JP2000304352A - 燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの缶体に複数の流路を設けた燃焼装置の
より小型化を実現し、各単独運転時に使用しない方の流
路内で滞留している流体が沸騰し流路内にスケールが堆
積し耐久性能の劣化や出力の低下が生じる。 【解決手段】 伝熱フィン４を貫通する第一流路５と第
二流路６と第三流路７のうち二つの流路が互いに接合し
た接合流路８と第一共用バーナ１Ｅ、第二共用バーナ１
Ｄを加熱する構成となり熱交換器が小さくなり機器の大
幅な小型化が実現できると共に、流路中の管と管との接
合により伝熱量を増加させることで、各流路を単独で加
熱する運転を行っても、滞留している他方の管内の水の
温度上昇を抑制し、管内スケールの発生防止と熱交換器
の延命化が実現できる。すなわち装置の持つ性能が十分
に発揮され、燃焼装置の耐久性能が向上し、製品の信頼
性が大幅に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は暖房機能や風呂の追
い焚き機能を有する給湯機において、燃焼熱源が１カ所
で、複数の機能を満足する燃焼装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、一つの燃焼熱源によって複数の流
路を同時に加熱できる燃焼装置は、給湯と暖房と風呂の
運転ができる給湯暖房風呂装置などの複合給湯機に採用
されている。この種の従来の燃焼装置は特開平９−２４
３１６６号公報に記載されているようなものがあった。
この燃焼装置では、図９に示す様に、バーナユニット１
とバーナーユニット１に設けられた給湯バーナ１Ａと風
呂バーナ１Ｂと暖房バーナ１Ｃと、バーナ１に空気を供
給する送風ファン２と、燃料を供給するガス比例弁３
と、複数の伝熱フィン４と、伝熱フィン４を貫通しバー
ナ１で加熱する給湯管５と風呂管６と暖房管７から構成
される。給湯管５と風呂管６と暖房管７は互いに並行に
並べられ、間に互いの丸管を接合した接合流路８を有し
ている。この時給湯バーナ１Ａは給湯管５を加熱し、風
呂バーナ１Ｂは風呂管６を加熱し暖房バーナ１Ｃは暖房
管７を加熱する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の燃焼装置の構成では、給湯バーナ１Ａと風呂バーナ
１Ｂと暖房バーナ１Ｃはバーナユニット１内でそれぞれ
完全に独立しているため、装置の小型化ができない構成
であると共に、特に給湯単独運転を行う際に丸管同士で
接合した接合流路８が常に加熱されるため、運転を行っ
ていない他方の風呂管６と暖房管７内の水温が上昇して
しまう。すなわち、接合流路８が単に円管同士を接合し
たもので管と管との接触面積が小さく伝熱量が不足した
状態であれば、給湯運転を行う時に、所定の燃焼量を超
えると接合流路８の風呂管６もしくは暖房管７への受熱
量が多くなり、風呂管６もしくは暖房管７内の水温が上
昇し沸騰に至ることもあった。管内の水が沸騰すると管
内にスケールが付着し流路を閉塞し運転ができなくなる
可能性が生じる。また、風呂もしくは暖房の単独運転を
行う際も、接合流路８が常に加熱されるため所定の燃焼
量を超えると給湯管５への受熱量が多くなり、給湯管５
内の水温が上昇し高温になることもあった。そのため、
給湯運転開始時の初期水温の上昇による高温出湯や、熱
交換器の耐久性と信頼性に課題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、バーナユニットに複数の流路を同時に加熱
する共用バーナ群を設け、バーナユニットによって生成
される高温ガスで加熱される伝熱フィンは共用バーナ群
で加熱される複数の流路を設けた共用伝熱フィンを有
し、共用伝熱フィンを貫通しバーナユニットと並行して
設けた複数の流路を有し、流路は第一流路と第二流路と
第三流路から構成され、共用伝熱フィンを貫通する流路
は第一流路または第二流路または第三流路のうち二つの
流路が互いに接合した接合流路を構成した熱交換装置を
有する燃焼装置である。

【０００５】上記発明によれば、一つの缶体で給湯・風
呂・暖房等の複数の機能を備えた燃焼装置において、熱
交換器が小型になるため機器の小型化が実現できると共
に、一つの機能のみを使用したときに、使用しない方の
管内流体の沸騰を抑制できることから、十分な性能の発
揮と高い耐久性能と信頼性能を確保できる。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明は、複数の流路を同時に加
熱する共用バーナ群を並行に設けたバーナユニットと、
前記共用バーナ群で加熱される複数の流路を設けた共用
伝熱フィンと、前記伝熱フィンを貫通し前記バーナユニ
ットと並行して設けた複数の流路を構成する第一流路と
第二流路と第三流路を備え、前記共用伝熱フィンを貫通
する流路は第一流路または第二流路または第三流路のう
ち二つの流路が互いに接合した接合流路を構成するもの
である。

【０００７】そして共用バーナ群で構成し共用伝熱フィ
ンを加熱するとともに、共用伝熱フィンを第一流路と第
二流路と第三流路のうち二つの流路が互いに接合した接
合流路が貫通する構成となることで機器の大幅な小型化
が実現できると共に、管と管とを接合し伝熱量を増加さ
せることで、各流路を単独で加熱する運転を行っても、
滞留している他方の管内の水の温度上昇を抑制し、管内
スケールの発生防止と熱交換器の延命化が実現できる。

【０００８】またバーナユニットには共用バーナ群と第
一バーナ群を備え、前記共用バーナ群は共用伝熱フィン
を貫通する接合流路である第二流路と第三流路を加熱
し、前記第一バーナ群は伝熱フィンに設けた第一バーナ
群専用の第一専用伝熱フィンを貫通する第一流路を主に
加熱するものである。

【０００９】そして第一専用伝熱フィンを貫通する第一
流路を加熱することで、専用のフィンを第一流路に設け
ていることから第一流路は複数の機能を同時に使用して
も要求能力を満足することができる上、機器の小型化を
実現できる。

【００１０】またバーナユニットは共用バーナ群と第一
バーナ群と第二バーナ群を備え、前記共用バーナ群は共
用伝熱フィンを貫通する第一流路または第二流路または
第三流路のうち二つの流路を接合した接合流路を加熱
し、前記第一バーナ群は伝熱フィンに設けた第一専用伝
熱フィンを貫通する第一流路を加熱し、前記第二バーナ
群は前記伝熱フィンに設けた第二専用伝熱フィンを貫通
する第二流路を加熱する。

【００１１】そして専用のフィンを第一流路と第二流路
に設けていることで第一流路と第二流路は複数の機能を
同時に使用しても要求能力を満足することができる上、
機器の小型化を実現できる。

【００１２】さらにバーナユニットは第一共用バーナ群
と第二共用バーナ群と第一バーナ群と第二バーナ群と第
三バーナ群を備え、前記第一共用バーナ群は第一共用伝
熱フィンに設けた第一流路と第二流路の二つの流路を接
合した接合流路を加熱し、前記第二共用バーナ群は第二
共用伝熱フィンに設けた前記第一流路と第三流路の二つ
の流路を接合した接合流路を加熱し、前記第一バーナ群
は伝熱フィンに設けた第一専用伝熱フィンを貫通する前
記第一流路を加熱し、前記第二バーナ群は前記伝熱フィ
ンに設けた第二専用伝熱フィンを貫通する前記第二流路
を加熱し、前記第三バーナ群は前記伝熱フィンに設けた
第三専用伝熱フィンを貫通する前記第三流路を加熱する
ものである。

【００１３】そして第一流路と第二流路は複数の機能を
同時に使用しても要求能力を満足することができる上、
機器の小型化を実現できる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。

【００１５】（実施例１）本発明の実施例１を、図１図
２を用いて説明する。図１は燃焼装置の熱交換器とバー
ナユニットの構成図で、給湯と暖房と風呂の同時運転を
行っている場合であり、図２は燃焼装置を給湯暖房風呂
装置に組み込んだ全体の概略図である。図において、１
は複数本あるバーナユニットであり、バーナユニット１
は破線で示す境界線で給湯と暖房の水を加熱する共用バ
ーナ群１Ｄと給湯と風呂の水を加熱する共用バーナ群１
Ｅで構成されている。バーナユニット１に空気を送風す
るファン２と、バーナユニット１へのガス供給量を制御
するガス比例弁３と、バーナユニット１によって生成さ
れる高温ガスで加熱される複数の伝熱フィン４と、給湯
運転と暖房運転と風呂運転の切り替え及び、バーナユニ
ット１の燃焼本数切り替えを行う複数の電磁弁９と、高
温ガスの下流側で高温ガスの流れと交差し伝熱フィン４
を貫通しバーナユニット１と並行して設けた第一流路で
ある給湯管５と第二流路である風呂管６と第三流路であ
る暖房管７を夫々設けている。また、給湯管５は略ハー
ト型に管の流路を変形し風呂管６乃暖房管７とロウ接合
され接合流路８を構成している。給湯管５と風呂管６の
接合流路８は複数本の共用バーナ１Ｅで加熱され、給湯
管５と暖房管７は複数本の共用バーナ１Ｄで加熱され
る。さらに暖房管７は温水を循環させるための暖房循環
ポンプ１０と、暖房端末機１１を設けている。また風呂
管６は温水を循環させるための風呂循環ポンプ１２と、
浴槽１３を設けている。

【００１６】従来例の構成における課題は、給湯バーナ
１Ａと風呂バーナ１Ｂが完全に独立した構成となるため
機器本体の小型化に限界があった。さらに、燃焼量の制
御をガス比例弁３のみで行うため、各単独運転を行う際
に接合流路８が常に加熱されるため、運転を行っていな
い他方の管内の水温が上昇してしまう。例えば給湯運転
を行う際に、所定の燃焼量を超えると風呂管６への受熱
量が多くなり、風呂管６内の水温が上昇し沸騰に至るこ
ともあった。風呂管６内の水が沸騰すると風呂管６内に
スケールが付着し風呂管６を閉塞し風呂運転ができなく
なる可能性が生じる。また、風呂の単独運転を行う際
も、接合流路８が常に加熱されるため所定の燃焼量を超
えると給湯管５の受熱量が多くなり、給湯管５内の水温
が上昇し高温になることもあった。そのため、給湯運転
開始時の初期水温の上昇による高温出湯や、熱交換器の
耐久性と信頼性に課題があった。

【００１７】この課題を解決する手段として、本実施例
の如くバーナユニット１に二つの流路を同時に加熱する
共用バーナ群を設け、各バーナの並びと並行して給湯管
５と風呂管６と暖房管７を設け、給湯管５と風呂管６を
接合した接合流路１６と、給湯管５と暖房管７を接合し
た接合流路１６を設け、接合流路１６の高温ガス上流側
に給湯管５を略ハート型に変形した変形パイプを設ける
構成としている。

【００１８】そこで図１に示す本発明の実施例の構成に
よれば、バーナユニット１が全て共用バーナ１Ｄと共用
バーナ１Ｅで構成され、流路が全て二つの機能を実現で
きる接合流路８であるため燃焼装置が大幅に小型化でき
る。また、接合流路８のうち給湯管５を略ハート型に変
形し風呂管６ないしは暖房管７と接合していることから
接合面積が大きくなり、運転を停止している管内部の滞
留水の熱は他方の管に容易に伝熱し、滞留水の温度上昇
を抑制できる。すなわち滞留している管内のスケール付
着抑制と熱交換器の延命化が実現されるとともに、耐久
性能が向上し、製品の信頼性が大幅に向上する。

【００１９】次に図３に示す本発明の実施例の他の構成
によれば、共用バーナ１Ｄにより暖房管７と風呂管６を
加熱し、暖房管７を略ハート型に変形し火炎の上流側に
配置している。また、共用バーナ１Ｅにより給湯管５と
風呂管６を加熱し、給湯管５を略ハート型に変形し火炎
の上流側に配置している。上記構成をとることで給湯能
力と暖房能力を優先した同時運転が実現可能であると共
に、接合流路８の接合面積が大きくなり、運転を停止し
ている管内部の滞留水の熱は他方の管に容易に伝熱し、
滞留水の温度上昇を抑制できる。すなわち滞留している
管内のスケール付着抑制と熱交換器の延命化が実現され
るとともに、耐久性能が向上し、製品の信頼性が大幅に
向上する。

【００２０】次に図４に示す本発明の実施例の他の構成
によによれば、共用バーナ１Ｄで加熱される接合流路８
のうち火炎に近い暖房管７を略ハート型に変形し給湯管
５と接合している。この様な構成でも機器の大幅な小型
化とスケールの付着を抑制できる。

【００２１】また本実施例では、伝熱フィン４を貫通す
る流路を給湯管５と風呂管６と暖房管７に適用した例で
説明したが、給湯管５と二つの風呂管６、もしくは給湯
管５と二つの暖房管７、風呂管６と二つの暖房管７や、
暖房管７と二つの風呂管６の様に組合せを変更して適用
しても同様の効果を発揮できる。さらに、接合流路８の
うち給湯管５もしくは暖房管７の片方のみを略ハート型
に変形した例を示したが、全ての管を変形し接合面積を
大きくする構成をとることでも同様の効果を発揮でき
る。変形管を使用せずとも機器の小型化と滞留水の温度
上昇はある程度抑制できる。

【００２２】（実施例２）図５は本発明の実施例２であ
り、本発明の実施例の燃焼装置の熱交換器とバーナユニ
ットの構成図で、給湯と暖房と風呂の同時運転を行って
いる場合である。本発明の目的と効果は、実施例１で示
したものと同じであり、本実施例との構成における違い
は、バーナユニット１に第一バーナ群１Ａである暖房バ
ーナ１Ｃを設け単管である暖房管７が第一専用フィン１
４を貫通し専用に加熱する構成をとったことである。な
お、実施例１と同一符号のものは同一構造を有し、説明
は省略する。

【００２３】図５に示すように給湯管５を略ハート型に
変形し風呂管６と接合し接合流路８を構成し共用バーナ
１Ｅで加熱することで二つの機能について機器の小型化
が実現できる。さらに、暖房管７を暖房バーナで加熱す
ることで運転時間の最も長い暖房運転を行っても接合流
路８を加熱することがないため燃焼装置の耐久性能が向
上し、製品の信頼性が大幅に向上する。

【００２４】次に、図６に示すような第一バーナ群１Ａ
を給湯バーナとし、給湯管７を専用で加熱する構成とし
ても同様の効果を発揮できる。

【００２５】また本実施例では、伝熱フィン４を貫通す
る流路を給湯管５と風呂管６と暖房管７に適用した例で
説明したが、給湯管５と二つの風呂管６、もしくは給湯
管５と二つの暖房管７、風呂管６と二つの暖房管７や、
暖房管７と二つの風呂管６に適用しても同様の効果を発
揮できる。さらに、接合流路８のうち給湯管５もしくは
暖房管７の片方のみを略ハート型に変形した例を示した
が、全ての管を変形し接合面積を大きくする構成をとる
ことでも同様の効果を発揮できる。変形管を使用せずと
も機器の小型化と滞留水の温度上昇はある程度抑制でき
る。

【００２６】（実施例３）図７は本発明の実施例３の燃
焼装置の熱交換器とバーナユニットの構成図で、給湯と
暖房と風呂の同時運転を行っている場合である。本発明
の目的と効果は、実施例１で示したものと同じであり、
本実施例との構成における違いは、バーナユニット１に
第一バーナ群１Ａである暖房バーナと第二バーナ群１Ｂ
である給湯バーナを設け、単管である第一専用フィン１
４部分を貫通する暖房管７と第二専用フィン１５部分を
貫通する給湯管５を専用に加熱する構成をとったことで
ある。なお、実施例１と同一符号のものは同一構造を有
し、説明は省略する。

【００２７】図７に示すように給湯管５を略ハート型に
変形し風呂管６と接合し接合流路８を構成し共用バーナ
１Ｅで加熱することで二つの機能について機器の小型化
が実現できる。さらに、暖房定常状態の能力が少なくて
すむときに暖房管７を第三バーナ群１Ｃである暖房バー
ナで加熱することで運転時間の最も長い暖房運転を行っ
ても接合流路８を加熱することがないため燃焼装置の耐
久性能が向上し、製品の信頼性が大幅に向上する。さら
に給湯管５の一部を第一バーナ群１Ａである給湯専用バ
ーナで加熱することで少ない給湯出力を要求されたとき
には給湯バーナのみで給湯管５を加熱できるため接合流
路８を加熱することがないため燃焼装置の耐久性能が向
上し、製品の信頼性が大幅に向上する。

【００２８】また本実施例では、伝熱フィン４を貫通す
る流路を給湯管５と風呂管６と暖房管７に適用した例で
説明したが、給湯管５と二つの風呂管６、もしくは給湯
管５と二つの暖房管７、風呂管６と二つの暖房管７や、
暖房管７と二つの風呂管６に組合せを変えて適用しても
同様の効果を発揮できる。さらに、接合流路８のうち給
湯管５もしくは暖房管７の片方のみを略ハート型に変形
した例を示したが、全ての管を変形し接合面積を大きく
する構成をとることでも同様の効果を発揮できる。変形
管を使用せずとも機器の小型化と滞留水の温度上昇はあ
る程度抑制できる。

【００２９】（実施例４）図８は本発明の実施例４であ
り、本発明の燃焼装置の熱交換器とバーナユニットの構
成図で、給湯と暖房と風呂の同時運転を行っている場合
である。本発明の目的と効果は、実施例１で示したもの
と同じであり、本実施例との構成における違いは、バー
ナユニット１に第一バーナ群１Ａである暖房バーナと第
二バーナ群１Ｂである給湯バーナと第三バーナ群１Ｃで
ある風呂バーナを設け、伝熱フィン４は一部の単管であ
る第一専用フィン１４部分を貫通する暖房管７と第二専
用フィン１５部分を貫通する給湯管５と第三専用フィン
１６を貫通する風呂管６を専用に加熱する構成をとった
ことである。なお、実施例１と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。

【００３０】図８に示すように給湯管５を略ハート型に
変形し風呂管６と接合し接合流路８を構成し第一共用バ
ーナ１Ｅで加熱し、暖房管７を略ハート型に変形し風呂
管６と接合し接合流路８を構成し第二共用バーナ１Ｄで
加熱することで二つの機能について機器の小型化が実現
できる。また、暖房定常状態の能力が少なくてすむとき
に暖房管７を第三バーナ部１Ｃの暖房バーナで加熱する
ことで運転時間の最も長い暖房運転を行っても接合流路
８を加熱することがないため燃焼装置の耐久性能が向上
し、製品の信頼性が大幅に向上する。さらに給湯管５の
一部を第一バーナ群１Ａの給湯バーナで加熱することで
少ない給湯出力を要求されたときには給湯バーナのみで
給湯管５を加熱できるため接合流路８を加熱することが
ないため燃焼装置の耐久性能が向上し、製品の信頼性が
大幅に向上する。さらに、風呂単独運転を行うときも風
呂バーナ１Ｂで風呂管６を専用に加熱できる。

【００３１】また本実施例では、伝熱フィン４を貫通す
る流路を給湯管５と風呂管６と暖房管７に適用した例で
説明したが、給湯管５と二つの風呂管６、もしくは給湯
管５と二つの暖房管７、風呂管６と二つの暖房管７や、
暖房管７と二つの風呂管６に組合せを変えて適用しても
同様の効果を発揮できる。さらに、接合流路８のうち給
湯管５もしくは暖房管７の片方のみを略ハート型に変形
した例を示したが、全ての管を変形し接合面積を大きく
する構成をとることでも同様の効果を発揮できる。変形
管を使用せずとも機器の小型化と滞留水の温度上昇はあ
る程度抑制できる。

【００３２】

【発明の効果】以上のように、本発明のような構成の熱
交換装置において、次のような効果が得られる。

【００３３】（１）バーナーユニットを全て共用バーナ
群で構成し共用伝熱フィンを加熱するとともに、共用伝
熱フィンを第一流路と第二流路と第三流路のうち二つの
流路が互いに接合した接合流路が貫通する構成となるこ
とで機器の大幅な小型化が実現できると共に、管と管と
を接合し伝熱量を増加させることで、各流路を単独で加
熱する運転を行っても、滞留している他方の管内の水の
温度上昇を抑制し、管内スケールの発生防止と熱交換器
の延命化が実現できる。すなわち装置の持つ性能が十分
に発揮され、缶体の耐久性能が向上し、製品の信頼性が
大幅に向上する。

【００３４】（２）バーナユニットに共用バーナ群と第
一バーナ群を設け、共用バーナ群は共用伝熱フィンを貫
通する接合流路である第二流路と第三流路を加熱し、第
一バーナ群は伝熱フィンに設けた第一専用伝熱フィンを
貫通する第一流路を加熱することで、専用のフィンを第
一流路に設けていることから第一流路は複数の機能を同
時に使用しても要求能力を満足することができる上、機
器の小型化を実現できる。

【００３５】（３）バーナユニットに共用バーナ群と第
一バーナ群と第二バーナ群を設け、共用バーナ群は共用
伝熱フィンを貫通する第一流路または第二流路または第
三流路のうち二つの流路を接合した接合流路を加熱し、
第一バーナ群は伝熱フィンに設けた第一専用伝熱フィン
を貫通する第一流路を加熱し、第二バーナ群は伝熱フィ
ンに設けた第二専用伝熱フィンを貫通する第二流路を加
熱することで、専用のフィンを第一流路と第二流路に設
けていることで第一流路と第二流路は複数の機能を同時
に使用しても要求能力を満足することができる上、機器
の小型化を実現できる。

【００３６】（４）バーナユニットに第一共用バーナ群
と第二共用バーナ群と第一バーナ群と第二バーナ群と第
三バーナ群を設け、第一共用バーナ群は第一共用伝熱フ
ィンに設けた第一流路と第二流路の二つの流路を接合し
た接合流路を加熱し、第二共用バーナ群は第二共用伝熱
フィンに設けた第一流路と第三流路の二つの流路を接合
した接合流路を加熱し、第一バーナ群は第一専用伝熱フ
ィンを貫通する第一流路を加熱し、第二バーナ群は第二
専用伝熱フィンを貫通する第二流路を加熱し、第三バー
ナ群は第三専用伝熱フィンを貫通する第三流路を加熱す
ることで第一流路と第二流路と第三流路は複数の機能を
同時に使用しても要求能力を満足することができる上、
機器の小型化を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の燃焼装置の構成図

【図２】同装置の全体の概略図

【図３】本発明の実施例１の他の構成図

【図４】本発明の実施例１の他の構成図

【図５】本発明の実施例２の燃焼装置の構成図

【図６】本発明の実施例２の他の構成図

【図７】本発明の実施例３の燃焼装置の構成図

【図８】本発明の実施例４の燃焼装置の構成図

【図９】従来の燃焼装置の全体図

【符号の説明】

１ バーナユニット １Ａ 第一バーナ群 １Ｂ 第二バーナ群 １Ｃ 第三バーナ群 １Ｅ 第一共用バーナ １Ｄ 第二共用バーナ １Ｆ 第三共用バーナ ４ 伝熱フィン ５ 第一流路（給湯管） ６ 第二流路（風呂管） ７ 第三流路（暖房管） ８ 接合流路 １４ 第一専用フィン １５ 第二専用フィン １６ 第三専用フィン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊谷 文孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 有山 和也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 3L034 BA29 BB03 3L036 AA04

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の流路を同時に加熱する共用バーナ群
   を並行に設けたバーナユニットと、前記共用バーナ群で
   加熱される複数の流路を設けた共用伝熱フィンと、前記
   共用伝熱フィンを貫通し前記バーナユニットと並行して
   設けた複数の流路を構成する第一流路と第二流路と第三
   流路を備え、前記第一流路または前記第二流路または前
   記第三流路のうち二つの流路が互いに接合した接合流路
   を構成してなる燃焼装置。
2. 【請求項２】バーナユニットには共用バーナ群と第一バ
   ーナ群を備え、前記共用バーナ群は共用伝熱フィンを貫
   通する接合流路である第二流路と第三流路を加熱し、前
   記第一バーナ群は伝熱フィンに設けた第一バーナ群専用
   の第一専用伝熱フィンを貫通する第一流路を主に加熱す
   る請求項１記載の燃焼装置。
3. 【請求項３】バーナユニットは共用バーナ群と第一バー
   ナ群と第二バーナ群を備え、前記共用バーナ群は共用伝
   熱フィンを貫通する第一流路または第二流路または第三
   流路のうち二つの流路を接合した接合流路を加熱し、前
   記第一バーナ群は伝熱フィンに設けた第一専用伝熱フィ
   ンを貫通する第一流路を加熱し、前記第二バーナ群は前
   記伝熱フィンに設けた第二専用伝熱フィンを貫通する第
   二流路を加熱する請求項１記載の燃焼装置。
4. 【請求項４】バーナユニットは第一共用バーナ群と第二
   共用バーナ群と第一バーナ群と第二バーナ群と第三バー
   ナ群を備え、前記第一共用バーナ群は第一共用伝熱フィ
   ンに設けた第一流路と第二流路の二つの流路を接合した
   接合流路を加熱し、前記第二共用バーナ群は第二共用伝
   熱フィンに設けた前記第一流路と第三流路の二つの流路
   を接合した接合流路を加熱し、前記第一バーナ群は伝熱
   フィンに設けた第一専用伝熱フィンを貫通する前記第一
   流路を加熱し、前記第二バーナ群は前記伝熱フィンに設
   けた第二専用伝熱フィンを貫通する前記第二流路を加熱
   し、前記第三バーナ群は前記伝熱フィンに設けた第三専
   用伝熱フィンを貫通する前記第三流路を加熱する請求項
   １記載の燃焼装置。