけるobタンパク質の発現 昆虫細胞におけるobタンパク質の発現のために、野生型マウスob配列を、Xba I及びBamHIにより切断することによってpCGベクターから切り出した。次に、 この挿入体を、XbaI及びBamHI部位を用いてpAcC13ベクター中にクローン化し た。この構造体を、次の方法を用いてSF9細胞中にトランスフェクトした。Kitt sなど.,Hucleic Acids Res.(1990)18:5667-5672に記載されるようにして、 SF9細胞中に約0.5μgの線状化された野生型ウィルスDNAを有する約2μgのト ランスファーベクターを同時トランスフェクトすることによって、Munesmitsuな ど.,Mol.Cel1.Biol.(1990)10:5977-5982に記載されるようにして、pAcC1 3トランスファーを通して、オートグラフカリホルニアバキュロウィルスAcNPC中 に前記obコード配列を組換えた。組換えバキュロウィルスを、Smithなど.,Mol .Cell.Biol.(1983)3:2156-2165に記載されるようにしてプラーク精製によ り単離した。1ml当たり約1.5×106個のSFの細胞の懸濁培養物を、Malorellaな ど.,Biotechnol.(1988)6: 1406-1510に記載されるようにして、血清を含まない培地に約2〜10のm.o.i.( 感染の多重度)で、適切なバキュロウィルスによる感染の48時間後、リガンド結 合のために収穫した。 約48時間後、SF9の培養培地中へのobポリペプチドの分泌を観察した。obポリ ペプチドは、クーマシー染色により、及びまた、ob抗体を用いてのウェスターン 分析により可視化された。2段階精製工程が使用された。最初に、タンパク質を DEAEアニオン交換クロマトグラフィーにより精製した。タンパク質画分をプール し、そして Sephacryl 100カラムに適用し、そしてリン酸緩衝溶液により溶出 した。ob含有画分を、クーマシーによる染色により可視化した。obタンパク質を 1つの生成物として精製した。わずかに早く移動する種が、ジチオトレイトール の不在下で、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ゲル電気泳動上で見出された。こ れは、obポリペプチドにおける1つのジスルフィド結合の存在をおそらく確かめ た。 例5 心筋キナーゼ認識配列により標的化れたobタンパク質のインビトロキナーゼ反応 及び真核細胞におけるobタンパク質の検出 心筋キナーゼ標的化されたobポリペプチドを、上記のようにして、細菌から精 製した。約2μgの精製されたobポリペプチドを、Sigmaからの約10単位の心筋 キナーゼと共に、約6000Ci/mモル以上の活性を有する、Amershamから購入され た約100μCi〔γ32p〕ATPを含む、20mMのトリス−HCI(pH7.5),0.1MのNaCl,12 mMのMgCl2及び1mMのDTT溶液約20μlにおいてラベルした。その溶液を37℃で約 30分間インキュベートした。ラベルされたobポリペプチドを、Q−セファローズ を用いて上記のようにしてイオン交換クロマトグラフィーにより組込まれなかっ た〔γ32p〕ATPから分離した。 このラベルされたobポリペプチドを用いて、細胞、細胞抽出物、 細胞膜又はそれらの一部と反応せしめ、ラベルされたobポリペプチドに対する受 容体の特異的結合を見出した。この態様で得られる特異的結合対を、反応混合物 から分離し、そして従来の技法により解離する。次に、結合対の推定上の受容体 メンバーを特徴づけ、分子サイズ、及びアミノ酸のすべて又は一部を決定する。 アミノ酸配列分析から得られた情報に基づいて、ob受容体のコード配列を、従来 の技法に従ってクローン化する。従って、オリゴヌクレオチドプローブを構成し 、そして同定できるマーカー、たとえば放射性ラベルによりラベルする。次に、 このラベルされたオリゴヌクレオチドプローブを用いて、cDNA又はゲノムライブ ラリーをプローブし、特定のハイブリダイゼーションを見出す。ob受容体の大め の十分な長さのコード領域の存在を表示するクローンを単離し、そしてそのヌク レオチド配列を決定する。このクローンを、ob受容体の組換え生成のために使用 する。 CMVプロモーター/エンハンサーを含むob構造体を用いて、 COS−7細胞を 過渡的に形質転換した。イムノブロティングのために、細胞抽出物を、Laemmli など.,Nature(1970)227:680に記載されるようにしてサンプル緩衝液におい て煮沸し、SDS−PAGEにより分離し、そしてニトロセルロースフィルターにトラ ンスファーした。フィルターを、約3%非脂肪ドライミルクを含む、約10mMのト リス−HCI(pH7.5)、130mMのNaCl、0.05%のTween 20及び 0.2%のアジ化ナトリ ウムから成るTBST緩衝液においてブロックした。フィルターを、obポリペプチド に対するポリクローナル抗体、又はエピトープ標的されたobタンパク質に対して 向けられたモノクローナル抗体と共にインキュベートした。結合された抗体を、 Promegaからのアルカリホスファターゼ接合された抗−ウサギ又は抗−マウス抗 体により検出した。例6 CD ラットへのobタンパク質の静脈内投与 図1に同定される構造体#1127の細菌発現され、そして精製されたobポリペプ チドを3匹のCDラットの個々に投与した。3匹のCDラットを処理せず、対照とし て用いられた。ラットはすべて、生後、約7週目の雄のラットであった。それら のすべては、体重、食物消費、糞の重量、水の摂取及び尿***量をモニターする ために代謝用おりに収容された。検尿を毎日、行ない、タンパク質、グルコース 、ケトン、亜硝酸塩、ウロビリノーゲン、ビリルビン、血液、pH及び白血球レベ ルを決定した。 より具体的には、動物を、obポリペプチドの投与の前、24時間、代謝用おりに 収容した。ポリペプチドを、頚静脈カニューレにより、約1mg/kg・日で、4日 間(BID×4)、毎日2度、投与した。食物を、投与の前、2〜3時間及び投与の 後、1〜2時間、除いた。体重、食物消費、糞の重量、水の摂取、及び尿***量 を毎日モニターした。検尿を毎日、行ない、タンパク質、グルコース、ケトン、 亜硝酸塩、ウロビリノーゲン、ビリルビン、血液、pH及び白血球レベルを決定し た。 この研究の結果は、図3〜7のグラフに示されている。図3は、処理されたCD ラットの体重のグラフである。図3は、DNA構造体#1127により発現される。ob ポリペプチドの投与に基づいて、1,2,3、及び5日目に処理されたラットが 、5日目までの処理の間、体重の増加の阻害を示したことを示す。その後、処理 された動物により得られた重量は、16日目までの観察の期、対照の動物により得 られる体重に等しかった。この結果は、個々の投与で4〜5日のobポリペプチド 投与から成る定期的な投与レジメ、たとえば毎週又は一月おきでの投与が低い体 重増加プロフィールを維持することにお いて効果的であることを示唆する。 図4は、処理された及び処理されていないラットにより消費された食物のグラ ムでの量を示す。結果は、ob−処理されたラットによる消費が、処理されていな い対照に比較して、阻害されたことを示す。 図5は、ob−処理された及び処理されていない対照により***される糞物質の 重量を示す。結果は、ob−処理されたラットからの糞の重量が、処理れていない 対照に比較して、減じられたことを示す。一般的に、糞の重量−対−日数のグラ フは、食物消費−対−日数のグラフに相当する同じ一般的なパターンを示す。 図6は、ob−処理された及び処理されていないラット間での尿の***量に統計 学的な有意性を示さない。 図7は、ob−処理された及び処理されていないラットの水摂取パターンを示す 。 それらの結果は、obタンパク質を投与されたCDラットが体重を増加せず、そし てobタンパク質が動物の食物摂取及び糞***を減じると思われ;ob処理されたラ ットの水摂取がわずかに低められ、そして尿***が正常であると思われることを 示す。対照のラットは、体重の増加を得、そしてob−処理されたラットよりも高 い食物摂取及び糞の重量を有した。 本発明は特定の態様で記載されて来た。しかしながら、本出願は、本発明の範 囲内で、当業者により変更及び修飾を行なわれる。 培養物の寄託 プラスミドpCG、pET23a及びpBabe Puroベクターにおける十分な長さのobポリ ペプチド及びその切断されたバージョンをコードする、本発明において製造され た構造体は、A.T.C.C.(Parklawn Drive,Rockville,MD,U.S.A.)に寄託された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/04 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 A61K 35/76 C12P 21/02 G01N 33/53 D // A61K 35/76 C12N 5/00 B G01N 33/53 A61K 37/02 (C12N 1/19 C12R 1:645) (C12N 1/21 C12R 1:19)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 発現制御配列をコードする第1のヌクレオチド配列及びobポリペプチドを コードする第2のヌクレオチド配列を含んで成る核酸分子であって、前記第2の ヌクレオチド配列が前記第1のヌクレオチド配列の調節制御下にあり、そして前 記第1のヌクレオチド配列が前記第2のヌクレオチド配列と自然において関連し ていないことを特徴とする核酸分子。 2. 第3のヌクレオチド配列をさらに含んで成り、ここで前記第3のヌクレオ チド配列が、宿主細胞における核酸分子の発現に基づいてのobポリペプチドの分 泌のために十分である分泌リーダー配列をコードする請求の範囲第1項記載の核 酸分子。 3. 前記分泌リーダー配列がobポリペプチドと自然において関連していない請 求の範囲第2項記載の核酸分子。 4. 前記発現制御配列が、原核細胞プロモーター及び真核細胞プロモーター又 はウィルスプロモーターから成る群から選択されたものである請求の範囲第1項 記載の核酸分子。 5. 請求の範囲第1項記載の核酸分子、及びマーカーをコードする第3のヌク レオチド配列を含んで成る発現ベクター。 6. 第4ヌクレオチド配列をさらに含んで成り、ここで前記第4のヌクレオチ ド配列が、宿主細胞における核酸分子の発現に基づいてのobポリペプチドの分泌 のために十分である分泌リーダー配列をコードする請求の範囲第5項記載のベク ター。 7. 前記第4の分泌リーダー配列がobポリペプチドと自然において関連してい ない請求の範囲第6項記載のベクター。 8. 前記ベクターが構造体#1122,#1123,#1124,#1130,#1131,#1132 ,#1127,#1128,#1129,#1150,#1142,#1143 ,#1144,#1145,及び#1147から成る群から選択された核酸分子を含んで成る 請求の範囲第5項記載のベクター。 9. 請求の範囲第5項記載のベクターを含んで成る宿主細胞。 10.前記ベクターが第3のヌクレオチド配列をさらに含んで成り、ここで前記 第3のヌクレオチド配列が、宿主細胞における核酸分子の発現に基づいてのobポ リペプチドの分泌のために十分である分泌リーダー配列をコードする請求の範囲 第9項記載の宿主細胞。 11.前記細胞が、原核細胞及び真核細胞から成る群から選択される請求の範囲 第9項記載の宿主細胞。 12.前記細胞が原核細胞であり、そして原核細胞がE.コリである請求の範囲 第9項記載の宿主細胞。 13.前記細胞が真核細胞でり、そして前記真核細胞が哺乳類細胞、昆虫細胞及 び酵母細胞から成る群から選択される請求の範囲第11項記載の宿主細胞。 14.前記真核細胞が哺乳類細胞であり、そして前記哺乳類細胞がヒト細胞であ る請求の範囲第13項記載の宿主細胞。 15.obポリペプチドの生成方法であって: a)請求の範囲第1項記載の核酸分子を用意し; b)前記核酸分子を、obポリペプチドを発現することができる細胞中に導入し ;そして c)細胞においてobポリペプチドの発現を可能にすることを含んで成る方法。 16.obポリペプチドの生成方法であって: a)請求の範囲第5項記載のベクターを用意し; b)前記ベクターを宿主細胞中に導入し;そして c)細胞においてのobポリペプチドの発現を可能にすることを含んで成る方法 。 17.obポリペプチドの生成方法であって: a)請求の範囲第9項記載の宿主細胞を用意し;そして b)細胞においてのobポリペプチドの発現を可能にすることを含んで成る方法 。 18.請求の範囲第1項記載の核酸分子を、哺乳類に投与することを含んで成る 、哺乳類におけるobポリペプチドの生成を誘発するための方法。 19.前記核酸分子が直接的に、又はウィルス又は非ウィルス手段により供給さ れる請求の範囲第18項記載の方法。 20.請求の範囲第5項記載のベクターを、哺乳類に投与することを含んで成る 、哺乳類におけるobポリペプチドの生成を誘発するための方法。 21.a)請求の範囲第1項記載の核酸分子を含んで成る宿主細胞を用意し;そ して b)obポリペプチドの発現を可能にする; ことを含んで成る方法により生成されるobポリペプチド。 22.請求の範囲第21項記載のobポリペプチドの体重増加阻止量を投与すること を含んで成る体重増加の阻害方法。 23.請求の範囲第21項記載のobポリペプチドの食物摂取阻止量を投与すること を含んで成る食物摂取の阻害方法。 24.ob受容体の生成方法であって: a)ラベルされたobポリペプチドを用意し、ここでラベルされるobポリペプチ ドが請求の範囲第21項記載のポリペプチドであり; b)結合対を形成するために前記ラベルされたobポリペプチドと細胞又はその 一部又は抽出物との反応を可能にし;そして c)前記ラベルされたobポリペプチドに結合するob受容体を前記結合対から分 離する; ことを含んで成る方法。 25.アミノ酸配列を含んで成る抗体であって、ここで前記配列が結合対を形成 するために請求の範囲第21項記載のobポリペプチドに結合することができること を特徴とする抗体。 26.前記抗体が哺乳類抗体又はヒト化された抗体である請求の範囲第25項記載 の抗体。 27.前記抗体がネズミ抗体又はヒト抗体である請求の範囲第26項記載の抗体。 28.obポリペプチド又はobポリペプチド相同体の同定方法であって、結合対の 形成を可能にするためにobポリペプチド又はobポリペプチド相同体を含むと思わ れるサンプルとラベルされた抗体とを接触せしめ、そして前記結合対の正体を決 定する、 ことを含んで成る方法。 29.ob受容体に対する抗体の生成方法であって、請求の範囲第30項記載のob受 容体を動物に投与し、そして前記動物から、抗体を含む血清又はモノクローナル 抗体の生成のため脾臓細胞のいづれかを収集することを含んで成る方法。 30.請求の範囲第24項記載の方法により生成されるob受容体。 31.ob受容体の検出方法であって: a)ob受容体に対するラベルされた抗体を用意し、ここでラベルされる前記抗 体が請求の範囲第29項記載の抗体であり; b)結合対の形成を可能にするために、細胞、又はその一部又は抽出物と前記 ラベルされた抗体との反応を可能にし;そして c)前記結合対の存在を決定する; ことを含んで成る方法。 32.obポリペプチドの検出方法であって: a)obポリペプチドに対するラベルされた抗体を用意し、ここで ラベルされる前記抗体が請求の範囲第25項記載の抗体であり; b)結合対の形成するために、前記ラベルされた抗体とobポリペプチドとの反 応を可能にし;そして c)前記結合対の存在を決定する; ことを含んで成る方法。 33.請求の範囲第25項記載の抗体を含んで成る、obポリペプチドの検出のため のキット。 34.請求の範囲第29項記載の抗体を含んで成る、ob受容体の検出のためのキッ ト。 35.ラベルされたobポリペプチドを含んで成る、ob受容体の検出のためのキッ トであって、ラベルされる前記ポリペプチドが請求の範囲第21項記載のポリペプ チドであるキット。 36.ラベルされたobポリペプチドを含んで成る、obポリペプチドに対する抗体 の検出のためのキットであって、ラベルされる前記ポリペプチドが請求の範囲第 21項記載のポリペプチドであるキット。 37.請求の範囲第21項記載のobポリペプチド及び医薬的に許容できるキャリヤ ーを含んで成る医薬組成物。 38.請求の範囲第25項記載の抗体を投与することによって、哺乳類におけるob ポリペプチドの活性を阻止する方法。
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