JP2000340046A - 電線の防水方法および該防水方法に用いる治具 - Google Patents

電線の防水方法および該防水方法に用いる治具

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JP2000340046A
JP2000340046A JP11143938A JP14393899A JP2000340046A JP 2000340046 A JP2000340046 A JP 2000340046A JP 11143938 A JP11143938 A JP 11143938A JP 14393899 A JP14393899 A JP 14393899A JP 2000340046 A JP2000340046 A JP 2000340046A
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sealing material
holding
jig
electric wire
wire
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JP11143938A
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Kazushige Abe
一茂 阿部
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線に通したシール材から電線が外れないよ
うにし、かつ、シール材を防水位置に正確に位置決めす
る。 【解決手段】 略櫛歯状の細長いブロック状に成形され
た熱可塑性材からなるシール材10を用い、このシール
材の並設した電線挿通溝に電線を挿入した後、上記シー
ル材に電線挿通溝を閉鎖するようにシール材押さえ治具
11を取りけ、このシール材押さえ治具11をワイヤハ
ーネス組立作業台に立設している位置決め治具20にセ
ットして、シール材を電線の所定位置に位置決めし、シ
ール材の両側位置で電線群をテープ巻き固定し、その
後、位置決め治具からシール材押さえ治具を取り外する
共にシール材押さえ治具をシール材から取り外し、つい
で、シール材を取り付けた部分の電線群に熱収縮チュー
ブを被せ、その後、加熱により、熱可塑性材を溶解させ
て電線の間に浸透させると共に熱収縮チューブを収縮さ
せて電線群の外周に密着させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電線の防水方法をよ
び該防水方法に用いる治具に関し、詳しくは、自動車に
配索するワイヤハーネスの電線群をグロメットに通し、
該グロメットを車体の貫通穴に挿着して室内への防水を
図るものにおいて、上記グロメット内を通す電線群の止
水を図るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電線の防水方法として、
特開平9−27221号公報において、図14および図
15(a)〜(e)に示すように、熱可塑性の基材に磁
性体を混合してなる封止材1を用いて防水を図る方法が
開示されている。
【0003】上記方法では、図15(b)に示すよう
に、略櫛状に成形されたブロックからなる封止材1の並
列した溝1a内に電線wを通して、多数の電線群に封止
材1を取り付けている。ついで、(c)に示すように封
止材1を取り付けた部分にゴム等からなるグロメット2
を外嵌し、この状態で、グロメット2の外方から封止材
1に高周波をかけて交流磁界内において磁性体を誘導加
熱し、その発熱によって基材を溶解させると同時に、
(d)に示すように、グロメット2を収縮させ、溶解し
た基材を電線wの間の隙間に流し込んでいる。この状態
で、(e)に示すように、グロメット2と電線群Wとに
テープ3を巻き付けて固定している。
【0004】上記方法では、封止材の溝に電線を通して
いるため、電線の隙間に確実に基材を充填してシールを
図ることができる利点を有すると共に、熱可塑性基材に
磁性体を混合した封止材1を用いているため、高周波を
かけることにより基材を溶解させることができ、従来の
ようにヒータ等の加熱手段を用いて樹脂を溶解させる必
要がない利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記封止材1は、ワイ
ヤハーネス組立作業台上において布線される電線群に対
して、グロメット2の取付箇所で、かつ、グロメット2
の小径筒部2a内に位置する電線群に取り付けておく必
要がある。しかしながら、封止材1の並列した溝1aに
電線wを通しているだけで、封止材1は電線群に対して
フリーな状態となっているため、位置決めが難しく、上
記したグロメット2の小径筒部2aに正確に取り付けら
れていない状態が発生しがちであった。そのため、グロ
メット2を取り付ける前にスケールで封止材1の位置を
確認する必要があり、作業手数がかかる問題があった。
また、作業員が手作業で移動した封止材を所要位置に戻
して位置決めをしているため、バラツキが発生し、品質
に影響を与えている。
【0006】また、多数の電線群を複数の封止材1に挿
入するため、作業性の点から、封止材1の溝1aには電
線wを挿入し易くしているが、そのため、挿入後に電線
が溝1aが抜け出て、封止材1から電線が外れ易い問題
がある。
【0007】さらに、電線に取り付けた多数の封止材1
を、溶解時に電線間に浸透性良く配置することが好まし
いが、上記のように封止材1が電線に対してフリーであ
るため、好ましい位置に配置して且つその位置に保持し
ておくことも容易でない。
【0008】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、シール材(封止材)から電線を脱落しないようにす
ると共に所定位置に位置決め保持するできるようにし、
さらに、多数のシール材を、溶解時に浸透性のよい状態
で位置決めし且つ当該位置に保持しておくことが出来る
ようにすることを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、第一の発明として、略櫛歯状の細長いブ
ロック状に成形された熱可塑性材からなるシール材を用
い、このシール材の並設した電線挿通溝に電線を挿入
し、上記シール材に、上記電線挿通溝を閉鎖して電線が
離脱しないようにシール材押さえ治具を取り付け、次
に、上記シール材押さえ治具をワイヤハーネス組立作業
台に立設している位置決め治具にセットして、上記シー
ル材を電線の所定位置に位置決めし、次に、上記シール
材の両側位置で電線群をテープ巻き固定し、次に、上記
位置決め治具からシール材押さえ治具を取り外すと共
に、シール材押さえ治具をシール材から取り外し、次
に、上記シール材を取り付けた部分の電線群に熱収縮チ
ューブを被せ、次に、上記シール材の両側位置で電線群
を固定している上記テープの内の一方側を取り外し、そ
の後、加熱により、熱可塑性材を溶解させて電線の間に
浸透させると共に熱収縮チューブを収縮させて電線群の
外周に密着させている電線の防水方法を提供している。
【0010】上記のように、電線にシール材を取り付け
た後、シール材押さえ治具でシール材を挟むように取り
付けると、シール材から電線が抜けないようにすること
ができる。また、このシール材押さえ治具をワイヤハー
ネス組立作業台の所定の防止位置に配置した位置決め治
具にセットすると、シール材を防水位置に正確に位置決
め保持することができる。
【0011】上記シール材として熱可塑性材に磁性体を
混合したものを用い、上記熱収縮チューブを被せた後に
外方から高周波をかけて、磁性体を誘導加熱して発熱さ
せ、熱可塑性材を溶解させると共に熱収縮チューブを収
縮させ、その後、熱収縮チューブにグロメットを被せて
いる。なお、熱収縮チューブが収縮前から電線群に嵌合
している場合には、グロメットを被せ、グロメットの外
方から高周波をかけてもよい。
【0012】前記従来例と同様にシール材として熱可塑
性材に磁性体を混合したものを用いると、ヒータ等の加
熱手段を用いることなく、高周波をかけることにより熱
可塑性基材を溶解させ、電線間の隙間に浸透させること
ができる。其の際、熱収縮チューブにも磁性体を混合さ
せておいてもよいが、熱収縮チューブに磁性体を混合し
ていない場合においても、シール材の磁性体の発熱で熱
収縮チューブを収縮させることができる。
【0013】また、シール材に磁性体を混合したものを
用いる場合に限定されず、磁性体を混合していない熱可
塑性樹脂で形成したシール材を用いてもよい。この場合
も、シール材を溶解させる時には、ヒータ等の加熱手段
を用いる必要はあるが、シール材押さえ治具によりシー
ル材より電線が離脱しないようにすることができ、か
つ、位置決め治具により所定の防水位置にシール材を正
確に位置決めすることができる。
【0014】上記位置決め治具に対してシール材押さえ
治具を千鳥配置でセットしている。このように、シール
材押さえ治具を千鳥配置すると、これらシール材押さえ
治具で保持されたシール材が電線群に対して千鳥配置さ
れた状態となり、シール材を溶解した時に、電線間の隙
間へのシール材の浸透性を良好とすることができる。ま
た、位置決め治具にシール材押さえ治具をセットするこ
とにより千鳥配置が容易にできると共に、千鳥配置の形
態を保持することができる。
【0015】本発明は、第二の発明として、上記電線の
防水方法に使用する上記シール材押さえ治具も提供して
いる。該シール材押さえ治具は、一対の長尺な保持板の
一端側をスプリングで連結し、該保持板の間に上記シー
ル材を挟み、一方の保持板で上記シール材の電線挿通溝
を閉鎖する構成としている。
【0016】具体的には、上記一対の保持板は、対向配
置する長尺な押さえ部を備え、これら押さえ部の一端を
相手側に屈折させた後に再度屈折させて対向させた操作
部を備え、該操作部の間にスプリングを張袈して上記押
さえ部を閉じ方向に付勢し、上記操作部を閉じ方向に押
すと上記押さえ部が平行状態で開いて、上記シール材を
挟めるようにしている。このシール材押さえ治具は金属
製が好ましいが、樹脂製でもよく、素材は限定されな
い。
【0017】上記構成とすると、長尺なシール材を無理
なく一対の保持板の間に挟むことができる。なお、上記
長尺な押さえ部の長辺の両縁に沿って止板部を突設し、
その間にシール材を嵌合すると、より保持力を高めるこ
とができる。
【0018】さらに、本発明は、第三の発明として、上
記電線の防水方法に使用する上記位置決め治具を提供し
ている。該位置決め治具は、対向配置する一対の側板
を、上記シール材押さえ治具の保持板の幅よりも略2倍
の幅をあけて配置すると共に、幅方向と直交する長さ方
向に一定の隙間をあけて仕切材を側板間に取り付けた構
成とし、ワイヤハーネスの組立作業台上において、ワイ
ヤハーネスの防水位置に配置し、上記シール材押さえ治
具を、その押さえ部を下方とした垂直方向として、上方
より、一方の保持板の押さえ部先端を上記仕切材の間の
隙間に挿入すると共に、他方の保持板の押さえ部先端を
仕切材を介して隣接する隙間に挿入してセットし、複数
のシール材押さえ治具を千鳥配置でセット可としてい
る。
【0019】詳しくは、ワイヤハーネス組立作業台に立
設する支持軸に底板を連結し、該底板の両側より上記対
向する側板を立設し、これら側板を上下一対の丸棒から
なる仕切材で連結している。この位置決め治具も金属製
であるが、樹脂製でもよく、素材は限定されない。位置
決め治具にシール材押さえ治具を千鳥配置でセットする
場合、一方の側板に寄せて最初のシール材押さえ治具を
セットし、次に第二のシール材押さえ治具を他方の側板
に寄せてセットし、これを繰り返すことにより千鳥配置
していく。かつ、仕切材の間の同一の隙間に千鳥配置す
るシール材押さえ治具の保持板を並べて挿入でき、密に
千鳥配置を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。第1実施形態では、前記従来例の封
止材1と同様な熱可塑性基材に磁性体を混合してなるシ
ール材10を用いて、グロメット内部に挿通する電線間
の止水を図るものである。上記シール材の熱可塑性樹脂
としてはポリエチレン、ポリアミド等が用いられ、磁性
体としてはニッケル等が用いられる。このシール材10
に高周波をかけると、交流磁界内において磁性体を誘導
加熱し、その発熱によって基材を溶解させる。
【0021】上記シール材10の形状は、図1に示すよ
うに、略櫛歯状で、平板状の連結基板部10a上より一
定間隔をあけて仕切板部10bを突設し、これら仕切板
部10bの先端に山型突出部10cを設け、隣接する山
型突出部10cの下辺を近接し、連結基板部10aと仕
切板部分10bと山型突出部10cにより囲まれ、前後
両側が電線挿通用開口10eとなった電線挿通溝10f
を並設したブロック形状としている。
【0022】図2および図3に示すように、シール材1
0に対して、電線wを、隣接する山型突出部10cの間
10gを押し開いて電線挿通空間10fに通している。
1つの電線挿通空間10fには細物電線w−1の場合は
複数個通し、太物電線w−2の場合には1本通してい
る。グロメットを取り付けるワイヤハーネスは電線群が
非常に多いため、複数のシール材10を用いている。
【0023】本発明の電線の防水方法では、電線を通し
た各シール材10にそれぞれ図4に示すシール材押さえ
治具11(以下、押さえ治具11と略称する)を取り付
けて、シール材10より電線がはずれないようにしてい
る。また、これらの押さえ治具11を電線群の所定位置
に保持する図5に示す位置決め治具20を用い、押さえ
治具11を電線群のグロメット取付位置に位置させて、
押さえ治具11に保持されたシール材10の取付部分を
グロメット取付位置(詳しくは、グロメットの小径筒部
取付位置)に位置決め保持できるようにしている。
【0024】上記押さえ治具11は、対向させる一対の
細長い保持板12と13とを備え、これら保持板12と
13は、長尺な押さえ部12a、13aの一端に相手側
へと屈折する屈折部12b、13bを設け、屈折部12
b、13bの先端を再度屈折させて操作部12c、13
cを設けている。即ち、上側の保持板12は押さえ部1
2aから屈折部12bと操作部12cが下向きL形状に
連続した形状とし、下側の保持板13は押さえ部13a
から屈折部13bから操作部13cが上向きの逆L形状
に連続した形状としている。屈折部12b、13bは押
さえ部および操作部に対して略半分幅として並べて組み
つけている。上下に位置される操作部13cと12cの
間には2本のスプリング14A、14Bを張架し、操作
部13cと12cとを開き方向に付勢し、よって、押さ
え部12aと13aとを閉じ方向に付勢している。
【0025】上記押さえ部12aと13aの長さL2は
上記シール材10の長さL1よりも長尺としいる。ま
た、長さ方向の両側縁に沿って止板部12d、13dを
突設し、両側の止板部の間(幅W2)はシール材10の
幅W1より1mm程度大として、シール材10が嵌合さ
れるように寸法設定している。さらに、押さえ部12a
と13aとの上下間隔H2はシール材10の高さH1と
略同等としている。よって、操作部13cと12cを近
接する方向X1に押さえて、押さえ部12aと13aと
を離れるX2方向に開いてシール材10を挟み、その
後、操作部13c、12cを離すと、押さえ部12aと
13bが近接し、シール材10を上下より圧接挟持する
ようにしている。
【0026】上記位置決め治具20は、図5に示すよう
に、長方形状の底板21に長辺方向の両側より側板2
2、23を対向させて立設し、この側板22、23の間
に一定の隙間25をあけて上下一対の丸棒24a、24
bからなる仕切枠24を取り付けている。側板22と2
3間の幅W4は上記押さえ治具11の外幅W3の約2倍
として、幅方向に押さえ治具11を2個取り付けること
ができるようにしている。また、側板222、23の上
端から底板21までの寸法L3は、押さえ治具11でシ
ール材10を挟持した状態で、シール材10の先端から
押さえ部12a、13aに達するまでの寸法L4よりも
長くしている。また、丸棒24a、24bからなる仕切
材24の直径D1および隙間25の寸法D2は、押さえ
治具11の押さえ部12a、13aを隣接の隙間25に
挿入できる寸法としている。さらに、両側の側板22と
23の長さ方向の中央部の上端に目印となる切り込み2
6を入れている。
【0027】上記位置決め治具20の底板21には一体
あるいは着脱自在に支持軸27を取り付け、該支持軸2
7をワイヤハーネス組立作業台28上に立設し、位置決
め治具20の長さ方向を電線布線方向と直交する方向と
して、シール材10を取り付ける位置に設置している。
この位置決め治具20に対して、後述するように、上記
押さえ治具11を仕切材24に千鳥配置で取り付けてい
る。なお、支持軸27はワイヤハーネス組立作業台28
に対して昇降可あるいは起伏可に取り付けるようにして
もよい。
【0028】なお、上記位置決め治具20は図13
(A)に示すように、仕切材24’として、2本の丸棒
に変えて平板を用い、側板22と23の間に取り付けて
もよい。この平板からなる仕切材24’は押さえ治具1
1を挿入する先端側を円弧状にすることが好ましく、あ
るいは、V形状にとがらせ、押さえ治具11の挿入を容
易としてもよい。
【0029】次に、上記押さえ治具11および位置決め
治具20を用いた電線の防水方法について説明する。
【0030】まず、前記図2に示すように、ワイヤハー
ネス組立作業台上で布線治具に支持されて布線されてい
る電線群Wに対してシール材10を電線の長さ方向と直
交方向に取り付けている。この時、シール材10の電線
挿通溝10fに電線が全て通されると、別のシール材1
0を電線に通していく。このように、電線群の数に応じ
て複数のシール材10を取り付け、本実施形態では5つ
のシール材10を取り付けている。
【0031】上記シール材10を電線wに取り付けた
後、図6(A)(B)に示すように、各シール材10に
押さえ治具11を取り付ける。この時、押さえ治具11
の操作部12c、13cを近接するように押さえると、
押さえ部12aと13aとが平行状態を保持して開き、
長尺な押さえ部12aと13aとの間に長尺なシール材
10を容易に挟むことができる。この押さえ治具11に
シール材10を取り付ける時、図7(A)(B)に示す
ように、上下の止板部12dと13dの間にシール材1
0を挟み、かつ、一端側の屈折部12b、13b側に寄
せた状態で取り付ける。
【0032】この状態で、シール材10の山型突出部1
0c側が押さえ治具11の押さえ部12aと当接し、隣
接する山型突出部10cの間10gを閉鎖し、電線挿通
空間10fに通している電線wが抜き出せなくなる。よ
って、シール材10より電線wが外れるのを防止でき
る。かつ、山型突出部10cが押さえ治具11の止板部
12d,13dの間の凹部に入り込むため、安定してシ
ール材10を押さえ治具11で保持できる。
【0033】上記のように、各シール材10に押さえ治
具11を取り付けた後、図8に示すように、ワイヤハー
ネス組立作業台28上で電線群Wの下方の所定位置にセ
ットしている位置決め治具20の位置までシール材10
を保持した状態で押さえ治具11を移動させて、押さえ
治具11を下向きとして、位置決め治具20に上方より
挿入してセットする。
【0034】この時、図9および図10(A)(B)に
示すように、押さえ治具11の一方の保持板12を丸棒
の仕切材24の間に隙間25に挿入し、他方の保持板1
3を隣接する隙間25に挿入する。かつ、位置決め治具
20の側板22、23のいずれか一方側に寄せると共
に、押さえ治具11の保持板12、13の先端が底板2
1に達するまで挿入する。この状態で、位置決め治具2
0に、シール材10を保持していない部分の押さえ部1
2a、13aが挿入され、シール材10の保持部分は位
置決め治具20より上方に位置した状態となる。
【0035】位置決め治具20への押さえ治具11のセ
ットは、図9および図10に示すように、最初にセット
する第一の押さえ治具11−1を側板23に寄せてセッ
トし、つぎに挿入する第二の押さえ治具11−2は、第
一の押さえ治具11−2の保持板12を挿入した隙間2
5に第二の押さえ治具11−2の保持板13を側板22
に寄せて挿入する。このようにして、5つの押さえ治具
11ー3〜11−5を位置決め治具20ヘ千鳥配置でセ
ットする。
【0036】このように、押さえ治具11は、位置決め
治具20の長さ方向の一端より順次千鳥配置で挿入して
いくが、位置決め治具20にセットする押さえ治具11
が少ない場合には、図13(B)に示すように、位置決
め治具20の長さ方向の一端に挿入位置規制板29を取
り付け、最初にセットする押さえ治具11の位置を規制
し、位置決め治具20にセットされる押さえ治具11が
位置決め治具20の中央部にセットされるようにするこ
とが好ましい。
【0037】また、位置決め治具20への押さえ治具1
1のセット時、位置決め治具20の中央の切り込み26
を目安として、電線群の中央に配置したいシールド線や
電源線等を通したシール材10を保持した押さえ治具1
1を、位置決め治具20の中央部にセットしている。
【0038】このように、位置決め治具20にシール材
10を保持した押さえ治具11をセットすることによ
り、シール材10は電線群Wに対して防水を施す所定位
置に正確に位置決め保持することができる。また、多数
の押さえ治具11を位置決め治具20に対して千鳥配置
でセットすることにより、多数のシール材10を近接位
置に密に配置できると共に、シール材10を溶解した時
に、電線の所要長さ区間へのシール材の浸透性を良くす
ることができる。
【0039】図11(A)(B)は位置決め治具20に
全ての押さえ治具11をセットした状態を示す。図示の
ように、電線群Wを構成する各電線wは全てシール材1
0に通し、これらシール材10をそれぞれ押さえ治具1
1で保持して位置決め治具20にセットしている。
【0040】ついで、図12(A)に示すように、位置
決め治具20の側板22、23を目安として、その両側
位置で、テープ30A、30Bを電線群Wに巻き付けて
結束する。このように、テープ30A、30Bを巻き付
けて結束すると、シール材10の移動範囲はテープ30
A、30Bの間に規制されることとなる。この状態とし
た後、まず、位置決め治具20より押さえ治具11を上
方へ引き上げて位置決め治具20からのセットを外し、
ついで、押さえ治具11を開いてシール材10より取り
外す。これを全ての押さえ治具11について行い、図1
1(B)に示すように、電線群Wにシール10が千鳥配
置で取り付けられた状態とする。
【0041】その後、図11(C)に示すように、電線
群Wに予め通しておいた熱収縮チューブ32を移動させ
て、図11(D)に示すように、シール材10が取り付
けられている電線群Wに被せる。ついで、上記シール材
10の両側の電線群に巻き付けたテープ30Aと30B
のいずれか一方を取り外す。その後、熱収縮チューブの
外方から高周波をかける。この高周波をかけることによ
り、交流磁界内においてシール材10の磁性体が誘導加
熱され、その発熱によって、熱可塑性の基材が溶解し、
電線の間に浸透していく。其の際、シール材10を千鳥
配置していることにより、シール材の浸透性はよく、電
線間の隙間がなくなり、電線の止水を確実に行うことが
できる。
【0042】ついで、図11(E)に示すように、ゴム
あるいはエラストマーからなるグロメット34を通し
て、該グロメト34の小径筒部34aを押し広げて熱収
縮チューブ32にかぶせて密着させる。ついで、図11
(E)に示すように、グロメットの小径筒部34aの先
端と電線群Wとにテープ35を巻き付けて、テープ35
により止水も図りながら固定している。なお、熱収縮性
チューブ32を熱収縮させない状態でも電線群に大きさ
隙間なく外嵌している場合には、グロメット34を被せ
た後に、グロメット34の外方から高周波をかけてシー
ル材10を溶解させてもよい。
【0043】上記第1実施形態では、シール材10とし
て熱可塑性基材に磁性体を混合し、高周波で熱可塑性基
材を溶解させるようにしているが、第2実施形態では、
シール材を熱可塑性基材のみで形成している。
【0044】第2実施形態はシール材を熱可塑性基材の
みで形成して入る点が第1実施形態と相違し、シール材
の形状は第1実施形態と同一としとして、シール材を第
1実施形態と同様に電線に取り付けている。該シール材
を第1実施形態と同様に押さえ治具で保持し、該押さえ
治具を位置決め治具に千鳥配置でセットしている。その
後も第1実施形態と同様に、両側をテープ止めした後、
位置決め治具から外すと共に押さえ治具を取り外し、つ
いで、熱収縮チューブを被せると共に、さらに、グロメ
ットを取り付けている。
【0045】第1実施形態とは相違し、シール材を溶解
させるために加熱する必要があるため、熱収縮チューブ
を被せた後に、あるいはグロメットを被せた後に、ヒー
タ等の加熱手段でシール材の取付部を加熱してシール材
を溶解させ、電線の隙間にシール材を充填している。
【0046】このように、第2実施形態のシール材が熱
可塑性材のみからなる場合あるいは、第1実施形態の磁
性体を混合した熱可塑性材からなる場合のいずれにおい
ても、シール材より電線が外れないようにするために押
さえ治具が有効に用いられると共に、シール材を電線の
所定位置に位置決めするために位置決め治具が有効に用
いられる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、押さえ治具を用いることにより、シール材よ
り電線が外れないようにできる。また、この押させ治具
をワイヤハーネス組立作業台上において電線群に防水を
施す必要がある位置に配置した位置決め治具にセットし
て保持するため、シール材を電線群の防水位置に正確に
位置決め保持することができる。
【0048】また、上記位置決め治具に押さえ治具を千
鳥配置すると、シール材を電線群に対して正確に千鳥配
置できるため、シール材を溶解した時に電線群に対する
浸透性を良好とでき、電線の防水性能を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のシール材の斜視図で
ある。
【図2】 上記シール材に電線を通す状態を示す斜視図
である。
【図3】 シール材に電線を通している状態の拡大断面
図である。
【図4】 シール材押さえ治具を示し、(A)は斜視
図、(B)は正面図、(C)は右側面図、(D)は平面
図である。
【図5】 位置決め治具を示し、(A)は斜視図、
(B)は平面図である。
【図6】 (A)(B)は電線を通したシール材にシー
ル材押さえ治具を取り付け方法を示す斜視図である。
【図7】 シール材にシール材押さえ治具を取り付けた
状態を示し、(A)は正面図、(B)は(A)のA−A
線断面図である。
【図8】 位置決め治具にシール材押させ治具をセット
する方法を示す斜視図である。
【図9】 位置決め治具にシール材押さえ治具をセット
した状態を示す平面図である。
【図10】 (A)は図9のB−B線断面図、(B)は
図9のC−C線断面図である。
【図11】 すべてのシール材押さえ治具が位置決め治
具にセットされた状態を示し,(A)は平面図、(B)
は正面図である。
【図12】 (A)乃至(E)は位置決め治具にシール
材押さえ治具がセットされた後の工程を示す平面図であ
る。
【図13】 (A)(B)は変形例を示す図面である。
【図14】 従来の封止材の断面図である。
【図15】 (a)乃至(e)は従来の防水方法を示す
図面である。
【符号の説明】
10 シール材 10f 電線挿通溝 11 シール材押さえ治具 12,13 保持板 12a、13a 押さえ部 12c、13c 操作部 14A、14B スプリング 20 位置決め治具 22、23 側板 24 仕切材 25 隙間 27 支持軸 28 ワイヤハーネス組立作業台 30A、30B、35 テープ 32 熱収縮チューブ 34 グロメット w 電線 W 電線群

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略櫛歯状の細長いブロック状に成形され
    た熱可塑性材からなるシール材を用い、このシール材の
    並設した電線挿通溝に電線を挿入し、 上記シール材に、上記電線挿通溝を閉鎖して電線が離脱
    しないようにシール材押さえ治具を取り付け、 上記シール材押さえ治具をワイヤハーネス組立作業台に
    立設している位置決め治具にセットして、上記シール材
    を電線の所定位置に位置決めし、次に、 上記シール材の両側位置で電線群をテープ巻き固定し、
    次に、 上記位置決め治具からシール材押さえ治具を取り外すと
    共に、シール材押さえ治具をシール材から取り外し、次
    に、 上記シール材を取り付けた部分の電線群に熱収縮チュー
    ブを被せ、次に、 上記シール材の両側位置で電線群を固定している上記テ
    ープの内の一方側を取り外し、その後、 加熱により、熱可塑性材を溶解させて電線の間に浸透さ
    せると共に熱収縮チューブを収縮させて電線群の外周に
    密着させている電線の防水方法。
  2. 【請求項2】 上記シール材として熱可塑性材に磁性体
    を混合したものを用い、 上記熱収縮チューブを被せた後に外方から高周波をかけ
    て、磁性体を誘導加熱して発熱させ、熱可塑性材を溶解
    させると共に熱収縮チューブを収縮させ、その後、グロ
    メットを被せている請求項1に記載の電線の防水方法。
  3. 【請求項3】 上記位置決め治具に対してシール材押さ
    え治具を千鳥配置でセットしている請求項1または請求
    項2に記載の電線の防水方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のシール材押さえ治具で
    あって、一対の長尺な保持板の一端側をスプリングで連
    結し、該保持板の間に上記シール材を挟み、一方の保持
    板で上記シール材の電線挿通溝を閉鎖する構成としてい
    るシール材押さえ治具。
  5. 【請求項5】 上記一対の保持板は、対向配置する長尺
    な押さえ部を備え、これら押さえ部の一端を相手側に屈
    折させた後に再度屈折させて対向させた操作部を備え、
    該操作部の間にスプリングを張袈して上記押さえ部を閉
    じ方向に付勢し、上記操作部を閉じ方向に押すと上記押
    さえ部が平行状態で開いて、上記シール材を挟めるよう
    にしている請求項1に記載のシール材押さえ治具。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の位置決め治具で、 対向配置する一対の側板を、請求項4に記載のシール材
    押さえ治具の保持板の幅よりも略2倍の幅をあけて配置
    すると共に、幅方向と直交する長さ方向に一定の隙間を
    あけて仕切材を側板間に取り付けた構成で、 ワイヤハーネスの組立作業台上において、ワイヤハーネ
    スの防水位置に配置され、 上記シール材押さえ治具を、その押さえ部を下方とした
    垂直方向として、上方より、一方の保持板の押さえ部先
    端を上記仕切材の間の隙間に挿入すると共に、他方の保
    持板の押さえ部先端を仕切材を介して隣接する隙間に挿
    入してセットし、 複数のシール材押さえ治具を千鳥配置でセット可として
    いる位置決め治具。
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Cited By (2)

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