JP2000317421A - 飛灰の処理方法 - Google Patents

飛灰の処理方法

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JP2000317421A
JP2000317421A JP11134595A JP13459599A JP2000317421A JP 2000317421 A JP2000317421 A JP 2000317421A JP 11134595 A JP11134595 A JP 11134595A JP 13459599 A JP13459599 A JP 13459599A JP 2000317421 A JP2000317421 A JP 2000317421A
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fly ash
carbon dioxide
sulfate
aluminum
water
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JP11134595A
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English (en)
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Takayuki Shimaoka
隆行 島岡
Shoji Hisayoshi
昭二 久芳
Tomohiko Sakamoto
知彦 坂本
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 飛灰と水とに、硫酸塩、アルミニウム含有物
質、アルカリ物質の内1または2以上を加えて混練し、
これに炭酸ガスを吹き込む飛灰の処理方法である 【効果】 本発明の処理方法によれば、飛灰中の重金属
の溶出を法の定める環境基準値以下とすることができ
る。しかも処理に使用する薬品は取扱が容易であり、し
かも安価である。また、炭酸ガスとして、燃焼炉排ガス
を利用することが可能であり、価格も安価であるばかり
か、炭酸ガスの排出も減ずることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ゴミや産業廃
棄物を焼却炉で焼却した際に発生するばいじん(飛灰)
中に含まれている重金属を固定化し、飛灰が廃棄処分さ
れた後、環境中に重金属が溶出するのを防止する飛灰の
処理方法に関する。
【0002】
【従来技術】都市ゴミや産業廃棄物などは嵩高いので、
これを焼却処分して容積を小さくしたのち、最終の埋め
立て処分を行うことが多い。しかし都市ゴミや産業廃棄
物を焼却炉で焼却すると塩素ガス、亜硫酸ガス等の有毒
ガスが発生する。この有毒ガスが環境中に排出されるの
を防止するため、消石灰や生石灰などのアルカリ性物質
を用いて排ガスを浄化している。
【0003】この排ガスの浄化方法には次の2通りの方
法がある。その一方は、排ガス中の塩素ガスおよび亜硫
酸ガス等を除去するため、生石灰や消石灰を乾式または
半湿式方法により該排ガス中に吹き込む方法である。こ
の方法だと飛灰は、上記有毒な亜硫酸ガスや塩素ガスを
処理した後、集塵装置により捕集される。この飛灰に
は、未反応の消石灰や生石灰を含んでいるため、アルカ
リ性を呈する。もう一方の方法は、排ガス中の飛灰を集
塵装置で捕集した後、苛性ソーダ等のアルカリ性水溶液
で亜硫酸ガスや塩素ガスを浄化する方法である。この場
合の飛灰は、未反応の生石灰や消石灰を含まないので、
中性であることが多い。これらの方法で捕集された飛灰
には、都市ゴミや産業廃棄物を焼却する際に揮散した重
金属が吸着されている。
【0004】従って、これらの飛灰を未処理のまま埋め
立て処分すると、未反応のアルカリ類および重金属を含
んでいるので、これらが溶け出し環境を損なう。そこ
で、飛灰を廃棄物処理法で特別管理一般廃棄物に指定
し、溶融固化、セメントによる固化、薬剤による安定化
処理、酸により抽出し水硫化ソーダなどで安定化する方
法で処理した後、処分することが義務づけられている。
しかしながら、飛灰に含まれる有害な重金属の種類は多
く、それぞれが独特の化学的挙動をするので、上記処理
によっても全ての重金属の溶出量を環境基準値以下にす
ることは困難である。
【0005】そこで、上記処理方法の欠点を改善する種
々の方法が提案されている。例えば、飛灰を水で洗浄し
てアルカリ分と溶解性の重金属を溶解させ、これに炭酸
ガスを吹き込み、溶出した重金属類を炭酸化し、重金属
の溶出を抑制する方法が特開平1−284382号公報
で開示されている。
【0006】また、飛灰を水で混練すると、その混練物
は強アルカリ性となり、鉛などの中性の重金属は水中に
溶出する。この混練物のpH値が11〜12となるよう
に炭酸ガスを吹き込んだ後、リン酸系重金属固定化剤を
添加して、鉛等を難溶性のリン酸鉛として固定化する方
法が特開平8−155417号公報に開示されている。
【0007】また、飛灰にセメントと水を加えて混練し
た後に、硫化カルシウムを加えて混練する方法が特開平
9−136072号公報で開示されている。この方法に
よれば、飛灰中の大部分の重金属は、セメントにより不
溶化され、不溶化が不十分な鉛について、添加した硫化
カルシウムにより水に難溶性の硫化物となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記飛灰中の重金属類
を水に溶解させ、これに炭酸ガスを吹き込み、溶解した
重金属類を炭酸化させる方法では、鉛や砒素は、完全に
不溶化できず環境基準値を満足させることはできない。
上記炭酸ガスとリン酸系重金属固定化剤とを併用する方
法においては、使用するリン酸系の金属固定化剤が高価
である。また、飛灰にセメントと水を加えて混練した
後、硫化カルシウムを加えて混練する方法については、
使用する硫化カルシウムが不安定で有毒な硫化水素を発
生することがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明の要旨は、飛灰と水とに、硫酸塩、アルミニ
ウム含有物質、アルカリ物質の内1または2以上を加え
て混練し、これに炭酸ガスを吹き込む飛灰の処理方法で
ある。
【0010】
【発明の実施の態様】本発明によれば、未反応の消石灰
または生石灰などのアルカリ性物質を含んだ飛灰と水と
を混練するとカルシウムイオンが溶出する。この系に硫
酸塩とアルミニウム含有物質が存在すると、上記カルシ
ウムイオンと硫酸塩より溶出した硫酸イオンとアルミニ
ウム含有物質から溶出したアルミン酸イオンとでカルシ
ウムサルホアルミネート(CaO・Al・3Ca
SO・31HO)系水和物が生成する。この物質
は、水に不溶であり、且つ重金属を固定化するので、飛
灰中に含まれるほとんどの重金属は固定化される。しか
しながら、鉛や砒素などの中性の重金属類は、上記消石
灰や生石灰を含む水溶液のpH値が高いので、固定化さ
れずに水溶液中に一部残る。そこで、上記カルシウムサ
ルホアルミネート系水和物が生成された系に炭酸ガスを
吹き込むことにより、pH値を下げ、鉛や砒素などの溶
出量を環境基準値以下とするものである。
【0011】なお、飛灰中に消石灰や生石灰を含まない
または含有量の少ない場合は、カルシウムイオンが生成
しないか、或いは生成量が少ないので、生石灰や消石灰
を添加して不足分を補い、カルシウムアルミネート系水
和物を生成させるようにする。本発明において添加する
硫酸塩としては、硫酸イオンが水に溶出することが条件
となる。しかし、反応系全体として溶出すれよいので、
石膏のようにほとんど水に溶けない物も用いることがで
きる。この条件を満たし本発明の用いることのできる硫
酸塩としては、硫酸カルシウム(石膏)、硫酸ナトリウ
ム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウムなどをあげること
が出来る。
【0012】また、本発明に用いるアルミニウム含有物
質としては、水の存在下でアルミン酸イオンを溶出する
物質のことであるが、上記硫酸塩と同様にアルミン酸イ
オンは、反応系全体として溶出すればよいので、酸化ア
ルミニウムのような水に溶け難い物質でも使用すること
ができる。本発明で使用できるアルミニウム含有物質と
しては、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、塩化
アルミニウム、高炉スラグ等がある。なお、硫酸塩とア
ルミニウム含有物の両方を含む硫酸アルミニウムやミョ
ウバン等の物質も本発明に用いることができる。本発明
に用いるアルカリ物質としては、特に限定されないが上
記消石灰や生石灰の他に、酸化カルシウムを主な成分と
する各種ポルトランドセメントやこれらを含有する混合
セメントも含まれる。
【0013】なお、飛灰の性状は、焼却炉毎あるいは操
業の条件によって変動する。そこで、この変動を吸収す
るため、硫酸塩やアルミニウム含有物質として石膏類や
高炉スラグ等の価格の安い物質を使用することができ
る。また、硫酸塩、アルミニウム含有物質、アルカリ物
質などの飛灰に対する使用割合は、飛灰の成分あるいは
添加する物質の組成によって決定されるものであり、一
概にその範囲を定められる物でない。条件次第では、硫
酸塩またはアルミニウム含有物質のいずれかを使用しな
い場合もある。しかしながら本発明においては、上記カ
ルシウムサルホアルミネート系水和物を生成させること
が第1条件であるので、可溶性のCaO、Al
よび硫酸塩を反応系全体として、所定の割合含んでいる
ことが必要である。特に可溶性のCaOは、反応系全体
として20%以上は必要であり、不足する場合は消石灰
や生石灰を別途添加する。
【0014】本発明においては、飛灰、硫酸塩、アルミ
ニウム含有物質、アルカリ物質と水との混練物に炭酸ガ
スを吹き込む。炭酸ガスは、混練物のpH値が10以下
となるように吹き込む、好ましくはpH値が9以下とす
る。但し、pH値が低くなりすぎると固定化された重金
属類が再溶出する可能性があるので、pHの下限値を6
以上とし、好ましくは7以上とする。なお、吹き込み用
の炭酸ガスとしては、純粋な物のみならず、焼却炉など
の排ガス中の炭酸ガスも用いることができる。
【0015】
【実施例】以下に示す実施例により、本発明を具体的に
説明する。表1に示す組成を有する飛灰と、試薬1級の
二水石膏、試薬1級の硫酸アルミニウム、消石灰、高炉
スラグ微粉末とを表2に示す通り計量し、同じく表2に
示す割合の水で混練し、この混練物pH値が8となるま
で吹き込んでスラリーを作成した。このスラリーを乾燥
した後、環境庁告示13号による溶出試験を実施した。
その結果を表3に示す。重金属類の溶出は、何れも環境
基準値以下であった。
【0016】[比較例]実施例1と同様に、表1に示す
組成の飛灰と、二水石膏、硫酸アルミニウム、消石灰と
を表2に示す通り計量し、同じく表2に示す割合の水で
混練し、スラリーを作成した。このスラリーを乾燥した
後、環境庁告示13号に基づく溶出試験を実施した。そ
の結果は、表3に示すとおりである。鉛と砒素の一部に
環境基準値以上の溶出が認められた。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】本発明の処理方法によれば、飛灰中の重
金属の溶出を法の定める環境基準値以下とすることがで
きる。しかも処理に使用する薬品は取扱が容易であり、
しかも安価である。また、炭酸ガスとして、燃焼炉排ガ
スを利用することが可能であり、価格も安価であるばか
りか、炭酸ガスの排出も減ずることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 知彦 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番1号 三菱マテリアル株式会社セメント開発セン ター内 Fターム(参考) 4D004 AA37 CA15 CA34 CC01 CC03 CC11 CC12 DA02 DA20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛灰と水とに、硫酸塩、アルミニウム含
    有物質、アルカリ物質の内の1または2以上を加えて混
    練し、これに炭酸ガスを吹き込むことを特徴とする飛灰
    の処理方法。
JP11134595A 1999-05-14 1999-05-14 飛灰の処理方法 Pending JP2000317421A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112275782A (zh) * 2020-10-30 2021-01-29 南京师范大学 一种基于二氧化碳调质的飞灰水洗装置及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112275782A (zh) * 2020-10-30 2021-01-29 南京师范大学 一种基于二氧化碳调质的飞灰水洗装置及方法
CN112275782B (zh) * 2020-10-30 2023-12-05 南京师范大学 一种基于二氧化碳调质的飞灰水洗装置及方法

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