JPH0975897A - 廃棄物中の金属固定化方法 - Google Patents

廃棄物中の金属固定化方法

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JPH0975897A
JPH0975897A JP8198353A JP19835396A JPH0975897A JP H0975897 A JPH0975897 A JP H0975897A JP 8198353 A JP8198353 A JP 8198353A JP 19835396 A JP19835396 A JP 19835396A JP H0975897 A JPH0975897 A JP H0975897A
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waste
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Shiyouichi Matsuda
▼しょう▲一 松田
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FUJI KOYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない薬品量で長期間にわたり有害金属の溶
出が殆ど発生しない金属固定化方法を提供する。 【構成】 この方法は、飛灰等を小径に粉砕する工程
1、過酸化水素等の酸化剤を添加する工程2、ミキサー
等で良く混ぜ合わせる工程3、重金属処理薬剤添加工程
4、混練工程5、固定薬剤添加工程6、混練工程7、及
び24時間程度放置する養生工程8から成る。 【効果】 飛灰等の有する還元性雰囲気が酸化性雰囲気
に転換され、硫黄化合物系の重金属処理薬剤に起因する
硫化水素が発生せず、且つ、重金属が不動態もしくは腐
食金属になるので、薬剤が極めて効果的に作用して反応
がスムースに行われ、反応物が長期間にわたって安定し
た性状のものになる。更に、薬剤が有効に作用するため
消費量が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物から金属の
溶出を防止するための工程を備えた廃棄物中の金属固定
化方法に関し、公害防止や資源の再利用の分野に利用さ
れる。
【0002】
【従来の技術】従来、一般廃棄物焼却処理場や廃プラス
チック焼却炉の飛灰や、汚泥等のうち、重金属を一定量
以上含む有害な廃棄物は、薬品処理やコンクリート固型
化処理によって、重金属を固定化し無害化した後廃棄さ
れている。このような有害廃棄物には、飛灰のように本
来的に還元性雰囲気を持ち、水を添加することにより多
量に水素を発生させるものがある。
【0003】薬品処理法においては、薬品として、アル
カリ金属や土類金属の硫化物や、チオール型やジチオカ
ルバミン酸型のような硫黄化合物から成るもの等が従来
から一般的に使用されていた。しかしながら、このよう
な薬剤を用いる従来の処理方法では、その還元性雰囲気
のため、硫黄が還元されたり反応して硫化水素が発生
し、難溶性の金属硫化物を生成する反応を阻害すると共
に、添加する薬剤量が多くなるという問題があった。更
に、薬剤の添加によって却って重金属を溶出される場合
があった。又、この重金属の溶出が、薬品による処理
後、時間の経過と共に発生する場合もあった。
【0004】コンクリート固型化処理を行う場合には、
発生する水素ガスの影響により、コンクリートが割れた
りぼろぼろになり、十分な固型化が阻害されたり、高ア
ルカリ条件では、三価クロムが空気酸化されて六価クロ
ムを生じるという問題があった。
【0005】一方、雨水、特に酸性雨に曝されたときに
金属の溶出を防止する廃棄物処理方法もしくは薬剤とし
て、金属捕集剤と水溶性高分子とを添加する方法(特開
平4−267982号公報参照)、一定の金属捕集剤及
び薬品を添加する方法(特開平5−50055号公報参
照)、キレート化剤及び無機硫化物を含有する重金属固
定剤(特開昭6−166862号公報参照)等が提案さ
れている。しかしながら、このような薬品を用いる処理
方法でも、薬品量が多く薬品費用が高価になり、処理費
用が高くなるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、少ない薬品量で長期間にわたり
有害金属の溶出が殆ど発生しない安定した処理を行うこ
とができる廃棄物中の金属固定化方法を提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、廃棄物から金属の溶出
を防止するための工程を備えた廃棄物中の金属固定化方
法において、前記工程の初期段階で酸化剤を加える酸化
剤添加工程を有することを特徴とし、請求項2の発明
は、上記に加えて、前記工程は、重金属処理剤添加工程
を有することを特徴とする。請求項3の発明は、廃棄物
から金属の溶出を防止するための工程を備えた廃棄物中
の金属固定化方法において、前記工程の初期段階で酸化
剤と重金属処理剤とを予め混ぜ合わせた薬剤を添加する
混合薬剤添加工程を有することを特徴とする。請求項4
の発明は、請求項1又は3の発明の特徴に加えて、前記
工程は、セメントを加えるセメント添加工程を有するこ
とを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、廃棄物から金属の溶出を
抑制する廃棄物中の金属固定化方法の実施の形態の一例
を示し、図2は図1の方法を部分的に変更した他の例を
示す。図1の方法は、工程の初期段階で酸化剤を加える
酸化剤添加工程を含んでいて、解砕工程1、酸化剤添加
工程2、混練工程3、重金属処理薬剤添加工程4、混練
工程5、固定薬剤添加工程6、混練工程7、及び養生工
程8によって構成されている。図2の方法では、酸化剤
と重金属処理剤とを予め混ぜ合わせた薬剤である混合薬
剤を使用し、図1の3つの工程2、3、4を混合薬剤添
加工程2´の1つの工程にしている。
【0009】これらの方法の対象とされる被処理物は、
主にゴミ焼却場や産業廃棄物焼却炉等のばいじん(飛
灰)であるが、重金属類を溶出させる汚泥、燃え殻、鉱
滓等の有害廃棄物も含まれる。被処理物が硬質系のもの
や飛灰のようにパサパサしたケーク状のものである場合
には、上記のように前処理として解砕工程1を設ける。
この工程では、解砕機等を用いて、例えば粒径が5mm
程度以下になるまで被処理物を粉砕する。この処理によ
れば、被処理物全体として表面積が大きくなるので、被
処理物と薬剤との反応が均一化され、混練時間が短縮さ
れる。解砕された被処理物は、バッチ式ミキサー等の適
当な混練装置に入れられる。
【0010】図1の酸化剤添加工程2では、酸化剤とし
て例えば30%過酸化水素を用い、これを約20倍程度
の水で薄め、被処理物が飛灰であるときには、飛灰10
0に対して過酸化水素水溶液を重量で約70%程度加え
る。酸化剤としては、過酸化水素の他に、オゾン、二酸
化塩素、過硫酸化合物、過マンガン酸化合物、塩素酸化
合物等があり、これらの何れを用いてもよい。
【0011】図1の混練工程3では、ミキサー等の中
で、過酸化水素水溶液を添加された被処理物がペースト
状になるまでよく混ぜ合わせる。
【0012】図1の工程4で添加する重金属処理薬剤と
しては、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化カルシウ
ム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、多硫化ナトリ
ウム、多硫化カリウム、ジチオカルバミン酸型・カルボ
ン酸型・ジチオ酸型・リン酸型・チオ尿素型・チオール
型・アミノ型等のキレート化剤のように、種々のものが
従来から一般的に使用され、又、有効な薬剤として提案
されている。本発明の方法においては、これらのうちの
何れの薬剤を使用してもよい。
【0013】図2の混合薬剤添加工程2´では、酸化剤
として例えば30%過酸化水素と、重金属処理剤として
例えばリン酸型のキレート化剤とを予め混合した混合薬
剤を加える。この例でも、混合薬剤に使用する酸化剤と
しては上記の図1の方法に用いる酸化剤を使用できる。
酸化剤と混合可能な重金属処理剤としては、リン酸型、
カルボン酸型等がある。
【0014】図1の方法における重金属処理剤の添加量
は、被処理物の性状や含有する重金属の量によって異な
るが、本発明では、この工程4の前の初期段階に酸化剤
添加工程2を設けているので、例えば飛灰に対して、通
常の半分以下で十分である。図2の方法でも、重金属処
理剤を酸化剤と共に用いるので、図1の場合と同様にそ
の添加量を半減できる。
【0015】図1の重金属処理剤を添加して混練した工
程5又は図2の混合薬剤を添加して混練した工程5まで
の状態では、被処理物はスラリー状を呈していて、この
状態で廃棄処分すると、長期間の養生を必要とし、又、
搬送や廃棄作業にも困難性を伴う。このため、固化剤の
添加及びその後の混練工程7、8を設けることが望まし
い。固化剤としては、ポルトランドセメント、アルミナ
セメント、半水石こう、高炉セメント、ドロマイトセメ
ント、シリカセメント、水ガラス、フライアッシュセメ
ント、高硫酸塩セメント等の何れかを用いることができ
る。
【0016】養生工程8では、被処理物が固化剤によっ
て固定化されその性状が安定するまで、例えば24時間
程度熟成する。固化剤を5%程度添加すれば、数時間後
に凝結を始め、24時間後には固化する。このように固
化したものは透水性が低く、その値は粘度と同程度にな
っているので、埋め立てに用いると、内部への雨水の浸
透が防止される。又、この固化物はある程度の圧縮強度
を備え、圧縮変形量も小さいので、地盤沈下を発生させ
ない。
【0017】図3は実施の形態の他の例として、コンク
リート固形化方法を示す。この方法は、解砕工程11、
酸化剤添加工程12、混練工程13、セメント又は必要
に応じてセメント及び骨材を加える工程14、これらに
水を加えて混練する混練工程15、及び養生工程16に
よって構成される。この方法では、酸化剤添加工程によ
り、飛灰の本来有する還元性雰囲気が酸化性雰囲気に変
わり、水素ガスの発生がなくなるので、強固な固形化物
が形成される。
【0018】以上では酸化剤添加工程を含む処理方法と
して、重金属添処理及びコンクリート固形化処理方法の
例を示したが、本発明は、酸化剤添加工程を含む方法で
あれば、例えば、アルカリを添加する水酸化物方法、水
に難溶性の金属硫化物を生成させる硫化物方法、金属イ
オンと選択的に不溶解性の錯体形成を行わせるキレート
化合物法、等の従来から一般的に行われている方法や、
最近提案されている薬剤を用いる方法など、公知の各種
工程を用いることができる。そして、それぞれの方法に
おいて、酸化剤の添加によって廃棄物を酸化性雰囲気に
し、重金属の確実な固定化と、処理薬品量の低減を図る
ことができる。
【0019】
【実施例】有害廃棄物として飛灰を用い、本発明の方法
を実施すると共に、従来の方法と比較した結果を表1に
示し、以下に説明する。
【0020】
【表1】
【0021】焼却炉の排ガスは、塩化水素ガス、亜硫酸
ガス等の酸性ガスを含んでいるが、これらのガスの排出
は法律によって規制されているので、最近の焼却設備で
は、排ガス洗浄装置を設け、苛性ソーダ等のアルカリで
それらのガスを中和・吸収して消滅させている。しか
し、本発明の作用効果を明瞭にするため、実施例及び比
較例における諸試験は、上記のような酸性ガス対策の採
られていない古い形式の焼却炉の飛灰を採取して行っ
た。この飛灰は、大量の鉛及びカドミウムとして、それ
ぞれ14000及び540mg/kgを含有している。
なお同表では、以下の実施例や比較例の何れにおいて
も、六価クロムやその他の重金属の溶出は定量下限であ
ったので、それらの値については記載していない。
【0022】実施例1:酸化剤としては30%過酸化水
素を3mlを用いた。これを67mlの水と混合して希
薄な過酸化水素液とし、これを飛灰100gに添加して
10分間混練し、これに重金属処理剤として、ジチオカ
ルバミン酸型のキレート化剤ポリエチレンイミンジチオ
カルバミン酸ナトリウム15%液2に30%水硫化ナト
リウム8を混合したものを3ml添加して10分間混練
し、一昼夜放置した後、溶出試験を行った。その結果に
よれば、鉛及びカドミウム溶出量はそれぞれ0.05及
び0.005mg/l以下であった。即ち、被処理物と
して鉛及びカドミウムを大量に含有した飛灰を用いたに
もかかわらず、これらの重金属を非常に少ない溶出量に
押さえることができた。現在、陸上に埋め立てる場合の
法律で定められている基準値はそれぞれ0.3mg/l
以下であるが、本実施例の結果はこれを十分クリアする
ものである。なお、重金属処理剤は硫黄を多量に含有し
ているが、硫化水素臭の発生は僅かであった。又、重金
属処理剤として、 ポリアクリル酸ナトリウム、ポリリ
ン酸ナトリウム等を用いて実施した結果においても、同
様の数値が得られた。
【0023】実施例2:酸化剤として30%過酸化水素
1と重金属処理剤としてポリリン酸ナトリウム30%液
9とを混合した混合薬剤3mlを70mlの水に混ぜて
希薄な混合薬剤液とし、これを飛灰100gに添加して
10分間混練し、一昼夜放置した後溶出試験を行った。
その結果によれば、鉛及びカドミウム溶出量はそれぞれ
0.05及び0.005mg/l以下であった。即ち、
酸化剤と重金属処理剤とを予め混合した薬剤を用いて
も、実施例1と同様の効果が得られることが実証され
た。この方法によれば、飛灰処理等における処理工程を
より簡略化することができる。
【0024】実施例3:実施例1において、重金属処理
剤を添加する代わりに、アルカリ処理として、48%苛
性ソーダを1ml添加した。この実施例では、鉛及びカ
ドミウム溶出量はそれぞれ0.02及び0.012mg
/lとなり、同様に陸上埋立基準値を十分クリアできる
という結果が得られた。次に、本発明の特徴である過酸
化水素添加の効果をより明瞭にするために行った比較例
を示す。
【0025】比較例1:実施例1において、過酸化水素
及び苛性ソーダを添加することなく、水70mlを添加
するだけで同様の処理を行った。即ち、飛灰100gに
水70mlを添加して10分間混練し、一昼夜放置した
後溶出試験を行った。この例では、鉛及びカドミウム溶
出量はそれぞれ2.1及び21.2mg/lであった。
【0026】比較例2:比較例1において、水70ml
を添加する代わりに、実施例1と同様に30%過酸化水
素3mlを水67mlと混合した過酸化水素水を添加し
た。この場合には、PHも上昇し、鉛及びカドミウム溶
出量がそれぞれ0.30及び0.95mg/lになり、
比較例1よりも大幅に減少した。従って、酸化剤として
過酸化水素を添加した効果が明瞭に表れた。
【0027】比較例3:比較例1において、温度が高い
状態では流動性が良くなるので、水70mlを35ml
にし、混練温度を60°Cにして20分間混練した。こ
の場合には、鉛及びカドミウム溶出量がそれぞれ0.2
1及び2.00mg/lになり、実施例1より大幅に低
下した。これにより、加熱すること、即ち空気酸化によ
る効果が明らかになった。但し、陸上埋立基準値を満足
できる値には至っていない。
【0028】比較例4:比較例1において、水70ml
を20mlにし、更に、実施例1と同じ重金属処理剤を
同じ量である3ml添加した。この場合には、鉛及びカ
ドミウム溶出量がそれぞれ3.4及び7.9mg/lに
なり、実施例1とは比較にならない程大きい値になり、
陸上埋立基準値を全くクリアできない結果になった。こ
の例からも、酸化剤の添加の効果が極めて明瞭になっ
た。なお、この例では、硫化水素臭が多大であった。
【0029】比較例5:比較例4において、重金属処理
剤の添加量を8mlに増加した。この場合には、鉛及び
カドミウム溶出量がそれぞれ0.05及び0.005m
g/l以下になり、実施例2と同じ結果が得られ、陸上
埋立基準値を十分満足する結果となった。従って、重金
属処理剤の添加量を多くすれば、本発明の特徴部分であ
る酸化剤の添加工程を設けなくてもよい。しかし、重金
属処理剤のコストは酸化剤の価額のほぼ5〜10倍であ
り、この比較例の方法では処理コストが高くなるという
問題が残る。なお、この例でも硫化水素臭の発生が多大
であり、重金属処理剤が有効に作用していないことが明
らかになった。
【0030】比較例6:実施例2において、酸化剤を添
加する工程を省いた。この場合には、鉛及びカドミウム
溶出量がそれぞれ0.13及び0.92mg/lにな
り、陸上埋立基準値を全くクリアできなかった。この結
果、アルカリ処理方法を用いる場合に、本発明の特徴部
分である酸化剤の添加工程を設ける効果が極めて明瞭に
なった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、従来では、有害廃棄物
の無害化処理においては阻害性物質とされていた酸化剤
を積極的に加える工程を設けることにより、飛灰等の有
害廃棄物の有する還元性雰囲気が、酸化性雰囲気に転換
される。
【0032】これにより、その後の工程において、通常
用いられる硫黄系の重金属溶出防止剤によって薬品処理
をする場合に、廃棄物と薬剤とが反応しても硫化水素が
発生せず、且つ、重金属が不感金属から不動態もしくは
腐食金属になるので、薬剤が極めて効果的に作用し、そ
の溶出重金属との反応がスムースに行われる。その結
果、重金属と薬剤との反応物は、強力なキレート結合に
なり、又、未反応物もごく僅かになるため、長期間にわ
たって安定した性状のものになる。更に、重金属処理剤
が有効に作用するため、その消費量が大幅に低減し、廃
棄物中の金属固定化処理のためのコストも低減する。な
お、酸化剤に加えて重金属処理剤を用いる場合には、こ
れらの薬剤を予め混ぜ合わせておき、その混合薬剤を加
えて飛灰等を処理するようにすれば、より簡略化された
工程で上記と同様の効果を得ることができる。
【0033】一方、酸化剤添加後の処理としてコンクリ
ート固形化を行う場合にも、水素ガスの発生がなく、水
和反応を阻害する有機物も分解するため、強固な固形化
物を得ることができる。コンクリート固形化法自体が安
価な工法であるため、酸化剤を添加する工程が追加され
ても、この方法によれば、安価に且つ確実に有害廃棄物
中の重金属の溶出防止処理をすることができる。そし
て、このように安定化されたコンクリートは、輸送中の
取扱いに便利で、埋立処分したり土木構造物として利用
する場合に、充填密度が大きく、均質で、地耐力も大き
く地盤沈下を起こしにくいという良好な性質を有する。
従って、本発明の方法を用いて廃棄物をコンクリート固
形化処理すれば、資源の再利用に貢献することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄物中の金属固定化方法の一例を示す工程図
である。
【図2】廃棄物中の金属固定化方法の他の例を示す工程
図である。
【図3】廃棄物中の金属固定化方法の更に他の例を示す
工程図である。
【符号の説明】
2 酸化剤添加工程 2´ 混合薬剤添加工程 4 重金属処理剤添加工程 12 酸化剤添加工程 14 セメント添加工程
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 301N 304H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物から金属の溶出を防止するための
    工程を備えた廃棄物中の金属固定化方法において、 前記工程の初期段階で酸化剤を加える酸化剤添加工程を
    有することを特徴とする廃棄物中の金属固定化方法。
  2. 【請求項2】 前記工程は、重金属処理剤添加工程を有
    することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物中の金属
    固定化方法。
  3. 【請求項3】 廃棄物から金属の溶出を防止するための
    工程を備えた廃棄物中の金属固定化方法において、 前記工程の初期段階で酸化剤と重金属処理剤とを予め混
    ぜ合わせた薬剤を添加する混合薬剤添加工程を有するこ
    とを特徴とする廃棄物中の金属固定化方法。
  4. 【請求項4】 前記工程は、セメントを加えるセメント
    添加工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項
    3に記載の廃棄物中の金属固定化方法。
JP8198353A 1995-07-11 1996-07-08 廃棄物中の金属固定化方法 Pending JPH0975897A (ja)

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Cited By (4)

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