JP2000320575A - 電磁連結装置 - Google Patents

電磁連結装置

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JP2000320575A
JP2000320575A JP11128509A JP12850999A JP2000320575A JP 2000320575 A JP2000320575 A JP 2000320575A JP 11128509 A JP11128509 A JP 11128509A JP 12850999 A JP12850999 A JP 12850999A JP 2000320575 A JP2000320575 A JP 2000320575A
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damper rubber
armature
head
damper
pin
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JP11128509A
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Yasutoku Kamimura
泰徳 上村
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Ogura Clutch Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys
    • F16H2055/366Pulleys with means providing resilience or vibration damping

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アーマチュア吸着音の低減、アーマチュアの
作動不良の問題解決を図り、またダンパゴムの耐久性を
向上させる。 【解決手段】 アーマチュアハブ11のフランジ部10
に設けたダンパゴム収容部16にダンパゴム15を収容
する。このダンパゴムの挿通孔24にピン本体18aを
貫通させている有頭ピン18の頭部18bの外周縁の少
なくとも内側を円弧状部40として形成する。前記ダン
パゴムの挿通孔の開口縁に筒状突起25を一体に設け
る。前記ダンパゴムの頭部に対向する面の径方向外側部
分に、外側にゆくにしたがって軸線方向に後退する面4
1を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はたとえばカーエアコ
ン用電磁クラッチ等として用いるダンパゴム方式の電磁
連結装置に関し、特にアーマチュアがロータに磁気吸着
するときの衝撃を緩和することにより吸着音の発生を防
止するダンパゴムをアーマチュアハブに未接着状態で付
設した、いわゆる接着レスタイプのダンパゴムを用いて
いる電磁連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばカーエアコン用コンプレッサに
装着される電磁クラッチでは、コンプレッサの回転軸に
装着したアーマチュアハブにアーマチュアを板ばねまた
はダンパゴムもしくは両部材を介して支持する構造を採
用している。そして、ダンパゴムは、前記アーマチュア
がロータに磁気吸引されたときの衝撃を緩和して吸着音
の発生を防止している。
【0003】この種の電磁クラッチにおいて最近は、ダ
ンパゴムを用いているダンパゴム方式のものが多い。こ
のようなダンパゴム方式の電磁クラッチは、たとえば実
用新案登録第2533764号公報、特開平10−23
53号公報に示されるようにアーマチュアに固定したリ
ベットにダンパゴムを固着している接着タイプと、たと
えば実公昭58−8997号公報、特開平9−2100
95号公報に示されるように有頭ピンにダンパゴムを圧
入して保持させた接着レスタイプとに分類される。
【0004】後者の接着レスタイプのダンパゴム方式に
よる電磁クラッチにおいて、特開平9−210095号
公報の図4には、アーマチュアハブのフランジ部にリベ
ットで固定したストッパプレートと、このストッパプレ
ートの挿通孔形成部分に固着したカップ状のダンパカバ
ーと、このダンパカバーの内側に圧入したダンパゴム
と、このダンパゴムの中心に形成した挿通孔に圧入する
とともにピン本体先端のかしめ部によりアーマチュアを
固定した有頭ピンとを備えた構造が開示されている。
【0005】前記ダンパゴムの前記アーマチュアと反対
側の端面には筒状突起が形成されており、アーマチュア
をストッパプレートに当接した状態で前記有頭ピンのピ
ン本体先端をかしめることにより、有頭ピンの頭部内側
面とダンパゴムの筒状突起の端面とを当接させている。
また、有頭ピンの頭部とダンパゴムの筒状突起以外の端
面との間には、アーマチュアとロータとの間に形成され
るエアギャップの寸法より小さい寸法の間隙が形成され
ている。
【0006】このような構造の電磁クラッチは、ダンパ
ゴムの弾性に抗してアーマチュアがロータに磁気吸引さ
れる。また、ダンパゴムの筒状突起が圧縮された後、有
頭ピンの頭部内側面全面によりダンパゴムが圧縮され
る。したがって、アーマチュアがロータに磁気吸着され
る寸前でダンパゴムの弾性復帰力が上昇するので、アー
マチュアがロータに磁気吸着されるときの衝撃が緩和さ
れ、いわゆるアーマチュア吸着音と呼ばれる金属部材ど
うしによる打音が防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したような電磁ク
ラッチにおいては、ロータ(駆動側)の回転とコンプレ
ッサの回転軸(従動側)の回転が完全に同期するまでダ
ンパゴムに作用する負荷が上昇するとともに、ロータと
回転軸の回転が完全に同期するとダンパゴムに作用する
負荷は軽減される。また、ロータの回転変動、コンプレ
ッサの負荷変動による回転軸の回転変動により、ダンパ
ゴムに作用する負荷は変動する。
【0008】すなわち、ダンパゴムを軸線方向に圧縮し
弾性変形させた状態で有頭ピンの軸線がダンパカバーの
軸線に対してずれるため、有頭ピンの頭部内側面、特に
頭部外周縁内側の角部でダンパゴムの端面が擦られるこ
とになる。このような現象が繰り返されると、ダンパゴ
ムの端面が面荒れの状態となり、ダンパゴムに亀裂が発
生しやすくなり、耐久性が低下するという問題があっ
た。
【0009】このようなダンパゴムの耐久性を向上させ
るものとして、特開平7−332393号公報の図10
や段落〔0037〕に記載した構造が提案されている。
この従来の電磁クラッチでは、アーマチュアがロータに
磁気吸着されたとき、有頭ピンの頭部外周縁内側の角部
がダンパゴムの端面に当接しないように、頭部外周縁部
分とダンパゴムの端面との間にエアギャップ以上の寸法
の隙間が形成することができる筒状突起を設けた形状で
ダンパゴムを形成している。
【0010】しかし、このような構造によれば、前述し
た特開平9−210095号公報の図4に示した形状の
ダンパゴムを使用することによる作用効果が得られず、
アーマチュア吸着音を小さくすることができない。しか
も、ダンパゴムの弾性復帰力をただ単に大きくしただけ
では、電磁コイルの磁束によるアーマチュアの吸引力が
相対的に低下することになるアーマチュアの作動不良を
生じてしまう。
【0011】また、上述したアーマチュアがロータに磁
気吸着される直前に有頭ピンの頭部内側面全面でダンパ
ゴムの端面を押圧する構造にしないと、アーマチュアの
振動を吸収する機能が低下してアーマチュア吸着音を小
さくすることができない。これを防ぐには、上述したダ
ンパゴムと有頭ピンの頭部内側面との接触面積を大きく
すればよいが、このようにするとダンパ装置部分が大き
くなり、電磁クラッチ全体の大型化につながるおそれが
ある。
【0012】すなわち、上述した特開平7−33239
3号公報の図10に示されているダンパゴムを用いた従
来の電磁クラッチは、有頭ピンの頭部外周縁内側の角部
とダンパゴムの逃げ部分との間にエアギャップ以上の隙
間を設計上設けただけのものであって、ダンパゴムの耐
久性が向上してもダンパ装置の小型化は図れず、またア
ーマチュア吸着音を満足できるほどまでは低減すること
ができなかった。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、アーマチュアがロータに磁気吸着されると
きの衝撃を緩和することにより、アーマチュア吸着音を
低減するとともに、ダンパゴムの端面が擦られて削り取
られたりすることがなくなり、ダンパゴムの亀裂の発生
を防止することができ、またアーマチュアの作動不良
(たとえばアーマチュアをロータに磁気吸引する吸引時
間が長くなること、アーマチュアをロータから離間する
動作が緩慢になること等)の問題を起こすことがない電
磁連結装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的に応える
ために本発明の請求項1に係る電磁連結装置は、回転軸
に軸装したアーマチュアハブと、このアーマチュアハブ
のフランジ部に設けたダンパゴム収容部に一側面側から
収容され有頭ピンのピン本体が貫通する挿通孔を有する
ダンパゴムと、このダンパゴムおよび前記アーマチュア
ハブのフランジ部を貫通した前記ピン本体先端のかしめ
部により固定され前記フランジ部の他側面側で軸線方向
に進退動作するアーマチュアと、このアーマチュアを前
記ダンパゴムの弾性に抗して磁気吸引する励磁装置とを
備えた電磁連結装置において、前記有頭ピンの頭部の外
周縁の少なくとも内側を円弧状に形成し、前記ダンパゴ
ムの挿通孔の開口縁に筒状突起を一体に設けるととも
に、前記頭部に対向する面の径方向外側部分に外側にゆ
くにしたがって軸線方向に後退する面を形成したことを
特徴とする。
【0015】また、本発明の請求項2に係る電磁連結装
置は、請求項1において、前記ダンパゴムの軸線方向に
後退する面を、前記有頭ピンの頭部外周縁の円弧状部と
対向する部位から径方向外側に向かって次第に高さが低
くなるテーパ面または湾曲面のいずれか一方の形状で形
成したことを特徴とする。
【0016】本発明によれば、アーマチュアの磁気吸引
時に有頭ピンの頭部でダンパゴムが圧縮されて弾性変形
しても、前記頭部外周縁内側の円弧状部に当接する部位
の盛り上がり量は少ない。また、ダンパゴムが盛り上が
っても、有頭ピンの頭部外周縁の円弧状部に当接する。
【0017】すなわち、本発明によれば、ダンパゴムは
有頭ピンの頭部の内側面により押圧されて弾性変形する
が、この頭部の外周縁内側の円弧状部と対向する部位よ
りも径方向外側部分でのダンパゴムの盛り上がりが少な
いから、ダンパゴムの端面が頭部の外周縁に当接するよ
うなことはない。また、盛り上がりが多少多くなって
も、頭部外周縁内側が円弧状部となって逃げているから
当たりは小さい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は本発明に係る電
磁連結装置を適用した電磁クラッチの一つの実施の形態
を示す。これらの図において、符号1で示すものは電磁
クラッチであり、この電磁クラッチ1は、カーエアコン
用コンプレッサ2の回転軸3に装着されたアーマチュア
組立体4と、コンプレッサ2のハウジング5に形成した
円筒部5aに軸受6を介して回転自在に支持されたロー
タ7と、前記ハウジング5に固定された励磁装置8を備
えている。
【0019】前記アーマチュア組立体4は、コンプレッ
サ2の回転軸3の軸端にセレーション結合され、ボルト
9によってストッパプレート10とともに固定されたア
ーマチュアハブ11を有している。ストッパプレート1
0は、アーマチュアハブ11の円板部11aに複数個の
リベット12によって固定されることにより、アーマチ
ュアハブ11のフランジ部を構成している。
【0020】また、ストッパプレート10は正面視形状
が略正三角形に形成され、各角部付近に貫通孔13がそ
れぞれ形成されている。このストッパプレート10は、
アーマチュアハブ11の円板部11aと一体に形成して
もよい。すなわち、アーマチュアハブ11のフランジ部
とは、径方向に延設されたアーマチュアハブ11の円板
部11aからなるフランジ部、またはアーマチュアハブ
11の円板部11aとこの円板部11aに固定された前
記ストッパプレート10とからなるフランジ部のいずれ
であってもよい。また、ストッパプレート10の内側面
と回転軸3の軸端面との間には、後述するエアギャップ
Gを調整するための図示しないシムが介装されている。
【0021】図1、図2において、アーマチュアハブ1
1のフランジ部を構成する前記ストッパプレート10の
表面側には、ダンパゴム15のゴム収容部を形成するカ
ップ状のダンパカバー16が前記各貫通孔13に対応す
る位置に溶接等によって固定されている。このダンパカ
バー16は、底部16aに前記貫通孔13に連通する貫
通孔17を有し、この貫通孔17から有頭ピンであるト
ルク伝達ピン18が挿入されるとともに前記ダンパゴム
15が圧入されている。
【0022】前記トルク伝達ピン18のピン本体18a
の先端部は、ストッパプレート10の貫通孔13を貫通
してアーマチュア22の段付き孔23内に挿入され、か
しめ加工によって固定されている。なお、ダンパカバー
16は、アルミニウム合金や合成樹脂材による一体成形
によりストッパプレート10と一体に形成してもよい。
【0023】図2(a),(b)において、前記ダンパ
ゴム15は振動吸収性に優れた合成ゴムによって円筒状
に形成することにより、軸線上に前記トルク伝達ピン1
8のピン本体18aが挿通される挿通孔24を有し、前
記ダンパカバー16に圧入されている。そして、このダ
ンパゴム15は、挿通孔24内にピン本体18aを挿通
させその先端のかしめ部18cでアーマチュア22を固
定することにより、頭部18bの内側面によって前記ダ
ンパカバー16の内部に組込まれて保持されることにな
る。
【0024】また、ダンパゴム15の表面、すなわちダ
ンパカバー16の前面側開口部に臨み前記トルク伝達ピ
ン18の頭部18bによって押圧される面(以下、被押
圧面という)15aには、前記挿通孔24の開口縁を取
り囲む筒状突起25が一体に突設されている。
【0025】前記ダンパゴム15は、図2(a)に示す
ようにダンパカバー16内に圧縮された状態で組込まれ
ており、その弾撥力によってアーマチュア22をロータ
7から離間する方向に付勢している。すなわち、ダンパ
ゴム15は前記筒状突起25にトルク伝達ピン18の頭
部18bが当接した状態でダンパカバー16の底部16
aに押付けられている。
【0026】前記アーマチュア22は、全体の図示は省
略したが円板状を呈し、円周方向を3等分する位置には
前記段付き穴23および同一円上に間隔をおいて形成さ
れた磁束を迂回させるための円弧状の長穴27が形成さ
れている。そして、ロータ7と対向する面(摩擦面)2
2cがロータ7の表面(摩擦面)7dと所定のエアギャ
ップGを保って対向するように前記ストッパプレート1
0にトルク伝達ピン18を介して取付けられている。
【0027】このようなアーマチュア22は、ストッパ
プレート10によってダンパゴム15側への移動が規制
されている。そして、図2(b)に示すように電磁クラ
ッチ1の励磁時に前記励磁装置8を構成する励磁コイル
8aの磁束により磁気吸引されることにより、アーマチ
ュア22の摩擦面22cはロータ7の摩擦面7dに吸着
される。また、電磁クラッチ1が無励磁状態に戻ると、
図2(a)に示すようにダンパゴム15の弾性復帰力に
よって、アーマチュア22はロータ7から離間され初期
状態に復帰するように構成されている。
【0028】前記ロータ7は、円筒状の外周壁7aおよ
び内周壁7bと、これら両壁の一端を連結する円板部7
cを一体に有して前記ハウジング5の円筒部5aに前記
軸受6を介して回転自在に取付けられている。前記外周
壁7aの外面にはV字溝32が形成されており、このV
字溝32に、自動車エンジン側またはコンプレッサ2以
外の自動車用補機のVベルト(図示せず)が掛けられ
る。前記円板部7cの表面は前記摩擦面7dを形成して
おり、磁束を迂回させるための円弧状の長穴34を有し
ている。
【0029】前記外周壁7a、内周壁7bおよび円板部
7cによって形成される環状溝35は、前記アーマチュ
ア22とは反対側に開口しており、前記励磁装置8が組
み込まれている。前記励磁装置8は、前記ハウジング5
に設けた取付板36によって支持され前記環状溝35に
非接触で嵌挿されるヨーク8bと、このヨーク8b内に
コイルボビン8cを介して組み込まれる前記励磁コイル
8a等から構成されている。8dは詳細な図示は省略し
たが、励磁コイル8aに通電するための給電部である。
【0030】このような構造からなる電磁クラッチ1
は、励磁コイル8aに通電すると、磁束はロータ7から
アーマチュア22に迂回されダブルフラックス形の磁気
回路を形成するので、ダンパゴム15の弾性復帰力に抗
してアーマチュア22の摩擦面22cはロータ7の摩擦
面7dに磁気吸着される{図2(b)参照}。これによ
ってロータ7の回転が回転軸3に伝達され、コンプレッ
サ2を駆動する。
【0031】また、励磁コイル8aへの通電を断つと磁
束が消滅するので、アーマチュア22はダンパゴム15
の弾性復帰力によりロータ7から離間して回転軸3への
動力の伝達が遮断される。したがって、コンプレッサ2
は停止する。ロータ7から離間したアーマチュア22
は、図1および図2(a)に示すように、ダンパゴム1
5の弾性復帰力によりストッパプレート10に当接して
保持される。
【0032】この実施の形態によれば、上述した構造に
よる電磁クラッチ1において、有頭ピンとしてのトルク
伝達ピン18の頭部18bの外周縁の少なくとも内側を
円弧状に形成する(円弧状部40)とともに、ダンパゴ
ム15の前記頭部18bに対向する面の径方向外側部分
に、外側にゆくにしたがって軸線方向に後退する面41
を形成している。
【0033】すなわち、このような軸線方向に後退する
面41は、前記トルク伝達ピン18の頭部18bの外周
縁の円弧状部40と対向する部位から径方向外側に向か
って次第にアーマチュア22側に傾斜するテーパ面また
は湾曲面のいずれか一方で形成されるとよい。この実施
の形態では、ダンパゴム15における前記頭部18bの
外周縁内側の円弧状部40と対向する部位から半径方向
の外側に向かって端面15aの高さが次第に低くなるテ
ーパ面形状に形成している。
【0034】また、上述したようにダンパゴム15の前
記頭部18bの内側面で押圧されて弾性変形するダンパ
ゴム15の端面15aに軸線方向に後退する面41を形
成することにより、頭部18bの圧縮による弾性変形に
より盛り上がって頭部18b外周縁内側の円弧状部40
に当接する部位の盛り上がり量が少なくなる。
【0035】このような構成によれば、アーマチュア2
2がロータ7側に励磁装置8により磁気吸引された際
に、トルク伝達ピン18の頭部18bの外周縁内側の円
弧状部40で押圧されるから、ダンパゴム15の局部に
大きな圧縮応力が生じさせない。また、この円弧状部4
0を逃げるようにダンパゴム15の断面形状、特に頭部
18b側の端面の外周側を湾曲面41で形成することに
より、前記円弧状部40と当接することをより一層確実
に防止することができる。
【0036】したがって、このような構造によれば、ダ
ンパゴム15はトルク伝達ピン18の頭部18bの内側
面により押圧されて弾性変形しても、この頭部18bの
外周縁内側の円弧状部40と対向するダンパゴム15の
弾性変形による***量(盛り上がり量)が少ないから、
ダンパゴム15の端面に頭部18bの外周縁が摺接して
も亀裂を生じるようなことはない。
【0037】この実施の形態では、図2(a),(b)
および図3に示すように、ダンパゴム収容部を形成する
ダンパカバー16の開口端内側を円弧面16bで形成し
ている。このような構造にすれば、ダンパゴム15が弾
性変形により盛り上がったりしたときのダンパゴム15
の損傷を防ぐことができる。
【0038】このようなダンパゴム15を用いた電磁ク
ラッチ1では、アーマチュア22がロータ7側に磁気吸
引された際に、トルク伝達ピン18の頭部18bの外周
縁内側の円弧状部40で押圧されるダンパゴム15の端
面15aに局部的な圧縮応力が生じることがない。した
がって、既存製品のダンパ装置の設計寸法を変更するこ
となく、ダンパゴム15の断面形状を変えるだけで従来
問題であった亀裂防止を図ることができる。
【0039】このような構造によれば、アーマチュア吸
着音の低減を満足するとともに、アーマチュア22の作
動不良、たとえばアーマチュア22をロータ7側に磁気
吸着する吸引時間が長くなったり、アーマチュア22を
ロータ7側から離間する動作が緩慢になったりする等の
問題を起こすこともなく、ダンパゴム15の亀裂の発生
を防止することができる。
【0040】また、上述した構造によれば、従来の電磁
クラッチと同様に、ダンパゴム15はトルク伝達ピン1
8の頭部18bの内側面により押圧されて弾性変形する
が、この頭部18bの外周縁内側の円弧状部40と対向
するダンパゴム15の端面の盛り上がり量が少ないか
ら、ダンパゴム15の端面が前記円弧状部40に摺接し
て亀裂を生じることがなくなり、ダンパゴム15の耐久
性を向上させることができる。
【0041】ここで、上述した実施の形態によれば、前
記アーマチュア22がロータ7に磁気吸着されると、ダ
ンパゴム15はダンパカバー16の底部16aとトルク
伝達ピン18の頭部18bとの間に挟まれて圧縮され
る。また、コンプレッサ2の回転軸3の負荷によりダン
パゴム15の回転方向側は、トルク伝達ピン18とダン
パカバー16の内周面との間に挟まれ圧縮される。
【0042】上述したダンパゴム15を備えた電磁クラ
ッチ1は、アーマチュア22の摩擦面22cがロータ7
の摩擦面7dに磁気吸着した際の振動がダンパゴム15
によって吸収されるので、アーマチュア22の吸着音の
発生を防止することができる。また、この電磁クラッチ
1は、ダンパゴム15の表面に筒状突起25が設けられ
ており、アーマチュア22がロータ7に磁気吸着される
直前になってトルク伝達ピン18の頭部18bの内側面
全体でダンパゴム15の被押圧面15aを押圧する構造
を採用しているので、アーマチュア22がロータ7に磁
気吸着されるときの衝撃は小さくなり、アーマチュア2
2の吸着音の発生を抑制することができる。
【0043】なお、本発明は上述した実施の形態で説明
した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変
形、変更し得ることはいうまでもない。たとえばダンパ
ゴム15、ダンパゴム収容部16、有頭ピン18の形状
や構造、アーマチュアハブ11、特にそのフランジ部の
形状や構造、励磁装置8の構造等の各部の形状、構造な
どは適宜変更することは自由である。
【0044】また、上述したトルク伝達ピン18の頭部
18bの外周縁外側を内側と同様に円弧状に形成しても
よい。
【0045】また、本発明の実施の形態においては、自
動車用補機(カーエアコン用コンプレッサ)に装着され
る電磁クラッチ1について説明したが、その他の装置に
装着される電磁クラッチ、電磁ブレーキなどの電磁連結
装置であれば適用実施することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電磁連
結装置によれば、アーマチュアの磁気吸引時に有頭ピン
の頭部で圧縮されて弾性変形するダンパゴムが、前記頭
部の外周縁よりも径方向外側での盛り上がり量を少なく
し前記頭部外周縁を超えて盛り上がることを防止するこ
とができる。したがって、ダンパゴムが頭部外周縁に当
接しにくくなる。
【0047】このような本発明によれば、アーマチュア
がロータに磁気吸着された際に、有頭ピンの頭部の外周
縁で押圧されるダンパゴムの部位に圧縮応力が生じるこ
とがないように、押圧される部位の逃げを、既存製品の
ダンパ装置の設計寸法を変更することなく、ダンパゴム
の断面形状を変えるだけで対処することができる。
【0048】そして、このような本発明によれば、アー
マチュア吸着音の低減を満足するとともに、アーマチュ
アの作動不良(アーマチュアをロータに磁気吸引する吸
引時間が長くなる、アーマチュアをロータから離間する
動作が緩慢になる)などの問題を起こすこともなく、ダ
ンパゴムの亀裂の発生を経済的に防止することができ
る。
【0049】また、本発明によれば、従来の電磁クラッ
チと同様に、ダンパゴムは有頭ピンの頭部の内側面によ
り押圧されて弾性変形するが、この頭部の外周縁内側の
円弧状部と対向するダンパゴムの端面の***量が少な
く、ダンパゴムの端面が頭部の外周縁内側の角部に摺接
して亀裂を生じさせるようなことがなくなり、ダンパゴ
ムの耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電磁連結装置を適用した電磁ク
ラッチの一つの実施の形態を示す断面図である。
【図2】 (a)は図1の電磁クラッチにおいてアーマ
チュアハブのフランジ部にアーマチュアを移動自在に保
持するダンパゴムの収容部を拡大して示す要部断面図、
(b)はアーマチュアが動いたときのダンパゴムの圧縮
変形状態を示す要部断面図である。
【図3】 本発明を特徴づけるダンパゴム装着部の拡大
図である。
【符号の説明】
1…電磁クラッチ、2…コンプレッサ、3…回転軸、4
…アーマチュア組立体、5…ハウジング、7…ロータ、
8…励磁装置、10…ストッパプレート、11…アーマ
チュアハブ、15…ダンパゴム、15a…被押圧面、1
6…ダンパカバー、16a…円弧面、18…トルク伝達
ピン(有頭ピン)、18a…ピン本体、18b…頭部、
22…アーマチュア、24…挿通孔、25…筒状突起、
40…円弧状部、41…軸線方向に後退する面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に軸装したアーマチュアハブと、 このアーマチュアハブのフランジ部に設けたダンパゴム
    収容部に一側面側から収容され有頭ピンのピン本体が貫
    通する挿通孔を有するダンパゴムと、 このダンパゴムおよび前記アーマチュアハブのフランジ
    部を貫通した前記ピン本体先端のかしめ部により固定さ
    れ前記フランジ部の他側面側で軸線方向に進退動作する
    アーマチュアと、 このアーマチュアを前記ダンパゴムの弾性に抗して磁気
    吸引する励磁装置とを備えた電磁連結装置において、 前記有頭ピンの頭部の外周縁の少なくとも内側を円弧状
    に形成し、 前記ダンパゴムの挿通孔の開口縁に筒状突起を一体に設
    けるとともに、 前記頭部に対向する面の径方向外側部分に外側にゆくに
    したがって軸線方向に後退する面を形成したことを特徴
    とする電磁連結装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁連結装置におい
    て、 前記ダンパゴムの軸線方向に後退する面を、前記有頭ピ
    ンの頭部外周縁の円弧状部と対向する部位から径方向外
    側に向かって次第に高さが低くなるテーパ面または湾曲
    面のいずれか一方の形状で形成したことを特徴とする電
    磁連結装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10215383B4 (de) * 2001-04-18 2010-12-23 Honda Giken Kogyo K.K. Schneebeseitigungsmaschine

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