JP2000302152A - 容器入り液剤製品 - Google Patents

容器入り液剤製品

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JP2000302152A
JP2000302152A JP11112928A JP11292899A JP2000302152A JP 2000302152 A JP2000302152 A JP 2000302152A JP 11112928 A JP11112928 A JP 11112928A JP 11292899 A JP11292899 A JP 11292899A JP 2000302152 A JP2000302152 A JP 2000302152A
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spout
cap
overcap
sealing
liquid
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Toshihiro Tashiro
歳広 田代
Masahiko Yamamoto
昌彦 山本
Hiroyasu Kato
啓育 加藤
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注出口11を有するキャップ本体12と、こ
の注出口11に嵌合する封止部14を有しかつ前記注出
口11を覆うオーバーキャップ15とがヒンジ13で連
結されてなるキャップ10が装着された容器に液剤が収
容されてなる液剤製品において、前記注出口11を封止
する際の液剤の飛散を防止する。 【解決手段】 封止部14が前記注出口11を封止した
状態で、少なくとも前記オーバーキャップ15の回動先
端15Aとなる筒状壁部17の下端部17Aと、前記キ
ャップ本体の上面18との間に間隙20が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は容器入り液剤製品に
関するものであり、特に注出口を有するキャップ本体に
この注出口を覆うオーバーキャップがヒンジで連結され
た容器に液剤が収容されてなる液剤製品であって、前記
注出口を封止する際の液剤の飛散が防止された容器入り
液剤製品に関する。
【0002】
【従来の技術】液状薬品、液体洗剤、液体漂白剤、シャ
ンプー・リンス、液状クレンザーなどはキャップ付きの
小分け容器に収容して液剤製品として販売される。この
キャップの一形式として、図7に示すように、上方に突
出した注出口111を有するキャップ本体112と、こ
のキャップ本体112にヒンジ113で回動自由に連結
され、前記注出口111を封止するための封止部114
を有するオーバーキャップ115とからなる、いわゆる
「ヒンジキャップ」がしばしば用いられている。このヒ
ンジキャップ110が容器本体130の開口部131に
装着された液剤製品100は、使用時には前記オーバー
キャップ115を前記ヒンジ113を回動軸として指で
回動すると注出口111が開封されるので、この注出口
から液剤を注出し、注出後にはオーバーキャップ115
を逆方向に回動して封止部114を注出口111に嵌合
すれば封止される。封止に際して、1段目で封止部11
4と注出口111の一部とが一旦当接し、2段目で更に
オーバーキャップ115を押し込むことによって注出口
111が完全に封止されるようにした2段階封止方式の
ものもある。また前記のヒンジ113には、単純に開閉
動作のみを行うシングルヒンジの他に、開封・封止時に
指で僅かな回動ストロークを与えると自らの反発力で加
速して開閉できるようにしたいわゆる3点ヒンジなども
用いられる。
【0003】前記オーバーキャップ115の形状は普
通、デザイン上また注出口保護の観点から、封止部11
4が前記注出口111を封止した状態で前記注出口11
1の上部と周囲とを覆う有蓋筒状に成形されている。こ
のオーバーキャップ115の周囲の筒状壁部117は一
般に、キャップ本体112の上面118に向けて垂下
し、その下端部117Aがキャップ本体の上面118に
環状に当接し注出口111を密封するようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のヒンジ
キャップ110が装着された容器から液剤を注出した後
に容器を正立させると、注出口111の外側に回り込ん
だ液剤が外壁を伝って流下しキャップ本体の上面118
に溜まる場合がある。このような状態でオーバーキャッ
プ115を回動して封止すると、前記オーバーキャップ
115の回動先端となる下端部117Aがキャップ本体
の上面118に溜まった液剤を叩き、叩かれた液剤が飛
散して衣服などを汚すという問題が指摘された。特に前
記2段階封止方式の2段目では、オーバーキャップ11
5が急激に押し込まれるので、液剤の飛散が著しい。ま
た1段階式のものであっても、封止の直前にはオーバー
キャップ115内部の空気が煽られて封止直前の前記下
端部117Aとキャップ本体の上面118との狭い隙間
から噴き出すので、液剤の飛散が起こり易かった。更
に、液体クレンザーなどのようにチキソトロピー性を有
する液剤の場合には、キャップ本体の上面118に液剤
が堆積する傾向があるため、封止時の飛散量が大とな
り、また衣服などに付着すると粉体が残留するので汚れ
が目だった。
【0005】前記液剤の飛散を防止しようとして、従来
からさまざまな構成のヒンジキャップが提案されてい
る。例えば実用新案登録公報第2534269号公報
は、図8に示すように、オーバーキャップ215に形成
された筒状壁部217の下端部217Aとキャップ本体
212の上面218のうち、少なくともいずれか一方に
突出部220を形成し、筒状壁部の下端部217Aとキ
ャップ本体の上面218とがこの突出部220を介して
対面するように形成している。このヒンジキャップは、
筒状壁部下端部217Aとキャップ本体上面218とが
直接衝突することはないが、前記の突出部220は、筒
状壁部下端部217Aまたはキャップ本体上面218の
いずれかと衝突するので、この衝突による飛散は避けら
れず、また互いに隣接する突出部220の間に形成され
た隙間から液剤が噴き出すという問題もあった。
【0006】実用新案登録公報第2554579号公報
は、図9に示すように、ヒンジ313でキャップ本体3
12に連結されたオーバーキャップ315の筒状壁部3
17の下端部317Aがキャップ本体312の上面31
8と当接するようにし、この当接面の内側に下方に凹入
する凹所321を設け、更にその内側に係合用筒状部3
22を立設し、この係合用筒状部322と筒状壁部31
7とに、互いに係合する突起323A,323Bを設け
ている。このヒンジキャップは、封止時に筒状壁部の下
端部317Aとキャップ本体の上面318との衝突が突
起323A,323Bの係合と凹所321とにより幾分
緩和されるものの、封止時にオーバーキャップ215が
回動することによって内部の空気が付近に付着した液剤
を押出し、液剤の飛散を防止することはできなかった。
【0007】実用新案登録公報第2583036号公報
は、図10に示すように、筒状壁部417のヒンジ41
3を除く外周全体に、キャップ本体412の上部外周面
を覆うように垂下する環状のカバー板420を設け、こ
れにより封止時の液剤の飛散を防止している。しかしこ
の構成によれば、封止時にオーバーキャップ415が回
動することによって内部の空気がキャップ本体412の
上面外周付近に付着した液剤を押し出し、カバー板42
0に挟まれて垂れ落ち、容器本体430の外壁を汚染す
ることがある。
【0008】特開平8−198297号公報は、図11
に示すように、キャップ本体512の上面内周に環状凸
部520を形成し、封止時にこの環状凸部520と筒状
壁部517の下端部内周に形成された段差部521とを
当接させ、筒状壁部517の下端部外周522と、これ
と対向するキャップ本体512の上面外周513との間
には間隙dを設けている。しかしこの場合にも、環状凸
部520と段差部521とは衝突するので液剤の垂れ落
ちが起こる。
【0009】特開平10−273160号公報は、図1
2に示すように、筒状壁部617の下端部外周622と
キャップ本体612の上面外周613とを当接させ、そ
の当接部内側に、キャップ本体612側には環状溝62
0と、筒状壁部617の下端部にはこの環状溝620に
入る突条621とを形成し、この環状溝620と突条6
21との間を液溜用の間隙622としている。しかしこ
の構成によっても、封止時には、オーバーキャップ61
5内の空気が付近に付着した液剤を押し出し、液剤の垂
れ落ちが起こる。本発明は、上記の課題を解決するため
になされたものであって、従ってその目的は、ヒンジキ
ャップを封止する際の液剤の飛散を防止した容器入り液
剤製品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明らは鋭意研究の結果、ヒンジキャップを封止
する際の液剤の飛散を防止するには、前記筒状壁部とキ
ャップ本体上面との衝突を避けるばかりでなく、封止直
前のオーバーキャップ内の空気の噴き出しを緩和するこ
とが重要であることを見いだし本発明に到達した。従っ
て本発明は、キャップが、上方に突出した注出口を有す
るキャップ本体とこのキャップ本体にヒンジで回動自由
に連結されたオーバーキャップとからなり、前記オーバ
ーキャップが、前記ヒンジを回動軸とする回動によって
前記注出口に嵌合してこの注出口を開閉自由に封止する
封止部と、この封止部が前記注出口を封止した状態で前
記注出口の周囲を覆う筒状壁部とを有し、前記封止部が
前記注出口を封止した状態で、少なくとも前記オーバー
キャップの回動先端となる筒状壁部の下端部と前記キャ
ップ本体の上面との間に間隙が形成された容器入り液剤
製品を提供する。
【0011】前記本発明の容器入り液剤製品は、封止状
態において、回動先端となる筒状壁部の下端部と前記キ
ャップ本体との間に間隙が形成されているので、開かれ
た状態のオーバーキャップを封止終了まで急速に回動さ
せても、前記筒状壁部の下端部と前記キャップ本体とが
衝突せず、従って注出口の先端から外周に垂れ落ちた液
剤がキャップ本体の上面に溜まっていても、これを飛散
させることはない。
【0012】前記容器に収容された液剤は、25℃にお
ける粘度が5cp〜2000cpの範囲内であることが好ま
しい。25℃における粘度が5cp未満の液剤は、キャッ
プ本体の上面付近に厚い層として滞留することがないの
で、本発明の間隙が設けられていなくても、目だった飛
散は起こらない。また25℃における粘度が2000cp
を越える液剤は、注出口の外周に付着しても流下せず、
キャップ本体上面の外周付近に滞留することもないの
で、本発明のキャップを用いる必要性が薄い。
【0013】前記間隙は、上下幅が0.5mm〜5.0mm
の範囲内であることが好ましい。この間隙の上下幅の好
適な範囲は、本発明者らが各種液剤について実験の結果
見いだしたものであり、上下幅が0.5mm未満では、液
剤の飛散防止効果が不十分となる。この観点から前記間
隙の上下幅は、1.0mm以上とすることが更に好まし
い。飛散防止の観点からは前記間隙の上下幅に上限はな
いが、5.0mmを越えると埃や水が進入しやすくなり好
ましくない。
【0014】前記間隙は、筒状壁部の前記回動先端から
筒状壁部の両側の下端部に沿って、前記注出口の軸心を
中心とする開角が180゜以上となるように延びている
ことが好ましい。封止時に、オーバーキャップの回動に
より内部の空気は主として回動先端側に向かって流れ
る。このとき間隙が回動先端の比較的狭い範囲にのみ形
成されていると、間隙を通過する気流の流速が大となっ
て、キャップ本体上面に滞留した液剤が間隙を越えて押
し出されやすくなる。間隙が筒状壁部の回動先端から筒
状壁部の両側の下端部に沿って、前記注出口の軸心を中
心とする開角が180゜以上となるように延びている
と、間隙の開口面積が大きいので気流が分散され、付近
に付着した液剤が押し出されない。
【0015】前記オーバーキャップは、前記封止部が前
記注出口を封止した状態で、その回動先端となる筒状壁
部と前記注出口との間に、前記間隙を通して外部と通じ
る空気室が形成されていてもよい。特に1段式オーバー
キャップの場合に内部に大きい空気室が形成されている
と、封止に際してこの空気室内の空気が回動先端の方向
に流れ、封止直前にはその流速が大きくなる。しかし、
前記の空気室が前記間隙を通して外部と通じていれば、
この間隙によって封止直前にも十分な開口面積が確保で
きるので、気流による液剤の押出しが緩和される。
【0016】前記オーバーキャップまたは前記キャップ
本体は、前記封止部が前記注出口を封止した状態で、オ
ーバーキャップの回動を停止するストッパを有すること
が好ましい。封止時に前記間隙を確保するためには、急
速に封止方向に回動する前記オーバーキャップの過回動
によって間隙が一時的にもせよ狭くなることを防止する
ストッパを設けることが好ましい。
【0017】前記キャップ本体は、前記間隙の外側に、
前記間隙から飛散する液剤を受ける防護壁を設けてもよ
い。容器のデザインによっては、前記筒状壁部の回動先
端となる下端部が、キャップ本体上面の外縁部より内側
に配置される場合がある。このような場合には、例えば
キャップ本体上面の外縁部と前記間隙位置との間に、キ
ャップ本体上面から突出する防護壁を設けることがで
き、これによって多量の液剤が前記間隙の近傍に滞留し
た場合にもその飛散を防止することができるようにな
る。
【0018】前記オーバーキャップは、回動によって封
止するに際して、1段目で封止部と注出口の一部とが一
旦当接し、2段目で更にオーバーキャップを押し込むこ
とによって注出口が完全に封止される2段階封止方式と
されていてもよい。封止部はヒンジを軸とする円軌道に
沿って回動するので、立設された注出口と嵌合する際に
は、封止部と注出口の一部とが一旦当接する(1段
目)。このときオーバーキャップの回動はこの1段目で
一時的に停止または減速される。次に更に2段目で指な
どで強く押し込むと、オーバーキャップはスナップ感を
伴って注出口を完全に封止する。この2段階封止方式に
おいて、2段目でオーバーキャップが急速に閉じられて
も、前記間隙が確保されているのでその下端部がキャッ
プ本体上面と衝突せず、従って付近に付着した液剤を跳
ね飛ばすことがない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
形態により図面を用いて説明する。 (実施形態1)図1および図2は、本発明の一実施形態
である容器入り液剤製品を示している。図1において、
この容器入り液剤製品1は、容器本体30の開口部31
に2段階封止方式のキャップ10が装着された容器に液
体クレンザー(液剤)が収容されてなっている。この液
体クレンザーの25℃における粘度は10cpである。前
記キャップ10は、図1および図2に示すように、上方
に突出した注出口11を有するキャップ本体12と、こ
のキャップ本体12に3点ヒンジ13で回動自由に連結
されたオーバーキャップ15とからなっている。
【0020】前記オーバーキャップ15は有蓋筒状に成
形され、前記ヒンジ13を回動軸とする回動によって前
記注出口11に嵌合してこの注出口を開閉自由に封止す
る封止部14を有している。そしてこのオーバーキャッ
プ15の周縁部は、封止部14が前記注出口11を封止
した図示の状態で、前記注出口11の周囲を離間して覆
う筒状壁部17を形成し、その下端部は、前記キャップ
本体12の上面18の周縁部18Aと対向している。
【0021】この実施形態において、前記筒状壁部17
の封止部14を挟んでヒンジ13の反対側となる回動先
端15Aの下端部17Aと前記キャップ本体上面18の
周縁部18Aとの間には、前記封止部14が前記注出口
11を封止した状態で間隙20が形成されている。この
間隙20は、前記回動先端15Aから筒状壁部17の両
側の下端部に沿って、前記注出口11の軸心Xを中心と
する開角θが180゜以上となるように延びている。ま
たこの間隙20の上下幅、すなわち封止した状態で筒状
壁部の下端部17Aとキャップ本体上面の周縁部18A
との距離は、2mmとされている。
【0022】前記のオーバーキャップ15は、回動によ
って封止するに際して、図3に示すように、1段目で封
止部14の下端と注出口11の上端とが当接して一時停
止し、2段目で更にオーバーキャップを指などで強く押
し込むことによってスナップ感を伴って、図1に示すよ
うに注出口11が完全に封止される2段階封止方式とな
っている。また前記オーバーキャップ15には、前記封
止部14が前記注出口11を封止した状態で、その回動
先端15Aとなる筒状壁部17と前記注出口11との間
に、前記間隙20を通して外部と通じる空気室21が形
成されている。
【0023】この実施形態1の容器入り液剤製品1は、
液体クレンザーの注出に先だって掌でキャップ本体12
の部分を握り、オーバーキャップ15の回動先端15A
となる筒状壁部17の部分を例えば親指で注出口11が
開封するまで上方に押し上げると、後は3点式ヒンジ1
3の作用によってオーバーキャップ15が自動的に回動
して開く。この状態で容器を傾けると、注出口11から
液体クレンザーが注出されるので、必要量を注出した後
容器を直立すると、注出口11の開口付近に付着した液
体クレンザーの一部は、注出口11の外壁を伝ってキャ
ップ本体の上面18に流下する場合がある。場合によっ
ては流出量が多くなって、キャップ本体の上面18にお
ける液体クレンザーの滞留域が周縁部18A付近にまで
広がる可能性もある。
【0024】この状態で指を使ってオーバーキャップ1
5を或る程度まで封止方向に戻すと、3点式ヒンジ13
の作用によってオーバーキャップ15は自動的に回動
し、図3に示すように、封止部14の下端が注出口11
の上端と当接した状態で一時停止する(1段目)。ここ
で再び指を用いてオーバーキャップ15を押し込むと、
図1に示すように封止部14が注出口11に嵌合し、注
出口11は完全に封止される。
【0025】この封止時において、キャップ本体の上面
18に液体クレンザーが滞留していても、回動先端15
Aとなる筒状壁部17の下端部17Aと前記キャップ本
体12の上面18Aとの間には上下幅2mmの間隙20
が、筒状壁部17の下端部に沿ってヒンジ13の近傍に
まで延びて形成されているので、この間隙20の部分で
は液体クレンザーの滞留層と筒状壁部の下端部17Aと
が接触することはなく、従って衝突によって液体クレン
ザーが飛散することがない。筒状壁部のヒンジ13近傍
には間隙20がなく、その下端部はキャップ本体12の
上面18Aと接触してストッパ17Bを形成している。
このストッパ17Bは、封止時にオーバーキャップ15
が過回動によって間隙20が一時的にもせよ狭くなるこ
とを防止している。このストッパ17Bの近傍は、注出
時の傾斜で上側となるので、この部分に液体クレンザー
が滞留する可能性は少なく、また滞留したとしてもこの
部分は回動軸に近く、2段目で当接するまでのストロー
クも短いので上面18Aとの接触によって液体クレンザ
ーが飛散することはない。
【0026】またこのキャップ10は、オーバーキャッ
プ15の回動により空気室21内の空気が回動先端15
Aの方向に流動しても、1段目までは十分な開口がある
のでキャップ本体の上面18に滞留した液体クレンザー
を押出すことはない。2段目では回動ストロークが小さ
い上に広範囲に間隙20が形成されているので、気流が
キャップ本体の上面18に滞留した液体クレンザーを押
出すことはない。
【0027】(実施形態2)図4および図5は、実施形
態2の容器入り液剤製品を示している。図4において、
この容器入り液剤製品2は、容器本体30の開口部31
に1段階封止方式のキャップ40が装着された容器に液
体洗剤(液剤)が収容されてなっている。この液体洗剤
の25℃における粘度は100cpである。前記キャップ
40は、図4および図5に示すように、上方に突出した
注出口41を有するキャップ本体42と、このキャップ
本体42に3点式のヒンジ43で回動自由に連結された
オーバーキャップ45とからなっている。
【0028】前記オーバーキャップ45は有蓋筒状に成
形され、前記ヒンジ43を回動軸とする回動によって前
記注出口41に開閉自由に嵌合してこの注出口を封止す
る封止部44を有している。そしてこのオーバーキャッ
プ45の周縁部は、封止部44が前記注出口41を封止
した図示の状態で、前記注出口41の周囲を離間して覆
うように筒状壁部47を形成し、その下端部は、前記キ
ャップ本体42の上面48と対向している。この実施形
態で、筒状壁部47の外径は、前記キャップ本体の上面
48の周縁部の直径より小さく成形され、このオーバー
キャップ45の上部が連結部45Bによってヒンジ43
に連結されている。そして前記筒状壁部47のヒンジ側
下端部47Bは、封止時に前記キャップ本体の上面48
に当接している。
【0029】この実施形態において、前記オーバーキャ
ップ45には、その回動先端45Aとなる筒状壁部の下
端部47Aと前記キャップ本体の上面48との間に、前
記封止部44が前記注出口41を封止した状態で間隙5
0が形成されている。この間隙50は、筒状壁部47の
回動先端45Aから筒状壁部の両側の下端部に沿って、
前記注出口41の軸心を中心とする開角が180゜以上
となるように延びている。この間隙50の上下幅、すな
わち封止した状態で筒状壁部下端部47Aとキャップ本
体上面48との距離は、1mmとされている。
【0030】この実施形態において、キャップ本体の上
面48には、前記間隙50の外側となる位置に、前記間
隙50から飛散する液剤を受ける環状の防護壁51が立
設されている。また前記オーバーキャップ45には、そ
の回動先端側上部に指掛け52が形成されている。
【0031】この実施形態2の容器入り液剤製品2は、
液体洗剤の注出に先だってオーバーキャップ45の前記
指掛け52を例えば親指で注出口41が開封するまで上
方に押し上げると、後は3段式のヒンジ43の作用によ
ってオーバーキャップ45が自動的に回動して開く。こ
の状態で容器を傾けると、注出口41から液体洗剤が注
出されるので、必要量を注出した後容器を直立する。こ
のとき注出口41の開口付近に付着した液体洗剤の一部
は、注出口41の外壁を伝ってキャップ本体の上面48
に流下する場合がある。
【0032】この状態で指を使ってオーバーキャップ4
5を或る程度まで封止方向に戻すと、3段式のヒンジ4
3の作用によってオーバーキャップ45は自動的に回動
し、1段階で封止部44が注出口41に当接し、注出口
41が封止される。このときキャップ本体の上面48に
液体洗剤が滞留していても、回動先端45Aとなる筒状
壁部の下端部47Aと前記キャップ本体上面48との間
には上下幅1mmの間隙50が、筒状壁部47の下端部に
沿ってヒンジ43の近傍にまで延びて形成されているの
で、この間隙50の部分では液体洗剤の滞留層と筒状壁
部下端部47Aとが接触することはなく、従って液体洗
剤が飛散することはない。
【0033】また、前記の封止時に、筒状壁部47のヒ
ンジ側下端部はキャップ本体の上面48に当接するスト
ッパ47Bを形成し、オーバーキャップの過回動によっ
て間隙50が一時的に狭くなることを防止する。更に、
オーバーキャップ45の回動によりオーバーキャップ4
5内部の空気が回動先端45A側に流動しても、間隙5
0が形成されている上に、その外側には防護壁51が形
成されているので、気流がこの防護壁51を越えて液体
洗剤を外部に押出すことはない。
【0034】前記実施形態2においては、筒状壁部47
のヒンジ側下端部にストッパ47Bを設けたが、例えば
図6に示すように、封止状態で、注出口41の上部先端
41Aがオーバーキャップ45の天部下面と当接するよ
うに延長されていれば、この注出口41の上部先端41
Aが過回動防止のストッパとなるので、筒状壁部47の
下端部47Aには全周にわたってキャップ本体上面48
との間に間隙50が形成されていてもよい。この場合は
筒状壁部下端部47Aが全周にわたってキャップ本体上
面48と当接しないので、液体洗剤の飛散防止効果は更
に向上する。
【0035】
【発明の効果】本発明の容器入り液剤製品は、少なくと
もオーバーキャップの回動先端となる筒状壁部の下端部
と前記キャップ本体の上面との間に間隙が形成されてい
るので、封止時に液剤を飛散させることがない。前記間
隙の上下幅が0.5mm〜5.0mmの範囲内であれば、十
分な液剤の飛散防止効果が得られ、埃や水が進入するこ
ともない。前記間隙が、筒状壁部の回動先端から筒状壁
部の両側の下端部に沿って、前記注出口の軸心を中心と
する開角が180゜以上となるように延びていると、間
隙の開口面積が大きいので気流が分散され、付近に付着
した液剤が押し出されることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す断面図
【図2】 図1の線X−Xで切った断面図
【図3】 図1の実施形態の一態様を示す断面図
【図4】 本発明の他の一実施形態を示す断面図
【図5】 図4の線Y−Yで切った断面図
【図6】 本発明の更に他の一実施形態を示す断面図
【図7】 従来のヒンジキャップの一例を示す断面図
【図8】 従来のヒンジキャップの他の一例を示す部分
断面図
【図9】 従来のヒンジキャップの更に他の一例を示す
断面図
【図10】 従来のヒンジキャップの更に他の一例を示
す断面図
【図11】 従来のヒンジキャップの更に他の一例を示
す部分断面図
【図12】 従来のヒンジキャップの更に他の一例を示
す部分断面図
【符号の説明】
1:容器入り液剤製品 10:キャップ 11:注出口 12:キャップ本体 13:ヒンジ 14:封止部 15:オーバーキャップ 15A:回動先端 17:筒状壁部 17A:(回動先端15A側の)下端
部 17B:ストッパ 18:(キャップ本体12の)上面 18A:周縁部 20:間隙 21:空気室 30:容器本体 31:開口部 2:容器入り液剤製品 40:キャップ 41:注出口 41A:上部先端 42:キャップ本体 43:ヒンジ 44:封止部 45:オーバーキャップ 45A:回動先端 45B:
連結部 47:筒状壁部 47A:(回動先端45A側の)下端
部 47B:ストッパ 48:(キャップ本体42の)上面 50:間隙 51:防護壁 52:指掛け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 啓育 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 AB06 BA02 CA01 CB02 DA01 DB12 EA02 FA01 FA09 FB01 FC01 GA01 GA06 GB01 GB06 KB01 LA18 LB02 LB06 LC01 LD01 LF09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体の開口部にキャップが装着され
    た容器に液剤が収容されてなる液剤製品であって、 前記キャップが、上方に突出した注出口を有するキャッ
    プ本体とこのキャップ本体にヒンジで回動自由に連結さ
    れたオーバーキャップとからなり、 前記オーバーキャップが、前記ヒンジを回動軸とする回
    動によって前記注出口に嵌合してこの注出口を開閉自由
    に封止する封止部と、この封止部が前記注出口を封止し
    た状態で前記注出口の周囲を覆う筒状壁部とを有し、 前記封止部が前記注出口を封止した状態で、少なくとも
    前記オーバーキャップの回動先端となる筒状壁部の下端
    部と前記キャップ本体の上面との間に間隙が形成された
    ことを特徴とする容器入り液剤製品。
  2. 【請求項2】 前記液剤は、25℃における粘度が5cp
    〜2000cpの範囲内であることを特徴とする請求項1
    に記載の容器入り液剤製品。
  3. 【請求項3】 前記間隙は、上下幅が0.5mm〜5.0
    mmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の容
    器入り液剤製品。
  4. 【請求項4】 前記間隙は、筒状壁部の前記回動先端か
    ら筒状壁部の両側の下端部に沿って、前記注出口の軸心
    を中心とする開角が180゜以上となるように延びてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の容器入り液剤製
    品。
  5. 【請求項5】 前記オーバーキャップは、前記封止部が
    前記注出口を封止した状態で、その回動先端となる筒状
    壁部と前記注出口との間に、前記間隙を通して外部と通
    じる空気室が形成されたことを特徴とする請求項1に記
    載の容器入り液剤製品。
  6. 【請求項6】 前記オーバーキャップは、回動によって
    前記注出口を封止するに際して、1段目で封止部と注出
    口の一部とが一旦当接し、2段目で更にオーバーキャッ
    プを押し込むことによって注出口が完全に封止される2
    段階封止方式とされたことを特徴とする請求項1に記載
    の容器入り液剤製品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011093580A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Yoshino Kogyosho Co Ltd 振り出し容器用キャップ
JP2021050025A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社吉野工業所 ヒンジキャップ
JP2021123341A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 東京ライト工業株式会社 キャップ

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