JP2000501363A - 加圧下にある液体を充填する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 加圧下にある液体（１）を包装容器、たとえばアンプル、バイアル等に充填する装置（１０）が、液体（１）のための貯蔵容器（１１）と、供給導管（１４；１４ａ）を介して貯蔵容器（１１）と連通している分配器（１５；１５ａ）とを有している。供給導管（１４；１４ａ）には滅菌フィルター（１８）が間に接続されている。分配器（１５；１５ａ）を完全に空にできるようにするために、本発明に従い、分配器（１５；１５ａ）に別個の圧力導管（１９；１９ａ）を形成して、分配器（１５；１５ａ）内にある液体（１）が第２の気体圧力（Ｐ２）によって負荷されているようにすることが提案される。

Description

【発明の詳細な説明】 加圧下にある液体を充填する装置 背景技術 本発明は、たとえばＥＰ０４３０８９７Ｂ１により公知であるように、加圧下 にある液体を包装容器に充填する装置に関する。この装置は気体圧力下にある液 体のための貯蔵容器を有している。この貯蔵容器は供給導管を介して分配器と連 通しており、また分配器には包装容器に付属している充填弁が接続されている。 特に医薬製品において、液体中に含まれている菌が包装容器内に到達すること を防ぐために、充填する前に液体を滅菌フィルターに通すことが公知である。滅 菌フィルターを通過した後で別の菌が液体内に到達し得ないように、滅菌フィル ターは充填部材もしくは充填弁のできるだけ近傍に配置されている。しかし、ス ペースおよび取扱い上の理由から、ほとんどの場合、滅菌フィルターを分配器と 充填弁との間の流路内に配置することは不可能であり、滅菌フィルターは分配器 の直前に存在している。 しかし、セラミックを含んでいる通常用いる滅菌フィルターは、貫流方向で気 体圧力だけで負荷されると、つまり滅菌フィルター内に液体が存在しなくなると 、直ちに遮断的に作用するという欠点を有している。この遮断作用は、装置の運 転が通常設計されているよ りもはるかに高い気体圧力でのみ再び取り除かれる。 このことは、貯蔵容器と分配器と、さらにその前に接続された滅菌フィルターと を有している冒頭に記載した種類の装置では、貯蔵容器を完全に空にすることは できるが、滅菌フィルターの上記の遮断作用に基づいて分配器内に液体が残るこ とを意味する。この場合はわずかな液体圧力しか存在していないので、この液体 はもはや充填され得ない。特に高価な医薬製品の場合、分配器内に残っているこ の液体は著しいコスト要因を意味し、装置の運転、したがってまた最終製品の価 格に不利に作用する。 発明の利点 これに対し、請求項１に記載の特徴を有する本発明による加圧下にある液体を 充填する装置は、貯蔵容器を空にする際に分配器中に残っている液体量を包装容 器に充填するために使用できるという利点を有する。そうすることによって、装 置の運転はコスト的に有利になる。このことは本発明により、分配器が別個の圧 力導管を有していて、分配器中に存在する液体に貯蔵容器の圧力とは独立の第２ の気体圧力が負荷されていることによって達成される。 本発明による加圧下にある液体を充填する装置のその他の利点および有利な改 良が、請求項２以下および発明の詳細な説明から明らかになる。 図面 以下に、本発明の２つの実施例を図面に基づき詳し く説明する。図１は、加圧下にある液体を充填する装置の概略図を示しており、 図２は、第２の実施例をやはり概略図で示している。 実施例の説明 図１に示した液体１を充填する装置１０は、液体１のための製品容器１１を有 している。この製品容器１１には第１の圧力導管１２が接続されている。この圧 力導管１２は圧力源（図示しない）と連通しており、製品容器１１内にある液体 １は第１の気体圧力Ｐ１で負荷されている。製品容器１１の底部１３から供給導 管１４が出て、分配器１５内で開口している。供給導管１４内には、液体１の流 動方向に見て遮断弁１７と滅菌フィルター１８が間に接続されている。この場合 、滅菌フィルター１８は分配器１５のすぐ近傍に配置されている。 円筒形に形成された分配器１５の上側には、第２の圧力導管１９が開口してい る。この圧力導管１９を介して、分配器１５内にある液体１が第２の気体圧力Ｐ ２で負荷されている。分配器１５の側壁または外套壁２１には、上方液体レベル を検知するための第１の液体レベルセンサー２２と、下方液体レベルを検知する ための第２の液体レベルセンサー２３が配置されている。両液体レベルセンサー ２２、２３は、装置１０の制御装置と連結している。圧力センサー２４も同様に 分配器１５と連通している。圧力センサー２４は、分配器１５内に存在している 、液体１の静水圧分と気体 圧力分Ｐ２とからなる液体１中の総圧力Ｐを検知する。分配器１５の底部から充 填ホース２５が出ていて、それぞれ昇降可能な充填弁２６と連通している。各々 の充填弁２６は包装容器（図示しない）、たとえばバイアル、アンプル等に付属 している。 包装容器はそれ自体公知の形式で、規定の液体量を充填するための充填弁２６ に所定のタイミングで供給され、充填後にさらに搬送される。液体量の調量は、 装置１０の制御装置により圧力センサー２４によって検知された液体１の総圧力 Ｐを考慮して制御される。 分配器１５中の液体１の液体レベルが、第２の液体レベルセンサー２３によっ て検知された下方液体レベルを下回ったら、装置１０の制御装置によって遮断弁 １７が開かれて、液体１が製品容器１１から分配器１５中に後から流入できる。 このためには、分配器１５の開口までに生じている液体の静水圧と合わせた総圧 力Ｐ１が、分配器１５内に存在している気体圧力Ｐ２より大きいことが必要であ る。この条件は、製品容器１１を完全に空にするためにも満たされていなければ ならない。これらの条件は滅菌フィルター１８による圧力損失にもかかわらず、 気体圧力Ｐ１が気体圧力Ｐ２より大きい場合に、原則として達成される。 図２に示された本発明の第２の実施例による分配器１５ａが図１の分配器１５ と異なっているのは、ここでは管形に形成されており、分配器１５ａの主延長方 向が水平である点である。さらに、分配器１５ａは端 面から出て垂直上方に突き出した管区分２７を有しており、ここに両液体レベル センサー２２ａ、２３ａが配置されている。第２の圧力導管１９ａは管区分２７ の上側に開口している。これに対して供給導管１４ａは分配器１５ａの高さで、 管区分２７と同じ側で分配器１５ａ内に開口している。 ここでは分配器１５ａが管形に形成されていることによって、充填ホース２５ ａは分配器１５におけるより短く形成されることができる。なぜならば、充填ホ ース２５ａは包装容器のすぐ上に配置され得るからである。その結果として、分 配器１５ａの長さはその都度所定のタイミングで供給される包装容器に必要なス ペースに従う。これとは反対に、図１に従う第１の実施例における分配器１５で は、円筒形の分配器１５（垂直の主延長方向）の結果として、より長く、もしく は曲線形に形成された充填ホース２５が必要である。 さらに、分配器１５ａはその形状に基づきＣＩＰ（Ｃｌｅａｎ ｉｎ ｐｌａ ｃｅ）もしくはＳＩＰ（Ｓｔｅｒｉｌｅ ｉｎ ｐｌａｃｅ）における洗浄に関 して利点を可能にする。分配器１５ａを管形に形成することは、特に包装容器の 充填量が少なく、分配器１５の総容積もわずかしか必要ない場合に有意義である 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １. 加圧下にある液体（１）を包装容器、たとえばアンプル、バイアル等に充 填する装置（１０）であって、第１の気体圧力（Ｐ１）で負荷されている液体（ １）のための貯蔵容器（１１）と、充填弁装置（２５、２６；２５ａ、２６ａ） と連結された分配器（１５；１５ａ）とを有しており、該分配器（１５；１５ａ ）が供給導管（１４；１４ａ）を介して貯蔵容器（１１）と連通している形式の ものにおいて、前記貯蔵容器（１１）と分配器（１５；１５ａ）との間の供給導 管（１４；１４ａ）内に液体（１）のためのフィルター要素（１８）が配置され ており、分配器（１５；１５ａ）が該分配器（１５；１５ａ）内にある液体（１ ）に第２の気体圧力（Ｐ２）を負荷するための追加の圧力導管（１９；１９ａ） を有していることを特徴とする、加圧下にある液体を充填する装置。 ２. 第１の気体圧力（Ｐ１）が第２の気体圧力（Ｐ２）より大きい、請求項１ 記載の装置。 ３. 分配器（１５；１５ａ）内に少なくとも１つの充填レベル測定装置（２２ 、２３；２２ａ、２３ａ）が配置されていて、該充填レベル測定装置（２２、２ ３；２２ａ、２３ａ）が供給導管（１４；１４ａ）内に配置された遮断弁（１７ ）と協働する、請求項１または２記載の装置。 ４. 分配器（１５；１５ａ）内に液体（１）の総圧 力を検知するための圧力センサ（２４；２４ａ）が配置されている、請求項１か ら３までのいずれか１項記載の装置。 ５. 前記フィルター要素（１８）が分配器（１５；１５ａ）の入口範囲で供給 導管（１４；１４ａ）内に配置されている、請求項１から４までのいずれか１項 記載の装置。 ６. 分配器（１５）が垂直の主延長方向を有して円筒形に形成されている、請 求項１から５までのいずれか１項記載の装置。 ７. 分配器（１５ａ）が水平の主延長方向を有して管形に形成されており、分 配器（１５ａ）が充填弁装置（２５ａ、２６ａ）とは反対側に配置されている垂 直上方に突き出ている範囲（２７）を有していて、該範囲（２７）内に充填レベ ル測定装置（２２ａ、２３ａ）が配置されている、請求項３から５までのいずれ か１項記載の装置。 ８. 前記フィルター要素が滅菌フィルター（１８）である、請求項１から７ま でのいずれか１項記載の装置。